中央環境審議会水環境部会 水生生物保全環境基準類型指定専門委員会(第18回) 議事録

日時

平成22年2月2日開催

場所

環境省 水・大気環境局 水環境課

議事

午後3時00分 開会

○富坂課長補佐 それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会水環境部会第18回水生生物保全環境基準類型指定専門委員会を開会いたします。
 本日は、委員9名全員のご出席が予定されております。ただいまのところ8名のご出席をいただいております。
 本日、水環境課長の森北でございますけれども、ほかの会議の都合上、30分ほどおくれて到着する予定でございます。
 それでは、資料の確認をさせていただきたいと思います。
 議事次第にございますが、資料の1から資料の6まで、途中、議事録について資料2ということでございますけれども、委員限りの配付とさせてございます。
 資料3、3-1となっておりますけれども、綴じもので、前回意見の補足説明、資料4について類型指定の案について、資料5、1枚ものでございますけれども、検討対象水域における保護水面、人工産卵床の状況について、資料6、検討対象水域における産卵場・生育場の検討についてでございます。
 また、別途、検討対象水域の状況についての参考資料をお配りさせていただいております。
 そのほか、冊子でございますけれども、今後の水環境保全のあり方について中間とりまとめという冊子を委員の先生方にお配りさせていただいております。不足等ございましたら、随時事務局までお申しつけください。
 それでは、これ以降の進行を須藤委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○須藤委員長 はい、かしこまりました。
 委員の先生方、大変ご多用の中を、また足元の悪い中をご出席いただきありがとうございます。本日もたくさんの傍聴の方もお出でいただきましたことをお礼を申し上げたいと思います。
 本日の議題は、ただいま富坂補佐からご説明ございましたように、前回いろいろご説明いただいた対象水域10河川についての冷水域、温水域、あるいは産卵場・生育場、あるいはそれを踏まえて類型指定はどうやっていくかということについての議論が主でございます。2時間という限られた時間でございますが、どうぞよろしく、所期の目的が達成できますようご協力をいただくことをお願いをいたしまして、早速、議事に入りますが、具体的な議事に入る前に、資料の2でございますが、前回議事録案が準備されております。本資料は委員の先生方にご確認をいただいた後、事務局で修正して、再度、各委員の先生方にご送付させている資料でございますので、この場で前回議事録としたいと思いますが、いかがでございましょうか。特にご異議がございませんでしたら、よろしゅうございますか、この場で前回議事録とさせていただきます。
 それでは、本議事録を前回議事録といたしますので、事務局において公開の手続をお進めください。よろしくお願いをいたします。
 それでは、続いて本題の議題に入りますが、前回の指摘事項について事務局のほうで指摘事項と、その指摘に対する説明を受けたいと思います。資料3に基づいて、これは富坂補佐ですね、ご説明ください。

○富坂課長補佐 それでは、資料の3-1から3-3、それと参考資料の1を用いまして、前回の専門委員会でご指摘のありました事項についての補足説明をさせていただきたいと思います。
 まず、土屋委員から、阿賀野川に床固があるが、この床固とは何か。あるいはどういう理由で床固をつけているのかというご指摘ございました。
 1枚めくっていただいて、資料3-2にその資料を準備してございます。
 床固につきましては、基本的に河川の底が削られないようにするための河川の設備ということでございますけれども、この今回ご指摘のありました地点につきましては、もともと阿賀野川の蛇行が非常に激しいところがあったと。これを直線につけかえる際に河道が短くなった、あるいは勾配が急になったということで、ここの部分が削られるということで床固を設置したと。これが昭和の初期であるということでございます。その後、2度ほど床固をつくっているという形で現在に至っているという状況でございました。
 なお、1枚めくっていただきまして、(参考)ということでございますけれども、このほかの河川でこのような床固の状況があるかどうかということについて念のため確認しましたけれども、江の川に1カ所、それから筑後川に2カ所あるという状況でございました。河川自体はいずれも平坦部といいますか、平野部を流れているところでの床固ということでございましたけれども、一応このような状況でございました。
 続きまして、1枚目へ戻っていただきまして、花里委員からのご指摘でございます。阿武隈川上流でコイが確認されているというご指摘でございます。温水域のコイが上流にいるのは不自然ではないのか、これが放流されたものなのか、自然なものなのかというようなご指摘でございましたけれども、このデータについて確認しましたところ、国土交通省の2004年の調査データで確認されたものであるということでございます。また、このコイがどこから来たかということにつきましてですが、この水域、阿武隈川中流の地域におきまして放流されたコイと自然繁殖のコイ、両方とも生息しているという情報でございました。
 続きまして、高橋委員、それから土屋委員から、全亜鉛のデータについて、検出下限値のデータがわかるような形、あるいはグラフの形状をわかりやすくしてほしいというようなご指摘がございました。
 参考資料1のほうを、ご指摘を踏まえて修正させていただきました。例えば参考資料1の6ページでございますけれども、全亜鉛の水質縦断分布ということで阿武隈川のデータでございます。平成19年度、20年度スケールとして0.030mg/Lを上限としたグラフとして整理してございます。
 それから、ちょっと飛びますけれども、61ページをごらんください。
 信濃川のデータでございますけれども、定量下限値未満のデータとして報告している値につきましては、このグラフにありますように塗りつぶした形で今回整理をさせていただいております。
 なお、このデータにつきましては県のほうで測定した亜鉛データでございますけれども、ちょっと精度分析ができていないということで、多少高めの定量下限値未満データということになっております。
 同じく79ページをごらんください。
 こちらは紀の川の全亜鉛データということでございますけれども、定量下限値未満のデータ、大迫ダムでございますけれども、このような形で整理させていただいております。
 全河川についてこのような形で表記をさせていただいております。
 資料3-1にお戻りいただきまして、藤井委員からの指摘でございます。
 那珂川において、河口部でのサケが確認されているという状況について御指摘ございました。こちらの整理でございますけれども、前回委員会でもご説明、一部させていただきましたけれども、こういった遡上型の魚についての取り扱いということにつきましては、この第8回の専門委員会において類型の判断にはこういったサケの確認データは使用しないと、それからA類型につきましてイワナ・ヤマメ・カジカの生息情報によって類型指定を行うという取り扱いの整理としてございます。これは利根川の河口のときの検討状況でございますけれども、今回も、後ほどご説明させていただきますけれども、サケの遡上時の確認データにつきましては使わずに類型指定の整理をさせていただいております。
 それから高橋委員、それから須藤委員長からご指摘ございましたヨシノボリの扱いについてということにつきまして、上流にだけいるヨシノボリと下流にもいるヨシノボリ、これらについて整理してほしいというご指摘でございました。
 こちらにつきまして資料3-3に資料を整理させていただいております。
 今回、10河川についてご検討をいただいておりますけれども、その中で確認されておりますヨシノボリ類につきましては、種類が確認されているものがトウヨシノボリ、シマヨシノボリ、オオヨシノボリ、それからカワヨシノボリの4種でございます。それ以外に、種類不明のヨシノボリ類が確認されているところでございます。
 ちょっと1枚めくっていただきまして、表1というものに、第1次答申時のときに生物B類型として分類されたヨシノボリ類を整理してございますけれども、こちらについては回遊性のヨシノボリ類としまして、トウヨシノボリ、シマヨシノボリ、それからクロヨシノボリ、オオヨシノボリ、ルリヨシノボリなどが整理していくという状況でございます。
 今回の検討対象でございます10河川において確認されたヨシノボリ類のうち、今ご説明の中で挙がってまいりましたトウヨシノボリ、それからシマヨシノボリ、オオヨシノボリ、この3種につきましては、生物Bの魚介類ということで既に整理しているところでございますけれども、カワヨシノボリにつきましては回遊性ではない、河川の上流域に生息する種類であるということでございます。今回、こちらにつきましてはそういう意味で生物AかBかの判断の根拠とせずに、その他の魚介類に分類することが適当であるとして整理してございます。今回確認されております5河川につきましては、このヨシノボリ類の種類に応じまして、生物Bの魚介類のヨシノボリ、それからその他の種類のヨシノボリ類、これらを今回分けて記載させていただいておるところでございます。
 123ページをごらんください。122ページ、123ページに主要魚介類の確認状況ということで記載しておりますけれども、今回、ヨシノボリ類ということでこちらのほうを整理をさせていただいております。全体、このような形で整理しております。
 なお、参考情報でございますけれども、これまでカワヨシノボリを含めまして、ヨシノボリ類の生息状況をもって生物Aと生物Bを分ける判断というものは行っていないという状況でございます。
 資料3-1に戻っていただきまして、最後でございますけれども、藤井委員からご指摘ございました、サケの産卵情報についてどのようになっているのかというご指摘でございましたけれども、これも利根川河口の検討を行いました第8回の専門委員会におきまして、サケが産卵時期の温度が低いところであれば生息としては問題なく行われているということがございましたので、サケの産卵の情報は類型指定の判断の根拠としては使わないということを整理しているという状況でございます。
 以上でございます。

○須藤委員長 どうも簡潔にご説明いただいてありがとうございました。
 それでは、質問をいただいた先生方、ただいまのようなご説明でございます。土屋先生、花里先生、高橋先生、藤井先生、いかがでございましょうか。よろしゅうございますか。特に再度、よろしいですか。
 それでは、指摘事項につきましては補足説明をいただきましたので、これをもって先生方にご了解いただいたとさせていただきます。
 それでは、続いて早速、新たに、先ほど河川のところに入りますが、2つに分けて、前半と後半と分けてご説明いただきたいと思いますので、先に前半の5河川になりますか、阿武隈川から紀の川までの5河川についてご説明をいただきたいと思います。
 なお、この説明の中では冷水域、温水域の区分、それから産卵場、生育場の状況、類型指定案についてもあわせてご説明をいただきたいと思います。お願いいたします。では、鈴木さん、どうぞお願いします。

