陸域環境基準専門委員会(第17回)議事録

日時等

令和2年11月4日(水)13:30~  (Web会議)

議題 

  (1) 水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の水域類型の指定の見直しに係る報告案について

  (2) その他

議事録

13時33分 開会

【岡崎専門官】 それでは、定刻より若干過ぎてしまいましたが、ただいまより第17回中央環境審議会水環境部会陸域環境基準専門委員会を開会したいと思います。

 委員の皆様には、ご多忙の中、ご参集を賜りまして誠にありがとうございます。

 本日は、昨今の情勢に鑑みまして、Web上での会議を中心とさせていただくこととなりました。委員の皆様方にはご不便をおかけいたしますが、何とぞご協力のほど、よろしくお願いいたします。

また、本会議はユーチューブでのライブ配信も行っておりますので、ご承知おきください。

本日は委員総数11名中10名の委員の方々にご出席いただいております。

 それでは、議事に先立ちまして、環境省水・大気環境局担当審議官の森光よりご挨拶を申し上げます。

【森審議官】 森光でございます。開会に先立ちまして一言ご挨拶をさせていただきます。

本日はご多忙のところ、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。また、日頃より水環境行政の推進につきまして、格別のご指導をいただいておりますことに改めて御礼申し上げたいと思います。

さて、本専門委員会につきましては、平成13年9月の水質汚濁に係る生活環境の保全に係る環境基準の水域類型の指定の見直しについての諮問以降、これまでに7回にわたりまして専門委員会報告書を取りまとめていただき、それを踏まえた方針に基づきまして環境省において、河川、湖沼の類型指定や暫定目標の見直しを行ってきたところでございます。前回平成29年では暫定目標の期限を迎える渡良瀬貯水池及び荒川貯水池の暫定目標見直しについてご検討いただいたところでございまして、本日は、久しぶりでございますが、それ以来の開催となっております。

本日は、新たに建設されました大滝ダム貯水池及び時山ダム貯水池の河川類型から湖沼類型への見直し、暫定目標の期限を迎えます相模ダム貯水池、城山ダム及び土師ダムの貯水池の暫定目標の見直しにつきましてご審議いただきまして、できましたらパブリックコメント手続に係る専門委員会報告書案を検討いただければと考えておるところでございます。

委員の皆様方には、専門的見地から幅広いご意見を賜りたいと存じますので、本日はどうぞよろしくお願いいたします。

ご挨拶につきましては、以上でございます。

【岡崎専門官】 ありがとうございました。

なお、前回の委員会まで委員でいらっしゃった小倉久子様はご退任されまして、委員の交代がございましたので、ご紹介いたします。

 新たに今回から一般社団法人近畿建設協会水環境研究部門顧問の和田桂子専門委員にご就任いただいております。よろしくお願いします。

【和田委員】 和田です。どうぞよろしくお願いいたします。

【岡崎専門官】 ありがとうございます。

 では、次に、事務局の紹介をいたします。

 本日出席いただいていますのは、水・大気局担当審議官の森光でございます。

【森光審議官】 森光でございます。よろしくお願いします。

【岡崎専門官】 続きまして、水・大気環境局水環境課長の筒井でございます。

【筒井課長】 筒井でございます。よろしくお願いいたします。

【岡崎専門官】 課長補佐の斎藤でございます。

【斎藤課長補佐】 斎藤でございます。よろしくお願いいたします。

【岡崎専門官】 最後に、私、富栄養化対策専門官の岡崎です。よろしくお願いいたします。

 では、続きまして、最後に資料の確認に移りたいと思いますが、資料のほうは事前に委員の先生方にはメール等で配付させていただいておりますが、まず、議事次第、こちらと、あと委員の名簿の資料1がありますが、こちらから資料1から資料5まで、また、参考資料1から5までを事前にお送りしているところでございます。

 もし、不足等ございましたら、事務局側に連絡いただければ対応いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、議事に入るに当たりまして、以降の進行については古米委員長にお願いいたします。それでは、古米委員長、よろしくお願いいたします。

【古米委員長】 それでは、早速、議事に入りたいと思います。

 まず、議事1番目、水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の水域類型の指定の見直しに係る(報告案)についてということで、事務局よりご説明をいただきたいと思います。まずはこれまでの経緯を含めた水域、湖沼の類型指定に係る資料の2、そして報告案の資料の3、そして資料の4について、ご説明をいただければと思います。お願いいたします。

【岡崎専門官】 分かりました。それでは、資料の2に基づきまして、これまでの経緯、それと今回の検討事項について簡単にご説明をさせていただきます。

 資料の2を見ていただけますでしょうか。最初に、これまでの経緯について説明をさせていただきますと、こちらの陸域環境基準専門委員会についての説明になりますが、環境基本法第16条第2項に基づく環境基準の水域類型の指定について、政府が類型指定を行うこととされている水域について環境基準を定めるものとなっております。国が類型の指定を定める水域は、全部で47水域となっております。

水域類型の指定については、水質汚濁に係る環境基準に基づきまして、水域の様態の変化や事情の変更に伴いまして適宜改定するということとされております。また、環境基準の達成期間内における達成が困難と考えられる水域については、暫定目標を設定いたしまして、段階的に水質改善を図ることとされております。

現在は平成13年9月25日付の環境大臣からの中央環境審議会会長への諮問によりまして、陸域におけるBOD、またはCOD、全窒素、全燐などの類型指定の見直しの検討を随時行っております。これまでの答申につきましては、以下に記載してあるとおりでございます。

平成14年度から行っておりまして、2ページ目に平成27年度、29年度ということで、今まで7回の報告がなされております。今回は第8回目の報告ということを予定しております。

経緯については以上になります。

それでは、2.今回の検討事項についてです。今回の検討事項は大きく分けて二つの検討事項があります。

一つ目は①のところですけれども、現在、河川の類型が指定されていますが、こちらに新たに貯水池ができましたので、そちらの貯水池のほうが貯水池量が1,000万m3以上であり、かつ、水の滞留時間が4日以上である人工湖に該当するため、湖沼類型に見直すものです。

具体的には表1にあります大滝ダム貯水池と、その下にあります徳山ダム貯水池、こちらの二つの人工湖について河川から湖沼の類型に見直すものとなっております。

続きまして、二つ目の検討事項についてですが、二つ目は暫定目標が既に決定されている水域についてですが、こちらの暫定目標の期限が到来しておりまして、暫定目標の見直しを行うものでございます。

具体的に申し上げますと、表の2番目になります。表2にあります相模ダム貯水池、その下にあります城山ダム貯水池、最後に一番下にあります土師ダム貯水池というものでございます。こちらの三つの水域について、現在、暫定目標が設定されておりますが、期限が到来しておりますので、見直しを行うものです。

これまでの経緯と今回の検討事項については以上になります。

続きまして、資料3を用いまして、今回の検討の結果について簡単にご説明をしたいと思います。

資料3についてですが、2ページ目は、今ほど説明をしました検討の概況になっておりますので、説明のほうは省略させていただきます。

2の「検討の結果」、ページでいいますと3ページのところにあります。こちらから、今回、検討する水域について結果をこちらにしたいと環境省では考えておりましたので、簡単にご説明をさせていただきます。

2.1のところ、まず、河川類型から湖沼類型への見直しを検討した水域について説明をさせていただきます。

類型指定、達成期間について、表1に示すとおりにしておりまして、表の1を見ていただきますと、上側が大滝ダム貯水池、下側が徳山ダム貯水池となっております。一番右側の欄に現行の類型ということで、現在は河川のAA類型に指定されておりますので、現行としては河川AAとの記載になっております。こちらについて二つほど左に行っていただきますと、新規の類型ということで、今回、検討をいたします水域について大滝ダム貯水池は、化学的酸素要求量は湖沼Aと、全窒素、全燐については湖沼Ⅱということで設定したいと考えております。また、湖沼Ⅱについては全窒素については適用しないというふうに考えております。こちらについては後で細かく説明をしたいと考えております。達成の期間については、イの直ちに達成するとしたいと考えております。

