中央環境審議会地球環境部会地球温暖化対策計画フォローアップ専門委員会(第9回) 議事録

開催日時

令和8年4月30日(木)13時00分 ~ 15時30分

開催場所

対面・オンライン併用による開催

議題

(1)2024年度の我が国の温室効果ガス排出量及び吸収量について
(2)2024年度インベントリと地球温暖化対策計画の進捗状況等に基づく分析について
(3)分析を踏まえたフォローアップ重点項目(案)と今後の予定について

(4)その他

資料一覧

議事次第
資料1:中央環境審議会地球環境部会地球温暖化対策計画フォローアップ専門委員会委員名簿
資料2:2024年度の我が国の温室効果ガス排出量及び吸収量について
資料3-1:2024年度インベントリと2023年度の温暖化対策計画の進捗状況に基づく分析について
資料3-2:企業の温室効果ガスの排出状況について
資料3-3:家庭CO2統計から見える家庭部門の進捗状況
資料3-4:積載効率向上によるCO2排出削減効果の分析
資料4:分析を踏まえたフォローアップ重点項目(案)と今後の予定について

議事録

脱炭素社会移行推進室午後1時00分 開会

 ○脱炭素社会移行推進室
 定刻となりましたので、ただいまから、中央環境審議会地球環境部会地球温暖化対策計画フォローアップ専門委員会第9回を開催いたします。
 環境省脱炭素社会移行推進室の新津でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日の専門委員会は、対面、オンラインを併用したハイブリッド形式にて開催させていただいております。開催の状況はインターネットで同時配信し、動画は会議後、議事録公開までの間、ウェブ上で公開予定です。
 また、委員に変更がございまして、山下委員にご参画いただいておりましたが、委員を辞任されました。また、本委員会より、土井委員、長谷川委員、芦名委員に新たにご参画いただいております。
 土井委員、長谷川委員、芦名委員の順番でご挨拶を頂戴できますと幸いです。
 まず初めに、土井委員、お願いいたします。
 
○土井委員
 ありがとうございます。日本エネルギー経済研究所の土井と申します。よろしくお願いいたします。
 私は、エネルギーといいましても、需要側の分析調査を主に行っております。省エネポテンシャルの分析ですとか、あるいは諸外国の政策調査等を行っております。
 今回からどうぞよろしくお願いいたします。
 
○脱炭素社会移行推進室
 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 続きまして、長谷川委員、お願いいたします。
 
○長谷川委員
 立命館大学の長谷川です。
 このたびは、このような場にお招きいただき、ありがとうございます。
 私の専門は統合評価モデルという世界のモデル、グローバルモデルを使ったシミュレーションで気候変動の対策について分析するというのをずっとやってまいりまして、特に農業、土地利用分野というところを専門にしております。
 学ぶことのほうが多いような気がしますが、貢献させていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 
○脱炭素社会移行推進室
 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 では最後に、芦名委員、お願いいたします。
 
○芦名委員
 国立環境研究所の芦名でございます。今回から参加させていただきます。
 私は、メインは日本を対象としたエネルギー、あるいは脱炭素のモデル分析というものを中心にしてございます。
 そういう観点で、エネルギー、あるいはシステムといったところが中心になろうかと思いますけれども、貢献できればと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 
○脱炭素社会移行推進室
 ありがとうございます。
 本日は委員10名のうち8名の出席となっており、定足数の要件を満たし、専門委員会として成立していることをご報告いたします。
 また、今回は、委員の皆様に加えて、本日のご審議に資する専門的知見をご提供いただくために、国立環境研究所温室効果ガスインベントリオフィス、畠中様、株式会社価値総合研究所、山崎様、株式会社住環境計画研究所、鶴崎様、岡本様にご出席いただき、オブザーバーとして、一般社団法人日本経済団体連合会、日本商工会議所にご出席いただくこととしております。
 開会に際し、環境省地球環境局長、関谷よりご挨拶させていただきます。関谷局長、よろしくお願いいたします。
 
○地球環境局長
 本日はゴールデンウィークの谷間の大変慌ただしい中で、この専門委員会にご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
 地球環境局長を務めております関谷と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
 地球温暖化対策計画ということで、昨年2月に新たな計画を閣議決定したわけでございますが、今回は少し時間差がございまして、2024年度のインベントリが公表されたということで、それに基づきまして分析、あるいは今後の取組等についてご議論いただきたいと思ってございます。
 今月14日に公表いたしました2024年度の我が国の温室効果ガスインベントリでございます。国連の事務局のほうに提出をいたしました。
 この後、詳しくご説明もあるわけでございますけれども、2024年度におきましては、我が国の温室効果ガスの排出量、吸収量につきまして約9億9,400万トンということになりました。10億トンの大台を下回りましたのは初めてということになりまして、もともと基準年としております2013年度以降、最も低い値となってございます。また、年度ごとに多少は振れ幅がございますけれども、全体として減少傾向が続いているという状況になってございます。
 今後についてでございますけれども、2030年度目標、46%削減の達成、その先のさらなる削減に向けて、削減余地のある取組を加速していくということが重要となってまいります。
 今般のインベントリの公表に際しまして、石原環境大臣から、めり張りをつけた地球温暖化対策計画の進捗点検を通じ、施策の充実・強化等を検討するよう指示を受けてございます。
 昨今、エネルギー関係、あるいは国際情勢は非常に厳しくなってきておるわけでございまして、この脱炭素の取組と経済成長、あるいはエネルギーの安定供給、その同時実現というものがこれまで以上に求められる状況になってございます。
 そういった観点を踏まえつつ、めり張りをつけた進捗点検を行ってまいりたいと思ってございますので、本日、議事をこれから進めさせていただきますが、どうぞ忌憚のないご意見をよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございます。
 
○脱炭素社会移行推進室
 それでは、以後の議事進行を下田委員長にお願いしたいと思います。下田委員長、よろしくお願いいたします。
 
○下田委員長
 皆様こんにちは。委員長の下田でございます。
 本日2時間半と少し長いですけれども、最後までよろしくお願いいたします。
 本日の議事は3つございまして、2024年度の我が国の温室効果ガス排出量及び吸収量について、2番目が2024年度インベントリと地球温暖化対策計画の進捗状況等に基づく分析について、3番目が分析を踏まえたフォローアップ重点項目(案)と今後の予定についてとなってございます。
 今日は議論を2つに分けまして、まず議題の1番と2番、資料でいきますと資料の2番から3―4番まで、この資料のご説明をいただいた後、まず1回目のご審議の時間を設けます。その後、議題3、今後のフォローアップ重点項目ということで、資料4についてご説明いただいた後で、審議の時間を再び設けるという段取りで進めます。
 それでは、まず前半の議題1番につきまして、資料2を用いまして、国立環境研究所温室効果ガスインベントリオフィスの畠中様からご説明いただきたいと思います。では、よろしくお願いいたします。
 
