中央環境審議会土壌農薬部会(第35回)議事録

1.日時

平成30年6月5日(10001136

2.場所

主婦会館プラザエフ 7階カトレア

3.出席委員

部会長   岡田 光正    臨時委員  谷口 靖彦

委  員  大塚  直          築地 邦晃

      白石 寛明          根岸 寛光

      松永 和紀          平田 健正

臨時委員  浅野 直人          細見 正明

      浅見 真理          矢内 純太

      川崎  晃          山本 廣基

      佐藤  洋          和気 洋子

(欠席は、赤松臨時委員、天野臨時委員、太田臨時委員、川本臨時委員、五箇臨時委員、

 田村臨時委員、寺浦臨時委員、福島臨時委員、三浦臨時委員)

4.委員以外の出席者

環境省

早水水・大気環境局長、江口大臣官房審議官、名倉土壌環境課長、小笠原農薬環境管理室長、中村土壌環境課課長補佐、羽子田農薬環境管理室室長補佐、山本土壌環境課課長補佐、岡野農薬環境管理室室長補佐、川崎土壌環境課基準係長

5.議題

(1)土壌の汚染に係る環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその他法の運用に関し必要な事項について[1,2-ジクロロエチレン]

(2)報告事項

  ①最近の土壌環境行政について

  ②農薬取締法の一部を改正する法律案について

(3)その他

6.配付資料

資料1 中央環境審議会土壌農薬部会委員名簿
資料2-1 土壌の汚染に係る環境基準について(第3次答申)(案)
資料2-2

土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその他法の運用に関し必要な事項に

ついて(第3次報告)

資料2-3

土壌の汚染に係る環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその

他法の運用に関し必要な事項について(第3次答申)(案)

資料3 最近の土壌環境行政について
資料4 農薬取締法の一部を改正する法律案関係資料
参考資料1 中央環境審議会関係法令等
参考資料2 土壌汚染対策法の概要
参考資料3 土壌汚染対策法(平成14年法律第53号)
参考資料4 土壌汚染対策法施行令(平成14年政令第336号)
参考資料5 土壌汚染対策法施行規則(平成14年環境省令第29号)
参考資料6 土壌の汚染に係る環境基準について(平成3年環境庁告示第46号)
参考資料7 今後の土壌汚染対策の在り方について(第二次答申)
参考資料8

土壌の汚染に係る環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直し等に

ついて(諮問)

参考資料9 諮問された物質に関する見直し等の進捗について
参考資料10

平成28年度土壌汚染対策法の施行状況及び土壌汚染調査・対策事例等に関する

調査結果

参考資料11

農薬登録制度における生態影響評価の見直しについて(平成29年1212

中央環境審議会土壌農薬部会(第34回)配付資料(修正版))

7.議事

(中村土壌環境課課長補佐)
 定刻となりましたので、ただいまから土壌農薬部会第35回を開催させていただきます。委員の皆様には、ご多忙中にも関わらず、ご参集賜り誠にありがとうございます。
 本日は、委員総数25名中16名の委員の方々にご出席をいただいておりますので、ご報告いたします。
 次に、本日はご欠席でございますが、日本鉄鋼連盟の福島裕法委員に、新たに土壌農薬部会にご所属いただいております。また、渡辺敦委員におかれましては、本部会を退任されています。
 では、議事に先立ちまして、環境省水・大気環境局長の早水から挨拶申し上げます。

(早水水・大気環境局長)
 おはようございます。水・大気環境局長の早水でございます。土壌農薬部会の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 今日はお忙しいところ、お集まりいただきまして大変ありがとうございます。今日は土壌分野、農薬分野それぞれございますけれども、審議事項としては土壌汚染対策の関係でございます。土壌汚染対策につきましては、平成25年10月に中央環境審議会に1,2-ジクロロエチレンなど、6物質を対象として土壌の汚染に係る環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直し等について諮問されたことを受けまして、審議がこれまで進められてきたところでございます。
 これまでに1,1-ジクロロエチレン、クロロエチレン、1,4-ジオキサン、この3物質につきまして、土壌環境基準、それから土壌汚染対策法の特定有害物質の基準見直しに関する答申をいただいております。その後、土壌汚染対策法本体の改正がございましたので、その間、基準の見直しに関する検討を中断しておりましたけれども、本年の4月までにこの法改正の関係につきましては、2回にわたりまして答申をいただいたところでございます。そこで、基準の見直しについて検討を再開いたしまして、この後、ご報告いただきますけれども、土壌環境基準小委員会が5月23日に、それから土壌制度専門委員会が5月28日に開催されまして、残された3物質のうち、1,2-ジクロロエチレンにつきまして、土壌環境基準、それから土壌汚染対策法の基準の見直しについて、ご審議をいただいたということでございます。
 本日は、これらの審議結果についてご報告をいただいた上で、1,2-ジクロロエチレンに関する答申(案)についてご審議をいただければと考えております。また、最近の土壌環境行政についてもご報告をいたします。
 もう一つ、農薬でございますけれども、15年ぶりの大改正となります農薬取締法の改正法案が今、国会審議中でございますので、改正の内容につきまして、ご説明をさせていただければと考えております。
前回の土壌農薬部会におきまして、農薬登録制度における生態影響評価の見直しの方針というものをご説明いたしましたけれども、今回の改正法案に、農薬の動植物に対する影響評価の対象をこれまでの水産動植物から拡大するという点が盛り込まれているところでございます。国会では先週の金曜日に、まず衆議院本会議で可決されまして、今参議院に送付されているということでございますので、今国会中での成立が期待されるというところでございますので、この辺りのところをご報告したいということでございます。
 以上の内容につきまして、今日は忌憚のないご意見をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

(中村土壌環境課課長補佐)
 続きまして、本日の配付資料についてご確認いただきたいと思います。
 お手元の議事次第の裏面に配付資料一覧が載っているので、ご確認いただければと思います。まず資料1は委員名簿、資料2-1が土壌の汚染に係る環境基準の見直しについて(第3次答申)(案)、資料2-2が土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその他法の運用に関し必要な事項について(第3次報告)、資料2-3が土壌の汚染に係る環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその他法の運用に関し必要な事項について(第3次答申)(案)、資料3が最近の土壌環境行政についてという横向きのものでございます。資料4がクリップ止めしているかと思いますけれども、農薬取締法の一部を改正する法律案の関係資料が束になってございます。
 続きまして、参考資料でございます。委員の皆様のお手元には黄色のファイルがございますけれども、参考資料1~6及び参考資料10につきましては、この黄色のファイルに入ってございますので、適宜ご参照いただければと思います。そのほかの参考資料でございますが、参考資料7につきましては、番号が振ってございませんけれども、白い表紙の冊子がございます。今後の土壌汚染対策のあり方について(第二次答申)というものでございます。参考資料8が、クリップ止めしているかと思いますけれども、土壌の汚染に係る環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直し等についての(諮問)でございます。参考資料9が、諮問された物質に関する見直し等の進捗について。参考資料11が、農薬登録制度における生態影響評価の見直しについてというものでございます。
 資料は以上になりますけれども、もし足りないものがございましたら事務局までお申し出ください。なお、今ご紹介いたしました黄色のファイルでございますけれども、こちらについては今後も継続して使用いたしますので、会議が終わりましたら机の上に残しておいていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 本日の会議と資料でございますけれども、土壌農薬部会運営規則に基づき、公開とさせていただきます。
 カメラ撮りはここまでとさせていただきます。それではこれより議事に移りたいと思います。
 岡田部会長に議事進行をお願いいたします。

(岡田部会長)
 はい、かしこまりました。岡田でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは早速議事に入りたいと思います。議題(1)土壌の汚染に係る環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその他法の運用に関し必要な事項について[1,2-ジクロロエチレン]でございます。この1,2-ジクロロエチレンにつきましては、土壌の汚染に係る環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しについて諮問されております。
 このうち、環境基準の見直しにつきましては、本年5月23日に開催されました土壌環境基準小委員会において、第3次答申(案)がまとめられました。また、土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しにつきましては、本年5月28日に開催されました土壌制度専門委員会におきまして、第3次報告としてまとめられました。
 まず、土壌の汚染に係る環境基準の見直しについて、第3次答申(案)でございますが、土壌環境基準小委員会の委員長の細見委員から。続きまして、土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその他法の運用に関し必要な事項について、第3次報告につきましては、土壌制度専門委員会委員長の浅野委員からご説明をいただきたいと思います。
 初めに、細見委員と浅野委員から、審議結果の概要の説明をお願いいたしたいと思います。続きまして事務局から詳しい説明をお願いいたします。
 それでは細見委員からお願いいたします。