こちらが大滝ダム貯水池についてでしたけれども、もう少し具体的に説明をしますと、表の下にあります(1)のところに文章で記載してございます。こちらの大滝ダム貯水池については、湖沼A類型、湖沼Ⅱ類型に相当する水道の利用があります。また、水産についても湖沼A類型、湖沼Ⅱ類型に相当すると考えられておりますので、湖沼A類型、湖沼Ⅱ類型に指定をしたいと考えております。全窒素についてですけれども、全窒素/全燐比及び全燐濃度の状況から、全窒素については適用しないというふうにしたいと考えております。

続いて徳山ダム貯水池についてです。こちらについても現在は河川のAA類型に指定されております。こちらについても大滝ダムと同じく水域の類型としては水域のA、全窒素、全燐については湖沼Ⅱ、こちらも全窒素を除くとしたいと考えております。具体的には、4ページの上側に文章にて記載してございます。

徳山ダム貯水池についてですが、こちらの類型につきましては、水利用の観点から言いますと、湖沼B類型、湖沼Ⅴ類型に相当しております。ですが、現状の水質が湖沼A類型、湖沼Ⅱ類型を満足しておりまして、将来予測水質も湖沼A類型、湖沼Ⅱ類型を満足することが見込まれますので、現状非悪化の観点から、湖沼A類型・湖沼Ⅱ類型に指定をしたいと考えております。全窒素についてですが、こちらも全窒素/全燐比及び全燐の濃度の状況から、全窒素については適用しないというふうにしたいと考えております。

新たな湖沼の結果について簡単にご説明をさせていただきました。

続きまして、資料4について簡単にご説明をさせていただきたいと思います。資料4は資料4-1と4-2ということで、水域ごとの資料が出されております。

資料4-1の大滝ダム貯水池について簡単に資料の構成と併せて説明をしたいと思います。

各水域については、最初に2ページほど、サマリーということで各水域の検討の内容を記載しております。検討の項目としましては、まず、大滝ダムの概要から始まりまして、大滝ダム貯水池周辺の環境基準類型指定の状況、大滝ダム貯水池の水質の状況、大滝ダム貯水池の利水状況、大滝ダム貯水池に係る水質汚濁負荷量、大滝ダムにかかる将来水質予測、最後に類型指定案という構成になっております。

簡単に説明をさせていただきますと、まず4.1-1ページのサマリーの中にあります4.1.3、大滝ダム貯水池の水質の状況というところを説明させていただきます。まず、どういったところから資料を集めたかというと、サマリーの説明になってしまいますけれども、大滝ダムの水質について、水質測定データですが、既存の資料などを整理いたしまして、また、全窒素の当てはめの有無を判定するために窒素、燐の比について整理を行っております。こういった整理を行った結果、全窒素については適用しないとしております。

続いて、その下にあります大滝ダム貯水池の利水の状況ですけれども、こちらについては利水の状況ですとか、漁業権の設定状況など水産の利用について、既存の資料及び関係機関のヒアリングの結果により整理をしております。

下に利用状況などから見ました適用の類型について記載しております。ダムの下流域に湖沼AⅡ類型に相当するような上水の取水がありまして、湖沼AⅡ類型に相当するような水産の漁業権が設定されております。こちらは生息も確認されておりますので、利水の状況から考えますと、湖沼AⅡ類型に指定することが考えられると記載しております。

次が水質の汚濁負荷量、その後に将来の水質予測というものがありますが、こちらについては細かくなっておりますので、少し後ろ側を見ていただきたいと思います。具体的に申し上げますと、4.1-22になりますが、こちらに水質汚濁の負荷量について記載があります。将来予測水質ですが、現状の水質と将来の水質をどのように判定したかということを記載してございます。具体的に図で記載しておりますのが、次のページ4.1-23ページにございます。現状フレームの設定としましては、平成28年度を現況として設定しております。こちらについて、市町村の現況などから現在の状況や将来の予測を聞き込み等をしまして将来の発生負荷量等を算出しております。具体的には資料4.1-24ページで具体的な設定の方法及び使用した資料について記載してございます。

それでは、流域の水質の汚濁負荷について少し簡単に資料の構成等も含めた説明をさせていただきたいと思います。

まず、資料4.1-25ページになりますが、生活系のほうから、現況を数値を通じて記載してございます。こちらからさらに次のページ、4.1-26に行っていただきますと、28年度を現況としました数値から令和元年度の将来予測の数値を記載しております。家畜系や土地系も次のページから同様に記載してございます。最後に、点源の排水についても同様に記載しております。

そちらをまとめたものが4.1-31ページのところにダムの貯水池のフレームの推移ということで、平成23年から平成28年の負荷の推移を記載してございます。これにより、表4.1.18に、平成28年度の現況の数値と令和7年度の将来予測の数値を比較してございます。

こちらの現況と将来予測に基づきまして、次のページ、資料4.1-32のところですが、発生汚濁負荷量の算定の方法ということで具体的な計算を記載しております。こちらは先ほど説明申し上げましたフレームに原単位を掛けることによりまして負荷量を算出してございます。

原単位については、次の資料4.1-33ページの表4.1.20にどの原単位を使用したか記載してございます。

次のページに行っていただきますと、資料4.1-34のところですが、発生汚濁負荷量について計算した結果を示してございます。

次のページに大滝ダム貯水池の汚濁負荷量の内訳ということで、土地系、生活系、工業系など産業系や畜産系も含めました汚濁の負荷について円グラフで記載してございます。左側が現況の平均、右側が令和7年度の将来予測となってございます。見ていただきますと、主は土地系ですけれども、若干、生活系についても令和7年度については汚濁負荷について減少したというところが見て分かるかと思います。

最後に、資料4.1-37ですけれども、将来の水質予測について記載してございます。こちらについて、今ほど説明しましたデータなどを用いまして、令和7年度、将来水質予測をしております。

次のページから将来水質予測を記載してありますが、資料4.1-38、CODについて将来の水質予測を記載してございます。具体的には表の4.1.28になりますが、年平均としましては変動が1.4~1.6、75%値については1.6~1.9と将来水質予測をしております。

資料4.1-40ページからは窒素について同様に記載してございます。窒素については表4.1.33のところに窒素の将来水質予測を記載してございます。将来の水質予測としましては0.39、変動としては0.34~0.43と計算しております。

資料4-1-42からは燐について記載してございます。表4.1.38は、燐についての将来水質予測の結果になってございます。年平均としましては0.013mg/L、変動範囲としましては0.011~0.015となってございます。

続きまして、資料4.1-44ページからは、今ほど申し上げました項目それぞれについてのまとめとなっております。こちらについてはサマリーとほぼ同様の内容となっておりますので、説明については省略させていただきます。

資料4.1-2に戻っていただきまして、最後にこの水域についてまとめをしたいと思います。サマリーの最後、資料4.1-2のところに類型の指定について記載してございますが、こちらについて、現況については湖沼A類型、湖沼Ⅱ類型に相当する水道の利用があります。また、水産からもAⅡ類型相当と考えられるため、湖沼A類型・湖沼Ⅱ類型に指定したいと考えております。なお、全窒素/全燐比及び全燐濃度の状況から、全窒素については適用しないと考えております。