○鈴木係員 前回は河川の概略についてご説明させていただきましたが、本日は類型指定案を作成させていただいておりますので、そちらについてご説明させていただきます。
 資料4を中心に用いましてご説明させていただきます。資料4が類型指定案となっております。こちらとあわせまして、資料5、資料6、あと参考資料を使ってご説明させていただきたいと考えております。
 それでは、まず阿武隈川についてご説明させていただきます。
 資料4の2ページと参考資料のカラーで配らせていただいております「調査地点及び水生生物の生息状況等の概略」というものをご準備くださいませ。先生方にはA3で配らせていただいております資料となっております。
 まず、冷水域と温水域の区分についてでございますが、水温につきまして、区分の大体の目安となります15度というのは阿武隈川では阿武隈川中流位置の阿久津橋付近となっております。
 水生生物の生息状況でございますが、冷水性の魚介類といたしましては、実地調査の結果によりますとニジマス、ヤマメ、サケ及びニッコウイワナが確認されております。確認されているものの中で一番下流でございます大正橋におきましては、ヤマメとサケが確認されております。
 また、専門家へのヒアリングによりますと、福島県下の全川がヤマメの生息できる範囲であり、遡上期は羽出庭橋までサケ、サクラマスが分布しているとの情報がございます。これまで遡上期のデータを使用しておりませんことから、今回の類型指定案といたしましては、羽出庭橋を区分点に上流側を生物A、下流側を生物Bとしております。
 達成期間につきましては、参考資料1の6ページをごらんくださいませ。
 先ほど富坂からもご説明させていただきました亜鉛のグラフになっております。こちらをごらんいただきますと、平成19年、20年度ともに水生生物の基準値でございます0.03mg/Lを超えている地点はございませんでした。よって、達成期間につきましては直ちに達成とさせていただいております。
 続きまして、阿武隈川におきましては既に福島県が水生生物の類型指定を行っておりましたので、そちらについてもご説明させていただきます。
 参考資料2をごらんください。
 こちらは今回の類型指定案と福島県で既に行われております類型指定結果について載せさせていただいております。水色が生物A類型、桃色が生物B類型となっております。すみません、凡例につきましてAとBが逆になっておりますので修正いただきますようよろしくお願いいたします。これをごらんいただきますと、下側が上流になっているんですけれども、この上流から今出川、釈迦堂川、大滝根川、逢瀬川におきましては、本川につながる支流が生物B類型となっております。こちらについてもご確認いただきまして、また後ほどご議論いただけたらと考えております。
 なお、今回の類型指定対象河川につながる支川につきまして、既に都道府県により水生生物の類型指定がなされているというところは阿武隈川以外にはございませんでした。
 続きまして、特別水域についてですが、まず、簡単に特別水域のおさらいをさせていただきたいと考えております。
 参考資料3をごらんください。
 こちらは平成20年6月の第2次答申の際にまとめられた考え方なんですけれども、特別域指定の考え方といたしましては、法令等により、採卵場、または幼稚仔の生育場として保護が図られている場所であり、実際にそれらの場所として調査保全活動などにより産卵等の実態が把握されている水面のほか、恒常的に産卵場等として重要な水域であって、実際に産卵が行われていることが漁業関係者、NPO、行政等により確認されている水面とする、としております。
 具体的な水域といたしましては、[1]水産資源保護法に基づき、保護水面に指定されている水域。[2]保護水面に設定されていない水域であっても、漁業関係者等によってこれと同等以上に産卵場、または幼稚仔の生育場として保護が図られている水域。[3]水深、流速、河床材料、河岸の植生などが当該魚類の産卵場等として適した条件にあり、今後ともその条件が保たれ得る水域としております。
 すみません、資料が飛んで恐縮ですが、資料5をごらんくださいませ。
 こちらには先ほどの[1]に関しまして保護水面、[2]に関しまして人口産卵床の設置状況をまとめさせていただいております。今回の検討対象水域には保護水面はございませんでした。また、人工産卵床につきましては那珂川、信濃川、江の川においてあったんですけれども、そこで産卵等の実態に関する調査がなされている河川というのはございませんでした。
 続きまして、[3]番に挙げております水深、流速、河床材料、河岸の植生などが当該魚類の産卵場等として適した条件にあり今後ともその条件が保たれ得る水域といたしましては、資料6にまとめておりますのでそちらをごらんください。
 1ページ目にございます表につきましては、第2次答申の際に提示されました産卵の水域に関する検討手順でございます。
 簡単にご説明させていただきますと、2.検討対象種の選定というところで、当該河川における主要な魚介類を選定いたしまして、3.魚卵等に適した条件といたしまして河床材料、水温、河岸の植生等を整理しております。また、これらと、もともとの河川環境条件の整理の結果をあわせまして、4.想定される産卵場等での範囲の検討というところで重ね合わせをしております。そして5.ヒアリング等による情報の整理について参考にいたしながら、6におきまして産卵等に適した水域の検討を行い、特別域の指定に向け、調査・検討すべき水域を抽出しております。その具体的なプロセスにつきまして、阿武隈川のみ少し詳しめにご説明させていただきます。
 資料6の3ページをごらんください。
 こちらでは在来魚介類の整理をさせていただいております。
 また、1ページめくっていただきまして、4ページでございます。
 整理した在来魚介類につきまして、漁業権魚種や漁獲量上位種を考慮いたしまして、4ページの下の四角で囲んでおります主要な魚介類を選定しております。阿武隈川についてはコイ、ギンブナ、ウグイ、アユ、サケ、ヤマメの6種類が選定されております。
 引き続きまして、9ページをごらんください。
 先ほど選定いたしました魚につきまして、産卵等の条件をまとめております。こちらの表は青、緑、橙色で色分けをしておりますが、この青色で塗りつぶしている魚につきましては産卵等に適した水域を特定するための情報として、最低限必要な産卵期の適水温と河床材料に関する情報がある魚です。緑色で塗りつぶしている魚につきましては、産卵期の適水温などの情報が不足しており、産卵に適した水域を絞り込むのが困難であり、今後、河川構造や河床材料の条件を満たす水域の場を整理した上で調査をしていく魚となっております。橙色で塗りつぶしている魚につきましては、支川を産卵場としており、本川を産卵場としていないために、今回、検討の対象としない魚となっております。
 このうち、水色で塗りつぶしております魚につきまして、産卵等に適した環境条件について、阿武隈川における分布を整理いたしまして、それらの環境条件と生息範囲の縦断的な分布状況を重ね合わせることで、それぞれの産卵場を想定しております。産卵等に適した河床材料、水生植物等の整理、産卵期の水温の整理等は続く10ページから13ページに記載しているんですが、ここではまとめましたものとして15ページの表がございますので、こちらをごらんください。
 この表の一番下をごらんいただければと思います。まず、アユにつきましては黒丸と黒線で示した生息状況と、少し見えづらいんですが、水色マーカーで示した産卵に適した河床材料、また赤色斜線で示した水温から、おおよそ丸森橋から信夫ダム、高田橋から長坂堰までの範囲が産卵場として好適な水質であると想定されます。また、ヤマメについても同様に、大正橋下流ワンドから信夫ダム、高田橋から上流までの範囲が産卵場として好適な水域であると想定されます。また、アユについては学識者のヒアリング、河川整備基本方針により、点線矢印で示しました河口から信夫ダムにおきまして、産卵に関する情報がございます。ヤマメについては漁協へのヒアリングにより、白河から西郷村において産卵に関する情報がございます。
 また、阿武隈川水系の河川整備基本方針の検討に際しまして、舘矢間でイワナ、ヤマメの産卵を対象にした正常流量の検討が行われております。このような箇所が今後産卵場としての調査の対象となるのではということで整理をしております。
 ここで一たん、資料4の2ページにお戻りください。
 2ページの上から3分の2あたりになります。先ほどご説明させていただきました特別域に関する内容につきましては、ここの「特別域について」というところでまとめさせていただいております。
 阿武隈川の特別域につきましては、水産資源保護法に基づく保護水面は設定されておりません。また、現時点では特別域の検討に至る情報は得られていないということになります。ただし、阿武隈川においてというところで先ほどご説明させていただいた内容につきまして、記載させていただいております。第4次報告案では特別域はこのようにまとめさせていただいております。阿武隈川につきましては以上です。
 続きまして、那珂川についてご説明させていただきます。
 資料4の4ページと、あと河川の概況を示しておりますA3の資料の2枚目をごらんください。
 まず、冷水域と温水域の区分についてですが、水温につきまして、区分の大体の目安となります15度は那珂川(2)のやや上流側にあります新那珂川橋というところより下流となっております。水生生物の生息状況ですが、河川水辺の国勢調査によりますと、冷水性の魚介類としては黒羽橋、晩翠橋でヤマメが確認されておりまして、専門家へのヒアリングによると、那須塩原大橋より上流部にイワナの、那珂川町の新那珂川橋より上流部にヤマメの生息情報がございます。また、海門橋でサケが確認されております。遡上期のサケのデータを使用しないことから、これらの情報から前回の類型地提案といたしましては新那珂川橋を区分点に上流側を生物A、下流側を生物Bとしております。
 また、資料4の5ページをごらんください。
 那珂川の深山ダム貯水池につきましては、表層で、平均水温14度程度でございまして、また専門家へのヒアリングによると、イワナの生息情報がございます。よって、こちらの水域につきましてはA類型としております。
 達成期間につきましては、また資料が飛んで恐縮でございますが、参考資料の25ページをごらんください。参考資料1でございます。恐れ入ります。