(細見臨時委員)
 先ほどご説明ありましたように、5月23日に開催されました土壌環境基準小委員会におきまして、1,2-ジクロロエチレンの土壌環境基準設定について審議を行いました。その結果、地下水環境基準においてトランス-1,2-ジクロロエチレンを追加して、現行のシス-1,2-ジクロロエチレンと合わせて、1,2-ジクロロエチレンに改正されたということを踏まえまして、土壌環境基準につきましても同様に改正し、地下水環境基準と同じ値とすることが適当であると整理しました。
 以上でございます。詳細につきましては、資料2-1に基づいて、事務局からまた後ほどご説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

(岡田部会長)
 では、浅野先生お願いいたします。

(浅野臨時委員)
 それではただいまの土壌環境基準小委員会の結論を受けまして、では土対法でどうするかを検討するのが土壌制度専門委員会の役割でございます。専門委員会では先ほどの細見委員長のお話にありました1,2-ジクロロエチレンの環境基準改正に伴い、今回トランス体を追加して、現行のシス体とあわせて、これを土壌汚染対策法に基づく特定有害物質にするということが適当と、そのように整理をいたしました。そして、この物質は揮発性の有機化合物でございますので、土対法の物質の中では第一種の特定有害物質に区分することが適当である。また、土壌含有量基準を決めることをしないで、土壌溶出量基準を決めること、これを土壌の環境基準と同じ値にすると、こういうことにしております。
 この物質の追加に伴って制度の運用上の経過措置等を含めたいろいろな問題もございます。これについても細かく議論いたしましたが、基本的な考え方といたしましては、第二次答申で塩化ビニルモノマー、クロロエチレンに係る変更をいたしましたときに行った取扱いが、多分先例になるであろうということでございます。ただし、このときは全く新しい物質を追加するということでありましたが、今回は異性体を入れるということでありますから、その点から言いますと、やや変化がそれほど大きくはないということでもありますので、その点を考慮すると、表現はあまり適当でないかもしれませんが、全体に比べれば経過措置はやや緩やかなものであっても構わないと、こういうようなことになると思います。
 それで、基本的な考え方としては、土壌汚染の状況調査の義務が生じる場合、これは例えば施設を廃止するときとか、それから4条調査ですと、届出をして知事から調査の指示が出た場合、こういうことになるわけです。あるいは第5条の調査ですと、知事から必要ありといった調査の指示が出た場合、この指示を受けて、あるいは法定の要件に達するということで、調査すべき箇所が生じた段階、このときに、これがいつであるかによって調査対象をどうするのか決めるということが基本になろうと考えています。
すなわち、調査を開始すべき時期が、この新しい制度の適用される前であれば、従来どおりの調査を行えばよろしい。それ以上の追加調査をするということは必要ない。調査を開始すべきものとされた時点が、この新しい制度の運用される時期以降であれば、新しい基準に従って調査をしていく、こういう考え方でいくべきだろうということでございます。新しく調査しなければならなくなった場合、つまり新制度に基づいて調査を行う場合には、シス体とトランス体と両方あわせた1,2-ジクロロエチレンを対象として調査していただきたいということになります。
 改正後は、このシス体とトランス体の足し算をするということになりますので、調査対策や事務処理の対応のためには一定の周知期間が必要であろうと、これは自治体や調査機関や土壌処理の業者さん、いずれについても言えることでありますので、周知期間を置くべきであろう。しかし一方では1,2-ジクロロエチレンに関する調査については、既に今回の新しい基準についても十分対応できる分析方法があります。それから汚染された土壌の処理についても、トランス体が追加されたからといって、特に新しい手法を開発しなければならないということはなくて、従来の設備をそのまま使うことが可能である。ですから設備導入というような面での準備期間を考える必要はない。そうなりますと、二つを勘案しますと、概ね半年程度の準備期間を置けば、新しい制度に移行できるであろうというふうに考えております。
 ただし、環境基準だけを先に施行してしまいますと、土対法の取扱いに関して混乱が起こりますので、前回もそうでありましたが、環境基準の新基準の適用開始時期と、土対法の新しいルールの適用時期を同日にすることが適当である、このようなことを専門委員会では考えました。詳細は資料2-2がございますので、これに基づいて事務局からのご説明をいただきます。