○国立環境研究所
 ありがとうございます。私からは、駆け足になりますけれども、2024年度の我が国の温室効果ガス排出量及び吸収量の概要についてご説明したいと思います。
 次のページをお願いします。ありがとうございます。2024年度の我が国の温室効果ガス排出・吸収量は、先ほど関谷局長からもご説明ありましたけれども、9億9,400万トンということで、初めて10億トンの大台を下回ったということになってございます。こちらの値は、森林等の吸収源対策による吸収量を総排出量から差し引いたものという値になってございます。
 こちらの値は、2023年度、前年度比1.9%減、1,880万トン減、2013年度比でいいますと28.7%減という数値になっております。
 2023年度からの減少要因といたしましては、製造業の生産量の減少等によるエネルギー消費量の減少及び電力の脱炭素化、原発の再稼働ですとか再エネの拡大に伴う電力由来のCO排出量の減少となってございます。
 基準年2013年度からの減少要因といたしましては、エネルギー消費量の減少、省エネの進展等及び電力の脱炭素化に伴う電力由来のCO排出量の減少等となっております。
 次のページをよろしくお願いします。ガスといたしましては、最も排出が多いCOに関しましては、24年度は9億7,100万トンとなりまして、23年度、前年度比1.7%減、13年度比26.0%減ということになってございます。
 HFCの排出量も、ついでではないのですが、近年かなり大きかったものとしましては、2005年度から21年度まで年々増加していたところ、直近3年に関しましては連続で減少したというのが現況になってございます。
 次のページをお願いいたします。CO、中でもエネルギー起源COの部門別排出量の推移となってございますけれども、こちらは2023年度からの変化を見ますと、産業で2.5%減、850万トン減、運輸部門は1.6%減、約300万トン減、業務その他部門は0.2%、微増ですけれども、家庭部門は0.7%減ということになってございます。
 業務その他部門が微増となったのですけれども、全体としては2023年度からの減少であるという状況になっております。
 要因のほうなのですけれども、産業に関しましては、前年度からの減少は、製造業の生産量の減少によるエネルギー消費量が減少したこと、運輸部門に関しましては、前年度比減の理由といたしましては、トラック輸送のエネルギー消費効率が向上したことや旅客自動車の燃費が改善したこと、それから業務部門に関しましては、微増のところは、電力のCO排出原単位が改善したものの、産業活動の回復に伴ってエネルギー消費量が増加したことということになってございます。家庭部門に関しましては、前年度比の減は、電力のCO排出原単位が改善したというところが効いております。
 すみません、スライドは1つ後に行ってしまっていたのですけれども、今申し上げておりました電力の排出原単位に対する影響が大きい、総合エネルギー統計における電源構成の推移というスライドをご覧いただいております。こちらですけれども、2024年度の電源構成に占める再エネの割合は23.1%で、2023年度からは0.2ポイント増加。原子力は9.4%で、2023年度からは0.9ポイント増。火力に関しましては67.5%で、2023年度から1.1ポイント減という状況になってございます。
 1枚めくっていただきまして、まとめますと、COの次に大きいガスでございます代替フロン等4ガスの2024年における排出量は3,220万トンということで、2023年比で4.8%減。中でもHFCの排出量の減少による寄与が大きいことから、オゾン層保護法に基づく生産量、消費量の規制、それからフロン排出抑制法に基づく低GWP冷媒への転換ですとか、機器使用時・廃棄時の排出対策の効果が現れているものと考えられます。
 それから、HFCの排出量推計に用いております冷媒の初期充填量などの設定値に関しましては、最新の使用実態を反映するような見直しを算定のほうで行っております。
 それから、最後、見ていただきまして、こちらは吸収のほうになりますけれども、森林等の吸収源対策による吸収量の推移になってございますが、2024年度の量といたしましては5,230万トン、前年度が5,390万トンということになっております。このうち、新たな吸収源として注目されておりますブルーカーボンに関しましては、前年度とほぼ同量の約32万トンということで計上しております。
 以上、駆け足で失礼いたしましたが、今年4月14日に発表いたしましたインベントリの概要になっております。ありがとうございました。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。それでは、次に、議題の2番目につきまして、資料3―1と資料3―2につきまして、続けて事務局よりご説明をお願いします。
 