 こちらに全亜鉛の濃度について記載させていただいております。那珂川におきましても、環境基準を超えている地点は平成19年度、20年度ともにございませんでしたので、達成期間につきましては直ちに達成としております。
 特別域につきましては、先ほどもお伝えしましたとおり那珂川には保護水面、調査がなされた人工産卵床はございません。
 産卵等に適した水域につきましては資料6の21ページをごらんください。
 那珂川を産卵場、生育場とする魚介類といたしましては、コイ、ウグイ、アユ、サケ、ヤマメ、エゾイワナ、ヤマトシジミが挙げられます。
 また、ページが飛ぶんですが、27ページをごらんください。A3になっているものです。
 アユにつきましては産卵に適した河床材料及び産卵期の水温状況等から、おおよそ小場江頭首工から恒明橋までの範囲が産卵場として好適な水域であると想定されます。
 また、ヤマメにつきましては産卵に適した河床材料及び産卵期の水温状況等から、おおよそ新那珂川橋から深山ダム及び深山ダム貯水池から上流の範囲が産卵場として好適な水域であると想定されます。
 漁協へのヒアリングによりますと、アユについては水戸市から茂木町までの範囲が、サケについては水戸市から那須の範囲が産卵場であるとの情報がございます。那珂川水系の河川整備基本方針の検討に対しまして、藤井川合流点から荒川合流点の区間でアユ、サケ、ウグイ及びニゴイについて産卵を対象とした正常流量の検討が行われております。
 ここでまた、資料4に戻っていただきたいんですけれども、資料4の4ページでございます。
 先ほどご説明させていただきました特別域に関する検討内容については、資料4の4ページの真ん中以降に記載させていただいております。
 以上が那珂川となっております。
 続きまして、阿賀野川についてご説明させていただきます。
 資料4の6ページと参考資料1のうち、参考資料となっております「調査地点及び水生生物の生息状況等の概略」の図の3枚目をご準備ください。A3の資料の3枚目となります。
 まず、冷水域と温水域の区分についてですが、水温につきましては全域で平均水温が15度以下となっております。
 水生生物の生息状況ですが、冷水性の魚介類としては、馬下橋下手、日出谷でニッコウイワナが、阿賀野川のほぼ全域でサクラマス及びヤマメが確認されております。
 専門家へのヒアリングによると、早出川合流点から上流でイワナの、阿賀野川頭首工から上流でヤマメの生息情報がございます。下流から3番目の地点にあります豊栄市高森におきましてヤマメが確認されているんですが、漁協へのヒアリングによりますと、通常この場所には生息しておらず、遡上したものが確認されたのではということで、今回はこちらのデータは使用しておりません。
 これらの情報から、今回の類型指定案といたしましては、早出川合流点を区分点に上流側を生物A、下流側を生物Bとしております。
 また、資料4の7ページをごらんください。
 大川ダム貯水池につきましては、表層で平均水温が13度程度であり、実地調査の結果によると、サクラマス、ヤマメ、イワナ、ニッコウイワナの生息が確認されております。よって、当該水域をA類型というふうにさせていただいております。
 達成期間につきましても、こちらの地点につきましても、平成19年度、20年度ともに亜鉛につきまして基準値を超えるということはございませんでしたので、達成期間については直ちに達成とさせていただいております。
 特別域につきまして、阿賀野川には保護水面調査がなされた人工産卵床はございません。
 産卵後に適した水域につきましては、資料6の33ページをごらんくださいませ。
 阿賀野川を産卵場、生育場とする魚介類といたしましてはコイ、ウグイ、アユ、サケ、ヤマメ、ニッコウイワナ、ヤマトシジミが挙げられます。このうち、情報がございますアユ、ヤマメについてまとめておりますので、こちらについて、またA3のものなんですけれども、38ページをごらんください。資料6の38ページになります。
 アユ及びヤマメにつきましては、産卵に適した河床材料及び産卵期の水温状況等から、おおよそ豊栄市高森から宮古橋の範囲が産卵場として好適な水域であると想定されます。また、阿賀野川水系の河川整備基本方針の検討に際しまして、沢海床固から阿賀野川頭首工上流の区間におきましてサケ、サクラマス、ウケクチウグイ、ニゴイ、ウゴイ及びアユについて、日橋川合流点から宮古の区間でウケクチウグイ、ウグイ及びニゴイについて、沢川合流点下流から馬越頭首工でウケクチウグイ、ウグイ及びアカザについて産卵を対象とした正常流量の検討が行われております。
 以上が阿賀野川のご説明となります。
 今ご説明させていただきました内容については、資料4の6ページの特別水域についてというところに記載させていただいております。
 続きまして、信濃川についてご説明させていただきます。
 資料4の8ページと先生方にA3でお配りさせていただいております参考資料のうち、資料4-1から4-3、参考資料と右肩に書かせていただいておりますものの4枚目をごらんください。
 まず、冷水域と温水域の区分についてですが、水温につきましては信濃川には全域で平均水温が15度以下となっております。
 水生生物の生息状況ですが、冷水性の魚介類としては昭和橋でニッコウイワナが確認されております。また、専門家へのヒアリングによると、魚野川合流点から上流でイワナ、ヤマメの生息情報があり、漁協へのヒアリングによりますと、長野・新潟県境から長生橋までイワナ、ヤマメの生息情報がございます。これらの情報から、今回の類型指定案といたしましては、長生橋を区分点に上流側を生物A、下流側を生物Bとしております。信濃川についても下流でサケが確認されておりますが、こちらのデータは今回使用しておりません。
 達成期間につきましては、こちらも平成19年、20年度ともに、亜鉛の基準値0.03mg/Lを超える地点はございませんでしたので、達成期間につきましては直ちに達成とさせていただいております。
 特別域につきましては、信濃川にも保護水面調査がなされた人工産卵床はございませんでした。
 産卵等に適した水域につきましては、また資料が飛んで恐縮でございますが、資料6の44ページをごらんください。
 信濃川を産卵場、生育場とする魚介類といたしましてはコイ、ギンブアナ、ウグイ、アユ、サケ、ヤマメ、ニッコウイワナが挙げられます。これらのうち、情報がございますアユ、ヤマメについて、49ページをごらんくださいませ。
 アユにつきましては、産卵に適した河床材料及び産卵期の水温状況等から、おおよそ大河津洗堰、上片貝及び本川県境から昭和橋の範囲が産卵場として好適な水域であると想定されます。また、ヤマメにつきましては産卵に適した河床材料及び産卵期の水温状況等から、臼田橋より上流の範囲が産卵場として好適な水域であると想定されます。
 専門家等へのヒアリングによりますと、アユについては長岡市内から魚野川合流点の範囲が産卵場であるとの情報がございます。専門家へのヒアリングによりますと、ヤマメについては佐久穂町から上流が産卵場であるとの情報がございます。漁協等へのヒアリングによりますと、コイについては信濃川大橋上下流域が、ウグイについては五十嵐川合流点付近が産卵場であるとの情報がございます。
 信濃川水系の河川整備基本方針の検討に際しまして、杭瀬下から依田川合流点の区間におきまして、アユ及びウグイについて、大河津可動堰から妙見堰の区間におきましてウグイについて産卵を対象とした正常流量の検討が行われております。
 信濃川につきましては以上になります。
 先ほどと同様に特別域につきましては、先ほどご説明させていただいた内容を資料4、8ページの真ん中以下に書かせていただいております。
 続きまして、紀の川でございます。紀の川についてご説明させていただきます。
 資料4の10ページと参考資料1の5枚目をごらんください。資料4が類型指定案でございます。類型指定案の10ページと先生方にA3で配らせていただいておりますカラー版の資料、こちら参考資料1ですが、参考資料1のうち資料4-1から4-3、参考資料というふうに書かせていただいておりますものです。
 紀の川につきましては、まず、水温につきまして、大川橋付近におきまして15度程度となっております。
 水生生物の生息状況といたしましては、冷水性の魚介類は確認されておりません。また専門家、漁協へのヒアリングによりますと、大滝ダムの上流付近の支流にイワナ、ヤマメの生息情報がございますが、本流については生息情報はございませんでした。
 これらの情報から、今回の類型指定案といたしましては、紀の川全域を生物Bとしております。また、類型指定案の資料4の11ページをごらんください。
 大迫ダム貯水池につきましては、表層で平均水温16度程度であり、また、専門家へのヒアリングによると、支流より下りてくるイワナ、ヤマメがいる可能性はあるんですけれども、生息情報については確認されておりません。よって、当該水域はB類型とさせていただいております。
 達成期間につきましても、こちらの河川におきましても、平成19年、20年度ともに0.03mg/Lを超える地点はございませんでしたので、直ちに達成とさせていただいております。
 特別域につきまして、紀の川でも保護水面調査がなされた人工産卵床はございません。
 産卵等に適した水域につきまして、資料6の55ページをごらんください。
 紀の川を産卵場、生育場とする魚介類としてはアユ、コイ、ギンブナ、ウナギが挙げられます。これらの魚についてまとめたものが資料6の61ページにございますので、61ページをごらんください。
 産卵に適した河床材料及び産卵期の水温から見まして、アユは竹房橋から紀の川河口域までの範囲が産卵場として好適な水域であると想定されます。
 また、漁協等へのヒアリングによりますと、アユについては川辺橋から田井ノ瀬の間が産卵場となっているとの情報が得られており、また、サツキマス、コイ、フナ類、ナマズ類、マハゼ等の産卵場についても情報が得られております。
 紀の川水系の河川整備基本方針には、灌漑期に紀の川大堰湛水区間上流端から岩出井堰間におきまして、アユ、ウグイが移動できる水深の確保、非灌漑期に岩出井堰から藤崎井堰間においてアユの産卵水深を確保するための流量検討が行われております。
 以上が紀の川のご説明となります。
 これで前半5河川を終了させていただきます。