(名倉土壌環境課長)
 では、事務局から若干の背景も含めて補足説明させていただきます。
 背景としましては、クリップ止めの参考資料8をご覧いただけますでしょうか。これが平成25年に出されました土壌の汚染に係る環境基準、土対法に基づく特定有害物質の見直しについての諮問でございます。
 めくっていただきました2ページのところに、この会に諮問された六つの物質について記載がされております。これらの物質につきまして、めくっていただきまして参考資料9をご覧いただけますでしょうか。諮問された物質に関する見直し等の進捗についてということで、下半分のところに表にしております。左のほうから水道水質基準、水環境基準、地下水環境基準とございまして、土壌環境基準、それから土対法についての土壌溶出量基準ですとか土壌含有量基準についてを整理しております。このうち上の三つ、1,1-ジクロロエチレン、1,4-ジオキサン、クロロエチレンについては、既に土壌環境基準、土対法関係の手当てが済んでいるという状況でございます。
 今回は、その下のところの1,2-ジクロロエチレンについて、もう既に水道水質基準、水環境基準、地下水環境基準のほうで手当てが済んでいるということを踏まえまして、土壌環境基準、それから土対法の基準についてご審議いただくということになっております。残り、カドミウム及びその化合物、トリクロロエチレンについては、今後ご審議いただくということを想定しております。こういう背景のもとでございます。
 資料2-1をご覧いただけますでしょうか。今回対象の物質について、物性情報等を載せているのが、資料2-1の後ろのほうをめくっていただきましたところから、9ページから物性の情報を載せております。
9ページ、10ページのところが、シス-1,2-ジクロロエチレンについての情報でございます。9ページの構造式というところを見ていただきますと、シス-1,2-ジクロロエチレンにつきましては、C、炭素の二重結合がございまして、Cl、塩素が同じ方向についているというような構造をしておるものでございます。その他毒性の評価とか環境中での挙動について、また10ページのところでは物理的な性状について載せております。
 今回議論になりますトランス-1,2-ジクロロエチレンにつきましては、11ページのところをご覧いただきますと、構造式のところでは二重結合に対して斜め向かいになるような方向でCl、塩素がついているという構造の違いがあるということで「異性体」というふうに呼んでおります。あわせまして、毒性の評価とか環境中での挙動、物理的な性状というのを載せているというものでございます。
 資料2-1、最初のほうに戻っていただきますと、1ページに目次がございまして、2ページのところに「はじめに」というのがございまして、環境基本法の中で土壌環境基準について定められておりまして、特に土壌環境基準については「地下水等の摂取に係る健康環境の防止」ですとか、「食料を生産する機能」の観点からも定められている。環境基準のうち、水質環境基準ですとか地下水環境基準については、項目の追加ですとか基準値の見直しが行われたということがございまして、土壌関係で6物質について諮問がなされたということが記載をされております。この6物質のうち3物質、1,1-ジクロロエチレン、1,4-ジオキサン、クロロエチレンについてはそれぞれご審議をいただいて、対応されているということを記載しております。
 めくっていただきまして3ページのところから、基本的考え方というのを載せておりますけれども、一つ目のポツで土壌環境基準設定の基本的考え方というものを載せておるというものでございます。
 それから3ページの下半分のところで2.で土壌環境基準の見直しについてということで、地下水環境基準について、平成21年11月に「シス-1,2-ジクロロエチレン」が「1,2-ジクロロエチレン」(シス体、トランス体の和として)ということで見直されたということで、土壌環境基準の検討を行ったというふうにしております。それから、なお書きでございますけれども、農用地の基準につきましては、今回ここに書いているような事情がございますので、農用地基準の検討は行わないということにしたところでございます。
 4ページのところで、1,2-ジクロロエチレンに係る土壌環境基準についてということで、一つ目のポツで、水道水質基準の検討の状況ということで、検討の経緯等をまとめております。それから下のほうで、2.地下水環境基準等の検討状況ということで、(1)検討経緯というのが書いてございますけれども、その2行目のところで、地下水については、シス体は過去5年間、毎年超過が見られ、トランス体は過去5年のうち2年間でそれぞれ1カ所の超過が見られることですとか、基準値の10%を超える検出はシス体、トランス体ともに毎年継続して確認されていること、地下水中でトリクロロエチレン等の分解により1,2-ジクロロエチレンが生成した可能性があって、シス体とトランス体が共存する状況が見られること等々から、1,2-ジクロロエチレン、(シス体とトランス体の和として)に改正をして、基準値は引き続き0.04㎎/L以下としたということにしております。ちなみに、水質環境基準のほうはその下で、なお書きで書いておりますけれども、そこに記載されているような事情から、水質環境基準については引き続きシス-1,2-ジクロロエチレンとして、トランス-1,2-ジクロロエチレンについては要監視項目としているというものでございます。
 それから5ページの下のほうで、(2)で基準値の導出について記載をしておりまして、6ページのところで関連の基準の設定状況というのを表1としてまとめております。
 めくっていただきまして7ページでございますけれども、土壌環境基準の溶出量基準についてということでございますけれども、基準値については表2に示すとおりというふうに記載をしておりまして、新たな環境上の条件として0.04㎎/L以下で、(シス体とトランス体の和として)というふうに記載をしておるところでございます。
 (1)で1,2-ジクロロエチレンの測定方法というのを記載しておりまして、それぞれ検液の作成方法等々は告示のとおりというふうにしております。それから、その下で、なお書きで数値の取扱いについて記載をしておりますけれども、その下に三つほどポツを設けまして、シス体とトランス体が両方とも定量下限値以上の場合、それからいずれか一方が定量下限値未満の場合、それから両方とも定量下限値未満の場合ということで整理をして記載しておるところでございます。この辺りは小委員会のほうでもかなりご議論いただいたところでございます。
 それから(2)で、達成状況の評価ということでございますけれども、最初水質環境基準の考え方が書いてございまして、8ページのところで土壌汚染の汚染状態というのは、従来1回の調査結果が環境上の条件を超えていれば、土壌環境基準を達成していないものとして評価するとしておりますので、この考え方に基づき評価するというふうにしております。
 それから(3)で3倍値基準、3倍値基準につきましてはその下、※で説明を書いてございますけれども、1,2-ジクロロエチレンは土壌への吸着量が低いことを考慮しまして、3倍値基準は適用しないというふうにしております。
 それから8ページの下のところで、今後の課題ということで、第三次答申としてまとめたということと、今後、諮問された6物質のうち、まだ検討されていないものについての状況を書いておるというものでございます。
 こういう形で資料2-1の環境基準についての第三次報告(案)はまとめられております。
 続きまして資料2-2でございます。これも、めくっていただきましたところ1ページは、「はじめに」ということで、土壌汚染対策法の概要について記載をしておるものでございます。土壌汚染対策法の概要のうち、特に特定有害物質に関わるような手続等々について、次のページまで記載をしておるものでございます。
それから3ページのところで本検討の背景ということで、ここでは先ほど資料2-1にありますような環境基準について議論があったうえで検討が行われたということを、抜粋的に書いております。
 まとめたものが4ページのところで、表1として関連基準の設定状況、表2として1,2-ジクロロエチレンの環境上の条件というのを記載しておるところでございます。
 それからその次のページ、5ページのところで1,2-ジクロロエチレンに係る土対法に基づく汚染状態に関する基準の検討ということで、まず土壌の汚染状況についてということで、(1)で1,2-ジクロロエチレンの使用等の実態について記載をしております。ここでPRTRの届出の集計結果等を載せておりますけれども、これは専門委員会でご議論いただいたときは、平成27年度のものでございましたけれども、28年度の数字が出ておるということで、今回は28年度の数字に改めておるものでございます。また、PRTRの取扱いにつきまして、その下のほうに小さい字で※と二つの※で記載をしておるところでございます。また専門委員会でのご議論の中でPRTRの第一種と第二種の違いについてのご質問もございましたけれども、第一種と第二種につきましては1年間の製造・輸入量の違いですとか、一般環境中での検出頻度について違いがあるということでございます。
 それぞれの状況について次のページ、6ページの表3、7ページの表4というところにまとめておるところでございます。28年度の値につきましても、土壌については0kgということになっております。
 それから7ページの下半分のところから(2)としまして、1,2-ジクロロエチレンによる土壌汚染実態について、環境省で行いました事業場、それから産業廃棄物の不法投棄地についての情報を載せております。
 状況については次のページ、7ページのところで表、それからグラフにしておりますけれども、表5ほうでは土壌汚染の実態調査の結果について記載をして、資料数等を載せておるところでございます。
それから8ページの下半分の図1、これ両対数グラフになっておりますけれども、x軸がトランス-1,2-ジクロロエチレン、y軸がシス-1,2-ジクロロエチレンの、それぞれの土壌溶出量になっておりまして、トランス体の寄与率というのが、そのグラフの中に四角囲みで書いておりますけれども、0.数%~数%の寄与率になっているということが記載をされております。
また次のページ、9ページの下半分のところでは、シス体に係る土対法の区域の指定状況を表7に示しております。これを見ていただきますと、平成28年度、それから累計、いずれにつきましても第一種特定有害物質の中ではトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンについて3番目に多いというような状況になっております。
それからめくっていただきまして、10ページ目でございますけれども、1,2-ジクロロエチレンの調査方法、措置・運搬・処理方法について記載をしております。
まず(1)としまして、調査方法でございますけれども、1,2-ジクロロエチレンに適用可能な分析方法ということを、表8として記載をしております。これシス体のものと同じでございます。
それから10ページの下半分、(2)で汚染の除去等の措置についてということで、除去の措置の適用性について「○」で表9に書いておりますけれども、これもシス体と同じということでございます。
 それから11ページのところで、汚染された土壌に係る運搬及び処理方法についてということでございますけれども、これもシス体と同様に内袋つきのフレキシブルコンテナやコンテナ、ドラム缶及びこれらと同等以上の運搬容器を用いて運搬することによって、飛散や地下への浸透を防止することが可能ということになっておりまして、処理施設における処理につきましても表10にまとめておりますけれども、シスのものと同じ扱いでいいであろうということになっております。
 めくっていただきまして12ページのところでございますけれども、3.で1,2-ジクロロエチレンの対応方針についてということでございますけれども、地下水環境基準で「シス-1,2-ジクロロエチレン」から和としての「1,2-ジクロロエチレン」に見直されているということで、土壌環境基準についても「1,2-ジクロロエチレン」に見直すことが適当であると。先ほど委員長からおっしゃっていただきましたように、第一種特定有害物質に区分することが適当だということで、含有量基準は設けないというようなことも記載をしております。
 溶出量基準についてでございますけれども、(1)でございますけれども、「0.04㎎/L以下であること」ということで設定するというふうにしております。それから測定結果の数値の取扱いについて、こちらのほうでもそれぞれの場合に分けて記載をしておるというものでございます。それから下のところで、なお書きで書いておりますけれども、実は1,3-ジクロロプロペンにつきましても、これも特定有害物質でございまして、シス体とトランス体の両方がございまして、この数値の取扱いというのは、これまで明確に記載をしておりませんでしたけれども、トランス体とシス体があるという意味では同じであろうということで、1,3-ジクロロプロペンについても同様とすることが適当と考えられるというふうにしております。
 それから、13ページの(2)でございますけれども、地下水基準につきましても、これも土壌溶出量基準と同じ値になっているので、0.04㎎/L以下にすると。
 (3)として、第2溶出量基準につきましては、概ね土壌溶出量基準の値の3~30倍に相当する値というのが定められておりまして、第一種の場合には1,1,1-トリクロロエタン以外のものについては10倍にしているということもございまして、これも10倍にして0.4㎎/L以下であることと設定をしております。
 それから13ページの下のほうで、(4)で土壌ガス調査における定量下限値として0.1volppmとすることが適当であるというふうにしております。
 それから次のページ、14ページでございまして、1,2-ジクロロエチレンの特定有害物質の見直しに伴う法の制度運用についてでございます。この辺りから、かなり専門委員会の中でもご議論をいただいたところでございます。
 一つ目として、基本的考え方でございますけれども、2行目の後半のところで、法に基づく特定有害物質への追加に伴う基本的考え方については、平成27年8月の第2次答申の際の塩化ビニルモノマー、クロロエチレンに係る検討の際の考え方を基本として、今回は1,2-ジクロロエチレンについては異性体の追加であるため、その観点も踏まえて検討することとなるというふうにしております。
 具体的には1,2-ジクロロエチレンの見直しの後に、有害物質使用特定施設の廃止、法第4条第2項の報告、第4条第3項の調査命令、第5条第1項の調査の命令、第14条第1項の申請があった場合には、1,2-ジクロロエチレンを測定の対象とする場合には、シス体及びトランス体の両方を測定し、その和をもって評価を行うということにしております。今回の見直しの時点で、この有害物質使用特定施設の廃止等により、法に基づく調査に着手している場合は、これらのやり直しを求めないことが適当というふうにしております。
 それから2.でございますけれども、土壌汚染状況調査における特定有害物質の見直しの適用時期でございますけれども、有害物質使用特定施設の廃止等で調査または報告を行った、その時点を判断基準とするということでございまして、法第3条ただし書きによって一時的免除を受けている場合は、一時的免除の取り消し時点で見直しが行われていれば、1,2-ジクロロエチレンを対象として地歴調査等を行うことが適当ということでございまして、このため見直し前に調査や報告を行うこととなった土地については、調査のやり直しを求めないことが適当というふうにしております。
 それから3.でございますけれども、土壌汚染状況調査についてですけれども、試料採取等、シス体とトランス体の両方について調査対象物質として行うということになりますけれども、土壌ガス調査についてはシス体、トランス体の濃度の和が最も高い地点というのを試料採取地点とすることが適当であるというふうにしております。
 めくっていただきまして16ページ目、4.として区域指定でございますけれども、特定有害物質が見直された後に調査または報告を行うとなった土地については、トランス体を含めて調査を行うということでございますけれども、一方ということで、現在シス体を区域指定対象物質として要措置区域等に指定されている土地については、引き続きシス体を区域指定対象物質とすることが適当というふうにしております。
 5.で汚染土壌の運搬・処理についてでございますけれども、2段落目のところでシス体に係る許可を受けている汚染土壌処理業者については、例えば②のところで、シス体の処理が可能な処理方法をトランス体に適用した場合であっても、適正な処理が可能であること等々がございますので、次の更新までは暫定的な取扱いができるようにすると、過度な負担とならないよう留意する必要があるとしております。
 それから6.でございますけれども、過去にシス体を対象に土壌汚染状況調査を行った土地の扱いでございますけれども、過去にシス体の使用の履歴があった、またはシス体の親物質、テトラクロロエチレンとかトリクロロエチレンでございますけれども、それが使用等されていたことにより土壌汚染状況調査を行った結果、シス体または親物質で区域指定されなかった土地については、新たに土壌汚染状況調査の義務が発生した場合は1,2-ジクロロエチレンによる汚染のおそれはないと考えることが適当であるというふうにしておりますけれども、この理由としまして、2段落目でございますけれども、過去の調査でシス体の調査が行われて、基準適合であるということが確認されていれば、Ⅱ1.(2)の土壌汚染実態調査というのは、7ページ~8ページにあった実態調査でございますけれども、トランス体は検出されることが少なく、トランス体の寄与率というのは数%と低いので、トランス体の測定を行っていなかったとしても1,2-ジクロロエチレンによる汚染のおそれはないとすることが適当と考えられるためであるというふうにしております。
 なお書きでございますけれども、過去の土壌汚染状況調査以降に1,2-ジクロロエチレンですとか親物質の使用等の履歴が確認された場合は、1,2-ジクロロエチレンを試料採取等の対象物質として調査を行う必要があるとしております。
 また次のページ、17ページ目で、7.でございますけれども、過去にシス体、または分解生成に係る親物質で区域指定されていた土地の扱いでございますけれども、土壌汚染の除去を行ったことにより区域指定が解除された土地において、過去に掘削除去を行ったことにより区域指定が解除されている土地は、1,2-ジクロロエチレンによる土壌汚染のおそれはないものと判断して差し支えないと。
 また原位置浄化を行ったことにより区域指定が解除された場合は、シス体について工事終了後の地下水モニタリングにおいても、地下水基準適合が確認された場合は、工事前にトランス体による汚染があったとしても、工事によりシス体とともにトランス体も除去されていると考えられることから、1,2-ジクロロエチレンによる土壌汚染のおそれはないものと判断して差し支えないというふうにしております。
 またⅣで施行等についてということでございますけれども、改正後はシス体とトランス体の和になりますので、調査対策及びそれらに係る事務処理の適切な対応を図るためには、自治体、指定調査機関、汚染土壌処理業者への一定の周知期間が必要であるというふうにしております。他方、トランス体の追加の場合にも従来からの手法が適用可能でございまして、必ずしも新しい設備の導入を要するものではないということから、設備導入に係る準備期間を考慮する必要はないと考えられるということで、準備期間としては概ね半年以上とすることが適当というふうにしております。
 また、土壌環境基準との施行日については、施行時期が異なりますと混乱を生じるおそれがございますので、同日に施行することが適当というふうにしております。今後につきましては、6物質のうちカドミウム及びその化合物、それからトリクロロエチレンについての検討を進めていくということが重要だというふうにしております。
 次のページ、こちらについても物性情報等々、シス-1,2-ジクロロエチレン、トランス-1,2-ジクロロエチレンについて物性情報を載せているというものでございます。
 資料2-1、2-2につきまして、補足としては以上でございます。