達成期間についてですが、CODについては、平成25年~28年度の現況の値ですとか、将来水質予測共に環境基準を達成していると予想されますので、暫定目標のほうは設定をせず、達成期間を「直ちに達成する」としたいと考えております。

全燐について、こちらは平成25年~28年度までの現況については低下傾向にあります。ただし、平成28年度は0.010まで低下をしておりまして、Ⅱ類型を満足しております。今後の将来予測としても若干環境基準を上回っているところではありますが、低下傾向であるというところもありますので、暫定目標については設定をしないようにすると考えております。達成期間については「直ちに達成する」としたいと考えております。

資料の構成については、各水域ごとについて同様となっておりますので、今後の資料の説明についてはサマリーを中心に説明をさせていただきたいと思います。

少々長くなってしまいましたが、大滝ダム貯水池については以上となります。

続きまして、資料の4-2の徳山ダム貯水池について簡単にご説明をしたいと思います。

繰り返しとなってしまいますが、徳山ダム貯水池について4.2-1を見ていただきますと、現在は河川類型のAAが適用されております。こちらについて湖沼の類型の見直しを行ったものとなっております。

まず、こちらの類型についてですが、サマリーの中の4.2.3のところですけれども、こちらの水域についても全窒素の適用について検討しております。全窒素/全燐の比が20以下となる年度、全燐の濃度0.02mg/L以上となる年度は共にありませんので、全窒素の基準は適用外としたいと考えております。

サマリーの4.2.4、利水状況を記載してございます。徳山ダム貯水池の利水状況としましては、ダム下流に農業用水の利用がありますので、湖沼BⅤ類型に相当するような利水の状況でございます。ダム貯水池内での漁業権の設定については漁業実態は共にございません。利用の状況から見た適用の類型としましては、湖沼BⅤ類型になると考えております。

続きまして、サマリーの4.2.6の下になりますが、将来水質予測についてでございます。将来水質予測としまして、CODの75%の値としましては2.5mg/L、全窒素については年平均で0.30mg/L、全燐については0.0047mg/Lというような数値になっております。

そういったところを踏まえまして、資料4.2.7.、サマリーの2ページ目にこちらの類型についてまとめがございます。こちらの類型については水利用の観点から言いますと、湖沼B類型、湖沼Ⅴ類型に相当しますが、現状の水質がAⅡ類型を満足しており、将来水質予測もAⅡ類型を満足することが見込まれます。現状非悪化の観点から、湖沼A類型・湖沼Ⅱ類型に指定したいと考えております。なお、全窒素/全燐比及び全燐濃度の状況から、全窒素は適用しないと考えております。

達成の期間についてですが、今ほど、申し上げましたとおり、CODについてですけれども、環境基準を下回りますので、暫定目標は設定をせず、達成期間は「直ちに達成する」としたいと考えております。

全燐についても、現況の値、将来水質の予測共に環境基準を下回ることから、暫定目標値の設定をせず、達成期間は「直ちに達成する」としたいと考えております。

具体的な現況の数字は、今ほど説明をしました部分の下側に記載してございます。

ざっくりですけれども、資料の構成と水域についての類型をどのようにしたいかについて説明をさせていただきました。以上で新たな湖沼への類型の検討についての説明は終わりになります。

【古米委員長】 ご説明、どうもありがとうございました。大滝ダムと徳山ダムにつきまして、河川から湖沼への類型を見直して基準値についての案をお示しいただいたということです。今のご説明に何かご質問等がございましたら、あるいはご意見がありましたらお願いしたいと思います。

Web参加の方は挙手マークを押していただき、ここにご出席の方は直接挙手をお願いいたします。

それでは、木幡委員からお願いしたいと思います。

【木幡委員】 丁寧な説明、どうもありがとうございました。大体理解できたんですけど、1点だけちょっと気になったのは、4.1-11ページになるのかな、大滝ダムで燐の値が最近少し上がっているように見えるんですね。ご説明でも将来予測、それから現況共に基準を満足しない年もあると。だけども「直ちに達成する」で行きたいということだったんですけれども、その辺をもう少し詳しく説明いただけますか。あるいは、燐が最近上がっているので、一番新しいのは平成30年かな、これはSSが大きいから、多分、濁水の影響だと思うんだけれども、それを除いたとしても上がっているように見えるんですが、その辺、どういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか、ご説明をお願いします。

【古米委員長】 大滝ダムにおいて、全燐の達成期間を「直ちに達成」するというところに関わって、達成すべき濃度は水質基準値の0.010mg/Lになります。現状では時々オーバーしているところがありましたが、過去に0.010mg/Lがあるということで「直ちに達成」という案になっておりますが、追加の説明があればお願いしたいと思います。

【岡崎専門官】 分かりました。水環境課の岡崎からご説明をさせていただきたいと思います。

まず、グラフのほうで現在の水質がどうなっているのかを説明をしたいと思いますが、資料4.1-11のところに現在の窒素と燐についてのグラフを記載してございます。こちらのほう、一番下のグラフが燐のグラフになっておりますが、黄色の最大、青色が平均、赤色が最小というふうになっておりますが、こちらで平均を見ていただきますと、平成30年度のところが若干上がっているようにも見えるんですけれども、こちらは上がっている理由といいますか、異常値として除外しているものもありましたので、この辺りについて少し説明をさせていただきたいと思います。

資料4.1-46のところに異常値の除外についての記載がございます。資料4.1-46を見ていただきますと、表4.1.42、一番下の表ですけれども、燐が0.15ということで、最大濃度の数値となっております。将来水質予測ですとか、現状の水質としては記載しているような数値ではあるんですけれども、こういった数値によりましてグラフ上ですと若干上昇しているように見えるというところがございます。というのが、まず、一つ目でございます。

それと、こういった数字を除外したとしても、将来水質予測のほうで若干環境基準を上回っているということはあります。こちらについてですけれども、確かに環境基準について若干上回るようなところで推移してはいるんですが、こうした異常値等を除外しますと、平成25年度から燐について低下傾向にあります。横ばいか、もしくは低下する傾向にあり、環境基準を若干上回っている程度ですので、暫定目標について設定する必要はないのではないかというふうに考えておりまして、また、汚濁が増加するような計画も現在は確認されておりませんので、積極的な目標として環境達成の期間を設けることとしたいと考えております。

以上のことから、暫定目標の設定については「直ちに達成する」としたいと考えております。

【古米委員長】 木幡委員、図には全てのデータが表示されているので、環境基準として設定されている0.010mg/Lより高い値もあります。実際の将来予測を使うときには、除外するデータもありますので、資料4の44ページに、現状水質ということで類型指定で用いている年平均トータル燐の濃度が示されています。平成25年の0.017mg/Lからは平成30年度まで概ね低下して、平成28年度で0.010と、最近2年間では0.012mg/Lと若干は高いんですけれども、その状況としては特段新たな汚濁源があって問題になるということではなさそうである。過去に0.010mg/Lが観測されているということで「直ちに達成」という類型Ⅱということで指定をしているというご説明だと思います。ご理解いただけましたでしょうか。木幡委員、いかがでしょう。

【木幡委員】 ありがとうございます。今のご説明によって大体理解したんですが、結局、4.1-35にもあるんですが、現状も、それから将来予測も共に燐については土地系がほとんどだということで、今後、それで大きく変わることはないという理解でよろしいんでしょうか。

【古米委員長】 時々声が切れましたので。

【木幡委員】 そうですか。4-1の35ページにありますように、現状も、それから、将来も燐については土地系がほとんどの汚濁源ということで、今後、だから大きく変化することはないという、そういう理解でよろしいですか。