○脱炭素社会移行推進室長
 資料3―1でございます。2024年度インベントリと2023年度の地球温暖化対策計画の進捗状況に基づく分析を説明さしあげます。
 まず、スライド2以降の温室効果ガス総排出量についての分析です。
 スライド3については、先ほど国立環境研究所より説明いただいたとおり、2024年度の温室効果ガス排出・吸収量は9億9,400万トン、2013年度比で28.7%の削減となっております。
 スライド4は、エネルギー起源COの進捗要因分析となります。進捗要因として一番大きいものは、非化石電源比率の向上などによるCO排出係数改善で1億2,500万トンとなっており、2030年度の目安となる削減量に対する2024年度の削減量としては進捗率44%となっており、さらなる対策が必要という状況でございます。
 進捗要因の2番目は、省エネ等によるエネルギー消費量の削減によるCO排出削減ですが、1億300万トン、進捗率54%ということで、同じくさらなる対策が必要という状況でございます。
 スライド4の図を増減要因推計式で分析し数字でお示ししたものがスライド5となります。2022年度から2023年度に比べて、2023年度から2024年度のほうが、CO排出係数改善要因と省エネ等要因のいずれも削減量が減少していることから、短期的な成果に一喜一憂する必要はないと考えておりますが、2030年度まで残り5年となっておりますので、本年度は昨年度に比べてフォローアップを強化していきたいと考えております。
 次に部門別の分析です。まずはスライド6以降が産業部門となります。
 スライド7のとおり、エネルギー種別ごとのCO排出量で見ますと、2024年度と2023年度の比較は真ん中の大カッコの数字となりますが、天然ガス、都市ガスは1.2%増加ということで、それ以外は減少という状況です。
 スライド8は、エネルギー消費量、PJで表した図となりまして、スライド7と同様の傾向となっております。
 スライド9は、産業部門のうち、製造業についてのCO排出量の推移でございます。詳細は後ほどのスライドでご説明いたします。
 スライド10、11で赤字のところが2023年度に比べて排出量が増加したところでございまして、水産養殖業、設備工事業、食品飲料、生産機械器具製造業、電子部品デバイス電子回路製造業、情報通信機械器具製造業、輸送用機械器具製造業、革製品・毛皮製造業、その他製造業で増加となっております。スライド12は、製造業のエネルギー消費量で表した推移です。
 スライド13でございますが、産業部門もCO排出係数改善と省エネ等の進捗率がそれぞれ44%、36%となっておりますが、活動量の減少が大きいこともあり、排出量は目安となる赤い点線を下回っております。
 スライド14は産業部門を増減要因推計式で分析したもの、スライド15は産業部門のうち製造業を増減要因推計式で分析したものです。スライド16は増減要因推計式を記載したものです。
 スライド17に参りまして、2013年度から2024年度の排出削減要因を分析した資料となります。排出の約9割を占める主要6業種については、黄色で塗ってあるところを増減要因として分析しております。青い文字のところが主たる排出削減要因、赤い文字のところが主たる排出増加要因となります。例えば、鉄鋼業につきましては、国内の建設用途の供給減と輸出減少による粗鋼生産量の減少という経済活動要因が排出減の要因となっております。機械製造業は、高付加価値品目への転換による削減要因がありつつ、経済活動が活発化した増加要因もあるという状況です。
 スライド18はスライド17の内容を図示したものとなります。
 スライド19の左の図は製造業の鉱工業生産指数・IIP当たりのエネルギー原単位が青色の線となりまして、2013年度に比べて2024年度のエネルギー原単位は改善している状況です。
 スライド20は、地球温暖化対策計画に記載のある対策のうち、2030年度の排出削減見込量が100万トン以上の産業部門の対策について、2023年度までの進捗率を記載した表となります。
 スライド21からは運輸部門になります。
 スライド22は輸送機関別のCO排出量の推移です。自動車からの排出量が大きくなっております。スライド23は運輸部門のうち旅客の排出量の内訳、スライド24は貨物の排出量の内訳となります。
 スライド25は燃料種別で表したものでございまして、スライド26の旅客についてはガソリンからの排出が7割、スライド27の貨物については軽油からの排出が7割となっております。
 スライド28で赤字のところが2023年度に比べて排出量が増加したところでございまして、旅客については、自家用車の企業利用寄与他、営業用バス、二輪車、国内船舶、国内航空が増加しており、貨物については、自家用貨物、いわゆる白ナンバーのトラックの部分と、国内航空が増加しております。
 スライド29から31は、エネルギー消費量の推移でございます。
 スライド32でございますが、運輸部門もCO排出係数改善と省エネ等の進捗率がそれぞれ16%、43%となっております。排出量が目安となる赤い点線を上回っており、さらなる削減対策が必要となっている状況です。
 スライド33から35は運輸部門を増減要因推計式で分析したものとなります。
 スライド37は2013年度から2024年度の排出削減要因を分析した資料となります。旅客については自動車の燃費改善が主たる削減要因、貨物は輸送モードとして鉄道、船舶の比率が減り、トラックの輸送分担率が上がったことが増加要因、産業構造の変化による貨物輸送量の減少が減少要因となっております。
 スライド38ですが、原単位で見ますと、緑色の線が、旅客は旅客輸送量当たりのエネルギー消費量となります。2013年度比で2024年度は15%改善している状況でございます。他方、貨物につきましては、貨物輸送量当たりのエネルギー消費量が2013年度比で2024年度はほぼ横ばいという状況でございます。
 スライド39は2030年度の削減見込量が100万トン以上の運輸部門の対策の進捗率を記載した資料となります。
 スライド40からは業務その他部門となります。
 スライド41は業種別のCO排出量の推移でございます。
 スライド42はその詳細となりまして、赤字のところが2023年度に比べて排出量が増加したところでございまして、情報通信業、運輸業・郵便業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、専門技術・宿泊飲食・生活関連サービス、教育・学習支援業、医療・福祉が増加しております。
 スライド43は業種別エネルギー消費量の推移でございます。
 スライド44はエネルギー種別ごとのエネルギー消費量でございまして、2023年度に比べて2024年度は都市ガス、LPG、電力がエネルギー消費量として増加しております。
 スライド45のとおり、業務部門のCO排出係数改善の進捗率は45%となっており、活動量等の増もあることから、排出量が目安となる赤い点線を上回っており、さらなる削減対策が必要となっている状況でございます。
 スライド46は業務部門を増減要因推計式で分析したものとなります。一番上のところの排出量変化のとおり、2022年度から2023年度が1,520万トンの減少だったものが、2023年度から2024年度は20万トンの増加となっております。2022年度から2023年度の削減に比べ2023年度から2024年度の削減量が大きく減ったところは、エネルギー消費効率要因でございまして、省エネについてさらに対策を進めていく必要があると考えております。
 スライド48は2013年度から2024年度の排出削減要因を分析した資料となります。業務部門は建築物の省エネ化や再エネの導入等が削減要因、床面積の増加が増加要因となっております。
 スライド49のとおり、原単位で見ますと、業務部門の床面積当たりのエネルギー消費量は、2013年度比で2024年度に37%改善していますが、直近の2023年度から2024年度は1%増加しているという状況でございます。
 スライド50は2030年度の排出削減見込量が100万トン以上の業務部門の対策の進捗率一覧となります。
 スライド51からは家庭部門でございます。
 スライド52はエネルギー種別のCO排出量の推移でございまして、2023年度から2024年度では都市ガスからの排出が増えているという状況でございます。
 スライド53は地域別の状況で、2023年度に比べて排出量が増加しているところとしては、関東、東海、関西、九州など都市部での排出量が増加しているという状況でございます。
 スライド54はエネルギー種別のエネルギー消費量の推移でございます。
 スライド55でございますが、家庭部門もCO排出係数改善の進捗率が50%、省エネ等が33%でございまして、排出量が目安となる赤い点線を上回っていることから、さらなる削減対策が必要となっている状況でございます。
 スライド56は増減要因推計式で分析したものとなります。一番上の排出量変化にございますとおり、2022年度から2023年度が1,100万トンの減少だったものが、2023年度から2024年度は100万トンの減少となっております。2022年度から2023年度の削減に比べ2023年度から2024年度の削減量が大きく減ったところは、1人当たりエネルギー消費要因と電力のCO排出原単位要因でございまして、省エネや再エネについて、さらに対策を進めていく必要がございます。
 スライド58は2013年度から2024年度の排出削減要因を分析した資料となります。家庭部門は電化・燃料転換、省エネ、再エネ導入等が削減要因となり、世帯数の増加が増加要因となっております。
 スライド59のとおり、エネルギー原単位で見ますと、家庭部門は1人当たりのエネルギー消費量が2013年度比で2024年度は14%改善しておりますが、直近の2023年度から2024年度は横ばいという状況になっております。資料のほう、表記が逆となっている部分がございまして、失礼しました。会議後に訂正した資料を掲載するようにいたします。長期トレンドとしては、右側の図のとおり、電化や燃料転換が進み、LPGや灯油の構成比が減少傾向となっております。
 スライド60は2030年度の排出削減見込量が100万トン以上の家庭部門の対策の進捗率一覧となっております。
 スライド61からはエネルギー転換部門となります。
 スライド62は電気・熱配分前のエネルギー転換部門のCO排出量です。発電に伴う排出量が9割以上となっております。
 スライド63は電気・熱配分前のエネルギー転換部門のエネルギー消費量となります。
 スライド64のとおり、電気・熱配分前のエネルギー転換部門のうち発電部門につきましては省エネ等の進捗率が46%となっており、排出量が目安となる赤い点線を上回っていることから、さらなる削減対策が必要となっている状況でございます。
 スライド65は増減要因推計式で分析したものでございます。一番上の排出量変化にございますとおり、2022年度から2023年度が2,310万トンの減少だったものが、2023年度から2024年度は460万トンの減少となっております。2022年度から2023年度の削減量に比べ2023年度から2024年度の削減量が大きく減ったところは、非化石電源の構成割合要因でございまして、電源の非化石化についてさらに対策を進めていく必要がございます。
 スライド67は2013年度から2024年度の排出削減要因を分析した資料となります。エネ転部門のうち発電部門は非化石電源比率の増加や電力需要の減少が削減要因となっております。
 スライド68のとおり、電力のCO排出原単位は低減しているものの、さらなる低減が必要となってございます。
 スライド69のとおり、太陽光も風力も累積の設備容量としては順調に増えております。
 スライド70のとおり、再エネ分野で見ましても累積での設備容量は増加している状況でございますが、固定価格買取制度における買取電力量としては微増という状況でございます。
 スライド71は2030年度の排出削減見込量が100万トン以上のエネ転部門の対策の進捗率一覧でございます。
 スライド72からは、エネルギー起源CO以外の温室効果ガスについてでございます。
 スライド73のとおり、直近では、全ての温室効果ガス排出量が減っております。2013年度比では、HFCが増加しておりますが、これは、温室効果ガスインベントリには含まれないオゾン層を破壊するフロン類であって、モントリオール議定書で削減することとなっているCFCやHCFCを、HFCに置き換えてきたことが要因となっております。
 スライド74のとおり、活動量以外の対策部分に当たる排出係数等の進捗については51%となっており、排出量が目安となる赤い点線を上回っていることから、さらなる削減対策が必要となっている状況でございます。
 スライド75はガス別または分野別に分けて増減要因推計式で分析したものでございます。
 スライド77は2013年度から2024年度の排出削減要因を分析した資料となります。非エネCOはセメント生産量の減少、メタンは有機性廃棄物の埋立量の減少と水田からの排出量の減少、一酸化二窒素は化石燃料の燃焼から排出する分の減少と農地への施肥量の適正化、フロン類につきましては業務用冷凍冷蔵分野の対策が主たる減少要因となっておりまして、CFCやHCFCからHFCへの転換が増加要因となっております。
 スライド78でございますが、2013年度比で排出増となっているHFCを見ますと、冷媒用途が大半を占めておりまして、用途としては、業務用冷凍冷蔵や空調用途が約64%、家庭用エアコンが約26%、カーエアコンが約8%となっております。
 スライド79は、2030年度の排出削減見込量が100万トン以上のエネ起CO以外の対策の進捗率一覧でございます。
 スライド80からが資料3―1のまとめとなります。
 スライド81のとおり、2024年度の温室効果ガス排出量は、目安の赤い点線を上回っております。部門別に見ますと、産業部門の排出量のみが目安の赤い点線を下回っており、運輸、業務、家庭、エネ転、HFC部門での対策強化が必要という状況でございます。
 スライド82のとおり、昨年度の地球温暖化対策推進本部における2023年度の進捗状況の取りまとめの中では、赤字の対策について、より一層の対策が必要とされております。
 以上が資料3―1でございます。
 続きまして、資料3―2でございます。
 より詳細な各主体の削減努力を分析する手始めとなる資料として、スライド2のとおり、地球温暖化対策法に基づく算定・報告・公表制度から、コロナ前の2019年度と直近の2023年度の報告で、排出削減量が大きい企業をピックアップし、このうちの3社について取組の事例をまとめております。
 スライド4がエネ転部門と産業部門、スライド5が業務部門と運輸部門で排出削減量が多い企業となります。
 スライド6が、スライド4、5の中から削減努力の事例を紹介するためにピックアップした3つの企業となります。
 スライド7の東レにつきましては、再エネ、省エネの取組を推進するとともに、Scope3の削減につながるサステナビリティイノベーション事業拡大に取り組んでおられます。
 スライド8のトヨタにつきましては、生産現場におけるエネルギー診断を行い、CO排出量が大きい塗装工程につきまして、生産性を向上させ、労働環境を改善しつつ、コスト低減や省エネなどを達成しておられます。
 スライド9のクボタにつきましては、削減目標や計画を策定し、電気炉の導入や営農型太陽光発電の導入等の取組を進めておられます。
 資料3―1のようなマクロ分析に加えて、各主体の努力を分かりやすく示す資料として資料3―2のような資料につきまして、今後段階的に分析を充実させてまいりたいと考えております。
 資料3―2は以上でございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。
 それでは、資料3―3につきまして、株式会社住環境計画研究所、鶴崎様からご説明をお願いします。
 
