有害大気汚染物質排出抑制対策等専門委員会(第2回)
1.日時
令和5年1月12日(木) 15:00~15:47
2.場所
WEB会議
3.出席者
(委員長)鈴木 規之
(委員) 井上 薫 尾崎 智 加藤 みか
亀屋 隆志 菅田 誠治 萩野貴世子
林 由香里 細川 秀一 松本 理
(事務局)針田 大臣官房審議官
太田 水・大気環境局大気環境課長
堤 水・大気環境局大気環境課課長補佐
奥野 水・大気環境局大気環境課課長補佐
粟飯原 水・大気環境局大気環境課係長
成川 水・大気環境局大気環境課係員
松浦 水・大気環境局総務課課長補佐
平山 水・大気環境局総務課係員
4.議題
(1)第1回専門委員会における指摘事項とその対応について
(2)酸化エチレンに係る事業者の自主的取組のフォローアップのあり方について
(3)その他
5.配付資料
資料1 中央環境審議会大気・騒音振動部会有害大気汚染物質排出抑制対策等専門委員会委員名簿
資料2-1 第1回専門委員会における指摘事項とその対応について
資料2-2 事業者による酸化エチレンの自主管理の促進の仕組みについて
資料2-3 事業者による酸化エチレンの自主管理促進のための指針
資料3 酸化エチレンに係る事業者の自主的取組のフォローアップのあり方について(案)
参考資料1 中央環境審議会関係法令等
参考資料2 今後の有害大気汚染物質対策のあり方について(諮問)
(平成7年9月20日付け諮問第24号)
参考資料3 有害大気汚染物質対策について(これまでの経緯)
参考資料4-1 【事業者団体宛】事業者による酸化エチレンの自主管理促進のための指針の策定について(通知)
参考資料4-2 【地方公共団体宛】事業者による酸化エチレンの自主管理促進のための指針の策定について(通知)
参考資料5 中央環境審議会 大気・騒音振動部会 有害大気汚染物質排出抑制対策等専門委員会(第1回)議事録
6.議事
【太田大気環境課長】 定刻となりましたので、ただいまより中央環境審議会大気・騒音振動部会第2回有害大気汚染物質排出抑制対策等専門委員会を開催いたします。
私は、本日の司会を務めさせていただきます、環境省水・大気環境局大気環境課長の太田でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
本日は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からWeb会議での開催とさせていただいております。会議中、音声が聞き取りにくいなど、不具合がございましたら事務局までお電話もしくはWeb会議のチャット機能にて、お知らせいただければと思います。
なお、本日の会議は中央環境審議会の運営方針に基づき公開とさせてだいており、環境省公式の動画チャンネルでライブ配信を行っております。
Web会議の開催に当たりまして、通信環境の負荷低減の観点から、音声と資料映像の中継といたしますので、あらかじめご了承ください。
このため、議事に入りましたら、カメラ機能は通常オフにしていただきますようお願いいたします。ご発言の際は、画面上の挙手ボタンを押していただき、委員長からご指名を受けた後、マイクをオンにして発言いただきますようお願いいたします。また、ご発言後はオフにしていただきますようお願いいたします。
本日の出席者でございますが、資料1の委員名簿に記載の10名の委員の先生方全員にご出席いただいておりますことをご報告させていただきます。
続きまして、本日の資料の確認をさせていただきます。
委員の皆様方には、事前に電子ファイルにて資料一式を送付させていただいておりますが、資料は1から3、参考資料は1から5でございます。今、画面で議事次第の配付資料のページを投影させていただいておりますので、ご確認いただければと思います。
なお、不備がございましたら、事務局までチャットなどでご連絡いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、これ以降の議事進行につきましては、鈴木委員長にお願いしたいと思います。鈴木委員長、よろしくお願いいたします。
【鈴木委員長】 国立環境研究所の鈴木でございます。本日はご多忙のところ、年始早々お集まりをいただきまして、どうも大変ありがとうございます。
今日は酸化エチレンに関わる事業者の自主的取り組みのフォローアップのあり方について、主に議論するということでございます。円滑な議事進行にご協力いただければ幸いでございます。よろしくお願いいたします。