○須藤委員長 どうも、要領よく簡潔にご説明いただいて、ありがとうございました。
 本日やらなくてはいけないのは10河川でございまして、そのうちの前半の5河川、阿武隈川、那珂川、阿賀野川、信濃川、紀の川、この5河川でございます。ただいま類型指定案と、それから産卵場、生育場の状況等を今ご説明いただきました。
 何かどうぞご質問ございましたらお願いをいたします。資料が数が多いのと、なかなかたくさんあってついていけない部分もあったかもしれませんが、結論は資料4で、それから河川のいろいろ生息状況等は、大きな紙の色刷りのやつをごらんになるのが一番早いかなと思います。どうぞ、ご質問あれば。あるいはコメントあっても結構でございます。
 どうぞ、藤井先生。

○藤井委員 資料6で、何カ所かサケの分類が生物Aになっているんですが、それは対象としないということでよろしいですね。

○須藤委員長 どうぞ、お答えください。

○鈴木係員 サケについては生物Aの魚なんですけれども、今回の類型指定の区分としては用いておりません。

○藤井委員 アユなんかはその他になっているんですが、あくまで生物Aとした分類で、ただし、対象にはしないということでよろしいのですか。

○鈴木係員 はい、そうでございます。

○須藤委員長 じゃ、花里先生。

○花里委員 何カ所か魚道があるんですけれども、魚道があることによって魚が移動できるということだったんですけれども、高橋先生にお伺いしたいんですけれども、魚道の構造によってはそれを利用できる魚とそうでない魚がありますよね。ただ、ここで対象になっているような魚たちは多分通常つくられた魚道で大丈夫だと。

○高橋委員 わからないです、それは。

○須藤委員長 魚道があるから行ったり来たりすると、そうではないということですか。

○高橋委員 魚道があれば魚が移動できるかどうかというのは、一概には言えないと思います。

○花里委員 そうなるとやはり魚道があったら、例えば下流のほうにいて、魚道があるから上流にも行っているだろうというわけではなくて、やはり上流でも生息を確認するような作業が必要になってくるんでしょうか。

○高橋委員 そうですね。やはり魚そのものがいるかどうかを確認しないと、魚がその環境で、水温とか魚道があるかとか、そういう部分だけからはなかなかわからないと思います。

○花里委員 もう一つ高橋先生にお伺いしたいんですけれども、仔稚魚の環境を考えるときには河床構造と水温なんですけれども、本当は、あとえさ生物の分布というのが本当は普通だったら重要なんですけれども、川の場合はどうなんでしょうか。

○高橋委員 その前提になっている河床の材料と水温というのが一番重要な、まず枠であるかどうかというところも私はちょっと疑問に思っています。それも魚種によっていろいろ違ってくると思うんですけれども。例えばコイなどは絞り込めないということですね。これはそんなに水温が重要な産卵の条件にはなっていないということを表しているわけですよね、結局。ですから、コイの産卵場を絞り込むために水温を使うというのはもともと無理があるのかもしれません。

○花里委員 もう一つ教えていただきたいんですけれども、川の場合の魚の仔魚とか稚魚というのは主に何を食べる、何を食べているんですか。

○高橋委員 それも魚種によって違うので、一般的に何を食べているということは言えないと思います。

○花里委員 でも、大体こう流れ下ってくるものを食べていたりしているわけでもないですか。

○高橋委員 ついているものをついばんでいる場合もあるし。

○花里委員 はい、わかりました。

○須藤委員長 ほかに。どうぞ。

○藤井委員 資料4ですか、類型案の10ページなんで、紀の川。ここで、ヤマメの生息状況はあるという情報があるんですが、そのほかにサツキマス、これはアマゴの、降海型のアマゴですかね。アマゴがいなくてヤマメがいて、しかもサツキマスがいるというのは、ちょっとどうなのかな。

○須藤委員長 紀の川の下のほう、10ページの特別域のところの説明ですね。(イ)のところの説明かな。

○藤井委員 サツキマスの産卵場についての情報が得られたというふうにあるんですが、ということはここはアマゴの生息域だと思うんですが、上のほうの[1]の下から4行目には「イワナ・ヤマメの生息情報がある」ということで、ちょっと不自然かなという気がするんですが。ヤマメとアマゴが存在している、生息する河川があるとは思うんですけれども、サツキマスがいるんであればアマゴもいてもいいんじゃないかなという気がします。

○須藤委員長 それは高橋先生が、その辺のコメントはどうごらんになりますかということでよろしいですか。

○藤井委員 はい。

○高橋委員 私にですか。

○須藤委員長 ええ。そんなことは。

○高橋委員 それは何かのミスではないかと思います、どこですか、資料の。

○藤井委員 資料4の10ページ。

○須藤委員長 10ページの下から、特に[2]のところにあるんですか、ヒアリングによると、というところですかね。ですから、ヒアリングですから、観察をしているわけじゃないんだね。

○高橋委員 そうですね。

○須藤委員長 ですから。

○藤井委員 10ページの[1]の下から4行目には「イワナ・ヤマメの生息情報」、[2]の下から5行目ですか、サツキマスの産卵場の情報が得られたと。

○高橋委員 この辺はサツキマス、アマゴの分布域じゃなかったですかね。

○藤井委員 ヤマメがアマゴの間違いということでしょうか。

○高橋委員 でも、降海しないでここにヤマメがいるということかもしれませんね、ちょっと。滋賀県の……

○須藤委員長 先生この辺詳しいですか。

○谷田委員 いや、余り詳しくないけど。本来、アマゴですね、放流は非常に、むちゃくちゃと言ったら失礼ですけれども、上でのやつが、もしかしたら、放流のやつで、本来アマゴを放流しなきゃいけないのにヤマメを放流して、大分減ったと思いますけど、そういうことは。しないようになっていますけれども、その可能性はあります。

○高橋委員 ありますね、ただ、ヤマメの分布域にアマゴを放流する場合のほうが多いような気がしますけどね。

○谷田委員 それのほうが多いですね。

○須藤委員長 そうですか。

○高橋委員 わからないですね。

○谷田委員 ちなみに、先ほど、ヤマメ、アマゴ、それからイワナもそうですね。その仔稚魚のえさというのは非常に多いのは、中央スイキョウのナカムラさんの話によると、ハリパクチコイダという、間隙性の小さな甲殻類が非常に重要なようですね。それと水性効率の非常に小さなやつ、そういうものを浮上期のやつを食べると聞きました。確かに多いです、我々も採集しても。

○高橋委員 底生性のもの。

○谷田委員 うん、ソコミジンコです。

○須藤委員長 ということだそうです。先生もよろしいですか。

○藤井委員 はい、ちょっとその辺の情報が。

○須藤委員長 放流するときから間違いになるようだし、何となくそんなぐらいのところあると、この辺は一緒になっちゃっているような部分もあるかもしれませんね。

○藤井委員 それと、回遊魚は対象としないということであれば、サツキマスとかサクラマスのたぐいは対象から外すという考えでよろしいですか。

○須藤委員長 それはそれでいいの。

○富坂課長補佐 はい。

○須藤委員長 それはそうです。田中先生、どうぞ。

○田中委員 随分これ、生物のほうからいくとこんな感じかなというのは、何となくイメージがわかったんですが、逆に物理的な環境のほうをもうちょっと詳しい、なぜこう変わっているのかとかという情報を知りたくなるんですが、例えば説明がなかったんですけれども、参考資料1の、例えばですよ、例えば水温なんかの分布が各河川ごとにずっと書いてあるんですよ。阿武隈川であれば、参考資料1の10ページとか、それからその次は那珂川ですかね、那珂川だと、その次の縦断方向にずっとそれぞれ書いてあって、例えば那珂川でいえば29ページなんかに、上流側にダムがあって、途中で一たん、多分ダムの表層で測っているかもわからないですが、途中でぐっと一たん下がって、またゆっくり上がってくる、急に上がってくると。
 それからその次に阿賀野川なんかは、ゆっくり順番に上がってくるという傾向がそれぞれあるんですが、例えば一番最後の紀の川でちょっとおもしろい現象出ているのは、83ページですかね、上に大滝ダムがあって、大滝ダムの放り出した後で、高見川が入ってきて、ちょっと下がって、もう一度また津風呂川が入ってきて、奥六田川ですかね、その後の千石橋というところ、多分夏場なんか、ここすごい低い温度になっていて、どうも今までの説明と、順番に上がってくるような話と、実際にこの水温データを見ていくと、不連続に場所に急激に変わったりしていると。この辺が一体どういう理由でこうなっているのか。
 例えば前から都市なんかの議論で、水量が一部バイパスされているとか、あるいはどこかで抜かれているとか、そういうことが結構ある区間に影響がありましたね。そういうことを少し理解した上で、今、数字の上では質とか温度とか、あるいは生物がそこにいるという情報でいいんだけれども、水の一体性という目で見たときにどういうふうになっているので、今こういう構造になっていて、ここで切ろうとしていることにある程度意味があるんだということを、少しわかるように整理しておいていただいたほうがいいかな。
 すべてが多分、十分わかんない点もあると思うんですが、例えばダムからの放流のバイパス水路があるところが突然入っていて、ある区間でがっくり冷えるとかということがあり得ると、これがそれぞれの河川どうなっているかというのを知りたいんですね。
 それから、2つ目は、同じように物理量なんですが、以前に川の勾配によってあるところで変化点があって、変化点で水温の生物を分けるという議論が最初のほうありましたよね。今度の場合、川が長いということと、それから途中で人の活動があったりして、勾配が途中で急になったり、緩くなって、また急になってということなんですよ。そういうところの勾配の変化が以前議論していた議論とどういう関係にあるのか。これを少し教えていただきたいのが1点です。
 3点目は、阿武隈川、先ほど言われた例なんですけれども、要するに県のほうで指定がされていて、支川のほうで入ってきているところは末端もみんなBだと。これは恐らくいろいろな理由があると思うんですけれども、今データ見ているのは本川だけで、本川の流量というのはかなり大きくて、上流側の山から出ている水量は非常に多いんだけれども、支川の中には、私全部知っているわけじゃないですが、一部の川、例えば三春ダムが河川だと当然上流側に農地があって、もう山から出てきたらすぐの川ではないと、だから、阿武隈に入ると途端に大きなまた大河に戻る、こんなイメージだから、そういう感じになっているかなと思うんだけれども、例えば県のほうの持っている水温データ、確かにそこでは本川に比べてかなり上がっているのかどうかとか、そういう不連続性が一見、見えるようなことは、別におかしくはないことなのかどうか。そういう確認というのは何かちょっと必要かなとちょっと思ったんですが、ちょっとこの3点です。

