中央環境審議会地球環境部会地球温暖化対策計画フォローアップ専門委員会・産業構造審議会イノベーション・環境分科会地球環境小委員会 合同会合(第4回) 議事録

開催日時

令和8年6月25日(木)9時30分 ~ 11時30分

開催場所

対面・オンライン併用による開催

議題

(1)2024年度における地球温暖化対策計画の進捗状況(案)について
(2)各省の施策について
(3)その他

資料一覧

議事次第
資料1:中央環境審議会地球環境部会地球温暖化対策計画フォローアップ専門委員会 委員名簿
資料2:産業構造審議会イノベーション・環境分科会地球環境小委員会 委員名簿
資料3:2024年度における地球温暖化対策計画の進捗状況(概要)
資料4:2024年度における地球温暖化対策計画の進捗状況(案)
資料5:環境省関連対策・施策に係る重点項目のフォローアップについて
資料6:我が国のGX政策の進捗について
資料7:農林水産分野における地球温暖化対策とみどり戦略の方向性
資料8:GXの実現に向けた国土交通省の取組について
参考資料:2024年度における対策・施策の進捗状況(参考)

議事録

午前9時30分 開会
  
 
○環境省脱炭素社会移行推進室
 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会地球温暖化対策計画フォローアップ専門委員会・産業構造審議会イノベーション・環境分科会地球環境小委員会合同会合を開催いたします。
 環境省地球環境局脱炭素社会移行推進室の新津でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日の会議は対面・オンラインを併用したハイブリッド形式により開催させていただきます。開催の状況はインターネットで同時配信し、動画は会議後、議事録公開までの間、ウェブ上で公開予定です。
 地球温暖化対策は、GXによる取組の加速化を含め、各府省庁連携の下、より一層推進していくことが重要であるため、本日の会議は農林水産省、国土交通省の関係省庁にも出席いただき、議事の(2)において施策の報告をしていただく予定です。ただし、本日の会議はあくまで環境省及び経産省の審議会であり、農水省と国交省はそれぞれの審議会において個別に施策の審議等は実施しているため、報告事項となります。
 それでは、本合同会合の委員長を御紹介いたします。中央環境審議会地球環境部会地球温暖化対策計画フォローアップ専門委員会委員長の下田委員長です。
 
○下田委員長
 下田です。よろしくお願いします。
 
○環境省脱炭素社会移行推進室
 産業構造審議会イノベーション・環境分科会地球環境小員会の大橋座長です。
 
○大橋座長
 大橋です。
 
○環境省脱炭素社会移行推進室
 次に、本合同会合は資料1及び2の委員名簿に記載の委員の皆様に御参画いただいております。なお、産業構造審議会イノベーション・環境分科会地球環境小委員会において委員の変更がありました。岩船委員が退任され、新たに磐田委員及び原田委員が本委員会に御参画いただいております。また、日本商工会議所から大下委員に代わり、進藤委員、日本労働組合総連合会からは井上委員に代わり、林委員がそれぞれ就任されています。
 本日、中央環境審議会側は9名、産業構造審議会側は8名の委員に御出席いただいており、定足数の要件を満たし、専門委員会として成立していることを御報告いたします。なお、堀井委員及び磐田委員につきましては、途中退席される予定です。
 それでは、本日の議事進行は下田委員長にお願いしたいと思います。下田委員長、よろしくお願いいたします。
 
○下田委員長
 皆様、おはようございます。下田でございます。
 毎年、司会は交互にやるということになっておりまして、今年は下田のほうで務めさせていただきます。
 本日は議事次第にありますとおり、2024年度における地球温暖化対策計画の進捗状況案について。2番目が各省の施策について。3番目がその他となってございます。
 まず議事の1番につきまして、環境省から御説明をいただき、その後、議事の2番について関係省庁から説明をいただいた後に討議を行う形とさせていただきます。
 それでは環境省、経済産業省、農林水産省、国土交通省の順番で説明をお願いいたします。
 
○環境省脱炭素社会移行推進室長
 環境省の加藤でございます。資料3から資料5までにつきまして、私から御説明させていただきます。
 まず資料3、2024年度における地球温暖化対策計画の進捗状況の概要について説明をさし上げます。
 スライド1でございます。2024年度の日本の温室効果ガス排出・吸収量は2013年度比28.7%減少となっております。2013年度以降の最低値を記録し、初めて10億トンの大台を下回り、全体としての減少傾向を継続しております。
 スライド2は、2024年度の実績をガス種別ごとに示したもの、スライド3は部門別のCO排出量の推移を示したものでございます。スライド3で、業務その他部門のみプラス0.2%と、対前年度比で排出量が増加している点がポイントとなります。
 スライド4からは、温室効果ガス排出・削減量についての進捗要因分析となります。電力・熱・燃料の非化石化の寄与分を表すCO排出係数改善、化石燃料消費量削減の寄与分を表す省エネ等、社会経済活動による影響分を表す活動量等の3つに大きく分類し、2030年度の目安値に対しまして、2024年度時点での進捗率を括弧の中に記載しております。また、2024年度の排出量が、2013年度から2030年度までを機械的に直線で結んだ赤い点線を上回っているか下回っているかを示しています。
 スライド5の産業部門の排出量のみが赤い点線を下回っておりますが、要因としては素材産業等の生産量の減少という活動量等の要因が大きく寄与していることに留意が必要でございます。
 スライド6は業務その他部門、スライド7は家庭部門、スライド8は運輸部門、スライド9がエネルギー転換部門、スライド10はエネルギー起源CO以外の温室効果ガス排出量の進捗要因分析となり、いずれも排出量が赤い点線を上回っております。
 スライド11からは各部門の対策の進捗状況となります。2030年度排出削減見込量が100万トン以上の対策をピックアップし、2024年度の進捗率が低いものから高いものの順に上から並べています。スライド11が産業部門、スライド12が業務その他部門、スライド13が家庭部門、スライド14が運輸部門、スライド15がエネルギー転換部門、スライド16がエネルギー起源CO以外の温室効果ガス排出量の対策の進捗状況となっております。
 スライド17は自主行動計画の進捗状況をフォローアップした結果でございます。114業種のうち、2024年度の実績値が既に2030年度の目標水準を上回っている業種が48業種、2024年度実績が基準年度比/BAU比で削減しておりますが、2030年度の目標水準は下回っている業種が60業種となっております。
 続いて資料4でございますが、資料3と内容が重複しますので、構成のみ説明さし上げます。
 1ページから5ページで対策の進捗状況や今後の目標達成に向けた取組や計画の進捗状況の点検に向けた方向性を、6ページから23ページで、資料3で説明さし上げた概要を、24ページから52ページで、対策・施策の進捗状況一覧を、53ページ以降はそれぞれの対策の進捗状況と評価を個表形式でまとめております。
 続きまして資料5、環境省関連対策・施策に係る重点項目のフォローアップについて説明させていただきます。
 スライド1でございます。温室効果ガス排出・吸収量インベントリによる部門別の分析や地球温暖化対策計画の進捗状況等を踏まえ、進捗率が低い部門や対策に着目し、業種横断の対策であり、ステークホルダー間での連携が必要な排出削減見込み量が大きい対策を重点的にフォローアップしています。対策を大くくりにし、①~⑨のようにまとめた上で、対策とその進捗を後押しする施策や政策が必ずしも1対1対応するものではないことから、重点的にフォローアップする対策に関連する施策や政策を1~9のようにまとめまして、関連施策単位でフォローアップを実施しております。
 スライド2、3は参考でございます。
 スライド4は、重点項目のフォローアップについての全体像でございます。気候変動の影響の顕在化、エネルギーの量・価格両面での不安定化を踏まえまして、一層の気候変動対策・エネルギー需給対策が必要と考えております。
 スライド5からスライド13が関連施策のフォローアップの状況でございます。まずスライド5は、くらしの脱炭素化です。進捗にありますとおり、2022年10月からデコ活を実施しております。施策の方向性としては、家庭部門の排出削減のみならず、地域の脱炭素化や脱炭素製品の購入拡大等を図っていくこととしております。
 スライド6は住宅・建築物の脱炭素化です。進捗・課題にありますとおり、新築住宅・建築物と比較して、既存の住宅・建築物は、ZEH・ZEB基準の水準を満たすものの割合が低くなっております。新築着工件数が減少する中、廃棄物発生抑制にも資する既存ストックの改修の重要性が高まっております。施策の方向性としては、新築のZEH・ZEB化に加え、既存の住宅・建築物についても断熱窓への改修等の省エネ改修を促進していくこととしております。また、リユース・リサイクル材の活用など、資源循環にも配慮した取組を進めること、低炭素型建材の普及、フロン類等の冷媒の漏洩対策などによるライフサイクルカーボンの削減、ペロブスカイト太陽電池の導入促進、デジタル技術・AI技術を活用した取組を進めることとしております。
 スライド7はバリューチェーン全体での脱炭素化です。進捗・課題にありますとおり、消費者・官民が脱炭素に資する製品・サービスの価値を理解し、購買・消費するための環境整備が必要となっております。施策の方向性としては、バリューチェーン全体での排出量算定や削減取組を推進してまいります。また、GX製品をはじめとした環境負荷低減が見込まれる先端的な製品・サービスや技術の市場・需要創出に向け、グリーン購入法を活用し、公共調達の分野から需要拡大するとともに、脱炭素に資する製品等の定義や評価・表示スキームに関する検討の場を設置し、制度的措置を含めた議論をしてまいります。
 スライド8は地域との共生・適正な環境配慮を前提とした再エネの最大限の導入でございます。進捗・課題にございますとおり、不適切事案への厳格な対応、地域との共生が図られた再エネの導入拡大、ペロブスカイト太陽電池の社会実装を図っていく必要がございます。施策の方向性としては、昨年12月に関係閣僚会議において取りまとめた「大規模太陽光発電事業(メガソーラー)に関する対策パッケージ」に基づく施策を実施していくとともに、バリューチェーンの連携により、PPA実施上の課題を解消し、中小企業等への導入を進めるモデルの創出・水平展開を推進いたします。また、ペロブスカイト太陽電池の需要創出に向け、政府保有施設への導入目標を策定し、率先導入を進めるとともに、自治体や環境価値を重視する民間企業へと取組を広げてまいります。
 スライド9は地域脱炭素です。課題にございますとおり、脱炭素先行地域等の実現と横展開、各自治体における施策の具体化、地域と共生し、環境に配慮した再エネの導入推進を進めていく必要がございます。施策の方向性としては、脱炭素先行地域や重点対策加速化事業を進めていくとともに、地域資源を活用したレジリエントなエネルギー・経済循環を実現するモデルを新たに推進してまいります。また、地域において主体的に脱炭素に取り組む人材の確保・育成・連携やゾーニング、理解醸成の支援を図ってまいります。
 スライド10はモビリティの脱炭素化です。進捗・課題にございますとおり、モビリティの脱炭素化やインフラ整備に加え、サプライチェーン全体での排出削減に向け、物流事業者と連携した荷主側の取組を進めていく必要がございます。施策の方向性としては、サプライチェーン全体におけるモビリティの脱炭素化に向けて、単体対策の強化に加え、荷主をはじめとする事業者が戦略的に運輸部門の脱炭素化に取り組めるよう、仮称となりますが「脱炭素モビリティ事業戦略・ガイドライン」を、年度内をめどに策定してまいります。
 スライド11は代替フロン等4ガスの排出削減です。課題にあるとおり、HFCs(ハイドロフルオロカーボン類)は、さらなる排出抑制に取り組む必要がございます。施策の方向性としては、改正フロン排出抑制法の施行後5年を迎えたことから、改正法の施行状況について検討を行い、その結果に基づいて必要な対策を推進することとしております。
 スライド12は廃棄物・資源循環分野でございます。進捗・課題にありますとおり、製造業等が求める再生材の質と量を安定して供給できる再資源化事業の不足への対応、2050年カーボンニュートラルの視点からの廃棄物処理システム及び施設整備の方針等を示していくことが必要となっております。施策の方向性としては、資源循環のボトルネックへの対処を通じ、我が国の自律性・不可欠性の向上を目指すとともに、3R+Renewableによる化石燃料由来廃棄物を中心に、徹底した廃棄物排出抑制とリサイクルの促進、焼却量削減を図ってまいります。
 スライド13はJCMでございます。進捗・課題にありますとおり、民間JCMの一層の拡大、各国におけるパリ協定6条に基づく協力体制の構築、日本が強みを持つ脱炭素技術へのニーズへの呼応が必要となっております。施策の方向性としては、民間JCMを主とした大型案件への伴走支援、パートナー国側のボトルネック解消、日本が強みを持つ脱炭素技術のさらなる展開と資金支援事業の効率化を図っていくこととしております。
 スライド14は、フォローアップ専門委員会で各委員からいただいたコメントに基づき、次年度以降に向けたフォローアップの方向性をまとめております。次年度以降、この取りまとめを踏まえ、議論を深めてまいりたいと考えております。
 スライド15は、総理の「中東情勢を踏まえた令和8年度補正予算等についての会見」の抜粋でございます。GXへの言及に加え、下から3行目以降に「油価高騰の中でも事業活動をコストを抑え継続するため、省エネが重要」であると。「経済対策として昨年措置した数千億円規模の予算を最大限活用してさらに加速」させる旨の言及がございます。
 資料3から資料5までの環境省の説明は以上でございます。
 