では早速ですが、議事に入らせていただきます。議題の1、第1回専門委員会における指摘事項、その対応について、まず事務局からご説明をお願いします。
【奥野課長補佐】 環境省大気環境課の奥野でございます。
私の方から資料2-1から2-3を用いまして、第1回専門委員会における指摘事項とその対応についてご説明させていただきたいと思います。
まず資料2-1をご覧ください。
昨年9月30日に第1回の本専門委員会を開催しまして、事業者における酸化エチレンの自主管理の促進の指針の仕組み(案)や事業者による酸化エチレンの自主管理促進のための指針(案)について、ご審議いただきました。
ここからの説明では、事業者による酸化エチレンの自主管理の促進の仕組みについて(案)を仕組み(案)と、事業者による酸化エチレンの自主管理促進のための指針(案)を、指針(案)と省略させていただきます。
第1回の専門委員会のご意見を踏まえまして、指針案等の修正を行い、鈴木委員長をはじめ、委員の先生方のご了解が得られましたので、令和4年10月18日付で、関係団体および地方公共団体に対して通知を行いました。
前回の専門委員会においていただきました主なご意見とご意見を踏まえました対応を表1にまとめております。
2ページの表1をご覧ください。
こちらの表ですが、左側の項目ごとに、いただきました主なご意見を記載し、そのご意見を踏まえた対応をその右側に記載しております。
なお、いただきました主なご意見ですが、参考資料5として添付しております議事録を抜粋してまとめさせていただいておりますので、必要に応じて参考資料5もご参照ください。
まず、(1)仕組み(案)に対する意見でございます。
項目の一つ目ですが、事業者団体に属さない事業者、いわゆるアウトサイダーについてです。
「事業者団体に属さない事業者はほとんどいないと考えてよいのか」というご意見、「事業者団体に属さない事業者の排出量の部分もきちんと抑えて、真面目に対策を行った事業者が損を見ないように注意が必要である」というご意見、一つ飛ばしまして、「事業者団体のアウトサイダーは非常に重要な御指摘だが、出荷量と使用量の経過がほぼ一致している。数十トンの差があるため、アウトサイダーの存在はゼロではないが、今のところはある程度の蓋然性をもって一致していると考えてよいのではないか。ただし、事業者団体が対策を進めて、大気環境中の酸化エチレン濃度が下がらないのであれば、アウトサイダーをきちんと点検する必要がある」というご意見をいただきました。
こちらのご意見に対する対応ですが、前回の専門委員会でお示しした結果のとおり、滅菌・消毒用の酸化エチレン出荷量と使用量の推計結果が概ね一致していることから、事業者団体に属さない事業者はさほど多くないと認識しております。一方、PRTRの届出情報などから、事業者団体に属さない事業者で、大気中へ酸化エチレン排出量が多い事業者が存在することも承知しておりますので、このような事業者の把握については、業を所管する厚生労働省等の関係者と相談していく予定でございます。
また、左の主なご意見の黒丸の3点目に戻りますが、「事業者団体が前提の文書となっているが、アウトサイダーについて、この内容で問題ないのか」というご意見をいただきました。こちらのご指摘を踏まえまして、事業者団体だけでなく、事業者団体に属さない事業者に対しても自主管理計画の作成等を求めることが分かるよう、資料2-2の仕組みの1ページ②の事業者団体という文言を、事業者団体等に修正をさせていただきました。
次の項目、事業者団体による目標設定についてですが、こちら、「具体的な目標設定は、事業者団体が行うのか、それとも国が示すのか」また、「今回のような事業者が目標を設定する方法で排出削減されたのか」というご意見をいただきました。
本意見についてですが、有害大気汚染物質の対策につきましては、過去に酸化エチレン以外の物質で、今回と同様の自主管理促進の仕組みを用いた事例があり、事業者団体が目標値を定めた自主管理計画に基づき対策を実施した結果、取組対象物質の排出量が削減し、大気環境濃度が着実に改善されたという実績がございます。このため、今回も前回同様、事業者が目標を設定することとしました。
次の項目、但し書きの内容についてです。こちらにつきましては、「但し書きで書かれている事業者団体の傘下にある事業者についてもしっかり取り組んでもらえるよう、何か文言を足したほうがよいのでは」というご意見をいただきましたが、こちらにつきましては、前回お示しの記載の内容で問題ないと判断させていただき、現行(案)のままとしました。