○須藤委員長 田中先生の、私もちょっと、福島、今までの県で、我々がやっている河川よりも先に県がやっちゃったのはこの川だけなんですよね、多分。それなんで、普通は先に国がやった部分とを見て、それから県がやるというんですが、ここだけは先に福島県全部やっちゃったもんだから、今のようなことで、これは矛盾しているのかどうか、私もよくはわからないんですが、今のようなデータを確認しているかどうかということは、やはり見ておいたほうがいいのかなというような気もするもので、今の田中先生の水量の問題、勾配の問題、それから今のような県とのかかわりで、用水域の問題ですか、この辺をどう検討されたか、あるいはこれからもう少し見てくださるかどうかというようなことで、コメントして受けておいたほうがいい部分と、それからここで何かまたもう少し加えたほうがいいか、あるいは検討課題にするか、どっちが先やられますか。先生が先やられますか、では、鈴木さんどうぞ。

○鈴木係員 すみません、参考資料、先生にA3の配らせていただいておりますこちらの資料の後ろに勾配と……

○須藤委員長 出ているよね。

○鈴木係員 はい。あとダムの状況については一応整理はさせていただいているんですけれども。

○須藤委員長 ただ、ご説明の中ではあんまりそれは言わなかっただけですね。

○鈴木係員 はい。

○須藤委員長 前回少し言ったかな、前回のときの概況のときに。前回出ましたね。

○鈴木係員 はい。概況で、ご説明させていただいて、それだけになっておりました。
 今回、例えば紀の川において、急激に温度が下がっているところについては、具体的なその理由というのは、まだはっきりした理由ではございませんが、特にダムにおいて急激に下がっているというものでもなく、もしかすると支川にあります高見川の影響もあるのではないかというふうに考えられます。現在提示しておりますのはこのような情報です。
 あと、紀の川の勾配につきましても整理させていただいているんですけれども、こちらについては今回は勾配急変点はなしということでまとめさせていただいております。今後ご説明させていただきますときには、これらの情報についてもあわせてわかりやすくご説明させていただければと考えております。

○須藤委員長 物理量というか、そういう水利的な状況と、あるいは勾配、底質、そういうような問題を分けて、前回一通りの河川のことを説明して、それできょう、類型、生き物とそれを踏まえて類型をどういうふうに、AかBかというふうに分けたんですね。我々自身があれが何日たったか、1カ月だっけ。

○鈴木係員 2カ月です。

○須藤委員長 2カ月ぐらいだね、2カ月か、やはり2カ月前の情報を知っていてそれを思い出しながらというのはなかなかちょっと無理があるから、それとこれだけの資料でこれからちょっと、もう、あとまだ何回かやらなきゃいけないんだけれども、説明資料と、それから説明の仕方をちょっと工夫しないと、繰り返しになる部分もあるので、1個の川だったら1個の川で続いてやっちまったほうが、さっきから聞いていたんですけれども、そのほうが概況を言って物理量の話をして、次に生物の話をして、どこで分けると言っちまったほうが何となく関連性があっていいのかなと、今ちらっと思いましたんですが、ここまで来ちゃっていますから、今の、今日の部分についてはこのとおりにやっていきますが、次回以降のことについてはちょっと考えないと、時間が空いちゃうと、前説明しましたということでも覚えきれない部分があるでしょう。ちょっとそれは司会としての反省です。
 ほかの先生方よろしいですか。一応は説明はしてあるし、そういうことを踏まえて分けてあるということではあるようです。
 よろしいですか、きょうたくさんあるんで、一応形だけは片づけなくちゃいけない、議論はしなけりゃいけないんで、残りのあと5河川について説明をいただいて、その上で時間があれば今のところへ戻りたいと思います。残りの5河川、江の川から宝満川まで5河川についてご説明ください。

○鈴木係員 それでは、江の川につきましてご説明させていただきます。
 資料4の12ページと参考資料の6枚目をごらんください。
 まず、冷水域と温水域の区分についてですが、水温につきましては都賀付近で15度程度となっております。
 水生生物の生息状況ですが、最上部の北広島町西横でアマゴとカジカが確認されておりまして、また漁協へのヒアリングによりますと千代田町藤原より上流におきましてヤマメの生息情報がございます。
 これらの情報から今回の類型指定案といたしましては、千代田町藤原を区分点といたしまして、上流側を生物A、下流側を生物B類型としております。
 また、資料4の13ページでございますが、こちらに土師ダムについても記載させていただいているんですけれども、土師ダム貯水池につきましては、表層で平均水温14度程度でございますが、専門家、漁協へのヒアリングによっても冷水性の魚介類は確認されていないことから、こちらにつきましては生物B類型というふうにさせていただいております。
 達成期間につきましては、平成19年、20年ともに基準値であります0.03mg/Lを超える地点はございませんでしたので、直ちに達成とさせていただいております。
 特別域につきましては、江の川には保護水面調査がなされた人工産卵床はございません。産卵等に適した水域といたしましては、資料6の67ページをごらんください。
 江の川の主要魚種といたしましてはヤマメ、アユ、オイカワ、コイ、ウグイ、ウナギが挙げられます。これらの魚介類の産卵場等の条件について整理いたしておりますものが73ページの表でございますので、73ページの表をごらんください。
 ヤマメにつきましては、こちら大朝町西横から壬生、アユは浜原ダムから川平、オイカワは壬生から尾関山、浜原ダムから川平までの範囲が産卵場として好適な水域であると想定されます。
 漁協へのヒアリングによりますと、アユは長良上流から川本下流の間が産卵場、オイカワにつきましては粟屋周辺が人工産卵床として整備されているという情報がございます。また、サクラマス、ウグイの産卵場についての情報も得られております。
 江の川水系河川整備基本方針では、オヤニラミの生育・繁殖地である水際植生の保全、イシドジョウの生息砂礫底の保全、アユ・サケ・サクラマス等回遊性魚類の遡上・産卵場の保全・改善を含めた正常流量等の検討が行われております。
 江の川につきましては以上でございます。
 続きまして、小瀬川についてご説明させていただきますので、資料4の14ページと参考資料の7枚目をごらんください。
 まず、冷水域と温水域の区分についてですが、水温につきましては小瀬川ダムの上流、市野川合流点におきまして15度程度となっております。
 水生生物の生息状況ですが、最上流の飯の山橋から岩倉橋、弥栄ダムの湖内地点8におきましてアマゴ、ニジマスが確認されております。
 また、専門家へのヒアリングによりますと、中市堰から弥栄ダム直下までがアマゴ、サツキマス類の生息情報が、漁協へのヒアリングによりますと、弥栄ダムより上流でアマゴの生息情報がございます。
 これらの情報から、今回の類型指定案といたしましては中市堰を区分点といたしまして、上流側を生物A、下流側を生物Bとしております。
 資料4の15ページに記載させていただいているんですが、弥栄ダム貯水池につきましては、表層で平均水温17度程度でありますが、ニジマスの生息が確認されております。よって、ダムの上流及び下流の状況を踏まえまして、生物A類型としております。また、小瀬川ダム貯水池につきましても、表層が平均水温17度程度でありますが、漁協へのヒアリングによりますと、冷水魚の生息情報がございますので、こちらも上流と下流の状況を踏まえまして生物A類型としております。
 達成期間につきましては、こちらの水域におきましても平成19年、20年度ともに基準値を超える地点はございませんでしたので、直ちに達成とさせていただいております。
 特別域につきましては、小瀬川には保護水面調査がなされた人工産卵床はございません。産卵等に適した水域につきましては資料6の78ページをごらんください。
 主要な魚介類といたしましては、アマゴ、アユ、ウナギが挙げられております。これらの魚介類の産卵場等の情報につきまして83ページをごらんくださいませ。
 アマゴは飯の山橋から弥栄ダム堰まで、アユは弥栄ダムから小瀬川河口まで範囲が産卵場として好適な水域であると想定されております。また、山口県水産研究センターや漁協等へのヒアリングによりますと、中一井堰の上・下流及び両国橋上・下流、小瀬川ダム上流域はアユの産卵場となっております。
 以上が小瀬川の説明でございます。
 続きまして、山国川についてご説明させていただきます。
 資料4の16ページと参考資料の8枚目をごらんください。
 まず、冷水域と温水域の区分についてですが、水温につきましては上流側の柿坂付近におきまして15度程度となっております。
 水生生物の生息状況ですが、冷水性の魚介類については確認されておりません。
 漁協へのヒアリングによりますと、大曲橋より上流にイワナ、アマゴの生息情報がございます。
 これらの情報から、今回の類型指定案といたしましては、大曲橋を区分点といたしまして、上流側を生物A、下流側を生物B類型としております。
 達成期間につきましては、こちらの河川もこれまでの河川と同様、平成19年、20年度ともに基準値を超える地点はございませんでしたので、直ちに達成とさせていただいております。
 特別域につきましては、山国川でも保護水面調査がなされた人工産卵床はございません。産卵等に適した水域につきましては、資料6の89ページをごらんください。
 山国川を産卵場、生育場とする魚介類といたしましてはアマゴ、オイカワ、コイ、モクズガニ、ウナギ、アユが挙げられます。これらの情報をまとめておりますので、94ページをごらんくださいませ。
 アマゴにつきましては釼ノ木橋から大曲橋、アユ及びオイカワは江淵橋から山国橋までの範囲が産卵場として好適な水域であると想定されております。
 漁協等へのヒアリングによりますと、アユは平成大堰下流、下宮永堰下流で産卵しているとの情報が得られております。
 山国川水系河川整備基本方針では下宮永堰から平成大堰の区間を対象といたしまして、アユ・ウグイの産卵に必要な水深を満足する維持流量等の検討が行われております。
 以上が山国川でございます。
 続きまして、筑後川についてご説明させていただきます。
 資料4の18ページと参考資料の9枚目をごらんください。
 まず、冷水域と温水域の区分についてですが、水温につきましては上流部の杖立付近におきまして15度程度となっております。
 水生生物の生息状況ですが、冷水性の魚介類につきましては梁瀬でニジマスが確認されております。
 また、漁協へのヒアリングによりますと、最上流の源流域にイワナ、ヤマメの生息情報がございました。
 これらの情報から、今回の類型指定案といたしましては、梁瀬を区分点といたしまして、上流側を生物A、下流側を生物B類型としております。
 資料4の19ページに松原ダムについて記載させていただいております。
 松原ダム貯水池につきましては、表層で平均水温17度程度であり、冷水性の魚介類の生息情報については確認されておりませんことから、今回は生物B類型としております。
 達成期間につきましては、こちらも平成19年、20年度ともに基準値を超える地点はございませんでしたので、達成期間については直ちに達成とさせていただいております。
 特別域につきましては、筑後川には保護水面調査がなされた人工産卵床はございません。また、産卵等に適した水域につきましては資料6の100ページをご確認いただければと思います。
 筑後川を産卵場、生育場とする魚介類としてはアユ、オイカワ、コイ、ウグイ、マシジミ、ギンブナ、ウナギが挙げられております。これらの魚介類について産卵場等をまとめておりますので105ページをごらんください。
 アユ及びオイカワにつきましては三隅大橋から筑後大堰までの範囲が産卵場として好適な水域であると想定されております。
 漁協へのヒアリングによりますと、アユについては片の瀬から恵利堰間で産卵しており、また有明海産のエツやクルメサヨリ等については六五郎橋から筑後大堰の間が産卵場となっているとの情報が得られております。
 筑後川水系河川整備基本方針では、夜明ダム地点を基点にいたしまして、アユの産卵、魚類の遡上、汽水域の生態系、河口のノリ養殖に必要な流量等の検討が行われております。
 以上が筑後川でございます。
 続きまして、最後の河川でございます宝満川についてご説明させていただきます。
 資料4の20ページと参考資料の10枚目をごらんくださいませ。
 まず、冷水域と温水域の区分についてですが、水温につきましては宝満川では全水域で15度以上となっております。
 水生生物の生息状況ですが、冷水性の魚介類については確認されておりません。
 よって、今回の類型指定案といたしましては、全水域を生物B類型とさせていただいております。
 達成期間につきましては、こちらの河川でも平成19年、20年度ともに基準値を超える地点はございませんでしたので、達成期間については直ちに達成というふうにさせていただいております。
 特別域につきましては、宝満川でも保護水面調査がなされた人工産卵床はございません。
 産卵等に適した水域につきましては、また資料6の110ページになるんですが、こちらをごらんいただければと思います。
 宝満川の主要な魚介類といたしましてはアユ、オイカワ、コイ、モクズガニ、ギンブナが挙げられます。これらの産卵場等については115ページをごらんください。
 オイカワにおきましては、柚須原本道寺から吉木橋までの範囲が産卵場として好適な水域であると想定されております。
 以上が宝満川の説明になります。
 これで検討対象水域すべてのご説明が終わります。