○下田委員長
 引き続き経済産業省からお願いします。
 
○経済産業省GX推進企画室長
 ありがとうございます。経済産業省GX推進企画室の河野でございます。8分間で資料の6について御紹介をさせていただきます。この1年のGXの進捗をまとめております。
 まず2ページ目ですが、GX政策の枠組みについて、改めて概観を御紹介しております。エネルギー安定供給、経済成長と脱炭素、この3つを同時に実現する。どれか1つだけではなく、同時に実現するための取組としてGXをスタートし、関連する法律の制定・改定、GXビジョンの策定、閣議決定などを踏まえて、具体的な取組を予見性を持って進めるということをやってきてございます。
 左の図で、成長志向型カーボンプライシングということで、20兆円規模の支援、150兆円規模のGX官民投資の実現、これを目指すということを掲げてございます。
 続きまして3ページ目で、昨年2月、閣議決定されたGXビジョンの主な進捗を6つの項目に分けて御紹介しております。GXの産業構造、産業立地、それから各国とも現実的なトランジションを踏まえたAZECなどの取組の活用。それから個別分野、そしてカーボンプライシング構想など、6つの分野の進捗はこちらに示しているとおりでございます。
 続きまして、2枚にわたって、ごく簡単にここ最近の世情の変化を御紹介しております。4ページ目、グリーンに加えてエネルギー安全保障と経済成長へということで、特にAI、半導体、データセンターなどによって、世界的に電力需要が非常に増えているということがございます。エネルギー・トランジションだけではなくて、エネルギー・アディションが必要だと、世界的な課題だということがいろいろなところで述べられております。それに対して、脱炭素も同時に実現しなければならないということでありまして、どうやって非化石電源などを活用しながらエネルギー供給力を拡張していくか、そうしたところが課題になっているということでございます。
 続きまして5ページ目、これは危機管理投資としてのGXということで、昨今の中東危機などの問題がございますが、このような時こそGXということで説明をさせていただいております。エネルギーの安定供給は、日本はかねてからずっと課題でございました。その解消と脱炭素、この両方の実現が大事になってございます。
 真ん中の下、各国での対応の加速ということで、ヨーロッパ、アメリカ、中国の例などを書いてございますが、各国ともアクセス可能な化石資源、それから脱炭素の電源でエネルギー安定供給を強化してきている。国産エネルギー、各国にとってのアベイラブルなエネルギー電源を強化していくという状況になってございます。
 一番右は、民間レベルでグローバルな脱炭素サプライチェーンの構築の動きが拡大しているということを示しております。自分たちと取引するサプライヤーは脱炭素電源を100%使っていないと駄目というように要求するサプライヤー、プレイヤーが増えてきているということを示しておりますので、脱炭素は新たなビジネス機会の獲得にもつながるということで捉えてございます。
 6ページ目、GXの重点16分野ということで、これまで分野別投資戦略を策定して、研究開発から販路開拓、海外展開まで、必要なフェーズの支援を精査しながら行っているということをまとめてございます。
 7ページ目から少しポイントを御紹介します。1つ目はサプライチェーンの強靭化。今、注力しているものの一つでございます。まさに足元の情勢を踏まえて、経済安全保障などの状況を踏まえまして、資源の循環、原材料の調達までを視野に入れた自立性の向上が必要になっているということ。一番左でグリーン鉄の例を挙げております。グリーン鉄を安定的に作り続けるには高品質スクラップ鉄の増産が必要で、そのためのリサイクル施設への設備投資支援を行うなど。それから国内外の連携をしっかり進めていくということで、真ん中に洋上風力の例を入れてございます。サプライチェーンの強靭化を進めるということがGXを推進するということでサポートをしてまいっております。
 続きまして8ページ目、研究開発から社会実装までということで、GI基金を活用した事業の紹介をしております。左下に大規模水素サプライチェーンということで、川崎市に着工された、世界初となるリキッド水素ターミナルを紹介しております。右側はペロブスカイト太陽電池です。ロールtoロールと書いておりますが、大量に高速な生産を可能とする技術の開発をサポートしてございます。
 次の9ページ目、需要創出ということで、そのようにある種のコストをかけながら作ったGX製品、サービスが、マーケットでどうやって受け入れられていくかという仕組みを併せて考えることが必要です。左の緑とかオレンジで、価値の見える化、積極調達、このあたりを推進しているということを示してございます。様々な分野がある中で、具体的にどこから進めるのかというプライオリティを考える観点からは、このページの右側に水色から濃い青まで、1、2、3と下から上にありますけれども、排出削減、インパクトなどの産業の特性、それからGXの供給側、あるいは国際的な取組の進捗、最後に出口戦略です。様々な支援は有限なものがほとんどですが、それを踏まえて、どう、自立した市場の中で競争力を確保していけるのか。こうした戦略を具体化していきながら、支援すべき対象を絞っていくということが需要創出戦略として重要と考えてございます。
 次、10ページ目ですが、戦略地域ということで、産業クラスターを創出していくことをGXの文脈でも進めてございます。一番下にスケジュールを書いてございます。昨年、公募を開始しました。先々月、ちょうど2か月前に38地域の有望地域を決定させていただきました。現在、夏頃の最終決定に向けて各地域とブラッシュアップを進めてございますが、真ん中ちょっと上に3つほどの類型を書いてございます。コンビナート跡地の活用、脱炭素電源の活用、データセンターの集積、そうしたパターンに分けながら、一緒に進めていく地域を現在選定しているところでございます。
 11ページ目は国際展開のことを紹介してございます。かねてからAZECという仕組みがございましたが、今年の4月、先々月に高市総理の提唱によって、POWERR Asia(アジア・エネルギー・資源供給力強靭化パートナーシップ)ということで発表してございます。アジアの関係地域との、まさにホルムズ海峡の危機なども踏まえた物資調達、サプライチェーンの強靭化、こうしたことをGXの文脈も含めて進めていくということで最近出したものでございます。
 12ページ目と13ページ目は資源循環、サーキュラーエコノミーということで、取組のポイントを紹介してございます。若干経済安全保障の文脈が強いものでございますが、左側にEU、アメリカ、中国などの施策を紹介してございまして、他方で、例えば右側、日本の一番右下、焼却処理等とあります。サーキュラーをすることによって、焼却にかかる燃焼が抑えられるとか、あるいは一次資源の採掘などにかかるGHG排出が抑制されるでありますとか、GXの文脈、脱炭素の文脈でも有用ということで御紹介させていただいております。
 13ページは、4月に関係閣僚会議で決定された循環経済行動計画を入れております。細かい施策が幾つか並んでございますが、ポイントは左上の小さな緑の四角、メタルリサイクル推進戦略ということで、その真ん中辺に目標を掲げています。鉄でいえば年間200万トンの鉄スクラップ高品位化処理能力、あるいはアルミに関しては約4割を目安に再生アルミ原料由来にするなど、目標を掲げて、各取組を進めてございます。
 14ページ目と15ページ目は成長戦略の紹介でございます。昨日の18時に成長戦略の会議がございまして、そこで関連資料が発表されて、公開されてございますけれども、GXは引き続き日本成長戦略の重要な柱の一つになってございます。矢印が4つ、真ん中にございますが、上の3つの青いものは投資を表しております。それによって地域の未来戦略にもつなげていきますし、一番下、緑色のAZECの枠組み、グローバルな市場形成ということで、それも踏まえて日本の成長戦略として位置づけていきたいということでございます。
 次の15ページ目に大きな考え方をまとめてございます。上の四角の一番下、赤い文字で4つ書いております。昨日の夜に公開されたロードマップ案の中に、ペロブスカイト、洋上風力など、赤字で書いてあるロードマップを示させていただいてございます。
 最後、16ページ目は環境省さんの資料にもありましたけれども、5月25日の高市総理の補正予算に関する記者会見を引用させていただいております。要するに2つの文脈でGXを進めますというように説明されておりまして、1つは左下にもありますが、危機管理投資としてのGX、徹底した省エネや非化石転換を進めていくということでございます。原子力、再生可能エネルギーなどの脱炭素電源も拡大させていくということでございます。2つ目が右下、成長戦略です。ペロブスカイト、洋上風力を含め、我が国が強みを持って、国際的に展開できていくもの、それによって日本の経済成長を実現していくもの、これを2つ目の文脈としてGXを進めるということになってございます。
 以上、端的でございますが、経済産業省からの説明は以上でございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。それでは続きまして、農林水産省からお願いします。
 
○農林水産省みどりの食料システム戦略グループ長
 農林水産省みどりの食料システム戦略グループ長の近藤でございます。よろしくお願いします。
 資料7に基づきまして説明をさせていただきます。
 農林水産省におきましては、みどりの食料システム戦略を2021年に策定しまして、非常に広いウイングで施策を進めているところでございますが、こちらについての現状と今後の方向性について御説明できればと思います。
 2ページでございます。地球温暖化対策計画においては、全体で46%が2030年度排出削減目標でございますが、農林水産分野では、このうち3.5%を削減吸収するとの計画となってございます。
 次のページ(3ページ)をお願いします。全体の進捗状況の総括表でございます。おおむね、進捗状況につきましては2030年度に目標水準と同等程度になるという形で順調に推移してございますが、少しかいつまんで説明しますと、まず一番上の施設園芸のところでございます。こちらはハウス栽培などの施設園芸におけるヒートポンプの活用などが進みまして、進捗としては順調に推移してございます。また、農地土壌排出削減の水田メタンでございますが、こちらはJ-クレジットの活用、特に中干しの延長という方法論の活用が非常に進んでございまして、こうした成果によって順調に推移しているところでございます。
 唯一、Dがついているのが、省エネ機器等の導入促進の3つ目、漁業でございます。こちらの背景としまして、省エネの機器の導入等は進んでいるところでございますけれども、最近の物価上昇の影響が、やはり生産現場にとって非常に大きな課題としてありまして、省エネ量と排出削減量の大きい大型漁船でなかなか転換が進まなかったということもございまして、こちらは省エネ政策の課題というよりは産業上の課題ということでございますが、Dという形になってございます。
 4ページをお願いします。冒頭に申し上げましたみどりの食料システム戦略の全体像でございます。これを策定するまでは生産を中心に環境負荷低減の取組を進めてきたところでございますが、このみどり戦略につきましては、生産だけではなく、資材の調達ですとか加工・流通、そして消費にわたる食料システム全体を通じまして環境負荷低減を進めて、持続的な食料供給を確立していこうというものでございます。2050年を目途に、長期的な課題としてCOゼロエミッション化とか、化学農薬の50%低減、化学肥料の30%低減など、意欲的な目標を掲げているところでございます。
 左側にございますように、このみどり戦略策定以後、食料・農林水産業のマスタープランとしての位置づけもございます食料・農業・農村基本法や基本計画において、環境と調和の取れた食料システムの確立を主要政策として位置づけたほか、実行法として、みどりの食料システム法を制定し、生産者のみならず、地域の取組ですとか、環境負荷低減技術を持った事業者の支援、こうしたものを通じて、環境負荷低減を制度的に進めているほか、右側にございますように、環境負荷低減に資するスマート農林水産業の推進ですとか、気候変動への適応、J-クレジットの活用推進、環境負荷低減の取組の見える化、有機農業の推進等、進めているところでございます。
 5ページですが、今後のみどり戦略の進め方につきまして、これまでの農林水産業と食品産業等との関わりというのが、農林水産物を企業さんとやり取りするというのが基本的な考え方だったのですけれども、ここにいらっしゃる先生方、また関係省庁の皆様の多大なる御尽力のおかげをもちまして、農林水産業と企業の関わりというのが非常に広がってきてございます。特に②や③のように、TNFD等を契機に生物多様性保全という観点でつながったりとか、下にございます③のように、排出量取引制度等を通じましてCO削減ということで、生産現場とつながるような動きも多々出てきてございます。
 6ページをお願いします。具体的には、上にありますようなインセッティングコンソーシアム、左下にありますJAFAS、右下にございますFANPSといった、GHG排出削減に関心を有する企業ですとか、ネイチャーポジティブに関心を有する企業様、これは金融機関でございますけれども、こうした動きがこのほかにも幾つも出てきているところでございまして、我々農林水産業を取り巻く状況は、地球温暖化対策やネイチャーポジティブといった観点で、また一つ様相が変わってきているところでございます。
 具体的には、7ページのように食品事業者・生産者によるGHG簡易算定ツールというものも今、検討が進んでいまして、こちらは具体化に向けた検討状況でございますけれども、先ほどの4ページの全体像の中の見える化というところで説明をさし上げました見える化に関しまして、算定するためのツールがございますが、それを食品事業者のScope3カテゴリー1対応、原料生産段階での環境負荷低減に活用するというような動きも進んでいるので御紹介をいたします。
 8ページをお願いします。今後の展開でございますが、こうした企業の御関心等をしっかりと形にして、食料・農林水産業のさらなる持続性の強化を図っていくために、基本計画に基づきまして、みどり加速化GXプランというものを検討しているところでございます。これで、先ほど申し上げたGX投資の呼び込みとか、あとは、やはり策定から5年たちまして、気候変動の進行によって農林水産業への影響が深刻化しているとか、国際情勢の不安定化によって輸入資材に頼らない農業の重要性等が増しているといったことを課題として、こういったものを進めていくためにみどり加速化GXプランを――実は本日決定予定としておりますので、滞りなければ本日、お披露目ができるかと思いますけれども、こうしたものに基づいて、さらなる次のステージ、2030年を目途に集中的に解決すべき課題を進めてまいりたいと考えているところでございます。
 最後に9ページでございます。皆様から御関心が寄せられることもございます営農型太陽光発電につきまして、少し補足的に御説明させていただければと思います。本年4月に望ましい営農型太陽光発電の考え方の検討会である程度の取りまとめを行ったところでございます。これに基づきますと、今後の進め方としましては、基本的な考え方として、適切な営農の継続を大前提として、食料安全保障の確保に資するということを重要視しまして、一定の販売実績を有するとか、遮光率等についての考え方を整理して、これを右側にございます農山漁村再生可能エネルギー法という法律でございますが、こちらの基本方針において考え方を明記して、地方公共団体が望ましい営農型太陽光発電の適否を判断するという方向で検討を進めてまいりますので、御紹介をいたします。営農型太陽光発電につきましては、食料生産と両立する形で、しっかりと太陽光発電をやっていくということで徹底してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。それでは最後に国土交通省からお願いします。
 