続きまして、(2)指針(案)についてです。
一つ目の項目、排出状況の把握と事業所周辺でのモニタリングの実施時期について、2点ご意見をいただきました。
まず1点目ですが、「国や地方公共団体が酸化エチレンのモニタリングを実施する際、その周辺の事業者が実施する排ガスの測定とタイミングを合わせてはどうか」というご意見です。こちらにつきましては効果的に実施ができるよう、今後関係者と意見交換していく予定でございます。
また2点目としまして、「事業者が実施する、あるいはその状況を把握するための排ガス測定については、モニタリングではなく、排ガス測定などの文言のほうが適当ではないか」とご指摘がございまして、資料2-3(1)のとおり、事業者が実施する排ガス測定については「モニタリング」を「測定」に修正させていただきました。
次の項目、排出量削減の方法についてです。「排出原単位の低減、排出量の削減等は、両方の対策を行うべきと読めるため、修正してはどうか」というご意見をいただきましたが、こちらについては現行のままとさせていただきました。
最後のページ、4ページでございますが、上の二つについてです。
「指針に、事業者団体や国の役割を記載していたほうがよいのではないか」というご意見をいただきましたが、本指針につきましては、事業者が実施すべき内容を記載したものであるため、現行案のままとさせていただきました。
最後に、具体的な自主管理の方向性についてですが、「指針にもう少し具体的に何を目指し、自主管理すればよいかを書き込む、もしくは指針の発出時に参考資料をつけて伝わりやすいようにしてはどうか」というご意見と、「モニタリングで目標値を下回るのは必要であるが、健康影響を考えると、排出口や敷地境界での濃度がある程度低くないと十分ではないのではないか」というご意見をいただきました。このご意見につきましては今後の参考とさせていただき、関係者と調整、意見交換を実施しているところでございます。
また、チェック・アンド・レビューの具体的な内容につきましては、後ほどの議題でご議論していただく予定でございます。
以上、いただきましたご意見を踏まえまして、資料2のとおり仕組みを、資料2-3のとおり指針を取りまとめております。現在この仕組み、指針に基づきまして、業界団体に自主管理計画を作成していただいているところでございまして、本年3月までに作成した自主管理計画を提出いただくよう依頼しているところでございます。
説明は以上となります。
【鈴木委員長】 はい、ありがとうございました。
これは既に動いているということですよね。前回たくさんご意見いただきまして、どうもありがとうございました。それを踏まえて、事務局のほうで検討していただき、私のほうで見させていただいて、このような形でまとめて動き始めているものでございます。先生方のご指摘、どうもありがとうございました。
あとは、これは改めて見ると少し、ご意見いただいたものの現行案のままとしたと書いてあるのがありますが、これも私なりに読ませていただいて、特段書き換えなくてもご趣旨の意図が十分入っていると思われたので、そうなっているというものと思われましたので、恐らくご指摘を曲げたようなことはないと私は思っております。
ということで、ちょっと余計なことを申し上げましたが、一応ご報告かと思いますが、このご説明につきましてご質問等あればお願いいたします。
いかがでしょうか。尾崎先生、お願いします。
【尾崎委員】 仕組みとか、対策の方針とかには意見はないんですけども、ちょっと議事録として残しておいていただきたいのは、この国の横断的なEO排出、EO除去に関する技術に関して、産総研のご協力は仰げないかということをお伺いしたと思うんですけど、持ち帰って検討するというようなお返事だったと思うんですけど、その1行をちょっと入れていただけるとありがたいかなと思いました。
【奥野課長補佐】 はい、ご意見承りました。ありがとうございます。
【鈴木委員長】 ありがとうございます。
他にいかがでしょうか。
(なし)
【鈴木委員長】 よろしいでしょうか。では今の尾﨑先生のご指摘はご検討いただくとしますけど、どうもご指摘ありがとうございます。
この件につきましては、基本的には報告かと思いますので、一応内容についてご了解いただいたということにしたいと思います。どうもありがとうございます。
それでは、議題の2の酸化エチレンに関わる事業者の自主的取組のフォローアップのあり方についての議論に進めさせていただきます。