○住環境計画研究所
 ご紹介ありがとうございます。また、本日は貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございます。住環境計画研究所の鶴崎でございます。
 今日は、こちらにありますとおり、家庭CO統計から見える家庭部門の進捗状況についてご説明させていただきます。
 スライド2をご覧ください。本日の報告内容4点を示しております。メインテーマは、3ポツの家庭部門対策の進捗状況でございます。4ポツは、昨今のエネルギー情勢を踏まえた参考情報となります。
 4ページをご覧ください。正式な統計の名称は、家庭部門のCO排出実態統計調査、略称として家庭CO統計と呼ばれております。ここでは、その概要をまとめてあります。
 この統計では、毎回9,000~1万世帯程度のCO排出量を、様々な説明要因、つまり属性事項と一体的に把握しているというところでございます。
 表の2段目です。調査周期は、2017年度から始まりまして2023年度まで毎年度実施されておりましたが、現在は2年に1回の実施となっております。
 また、そのすぐ下、調査方法ですけれども、1つ目として調査員調査、これはいわゆる無作為抽出による調査でございまして、もう一つ、インターネットモニター調査を組み合わせて行っております。こちらは調査のコストと統計技術的な妥当性のバランスを図ったものでありまして、政府統計としては珍しい方法を取っています。
 6ページをご覧ください。最新の調査、2023年度の結果となります。世帯当たりの年間CO排出量は2.47トンでございまして、エネルギー種別の構成比は電気が約7割、ガスが約2割、灯油が1割となりました。こちらの構成比は、先ほどご報告ありました温室効果ガス排出インベントリとほぼ整合的です。
 右側、用途別の結果は推計による参考値でございますが、照明・家電製品等が5割弱、給湯が2割強、暖房が2割を占めております。
 7ページ、2017年度から23年度までの推移となります。6年間で排出量は22.8%減少しています。この間、2020年度だけ新型コロナウイルス感染症による、いわゆるステイホームの影響で一時的に増加しております。
 また、折れ線で示していますのは世帯人数なのですが、こちらも減少トレンドとなっています。このため1人当たりで見ますと6年間で14.9%の減少となります。
 8ページ、同じ情報を住宅の建て方別に示しています。左側、戸建住宅では、集合住宅に比べて減少率が高くなっております。
 9ページをご覧ください。こちらは少し細かくなっていますが、今の排出量をさらに各年度で建築時期別に分けたものとなっております。例えば左の図は戸建住宅ですが、2017年度をご覧いただきますと、一番左の色が最も薄い棒が1980年以前に建てられた戸建住宅の2017年度における調査結果、排出量となります。
 ご覧のとおり、建築時期によって排出量に差があるわけですけれども、全ての年度の結果を俯瞰してご覧いただきますと、建築時期別による差が、年を経るごとに縮小してきているということが分かります。
 一方、右の集合住宅では比較的差が小さく、また差のパターンの経年変化もあまり目立ちません。実は、戸建住宅では世帯人数の減少ペースが建築時期によって異なるということが影響しています。
 そこで、10ページ、次のページですが、1人当たりの排出量で比較しますと、建築時期による差が明瞭となります。左の戸建住宅をご覧いただきますと、一番古い1980年以前では1.5トン前後ですが、最も新しい2016年以降では1トン弱となっています。他方、右の集合住宅では、建築時期による差があまり見られません。戸建住宅では、建築時期によって住宅や設備の性能などにかなりの差があることが示唆されます。
 続きまして、12ページ、こちらから各対策の普及状況をご紹介します。
 まず、断熱窓です。ご覧のとおり、この間、22%から26%で推移をしております。
 13ページへ移っていただきまして、こちらは少し細かい図になりますので、少しゆっくりご説明いたしますけれども、建て方別に、さらに建築時期別に断熱窓の普及率を示しております。
 2023年度値を確認しますと、一番色の濃い系列の2016年以降に建てられた住宅、こちらでは戸建で約7割、集合住宅、右側の図の一番右、ここでは約3割に普及していることが分かります。建築時期によって断熱窓の普及率に大きな差がありますので、住宅の新築が進んでいきますと、徐々に入れ替わって、全体の普及率が高くなるという構造があります。もちろん断熱窓を後から設置することも可能ですので、既築住宅でも徐々に普及しています。
 この効果を視覚的に分かりやすくするため、図に2本の折れ線グラフを示しています。濃いオレンジの線は、2015年以前の住宅での普及率を2017年度値に固定した場合、つまり新築による入れ替わりだけを反映した普及率を示しています。これを既築固定ケースとこの図では呼んでいます。
 これに対しまして、薄いオレンジの線は実態です。つまり調査結果そのものとなります。したがいまして、この2本の線の差が、既築住宅での近似的な普及効果と言えます。
 こうしてご覧いただきますと、断熱窓に関しては、既築住宅での導入速度は緩やかで、あまり目立っていないという状況でございます。
 続きまして、14ページと15ページに関しまして、同じ構成で居間のLED照明の普及率を示しています。LED照明は大きく増加しているわけですけれども、15ページをご覧ください。
 こちらをご覧いただきますと、先ほどの濃いオレンジの線と薄いオレンジの線が大きく乖離していることが分かります。したがいまして、既築住宅への入替えが普及率を持ち上げる大きな要因になっているということが分かります。
 16ページ、17ページは電気ヒートポンプ式給湯器の普及状況でございます。
 17ページをご覧いただきますと、こちらは左の戸建住宅の場合に限られますが、既築住宅での導入が、LED照明ほどではないものの、一定程度、普及率の上昇に寄与していることが分かります。
 対して右の集合住宅に関しては、新築での普及も限定的ですし、既築住宅での導入も寄与がほとんどないという状況でございます。
 続きまして、18ページ、19ページはエアコン暖房の普及率を示しています。このエアコン暖房というのは、図の下の注釈に示しているのですけれども、最もよく使う暖房機器がエアコンである世帯の割合ということになります。
 19ページをご覧いただきますと、左の戸建、右の集合、いずれも既築住宅での導入が普及率の上昇に寄与していることが分かります。
 続きまして、20ページ、太陽光発電につきましては、家庭CO統計のデータではなく、再生可能エネルギーの固定価格買取制度、FIT制度のデータから、10キロワット未満システムの導入件数に基づく普及率を示しています。ご覧のとおり、上昇傾向が確認できます。
 21ページ、こちらは住宅・土地統計調査による建築時期別の普及住戸数、図のタイトルは「普及率」と書いてしまいましたが、「住戸数」の誤りでございます。訂正いたします。こちらを2018年と2023年の2時点で比較したものです。
 この5年間の増加件数は51万件となっているのですが、こちらは、この5年間の新築における太陽光発電の普及住戸数が約50万件弱ということで、ほぼそれと一致しています。つまり、近年の住宅用太陽光発電市場は、新築が主な導入先となっていると考えられます。
 22ページは、家庭CO統計における太陽光発電システムの普及率のデータですが、6.3%から7.5%で推移しています。FITデータより高い値になっていまして、しかも少し数値としては減っているように見えますが、こちらはインターネット調査モニターの特性の影響が出ておりまして、その特性の影響が実は経年で弱まってきているということで、このようなデータになっています。
 続きまして、23ページ、家庭用蓄電システムの普及率、こちらは現在2%程度となっております。
 24ページ、左の戸建住宅をご覧いただきますと、建築時期別で一番濃いところ、2016年以降の住宅では現在約1割という状況です。
 25ページに参ります。家庭CO統計では、主要な3種類の家電製品の製造時期を調査しております。経年で買換えが進んでいることが確認できますので、ストックでのエネルギー効率の改善が進んでいることが期待されます。
 今回少し試算をいたしまして、26ページになりますが、この統計のデータと各種資料を組み合わせまして、これら3種類の家電製品の電力消費量を推計した結果となります。
 2017年度と23年度を比較いたしますと、6年間で冷蔵庫については減少、テレビはほぼ横ばい、エアコンは増加となっています。
 冷蔵庫は使用台数の変化はほぼございませんので、効率改善がそのまま電力消費量の減少につながっています。
 他方、テレビに関しては、画面の大型化が効率改善を相殺していると考えられます。
 エアコンについては、先ほど見ましたように、暖房での利用が増えていることなどで増加しています。
 27ページ、3ポツの対策の進捗に関するまとめと示唆となります。
 1ポツ目、家庭CO統計の建築時期別集計データを加工しまして、経年変化を追跡することで、建て方別に新築、既築別の普及動向を検討しました。詳細は省略します。
 2ポツ目、現在、新築の性能向上は進んでいるわけですけれども、新築件数自体が減少傾向にありますから、今後、ストック対策の重要性がより高まっているところです。その際、自明のことではありますが、建て方によって対策の進捗状況、あるいは普及障壁が異なっているということに留意して、施策を展開していく必要があると考えております。
 1つ目の矢じりですが、戸建住宅に関しては、スペースの制約が比較的小さいということで、様々な対策を導入しやすいというところですが、一方で、導入速度は対策によって大きく異なることが確認されていますので、それぞれの障壁の特定と対応が必要と考えられます。
 2つ目、一方で集合住宅では、断熱窓の普及率がまだ戸建に比べても低いということで、対策の余地が大きいということが分かりました。一方、給湯器に関しては、物理的な制約が大きいので、現在、ガスや石油の給湯器が使われている建物では、恐らく潜熱回収型への転換を超える対策というのは難しいであろうと。現状では見通しづらいと考えています。
 したがいまして、2050年カーボンニュートラル実現に向けて、需要側で可能な限りの対策を進めつつも、特に集合住宅向けには、供給されるエネルギーのほうでの脱炭素化が不可欠と考えております。
 最後に4ポツのところですが、29ページ、完全に話題が変わるのですけれども、家庭CO統計では支払い金額の調査も行っておりますので、ガソリンや軽油、つまり自動車燃料の調査も行っています。こちらは最新の2023年度のデータで、家庭のエネルギーコストをエネルギー種別に積み上げたものとなっています。
 原油価格の上昇の影響に対して、例えば灯油多消費の寒冷地、あるいは自動車依存度の高い地方において、価格上昇に対してより脆弱であるわけですけれども、こちらの統計はこうした分析にも活用いただくことができると考えております。
 最後のスライドになります。30ページ、世帯年収とエネルギーコストの関係を示しております。低所得層に関しては、エネルギーコストの上昇に特に脆弱ということで、いわゆるエネルギー貧困に陥る可能性が高まります。
 ここで示したデータ以外にも、世帯属性ですとか住宅属性、あるいは利用しているエネルギー種の組合せ、例えばオール電化ではどうかといったようなことが、様々なクロス集計表で確認できるようになっております。
 最後はデータの紹介にとどまりましたけれども、私からの報告は以上となります。ありがとうございました。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。
 それでは、引き続きまして、資料の3―4につきまして、株式会社価値総合研究所、山崎様から説明をお願いします。
 