○国土交通省環境政策課長
 国土交通省環境政策課長の竹内でございます。
 国土交通省は、人々の暮らしや移動を幅広く所管する立場として、脱炭素に向けた取組を進めております。具体的には、運輸や建築で使っているエネルギーを減らす、あるいは脱炭素エネルギーに転換する、インフラでエネルギーを創る、こうした取組を進めているところでございます。
 2030年度の2013年度比46%削減目標との関係では、2024年度全体では29%減ということでございましたけれども、部門別の内訳で、国交省が所管する建物が関係する「業務その他」と「家庭」は2013年比30%減、「運輸」につきましては17%減と、このような状況でございます。
 (資料8)2ページ目でございますけれども、まず再エネをつくる取組についてでございます。昨年8月のフォローアップ会議以降、釧路湿原のメガソーラーが問題になり、政府でも対策パッケージを講じたところですけれども、その中で地域と共生した「良い太陽光」は引き続き推進することとしております。インフラ空間を活用した太陽光発電の導入促進を継続してまいりたいと思っております。空港、鉄道、道路、ダム、上下水道などのインフラ空間を活用しております。
 次のページ(3ページ)をお願いします。中でも、ペロブスカイト太陽電池につきましては、資源エネルギー庁、環境省とも連携いたしまして、初期需要創出の観点も含めまして、最大限インフラ空間での導入を積極的に進めているところでございます。GI基金を活用した実証事業、GX移行債を活用した実装事業に積極的に取り組んでおります。また、横浜グリーンエクスポの担当省庁といたしまして、日本政府苑内でのペロブスカイトの活用も進めていく考えでございます。
 次のページ(4ページ)をお願いいたします。太陽光のほか、水力、下水道バイオマス、洋上風力も進めてまいります。特に水力につきましては、気象予測を活用してダムの貯水位を柔軟に変えることで、治水機能の強化と水力発電の促進を両立させる「ハイブリッドダム」の取組を推進しております。これまでに82のダムで試行しているところでございます。既設ダムに発電施設を新増設しておりまして、国管理ダムで3か所実施しております。
 次のページ(5ページ)をお願いいたします。エネルギーを使う側面から、運輸分野でも省エネ・非化石転換・使用エネルギーの転換に伴う利用環境整備などのGX施策に取り組んでおります。航空ではSAF、鉄道では水素燃料電池車両の導入を進めております。
 次のページ(6ページ)をお願いいたします。自動車の関係はハイブリッドも含めたEV、FCVの普及促進でございます。来年の横浜エクスポでもシャトルバスに国産のEVバスを活用したいと考えております。
 海事分野でございますけれども、水素・アンモニアを燃料とするゼロエミッション船の実証、国際基準の整備で、船舶産業を成長産業へと育成してまいります。
 次のページ(7ページ)をお願いいたします。港湾におきましても、港湾荷役機械の脱炭素化の取組として水素の活用、電動化を進めております。また、港湾における水素の受け入れについてガイドラインをまとめるなど、準備を進めております。
 次のページ(8ページ)をお願いいたします。住宅につきましては、新築建築物につきましてのZEH・ZEB水準の確保に向けた取組を進めており、それに伴い太陽光発電設備の設置も進んでいるところでございます。
 次のページ(9ページ)をお願いいたします。前回会合からの法令関係の変化について、少し御紹介したいと思います。
 次のページ(10ページ)をお願いいたします。国交省の所管法では、これまでに空港や道路などの公物管理法に脱炭素を位置づけております。このうち道路につきましては、昨年10月より道路管理者による道路脱炭素化計画を策定する仕組みが導入されました。例えば、LED照明の活用につきまして、道路分野でもこの計画の中でしっかり推進することを位置づけております。
 次のページ(11ページ)をお願いいたします。建築物につきましても、これまでの使用段階に着目した取組から、ライフサイクルカーボンの仕組みをつくるということで、今国会に法改正を提出しております。資材の製造、施工段階、解体段階までを意識したライフサイクルカーボンを算定する制度を導入しているところでございます。一番右下にございますけれども、法律名も、建築物のエネルギー消費性能の向上に加えまして、脱炭素化の促進ということで変えたところでございます。
 国交省の説明は以上でございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。
 それでは、ここまでの説明を踏まえまして、資料3から6について御意見を頂戴できればと思います。また初めに説明がございましたけれども、資料7及び8、具体的には農林水産省と国土交通省の資料につきましては報告事項となりますので、御質問がありましたら併せて御発言ください。御発言を希望の方は、会場参加の方はネームプレートを立てていただき、オンライン参加の方は挙手ボタンをクリックしてください。ぜひ幅広く委員の皆様の御意見をいただき、議論を深めていければと考えておりますので、忌憚のない御意見をいただければと思います。
 まず、この後御予定のある磐田委員と堀井委員から御発言いただきたいと思います。まず堀井委員、お願いします。
 
○堀井委員
 どうもありがとうございます。経済産業省から御説明があったと思うのですけれども、電気の需要が増える、これから電気のエネルギーに転換するだけではなくて、追加することが必要だという話があったと思うのですが、確かにデータセンターとか、最近ですとAI処理の計算資源がかなり多くの電力を使っているという話をよく聞きます。現在、かなり海外に依存している現状が我が国にあると思うのですけれども、やはり海外にデータセンターとか、AI処理を依存するというのもリスクがありますし、例えばデータであれば機密データの話もあります。AIの場合ですと、ごく最近ですけれども、大手のAIベンダーであるアンソロピックというところが最新のモデルを作ったのですが、トランプ政権から、最新のモデルを海外の国籍の人は使ってはいけないですよという、そのような制限が出て、大きな問題があったりとかしたので、そういうことを考えると、我が国としても計算資源とかデータを扱える資源を保持するということは、安全保障上も非常に重要だと思いますし、そういうものがないと、今まで以上にデジタル赤字が拡大するということが起こってくると思うのです。ですので、経済成長のことを考えても、国内ではそういうことを増やしていかざるを得ないという状況だと思います。
 そのときに、質問なのですけれども、我々はフォローアップ計画ということで今後どうやってCO排出量を減らしていくかということを考えているのですが、これは活動量を増やすということを考えないといけないわけなので、そのときに将来の見通し、あるいは目標というものを見直す可能性があるのか。こういうAIの発達というのが、削減目標をつくったときにはまだ十分に織り込まれていなかったと思いますので、そういうものを今後どのように取り入れていくのかというのはお聞きしたいと思いました。
 そのときに重要な観点としては、活動量が増えたときに、合計を一定に保たないといけないというように考えるのか、それとも活動量当たりの削減が進めばそれでいいというように考えるのか、そのあたりをどのように整理したらいいかということについてお教えいただければと思います。
 以上です。
 
○下田委員長
 ありがとうございます。退席されるということですので、先に経済産業省から、もし何かお答えがあればお願いします。
 
○経済産業省GX推進企画室長
 堀井先生、ありがとうございます。経済産業省の河野でございます。
 今おっしゃっていただいた課題意識、あるいは世の中の動きというのは、我々としても問題意識として共有をしてございます。今後、電力が増えていく、そして国内でも、安全保障の観点も含めて、いかに我が国として計算資源を持っておくかということは大事だと考えています。
 御質問いただいた、活動量を増やす点に関しては、活動量というものが人口減とか、経済活動の変化そのものだったりしますので、政府としてのコントロール、あるいは目標設定の余地がどの程度あるかというのはよく考えなければならない難しい点かというように考えてございます。もちろん目標自体は、若干一般論ではございますが、世の中の状況を見ながら適宜適切に、必要に応じて見直しも含めて考えていくということは変わりないと思ってございます。現時点ではまだそこまで、今回の対策の個票には入ってございませんが、今後、もし何か大きな変化があれば、当然、政府として様々な目標を考えていくということだと考えてございます。
 
○下田委員長
 それでは磐田委員、お願いします。
 
○磐田委員
 今回からお世話になります芝浦工業大学の磐田です。
 私から2点だけコメントをさし上げたいと思うのですが、まず1点目が今のデータセンターに関してです。脱炭素電源の確保とかも、もちろん併せて重要なのですが、私個人としては、排熱についても今後課題になってくるのではないかと懸念をしております。国内で、1ギガワット級のデータセンターが建設されつつあると。廃棄物発電というと、例えば普通の廃棄物発電の出力で大体10メガワット前後だと思うのですけれども、1ギガワットというと、それの100個分が内陸部に建設され得ると。そうすると、排熱として、周辺環境における環境問題になり得るのではなかろうかということを懸念しているところです。
 また、日本としてはエネルギー使用の7割を熱需要が占めているので、何とかこういった排熱を、欧州では一部進んでいますけれども、利活用できないものなのかということで、引き続きこのデータセンターに関しては注意深く対策を検討する必要があるかなと思っています。
 もう一点なのですけれども、皆様から、各省庁において様々な再生可能エネルギーの導入拡大策という形でお示しいただいたのですが、現在の電力市場を見ると、やはり日中、相当量余っている状態で、今後、例えばペロブスカイトとか、電源としての再エネ拡大というものが予定されるのであれば、併せて出力抑制の回避にも大いに努める必要があるのではないかと思っています。これは真剣にやらないと、再エネを促進しても再エネ発電事業者の事業性の担保も困難になりますし、結果として再エネ事業開発が進まない可能性も懸念しております。
 例えばなのですけれども、経済産業省関連だと、御説明のありました、産業界におけるヒートポンプをはじめとした蓄熱技術の普及に加えて、系統電力から切り離されて、民間運用されているような系統用蓄電池についても、経済原理だけに任せるのではなくて、系統混雑回避とかを目的とした適切な運用も今後必要になるのではないかとも思いますし、例えば環境省関連でも、民生における低温熱の電化とかヒートポンプの普及とか、いろいろ話はあると思うのですけれども、併せて、やはり市場連動型料金を取っている電力会社の、そういう料金体系に対する信頼度の向上にも努める必要があるのではないかなと。同様に、国交省管轄だと思うのですけれども、EV普及でも、充電電力量が一律料金に設定されていることが多いのですが、市場連動化を進めるとか、様々な分野が協調して、出力回避に向けた対策を行うことも重要課題なのではないかと思いました。
 以上です。
 