○須藤委員長 どうもご説明ありがとうございました。
 先ほどのに続きまして残りの5河川、江の川、小瀬川、山国川、筑後川、宝満川ですか、この5河川のご説明をいただきました。どうぞ、先生方、コメントなり、あるいはご質問ありますでしょうか。

○花里委員 ちょっとよろしいですか、小瀬川ですけれども、結論としてはよろしいんですけれども、例えば今後、ほかのところでもあてはめていくときに問題になるかもなと思ったことがありまして、それは弥栄ダムでしたかね、そこで平均水温が17度なんだけれども、ニジマスがいるからということでA類型になりますね。これはダム湖ですから、下のほうは冷たい水がありますので、温度が高くでもそこに一定いるんだと思うんですよね。
 ただ、そのときにこのダム湖が例えば何か富栄養化して、深水層のほうが酸素がなくなると、魚は生きていけない。また逆に汚れていて、冷水性の魚がいないダム湖で、浄化対策、例えばばっ気をしたりとか、そうすると急にそういった魚が住めるようになってきたりとかすることで、例えばそういう浄化対策だとか、そういうことによって急に環境が変わるということがあり得ると思うんですけれども、そういうことに関して何か考えておかなくてよろしいのかなとちょっと思ったんですが、いかがでしょうか。

○須藤委員長 それはでは、富坂補佐。

○富坂課長補佐 弥栄ダムにつきましては、現在、別途COD等の類型あてはめ、特にN、Pの暫定基準の扱いの見直しの検討を進めているところでございます。弥栄ダムにつきましては、湖内ばっ気対策ということも平成14年ごろから行われているという状況がございまして、そういう意味では引き続きそういった湖内対策も行われていくであろうと、現状維持のもとに考えており、暫定基準のほうも考えておりまして、今回の水生生物の類型あてはめについても、同じく前提条件を持った上で現況の魚種の生息区分をもとに類型あてはめをするのが適当ではないかなというふうに考えております。

○花里委員 ここはこれでいいんですけれども、今後ほかの湖で、湖というか地域でも同じような問題が起きてくるんで、例えば対策をしたことによってある生き物が生息できるようになったとかいうことになったら、そのときにはまた……

○須藤委員長 変えりゃいいんです。

○花里委員 変えればいいわけですね。

○須藤委員長 これはもう永遠じゃないんで。まずはこの類型は、要するにA、Bがあって類型あてはめしているんですが、これの最初のほうの議論のときからこの類型自身をもうちょっと細かく分けろとか、ときどき出る汽水域を入れろとか、さまざまな議論があるんですね。そのときに常に報告をしてきていることは、というか議論してきていることは、新しい知見があり、それが妥当だとなったら、これは変えましょうというふうに、一応柔軟性を持たせているんですが、きょう決めといて来年変えるとかそういうことではなくて、そういう意味で、今先生がおっしゃったようにかなり浄化が進んだら、それは当然変えるし、ばっ気なんかやっちゃって、例えば下のほうの冷水域がなくなっちゃったら、あるいは冷水性生物がいなくなっちゃったら、それは今のAでやったのがBにしなくちゃいけないとか、そういうことは起こるだろうなというふうな気がしますし、A、B、Cにしたら、今度は真ん中の辺をAをBにするとかそういうことが起こるだろうと思いますので、それは今のこの最初の決めた亜鉛のことのところでいうと、この2つで分けてということですね。まず、類型自身も見直さなければ多分いけないだろうなと思いますが、今これ見直していたんでは、ちょっと時間が足らな過ぎるんで、とりあえず決めたことを決め事だけ先にやりましょうかという、そんな雰囲気です。

○花里委員 ええ、ここはそれでいいんですけれども、例えば何かばっ気して浄化対策をするということになったときには、やはり類型指定も変わる可能性があるということをやはり……

○須藤委員長 それはどこかに、もちろん、何かに、最後には何か書きますよね、報告書に。

○富坂課長補佐 湖内対策自体を、それは望ましい、環境基準というのが望ましい環境を達成するための目標ということでございますもので、そういったばっ気対策自体が望ましい環境かどうかというところは、別の委員会でも議論があったところでございます。そちらのほうでは、そういったものは対策編ということで、望ましい環境とはまた別に考えていくべきであろうということで議論はされているところでございます。
 同じく、環境基準ということで、望ましい環境を目指していくということを考えていったときには、ばっ気対策ありなしにかかわらず、現況望ましい、冷水性の魚が現在住んでいるということがございますので、それを保全するための目標というものを、まずは考えていくべきではないのかというふうに考えております。

○須藤委員長 ありがとうございました。花里先生がおっしゃった中で、私もこれ気がついていたんですけれども、小瀬川が17度だけれども、冷水性がいるからAで、それから後ろのほう、宝満だったか、どこだっけ、それで17度だけどBだというんで、同じ17度だけど、生物のいるいないだけで、今度はそこで変えていますよね。
 今までは大体15度ぐらいのところを一つのクリティカルな温度としてきたんだけれども、なぜそういうことを申し上げるかというと、これ恐らく各県が今ちょうどあてはめをやっている最中ですよね。さっきの福島県なんかでも先行しちゃってあったけれども。そうすると、ここでやったことというのが一つの何かモデルになっているというか、参考のお手本なんですよね。それなので、17度で片方がAで片方がBというのも、ちょっとその辺のところは私も引っかかるというか、温度、15.5度だったらまだいいんだけれども、2度も違うからね、そこで、それは両方、片方だからいいんで、もちろん冷水性の魚を中心として見るんだということを強調されているわけですよね。そういう意味で、これもお手本になってくると、ちょっとみんなが迷うかなという気がしたので、もう一回そこのところだけ説明してください。

○富坂課長補佐 むしろ、今、回遊性の魚について遡上時点での情報は判断の材料としないというようなことを扱っているわけでございますけれども、どうなんですか、ダム湖からのそういう降下だけの魚かどうかみたいなところの確認をさせていただいたほうがいいんでしょうか。

○花里委員 ちょっとよろしいですか。

○須藤委員長 どうぞ。

○花里委員 一つ、マジックというか、そういうことが起きることに、実際は多分ニジマス、20度くらいまでは何とか生きていけるんだろうと思うんですよ、我々もちょっとケージに入れて20度の水に入れておいたら平気だったんですね。
 普通、例えば平均水温が17度というと、夏はもっと高くなるんですね、だから住んでいけない。だけれども、この場合、ばっ気をしているわけですね。そうすると、大体、下のほうの冷たい水も混ざりますから、大体17度ぐらいでもう、そんなに夏になっても高くはならないから、生きていられるということもあるんじゃないかなと思うんですけれども、そうなってくるとかなり難しくなってきます。