(岡田部会長)
 どうもありがとうございました。それではただいまのご説明につきまして、ご質問、ご意見等がございましたら、お願いいたします。
 最初に環境基準に係る第3次答申(案)のほうについては、何かご質問、ご意見はございますでしょうか。

(なし)

(岡田部会長)
 特段よろしいですか。
それでは土対法に係る第3次報告につきましては、いかがでしょうか。よろしいですか。どうぞ。

(大塚委員)
 一応確認になります。調査または報告というところです。

(岡田部会長)
 資料2-2のほう。

(大塚委員)
 はい。調査または報告の14ページです。報告のほうは新4条2項の話だということが、多分前回の会議でもそれに近い質問があったと思うのですが、調査または報告というと、これどっちなんだということ、ひょっとしたら問題になると思いますので、基本的には調査だと思うんですが、多分新4条2項の場合は報告ということかと思います。別にこれは直していただく必要はないのですが、一応確認のために、そうだろうということを申し上げさせていただきたいと思います。

(名倉土壌環境課長)
 14ページの1.基本的考え方の2段落目のところに書いておりますけれども、報告につきましては4条第2項の報告ということでございます。調査につきましては厳密に言いますと、3条1項で廃止した時点で調査の義務が生じるということで、3条1項については廃止した時点ということになります。それから法第4条第3項の場合は調査の命令がされたとき。第5条第1項のときも同様に調査の命令がされたときで、第14条第1項の場合は、これは申請がされたときということを想定しておるというものでございます。

(大塚委員)
 ありがとうございました。それで結構です。

(岡田部会長)
 ありがとうございました。ほかにございますか。どうぞ。

(根岸臨時委員)
 資料の8ページの図1の括弧の中、一番下のところです。「シス体とトランス体がいずれも検出した試料」となっていますが、「された試料」のほうがよろしいのではないかと。

(岡田部会長)
 そうですね。おっしゃるとおりだと思いますが、よろしいですね。じゃあ修正しておいてください。ありがとうございました。ほかにございますか。

(なし)

(岡田部会長)
 それでは、ただいまの第3次答申案及び第3次報告のそれぞれの内容について、ご了承いただいたということでよろしいでしょうか。

(異議なし)

(岡田部会長)
 ありがとうございます。それでは、ただいまの土壌環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直し等については、参考資料8のとおり、中央環境審議会へまとめて諮問されております。そのため、本土壌農薬部会といたしましては、第3次答申(案)、環境基準のほう、及び第3次報告、土対法につきまして、一つにまとめたものを第3次答申としたいというふうに考えております。内容の変更はせず、それぞれの報告で重複している箇所等の修正を行ったものが資料2-3として準備されております。じゃあ、これにつきまして、事務局からご説明をお願いいたします。