まず、議題2に関する資料3について、事務局からご説明をお願いいたします。
【奥野課長補佐】 それでは資料3を用いて、酸化エチレンに係る事業者の自主的取組のフォローアップのあり方についてのご説明をさせていただきます。
初めに、1のチェック・アンド・レビューの体制、頻度、評価等についてです。
先ほどご説明させていただきました資料2-2、事業者による酸化エチレンの自主管理の促進の仕組みについての下記の5になりますが、こちらのほうに「事業者団体は事業者の自主管理の実施状況をフォローアップして、その結果を国に報告し、国はその報告を大気環境条件のデータ等とともに審議会等に報告した上で公表する」こととなっています。
この具体的な進め方等について、以下のとおりしたいと考えております。
まず〇の1点目、体制ですが、酸化エチレンの自主管理計画に基づく取組状況につきましては、事業者団体や事業者団体に属さない事業者の取組状況を環境省がまとめて集約しまして、本専門委員会においてチェック・アンド・レビューを行いたいと考えております。
表1に具体的に各主体の役割についてまとめさせていただいております。表の上から順番に説明しますが、まず環境省が先ほどご説明しました資料2-3の指針を策定し、昨年10月に関係団体等に通知を行いました。これを受けまして、現在、事業者団体が自主管理計画を策定いただいているところでございますが、その計画や計画に基づく取組状況を環境省が集約しまして、事業者団体に属さない事業者の取組状況と併せて、本専門委員会に報告させていただきたいと考えております。
また、その報告の際には、国や地方公共団体が実施する大気環境モニタリングの結果も併せて報告しまして、これらの内容について本専門委員会でご審議をいただき、いただいた評価につきましては、事業者団体へフィードバックしたいと考えております。
次に、表の下の〇の3点目、チェック・アンド・レビューの頻度、評価についてです。
まず1点目ですが、事業者団体は、前年度の事業者の取組を一定の期間内、上半期をめどに取りまとめて、評価、公表するとともに、国はその情報を収集し、その結果を事業者団体に属さない事業者の情報や、大気環境中の酸化エチレンのモニタリング結果と併せて、毎年度、本専門委員会に報告したいと考えております。
また、報告を受けた本専門委員会は二つ目の点の<評価の視点>に記載の①~③の自主管理計画の設定状況、排出抑制対策の実施状況、自主管理目標の達成状況の3点から評価するとともに、その評価結果を事業者団体に情報提供してはどうかと考えております。ただし、下の注釈に記載しておりますが、本専門委員会は原則公開であるため、特定の者に不当に利益を与え、若しくは不利益を及ぼすことがないよう、情報の効果には十分配慮していきたいと思っています。
一方、評価結果につきましては、自主管理の取組の促進に努める観点、また情報公開の観点から、環境省のホームページで公表したいと考えております。
なお、資料2-2の仕組みの2ページ目の注釈に該当する業界団体につきましては、自主管理計画に準ずる取組方針を作成していただくことになりますが、こちらについても同様の取扱いにしていきたいと考えております。
今までご説明した内容につきましては、平成8年度から実施しました他の有害大気汚染物質自主管理促進のための指針に基づく取組を基本的に参考としておりまして、2ページ目の参考1に当時のチェック・アンド・レビューの体制を、また参考2としまして、当時の取組効果の公表結果の抜粋を掲載させていただいております。
以上が自主管理計画とそれに基づく取組のチェック・アンド・レビューでしたが、3ページ目以降に、併せて実施すべきと考える排出抑制対策の効果の確認について、まとめています。
まず、2の(1)大気環境モニタリングの実施及び取りまとめてございます。現在、国や地方公共団体は大気環境中の酸化エチレンのモニタリングを実施し、国がその結果を年度ごとに取りまとめて公表しています。
以下の図1に、前回の専門委員会で示させていただきました大気環境中の酸化エチレン濃度を掲載しております。これらのモニタリングを継続するとともに、図1のように取りまとめ結果について本専門委員会で報告することにより、自主管理計画に基づく排出抑制対策の効果について検証していきたいと考えております。
続きまして、(2)業種別の環境中への排出量の把握でございます。(1)の大気環境モニタリングに加えまして、酸化エチレンの環境中への排出量についても確認を行い、効果を判断していく必要があると考えております。