【古米委員長】 事務局、よろしいでしょうか。

【岡崎専門官】 そのような理解で間違いありません。

 以上です。

【木幡委員】 ありがとうございます。

【古米委員長】 ほかにご質問、ご意見があればお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 それでは尾﨑委員。

【尾﨑委員】 資料4-1の26で、将来、令和7年度のし尿処理の形態別人口という資料がありますが、1の26です。それによりますと、人口が平成28年の926人から人口が598人になって、浄化槽はほぼ合併浄化槽に替わる形になっているのですけれども、これは町として特に何か施策をやって替えるという計画になっているのでしょうか。

【岡崎専門官】 事務局からご回答させていただきたいと思います。

 こちらの数字についてですけれども、町へヒアリングを行っておりまして、町のほうで積極的に合併処理浄化槽を導入したいというところがありまして、具体的な数字としますと、このように全て合併処理浄化槽になるという計画ということでございました。

【尾﨑委員】 補助なんかは計画されているのでしょうか。

【岡崎専門官】 補助についてもあるということでした。

 以上になります。

【古米委員長】 よろしいですか。

ここでの表記は、し尿処理形態別人口と書いてありますけれども、本当は雑排水も含めた汚濁負荷があるように思います。現状では下水道も整備されていないので、実情、し尿処理形態別人口ということで整合性はあるものと思います。しかし今後、表記については生活由来の汚濁負荷量としてし尿と生活雑排水があるというのが分かるような形で資料整理するといいのではないかなと思いましたので、ご検討ください。

ほかに委員からご質問、ご意見、ございますでしょうか。

和田委員、どうぞ。

【和田委員】 先ほどの木幡委員の質問と少しかぶりますが、1点教えていただきたいのは、表4.1.40の29年度のところで、CODが4.3でクロロフィルaが41.8という値があり、これは除外しないということで、この理由に藻類の異常増殖の影響は考えられないと書かれてあるんですが、クロロフィルaの値としては影響がない値というふうには思えないんですけれども、この辺り将来予測には大きく関わらないと思いますが、いかがですか。

【古米委員長】 事務局、いかがでしょうか。

【岡崎専門官】 今ほど質問されたことについて、水環境課の岡崎のほうで回答させていただきたいと思います。

 過去の除外した事例についても含めて説明させていただきたいと思いますが、過去ですと、クロロフィルaについて100というような値が出ていたりということがありましたり、アオコの発生とかがあったりとか、そういった場合については除外をしていたんですけど、今回はそこまでは行かないような数値というふうに考えているところでございます。

【和田委員】 それは100とかを超えていた値というのは、大滝ダム貯水池のところでの状況でしょうか。

【岡崎専門官】 今ほど説明をした事例については、ほかの水域になります。値としては濃度として見ておりましたので、こちらについても同様の、全く同じというわけではないんですけれども、そういった辺りからも考えまして、過去の整合とかを見ますと、こちらについては除外しないというふうに考えております。

【古米委員長】 参考資料の3に異常値除外の考え方についてというのがありまして、これは降雨による影響を受けた値の除外と、それ以外に降雨以外の場合ということで、先ほどご説明があったのは、2番目のアオコの発生等に関わるものです。今回の場合には、それなりのクロロフィル濃度ではありますが、今までの方針としては除外をして平均値を求めるということはしないで、それも含めて評価をしています。最終的な指定を行うという方針にしているということだと思います。ただ、異常値の除外の考え方も、今後、この種の事例やデータもそろってきたときに、今までどおりの除外値の考え方でいいのかというのは、絶えず見直すこともあり得るのかなというように私は理解しております。今回は従来の例を参照し、雨に関しては30mmでもないというようなこと、あるいは藻類としては従来除外した例としては100μg/Lなど非常に高い値のときにしているということで、この2番のように理解している。よろしいでしょうか。

【和田委員】 はい。

【古米委員長】 どうもありがとうございます。

 ほかに委員の方からご質問、ご意見、よろしいでしょうか。

特にないようですので、次の議題に進ませていただきます。続きまして、相模ダムと城山ダムに関して、暫定目標の見直しについて審議をしたいと思います。

暫定目標の見直しに関しては、先ほど、河川から湖沼の見直しの報告案の資料3の後半部分と資料5がそれぞれのダムに関する資料でございますので、これを使ってご説明をいただきたいと思います。

【岡崎専門官】 では、水環境課の岡崎から説明をさせていただきたいと思います。

それでは、資料3の4ページ目のところに「暫定目標の見直しを検討した水域」ということで表2というものがございます。その資料3を用いまして、まずは検討した結果のほうから簡単にご説明したいと思います。

表2の一番上のところから、相模ダム貯水池、次に城山ダム貯水池、土師ダム貯水池とそれぞれなっております。表の一番右側の欄が現行の類型となっております。こちらについて、まず、説明をさせていただきます。

まず、相模ダムについてですが、現行としましては湖沼AⅡ類型に相当するような水域でございます。ただし、窒素、燐について環境基準を達成することが困難な水域というふうになっておりますので、暫定目標のほうを令和2年度まで設定しておりました。こちらの数値が全窒素については1.2mg/L、全燐については0.080mg/Lとなっております。

こちらに対しまして一つ左側に行っていただきますと、どういうふうに見直したのか書いてございます。まず、CODについては引き続き「直ちに達成する」となっておりますが、全窒素、全燐については、こちらはまだ環境基準を達成することが困難なことが分かりましたので、令和7年度までの暫定目標を設定したいと考えております。全窒素については1.0mg/L、全燐については0.079mg/Lというふうにしたいと考えております。

令和2年度までの目標に比べますと、全窒素、全燐共に若干下がるような値となっております。こちらについては実際に測定した値ですとか、将来水質予測、そういったものを考えますと、一番現実的に取り得る値というところで考えております。

続きまして、城山ダム貯水池について同様に説明をしたいと思います。こちらについても現行としましてはAⅡ類型の水域でございます。令和2年度までの暫定目標については、こちらも全窒素、全燐について記載してございます。全窒素の令和2年度までの暫定目標としましては1.1mg/L、全燐については0.042mg/Lというのが暫定目標となっております。

一つ左側に行っていただきますと、同様に令和7年度までの暫定目標について記載してございますが、こちらの水域についても現在の水質等を見ますと、やはり、達成することが困難ということで、令和7年度までの暫定目標を設定してございます。全窒素については1.0mg/L、全燐については0.042mg/Lとなっております。こちらは全窒素については令和2年度までの暫定目標に比べまして若干下がるような値を目標としておりますが、全燐については令和2年度までの暫定目標と同じ値となっております。

湖沼については全窒素は、暫定目標を下回るような実測値等がございましたので、暫定目標のほうを下げてございますが、全燐については暫定目標を若干上回るところで推移してございましたので、引き続き令和2年度の暫定目標を当てはめたということになっております。

続きまして、土師ダムについてです。土師ダムについても現行の類型としましてはAⅡ類型となっております。全窒素についての令和2年度までの目標としましては0.43mg/L、全燐については0.018mg/Lとなっております。土師ダムの現行の水質を見ますと、やはり、こちらの水域についても環境基準を達成が不可能な水域ということで考えておりますので、令和7年度までの暫定目標を設定してございます。土師ダムの令和7年度までの暫定目標については、全窒素については0.43mg/L、全燐については0.018mg/Lとなっております。こちらの土師ダムの水域の暫定目標につきましては、全窒素、全燐共に令和2年度までの暫定目標と同じ値となってございます。

全窒素、全燐共に現況の値ですとか、将来水質予測共に令和2年度までの暫定目標を若干上回るところで推移しておりましたので、こちらについても令和2年度までの暫定目標を当てはめるというところとなってございます。