○価値総合研究所
 ただいま紹介いただきました、日本政策投資銀行グループ価値総合研究所の山崎でございます。よろしくお願いいたします。
 私からは、運輸部門の特に貨物の施策によって、2030年度、どのくらいCOが下がってくるかという推計についてご説明させていただきます。ここにありますように、積載効率向上によるCO排出削減効果の分析です。
2スライド目に運輸・交通のモデルがあります。このモデルを用いまして、貨物の積載効率が令和8年3月31日に決定された総合物流施策大綱の目標値2030年度44%となった場合のCO2排出削減量の推計を行っています。 
貨物というのは、行きは運んで帰りは空荷、または空荷で行って帰りに運んでくるという空荷が多くありまして、これは自家用貨物で非常に多いです。その自家用貨物が営業用貨物になっていくと、行き帰り両方とも運んでくることになります。そういうことをして、積載効率を向上させていこうというところであります。
 2スライド目の下のほうにあります推計方法でございますが、これは土木計画、交通計画で伝統的に使われています4段階推計法というものを使っております。
 一番上ですけれども、貨物がどのくらい発生するかを推計する発生モデルです。二番目がその発生した貨物が、どこに運ばれていくのかを推計する目的地選択モデルです。それから、三番目がどのような手段でそれを運ぶのかを推計する手段選択モデルです。具体的には、船で運ぶのか、鉄道で運ぶのか、貨物自動車で運ぶのかを推計します。それから、四番目が自動車の場合、どの経路を通っていくのかを推計する経路選択モデルです。こういった方法で推計していきます。
 右側にオレンジ色の部分がありますが、この輸送トン数を実際にCOを出す貨物自動車の台数に変換します。この輸送トン数から台数に変換するときに積載効率の話になっていきます。
 3スライド目に行きまして、積載効率は2023年度だと39.9%ですが、総合物流施策大綱では2030年度に44%、10%向上となることを目標としています。2030年度の段階でBAUと施策を講じた場合を推計し、これらを比較して削減量を出しています。
 次に4段階推計法で対象とする交通のメカニズムの説明については、12スライドに飛んでいただきます。ゾーンというのがありまして、それぞれのゾーン間の貨物のやり取りから決まってきます。
 右上のところに第2段階というのがありますが、これはゾーンiからゾーンjに運ぶ人、ゾーンjからゾーンiに運ぶ人、それから左下にどのような手段を使うのか、右下のところでどの経路を使うのか、これらをシミュレーションしていくというものです。
 メッシュの説明は15スライドです。非常に細かいですけれども、自動車のメッシュというのは7,000ゾーンぐらいに分かれています。
 そのレベル感としては、16スライドを見ていただきまして、道路は非常に細かく設定しております。これは将来の高速道路整備も全部入っておりまして、2030年度の予測をしています。ここでは、貨物の積載効率向上だけではなく、貨物が減ることによって、旅客のスピードが上昇することで、燃費が上がっていくということも入れています。
 具体的なレベルは17スライドになります。我々が日々行動している大手町、丸の内の周辺は17スライドのとおりのメッシュで予測しています。これを道路一本一本の全てについて、2030年度まで予測をしているというところです。
 これを前提に結果を見ていただきますと、4スライドに戻っていただきまして、貨物の積載効率を10%上げると、左のグラフでございますが、2030年度時点で約1,000万トンの削減になります。右側に貨物と旅客の話があります。オレンジ色が貨物で、緑色が旅客です。これはグラフのレンジがゼロから始まっていないので、緑が小さく見えてしまうのですけれども、旅客のほうが全体としては多いです。
 ただ、削減量としては貨物の積載効率向上が対象ですので、削減量1,000万トンのうちの貨物が750万トンで、旅客が280万トンになります。
 次のスライドを見ていただきまして、削減量の要因分解をしたものでございますが、5スライド目のまず一番左を見ていただきまして、貨物の積載効率が10%上がると自動車の台数である台トリップが1.9%下がります。それから、自動車の平均トリップ長は距離ですけれども、これは旅客と貨物で違う動きをするのですが、全体としてはマイナス0.2%です。このため、左から3番目の自動車の走行台キロはマイナス2.1%です。これが、いわゆる走行キロと言われる、自動車交通量を示す指標です。
 その右側に参りまして、道路がすいていきますので、平均旅行速度が3.5%上がります。これは全国平均ですけれども、上がっていきます。その結果、自動車の排出原単位は3.5%下がります。その結果、一番右側にありますように、自動車のCO排出量は5.6%下がります。こういう要因分解になっていきます。
 つまり、自動車の台数が減るだけでなく燃費がよくなることが織り込まれています。
 これを旅客、貨物別に見たものが6スライドでございます。左が貨物、右側が旅客です。
 貨物のほうを見ていただきますと、貨物の台トリップは9.2%減ります。平均トリップ長は1.4%伸びます。これは、多分ですけれども、短距離のトリップが減っていって、長距離があまり減っていかない可能性があります。結果として、トリップ長が延びてしまいます。一方で、走行台キロがマイナス8%、平均旅行速度が4.7%上昇し、COはマイナス9.6%となります。
 右側の乗用車のほうにも影響がありまして、乗用車のほうはトリップ数はもちろん減らないので、ゼロです。右から4番目の平均旅行速度が上がっていきます。それによってCOが2.7%減っていくという結果になってきます。
 このように、貨物の積載効率が目標のとおり、10%上がれば、1,000万トンぐらいは減っていき、それで要因はこのとおりです。
 7スライド、8スライド、9スライドは、それぞれの実数を示しています。走行台キロや台トリップなどのそれぞれの数値を見ていただけるようになっております。この辺は、重複してしまうので割愛させていただきます。
 私からは以上でございます。ありがとうございました。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。
 それでは、前半の審議の時間に入りたいと思います。ただいまのご説明を踏まえまして、ご意見等を頂戴したいと思います。ご発言を希望の方は、会場でご参加の方はネームプレートを立ててください。オンライン参加の方は挙手ボタンをクリックしてください。ご発言が終わりましたら、会場参加の方はネームプレートを横に戻していただき、オンライン参加の方は挙手を下ろしていただきますようお願いいたします。
 ぜひ幅広く委員からご意見をいただきまして、議論を深めていきたいと思いますので、忌憚のないご意見をお願いしたいと思います。
 それでは、いかがでしょうか。では、増井委員、まずお願いします。
 