また、資料2-2「事業者による酸化エチレンの自主管理の促進の仕組について」では、事業者団体が事業者の自主管理の実施状況をフォローアップし、その結果を国に報告することとなっています。
そこで、現在、環境中への排出量推計の最新結果であります平成30年度を基準年度とし、自主管理計画の期間である令和7年度末までは、事業者団体が実施するフォローアップの結果等を活用しまして、図2で示します排出量の推計結果、このような推移を確認することで、排出抑制対策の効果を検証していきたいと考えております。
続きまして4ページでございますが、前回の専門委員会、先ほどの説明でもありましたが、業界団体に属さない事業者への対応でございます。
業界団体に属さない事業者で酸化エチレンを排出する者は、事業者数、排出量はさほど多くないと認識しておりますが、PRTRの届出情報などから存在することも承知しております。つきましては業界団体に属さない事業者に対しても、環境省がPRTRの届出データなどを用いて、大気、水域への排出量を推計し、効果の検証を行うこととしたいと考えております。
最後の5ページに、図2としまして、今まで説明してまいりましたチェック・アンド・レビューの進め方について、まとめております。
まず令和4年度、今年度ですが、黒矢印のとおり、現在、事業者団体が事業者と調整しつつ、自主管理計画を作成しておりまして、年度末までに提出いただくこととなっています。国は提出のあった自主管理計画を取りまとめまして、来年度の上半期頃を目途に開催予定であります次回の専門委員会において報告する予定でございます。
令和5年度から、事業者は自主管理計画に基づく排出抑制対策を、業界団体はその進捗管理を行う、また国や地方公共団体は、引き続き大気環境のモニタリングをそれぞれ実施する、ということになっておりまして、それらの結果について、令和6年度の上半期頃、国が取りまとめを行いまして、本専門委員会に報告する予定でございます。
このような取組を令和5年度から令和7年度まで3年間実施しまして、3年間の結果を踏まえ、令和8年度に令和9年度以降の自主管理促進の取組の今後のあり方について、検討したいと考えております。
説明は以上となります。
【鈴木委員長】 ありがとうございました。
そのような形で、チェック・アンド・レビューと自主管理を進めていただいたことをこの専門委員会でチェック・アンド・レビューとして見させていただくというご説明でありますので、この専門委員会の先生方には、この後、見ていただくことになるということでございます。このような形で進めることが適切かどうか、ご説明につきまして、ご質問、ご意見等お願いいたします。
井上先生、お願いします。
【井上委員】 ありがとうございます。井上です。
質問なんですけれども、まだこれからどれぐらいの事業者が計画書を出してくるか分からないところもあるかと思うんですけども、現時点で何事業者、何事業団体が計画書を出してきて、つまり計画の報告書の評価をしなきゃいけないんですけど、そのボリューム感というのが、どれぐらいなのかというのは見込めているのでしょうか、教えてください。
【奥野課長補佐】 ありがとうございます。本日お配りしております参考資料の4-2ですけれども、こちら都道府県宛の通知でございます。今回、自主管理の指針を作成した際に、実際に情報提供したものですけれども、こちらの通知の最後のページ、このような業界団体の皆様方に自主管理計画の作成依頼をしています。これで24団体ございまして、少なくともこちらの団体等からは、自主管理計画であったり、業界団体で事業者が多いところについては自主管理計画に準ずる取組方針が出てくると考えております。
ここに掲載していない業界団体であって、また酸化エチレンを使っているところがあれば、順次、そのようなところにも提出していただく、と考えております。
以上となります。
【粟飯原係長】 補足させてください、大気環境課の粟飯原と申します。
現時点で提出されている件数につきましては、まだ提出は無いというような状況ではございますが、一部の業界団体から、どういった計画を作ればいいのか等のご相談はいただいているところでございます。引き続き業界団体の皆様からご意見・ご相談をいただきながら進めていければと思っておりますので、よろしくお願いします。
以上です。
【鈴木委員長】 井上先生、よろしいでしょうか。
【井上委員】 はい。ありがとうございました。
【鈴木委員長】 ありがとうございます。よろしくお願いします。