○下田委員長
 ありがとうございます。磐田委員も退席されるということなので、もし環境省、経済産業省から何かございましたら、お願いします。
 
○経済産業省GX推進企画室長
 磐田先生、ありがとうございます。2点、御指摘、御意見をいただきました。まずデータセンターの件に関しては、地域とうまく共生していくことが非常に重要だと考えてございます。省内、様々な部局が対応してございますが、GXグループとしては、資料(資料6)10ページ目の真ん中ですけれども、データセンターを集約して、それを核とした産業クラスターをつくっていくということで一つ、データセンターと一緒に地域の住民、産業がどう連携していくかという、そういうモデルとして世に、よい事例としてお示しできたらというように考えてございます。おっしゃっていただいた熱の部分、このあたりも含めて適切に対応されるものと考えてございます。それがデータセンターです。
 もう一つの再エネの話、こちらに関しては、おっしゃっていただいているようなことは資源エネルギー庁の適切な審議会のほうで検討されていると考えてございます。おっしゃっていただいたような問題意識が共有されるように、省内でも情報連携しておきたいと思います。
 端的で恐縮ですが、私からは以上です。
 
○下田委員長
 では環境省から、お願いします。
 
○環境省脱炭素社会移行推進室長
 環境省でございます。
 データセンターにつきましては、排熱利用のところは重要と考えておりまして、地球環境局の関連課室のほうで支援方策を検討、拡充させていきたいと考えております。
 また、再エネとともに出力抑制回避ということで、経済産業省さんのほうで低圧リソース活用に向けた制度をいろいろ充実していただいていますので、それと呼応した形でデマンドサイドフレキシビリティを高めていくような施策、関連の地域グループや地球環境局のほうで進めてまいりたいと考えております。御指摘ありがとうございます。
 
○下田委員長
 それでは、そのほかの委員の御意見をいただきたいと思います。まずオンラインで大塚委員、長谷川委員、土井委員の順番でお願いします。では大塚委員、お願いします。
 
○大塚委員
 ありがとうございます。経済産業省さんと環境省さんに関わるところですけれども、2点ほどお伺いしたいと思います。まず環境省さんですが、(資料5)スライド7ページのところで、バリューチェーンでのGXの推進が非常に重要だということでございます。この右に出てきたように、評価とか表示というのは合意を取ってやっていただきたいと思いますが、その先、どのようにするかということで、自主的取組を続けていくのか、補助をするのか、価格転嫁をするのかということが出てくると思います。EUが導入しているデューデリジェンスも一つの方法なので、そこもぜひ御検討いただければと思います。
 それから経済産業省さんについてですけれども、サーキュラーエコノミーのところが出てきていて、鉄スクラップの国内循環の話が(資料6)7ページに出ていたと思います。これとの関係で、国内の鉄スクラップの循環が極めて重要だと思いますが、今回の廃掃法の改正では、国内再生原則に関してはバーゼル国内法の要件としたので、国内循環の在り方としてはかなり限定されることになってしまう。具体的にいえば、例えば鉄に関して、汚れていた場合にはバーゼル国内法の適用要件に当たるかもしれませんが、それ自体、なかなか微妙なところが出てきていると思いますので、国内再生原則の要件に関して、もう少し循環が促進されるような要件の立て方をさらに考えていっていただければ大変ありがたいと思います。
 それから報告事項で恐縮ですが、国交省さん、農水省さんにも御質問があります。国交省さんについては、SAFに関してお話をいただきました。今後、2030年以後を踏まえた対応が重要になってくると思いますが、進捗状況はどんな感じかということをお伺いしたいのと、それから車体課税に関して、自動車の環境性能割をやめることにしたと思いますけれども、代わるものとしてどんなものを検討されているかということを教えていただければありがたいと思います。
 それから農水省さんですけれども、最後のページ(資料7 9ページ)に出てきておりました営農型太陽光発電は非常に注目されると思いますが、今まで食料生産と両立しないことを結構気にされてきたと思います。両立する形で基本方針を立てられるということですけれども、これについて、どういう解決をなさったかということに関して何かコメントをいただけると大変ありがたいです。
 以上です。
 
○下田委員長
 ありがとうございます。ここからの回答は最後にまとめてお願いすることにしたいと思います。次、長谷川委員、お願いします。
 
○長谷川委員
 本日、取組や進捗について御報告いただき、ありがとうございます。私からは、経済産業省と農林水産省の方に向けて、コメントさせていただきます。
 まず経産省に向けてですけれども、今回の報告内容に直接関係するものではないのですが、炭素吸収技術の技術開発や、それに向けての支援についてです。特に、2030年までというよりも、それ以降にネットゼロを目指して炭素吸収は避けられないという報告もある中で、経済産業省においてもCCSなどについて補助金が始められるというようなことで推進されていると思いますが、直接空気回収などのDACの実施の必要性も今後、2030年以降、高まってくると思います。その技術開発にはやはり時間がかかるため、並行して進めていく必要があると思いますが、そういったDACなどの二酸化炭素吸収技術の開発や支援については検討されているのかどうかというのをお聞かせいただければと思います。
 次が、農林水産省の御報告に向けてです。営農型太陽光発電に関して、日本では耕作放棄地といいますか、営農が困難となった土地が増えているというところが課題としてありまして、食料生産への影響を抑えるという点では、こういった使われなくなった、生産性の低くなっている土地の活用が有効と考えますが、こういう荒廃農地の営農型太陽光発電の活用についてはどのように扱われているのか、お聞かせいただければと思います。
 2点目は、食料輸入の多い我が国では、国外での食料供給確保と同時に、排出削減や吸収などが重要となってきます。その中で、MIDORI∞INFINITYという国外展開パッケージを作成されており、重要になってくると思うのですけれども、その進捗をお聞かせいただきたいのと、その中でJCMが含まれていると思うのですが、農林業といった分野は自然に依存するところ、自然活動に関わるところがあるので、やはりクレジットの不確実性というのが伴います。企業でそのクレジットの利用が高まる中で、安心して使えるクレジットの確保のために制度設計などが必要だと思うのですけれども、農林水産省としては、そういった制度設計や支援策を検討されているのかどうか、お聞かせいただければと思います。
 3点目は今回の発表の外になるのですけれども、森林吸収に関して、日本の排出量報告で、森林の高齢化に伴って森林吸収量が減っているという報告があります。この状況に対して、今後、森林管理や新規植林などが必要になってくると思いますが、こういった政策をどのような形で検討されているのか、お聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。続きまして土井委員、その後、勢一委員と高村委員にお願いします。土井委員、お願いします。
 
○土井委員
 ありがとうございます。日本エネルギー経済研究所の土井でございます。
 私は、環境省様の資料と経産省様の資料に関して2つコメント、質問を申し上げたいと思います。
 環境省様の資料3の4ページのところでございますけれども、これまでの進捗を提示いただいているところでございます。こちらでCO排出係数の改善と省エネと活動量等ということで御説明いただいたところです。私は省エネのところに着目したいと思いますけれども、やはり2030年の省エネ目標の達成に向けては、かなりこれから飛躍的かつ非連続的な形で省エネの推進というのが求められるのではないかと考えております。この点で、目標設定のときには考えられていなかったような新たな技術の導入の検討も必要かと考えております。やはりAIをどのように利用していくかというのは、昨今、導入も進んでおりますし、技術の進展ということも踏まえると、非常に現実的な手段かなというように考えています。これはもう部門別を問わず、例えば産業部門ですと熱需要をどうするか。蒸気需要など、需要と供給のマッチがぴったりいかないために、かなり余裕のある形で供給がなされているようなところ、この辺、AIを用いると最適な形での節減というのが可能になるのではないかと考えております。その点で、非連続的な省エネの推進という観点で、現実的な技術、導入可能な技術ということでAIの導入可能性ということも検討いただければと思っております。
 それから経産省様の資料(資料6)でございますけれども、15ページ目をお示しいただけますでしょうか。こちら、本当に全体的に、包括的に、戦略ということでうまくおまとめいただいているかと思います。研究開発からサプライチェーンの強靭化、需要創出、海外市場展開等々というところで、それ以外にも重要な技術を挙げていただいておりますけれども、先ほど来、御指摘のございます電化、データセンターの電力需要増というようなところは、実は日本企業がかなり強みを、技術として持っております。排熱に対する対応ということでいいますと、液冷技術です。そして、根本的に通信を光に変えていくということで、光電融合技術、この辺は本当にもう日本が、材料からデバイスまで、それから要素技術まで、かなり強みを持っているところでございます。これを海外展開するに当たっては、どのようにパッケージ化して展開していくかということが重要かと思います。ですので、企業の皆様をまとめるような形で展開していくということが求められるかと思います。その点について、経産省様に、どのような戦略を考えていらっしゃるのかというのをお聞かせいただければ大変ありがたいと思います。ありがとうございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございます。では、勢一委員、お願いします。
 
○勢一委員
 御説明ありがとうございました。西南学院大学の勢一です。よろしくお願いいたします。
 私からは大きく2点、コメントというか、質問をさせていただければと思います。
 1点目ですけれども、こちらは先ほど大塚委員も少し触れられたサプライチェーン全体での排出削減の点です。環境省さんの資料(資料5)の7ページで、中堅・中小企業も含めたバリューチェーン全体での排出削減を進めるということ、これは非常に大事だと思います。ただ、地方にいると、その難易度はまだかなり高い状況にあると実感をしています。また、経産省さんの資料(資料6)では5ページだったでしょうか。グローバルな動向を御紹介いただいた中で、グローバルな脱炭素のサプライチェーン構築の動きがかなり進んできているという御説明がございました。世界的な動向として、既に4割を超える企業がサプライチェーン全体のネットゼロ目標を掲げているということです。確かにヨーロッパなどの動きを見ていますと、今後さらに進行していくのであろうと思われます。そういう点では、日本の場合、大企業はともかく、中小企業がこうしたグローバルな産業構造のサプライチェーンに残っていけるのかというところも課題になるのではないかと感じています。脱炭素の推進は非常に大事ですけれども、やはり産業政策との両立というところも重要かと思っています。このあたり、経産省さんの産業政策として、どのような対応をお考えなのかというところ、補足で御説明いただけるとありがたいです。
 2点目ですけれども、経産省さんのほうでGX戦略の特に新しい取組で、GX産業クラスターの創出など、地域未来戦略とか日本成長戦略につなげていくというコンセプトを御紹介いただきました。構想どおりに実現できれば非常にすばらしいと思っているのですけれども、こちらについても世界の状況を踏まえますと、なかなか課題も多いと感じているところです。特に物価上昇や円安の進行というところで、企業の開発においても、原料調達や人材確保など、大きな支障があるような状況が、恐らくもうしばらく続くことが予測されますし、また、多様な分野の専門人材が必要になってくると思われます。人材確保というのは、今、慢性的に日本は不足していますし、特に地方においてはこれが深刻です。地域においてGXの産業を実現というためには、やはりこうした基盤整備の部分も必要かなと感じたところです。恐らく何か取組を考えておられると思いますので、そこのあたり、少し補足で御説明いただけるとありがたいです。
 私からは以上です。ありがとうございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。では高村委員、その後、フロアで林委員、原田委員の順番でお願いします。
 