○須藤委員長 水質一つについて考察をしなくちゃいけない。先生ありますか。今の問題。

○藤井委員 それと関係するんですけれども、そういうことであれば、冒頭でお示しいただいた資料3の1のサケの関係の対応方針で、15度以上でも生きていけるから入れないんだという、この理論は成り立たなくなりますね。あれはあくまでだから回遊性の魚だからということで。

○須藤委員長 そうそう、理由はそうですね。

○藤井委員 そうですね。私もアマゴを飼育したことがあるんですけれども、20度近くなっても別に全然平気で……

○須藤委員長 異常なしですか。

○藤井委員 ええ、特に。飼育できますので。だから、場所によっては15度を超えても、そういった冷水性の魚が住んでいるところもあっておかしくはないかなと気がします。

○須藤委員長 ありがとうございます。
 ほかに何か、どうぞ、谷田先生。

○谷田委員 間違っていたらあれなんですが、江の川水系はゴギがいますよね、最上流部に。イワナの亜種の。イワナ亜種の、非常に貴重な、南限に近い、紀伊半島のイワナ亜種のあれ何でしたか、びっしりと隔離分布しているんですよね。

○須藤委員長 なるほど。

○谷田委員 イワナ、冷水性の代表として挙げてあるわけだから、やはり名前落ちるのはまずいと思いますね。イワナの亜種であるゴギが生息するというのが江の川の特徴で、多分、Aの類型のところなんか思うんだけれども、藤原より上の、歩いたのは大分昔なので、もう忘れちゃんですけれども、やはりイワナなんかは典型的な冷水魚ですから。全体に入れたほうがいいと思いますね。

○須藤委員長 高橋先生、何かご指摘、どうぞ。

○高橋委員 非常に膨大な資料をこうしてまとめていただいて、ありがとうございます。単純な操作的なことなんですけれども、前に対象としていたところでは、既存の生活環境項目の区分点を重視するということを盛んに言っていましたですよね。今回は魚の分布本位で区分してあって、微妙に既存の類型指定の区分点とはずれているんですけれども、それは構わないのかなとちょっとだけ気になったので。

○須藤委員長 それは前もそんなにぴったりはなかった。これは鈴木さん、どうぞ、今の。前のほうのときはほとんど、これはBODの基準ですよね。それと生活環境項目の基準と今のところの分け方の部分で少しずれが、前はそっちを大事にしていたけれども、今は、きょう聞いた話ではそうでもないんじゃないかというのが高橋先生の印象なんですがね。

○鈴木係員 今回は魚の生息状況について重視して区分させていただいているんですけれども、既存の線で引けないかということも一応考慮に入れまして、念のためヒアリングをさせていただいてはいるんですけれども、どうしても既存のもので区切りきれないということで、今回このような箇所で区切らせていただいているものでございます。
 例えば江の川なんですけれども、江の川のこちらの長い資料の6枚目をごらんいただきたいんですけれども、こちらにつきましては上流の、例えば本当に小さい、区分としては生物A類型の範囲というのはとても狭くなっているんですけれども、どうしてもこちらは千代田町の藤原より上にしか生息状況がないということで、既存の環境基準点としては壬生にあるんですけれども、その基準点がないところで今回は生息状況を聞いて区切らせていただいております。
 ほかの箇所につきましては、どの地点におきましても環境基準点はございますので、特に問題は発生しないというふうに考えております。

○須藤委員長 前のやつは、恐らく担当が違ったんだけれども、最初のほうにやった部分は、同じようなところありましたよね。全くそれをぴったり合わせてはなかったと、私も記憶はしているんですが、特に今回がそれが目立つわけではないというふうに思いますんですが、いかがですか。それでよろしいね、富坂補佐。

○富坂課長補佐 実際に、従来の環境基準類型とずれている場合、あるいは合わせている場合というようなことが、どちらもあるんですけれども、特に水域類型のちょうど中間点ぐらいで水生生物類型が区分されるような場合というものについては、そこは新たな類型区分を行っているというようなこともございますし、一方で既存の類型区分と近しいような場合には追加の調査を行って、そこの魚類の生息情報が得られて、今までの議論の中では得られておりましたので、最終的に類型区分と合わせるという形で水生類型区分を行ってきたというようなことがございます。今回も同じような形で追加情報を調査を行ったんですけれども、残念ながらそういった既存の類型区分に合わせるような形の情報というものが得られませんでしたので、そこはやむなくこのような形で提案させていただいているという状況でございます。

○須藤委員長 ずれが生じているのはそういう意味だという意味ですね。調査はしたけれども、その証拠というかそれがぴったり整合性がとれなかったということなんですね。

○富坂課長補佐 はい。

○須藤委員長 よろしゅうございますか。ほかの先生方、どうぞ、藤井先生。

○藤井委員 ちょっと教えていただきたいんですけれども、資料4の12ページの江の川のところ、下から2行目に「サケの遡上・産卵場の保全・改善」とかが書いてあるんですが、サケがここまで上ってくるのかというは。

○須藤委員長 どうぞ、私もそれは何で、鈴木さん、今のところの表現、12ページの。

○藤井委員 これも高橋先生に聞いたほうがわかるかもしれませんね。

○高橋委員 私も知らないですよ。この川にサケがどこまで戻ってくるかは知らないです。

○藤井委員 というのは、ここまでサケが回遊するかどうかというのが。

○須藤委員長 これも、これはヒアリング情報だっけ、今の12ページのその証拠は。鈴木さんが調べたわけじゃないからあれですよね。ヒアリングかあるいは……

○藤井委員 じゃ、ご確認いただければ、後ほどでも構わない。

○森北課長 これのもとは、多分国交省の江の川の河川整備基本方針だと思います。
 基本方針の中で、河川水辺の国勢調査等で調査をした結果を踏まえたものだと思いますが、確認させていただきたいと思います。
 それと、サケがここまで回遊するかどうかについては、九州の福岡に遠賀川という川がございます。そこには数は少ないですがサケが戻ってきておりまして、九州にも戻っているというが実際ございますので、江の川に戻って来てもおかしくはないと思っています。

○藤井委員 それともう1点、細かくて申しわけない、資料4の14ページのちょうど真ん中あたりにあります「アマゴ、サツキマス類の生息情報」、この「サツキマス類」というのは何を指すのか。

○須藤委員長 これは真ん中、ちょうど真ん中ぐらい。

○藤井委員 はい。

○須藤委員長 「アマゴ、サツキマス類」。

○藤井委員 ほかにも「コイ、フナ類」という、この「類」というものが何カ所か出てくるんですが、ちょっと気になってですね。

○須藤委員長 それは現調か何か資料にその……

○藤井委員 「サツキマス類」と言ってしまえばアマゴも入ってしまうと、普通は考えますよね。

○須藤委員長 それも、資料にそういうふうに記載されていたんですよね。環境省でこれを類というのをつけたわけじゃないですよね。

○藤井委員 もともとは同じ種ですから。

○須藤委員長 そしたらこの表現だったら、先生、類をとればいいんですか。

○藤井委員 と思います。あと、これも極めて細かくて、これは表に出ていくかもしれない……

○須藤委員長 表に出ます。

○藤井委員 魚の名前を列挙してあるところで、「・」で区切っているのと「,」で区切っているのと混在しているのでちょっと統一したほうがいいかなという気がしまして。

○須藤委員長 「・」より「、」でしょうね。

○藤井委員 と思います。

○須藤委員長 そうですね。じゃ、そうしましょう。「・」ではないですね。それから今の「類」はとってください。ちょっと現状を見ていただいて、現状というか。

○谷田委員 サツキマス類はそのとおりだと思うんですけれども、フナの場合は同定できていない資料が多いじゃないですか。恐らくギンフナだろうけれども、放流してあったら、要するに、ゲンゴケンは出ると思います。そういうので類をつけるのはフナの場合は結構あるような気がしますけれども。サツキマス類はおかしいですね。

○藤井委員 おかしいですね。

○須藤委員長 その「類」はとったほうがよろしいですね。

○谷田委員 絶対とるべきですね。

○須藤委員長 もし資料にそう書いてあるとしても、とりましょう。ここで専門家のご意見で、先生方のご意見ですからとりましょう。
 そのほかの先生、どうぞ、土屋先生。

○土屋委員 ものすごく小さいことなんですけれども。

○須藤委員長 小さいのいいんです。大事なことです。

○土屋委員 聞いていて引っかかったんで。資料4の20ページの下のほうに、[2]の(ア)でオイカワが「好適な水域であると想定された」と表現がありますね。それと資料6の115ページのオイカワの「産卵に関する情報がある水域」、「場所を特定できる情報は得られなかった」といって、想定されたというのと、情報は得られなかったということなんで、表現が違うんだけれども、お聞きしていてちょっと引っかかったんですよ。

○須藤委員長 表現としても、文章としてもちょっとあれですね。水域であると……

○土屋委員 産卵として好適な水域であると想定されたと一方で言って、一方では産卵についての情報は得られなかったと言ったもんだから、どっちなのかなと、ちょっと引っかかりました。

○須藤委員長 産卵、オイカワの……

○土屋委員 好適な水域であると想定されたと、何かの情報なのかなという感じがするし、場所を特定できる情報は得られなかったというなら。

○須藤委員長 それは得られなかったはいいんですね。想定されたというところの表現があれですかね。

○土屋委員 ここで場所を想定されたと言っているものですからね。

○須藤委員長 ええ。

○土屋委員 だから、聞いていて表現が違うからいいのかなと思ったけれども何か引っかかったんですね。

○須藤委員長 先生、何としたらいいかね、こっちへ書いたのはいいでしょう。さっきのほうの最初の「得られなかった」はいいですよね。

○土屋委員 いや、想定されたという表現が、ちょっと、聞いていて引っかかっただけなんです。

○富坂課長補佐 ヒアリング情報ということですので、実際に水域としては確認できなかったというのが最終的な報告になりますけれども、こちらの好適な水域であると想定されたというところはちょっと表現を変える。