ほか、いかがでしょうか。尾崎先生、お願いします。
【尾崎委員】 3点ほどあります。最初の1ページ目からちょっとお示ししていただけるとありがたいんですけども。これは日本語の問題なんですけど、上の表の中の黒い3ポツ目のところで、これは日本語がよく分かんないんで、この真ん中のPRTRから用いてまでは要らないんじゃないかなという気がしますので、ご検討お願いします。ちょっと日本語的にうーんってなっているので。環境省にPRTR届出情報等を用いて事業者団体に属さない事業者の取組状況報告、なくてもいいんじゃないかなと。環境省より事業者団体に属さない事業者の取組状況報告のみでいいんじゃないかなと思いますので、ご検討ください。
それから、一番最後の4ページ目のところなんですが、今のPRTRにもちょっと関係はするんですけども、今回の4行目以降の、一方というところ以降の2行目なんですけども、要はPRTRが、ここで示したのはPRTRがあるんだけど、団体に属さないところをターゲットとしているということですよね。それ以外に、これは把握するのは非常に難しいのかもしれないですけど、PRTRがなくて団体に属さないというところもアウトサイダーの一部だと思いますけど、ここのところ、すなわち0.5t/y、使っていないところは届出をすることは必要ないんで、そういったところは、今回はターゲットから外すという理解でよろしいですか。これは2点目ですね。
それから、一番最後の図の2のところなんですけども、文字が多くて線が引けなかったんだろうなというふうに理解していますけども、基本的に今、ここの一番左の計画のところの取りまとめをやって、令和5年度以降、報告して評価するという話なんですけど、下期以降、日化協としては、PRTRは9月末までに出すのは非常に困難なんですね。10月にちょっとずれ込む可能性があるんですけど、それはご容赦願いたいなと思いますけども。そこのところは事業者団体から、このピンクの矢印の下期のあたりから、ずっと下のほうに国、地方公共団体のほうに線が引っ張られて、そこから国、地方公共団体のところから専門委員会に報告があるという、そういう線が1本なくてはいけないんじゃないかなというふうに思いましたので、ちょっとコメントいただければありがたいなと思います。
以上3点です。ありがとうございました。
【鈴木委員長】 ありがとうございます。いかがでしょうか。
【奥野課長補佐】 まず1点目ですけれども、1ページ目のご指摘の点の文言はなくても通じると思いますので、この点については削除する方向で修正をさせていただきたいと思います。この情報については後ほどのところでも記載しておりますので、重複している情報でもあると思いますので、削除させていただきます。
2点目ですが、PRTRの届出対象外であるアウトサイダー、業界団体に属さない事業者ですけれども。先ほどの説明の繰り返しになるのですが、業界団体に属さない事業者からの排出量については、前回お示ししたデータ等から、さほど事業者数も、排出量も多くないと認識しております。またPRTRの届出情報から把握できるところについては把握し、さらに漏れてくるところについては、厚生労働省や経済産業省等の関係省庁とも連携をして、事業者の把握に努めてまいりたいと考えております。
まず、できることとして、PRTRの届出情報から一定の事業所は把握できると思いますので、できるところから進めていきたい、と考えております。
3点目ですが、PRTRの制度の手続上、実際にはそういう矢印があるとは思います。こちらについても理解はしておりますが、書ききれなかったというところがございます。こちらについても線を追加するようなことで、一度検討させていただきたいと思います。
【尾崎委員】 令和6年のところは同じなんで、そこら辺はうまく工夫していただいて、5~6年はまとめて書いて、その間に線を入れるなりしてやっていただけるといいんじゃないかなと思います。ありがとうございます。
【鈴木委員長】 ありがとうございました。
亀屋先生、お願いします。
【亀屋委員】 横浜国大、亀屋です。ありがとうございます。
1ページと、あと5ページのスケジュールについてなんですけれども、1ページの下のほうに、この専門委員会でやるべきこととして、評価の視点が三つ書いてあるわけなんですが、これの①の自主管理計画の設定状況の評価というのは、令和5年度だけということでよろしいですよねということがまず1点目。