○高村委員
 下田先生、どうもありがとうございます。幾つか、御質問も含めて発言をさせていただこうと思います。
 1つは、本日、環境省、経産省、ほかの御出席の関係省庁からもありましたけれども、この間の中東情勢の下で、私は脱炭素GXのこれまでのお取組の意義というのが明確になってきているように思います。加えてありました安全保障の観点、レジリエンスの強化といった観点から、これは様々な主体に行動を取っていただく上でも、改めてこれまでの施策を、排出削減はもちろんなのですけれども、特に様々な効果を生んでいるところを、やはりできるだけ見える化していく必要があるのではないかと思っております。
 1つ、これはどちらに御質問するのが適切なのか、経産省さんですかね。先ほど資料の中にも排出原単位の改善の加速ということ、目標、あるいは数値のモニタリングが出ておりました。この4月からGXの排出量取引制度、GX-ETSが始まっておりますけれども、これはもともとの省エネ法の排出原単位の改善をより加速をしていくという形でのアロケーション、排出枠の配分を基礎に置いた仕組みになっていると理解をしています。そういう意味でこのGX-ETSの効果をどのように見通すかというのは、どこに対してどういう追加的対策が必要なのかを考える上で非常に重要だと思っております。もし今、手持ちの情報があればもちろん伺いたいですけれども、これはやはり目標の管理、追加的な対策の検討の上で非常に重要だと思っていまして、この点をまず質問というか、意見として申し上げたいと思います。
 2つ目は地域共生で、特にメガソーラーに関して、随分難しい局面を通ってきたと思うのですけれども、法令遵守はもちろんですが、しかも法令遵守に関してはエネ庁さんも環境省も、あるいは関係省庁のところも、既に今、しっかり対応されていると思っていまして、それもありまして、むしろこうした脱炭素GXが持っている、地域にとっての追加的な価値をやはり見える化していく、あるいはそういう事例をしっかり普及していくことが重要ではないかと思っております。これは恐らく脱炭素先行地域ですとか、それから本日御出席いただいている農水省さんの下での農業の脱炭素化ですとか、そうしたところにも関わってくるかと思います。
 3点目ですけれども、重点的な課題として、政府の行動計画でも、公共の建築物や、あるいは国交省さんのところで様々なインフラを活用した再エネの導入や脱炭素化というのを考え、検討いただいていると思います。非常に重要だと思います。これは先ほど言いました地域の共生の観点からいきますと、地域において具体的にどういう計画をお立ていただくか、どのように導入をしていただくかということが改めて重要になっていると思っております。1つは、やはり私自身も促進区域等の自治体の取組に、検討に参加させていただくことがあるのですけれども、特に基礎自治体のレベルでは、なかなか人という点でも知見という点でも苦労していらっしゃる感じがしています。それからもう一つの課題は、もちろん都道府県も基準をつくったりするのですけれども、これまで私が知る限りでも、都道府県の基準と基礎自治体の脱炭素化の構想は必ずしも一致をしないというケースがあり、そういう意味では、こうした促進区域をはじめとした計画の設定について、支援が必要だろうというように思います。これは基礎自治体を想定してです。
 それからもう一つは、それぞれの法律の下で区域設定ですとか計画の策定が求められているのですけれども、先ほど申し上げたように、1つの区域、ゾーニングで計画設定をするにしても、特に地方において、基礎自治体の人的資源や知見のところではなかなか悩ましさを感じているところです。すごく頑張ってくださっているのですけれども、計画ですとかゾーニングをできるだけ統合的に、負担がない形で進めること、関係省庁のところで検討いただくというのは、地域の脱炭素化、ひいては中小企業さんも含めた、さっきありました、地域のバリューチェーンの脱炭素化にもつながると思います。
 先ほど目標の見直しの議論と御質問のやり取りがあったと思います。もちろん目標はそれぞれ、特に国際目標を提出する際に政府内で検討されて、判断をされていくということだと思いますけれども、しかし今日の資料にもありますように、むしろバリューチェーンの脱炭素化をはじめとして、企業の、特にグローバル企業の取組というのは変わらず進んでいて、私の理解では、GXというのは当然脱炭素でもあるのですが、同時に日本の経済、企業の競争力の強化であり、勝ち筋を見つけていくということでいくと、目標を状況に応じて変えるというよりは、しっかり置いて、対策を着実に進めていくということをお願いしたいと思います。GXのもう一つ重要なことは国内における投資の喚起ということだと思いますが、そこの目標が状況において変わるということですと、企業さんにとっても、長期の投資をどうしていくかというところに非常に不確実性をもたらすと思っています。もちろん国際目標として提出する際に検討はしっかりいただくとしても、安易な目標の見直しの議論というよりは、どうやって、まさに日本の勝ち筋を考え、それに対応したエネルギー経済構造の転換を図っていくのか、国内の投資をどう喚起していくのかという観点から、引き続き検討をいただきたいと思います。
 私からは以上です。どうもありがとうございました。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。それでは、続きまして林委員ですね、お願いします。
 
○林委員
 連合の林です。よろしくお願いします。
 状況報告いただきまして、おおむね進んでいるのだろうなというようなことで受け止めています。ただ、要因として、産業部門のところでは製造業の生産量の減少が挙げられています。また、進捗要因分析のところでも、活動量等が減ったのだというようなことが、そのウエイトが大きいということが言われていまして、このままで大丈夫なのかなという危機感がございます。日本政府が進めているGXというのは、エネルギーの安定供給と経済成長、排出削減の同時の実現を目指すものだというように理解しておりまして、このまま2050年に仮にカーボンニュートラルが実現できたというときに、日本の国内の製造業は全然ありませんというようなことでは失敗というか、それではあかんだろうというように思っていまして、そうならないような対策が要るというように思っています。
 とりわけ、過度な負担が原因かどうかはまでは分かりませんけれども、カーボンリーケージのような状況が生まれているのではないかというようなことについては、しっかり現場の企業さんというか、事業者さんのところを見ていただく必要があるのだろうと思っていますし、よその外国で、規制が弱いところにどんどん行ってしまうみたいなことが本当に起きていないかどうか、ぜひ経済産業省をはじめ各関連のところでも御確認をお願いしたいと思っています。
 先ほどもありましたけれども、やはり企業さんも、あるいは日本経済も成長していかなければいけないと思っていますので、今の政策も含めて、個別の企業活動なども見ながら、個別施策の適宜の見直しというか、必要なお取組を強化していただければと思っています。
 関連して、公共調達です。削減していくためにはGX製品が普及していくことが必要だと思っていますし、公共工事とか環境関連の物品の調達などでグリーン購入法の活用をしていくみたいなことが報告されていますけれども、ぜひ地方自治体も含めて、この公共調達の枠組みをしっかり活用して、推進をして、結果的に民需が拡大していくような、そういう計画を持った取組の強化もお願いしたいと思っています。
 最後なのですけれども、先ほどどなたか、ほかの委員も触れられていましたが、吸収源の強化についてです。報告書の444ページ以降を見ていますと、吸収量は減っているのです。取組が弱いと言ってしまっていいのかどうか分かりませんが、今、ちょうどかつて植えた民有林の木が伐採時期に来ていまして、どんどん市場に出ています。ただ、再造林する率というのは4割ぐらいしかないということで、どんどん植えられない山林が増えているというような状況になっていますので、ぜひ民有林、なかなか行政で手出しするのはハードルが高いというようなことも――人もいないしとか、ビジネスベースにも乗らないとか、いろいろ課題は書かれていますけれども、さはさりながら、吸収源としてしっかり強化していくことも目標達成には要るかと思っていますので、先ほどの御指摘も含めて、政策の強化という観点、予算とか、そういうことも含めてぜひお願いできればと思っています。
 以上です。
 
○下田委員長
 ありがとうございます。次が原田委員で、その後、オンラインで池田委員、進藤委員にお願いします。
 
○原田委員
 政策投資銀行の原田でございます。
 まず全体観として、これまでの進捗は多少凸凹はあるものの、オントラックと言えるのではないかなと思いまして、これは評価に値するのではないかと考えております。
 一方で、やはりやりやすい分野、比較的取り組みやすい分野から進んでいるというような印象もございまして、これを一段とこれから削減していくということにおいては、これまでとこれからを考えると、やはり難易度も上がってくるでしょうし、コストも上がってくるというように推測されます。さらには、昨今のインフレの影響もあって、コストで見るとさらに上振れするのではないかと考えられます。ですので、この段階で一度総括的に、例えば、この目標自体、大体2021年度に立てた計画なのかなと思っておりまして、計画策定から数年がたっておりますので、そもそも技術のコストですとか、実装が本当に可能なのかという見立ても変化しているのではないかと思います。そういう意味では、費用対効果というのを、例えば限界削減費用でアベイトメントカーブでもう一回並べてみて、何が費用対効果が高いのかというのを再評価するような段階なのではないかと考えております。その中で非常にやりやすくて安価で即効性があるというような対策は、例えば市場メカニズムですとか、一定の規制をかけていくことで広く展開をして、逆にコストが非常にかさむ先端的な分野で、ただし中長期的には日本としてどうしても進めなければいけない分野については補助金ですとか公的なファイナンスなどを集中投下する。さらにいうと、どうしても実現可能性は低そうだなという分野については、目標設定を見直すなどして他分野へ、その分のリソースを振り向けるようなめり張りが必要なのではないかと考えます。
 2つ目でございます。この取組を評価するに当たりまして、様々な施策が混在していて、それは当たり前かと思うのですけれども、自社のScope1、2、3の削減のみならず、他社の排出削減への貢献、いわゆる削減貢献量という観点を併せ持って評価していくことが重要なのではないかと考えます。例えば省エネの機器とか、高性能部材ですとか、低炭素素材といったような分野は、経産省さんの産業分野だったり、国交省さん管轄の建築物の資材などにも当てはまるものが多いと思います。こういうものを製造するに当たっては、自社のサプライチェーンでの排出がどうしても増えてしまいますが、ユーザー側、社会全体の排出、またグローバルの排出を大きく減らす構造にありまして、さらに日本企業が国際的に高い競争力を有する分野であると思います。例えば、海外ではまだまだ拡張余地があるヒートポンプ、断熱材等です。こうしたことを正当に評価することで、日本産業の競争力を高めると同時に、社会全体、グローバルでの削減を促進するという必要があると考えます。
 私ども金融機関としても、複数の金融機関と連携しながら、サステナブルファイナンスですとか、企業のエンゲージメント活動へ組み込むというような動きが最近強まっております。ですので、政府側としても、算定のガイダンスですとか、国際標準化しようという動きもありますので、そういったことに向けて御支援をお願いしたいと考えております。
 最後にですけれども、GXのコンセプトというのを、さらに前向きに国際的に発信していただきたいという観点です。御説明にもありましたように、国際的な議論はここ1~2年で大きく変化をしておりまして、気候単体から経済安全保障、産業競争力、エネルギー安定供給、それから価格の抑制といったような議論にシフトしているというのは御説明のとおりでありまして、例えばEUにおいては産業加速化法案というようなもので、重要サプライチェーンにおける特定国の依存に対抗して、EU原産というものを優遇するといったような、言ってみれば、日本がGX戦略で当初から掲げてきた、成長・エネルギー安定供給・脱炭素の三位一体というコンセプトにある意味、世界が追いついた、同じ方向を向いてきたというような構図かなというように捉えております。そんな観点から、いろいろな海外に向けた政策、例えば経産省さんの資料(資料6)の11ページにあるPOWERR Asiaなども、見方によっては化石燃料を安定供給するというように矮小化して捉えられかねないような見方もできますので、そういったことについても、脱炭素エネルギー図のアジア展開ですとか、資源・エネルギーの供給体制の地域としての強靭化と、それによって成長するのだというような文脈でしっかり位置づけていただいて、国際潮流と整合的な形で発信していただくということをぜひお願いしたいと思います。
 以上でございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。では池田委員、お願いします。
 