次の5ページ目のところに、今ほどお伝えしたことを具体的に文章にしてございます。(1)で相模ダム貯水池、(2)城山ダム貯水池、(3)で土師ダム貯水池となっておりますが、今ほど説明したことの繰り返しになってしまいますので、説明のほうは割愛させていただきます。

(3)の土師ダムの後のところに、「なお」書きで記載してあるものがございます。少し読み上げますと、「なお、自然由来の発生負荷量の影響により環境基準の達成が非常に困難な湖沼について、指定のあり方や対策等のあり方について、専門家や関係機関等と協議し、速やかに検討していくことが必要」である。

「また、類型指定からの時間が経過し、類型指定や設定した暫定目標の根拠となった当時の水質状況または前提条件に変化が生じている湖沼について、環境基準の類型指定や暫定目標等の取扱いについては、今後の検討が必要である」というふうに記載してございます。

具体的に申し上げますと、こちらの暫定目標を決めた水域について、自然由来が支配的な水域となっておりますが、今回、暫定目標を決めましたのは、そういった中であっても、人の手による負荷というものはまだ若干減らせる見込みもありますので、暫定目標のほうを設定しておりますが、こういった人による負荷の影響しないところで環境基準を達成できるのかどうかというところの指定のあり方ですとか、その対策について関係機関と協議を行っていきたいというふうに記載してございます。

「また」以降についてですけれども、こちらは土師ダムについてでございますが、こちらは先ほど河川から湖沼への類型の見直しの際に少し説明をさせていただきました窒素の適用についてありましたが、窒素を適用する、しないについて、過去の資料を見ますと、窒素を適用しているので、今も適用するというような状況が続いておりましたので、過去の資料をいつまで反映するのかどうかのところを、今後、検討していきたいというところで記載してございます。

ただ、窒素の適用の有無だけにかかわらず、こういった時間が経過したとか、昔の暫定目標ですとか、類型指定の考え方が今もきちんと妥当なものとなっているのかどうかということについては検討が必要なので、少し広げた書き方となってございます。

資料3については以上となります。

では資料5のほうで、簡単に水域の説明に入らせていただきたいと思います。基本的な設定の仕方ですとか、検討の項目については、先ほど説明をしました河川から湖沼への類型と同じとなっておりますので、どのように設定をしたかなどについては説明を割愛させていただきたいと思います。

まず、相模ダム貯水池、資料5-1のサマリーのところで簡単にご説明したいと思いますが、資料5.1-1ページのところにサマリーが記載してございます。その中の5.1.4、相模ダム貯水池の利水の状況について、まずはご説明をしたいと思います。ダムの下流に湖沼AⅡ類型に相当する上水取水、水道2級の浄水場がありますので、引き続き、湖沼AⅡ類型に指定することが考えられます。

続きまして、資料5.1.5から水質汚濁負荷量ですとか、将来水質予測について記載してございますが、こちらについては、資料の少し中に入っていただいて説明したいと思います。資料5.1-12ページ、こちらを見ていただきますと、相模ダムの水質についてグラフが記載してございます。5.1-12ページの下二つが全窒素と全燐それぞれのグラフとなってございます。こちらのグラフを見ていただきますと、全窒素について、暫定目標が令和2年度までは1.2mg/Lということで点線で記載してございますが、それよりも青色の平均のところを見ていただきますと、若干下側に来ていることが見て分かるかと思います。

全燐についてですけれども、こちらは暫定目標のほう、令和2年度までは0.080ということで記載してございますが、こちらも29年度、30年度の水質を見ていただくと、若干下がっているのがグラフからも見てとれるかと思います。

 将来水質の結果についても、簡単にご説明したいと思います。

 資料5.1の54ページを見ていただきますと、現況の負荷量と、令和7年度を基にしました負荷量を記載してございます。

 現況としましては、引き続き平成28年度、このグラフで言いますと平成23年~28年度の平均にはなりますが、左側の現況に比べまして、右側の令和7年度の数字、生活系の数字が若干下がっていることが見て分かるかと思います。

 こういったところを実際に中で計算しておりまして、資料5.1の59ページに全窒素の水質予測を記載してございます。

 資料5.1の59ページ、表5.1.58を見ていただきますと、全窒素の水質年平均としましては1.1mg/L、変動の範囲としては1.0~1.2mg/Lというふうになっております。右側に現在の類型と暫定目標値を記載してございますが、Ⅱ類型の基準の0.2mg/Lよりは高い値となっておりますが、現在の暫定目標値1.2mg/Lよりは低い値となっていることが分かるかと思います。

 続きまして、全燐については、資料5.1の61ページに記載してございます。表5.1.62に全燐の水質予測結果を記載してございます。こちらについて、将来の水質予測年平均値は0.081mg/Lとなってございます。変動の範囲としては0.079~0.083mg/Lとなっております。こちらについても現在指定されている環境基準0.01mg/Lに比べますと高い値となっておりますが、現在の暫定目標値が0.080mg/Lとなっておりますので、変動範囲で見ますと0.079mg/Lと、変動の下限値を見ますと若干下がっているようなところが分かるかと思います。

 最後、まとめになりますが、資料5.1の62ページに類型指定案ということで、サマリーで書いたものと同じものにはなりますが、こちらで簡単にまとめたいと思います。

 表5.1.63を見ていただきますと、暫定目標の案ということで記載してございますが、一番左側、項目でCOD、上から窒素、燐と記載してございますが、そこから一つ右に行っていただきますと、基準値のところでCODについては3mg/L、窒素については0.2mg/L、燐については0.01mg/Lとなってございます。

 こちらに対しまして、CODについては達成しておりますので、引き続き、直ちに達成するということにしてございますが、窒素については令和2年度までの暫定目標値が1.2mg/Lに対しまして、それより一番低い値、考え得る一番低い値としましては1.0mg/Lというふうに考えておりますので、令和7年度までの暫定目標値としましては1.0mg/Lにしたいと考えております。

 燐についてですが、基準値0.01mg/Lに対しまして、令和2年度までの暫定目標値としましては0.080mg/L、こちらの値に対しまして、令和7年度の水質予測としましては下限値が0.079mg/Lと、若干、現在の暫定目標値を下回っておりますので、令和7年度までの暫定目標値のほうを改めまして、0.079mg/Lというふうにしたいと考えております。

 相模ダムについては以上になります。

 続きまして、城山ダムについて、パターンを簡単にご説明させていただきたいと思います。

 城山ダムについてもサマリーのほうで最初に簡単にご説明したいと思います。

 資料5.2の1ページに各項目について記載してございますが、5.2.4のところに城山ダム貯水池の利水状況というのがあります。こちらの城山ダムは相模ダムと上流、下流の関係にありまして、基本的には同じになりますけれども、こちらについてもダムの下流に湖沼AⅡ類型に相当するような上水の取水、水道2級の浄水場がありますので、引き続き湖沼AⅡ類型に指定することが考えられます。

 こちらの城山ダムについては、ほかにも先ほどの相模ダムと同様の部分が多いので、サマリーで説明したいと思いますが、次の資料5.2の2ページに行っていただきますと、将来の水質予測を記載してございます。

 COD75%の値としましては、将来水質は2.2mg/L、変動範囲は2.0~2.4mg/Lというふうになっております。全窒素の水質としましては、将来水質予測結果が1.1mg/L、変動範囲は1.0~1.2mg/Lとなっております。

 全燐についてですが、こちらの将来水質予測は年平均0.049mg/L、変動範囲としては0.043~0.055mg/Lとなっております。こちらについて、次にあります5.2.7のところに水域類型指定の案ということで、現在の暫定目標と将来水質予測を見比べた表があります。こちらのほうを見ていただきますと、先ほどと同じように上からCOD、全窒素、全燐となっておりますが、CODについては環境基準3mg/Lに対しまして、現在の水質ですとか将来の水質予測、共に3mg/Lを下回っておりますので、引き続き、直ちに達成するというふうにしたいと考えております。