それから、併せて②、③については6年度、7年度、それと5ページには書いてありませんけれども、8年度にも、この②、③の評価をこの専門委員会で行うということでよろしいでしょうかという確認が2点目です。
3点目ですけれども、この③の達成状況の評価というのは、これは目標が個別の事業者が作ることになっているようなので、個別事業者を評価することになるのか、それともそれをまとめたような業界団体全体を評価することになるのか、どちらになるかということを教えていただければと思います。よろしくお願いします。
【奥野課長補佐】 ありがとうございます。
まず1点目の①自主管理計画の設定状況ですけれども、令和5年度だけということになります。ただし、ないとは思いますが、令和5年度に策定できてないところを次年度以降に報告させていただいたり、また新たに確認ができて提出された業界団体があった場合には、6年度、7年度にも適宜報告させていただきたいと考えております。
また②、③につきましてはお見込みのとおりでして、令和5年度の取組は6年度に報告することになりますので、令和6年度、7年度、あと3か年の全体の状況としまして、令和8年度にご議論いただきたいと考えております。
3点目ですが、達成状況が個別の事業者なのか、業界団体としての評価なのかというところですけれども、基本的には業界団体として目標を掲げていただきますので、業界団体としての評価と考えております。ただし、この自主管理目標の達成状況だけではなく、大気環境の状況であったり、また大気中への排出量などを総合的に判断していただいて、今後どうしていくのか、というご議論をしていただくことになると考えております。
以上となります。
【亀屋委員】 ご確認ありがとうございました。了解いたしました。
【鈴木委員長】 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
今、幾つかご指摘いただきましたが、もしかするとですが、私が途中で、この専門委員会で評価をしていただきますなどと余計なことを言ったのが、ひょっとしたらあれかもしれませんが、ここでもちろん先生方からいただいた今のご議論は極めて重要だと思うんです。一方で、私個人として思いますに、自主管理をお願いするということでございますので、恐らく様々な状況が業界団体さん、あるいは業界団体さんでない事業者さんにあるんではないかと想像いたします。また私としては、この評価の視点、あるいはこういう大きな方法を、これは確かに方法とやり方は大体統一しなければ、おかしくなりますので、一応統一した上で、それぞれの自主管理の進展をある種、総合的に事業者さんが可能なように、そして効果が得られるように進んでいるかどうかということを先生方に見ていただくということがチェック・アンド・レビューなのではないかなと思っております。
ほかいかがでしょうか。
では、まず萩野先生、お願いします。
【萩野委員】 チェック・アンド・レビューの体制で、表1に環境省さんの役割が箇条書きされていますが、自主管理を進めていく中で、環境省のほうで、事業者さんがどんな取組をしたかという情報がどんどん集約されてくるかと思うんです。ですので、事業者さんのよい取組ですね、こんな取組をしたんだということをぜひ環境省さんで集約して、今度、事業者さん、団体に属してない事業者も含めて、広く事業者さんにフィードバックして、自主的取組の促進を促していくということも、ぜひやってほしいと思っておりますので、これは要望ですけれども、環境省さん、よろしくお願いします。
【鈴木委員長】 いかがでしょうか。
【奥野課長補佐】 ただいまご指摘いただいた点につきましては、非常に重要な点と考えております。取組を進める中で事業者様から好事例、良い取組事例が出てくると思いますので、そういった事例につきましては様々な場を活用して、事業者団体や、事業者の皆様に周知を行いまして、横展開、水平展開を図っていきたいと考えております。
また、周知につきましては環境省としても実施していこうと思っているのですが、ぜひ地方公共団体の皆様にもお力添えをいただきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
以上となります。
【鈴木委員長】 ありがとうございます。萩野先生、よろしいでしょうか。
【萩野委員】 はい。ありがとうございます。
【鈴木委員長】 ありがとうございました。では菅田先生お願いします。