○池田委員
 経団連の池田でございます。
 まず、我が国として、初めて10億トンを下回った点について評価したいと思います。また資料4の冒頭に記載された内容について、特段の違和感はございません。各種取組による排出削減は、必ずしも直線的に進捗するものではございませんけれども、要因分析に基づいて、進捗率がはかばかしくない対策をはじめ、課題が明らかになったものについてはしかるべく対策を打っていくことが重要であると考えます。
 特に家庭部門につきましては、下げ止まりの傾向が見て取れます。原子力をはじめとした脱炭素電源の拡大など、電力のCO排出原単位の改善に加えまして、デコ活に対する認知不足など、具体的な課題も見えてきているかと思います。環境省が先頭に立って、国民の行動変容を促していただきたいと考えます。
 翻って産業部門は2013年度比で28%減と一定の進捗があることは評価しますけれども、先ほど連合の林さんからも強く御指摘がございましたように、4ページの要因分析にあるように、活動量減少の寄与が大きいということは課題がございます。2035年、40年目標、さらにその先にある2050年カーボンニュートラルを目指す上では、成長戦略であるGXを一層推進し、脱炭素化と経済成長の同時達成を目指していく必要を、改めて強調したいと存じます。
 資料6でGXの取組について御説明いただきましたけれども、150兆円超の官民GX投資実現に向けては、投資によって生み出されるGX製品・サービスが国内外の市場で適切に評価され、需要につながっていくということが不可欠でございます。公共調達による初期需要の創出、GXリーグを通じた企業の主体的な取組の促進、消費者への啓発活動、さらにはAZEC等を活用した海外市場開拓など、経産省、環境省等の連携を通じて、さらなる後押しを期待申し上げたいと思います。
 運輸部門のCO排出係数改善が低水準にとどまっていることも気になるところでございます。年度内に脱炭素モビリティ事業戦略ガイドラインを策定するということでありまして、進捗率が極めて低いモーダルシフトも含めて、効果的な対策、支援策を政府として打ち出す必要があると考えております。
 さらに、電源構成に関しまして、昨今の国際情勢を受けて、エネルギー安全保障の重要性が高まっているところは皆さん、一致するところかと思います。再エネの主力電源化とともに、純国産電源である原子力を最大限活用していくことが、我が国のカーボンニュートラル実現に向けて不可欠でございます。原子力発電所の再稼働が進み、排出削減への寄与の度合いが今後増していくということが期待されているところでございます。さらなる原子力の最大限活用に向けて、政府が全面に立って取り組む必要があると考えておりますし、その一環として、国民理解の向上に向けた適切な発信の強化というのをお願いしたいと考えております。
 最後に、私ども経団連が推進しているカーボンニュートラル行動計画について一言申し上げたいと思います。この4月からGX-ETSが本格導入されましたけれども、経団連としては、引き続き、このカーボンニュートラル行動計画を推進していく所存でございます。カーボンニュートラル行動計画への参加企業は約4,000社に上りまして、幅広い業種、企業が主体的に排出削減に取り組むこと、そして国内事業活動における排出削減に加えて、主体間連携ですとか国際貢献、革新的技術の開発実装など、行動計画のメニューが多彩であるということに大きな意義があると考えてございます。国内外にPRするプラットフォームとして、先進的な取組の横展開を図る機能も有すると考えております。経済界としては、引き続き、地球温暖化対策計画でも、産業界における対策の基盤と位置づけられているカーボンニュートラル行動計画をはじめといたしまして、日本、そして世界のカーボンニュートラル実現に向けて取り組んでいく所存でございます。皆様方の御理解、御協力を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。
 私からは以上でございます。ありがとうございました。
 
○下田委員長
 ありがとうございます。続きまして、進藤委員、その後はフロアで鶴崎委員、伊原委員、芦名委員の順番でお願いします。
 
○進藤委員
 日本商工会議所の進藤でございます。よろしくお願いいたします。何点かコメントをさせていただきたいと思います。
 2050年ネットゼロに向けまして、排出量は減少傾向にあるものの、その要因の多くは活動量の減少等によるものかと思われます。国全体の目標達成に向けては、我が国の温室効果ガスの排出量の1割から2割を占めるとされております、中小企業も含めたカーボンニュートラルの取組が欠かすことができないと考えております。しかしながら、中小企業の足元の経営環境は、中東情勢の緊迫化等により厳しい状況にございます。今般の燃料や石油化学製品の価格高騰や供給不安は、コスト負担増だけではなく、事業継続の不安にもつながる事態となりましたため、化石燃料依存からの脱却が改めて重要であるということが浮き彫りになっております。
 今後、足元の省エネ推進はもとより、排出量削減効果の高い燃料転換などを図る必要がございますが、中小企業にとっては大きなコスト負担でもあります。特に現下のコスト増加に対しては、価格転嫁すら追いついていないのが実態でございます。一方で、省エネや燃料転換の必要性を強く感じているタイミングでもあるかと存じますので、政府におかれましては、より大胆な支援をお願いできればと存じております。
 併せて、中小企業の投資決断の鍵となるのが需要の創出でございます。消費者が環境に配慮した製品を積極的に選び、環境価値に対して適正な対価を払う、そういった市場の創出に向けまして、国による継続的な働きかけもお願いできればと存じます。
 以上でございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。では鶴崎委員、お願いします。
 
○鶴崎委員
 住環境計画研究所の鶴崎でございます。
 今回も丁寧な分析の報告、ありがとうございました。進捗の要因分析を示していただくようになってから、全体像がよりよく見えるようになったと思っております。今回、資料3でお示しいただきました結果を拝見しておりますと、昨年度も気になったのですが、業務その他部門において、省エネ等の進捗が他部門に比較して非常に大きい。既に進捗率100%を超えているという数値が示されています。6ページの右下に※以後5行ぐらい、その事情について補足説明を書いていただいています。これを読みますと、分類不能部門であるとか、推計誤差部分といったところでの減少が全体の4分の1程度を占めるということで、必ずしもこのとおりではないとのことなのですが、それを差し引いたとしても、業務その他部門において目立った削減が見られるのではないかと思います。他方で、ここにもありますけれども、積み上げのほうで個別対策の評価を見ていくと、必ずしも進捗が他部門に比して進んでいるというわけではなさそうだということで、この点については引き続き、こうしたトップダウンでの分析と、ボトムアップでの乖離については何か原因が潜んでいるのではないかという問題意識を持って分析を進めていただければと思います。
 一方で、この対策に関して、省エネ等も含めて、全体的に厳しい状況にあるということで、既に中環審さんのほうではフォローアップ重点項目を検討されたということで、今回の資料5のほうでも整理をしていただきました。非常に大くくりでまとめて検討されているという、この進め方についてはよろしいのかなというように思います。ありがとうございます。一方で、個別の対策の個票のほうは、今後どのように進捗管理、あるいは次期の改定において位置づけていくのかということについては、どこかで議論が必要ではないかと思います。
 個別対策のほうでは、情報の制約であるとか、情報のアップデートがなかなか進まないというようなこともありまして、必ずしも実態を捉えていないのではないかと思われるところもありますし、現実と乖離した削減効果を見込んでしまっているようなところもあるのではないかという問題意識は、過年度のこのフォローアップ会合でも何度か申し上げてきました。そういった点については、次の改定に向けて、引き続き検討をお願いしたいと思います。
 個別の対策に関して、私が主に専門としています住宅建築分野でいいますと、特に新築が減少傾向にあるということで、ストック対策の重要性が強調されているわけですけれども、当の新築においてもなかなか対策が進まないという現実もあります。例えば新築の集合住宅を建てるときに、高効率給湯器が必ずしも入っていかないというところがありまして、その理由としては、スペースを取ってしまうと。そのスペースの価値を建築コストですとか、設備コストの高騰の中で充てるのが経済合理的に難しいというような事業者様の判断もあるということで、新築マンションですら、なかなかそうした対策が難しいという中でストックをやっていくというのは、非常に難しい状況にあるのではないかと思っています。
 そういう中で、簡単な対策はないと思いますけれども、単に事業者や消費者に向けてプロモーションしていきましょう、頑張りましょうということだけでは、なかなか行かないのではないかという問題意識もあります。そこで考えていますのが、最近、エネルギーコストも上昇し、それからカーボンプライシングも少しずつ始まってきて、炭素コストを排出する人が負うのだというような社会に少しずつ向かっていると思います。この変化が10年なのか20年なのか、あるいはもっとかかるのか分かりませんけれども、いずれ炭素コストは排出する人が負担するという社会になったときに、炭素コスト込みのエネルギーコストになるのか。そうした道筋を何らかのシナリオのような形で、政府なのか、あるいは研究機関なのか分かりませんけれども、複数のシナリオがあっていいと思うのですが、そうした見通しを幾つか示していただくことで、将来、これだけエネルギーコスト、それから炭素コストが上がっていくので、今、先回りして、CO排出の少ない技術に、高くても投資をしていくことが有望なのだ、長期的に見ればお得なのだといったことが広く社会に認知されるような、そういう流れをつくっていただけないかなというように思っています。
 そうでないとなかなか、目先の判断、現時点での経済合理性に基づく判断に――過去、インフレもあまりなかった時代に我々生きてきましたので、現状のコストがずっと続くようなイメージで投資回収を想定されるということも多いのではないかと思います。そうした習慣を少し変えていけば、初期投資を含めて、先回りして、まさにGX投資がそういう精神だと思います。そういうものが進むような社会に近づけるのではないかと思っています。そういう意味では、価格要因を考慮した評価というものも、こういったフォローアップの中でも考えていただきたいと思います。
 私からは以上です。
 
○下田委員長
 では次、伊原委員、お願いします。
 
○伊原委員
 下田委員長、どうもありがとうございます。ボストン・コンサルティング・グループの伊原です。
 事務局の皆様、関係省の皆様におかれましては、御準備と御説明、どうもありがとうございました。本日御提示いただいた各分野の施策について、具体的な制度整備ですとか支援策が進展してきている点というのは高く評価できると考えております。
 一方で全体の排出量を見ますと、NDCのラインに乗せていくには苦しい局面に入っているということが、数字として明らかになったと。つまり、数字としての変曲点ということだけではなくて、打ち手ですとか分析の面でも、今までの継続ではなくて、何か変えていかなくてはいけないという変曲点を迎えていると考えています。
 その上で、全体を俯瞰した視点から申し上げたいと思いますけれども、今まで、そして今日御説明いただいた施策も、バリューチェーンで見たときには、各段階ごとに施策を打っていらっしゃると理解しております。この変曲点で変えるという観点でいきますと、バリューチェーンの横軸で見るという視点も、既に環境省さんの資料にも入っていましたが、より強めていく必要があるのではないかと思っております。バリューチェーンの上流でGX投資がかなり進んでいるという話は経産省さんの資料でも御説明がありましたけれども、これが中流、下流へとつながって、最終需要家が低炭素製品を購入するという仕掛けまでつなげ切るということが、排出削減と市場の形成につながっていく重要なポイントだと思っております。
 そういった観点で、幾つか質問とコメントをさせてください。まず1点目なのですけれども、国交省さんの資料について御質問させてください。運輸部門は様々な製品に共通して関係する分野になりますけれども、最終製品の視点ですとか荷主さんの視点で見ると、どのルートを通ると脱炭素になるのかというのを陸海空横断的に考えるということになると思います。そういった観点で、荷主さんですとか最終製品の視点で見た際のライフサイクル全体の中での物流という観点からの陸海空横断的な排出量の把握ですとか分析ですとか、また、そうした分析を踏まえた検討といったことについて、現在、何らかの取組が行われているものがあれば、ぜひ教えていただきたいと思います。
 それから2点目は、農水省さんの資料についての御質問です。農水省さんのみどり加速化GXプランという御説明がありましたけれども、バリューチェーンで見るときには、このバリューチェーンの川下にある企業の投資をいかに農業分野に取り込むかということも重要な視点かなと思っております。そういった中で、このプランの中でも多様な投資手法の活用というように記載をされていますけれども、この農業分野のGX投資に向けては、他分野と比べても民間投資の進みが遅いのかなというように思っておりまして、これをいかに呼び込むかというところにおいては、官民が協調して投資を行うような方策が必要になるのではないかと考えております。そういった点から、多様な投資手法の活用について、現時点での検討の状況を教えていただければありがたいと思います。
 最後に、資料3や4のところの進捗管理ですとか情報発信についてです。この変曲点を迎えた今、先進的な供給側の企業だけではなく、より幅広い需要側の企業ですとか、消費者への脱炭素の取組を広げていくということが重要になっているタイミングと思っています。そのためには、削減の進捗状況ですとか対策ごとの進捗状況、それから、それを踏まえて、需要側の企業さんですとか消費者の方が求められる行動変容の幅と深さ、こういったものを分かりやすく伝えていくことが重要だと思っています。今後、こういった需要側の理解と選択を広げていくためにも、恐らくこの資料3と4の間ぐらいの、より分かりやすい分析手法ですとか見せ方について、御検討いただければと思いますし、その際に、先ほど鶴崎委員からもありましたけれども、適用による追加的な負担ですとか、緩和だけではない観点のところの負担上昇も併せてお伝えできると、より判断がしやすくなるのではないかと考えております。
 以上になります。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。では、芦名委員、お願いします。
 