(名倉土壌環境課長)
 では資料2-3について、ご説明をさせていただきます。
 資料2-3、めくっていただきましたところの1ページ目に目次がございます。ここで第1章としまして、土壌の汚染に係る環境基準の見直しについてということで記載をしておりまして、ここで資料2-1に書かれていたことというのを記載しているというものでございます。
 それから第2章のところで土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその他法の運用に関し必要な事項についてということで、資料2-2に記載をされていたことについて記載をしておるものでございます。
 第3章ということで、施行等についてということで「施行について」と「課題について」というのを記載しておるというものでございます。
 中身につきましては、2ページ、3ページ、4ページ、5ページ、6ページのところは、そのまま資料2-1を持ってきておるものでございます。若干ご説明させていただきたいのは、7ページのところで、ちょうど真ん中辺りに、数値の取扱いについて三つほどポツを設けておりましたけれども、なお書き、「1,3-ジクロロプロペンについても同様」ということにつきまして、先ほど資料2-2ほうではあったんですけれども、資料2-1のほうにはありませんでしたけれども、土壌環境基準についても同様であろうということで、こちらについては今回あわせた際に、こちらにも記載をしておるというものでございます。
 それから、8ページのところから土対法関係の記載を書いておりますけれども、8ページの第2章のリード文、主書きのところでございますけれども、土壌環境基準の見直しに関する結論を踏まえ、以下のとおり結論を取りまとめたという3行について記載をしております。その後土対法の概要については、そのまま資料2-2のものを持ってきておりますけれども、9ページ、10ページの間で、資料2-2ですと本検討の背景として土壌環境基準に係る経緯が書いておりましたけれども、それについては今回第1章として詳細に書いているので、背景については記載をしていないというものでございます。
それから、その後は、同じく記載ぶりが資料2-2のものを、そのまま持ってきているというものでございまして、最後の22ページのところでは施行等についてということで、第3章で、施行等についてということで記載をしておりますけれども、一つ目で施行についてということについては、資料2-2から持ってきているというものでございます。
 Ⅱの課題についてというところで、上の4行でございますけれども、小委員会で土壌環境基準の見直しについて、専門委員会で土対法の制度運用について検討を行い、土壌農薬部会においてこれらの結果を第3次答申として取りまとめたということにしております。その下の「今後は」というところについては、両小委員会・専門委員会で記載をされていたものと同様でございます。
 それから、物性の状況につきまして、23ページでございますけれども、真ん中辺りで、これ「環境中での挙動」とあったんですけれども、今回「環境中での挙動等」というふうにさせていただきまして、環境中の挙動があまり載せておりませんでしたので、そこの上の3行、土壌中や地下水中では、酸素の少ない状態でトリクロロエチレンやテトラクロロエチレンが微生物により分解されることによって、1,2-ジクロロエチレンが生成される可能性があるという記載を、シス体についてもトランス体についても追加させていただいております。今回資料2-1と2-2をあわせるに当たって整合性をとる。それから不要な部分を削除するとしたところについては、以上でございます。

(岡田部会長)
 ありがとうございました。それでは資料2-3についてご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。先ほどの根岸委員のご指摘の点は当然同じように修正していただくという前提。どうぞ。

(浅野臨時委員)
 先ほどのご指摘の点は、ちょっと表現を別にしたほうがいいかもしれません。「両方を検出した」と直せばそれで済むことです。直さなきゃならない場所がたくさんありますので、1カ所だけじゃなくて。私今見たところでも何カ所か直さなきゃいけなくなります。後でメモを渡します。

(岡田部会長)
 関連部分ですね。ありがとうございます。ほかにございますか。

(なし)

(岡田部会長)
 それでは、ただいまの微修正でございますが、修正を含めてこの第3次答申(案)を部会として了承し、中央環境審議会会長に報告したいと思いますが、よろしいでしょうか。

(異議なし)

(岡田部会長)
 ありがとうございました。
 それでは、本日ご審議いただいた答申(案)の取扱いでございますが、これを部会の決議として中央環境審議会会長へ報告させていただきます。改めて会長の同意を得た上で、中央環境審議会議事運営規則第6条第1項の規定に基づきまして、審議会の決議としていただき、大臣への答申の手続をとらせていただくようにしたいと思います。
 今後の予定につきまして、事務局から何かございますか。

(中村土壌環境課課長補佐)
 本日は、1,2-ジクロロエチレンについて、土壌の汚染に係る環境基準の見直し及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の見直しその他法の運用に関し必要な事項についての答申を取りまとめていただき、ありがとうございました。この後、中央環境審議会により答申をいただきましたら、これを踏まえた改正案についてパブリックコメントに付し、環境基準については告示の改正を、土壌汚染対策法に係る基準については政令、施行規則等の改正を、それぞれ行ってまいります。

(岡田部会長)
 どうもありがとうございました。よろしいですね。
 それでは次の議題(2)に移ります。2件の報告事項がございます。
 報告事項①最近の土壌環境行政について、事務局からご説明をお願いいたします。

(名倉土壌環境課長)
 資料3に基づきまして、ご説明をさせていただきます。
目次としましては、土壌汚染対策に関する今後のスケジュール、それから土壌汚染対策法の施行状況等々の調査結果となっております。
 今後のスケジュールにつきましては、4ページ目のところに記載をしておるものでございます。今年の4月1日に法律及び政省令、土対法については第一段階施行分が施行をされたところでございます。その後4月3日でございますけれども、今後の土壌汚染対策の在り方について、第2次答申というのが答申されたところでございます。
 この第2次答申につきましては、3枚ほどめくっていただきますと、目次がございまして、第1で「はじめに」ということで、第2で「今後の土壌汚染対策の在り方について」を載せております。一つ目として、土壌汚染状況調査及び区域指定についてということで、さまざまなご議論を踏まえて答申としてまとめていただいております。
 それから2番で要措置区域等における対策及び汚染土壌処理施設における処理ということで、これもご議論いただいたものでございます。3番としては、その他ということで載せておりまして、第1次答申中に記載がない事項も含めて、ご議論をいただいて答申がまとめられております。ありがとうございました。
資料3のほうに戻っていただきますと、左から土対法、それから政令・省令、一番右のカラムのところには環境基準の告示を載せております。今回、先ほどまとめていただきました環境基準のほうの第3次答申を踏まえまして、環境基準の告示(案)についてパブリックコメントを実施していくということになりまして、そのパブリックコメントを踏まえて告示が公布されるということになっております。
 一方、左のほうの政令というところを見ていただきますと、この土対法関係の第二段階施行分、それから、先ほどご議論いただきました、シス-1,2-ジクロロエチレンは政令の中で指定をされておりますので、それを1,2-ジクロロエチレンに見直すといったような政令の改正が必要になってまいりますので、これもパブリックコメントを実施して、施行令の一部を改正する政令等を公布していくということになります。
 省令のほうでございますけれども、それから少し遅れるような形で、在り方についての第2次答申でまとめていただいた分、それから今の特定有害物質の見直しに係る部分につきまして、省令の改正についてパブリックコメントを実施して、施行規則の一部を改正する省令等の公布につなげていくということを考えております。それを含めて自治体、事業者等の関係者に対する周知は、半年以上はとれるかと思っておりますけれども、それから説明会等も開催してまいりたいと考えておりまして、来年の春ぐらいに法律、政省令の第二段階施行、今回の基準の見直し関係について施行をする予定というふうに考えておるところでございます。
 それから次に、土壌汚染対策法の施行状況等々の調査結果でございますけれども、6ページのところでございます。土壌汚染の調査につきまして、毎年やってきておりますけれども、平成28年分につきましては、そのグラフ、それから表に載せているような状況でございまして、調査結果の報告件数として831件あったというものでございます。
 それから、その次のページ、7ページで要措置区域等の指定解除の推移ということにつきましても、28年度の値、それからそれをグラフにしたものというのを載せておりまして、これも27年から若干減っておりますけれども、指定をされているというものでございます。
 それから次のページで、8ページ目でございますけれども、区域指定に係る特定有害物質・区域における対策としてどういう対策がとられているかということをまとめております。平成18年度の値につきまして、これまで87.6%記載をしておったものでございますけれども、その後、集計にミスがあったことがわかりまして、18年度の段階で85.5%だったということでございますけれども、平成22年~28年については77.6%になったということを記載しております。
 それから9ページのところでは、汚染土壌の処理についての状況をまとめております。
 また、10ページのところでは、指定調査機関、それから技術管理者の推移について記載をしておりまして、指定調査機関については29年度末段階で720機関ございまして、技術管理者の試験については、29年度で205名の合格者を出したというところでございます。
資料3については、以上でございます。

(岡田部会長)
 ありがとうございました。ただいまのご説明、土対法に関連するところでございますので、土壌制度小委員会委員長の浅野先生から、何か補足説明はございますか。