【菅田委員】 今までの質疑とかぶる部分があるかと思うんですけども、気になっているのが、事業者団体等に属さない事業者から、計画なり目標というのはどの程度上がってくると想定されているのか。もしくは、そういうのはほとんどなくて、間接的なPRTR等によるチェックになると考えておられるのか。そのあたりを教えていただけますでしょうか。
【奥野課長補佐】 PRTRの届出情報も確認はさせていただいているのですが、事業者団体に属さない事業者ですけれども、数はそれほど多くはないと考えております。まず確認ができたところについては順次、個別に計画を策定いただくのか、そのあたりはこれからの調整にはなりますが、いずれにしても取組は進めていただく、と考えております。
事業者数につきまして、どれだけ出てくるのかとかいうところは、今のところ正確には把握できていないという状況になります。
以上となります。
【菅田委員】 ありがとうございます。質問の趣旨は、団体を通してのチェック・アンド・レビューはある意味、統制を取って粛々とできるかと思うんですけども、属さない事業者の方々だと、場合によっては様々な取組を提出される場合があって、そうすると①②③の方式のレビューが大変になる可能性があるかなと思いまして、見込みということで確認させていただきました。以上です。
【奥野課長補佐】 ありがとうございます。事業者の数などにつきましても、把握できた段階で適宜ご報告させていただきたいと思います。よろしくお願いします。
【菅田委員】 はい、ありがとうございました。
【鈴木委員長】 ありがとうございます。
ほか、先生方、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
もし特にないようでしたら、多数の貴重なご指摘いただきまして、どうもありがとうございます。伺った限りでは、尾崎先生から頂いた修正はありますが、そこが実質的な修正でありますが、あとはやや確認的事項であったかと思いますので、内容自体について決定的に間違っているというようなご指摘はなかったのではないかと思っております。
ですので、この内容につきましては、文言に関していただいた修正は、事務局と、必要であれば私のほうで見て確認させていただくとしまして、基本的にはこの形で進められるのかなと思っておりますが、そのような理解でよろしいでしょうか。
(異議なし)
【鈴木委員長】 どうもありがとうございました。
それでは今後の進め方につきまして、事務局のほうで、今の先生方のご意見を受けまして、どのようになりますでしょうか。
【奥野課長補佐】 多数の貴重なご意見ありがとうございました。
今後の手続につきましては、先ほど鈴木委員長からご提案のあった内容でご意見等もなかったと認識しております。本日いただきましたご意見を踏まえまして、委員長とご相談の上で、フォローアップのあり方について確定し、今年度中に事業者団体の皆様に自主管理計画を策定、提出いただいて、その進捗について報告するべく、取組を進めてまいりたいと考えております。
【鈴木委員長】 ありがとうございます。では、そのような進め方でよろしくお願いします。
そうしますと、最後に議題3、その他というものがございます。これは事務局から何かございますでしょうか。
【奥野課長補佐】 本日は事業者による酸化エチレンの自主管理促進のチェック・アンド・レビューについてご審議いただきましてありがとうございました。先ほどお伝えしましたとおり、いただきましたご意見を踏まえ修正させていただき、次回につきましては、大きなご意見もなかったと認識しておりますので日程を調整させていただいた上で、自主管理計画の作成状況等についてご審議いただきたいと思います。
【鈴木委員長】 この取組みがうまく進むことを願っております。私どもも、できるだけ円滑に進めたいと思いますが、ぜひ自主管理の進展についてご協力いただけるよう、私からもお願いしたいと思っております。よろしくお願いします。
それでは委員の皆様から本日の議事全体を通じまして、何か追加のご意見等はございますでしょうか。
(なし)
【鈴木委員長】 もし特にないようでしたら、ではこれをもちまして、本日予定の議事は終了といたします。進行を事務局でお願いいたします。
【太田大気環境課長】 本日のご議論どうもありがとうございました。
本日の議事録につきましては事務局のほうで案を作成し、各委員の皆様方にご確認いただいた上で、環境省のホームページにて公開する予定としておりますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
それでは本日の専門委員会はこれで終了させていただきます。本日は誠にありがとうございました。