○芦名委員
 芦名でございます。
 それぞれから、現状の進捗等御報告をいただいて、大変よく分かったところでございます。全体として10億トンの大台を下回った、あるいは個別の施策の評価においても「C」というものが多いということで、着実に進行していると捉えることもできるわけですけれども、他方で、今ほど鶴崎委員からも少し言及があったところではあるのですが、残された部分というものは、果たして着実に進むということなのかどうかというところも少し丁寧に見ていくフェーズに入っているのではないかと思います。やれることをやって今の水準であって、残されているところは対応が厳しいので残っているというように見ることもできなくはないわけで、対策によっても異なるとは思いますけれども、現状の進捗が着実であるということは、それはそれで評価をすべきではありますが、残っている部分がちゃんと進むだろうかというところについて丁寧に見ていかないと、今ほど伊原委員から変曲点というお話がありましたが、このまま直線できちんと落ちていってくれるのか、実は曲率が変わって、局面が変わるフェーズに実は入っていたというようになるのかというところは大きく違うかと思いますので、フォローアップ、あるいは今後の施策を見ていく中では、ぜひそういった観点も気にしていただければありがたいかなと思います。
 あと2つあるのですけれども、もう一つが、経済産業省さんのお話にあったマルチパス、これは非常に同意するところでございます。もちろん、望ましいシナリオに沿って、望ましい対策をきれいに打って、2030年、あるいはそれより先に2050ネットゼロ、そういったところにたどり着けるというのが望ましいのは確かではあるのですけれども、これまでの委員からも言及がございましたとおり、現下の様々な情勢変化、物価上昇、いろいろな局面が変わってきている中で、マルチパス、あるいはプランBと言われるものも、そういったものに当たるのかもしれないのですが、いろいろな状況を想像した上で、別の対策というものもしっかり考えて、ものによっては時間がかかるものもあろうかと思いますので、そういったところもしっかり仕込んでおくというところ、既に各省さんの施策の中で、そういったところも織り込んだ上でやっておられるものとは思いますけれども、ぜひそういった視点、マルチパス、あるいはプランBといったようなところもぜひ、今後、対策・施策の検討の中では考慮に入れていただければありがたいかなと思います。
 その点で、今、進捗が低いからといってそれをそのまま切り捨てるのではなく、先々、実は花開くというものがあるのであれば、それはあえて維持をしていく、支援をしていく、支えていく、そういった観点もあってよかろうかと思います。
 最後は、需要をどうつくるかという観点になります。これまでの委員の方も、あるいは資料の中でも需要をつくっていくというところは非常に重要ですよという言及があったところでございますけれども、需要をつくるという中には、恐らく誘導していくということも含まれるものかと思います。非連続的なというお話もさきの委員のほうで言及があったところでございますけれども、調査によりますと、脱炭素の取組をしたいという消費者の方が多いという状況の中で、実はそこまで進んでいないという部分もある、ではそこのギャップは何なのかというと、やりたいとは思っているけれども、何をしていいのか分からない。あるいはコストの課題もあろうかと思います。やろうとは思っているのだけれども、高いから手が出ない。いろいろな理由はあろうかと思いますけれども、それを超えて、実際に行動してもらうという、そこのバリアをどのように打破していくか。それは政策という部分もあろうかと思いますし、ひょっとすると科学という部分も貢献し得る余地があるのかもしれませんけれども、そういったところをうまく組み合わせながら、単純に新しいものがあるからそっちに行ってね、というだけではない、実際の行動を促すという部分についても視野に入れていただければありがたいかなと思います。
 その関連で、人口減とか地域の縮退といったようなところも徐々に見えつつあるところでございます。もちろん総じて経済が発展し、日本全体で人が増えというのが美しい姿にはなるのかもしれないのですけれども、必ずしもそうはなっていない部分もございますので、そういったところも視野に入れつつ、2030年、あるいは2050年といった長期の視野の下で、こういったことをやればいい、あるいはフォローアップ、あるいは新たな政策の後押し等、ぜひ御検討いただければというところでございます。
 個別というよりは全体的な話になりましたけれども、以上でございます。
 
○下田委員長
 それでは大橋座長、お願いします。
 
○大橋座長
 ありがとうございます。2点申し上げます。まず1点目は冒頭の資料3でいただいている進捗状況について、産業分野については相当進んでいるが、家庭用、運輸部門を含めて若干遅滞している部分があるということで、ここについては、やはり産業分野の活動量の低下というのは、先ほど御意見がありましたけれども、気になるところではあると思います。これについて、リーケージの有無も含めて、しっかり分析していただくことは重要だと思っています。
 家庭部門については、しっかり取組を進めることが、すなわち価格転嫁等も含めてマネタイズも回していく上で重要なことなのかなと思っています。その中で、今回いただいている中でいうと環境省さんの取組が比較的引っかかってくるところだと思っています。これはデコ活と呼ばれるものとか、あるいはバリューチェーンの話もそうなのですけれども、方向性としては恐らく全然異論がなくて、ぜひしっかり進めてもらいたいというようなところだと思うのですが、他方で、2030年に向けた取組の進捗状況はどうかということを仔細に見ると、例えば公共部門における太陽光の導入であるとか、あるいはデコ活を通じた自家消費の促進であるとか、その現状と2030年の目標値を比較すると、実は相当程度未達だという状況ではないかと思っていまして、これは自治体とか地域を巻き込んだ取組の全体的なパフォーマンスが悪いなというのが、実は私の見立てです。
 これは、どうやって自治体レベルまで降りて、しっかり人を派遣して取組を進めるのかということを、抜本的に体制を見直したほうがいいのではないかと。方向性は全くみんな同意して、誰も反論を、今回も反対している方はいらっしゃらないので、このKPIをどうやって達成していくのかというのは、ぜひしっかり体制を組んで考えていただきたいというところが、今回の資料を見て思ったところです。
 以上です。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。
 環境省からこれまで審議会でいろいろ議論をした結果を御発言いただきましたし、今日の経済産業省の資料を見ておりましても、キーワードではかなり一致するところが多くて、それからまた農水省、国交省も新しい法制化の動き等を見せていただきまして、進捗に向けた体制づくりはうまく進んでいるなと考えてございます。あとはこれを、やはり国としてのパッケージとして、いかに国内外にアピールするかというのをぜひ考えていただきたいと思います。
 それでは、今までの御意見、御質問に対して回答をお願いしたいと思います。まず環境省からお願いします。
 
○環境省脱炭素社会移行推進室長
 環境省関連部分について、お答え申し上げます。
 大塚委員からございましたバリューチェーン評価・表示の先のところで、デューデリジェンスも含めて検討が必要ではないかという点につきましては、関係部署でよく検討してまいりたいと思います。また御指導いただければと思います。
 同様に、鉄スクラップのところにつきましても国内循環を進めていくことは重要と考えておりますので、電炉が新しくできる中で、どのように国内循環を進めていくか、検討を深めてまいりたいと思います。
 長谷川委員からございましたCDR、CCUSの部分につきましては、2027年にIPCCのガイドライン、新しく方法論報告書ができることになっておりますので、それを踏まえたソフトインフラを、環境省も経産省さん等と連携して進めてまいりたいと考えております。
 JCMにつきましても、クレジット創出に向けて、農林水産省と連携して進めてまいりたいと考えております。
 土井委員からございましたAIの活用については、製造業、物流、オフィスビルなど、Scope3を考えていく上でAIの活用は重要になっていくと思いますので、関係部署で検討を深めてまいりたいと考えております。
 勢一委員からございました中小企業について、バリューチェーン全体での削減取組は難易度が高いというのも御指摘のとおりでございます。幾つか、福井銀行様を中心とした福井県での取組等、進んでおりますので、そういうものを御紹介しつつ、横展開を進めてまいりたいと考えております。
 高村委員からございましたメガソーラーの部分につきまして、地域の追加的価値を見える化していくことが重要という部分、御指摘のとおりかと思いますので、後ほど地域グループからもあるかと思いますが、検討を深めてまいりたいと思います。
 また、促進区域を基礎自治体で設定していく上で幾つか課題があるという御指摘がございました。この部分についての支援を拡充してまいりたいと考えております。
 また、グローバル企業の国際競争力強化という観点からも、目標をどうやって達成していくかということで施策の強化という点、検討が重要だと考えておりますので、目標の達成に向けて、各省とさらに検討を深めてまいりたいと考えております。
 林委員からございました製造業の活動量の減のところにつきましては、私の説明が不足しておりまして、恐縮でございます。主に排出量が多い素材産業の輸出の部分が減少したということが一番寄与して、効いているところでございまして、炭素リーケージという観点よりは、国内製造からの、国際環境における輸出の減のところが主要因と考えておりますが、さらに検討を深めてまいりたいと考えております。
 また、グリーン購入法などを活用して公共調達を増やしていく中で、自治体にもどのように広げていくかという点、重要なところだと思いますので、検討を深めてまいります。
 原田委員からございました、技術コスト、限界削減費用の高いものからということで、メリハリが必要ではないかという御指摘がございました。この部分につきましては、2025年度の2月に温対計画等々、改定したところでございますので、引き続き進捗分析していきながら、2035年度とか2040年度に向けて、いろいろ組合せとか構成が変わっていくことになろうかと思いますので、さらに短期的観点というより、もうちょっと中長期的観点から検討を深めてまいりたいと考えております。
 Scope1、2、3とか、削減貢献量のところにつきましては、1つは海外の貢献という意味でのJCMみたいなもの、もしくは今日御紹介したバリューチェーンでの排出削減というようなところが関連すると思いますので、今日、御説明を省略してしまったサステナブルファイナンスの支援拡充も含めて、検討を深めてまいりたいと考えております。
 あとは、池田委員からございましたとおり、家庭部門は行動変容を進めていかないといけないということ、御指摘のとおりだと思いますので、関係部局で検討を深めてまいります。
 産業部門につきまして、活動量の減のところ、注意深く見ていき、GXで勝ち筋を探していくというところは経済産業省さん中心で行っていただいておりますので、それが評価され、需要につながるという部分につきまして、表示等の取組と、経済産業省、環境省で連携して、取組をさらに進めてまいりたいと思っております。
 運輸部門のガイドラインにつきましても、御指摘の点を踏まえて検討を深めてまいりたいと考えております。
 あとは、進藤委員からございましたとおり、需要創出の働きかけは重要と考えておりますので、評価・表示制度を含めて、検討を深めてまいりたいと考えております。
 鶴崎委員からございました業務その他部門のところにつきましては、さらに検討を深めてまいります。御指摘ありがとうございます。
 2030年以降の、2035年度とか2040年度に向けて、どのように対策の進捗を管理していくかというところは、今後、関係省庁と検討を深めてまいりたいと考えております。
 また新築のところの減少、集合住宅等でも難しいというところにつきましては、御指摘のとおりですので、検討を深めるとともに、エネルギーコストとか炭素コストを含めて、将来的なインフレも見越して、早く対策をした方が有利になる面もあるというのをどのように定量的に示していくかというところ、大変重要だと考えておりますので、その点、検討を深めてまいりたいと考えております。
 あとは、伊原委員からございましたとおり、バリューチェーンは横串を刺しての対策が重要と考えておりますので、できるところから重点的に一気通貫の取組がどうやってできるかというのを考えたいと思っております。
 また、資料につきまして、気候変動の影響も踏まえて、コスト・オブ・インアクション的なものをどのように示していくか。中小企業の方、御家庭の方に、どうやって求められる行動変容を分かりやすく示していくかというところについて検討を深めてまいりたいと思います。
 芦名委員からございましたプランB的な、2035年度とか2040年度に向けて不確実性が上がる中で、対策・施策をどのように段階的に強化していくかという点につきまして、各省と検討を深めてまいります。
 需要創出のところは、評価・表示スキーム等々、進めてまいりたいと思います。
 大橋座長からございました産業部門のところは、先ほど申し上げたとおり、素材の輸出の部分が大きくございますので、その部分を含め、検討を深めてまいります。
 家庭のところにつきましては御指摘のとおりでございますので、方向性を拡充させていくということで、どうやってパフォーマンスを上げていくかというところ、さらに関連部局で検討を深めてまいりたいと考えております。御指摘ありがとうございます。
 