(浅野臨時委員)
 名前が紛らわしいのですが、こちらは土壌制度小委員会です。さっきは土壌制度専門委員会委員長としてのご報告でした。専門委員会というのは、そこで決めたことは部会で議決がないと審議会の正式決定にならないのですが、こちらの小委員会のほうは、小委員会で決めますと、部会長と会長の同意を得て、それがそのまま審議会の決定になるという仕組みになっていますので、既にこのご報告の内容は答申として出されております。
 先ほど名倉課長が言われました「第2次答申」と書いた冊子の目次をご覧いただければと思いますが、今回の法改正の、言ってみれば一番ポイントと考えておりますのは、一つは調査が一時的に免除された期間中であっても土地の形質変更が一定規模以上であれば調査が必要となります。これはもちろん3,000m2を超えますと、当然調査しなきゃいけないのですが、その規模未満の形質変更については、今まで全く調査義務がかかっていなかったんですけれども、いろいろと問題があるので、調査義務を課すべきであるということでございまして、この点の改正が行われた。これがポイントの一つです。
 それで、これに関して、ではどの程度の規模の面積から、調査を猶予中のものについても調査義務を課すのかということを議論いたしました。この点は、審議会の中では、当然できるだけ広くしてほしいというご意見と、他方安全を考えればできるだけ狭くしたほうがいいというご意見と両方があったわけですが、結局最終的には900m2というところでまとめました。これについてはかなり委員の中、特に中小企業代表の委員の方から、それでは狭過ぎるという強い意見がございましたけれども、これまで30m×30mという面積単位で調査をするというのが、土対法でのやり方として定着してきておりますので、それから言うと900というのは何となく中途半端な数字のように見えるけれども、それなりの根拠もある。これまでやってきたこととの連続性もあるということで、900ということで落ちつきました。
 もう1点、今度の改正のポイントは、臨海部の特例区域というものを設けまして、臨海部の工業地帯を中心に海面埋立てを行ったり、あるいはその他の方法で埋立てを行ったような土地で、自然由来の汚染の土を使ったような場合に関して、毎回形質変更のたびに届出をするというのは、やや厳し過ぎるのではないかというご意見があったことを受けて、形質変更については一定の要件のもとで規制緩和をするということが大きな変更点になったわけです。
それで、この点について細かいことは申しませんが、かなり詳細なルールを定めたということが今回の第2次答申の重要なポイントではないかというふうに思います。これについては規制緩和はしたけども、しかしあまりずるずるの規制緩和というのはよくないというようなこともありましたので、ルールはかなり細かくなっていまして、県知事の事前のチェックを受ける。違反をした場合には、直ちにもうこれは取り消して、元に戻してしまうというようなことになっておりますので、改正法の国会審議で少し議論になったようですが、それほど心配する事態は起こらないだろうと、私どもは考えております。
 そのほか、第1次の答申で出したことに関し、今回の答申で一部修正した面がございます。これは何かといいますと、都市計画区域外の土地については、恐らく汚染はほとんどないだろうから、4条調査の対象から包括的に外してはどうかということを一応考えて、前はそういう報告を出していたのですけども、その後、自治体の意見を聞きましたところ、やはりそれぞれの地域の状況があって、一律に都市計画区域外だから安全だとも言えないという声が強かったものですから、これは当初の答申の考え方を少し引っ込めまして、自治体が調べて、ここは問題ないという確信を持てる場合だけ、4条調査の対象から外すことができるということにいたしました。この点について、やはり審議会の中でもかなり反対意見もありまして、どうかということもございましたが、しかしやりたいという自治体があって、自分たちで責任を持てるというところまで押さえ込んでしまうということもないし、他方、包括的に外すということを、反対を押し切ってやってしまうという物騒なことをやる必要もないだろうということでありましたので、個別に自治体が必要であると考える場合にはやれるということを明らかにしたということでございます。
 そのほか、これは運用上の問題ですけども、一定の手続が終わるまでは工事の着手はしてはいけない、あるいは実際に施工してはいけないという規定が、幾つか法令上明文で置かれているのですが、土対法の中には、それははっきりと書いてあるものと、書いていないものがあります。そこで、書いていないということは、これはやっちゃいけないということにはならないはずだろうという反対解釈を、これまでもやってきたわけです。
この点は法制局とも意見調整をしたようでありますけども、その反対解釈は誤りではないということも言われたようでしたので、今回それを正式にきちんと通知で流そうということをと答申に書き込みました。自治体によって扱いがばらばらにならないようにしてほしいということでございます。ただこの点については「いい」と書いていないものを「いい」というのはおかしいのではないかという委員の反対意見がありまして、かなり議論になりましたけども、法令上は反対解釈ということは十分可能であるし、もともと自治体のほうで、ここはもう大丈夫だとわかっているところについて、わざわざ一定期間、着手のストップをかけるという理由はないわけですから、法の趣旨から考えても反対解釈は許されるというのが多数意見でありまして、答申に書いたような結論になりました。
 ほかにも細かいことがいろいろございますけども、どうぞご覧いただければと思います。
 以上です。

(岡田部会長)
 どうもありがとうございました。それではただいまのご説明に関しまして、ご質問、ご意見等がございましたら、お願いいたします。いかがでしょうか。特段よろしいですか。どうぞ。

(浅野臨時委員)
 事務局、パブコメは大体いつごろになるんでしょう。「夏ごろ」と、漠然と書いてありますけども。

(山本土壌環境課課長補佐)
 パブコメの時期でございますけれども、政令案と省令案とタイミングを分けてということでございまして、政令案につきましては夏の早い時期なんだろうと思っています。省令については、現行の省令はかなり複雑な規定となってございますもので、もう少しいろいろ詰める、全体の中での整合をとる必要があり、もうちょっと時間がかかるということで、秋とまでは言わないですけれども、政令よりはもう少し遅い時期になるのかなと考えています。

(浅野臨時委員)
 ありがとうございます。

(岡田部会長)
 ありがとうございます。どうぞ。

(大塚委員)
 この2の施行状況とか、調査対策事例に関する調査結果でございますが、どういうふうに見るかということなんでしょうけども、8ページのところで先ほどご説明いただいたように、要措置区域について掘削除去が減っているということは、若干ですけれどもいい傾向ということになると思います。
 7ページに関しては、開示された区域の割合が減少しているというのは、基本的にいいことだというふうにお考えなんだろうと思いますけども、その中で、形質変更時要届出区域について特に開示された区域の割合が減っているというのは、いい傾向だということになるのだろうと思いまして、少しずつですが、これはむしろ2009年改正の影響ですけども、結果が出てきているのかなということを、感想として申し上げさせていただきました。恐れ入ります。

(岡田部会長)
 ありがとうございました。ほかにご意見等ございますでしょうか。よろしいですか。

(なし)

(岡田部会長)
 ありがとうございました。それでは次に議題(2)報告事項②農薬取締法の一部を改正する法律案に移らせていただきます。事務局から資料のご説明をお願いいたします。