○増井委員
 どうもありがとうございます。ご説明ありがとうございました。
 2024年まで排出量の傾向としては下がっていっていると、ただ、この委員会の中でも危惧されていましたように、削減のスピードがどんどん鈍ってくるのではないかということが言われていましたけれども、そういったことが現れているということで、追加的にいろいろな対策をさらにしていかなければいけないということが、早くも現れてきたのかなというところを感じました。
 まず最初の資料2、あるいは資料3―1、3―2のところなのですけれども、今回のご説明でも肝になるのは、やはり電力の排出というところが鍵になるのかなということで、排出原単位とかも示されてはいたのですが、例えば出力抑制とかの状況がどうなっているのか、特にダイナミックプライシングというようなこともこれから重要になってくるのかなと思いますので、その辺りの検討みたいなことがどの程度されているのかというのを1つお聞きしたいと思います。
 それと、もちろんこの委員会は2030年が対象ではあるのですけれども、最終的には2050年ゼロを目指すということで、2030年の先についてどのようにつなげていくのか、これも以前からいろいろ指摘はあったかと思いますが、改めてお伺いしたいと思います。
 あと、今回、資料3―3、資料3―4で家庭CO統計、あるいは自動車の積載といったところについて詳細に検討、分析していただいているのですが、資料3―3につきまして1点だけ、断熱窓の効果についてスライド13のところで示していただいているのですけれども、13を見ますと、2023年だけが濃いオレンジ色と薄い黄色の折れ線グラフがほぼ重なっているように見えるのですが、これは何か要因があるのか、検討されているのであれば教えていただきたいなと思います。ご説明から徐々に徐々に差が大きくなっていってもいいのかなと思ったのですけれども、2023年だけがちょっと特異な状況を示しておりますので、その点、解析されていれば教えていただきたいと思います。
 あと、資料3―4で積載効率向上について非常に分かりやすくご説明いただいたかと思います。ありがとうございます。今回のこの試算の前提というのは、あくまで積載効率だけを変えたということで、例えば輸送量そのものが将来的にどう変わるとか、あるいは、旅客のほうについても言及されていましたけれども、旅客の輸送量が変わるということは想定されずに、本当に積載率だけということでの計算なのか、あるいはそれ以外に何か想定されているところがあるのか、その辺りをお聞かせいただければと思います。
 取りあえず以上です。ありがとうございます。
 
○下田委員長
 続きまして、伊原委員、お願いします。
 
○伊原委員
 下田委員長、ありがとうございます。ボストン・コンサルティング・グループの伊原です。
 事務局の皆様、それから関係者の皆様、インベントリですとか計画の進捗状況を大変分かりやすくまとめてくださり、どうもありがとうございます。
 前回までは何とかNDCのラインに乗っていたということだと理解しておりますが、今回、NDCのラインに乗せていくには苦しい局面に入っているということが数値として明らかになったと。つまり数値としての変曲点ということだけではなく、分析ですとか打ち手の面でも今までの継続ではいけないという変曲点を迎えているのではないかなと思っております。そういう観点において、2点ほどコメントをさせてください。
 まず1つ目に、インベントリの進捗率の分析にとどまらず、全体としての増減の要因ですとか、業種ごとの増減の状況ですとか、シミュレーションの結果ですとか、いろいろなものをそろえてくださっており、全体感として何が起きているのかというのが大変理解しやすかったです。前回、要因分析を行ってほしいという声が委員の先生方からも出ていたことに、お応えくださったことと理解しております。これだけの分析を行うのはかなりの負荷があったかなと思っております。ありがとうございます。
 特に私が注目しましたのは資料3―1で、削減量の構成のうち活動量の減少においては、経済成長の観点から比較的望ましい要因とそうでないものの2パターンがある中で、今回、活動量減の理由が付加価値要因と経済活動要因に分けられていて、大変理解が進みました。
 このうち、経済活動が縮小することで削減量を確保できているという項目も中には幾つかございましたので、この辺りは本質的な低炭素化への構造転換とは異なる形での削減量の確保が今できているということと思いますので、今後特に注視していく必要があるのではないかなと思っております。
 それから、2つ目に、SHK制度を使った個別企業単位での削減の分析ですとか、優良企業の事例調査といったミクロの分析が提示された点も、今までにないすばらしい点ではないかなと考えております。
 全体感の傾向だけではなくて、個々の企業レベルで何が起きているのか、何が必要とされているのか、こういった点の理解は大変重要であると、コンサルタントの視点としては考えております。
 この辺り、こうしたミクロのデータを活用して、どの企業行動が排出削減に寄与しているのかを特定して、それを制度として横展開していくという視点が今後重要になってくると考えております。
 また、SHK制度の事例調査のところでは、SHK制度の対象と重なる、いわゆるScope1、2の部分だけではなくて、バリューチェーン全体のScope3についても事例として触れられているというところにおいては、重要な観点だと思いますので、Scope1、2のところから3のところまでも少し視点を広げて考えていけるといいのではないかなと思っております。
 以上になります。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。それでは、オンラインで、土井先生、堀井先生、大塚先生の順番でご意見をいただきたいと思います。まず、土井委員、お願いします。
 
○土井委員
 ありがとうございます。事務局の皆様、本当に詳細な分析を行っていただきまして、理解が進みました。要因分析、業種別、それから部門別、活動要因、構造要因の変化等を細かに分析いただきまして、誠にありがとうございました。
 それから、専門家のご意見ということで、住環境計画研究所様、それから価値総合研究所様のご発表も大変示唆に富んでいて勉強になりました。ありがとうございます。
 私からは、事務局資料(資料3-1)について幾つかコメントを申し上げたいと思います。
 まず、部門別にということで、産業部門に関してコメントを申し上げたいと思っております。
 活動量が大きく低減しているというところをこちらの資料でお示しのとおり、これがCO排出削減に寄与しているということですけれども、ただ、20ページをお示しいただけますでしょうか。こちらで対策ごとの進捗率をお示しいただいております。廃プラのケミカルリサイクル拡大とか、産業用ヒートポンプですとか、あるいはFEMS、この辺がやはり進捗率として改善が必要なのかなというのは見てとれるところかと思います。
 特にこの中で私が着目しておりますのは、FEMSですね。ファクトリー・エナジー・マネジメント・システム。見える化のみならず、最適化ということで、恐らく大きな貢献が期待できるとは思うのですけれども、まだまだ導入が進んでいないというようなところ、文献調査、事例調査等で一定の省エネの深掘りができるシステムとなりますので、これは認識の向上、事例の共有、助成措置も既に潤沢なものを準備されておられますけれども、大企業以外の中小企業に対してリーチしていくということかなと思います。
 同様に運輸部門に関しても、39ページの進捗率のテーブルをお示しいただけますでしょうか。ありがとうございます。こちらにおいても、例えばですけれども、上から2つ目、自動走行の推進のところが、進捗としてこれからというようなところはあるかと思います。自動走行のみならず、恐らくAIなどを用い、運輸部門の全体の管理ということが、原油価格、ガソリン、ディーゼル価格の高止まりが今後見通しとしてある中で、やはり事業者の皆様の経営の観点から、この辺が期待できるところかなと思っております。
 先ほど価値総合研究所様のご発表にもありましたとおり、まだまだ改善の余地がある貨物部門等において、どうやってそれを実現するかというところで、デジタル化、AIの推進というところ、そこで燃費の改善も期待できますし、なおかつ走行距離の節減というところで大きな貢献が期待できるかと思っております。
 続きまして、業務部門でございますけれども、また50ページをお示しいただけますでしょうか。ありがとうございます。前回でもご議論されておられましたけれども、進捗率という点では新築の省エネ化というのが改修に比較すると低いですが、そもそも見込みのCO排出削減量が新築のほうが大きいというところで、進捗率が低くなってしまうということだと思いますが、ただ、対策としては、改修のほうが当然ながらストックという形で割合は大きいですので、ここへの強化という観点で、改めて、ストックの建物における改修の進捗というようなデータも別途お示しいただければと思っております。
 ここで、もう一点、興味深いのは、BEMSの活用に関しては、かなり進んでいるように見受けられます。これは恐らく、大規模な建物、床面積でいうと1万平米以上でBEMSというのは標準化されているということになりますので、BEMSを活用し、さらに一段進めるような形でアーティフィシャルインテリジェンス、AIを利用し、恐らく建物というのはまだまだ省エネの余地がある、空調、換気等を含めて、給湯もそうですけれども、この辺に関してのベストプラクティスの共有等も今後進める必要があるのかなというところでございます。
 以上でございます。ありがとうございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。続きまして、堀井委員、お願いします。
 