○下田委員長
 環境省で、引き続きまして地域政策課から御回答をお願いします。
 
○環境省地域政策課
 地域政策課の今井でございます。
 高村先生から2点いただきまして、1点目が、脱炭素で生まれる地域の裨益の見える化ということでございました。地域との共生や環境への配慮を前提としまして、太陽光をはじめとして再エネを推進していくということで、昨年末に関係省庁とメガソーラーの対策パッケージも取りまとめ、規制の適正化等、施策の実行を進めているところでございます。これに加えまして、地域の理解を得つつ、再エネ導入を進めるという観点では、地域の裨益ということが非常に重要でございます。まず、我々のほうでやっております脱炭素先行地域等を実行していって、しっかりと成功した姿を見せてまいります。加えまして、先般、これまでの成果を踏まえまして、地域資源を活用したレジリエントなエネルギー経済循環を実現するための3つのモデルというのを環境省からお示し、こうした方向で支援を重点化していくということで考えているところでございます。今後、こうした方針に基づきまして、全国への横展開を進めていきたいと考えております。
 加えまして、促進区域に関する自治体への支援ということでお話をいただきました。市町村にとって、専門的知見等の観点で、課題が多いというのは認識をしておりまして、促進区域の設定等、ゾーニングに向けた取組の支援を実施しているところでございます。
 加えまして、都道府県ということもお話がありました。都道府県を核として、管内の市町村と連携した施策の具体化を実施するような自治体を支援する事業も今年度から開始をしているところでございます。こういったところで事例をつくってまいりたいと思っております。
 加えまして、そのゾーニングということ以前の問題として、やはり立地の話が来てから再エネの対応をどうするかということで地域の中で考えるということではなくて、ある意味、先手を取って、理解を醸成していくという観点で、どのような地域裨益や環境保全を事業者に向けて求めていくのかとか、こういったことも含めて地域の声をよく聞いてすすめる、理解醸成のための支援事業なども今年度から開始をしております。こうした取組を踏まえまして、地域と共生し、裨益するような再エネの導入を地域とともに進めていきたいと考えております。
 最後、もう一点追加で、大橋座長からございました公共部門の脱炭素化の進捗について、特に公共施設への太陽光導入につきましては、政府、自治体を含めて、目標達成に向け、非常に危機的な状況があり、これは我々としても認識をしてございます。昨日、開催されましたエネ庁さんの審議会でも一緒に議論をしておりまして、今まさに要因を分析し、個々の課題に応じた対応を検討して実施していくということで考えているところでございます。
 私からは以上でございます。
 
○下田委員長
 環境省からもう一つ、地球温暖化対策課ですね。お願いします。
 
○環境省地球温暖化対策課
 地球温暖化対策課でございます。
 政府部門の太陽光発電の導入について補足をさせていただきます。先ほどお話がありましたけれども、政府部門のところで申し上げますと、各府省の策定する太陽光発電整備計画がございまして、これについてさらなる具体化を進めてまいります。
 また、政府部門におけるPPA方式の活用が重要とも考えていまして、今年度モデル的に環境省施設において事業化いたしまして、これを水平展開していきたいと思います。
 また、政府施設におけるペロブスカイト太陽電池の導入目標等も設定してございまして、ペロブスカイトに係る事業環境等も注視しながら、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
 
○下田委員長
 それでは、引き続きまして経済産業省からコメントをお願いします。
 
○経済産業省GX推進企画室長
 経済産業省です。ちょっと時間が過ぎていて恐縮です。
 様々な御指摘、御意見、ありがとうございました。一つ一つで申し上げると、大塚委員からの鉄スクラップ、既に環境省さんから御回答がありましたが、資料(資料6)の13ページ目に、少し細かいですが、循環経済行動計画を記載しています。それの右上にある、例えば「資源の海外流出の抑制」とか、あるいは「動静脈連携」と左下に書いてございます。なるべくリサイクルしやすいものを製造業側と一緒に作っていく、そのような取組を進めていくことで、必要な資源が国内で循環していくように、経済産業省としても関係省庁とサポートしていきたいと思っております。
 長谷川委員から、CCS・DACの支援の御質問がございました。経済産業省として現在、ムーンショットという文脈で、DACの研究開発を支援してございます。将来に向けたロードマップとか、そのあたりも引きながら、なるべく投資が集中するように、国としても将来重要な技術ということで研究開発のところからサポートをさせていただいてございます。
 土井委員から、海外展開していくためのパッケージ化の御指摘がありました。御指摘のとおりだと思っております。いろいろなやり方があると思いますが、まず一つはGX戦略地域の中で、データセンターをある種集中的に導入する地域を類型の一つとして入れております。そこで様々な企業、技術、サービスが混ざったような地域ができていくということだと理解していますので、そうした実践も踏まえながら、海外にどう打って出るかということも併せて考えていければと考えてございます。
 勢一委員から、中小企業、それから物価高、円安進行、そういったことも含めた地域へのサポート、このあたりをどう考えているのかという御指摘がございました。このあたりは、経済産業省が地域経済、あるいは中小企業施策として兼ねてからやってございます。稼ぐ力の向上、それから賃上げの好循環、これを回していくための様々な設備投資でありましたり、あるいは必要となる人材のスキル標準づくりみたいなものでありましたり、人材の適切な流動性の確保のための支援でありましたり、そうした取組をGXと一緒に進めていくということで考えてございます。
 高村委員からも幾つか御指摘、ありがとうございました。ETSの話は、今年度、始まったばかりでございますので、企業の皆様がしっかり算定をして、報告をしていくと。それから第三者検証機関などがしっかりワークしていくためのガイドラインの提供などから順次始めているところでございます。カーボンニュートラルに向けては、ETSも含めて、いろいろな政策を進めていくということだと考えておりまして、まずはしっかり制度を始めていく、定着していく、浸透させていくということに注力して進めていきたいと考えてございます。
 再エネパッケージなどは環境省さんからも御紹介があったとおりでございます。
 GXについて、ぶれずにという御指摘も最後にいただきました。経産省資料(資料6)の14ページ目に、ぶれずにやっていきますということを実は一言、書いてございます。いろいろなところで脱炭素や気候変動についての意見がございます。投資の予見性確保は非常に重要です。したがいまして、政府としてはぶれずに、この上のリード文の上から2行目の左から4文字目ですけれども、「ぶれずに」ということで、しっかり進めていきたいと考えてございます。
 林委員から、カーボンリーケージの懸念などございました。そのあたりはGXとしての経済成長と脱炭素の両立ということでしっかり見ていきたいと思っております。
 公共調達の役割、非常に重要だと考えてございます。本日、説明を少し省いてしまいましたが、まずグリーン鉄から、国内の公共事業への率先導入、それから2030年の本格活用、これに向けた支援を今、調査という形で進めてございます。そこで分かる様々な課題、あるいはノウハウ、これをしっかり横展開していきながら、地方自治体の皆様も含めて、活用しやすくなるような環境をつくっていきたいと考えてございます。
 原田委員からも様々いただきました。費用対効果の件は加藤室長からおっしゃっていただいたとおりでございます。削減貢献量、JCMを含めて、企業の海外展開の文脈でしっかり進めていきたいと考えてございます。
 GXのコンセプトをしっかり国際的にもと。POWERR Asiaも含めてということでおっしゃっていただきました。そのとおりに進めてまいりたいと思います。重要な御指摘、ありがとうございます。
 池田委員からも、いろいろと御指摘をいただきました。成長戦略としてのGX、しっかり進めてまいりたいと思います。ありがとうございます。
 原子力を含む電源構成の御指摘もございました。こちらはエネルギー基本計画とか総合資源エネルギー調査会、そうした場で適切に議論、発信されていくと思います。それに基づいて進めていくというように理解をしてございます。
 進藤委員からも、中小企業の支援、それから需要の創出に関する御指摘を賜りました。中小企業支援は先ほど申し上げた形で、稼ぐ力、それから賃上げ、あるいは設備投資の支援、それから脱炭素に向けたプランづくりの支援、そういったことも含めて、まさに商工会さん、それから地銀さんのような方々も含めて一緒に連携して、支援を拡大していきたいと考えてございます。
 マーケットづくりは、先ほどグリーン鉄の事例で申し上げましたけれども、どうやってGX価値を普及していくか。その幾つかの事例をしっかり横展開して、発信してまいりたいと考えてございます。
 最後、芦名委員からプランBという話がございました。GXグループとしてはGI基金を活用しながら、将来に展開できそうな技術へのサポートをしっかり続けさせていただいているところでございます。いろいろな状況変化に強靭に対応できるように、様々な技術、それからスタートアップ育成なども含めて、政府としてサポートしていきたいと思っております。
 経済産業省からは以上です。
 
○下田委員長
 続きまして、農水省みどりグループからお願いします。
 
○農林水産省みどりの食料システム戦略グループ長
 お時間の都合もあると思いますので、端的に回答いたします。
 大塚先生と長谷川先生から営農型太陽光発電について御指摘がございました。農地につきましては、食料生産基盤として国民の皆様への食料供給機能を果たしていく必要がございますので、基本的には農地として使用されることが重要でございます。
 両立している事例ということについての御指摘がございましたけれども、逆に、していない事例というのがどういったものかというと、地域で流通せずに、言ったら値がつかないようなものを、極めて手をかけずに生産している事例ですとか、あるいは全く何も生産していない事例も散見されるところでございまして、こういったものは全く両立していません。よい事例としては、農地で発電して、さらに施設園芸を併せてやって、そこで必要な電力を賄うといった事例もありますが、そこまでを求めるというよりは、しっかりと農地での機能が維持されるかどうかという点が、両立しているというものでございます。
 そして耕作放棄地、使われなくなったところについて長谷川先生から御指摘がございましたけれども、荒廃農地は再生可能か、再生困難かということで対応が変わってきます。再生可能なところは再生して、担い手に渡して食料生産をしていただくというのが基本でございます。再生困難なところにつきましては、地目の変更等によって利用するということは可能でございますが、いずれにせよ、地域との調和というのが非常に重要でございますので、その点を配慮していくべきかと考えてございます。
 JCMにつきまして御指摘がございました。現在、フィリピンとの間で間断かんがいの方法論が承認されまして、クレジット化はまだなのですけれども、進んでいく予定でございます。このほか、今後はバイオ炭等のJCMの方法論等についても進めていきたいと考えております。
 ほかにも、MIDORI∞INFINITYは、適応ですとかネイチャーポジティブといった取組にも対応していけると思っていますので、幅広いビジネス展開に活用していきたいと思います。
 そして森林でございます。森林につきましては、森林の高齢化の御指摘がございました。そのとおりでございますが、担い手の高齢化等の課題もございます。こうした中で、いかに効率的に施業するかということが重要でございまして、森林経営管理制度等を通じまして、森林の経営管理の集約等を進めていっているところでございます。また、高性能林業機械の導入等、併せて進めまして、全国で効率的な施業を進めていくことで吸収源対策を進めてまいりたいと考えてございます。
 最後に加速化プランの話、御指摘ありがとうございます。多様な投資手法としましては、GXの推進によりまして様々な投資手法が出てきてございますが、農林分野はなかなかそういった取組が進んでいない点もございますので、例えばブレンデッドファイナンスですとかグリーンボンド等の活用も含めて、それぞれの取組のニーズに合わせて、適宜適切な優良事例を横展開していきたいと考えている次第でございます。
 以上でございます。
 
○下田委員長
 それでは、最後に国土交通省ですね。環境政策課からお願いします。
 
○国土交通省環境政策課長
 大塚委員から、SAFについて御質問がございました。2030年使用量1割、その先のカーボンニュートラルに向けまして、資源エネルギー庁、ステークホルダーとプラットフォームを組んで、生産・消費両面から取り組んでいるところでございます。
 また、自動車税の環境性能割の廃止の後の自動車税の在り方ということで御質問がございましたけれども、これにつきましては、自動車の重量及び環境性能に応じた公平・中立・簡素な税の仕組みにつきまして、政府全体で検討して、来年度の税制改正において結論を得ることとされております。
 最後に伊原委員から、輸送ルートや利用モードによるCO排出量について御指摘がありましたけれども、こちら、物流事業者での取組事例が既に始まっている例もございます。国交省として、こうした取組の効果、広げ方について勉強しているといったところでございます。
 以上でございます。
 
○下田委員長
 活発な御議論、ありがとうございました。
 それでは、時間も過ぎておりますので、これで終わりたいと思いますが、今回の内容は地球温暖化対策推進本部の政府全体の進捗点検の資料として報告していただくことにしたいと思います。今後、報告資料に修正がある場合は、私と大橋座長の二人に御一任いただけますでしょうか。
 それでは、議題の3番目について、事務局から何かございますでしょうか。
 
○環境省脱炭素社会移行推進室長
 特にないです。
 
○下田委員長
 それでは、以上で本日の議事は全て終了でございます。円滑な進行に御協力いただきまして、誠にありがとうございました。
 事務局にお返しします。
 
○環境省脱炭素社会移行推進室
 委員の皆様におかれましては、大変御活発な御議論をいただき、ありがとうございました。
 本日はこれにて以上とさせていただきます。ありがとうございました。
 
  
午前11時45分 閉会