(小笠原農薬環境管理室長)
 それでは農薬取締法の一部を改正する法律案の内容につきまして、ご説明をさせていただきます。
 農薬取締法の改正につきましては、昨年の12月の土壌農薬部会におきまして、農薬登録制度における生態影響評価の見直しについてご報告させていただき、その中で見直しの背景と見直しの方向性、見直しの進め方についてご説明をさせていただきました。
 初めに、本日配られておりますが、先ほど土壌の参考資料8と参考資料9と一緒にクリップ留めされておりました参考資料11を先にご覧ください。右上に参考資料11となっておりますけれども、前回の部会で配付させていただき、ご説明をさせていただいたものでございます。
 ここの、最初の1の背景のところの最後の段落にございます「このような状況に鑑み」以下でございますけれども、「環境省としましては、国民の生活環境の保全に寄与する観点から、科学的知見を踏まえるとともに、国際的な標準と調和した農薬登録保留基準を定めるため、農薬登録制度における生態影響評価の見直しに取り組むこととしたい。」としていました。
 3の見直しの進め方の、二つ目のところにございますが、「水産動植物以外の生物の影響評価により農薬登録を保留する措置を講じるためには農薬取締法の規定の一部を改正する必要があるため、関係省庁と対応を協議」してというふうになっております。このため、本法律の共管であります農林水産省と連携をし、本日配付されております、ちょっと分厚いですが資料4の中で改正法案を作成しまして、本年3月9日の閣議決定を経まして、今国会に提出をしている状況でございます。
 それでは資料4のほうをご覧ください。クリップ留めになっておりますけれども、頭にカラーの資料が二つ、以下ちょっと厚目の資料が入っております。初めに、一番上にあります1枚紙で、法律案の概要の説明をさせていただきます。
 まず改正の背景でございますが、一つ目が農薬の安全性の向上でございます。科学の発展により蓄積される、農薬の安全性に関する新たな知見や評価法の発達を効率的かつ的確に反映できる農薬登録制度への改善が必要ということです。
 二つ目の背景は、より効率的な農業への貢献です。良質かつ低廉な農薬の供給等により、より効率的で低コストな農業に貢献するため、農薬に係る規制の合理化が必要ということであります。背景としましては、ほかに※のところに「なお」といたしまして、昨年5月に成立しました農業競争力強化支援法においても、農薬に係る規制を、安全性の向上、国際的な標準との調和、最新の科学的根拠に基づく規制の合理化の観点から見直すこととされているということもございます。
 目指すべき姿といたしましては、国民にとっては、農薬の安全性の一層の向上。農家にとっては、農作業の安全性の向上など、そして農薬メーカーにとっては、日本発の農薬の海外展開の促進を図るというものでございます。
 次に、下の法案の概要でございます。法改正案につきまして、大きな柱が二つございます。一つ目の柱が新たに再評価制度を導入するということです。現在は再登録制度と申しまして、登録申請されました農薬が審査の結果、一度登録されますと何か問題が起こらない限り3年ごとに更新手続を行えば、農薬の登録が続けられるというものでございます。これを、現在約4,300の製剤がございますが、同一の有効成分、これは約600種類あります。この有効成分ごとに、これを含む農薬について、一括して定期的に最新の科学的根拠に照らしまして、安全性等の再評価を行うというものです。
 また、農薬製造業者から安全性に関する情報等の情報を毎年求めるなどを行い、必要な場合には随時登録の見直しを行い、農薬の安全性の一層の向上を図るというものでございます。なお、現行の3年に一度の再登録に制度、こちらのほうは廃止いたします。
 二つ目の柱が、農薬の登録審査の見直しでございます。
 (1)が農薬の安全性に関する審査の充実ということで、一つ目がこれまでの農作物の残留農薬等の審査だけではなく、農薬使用者に対する影響評価の充実も行います。二つ目が、こちらが環境省に特に関係するところでございますが、動植物に対する影響評価の充実を行います。これにつきましては今、クリップで留められておりました、もう1枚のカラー刷りの資料をご覧ください。横になりますけれども、農薬の動植物に対する影響評価の充実について、こちらのほうで補足させていただきます。
 現行の制度では、農薬の動植物に対する影響評価は水の中の水産動植物のみを対象に行いまして、農薬の登録基準の設定を行ってまいりました。今回の法改正で陸域を含む水産動植物以外の動植物への影響も評価対象とすることにより、環境への影響がより少ない農薬を確認して登録することで豊かな環境の保全に寄与するものでございます。
 下の図にありますとおり、左側です。現行の評価対象は魚、エビ、ノリなどの水産動植物の被害防止のため、主な試験生物としましては、コイ、ミジンコ、緑藻などを用いております。また、右の表にありますとおり、欧米では陸生生物も評価対象としておりますが、我が国では陸生生物は農水省におきまして鳥類、養蜂用のミツバチなどに対する農薬の毒性情報の提出を求めてまいりましたが、いずれも暴露量の評価とリスク評価までは行ってはいませんでした。今回の法改正によりまして、水産動植物以外の動植物にリスク評価の対象拡大をし、農薬の登録基準を設定しようとするものでございます。
 再度、先ほどの概要資料にお戻りください。ただいまの2のところです。2(1)②を補足説明させていただきましたが、三つ目の③、こちらは農薬の原体が含有する成分の評価の導入です。有効成分の原体の製造過程で生じる不純物、こちらの量について規格化をし、原体の品質を管理するものです。
 そして(2)以下、ジェネリック農薬の申請の簡素化です。ジェネリック農薬といいますと、先発メーカーが持っております農薬の有効成分の特許、こちらの有効期限が過ぎた後に、別のメーカーが同じ有効成分で製造した農薬のことでございます。医薬品におきましては、ジェネリック医薬品、かなり普及しておりますが、農薬におきましてはほとんど普及をしておりません。その原因の一つといたしまして、考えられることとして、申請に係る負担が考えられます。ジェネリック農薬の登録申請におきまして、先発農薬と原体の成分、そして安全性が同等であれば、提出を求める試験データの一部を免除できることといたしまして、登録申請に係る負担を軽減するものでございます。
 最後に、欄外にありますが、施行期日でございます。改正法の公布から6月以内としております。ただし、括弧書きにありますとおり、2(1)①農薬使用者、そして②、これは動植物に対する影響評価の充実ということでございますが、こちらにつきましては試験成績の準備の期間が必要となりますので、公布の日から2年以内としております。このため、最初の施行の後も、2回目の施行が行われるまでは水産動植物のままで、水産動植物を対象としました評価が行われることになります。概要については以上でございます。
 続きまして、ちょっと厚目の資料でございますけれども、改正の法案の内容についてご説明をさせていただきます。
こちらは今国会に提出されたものでございますが、5種類の資料を一まとめにしたものでございます。全部で120ページありますが、左下にページを打ってございます。こちらの資料ですけれども、1ページ~4ページが改正法案の概要でございまして、ほかに条文の修正案、それから法案の提出理由、そして修正に係る新旧対照条文、それから参照条文がございます。本日はこのうち改正法案の要綱、それから新旧対照条文を用いまして、改正法案の内容についてご説明をさせていただきます。
 それでは左下、1ページに戻っていただきまして、改正法律案要綱での法案全体について、まず説明をさせていただきます。
 第1といたしまして、農薬の登録事項の追加等、ここは第3条の登録の関係でございます。
一、農薬の登録事項として、次に掲げる事項を追加する。
(一)農薬原体の有効成分以外の成分の種類、含有濃度等
(二)使用期限
(三)使用に際して講ずべき被害防止方法
(四)生活環境動植物に有害な農薬については、その旨
が追加されます。この生活環境動植物が、これまでの水産動植物から拡大されたものとなります。
二といたしまして、農薬の登録の申請において、試験成績のうち農林水産省令で定めるものは、その信頼性を確保するために必要なものとして農林水産省令で定める基準に従って行われる試験によるものでなければならない。
三、農薬の登録の申請をする者は、当該申請に係る農薬の農薬原体が、現に登録を受けている農薬の農薬原体とその成分及び毒性の強さにおいて同等であるときは、提出すべき資料の一部を省略することができる。
次のページですが四、農林水産大臣は、登録の申請に係る農業、農薬が病害虫の防除もしくは農作物等の生理機能の増進若しくは抑制において特に必要が高いもの又は特に完全性が高いものと認めるときは、審査を優先して行うように努めるということです。
第二、再評価等でございます。
こちらの第八条、九条、十五条、そして現行法の第五条の関係になります。
一、農薬の登録を受けた者は、農林水産大臣が農薬の範囲を指定して再評価を受けるべき旨を公示したときは、農林水産大臣の再評価を受けなければならない。
二、再評価は、同一の有効成分を含む農薬について、農林水産省令で定める期間ごとに行う。
三、農林水産大臣は、最新の科学的知見に基づく再評価又はその他の事由により、農作物等、人畜又は生活環境動植物に害を及ぼすおそれがあると認めるとき等は、その登録に係る一部の事項を変更する登録をし、又はその登録を取り消すことができる。
四、農林水産大臣は、農薬の安全性その他の品質に関する科学的知見の収集、整理及び分析を行うように努める。
五、農薬の登録の有効期間を廃止する。
これが、これまでの3年間の登録制度の廃止になります。
第三、その他でございます。ここは第十四条と二十九条の関係になります。
一、情報の公表等。
(一)農林水産大臣は、農薬の安全性その他の品質に関する試験成績の概要、農薬原体の主たる成分その他の登録を受けた農薬に関する情報を公表するように努める
(二)製造者又は輸入者は、その製造し若しくは加工し、又は輸入する農薬について、登録の変更、失効又は取消しがあったときは、販売者及び農薬使用者に対し、その旨を周知するよう努める
次のページですが、二、農業資材審議会。
農林水産大臣は、農薬の登録をしようとするとき等には、農業資材審議会の意見を聴かなければならない。
三、その他。
罰則規定その他の規定について所要の整備を行う。
第四といたしまして、施行期日等、ここは附則の関係になりますが、一、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一の一の(二)から(四)までに係る規定については、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
この法律の施行に伴う所要の経過措置を整備するとともに、関係法律について所要の改正を行うということでございます。ですから、この法律は2回に分けて施行が行われるということでございます。
 続きまして、左下の49ページのほうをご覧ください。こちらの新旧の対照条文、こちらを用いまして環境省に関係する主な改正部分について説明をさせていただきます。左下49ページをご覧いただきますと、目次になっておりまして、一~八までございます。一、農薬取締法、その下に第一条関係が1ページとなっておりまして、次に二、農薬取締法、その下に第二条関係、32ページとなっております。この第一条関係といいますのは、公布後六月以内に最初に施行される条文と、それから現行の条文を対比しております。第二条関係という部分が2回目の施行でございまして、公布後二年以内に施行される条文と、最初に施行される条文と対比してございます。
 それではめくっていただきまして、左下50ページのところをご覧ください。枠の上段が最初に施行される条文の改正案で、下段が現行の条文になります。主な部分のみ説明をさせていただきます。
第一条が(目的)でございます。ここで、これまで農薬の品質の適正化とされていたところが農薬の安全性その他の品質ということで、「安全性」という言葉が入っております。
 第二条が(定義)下が第一条の二(定義)となっておりましたように、この後条ずれが生じておりますが、そこはご承知おきください。第二条の(定義)のところで、農作物を害する、これまでは「菌、線虫、だに、昆虫、ねずみその他」ということがございましたけども、ここに「草」が新たに加わりました。これまでその他のほうにありましたけれども、「草」が具体的に入っておりまして、その防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤、ここに除草剤、その他の薬剤、これまでは「その他の薬剤」に入っていましたけれども、除草剤が明示されたというところで定義が変わっております。
 続きまして、左下の54ページ、お願いします。第四条の(登録の拒否)となっております。これまでは第三条ということで、ここは記載事項の訂正または品質改良の指示ということでございましたが、改正後は登録の拒否ということで、農林水産大臣は前条第四項の審査の結果、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、同条第一項の登録を拒否しなければならないとなっております。
 ここで第一号から第十一号まで書かれておりますが、この中で特に関係しますものが、第八号のところで、これは、ここで水産動植物に対する毒性又は水産動植物の被害というのがあって、次の左下55ページのほうになりますが、第八号のところで書かれてありまして、現行法と変わってはおりません。要は、第1回目の六月以内に施行されるときには、まだ「水産動植物」というのはそのままでございます。
 この第十一号を見ていただきますと、ここは、現在はなかったものでございます。前各号に掲げるもののほか、農作物等、人畜又は水産動植物に害を及ぼすおそれがある場合として農林水産省令・環境省令で定める場合に該当するときということで、一~十まで書かれておりますが、新たに十一号が加わりまして、現時点では想定されていないことが今後起こった場合でも、法律を再度改正することなく速やかに対応ができるように、第十一号というものが新設されました。
 それから、次の第2項のところで、前項第六号から第九号までのいずれかに掲げる場合に該当するかどうかの基準は、環境大臣が定めて告示するということで、この六号から九号といいますのが、作物残留、土壌残留、それから水産動植物への被害、それから水濁の四つのことを指しております。
 続きまして、ちょっと先に行っていただき、左下の68ページ、お願いいたします。
 左下68ページのところで、第二十七条といたしまして、(農薬の使用に関する理解等)というのがあります。これまでは農薬の使用の指導ということでございまして、第二十七条のところで、農薬使用者は、農薬の使用に当たっては、農薬の安全かつ適正な使用に関する知識と理解を深めるように努めるとともにということで、この部分が新たに加わっております。
 また、第二十八条のところでございますけれども、現在は下段を見ていただきますと、(農林水産大臣及び都道府県知事の援助)となっておりましたが、ここに環境大臣が加わりまして、(農林水産大臣、環境大臣及び都道府県知事の援助)ということになっております。
 中身といたしましては、知識の普及、情報の提供、安全性その他品質の確保に関する助言、指導その他の援助を行うよう努めるということで、環境大臣が加わったということでございます。
 以上が、施行されて六月以内で行われる部分の改正でございまして、左下の81ページをご覧ください。
 左下81ページ、これが農薬取締法第二条関係となっておりますが、上段が公布二年以内の二度目の施行の部分、それから下段が公布六月以内の最初に施行された条文でございます。ここの中の最初に、第三条のところに出てくるんですけども、それまでは「水産動植物」という言い方をしておりますが、ここからは「生活環境動植物」ということに変わっております。これは水産動植物を拡大したものといたしまして、生活環境動植物の説明を第三条のところでしております。ここで生活環境動植物(その生息又は生育に支障を生ずる場合には人の生活環境の保全上支障を生ずるおそれがある動植物をいう。以下同じ。)ということでございます。この「生活環境動植物」という言葉自体は、既に化審法、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の中で使われているものでございますけれども、そちらと同じでございます。この二年以内に施行される段階から、水産動植物が生活環境動植物ということに広げられるということでございます。
 続きまして、左下の82ページ、次のページでございますけれども、いろいろなところでそれまで「水産動植物」という言葉が使われておりますが、以下「生活環境動植物」となっております。特に第四条のところの(登録の拒否)でございますが、八号のところで生活環境動植物に対する毒性の強さ、生活環境動植物の被害ということに変わっております。
 最後でございますけれども、第二十八条のところの(農林水産大臣、環境大臣及び都道府県知事の援助)というところも、生活環境動植物の被害ということで変わっております。
 以上が、法律の改正法案の中身でございます。
 今後の予定でございますが、改正法案が成立しましたら、施行に向けまして手続を進めてまいります。新たに評価対象に追加する動植物につきましては、諸外国の状況も踏まえまして、専門家から成ります検討会においてリスク評価手法等につきまして、予備的な検討を行い、中央環境審議会のご意見をいただきたいと考えております。
説明は、以上でございます。