 全窒素についてですけれども、環境基準は0.2mg/Lに対しまして、令和2年度までの暫定目標が1.1mg/Lになっております。将来の水質予測としましては1.1mg/L、変動範囲としましては1.0~1.2mg/Lとなっておりますので、変動の下限値、一番とり得る値の低い値のほうは令和2年度までの暫定目標値を若干下回っております。したがって、令和7年度までの暫定目標の案としましては、こちらの値1.0mg/Lとしたいと考えております。

 全燐については環境基準0.01mg/L、こちらの値に対しまして暫定目標のほうが0.042mg/Lとなっておりました。将来水質予測としましては0.49mg/L、変動範囲としましても0.043~0.055mg/L、実際にとった値としましても、水質予測の左側に実際の値と年平均とありますが、0.043mg/Lという値が一番低い値となってございます。こういった値でありましたので、令和2年度の暫定目標値を若干上回るところで推移してございます。ですので、引き続き、こちらの全燐の暫定目標については0.042mg/Lと設定したいと考えております。

 続きまして、資料5.3、土師ダム貯水池について、説明したいと思います。

 こちらもサマリーを中心に説明させていただきたいと思います。

 こちらの土師ダム貯水池についてですが、資料5.3の1枚目のサマリーの5.3.4のところに土師ダム貯水池の利水状況について、記載してございます。こちらのダムの下流側につきましても、湖沼AⅡ類型に相当するような上水の取水、水道2級の浄水場があります。引き続き、湖沼AⅡ類型に指定することが考えられます。

 同じページの5.3.6のところに将来水質予測について、記載してございます。

 CODの水質としましては、将来水質75%値としまして2.9mg/L、変動の範囲としましても2.6~3.2mg/Lとなってございます。

 全窒素の将来水質予測、年平均値としましては0.64mg/L、変動の範囲としましては0.53~0.75mg/Lと。

 全燐の水質としましては、年平均0.024mg/Lとなっておりまして、変動範囲については0.020~0.028mg/Lとなってございます。

 こちらの値と今までの暫定目標値を見比べたものが、サマリーの次のページ、資料5.3の2ページの5.3.7に、土師ダム貯水池の水域類型指定案というところがございます。

 こちらの表で見ていただきますと、CODについて、基準値3mg/Lに対しまして将来水質予測が2.9mg/L、変動範囲を見ましても2.6~3.2mg/Lということで、こちらは引き続き環境基準を達成しておりますので、暫定目標は設定せず、直ちに達成するにしたいと考えております。

 全窒素については、環境基準0.2mg/Lに対しまして、令和2年度までの暫定目標が0.43mg/L、令和7年度の水質予測としましては0.64mg/L、変動範囲としましては0.53~0.75mg/Lとなってございます。令和2年度までの暫定目標と将来水質を見ていただきますと、将来水質のほうが高い値となっておりますので、こちらは、令和2年度までの暫定目標を引継ぎたいと考えておりますので、0.43mg/Lというふうに考えております。

 続きまして、全燐について、基準値0.01mg/Lに対しまして、令和2年度までの暫定目標は0.018mg/Lとなっております。令和7年度の将来水質予測としましては0.024mg/L、変動の範囲が0.020~0.028mg/Lとなっており、こちらの値も令和2年度までの暫定目標を若干上回るところで推移しておりますので、引き続き令和7年度までの暫定目標については、今までの暫定目標の値を引継ぎたいと考えております。

 暫定目標の説明について、非常に簡単ではございましたが、以上で説明のほうを終了させていただきたいと思います。

【古米委員長】 どうもご説明ありがとうございました。

 相模ダムと城山ダムと土師ダムのご説明をいただきましたし、資料3の最終的な報告案の暫定目標の見直しについてもご説明いただいたということでございます。

 何かご質問、ご意見があればお受けしたいと思います。それでは、最初に木幡委員から、お願いいたします。

【木幡委員】 木幡です。膨大な資料を簡潔に説明いただきありがとうございました。

 最後、報告案だったか、資料3の5ページの一番最後のところですけどね、なお書き以降に非常に重要なことが書いてあると思うんですよ。この点について、今日、後でもう一回議論する機会があるならば、そのときでもいいんですが、議題を見るともうこれで終わってしまいそうなので、一言だけ申し上げますと、「自然由来の発生負荷量の影響により」、この部分はもう少し具体的に内容を細かく書いて報告して、水部会など上の委員会に上げて、上の委員会できちんと議論していただくということを考えたほうがいいんじゃないですか。本委員会では、多分それは任務が違うと思うんです。ここのところは、この委員会としてはこういう問題がありますよとはっきりさせて、上で議論してもらうという考え方のような気がします。

 具体的に言いますと、今回の説明にも出てきましたけれども、相模湖とか津久井湖で自然由来のものが非常に多い。これも随分前からいろいろ議論されてきていますよね。湧水の問題もあるし。それから大都市の周辺のところですと、雨からの負荷が結構大きくて、森林の窒素飽和みたいな現象も考えられると思っていて、その部分は報告書をきちんと読むと、土地の原単位をいじって少し取り込んでいるというような説明があったんですが、そういったところがもうちょっと具体的に書かれていったほうがいいような気がしたんですよね。

 それから、今のに関連して、湧水の取扱い、今回はどんなふうな工夫がされているのか、今までどおりなのか、あるいは何か新しい取組があるのか、もうちょっと具体的に説明があるとよかったような気がしているんですが、いかがでしょうか。

【古米委員長】 事務局から、追加のご説明をいただけますでしょうか。

【岡崎専門官】 では、水環境課の岡崎から回答させていただきたいと思います。

 まず、資料3の「なお」書き以降についてですけれども、こちらの書き方については、いろいろ検討する事項について、多々あるかと思いまして、あまり、具体的でなかったというところもあるところではございます。具体的な書き方については、内部でまた確認しまして、古米先生のほうにも確認いただきまして、また委員の皆様に、書き方はこれでいいのかとか、確認していただきたいと思います。

 二つ目の点としまして、湧水についてですけれども、確かに説明が不足しておりましたので、追加でご説明させていただきたいと思います。

 具体的に言いますと、資料5.1と5.2、相模ダムと城山ダムについてですけれども、こちらの資料5.1について、少し説明させていただきたいと思います。資料5.1につきまして、ページで言いますと資料5.1の35ページ、(3)土地系(山林)の原単位を記載しております。

 ちょっと簡単にご説明しますと、窒素と燐について、地下水ですね、湧水由来の汚濁負荷があるということで、人的要因か自然由来かというところで切り分けが今までされていないところでございました。こちらに対して、燐についてははっきりと湧水が由来であるということが分かっておりますので、燐については湧水を別に考えております。ただし、窒素についてはまだそういったはっきりとしたことが分かっておりませんので、引き続き山林の負荷ということで設定しております。

 こちらは言葉だけだとちょっと分かりにくいところもあるかと思うので、資料5.1の55ページを見ていただきますと、上からCOD、窒素、燐ということで、それぞれの負荷の状況を記載してございます。左側が現況の平均、右側が令和7年度の予測となっております。こちらに対しまして、燐については湧水由来ということが分かりましたので、森林とは別に、湧水ということで計上しております。実際の水質に合ったような結果にできていると考えております。ただし、窒素についてはまだそういったことがはっきりと分かっておりませんので、土地系ということで一緒くたにしております。こういったところが今までとちょっと変わったといいますか、計算をより現実に即した形にしたというところでございます。こういった事実等が分かりましたら、また引き続き、将来予測に入れるとか、そういった検討は引き続き行っていきたいと考えております。