○須藤委員長 変えましょう。

○富坂課長補佐 はい。対応させていただきます。

○須藤委員長 これはあんまり深く考えるとよろしくないから、後でやりましょう。ここね。
 ほかの先生方よろしいですか。高橋先生どうぞ。

○高橋委員 質問なんです、すみません。資料6の2ページのところに、対象種の選定の[1]のところで、汽水・海水域をまたがって生活するものは除くと書いてありますね。これはサツキマスは除くけれども、アマゴは含めるとかそういう意味になるんですか。

○須藤委員長 どうぞ、そこ。富坂補佐、鈴木さん、資料6の……

○高橋委員 2ページ目です。在来魚介類であることの中の、汽水・海水域をまたがって生活するものを除くと書かれているところ。
 これ汽水・海水域だけに生息するものという意味なんですか。

○須藤委員長 これは、富坂補佐、そこは一般論のところだから。

○富坂課長補佐 もともと1次答申のときに汽水域の扱いについても整理をしておりまして、このときに河川の汽水域についての扱い方としまして、水生生物の生息という観点から特異的環境とも考えられるが、正確に汽水域を特定することが困難であるから、これまでの水域区分によることというのが、このときの整理でございまして、このときの考え方としましては、生物種としましては海産生物種か陸域生物種かということを、どちらかに分けて考えるというようなことを前提としているということで、そういう意味では河川の中だけの魚種というものを……

○高橋委員 汽水・海水域に生息するものという意味ですね。

○須藤委員長 そうです。

○高橋委員 そうですね、はい、わかりました。

○須藤委員長 それではよろしいですね。

○高橋委員 これ引用の文ですから、変えることができないですね、これはこのままでないとね。

○須藤委員長 一番初めのときの温度で何か議論したところが、そのまま生きているんですね。

○高橋委員 わかりました。

○須藤委員長 はい、どうぞ。

○谷田委員 資料6の下の、特別域の設定のための下のところですね、例えば15ページの阿武隈川を分けると、これ印刷がよくないんで見えないんですけれども、産卵に適した河床材料範囲と産卵に適した水温範囲と、その重なった部分が産卵域になりますね。これのアプリベーションと、色づけと、例えばずっと開けていただいて、61ページの紀の川を見ますと、色づかいが全然違うんですよね。それでどこが重なっているかよく見えない。
 これもやはり全体を統一されて同じトーンでやって、ここが重なってますというのははっきりわかるようにしたほうがいいし、それでもまだちょっとあれなのは、実際にアユの産卵域で河床材料と水温範囲あるんだけれども、実はアユの産卵ポイントというのはそんな2つで決まらないんですね。中流域、下部の部分で産卵するので、この2つの要素だけでは決まらないから、ちょっと。だから、現実の観察された産卵域はそういうふうにしているんだけれども、ちょっと誤解を招くというかわかりにくいですね、まずはトーンの統一とその辺の表現だけちょっとお願いします。

○須藤委員長 それは統一しましょう。トーンね。それは訂正してください。ありがとうございます。

○藤井委員 ちょっとよろしいですか。そもそもアユは対象とはなっていない魚ですよね。

○谷田委員 特別域で。なってなかったですか。

○藤井委員 アユそのものはもう対象としないということに。

○谷田委員 そうでしたっけ。

○藤井委員 ええ。ですから、こういうところに資料が出てくるからこそ、混乱を招くと思うんですね。

○須藤委員長 あったから載せているんですよね、多分。

○谷田委員 そういうことね。

○須藤委員長 資料があったら書いちゃったと。評価するときに。しかし、トーンは同じにしないといけないからそうしてください。
 大分時間も近づいてきました。そのほか何かございますでしょうか。

○藤田委員 ちょっと1つ質問よろしいですか。

○須藤委員長 じゃ、どうぞ。

○藤田委員 私事ですが。

○須藤委員長 いいです、いいです。

○藤田委員 モクズガニですけれども、同じ川の支流である宝満川にあって筑後川にない理由は何ですか。代表的な生物の1つであるモクズガニが宝満川にはあって筑後川にはない。

○須藤委員長 その理由ですか。その辺はいろいろと、それは谷田先生、生物がご専門、それはちょっと、そういうことわかりにくいですよね。

○谷田委員 いや、江の川とかあそこら辺のPRなんかでもズガニとして物すごく珍重しますよね。

○藤田委員 同じ河川、片方あって片方がないというのは。

○須藤委員長 本当にそうなのか、あるいは観察されない、あるいは記録がないということもあり得るかもしれませんよね。でも、これだけのものだからあるでしょうね、それがもしあればね。なぜかというのがね。はい、どうぞ。

○富坂課長補佐 なぜかという、筑後川と宝満川の主要魚介類の設定については資料6の96ページ、それから107ページ以降に書いてあるんですけれども、基本的に漁獲量から選定しているという状況がございます。漁獲量としては、ちょっとこちら、データとしてないんでございますけれども、漁業権魚種、それから漁協に対するヒアリングの結果として、モクズガニが挙がってきているというのが宝満川の状況でございます。

○須藤委員長 よろしいですか。なかなか生物がどうしてそこに生息して、生息していないかというのを類似の場合、あるいはつながっているような場合に、その理解をするのは大変難しいんですけれども、今のこれだけの情報の中ではなかなか無理のような気もいたしますが。

○高橋委員 モクズガニはいるけれども、漁獲量が少ないから……

○須藤委員長 少ないから、そうです。

○高橋委員 挙がってきてないんですよね。

○須藤委員長 少なきゃ、漁獲量として上がりませんよね。

○高橋委員 もっと多いものがあるから。

○須藤委員長 そうでしょうね、そういうことかもしれません、藤田先生ね。いるんだけれども、量的に少ないから挙がっていないということはあるんでしょう。こういう統計のとり方をすると多分そうなると思いますよね。
 それでは、まだいろいろ議論し出すと切りがないほどあるとは思いますが、本日の目的である生物を中心として、それに水温を入れて、一応類型あてはめをやってということで、全く問題がないというわけじゃないし、文章の表現等も変えなくちゃいけないところがございますが、そこは座長にお任せをいただいて、前に進めたほうがいいんで、その修正を加えて、これをパブリックコメントをやって、その上でもう一回我々としては議論をするということでよろしいですね。
 次の予定もあるわけなんですが、一応この段階で今の資料を原案として、文章上の、それからさっきの色を直すとかいろいろありますけれども、それを直した上でパブリックコメントをかけてよろしゅうございましょうか。よろしければ次の作業に移っていきたいと思いますので、それではそんなことでパブリックコメントのほうに移らせていただきたいと思います。
 それで、まだパブリックコメントの段階では修正ができるわけだし、パブリックコメントでもいろいろ意見が出てくるかもしれません。それと我々の意見も入れて、最終的な修正をやって、第4次ですか、第4次報告にするということにさせていただければありがたいと思います。
 その他まだございますか、何か、その他としての事務局のほうからございますか。

○富坂課長補佐 そうしましたら、水環境課長森北よりごあいさつをさせていただきたいと思います。

○森北課長 今日はどうもありがとうございました。
 別の会議で、遅れてまいりまして申しわけございませんでした。
 昨年9月から「水環境保全に関する検討会」を行っております。それについて少しお話申し上げて、順序は逆になりますが、ごあいさつとさせていただきたいと思います。
 お手元に「今後の水環境保全のあり方について」の中間とりまとめの冊子がございます。これは、須藤委員長を座長といたしまして、19名の委員からなる検討会を設置いたしまして、今後の水環境保全施策の方向性について議論していただいたものの中間とりまとめでございます。田中委員にも参画していただいております。
 開けていただきまして、1枚紙で全体的な構成概要がございます。現状の課題と今後の取り組みということで整理されていますが、その左に水環境保全の目標というのがございます。人の健康や生活環境の保全の環境基準についてのご指摘がありますが、その後に本文があります。
 その本文の後に、それを解説する参考資料がございまして、パワーポイントの資料になっております。その資料の7ページのところを開けていただきますと、水環境保全の目標の中で生活環境の保全に関する環境基準についてその下のところに水生生物の保全に係る水質環境基準というのがございます。
 国であてはめる水域の類型指定を進めるべきというご指摘をいただいております。国であてはめる水系は47ございます。今日、10の河川を議論していただいたので、これで38になるわけですが、その類型指定を急ぐべきというご指摘です。そして、新たな科学的な知見が出てきた場合にはそれに基づいて見直していくべきということで、先ほど須藤委員長からもお話がございました。このような取り組みを進めていくべきというご指摘をいただいています。
 これに基づいて、この専門委員会ではたくさんの水域の類型指定を行わないといけないということで、委員の皆様にはご苦労をおかけしているわけでございますけれども、引き続きご指導賜りますようよろしくお願いを申し上げまして、あいさつとさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。

○須藤委員長 森北課長、どうもごあいさつありがとうございました。
 今後のあり方については個々の類型指定の問題、あるいは水生生物の問題、大きく位置づけられておりますので、今後ともどうぞよろしく、先生方のご指導をいただきたいと思っております。
 それではこれをもって議論のほうは終了させていただきますが、司会のほうの役割は富坂補佐のほうにお返しをいたします。ありがとうございました。

○富坂課長補佐 ありがとうございました。
 次回の日程でございますけれども、3月19日の13時から15時ということで第19回の専門委員会を予定してございます。本日ご議論いただきました事項について整理いたしまして、また、委員長とも相談しまして、パブリックコメントの手続をさせていただきたいと思います。その結果の議論と、また今回の議論をお願いしたいと思いますのでよろしくお願いしたいと思います。

○須藤委員長 どうもありがとうございました。本日の議事につきましては早速議事録を作成していただいて、公表することとなっております。後日、事務局から議事録案を作成し、各先生方にお送りいたしますので、ご発言内容についてご確認いただくようお願いをいたします。
 それではこれをもってすべての議事を終了させていただきます。
 どうもご協力ありがとうございました。

午後5時02分 閉会