(岡田部会長)
 どうもありがとうございました。ただいま改正法案についてご説明をいただきましたが、ご質問等ございましたら、お願いいたします。どうぞ。

(浅野臨時委員)
 「生活環境動植物」という名前が入ってくるのは大変いいことだと思います。化審法の改正のときに、環境基本法の中の生活環境の定義をもとに無理やり、こういう言葉を生み出したのでしたが、こういう言葉を作ったことが意味をもったかなという感じがするんですが、ただ化審法では生活環境動植物といっても、実際には結構限られたものだけを対象にしてテストをすればいいということになっているので、農取法の場合には、それでは困るものですから、そこら辺は化審法並びみたいなふうになってしまうと、あまりこの改正の意味を持たなくなるので、どういうものが生活環境動植物に該当するのかということを、早目に環境省のほうで打ち出していくということが必要ではないかと思います。
 あまり広げ過ぎるとまた困るのですけども、化審法と同じような発想で、あるいはテストのために国際的な基準で決められた動物をやればいい、それで後は見直すみたいなことを言って済ましていますけれども、どうもちょっとそれでは心もとないなという感じがします。事務局のお考えをお聞かせください。

(岡田部会長)
 どうぞ。

(小笠原農薬環境管理室長)
 追加される生活環境動植物でございますけれども、今後、国際的な標準との調和、それから科学的知見等を勘案いたしまして、中央環境審議会のほうのご審議もいただきながら選定したいと考えておりますけれども、現時点におきましては、欧米等で農薬による影響評価の対象としております動植物のうち、鳥類、野生のハチ類、それから水草について、専門家によります調査・検討を進めているところでございまして、まずはこうしたところから導入できないかということを進めているところでございまして、今後また状況を見ながら、「生活環境動植物」という広い定義になっておりますけれども、合理的な審査方法ということを旨といたしまして、進めてまいりたいというふうに考えております。

(岡田部会長)
 どうぞ。

(浅野臨時委員)
 審査の段階での話は、そういうことでしょうけど、例えば被害が生ずるおそれがあるのでというようなものについては、結構これから先、いろいろな声が上がってくると思うので、それにきちっと対応できるようにしておかないと、現場も困るかもしれませんので、審査の段階で使われるものが何かということばかりじゃなくて、農薬が使われている現場で、こういうものが被害を受けるおそれがあるじゃないかと言われたときに、ちゃんと対応できるような手当てをしてほしいというのが私の意見です。要望ですから、お答えは結構です。

(岡田部会長)
 ありがとうございました。ほかにございますでしょうか。よろしいですか。これは今後法案が成立するということになると思うんですが、農薬の登録基準の設定等について、今度は中環審に諮問されるという手続になるんですね。

(小笠原農薬環境管理室長)
 はい。法案の成立後になりますと、農薬の登録基準の設定の見直しにつきまして、中央環境審議会に諮問させていただく予定でございます。

(岡田部会長)
 それでは法案が成立いたしましたから、今回の法改正に伴う農薬に関する具体的な審議につきましては、これまでのように農薬小委員会において行い、取りまとめていただければというふうに思いますが、いかがでしょうか。

(異議なし)

(岡田部会長)
 ありがとうございます。それでは法改正がされましたら、必要な手続、それから技術的な検討を進めていただければと思います。
 ありがとうございました。それでは次に議題(3)でございます。その他ですが、何か事務局からございますでしょうか。

(中村土壌環境課課長補佐)
 特にございません。

(岡田部会長)
 それでは本日の審議全体についてご意見、ご質問等ございますでしょうか、よろしいですか。

(なし)

(岡田部会長)
 ありがとうございます。特にございませんようでしたら、本日の議事につきましては以上といたします。進行を事務局にお返しいたします。

(中村土壌環境課課長補佐)
 皆様におかれましては、ご多忙の中、ご出席いただきまして、また、熱心にご審議賜りましてありがとうございました。本日の議事録につきましては、事務局で調整いたしました後、委員の皆様のご確認を経て、公開させていただきます。
 以上をもちまして、本日の第35回土壌農薬部会を閉会とさせていただきます。ありがとうございました。


(了)

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