 以上で説明を終了したいと思います。よろしいでしょうか。

【古米委員長】 どうもありがとうございます。

 私のほうから少し追加の説明をさせていただくと、この専門委員会の前に検討会がありまして、湧水のような自然要因の取り扱いが議論されました。相模ダムと城山ダムでは、富士山麓から出てくる特有の湧水の窒素と燐が議論になっています。それが入るだけで、人為的なものが入らなくても、環境基準を達成することはできません。流入する湧水自体の濃度が高いので、そういったものをどう扱うのかという点が問題にされてきたと。ただ、今回は調査データを整理したものが少しずつできてきて、燐については湧水分として定義した。一方、窒素については湧水以外に畑域由来なり、ご指摘のように窒素飽和の現象もあり得るわけで、そこら辺をどう扱うかというのは今後の課題だろうと。少なくとも、このまま従来どおりの考え方というよりは、自然由来のものが特に影響して基準達成ができないことについて、今後どう考えるべきなのか議論するということが必要であろうと。そこでこれらの議論を正式に文章として残しましょうというのがあります。さらに丁寧に書くとするならば、湧水等の自然由来というような言葉を書くことも考えられます。今回は、これらの議論が相模ダムと城山ダムで出てきたのですが、これらの貯水池以外にも類似の事例がある可能性があることから、湧水等の自然由来という言葉を入れることは可能かなと思います。

 もう一つの類型指定からというのは、先ほどありましたように、土師ダムのところで20年以上前に1回、20対1というN/P比率を超えた水質データがあるがゆえに窒素も該当しています。そうしたときに、過去20年間を見るのか、10年間で見るのかといったような考え方についても検討すべきだろうなと。参照するデータ期間に応じて、暫定目標の設定の考え方も変わってくるというようなこともありえます。そこで、現場の方々のお話を聞きながら、自然由来に対して、どこまで対策ができるのかというようなことも含めて議論対象にしましょうということになりました。そこで、検討会でその点も含めて書いていただくようにお願いしたことから、事務局からこのような原案が出てきたというところです。もし、専門委員会のほうでこういう言葉を入れたほうがいいということでご意見いただければ、最終的に事務局と相談しながら、より明確な形で整理するということは可能です。まだ時間がございますので、お気付きの点があれば、この場でご発言いただけば、報告書案のほうに反映できるかと思います。

 すみません。木幡委員、今のような追加説明でよろしいでしょうか。

【木幡委員】 結構です。どうもありがとうございました。

【古米委員長】 ほかにご質問、ご意見は。尾﨑委員、どうぞ。

【尾﨑委員】 土師ダムの資料5.3のところですが、今回の暫定目標値は水質予測値とか、それから現状の水質よりも低い形になっています。今の説明だと、前はそうだったから、現在の値に維持する計画のようですが、先ほどの話で林地の対策を強化するとか、何か対策を入れないと、説得力がないという気がします。私は農水省にいたときもあるのですけれども、森林からの負荷が多くなったというのは、昔は林地の再生産力が高くて、木材を切り出したら、またそこで森林が再生し、窒素、燐が吸収されますが、最近あまりそれがなくなってきているので、ほとんど降った雨が流れてくる、もしくは蓄積されていた有機物が分解されて出てくる。また、管理がうまくいっていないと、土砂崩壊して燐がたくさん出てくるという影響があります。このため、例えば湖沼の周辺とか河川の周辺の何百mは特にきちんと管理しますよとか、そういう何か対策を入れれば、より説得力が出るのではないかというふうに感じます。

 以上です。

【岡崎専門官】 水環境課の岡崎から、回答したいと思います。

 まず暫定目標、令和2年度までの暫定目標よりも高くなっていて、引き続きというところに今回なっておりまして、今までの経緯ではあったんですけど、本当にそれでいいのかどうかについては、今後また検討は必要かなと少し考えているところでございます。

 こちらの記載で、どこまで対策等を具体的に書くかとかについては、自治体とかと引き続き協議とかを行っていきたいと考えておりましたので、そういったところ、この段階でどこまで書けるのかというところもあるかと思いますので、その辺り、少しまた精査したいと考えております。

【尾﨑委員】 よろしくお願いします。

【古米委員長】 今のコメントというか、ご意見は、「なお」書き、2番目の「また」のところに関わっていて、以前に比べて森林の管理の状況が変わっていて分かりませんよと。想像でお話ししていますけど、土師ダムの上流側の流域管理ができていたときには0.018mg/Lという低い値があったんですけど、最近は流域管理も変わってきているとか、あるいは大気由来のものが増えてきているとか、窒素飽和みたいな現象が見られるなどがあるので、簡単には水質予測はできない。そうすると、過去10年間弱のデータを使って負荷量の予測をすると、当然0.018mg/Lほど下がらないで、0.2mg/Lちょっと超過するぐらいになる。そうしたときに、あくまでも昔の0.018mg/L程度であった時代に向けて、しっかりと自治体に対策していただくこともあるだろうというような議論は、一応、検討会でもしました。ただ、環境部局でどこまで森林を含めた流域管理に対処できるかというのは、縦割りという言葉でいいのかどうか分かりませんけど、責任をもって対処することは困難な状況にある。今後、林野分野などと連携をとっていかなくちゃいけないのですが。今後、将来どうするのかを考えるには、どういう前提条件で当時の暫定目標が決まっていたのかということをちゃんとレビューして、今後もそれをそのまま引き続いて達成可能な目標として扱うのか、改めて暫定目標みたいなものを見直すのかというような議論を今後検討しましょうということです。

 たったの3行なんですけれども、奥が深くいろいろな状況の議論を踏まえたものです。あまり、細かい点まで丁寧に書き過ぎるとまた混乱するということで、可能な範囲内で記載できればいいかなと、今、ご意見をお聞きして感じました。

 ということで、どこまで書けるか分かりませんけれども、土師ダムについては具体的に書きにくく、森林管理とかもなかなか書けないので、あくまでも可能な範囲内で考えたいと思います。ということで、尾﨑委員、よろしいでしょうか。

 それではほかに、ご質問、ご意見はございませんでしょうか。

【高津委員】 すみません。高津です。一つ意見を出してよろしいでしょうか。

 湧水という言葉の定義について、ちょっとお聞きしたいんですけれども、極論を申せば、きっと川、渓流水というのは湧水を集めているものとも言えると思うんですね。湧水というのが水文学的にどこまで厳密に定義できるものか分からないんですが、浅い地下水なり、深い地下水なり、いろんなところから湧水は出てくると思うんですが、こういった富士山麓の周りは、比較的深く沈んだものが下流域に大量に1か所から出るものなので、非常に印象的な湧水になると思うんですが、小規模な染み出すような湧水は、ほとんど全ての流域から入っているということなので、ほぼ河川は湧水からなっていると、都市域の浸透面で、水路で集める以外は、本当に極論すると湧水を集めるのが、いわゆる土地の原単位の根拠の基にもなっていると思うんですね。

 そういう意味で、相模川のほうだけは湧水だけ別にし始めたときに、この辺の定義をしっかりしていかないと、じゃあどこも、これも湧水だね、この土地利用もこうだねという議論になりかねないと思うのですが、その辺はどのように、湧水というものを厳密に切り分けられますか、今後。どういった方針か、ちょっとお聞かせ願えると助かります。