○堀井委員
 どうもありがとうございます。今日は経済学者の観点から、今回の削減について、うまくいっていると見える部分もある一方で、かなり注意が必要な部分もあるのではないか、ということをコメントします。
活動量要因がかなり効いているという話がありました。活動量が減るということは、経済成長が比較的弱いということです。経済成長が弱ければ投資や技術開発も遅れますから、長期的にはむしろCO排出を減らすことにマイナスの影響があるのではないかと思います。
今、図(資料3-1、13ページ)を示していただいていますが、産業部門でCO削減量がうまくいっているように見えても、その多くが活動量要因です。活動量当たりの削減があまり進んでいないとなると、ここに書かれているのは2030年目標ですが、もっと先には2050年があるわけで、長期的に経済成長と排出削減を両立させる方向からは、逆に遠ざかっているのではないか、と思いました。
特に今のスライドと、次の14ページにもありますが、2013年度から2024年度のCOの変化は1億2,940万トンあって、そのうち半分ぐらいが活動量の削減です。これは経済成長があまりうまくいっていなかったということなので、逆に、今後政府が目標とするように経済成長が元に戻れば、このマイナス部分は帳消しになってしまいます。そういう意味では、成長と環境の両立を考えるためには、今の状況はあまり楽観視できません。むしろ活動量要因を除いた部分が軌道に乗っているか、という見方をする必要があると思います。
次に17ページに進んでいただけると、産業部門の中でもどの部門が削減に効いているか、ということで、例えば鉄鋼業は非常に大きく削減しています。窯業などもそうですが、こうした部門の削減はほぼ活動量要因で、成長が停滞しているということを反映していますから、あまり望ましくない。むしろ技術が進むという観点からは、よくない方向に進んでいる、と。
それに対して、機械製造業や化学、食品といった部門は、付加価値が増えている方向に行っているので、数字としては非常に小さい値しか出ていません。しかし、本当に大事なのはこういう部門のほうです。最後の数字だけ見ると鉄鋼業が非常に貢献しているように見えますが、そうではなく、活動量当たりの排出をどの産業がうまく減らしているか、こちらを指標あるいは目標に据えるべきではないかと思います。
産業部門以外で、業務その他部門が48ページにあります。業務その他部門は全体としては削減があまりうまくいっていない、未達ということになっていますが、よく見ると、床面積要因はプラスになっていて、活動量はむしろ増えています。活動量が増えている中で、活動当たりの排出はむしろ減らしているわけです。最後の数字だけ見ると産業部門のほうがよくて業務はよくない、となりますが、内容を見るとむしろこちらのほうがよい、という話です。経済全体としてどちらの方向を目指すべきかを考えると、最後の排出量総量だけではなく、活動量当たりというのを見るのが非常に大事だと思います。
補足として、資料4の10ページの話になります。少し先の話になってしまいますが、政府としては成長と削減が両立しないと、日本は物価高になる、と書いてあります。やはり所得が伸びないというところが、かなり厳しくなるわけです。もちろんこれは環境のフォローアップの会合ですが、政府の目標全体の整合性を考えると、成長と化石燃料使用の削減を両立させなければなりません。そういう意味でも、内訳を見ていくことが大事だと思います。
ですので、今後、特に来年以降は、活動量を含んだ全体の数字も大事ですが、活動量を除いた部分でどうなっているかにもう少しフォーカスして、要因分解していく。その中で、どの部門はうまくいっていて他の部門の参考にできるとか、あるいは別の部門では、見た目の排出量は減っているけれども内訳はよくない、というような話をしてもいいのかな、と思いました。
すみません、長くなりました。以上です。
 
どうもありがとうございます。今日は経済学者としての観点から、今回の削減というのが非常にうまくいっていると見える部分もあるのですけれども、かなり注意が必要な部分もあるのではないかということをコメントさせていただきたいと思います。
 活動量要因がかなり効いているという話があったのですけれども、活動量が減るということは、経済成長が比較的弱いということなので、経済成長が弱いということは同時に投資、あるいは技術開発に対する部分も遅れるということなので、長期的には、実はCO排出を減らすということにはマイナスの影響があるのではないかなと思います。
 ですので、今、図(資料3-1 13ページ)を示していただいておるのですけれども、COの削減量自体が産業部門でうまくいっているように見えても、それがかなりの部分、活動量要因であると。それに対して活動量当たりの削減があまり進んでいないということなると、これは2030年目標を書いていますけれども、もっと先、2050年があるわけで、長期的に経済成長と排出削減を両立させるという方向からは、実は、逆に遠ざかっているのではないかということを思いました。
 特に今回、今のスライドにもありますし、次のスライド、14ページにもありますけれども、2013年度から2024年度のCOの変化というのが1億2,940万トンあるのですけれども、そのうち半分ぐらいの活動量の削減なわけです。これは経済成長があまりうまくいっていなかったということなので、逆に今後政府が目標とするように経済成長が元に戻れば、むしろこのマイナス部分というのは帳消しになってしまうわけなので、そういう意味では、成長と環境の両立を考えるためには、やはり今の状況はあまり楽観視はできないし、むしろ活動量要因を除いた部分が軌道に乗っているかというように見る必要があるのかなと思います。
 次に、17ページへ進んでいただけると、産業部門の中でも、どこの部門が削減に効いているかということで、例えば鉄鋼業などは非常に大きく削減していると。窯業などもそうですけれども、実はこういうところの削減はほぼ活動量要因で、これは成長が停滞しているということを反映しているわけなので、あまり望ましくない。むしろ技術が進むということから考えると、よくない方向に進んでいると。
 それに対して、機械製造業とか化学とか食品というのは、付加価値が増えているという方向に行っているので、数字的には非常に小さい値しか出していないのですけれども、実はこのような部門が本当は大事で、産業部門全体としてどういう方向を目指すかというと、最後の数字だけ見ると鉄鋼業がすごく貢献しているように見えるのですけれども、そうではなくて、活動量当たりの排出をどのような産業がうまくやっているかということを、どちらかというと指標というか目標に据えるべきではないかと思うわけです。
 産業部門以外、業務その他部門が48ページにあるのですけれども、業務その他の部門は、全体としては削減があまりうまくいってないというか未達であるということになっているのですけれども、よくよく見ると、床面積要因はプラスになっていまして、実は活動量が増えているのです。活動量が増えている中で、活動当たりの排出はむしろ減らしているということで、最後の数字だけ見ると、産業部門のほうがよくて業務はよくないとなるのですけれども、むしろ内容を見るとこっちのほうがよいみたいな話なので、そういう意味でも、経済全体としてどちらの方向を目指すべきかということを考えると、最後の排出量総量だけではなくて、やはり活動量当たりというのを見るのが非常に大事かなと思います。
 あと、補足としては、資料4があったのですけれども、ちょっと先の話になってしまうのですが、10ページのところで、政府としては成長と削減が両立しないと、日本が物価高と書いてありますけれども、やはり所得が伸びないというところが、かなり厳しくなるわけですので、もちろんこれは環境のフォローアップの会合ではあるのですけれども、やはり政府の目標全体の整合性ということを考えると、成長と化石燃料使用を減らすということを両立させないといけないので、そういう意味でも、その内訳を見ていくことが大事だと思います。
 ですので、今後ということなのですけれども、特に来年以降、活動量を含んだ全体の数字も大事なのですけれども、活動量を除いた部分でどうなっているかということにもうちょっとフォーカスをして、要因分解していって、その中で、どの部門はうまくいっているし、これをほかの部門の参考にできるとか、あるいは別の部門では、見た目の排出量は減っているのだけれども、内訳はよくないみたいな、そういう話をしてもいいのかなと思いました。
 すみません、長くなりました。以上です。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。それでは、続きまして、大塚委員。そこで一旦事務局に回答していただいて、後、フロアのほうに戻りたいと思います。では、大塚委員、お願いします。
 
○大塚委員
 どうもありがとうございます。堀井さんがおっしゃっていただいたことと、かなり重なってしまうので、もうあまり言うことがなくなってしまったところもあるのですけれども、結論としては、まず、要因分析をとてもよくやっていただいて、今回非常に全体的なところが見通せるようになったので、事務局と今日のご発表者におかれましては大変ご苦労なさっていただいて、ありがとうございました。大いに評価させていただきたいと思います。
 その上でなのですけれども、前から議論があって、なかなか難しいと言われている、CO削減が効果的に行われている、あるいは効率的に行われているかどうかについては、コストエフェクティブを一層考慮した上で対策を実施するということを考えると、コストとの関係を考えながら、何が一番エフェクティブかを考えていく必要があるのですけれども、今回要因分析を非常によくやっていただきましたので、AIとかの影響も多少あるのかなとも思いますが、もしかして、そこまで行くと大変いいのではないかなと思いますので、将来的な課題としてはちょっとそれを申し上げておきたいと思います。
 特に建築物に関しては、既築のものにどのぐらいメスを入れていくかに関しては、コストとの関係が結構関連してくると思うので、ちょっとその辺も含めてご検討いただけると大変ありがたいと思います。
 今、堀井さんが言ってくださったこととも関係しますが、目指すところはデカップリングだと思うので、活動量が減少して、COが削減したというのはあまり望ましくないことは明らかではあるので、ただ、これは環境省の検討ですから、経済産業省にそこは任せるしかないところはあるのですけれども、活動量の減少を含めて減少している状況をどう評価するかというのは、最終的には多少は気にしないといけないところでもあるので、この検討会としては範囲を超えているような気もしますが、最終的な目標としては、そちらのほかに向かっていかないといけないところもあるので、そこをちょっと気にした最終的な評価をしないといけないかなということを一言申し上げておきます。
 いずれにしても、今回非常に見通しがよくなってきたので大変ありがたかったと思いますし、それでもオントラックではなくなってしまっているので、そちらのほうの問題もあり、両方から引っ張られる感じで、大変難しい状況に陥っているのだろうなと思っております。
 以上です。ありがとうございました。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。それでは、一旦事務局にお願いします。
 