 以上です。

【古米委員長】 湧水という言葉を使いましたけれども、一般的な湧水と今回対象としている富士山麓の湧水では違いがあります。富士山麓の湧水は、一般的な湧水とは違い土壌というか地質が大きく影響して、窒素、燐を多く含んでいる。通常、湧水というのはきれいなイメージがあるにもかかわらず、そういった地質の関連で高濃度の窒素、燐を含んでいる湧水として、ここでは扱っています。先ほども書き振りのところで、変に一般的に使ってしまうと混乱するというご指摘もありました。要は、今回のように別枠で湧水の負荷を扱うんだというところについて、どう別枠の湧水由来の負荷として定義したか、こういった科学的な知見の整理のところを明確にしておかないと、今後また混乱が起きるだろうという重要なご指摘だと思います。事務局、何かお考えはありますでしょうか。

【岡崎専門官】 今回の湧水についてですけれども、まず湧水量については資料5.1の47ページ、既にご覧になったかと思いますが、計算上としては、5.1の47ページの図5.1.25のほうを見ていただきますと、まずは計算の関係として出ております。ですが、どこまでを湧水とするのかなどについての定義は現在行っていないところでありまして、その辺りの検討についても今後行っていきたいと考えておりますが。

 すみません、課長からお願いします。

【筒井課長】 水環境課長の筒井でございます。

 今いただいた定義は確かに非常に重要であります。今後の課題ということで、こういうふうに書かせていただいておりますけれども、湧水、地下水、河川水、それは当然一体だということで、そこの中で湧水というのが実際、栄養塩というか窒素が高いのは人為的な影響なのか、自然、地質的な要因なのかというところは非常に難しいところもございます。今後、今回の委員会報告案でいただいております課題の中で、そういうところも含めて、どういう形で整理していくかというところを、今日いただいたご意見を踏まえて検討していきたいと、このように考えております。

 以上です。

【古米委員長】 高津委員、いかがでしょうか。

 富士山麓の湧水は前回の暫定目標設定の検討会で、自然的な要因である湧水の負荷量というのは無視できないんだけど、なかなか評価が難しいという状況でした。しかし、県の調査報告を参考にできるようになった。この地域特有の調査結果があったので、それを参照すれば、湧水枠の負荷量みたいなものを定義したほうが、より正しく将来予測ができるだろうと。窒素については、まだそこまで至らなかったという経緯です。今後も窒素に関する湧水の調査報告が出てくるのか、分かりませんけれども、今回はそんな経緯であるということで、その説明が資料に書いてあると思います。今後、誤解のないような形で湧水の取扱いをするというようなことは重要かなと、私も思います。

 高津委員、何か追加でありますでしょうか。

【高津委員】 いや、大丈夫です。ありがとうございます。

【古米委員長】 ほかに委員の方々、ご質問、ご意見ありますでしょうか。

【尾﨑委員】 図5.1.25で、流域外由来湧水量というのは地下水で、湧水の中に入っていないということですか。

【古米委員長】 資料5.1の47ページ、図5.1.25の湧水負荷量の算定方法というところ。

【尾﨑委員】 ええ。全部はちょっと読んでいないので、私はよく分からないんですけれども、流域外由来湧水量で地下水と書いていますよね。これは地下水になるので、計算に入っていないのかどうか、湧水に入っていないのかどうかという質問です。

【岡崎専門官】 こちらも含まれております。含めて、流域外由来の湧水量というふうにしております。

【尾﨑委員】 それも含まれているということですか。

【岡崎専門官】 はい。

【尾﨑委員】 分かりました。

【古米委員長】 相模川流域の河川流域圏と、地下水や湧水の水圏域が違った場合に、相模川流域の境界外のところから相模川流域の湧水に入ってきたものがあったり、相模川流域にある湧水が別のところに行ったりする可能性もあります。そこで、プラス・マイナスがついているということです。地下水圏というんですかね、河川流域圏ではなくて、地下水の流域圏みたいなものを考えて、絵を描いているというように理解していただければと思います。いい絵を描いたけど、なかなか理解するのは難しいことが確認できたと思います。

 ほかにご質問、ご意見は。なければ、私から確認を。

 資料5.2の城山ダム貯水池の2ページ目の5.2.7、城山ダム貯水池の水域類型指定案の表の右側のCODの改善目標値は要らないんじゃないか。これはブランクだよね。

【岡崎専門官】 そのとおりでございます。すみません。こちらはないのが正しいものとなりますので、資料のほうを修正したいと思います。

【古米委員長】 修正してください。

 後ろのほうも書いてあったと思いますので。5.2の63ページのところの表も、改善目標値、CODについてはないということで。

【岡崎専門官】 すみません。2か所、修正したいと思います。

【古米委員長】 確認いただければと思います。

 ほかにご質問、ご意見ございますでしょうか。特にないでしょうか。

 それでは、おおむね議論が出尽くしたというように理解しましたので、先ほど申し上げた資料3の最後の「なお」書き、「また」という後ろの6行に関しては、もしご意見等があれば、事務局のほうにお知らせいただき、先ほど言ったように可能な範囲内で、今後に向けて具体的な検討が進むような記述を、私も含めて、具体的な案を作り上げたいと思います。

 あとは、資料4、資料5については、今申し上げた点を修正した資料として、資料3の参考資料ということにしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 どうもありがとうございました。それでは、事務局より次の、今後の進め方について、ご説明をいただきたいと思います。

【岡崎専門官】 水環境課の岡崎です。

 審議いただいてありがとうございました。今ほど古米委員長から別命がありましたとおり、内部でもう一度、資料のほうを確認して、また委員の先生方にチェックしていただきたいと思います。その後に取りまとめた報告案について、パブリックコメントすることといたします。パブリックコメント期間終了後に、事務局において、いただいた意見に対する回答案を作成いたしますので、委員の皆様方にメール等でこちらも確認させていただきたいと思います。こちらで終了になるかと思うんですけれども、何か、そういったパブリックコメントの結果を踏まえまして、再度の専門委員会の開催については、委員長の古米先生にご判断いただきたいと考えております。専門委員会への報告がまとまりましたら、水環境部会において、古米委員長よりご報告いただきたいと考えております。

【古米委員長】 ということで、専門委員会の報告については、今ご説明のあったとおり進めていくということでございます。よろしいでしょうか。今後パブリックコメントもあるということですね。先ほどご説明があったように、今回しっかりと議論しましたけれども、重要なご指摘があったときに、もう一回検討すべきだということであれば、専門委員会が開催されるということになります。

 それでは、特にご意見はないということですので、そのように進めさせていただきたいと思います。

 それでは、お手元の議事次第の議事「(2)その他」ということになりますので、何かございましたらお願いします。

【岡崎専門官】 事務局からは特にございません。

【古米委員長】 よろしいですか。その他、特にないということでございます。

 せっかくの機会です。まだ予定の時間になっておりませんので、専門委員会の委員の方々から、全体を通じてご意見があればお伺いする時間がとれそうです。何かございますでしょうか。特によろしいでしょうか。

 それでは、特にないということでございますので、これをもちまして本日の議事を全て終了いたしました。それでは、事務局のほうにお返しいたします。

【岡崎専門官】 ありがとうございました。

 では、本日議論していただきました議事録を作成いたしますが、こちらは事務局のほうで案を作成しまして、後日、委員の皆様にお送りいたします。ご確認いただいた後に公表となりますので、ご承知おきください。

 それでは、以上をもちまして第17回陸域環境基準専門委員会を終了いたします。委員の皆様には熱心に検討いただきまして、またご協力を多々いただきまして、御礼申し上げます。では、本日の会議を終了したいと思います。WebExで入っていらっしゃる先生方につきましても、こちらで会議は終了となりますので、適宜退席のほうをよろしくお願いいたします。

【古米委員長】 どうもありがとうございました。

15時18分 閉会