○脱炭素社会移行推進室長
 ありがとうございます。
 まず、増井委員からいただいた出力抑制の関係ですが、経済産業省のデータで分析してみますと、2023年度と24年度では出力抑制はほぼ横ばいで、むしろ24のほうが減っているような形になっていますので、24年度に再エネの発電電力量の伸びが小さかったところが、出力抑制の影響ではなさそうだと思っておりまして、さらにちょっと分析が必要かなと思っています。
 2030年度に加えて2030年以降にどうつなげていくかというところにつきましては、資料4のほうでさらに議論を深めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 伊原委員からございましたとおり、後ほどのご意見もございますが、活動量縮小のところを注視するというのは極めて重要と考えておりまして、いろいろ統計の制約もあって、どこまで要因分解できるかというところは部門別に違うところもあるのですが、そこは注視してやっていきたいと考えております。
 また、資料3―2につきまして、おっしゃるとおり、SSBJみたいなものも始まって、Scope3のデータも段階的にいろいろな企業さんで公表がされていくと認識しておりまして、1、2に加えまして3のところをどこまでうまく分析できるのかというのは、次年度以降の宿題かなと思っておりまして、どのように取組を進められるか、さらに考えていきたいと思っております。
 土井委員からございましたとおり、全体としてDXとかAIを用いて、さらに社会全体を効率化していくという視点は大変重要と考えておりますので、それについても後ほどの資料4でさらに議論を深められればと考えております。
 堀井委員からいただきました、活動量を伸ばして、経済成長とかエネルギーの安定供給を図りつつ、脱炭素化を進めるという観点は極めて重要だと思っておりまして、そこがどこまで深掘りして分析できるかというところはございますが、ご指摘を踏まえてさらに分析を深めていきたいと考えております。
 大塚委員からございましたコストとの関係につきましては、どこまで、どういうことができるか、MACカーブみたいなものがうまく書けるのかどうか等々、さらに今後どこまで分析できるか、検討を深めてまいりたいと考えております。
 おっしゃるとおり、目指すところはデカップリングということになろうかと思いますので、そこのデカップリングがきちんとできているかどうかというところを、国全体のマクロのところから、どこまで要因分解して、各主体別に分析できるのかというところについては、引き続きご指導いただきながら分析を深めてまいりたいと考えております。
 資料3―1と3―2の関係は以上でございます。
 
○住環境計画研究所
 住環境計画研究所、鶴崎でございます。
 増井委員からご質問いただいた点ですけれども、資料3―3の13ページで、ご質問としては、左側の戸建、集合もそうかもしれませんが、戸建のほうで見ますと、濃いオレンジの線と薄いオレンジの線が重なって、ちょっと効果が縮小しているように見えるといったところですが、こちらは、大きくいいますと統計的な誤差の範囲に入る話かなとは考えておりまして、この系列でいうと右から2番目のところが2011年から15年のデータになるのですが、こちらは23年度と22年度を比較するとむしろ下がってしまっているというような、その前をさかのぼっていくと少し波打つような動きを示していまして、この6年間でも、まだ傾向が明確になっていないというように見ています。
 1つ補足しますと、2023年度から窓のリノベーションの事業が大規模に始まってきていまして、こちらは23年度、24年度と、さらに昨年度も進んでいますけれども、まだその結果はちょっとこの統計では確認ができていないというところです。
 今、2025年度の調査がちょうど終わりかかっているというところで、今年度中に2025年度のデータが出てきて、そこでこの傾向がどうなっているかというのはまた見ていきたいと思っております。ありがとうございました。
 
○価値総合研究所
 増井先生からのご質問のところですけれども、2030年度の輸送量は、13スライドを見ていただきますと、GDPと人口などからトン数、トンキロ、台キロを2030年度、BAUで求めています。そこから施策を打って、これがどう変わっていくかを予測しています。次に14スライドを見ていただきまして、貨物の場合は、左側ですけれども、グレーの線がトンキロで、これがBAUで2024年度までありますけれども、これが2030年度までこう動いていきます。そこから、BAUで台キロも変わっていくわけですけれども、積載効率向上によって、台キロがまた変わります。こういうシミュレーションをしています。
 つまり、将来の2030年度のトン数、トンキロ、台キロを想定して、そこから施策では2030年度でどう変わるかをシミュレーションしています。
 ありがとうございます。
 
○増井委員
 分かりました。ありがとうございます。
 
○下田委員長
 ここまで、ご質疑についてよろしいでしょうか。
 それでは、また会場に戻りまして、長谷川委員、芦名委員の順番でお願いします。
 
○長谷川委員
 ありがとうございます。非常に詳細な分析資料をいただいて、日本でどういうことが起こっているのかという全体像がよくつかめました。
 まず内容について2点ほどと、それ以外で1点、計3点コメントさせていただきます。
 1つ目に、資料3―1の37ページにありました運輸部門のところで、全体の貨物需要は落ちていますが、トラックの増加が排出の増加要因になっていると書いてありましたが、これは、現在輸送形態を公共交通機関からトラックに変えるという動きはないと想像されるので、ほかの交通手段に代替が利かないものがトラックで運ばれていて、それが残っている、変えられないで増えていると想像しますが、そういう理解で合っているでしょうか。
 また、全体として排出量の情報はありますが、トンキロ、人キロの情報や、貨物はどういったものが運ばれているのかといった内容がないので、トラックの増加要因が分からなかったので、教えていただければと思います。
 2点目が、家庭業務部門に関して、資料3―3に関連しますが、家庭の分析が、建て方別とか所得別で、新築か既築かという内訳で示されているので、それぞれについてどういうことが起きているかという傾向は分かりますが、例えば既築での対策が進んでいないときに、どういった年齢層・所得層の方が既築に住まれていて、導入が進みづらくなっているかが分かれば、よりどういった対策で、どういう人たちにアプローチしていったらいいのかということが分かる。そういう家庭属性、世帯属性別の内訳が示されると、今後の対策の検討により有用かと思いました。
 最後、3点目については、今回の発表資料にはありませんでしたが、近年、森林火災が起きていますが、基本的には自然起因の森林火災由来の二酸化炭素排出は排出としてカウントしないとなっていたかと思いますが、気候変動が要因であれば、グローバル研究での議論では、気候変動による森林火災は人為起源という見方もあり、日本のインベントリでは、どういう扱いになっているのか、そして、今後もし森林火災が増えていくのであれば、その対策を検討していく必要があるのかと思いました。
 以上がコメントです。ありがとうございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。それでは、芦名委員、お願いします。
 
○芦名委員
 芦名でございます。まずは、事務局の皆様、また住環境計画研究所の皆様、価値総研の皆様、非常に丁寧な密度の濃い資料をご準備いただいて誠にありがとうございます。
 私、今回から初めてということでもございますので、毎回このような密度の濃いものをいただいているのかと思っていたら、昨年度のコメントでいろいろ内容も付加してきたというようなお話もあり、驚きを持って拝見したところでございますけれども、それはそれとして、コメントを3点ほどさせていただければと思います。
 まず、今までの委員のほうからもございましたけれども、今回、要因分解をしていただきまして、活動量、それから省エネの要因といった形で分解をしていただいたというところで、堀井委員もおっしゃっておられましたけれども、省エネがどこまでしっかり進んでいるのかというところを見ていくことが重要なのだろうと思います。
 活動量については、もちろん経済的な要因もあったりしますし、あるいは、例えば半導体がこれから増える、あるいはデータセンターもそうかと思いますけれども、そういった増えるという要因もございます中で、ただ、さはさりながら、やはり省エネが進んでいるというところをしっかり見られるような形、これは単年で2023年度、24年度比較するということにはとどまらないかもしれないのですけれども、長期的なトレンドとして見ていくということは必要なのだろうと感じたところでございます。
 その点で、オントラックではないということは、それはそれで確かではあるのですけれども、必ずしもそれ全てがネガティブに捉えられないような形で見ていくということも必要なのだろうと思います。経済活動が伸びていくという中で、今は少し増えているが、今後減っていくとこういうようなことに転じていけるのであれば、それはよろしい方向ではないかなと感じるところでございます。
 あともう一つが、再生可能エネルギーについての話でして、これはひょっとするとネガティブな方向かもしれないのですけれども、太陽光、特に大規模な太陽光、あるいは洋上風力のほうで、今回の資料の中では増えているというようなお話がございましたが、各所、適切ではないやり方が原因かとは思いますけれども、ちょっと逆風があるという中で、これがやはりしっかりとこれからも継続的に伸びていくためにどうしていくかというところも見ていくということが重要ではないかなと感じたところでございます。
 関連でちょっと細かい点で3点ほど伺いたいところがございまして、今回、これはひょっとすると、住環境計画研究所さんに伺ったほうがいいのかもしれないのですけれども、再生可能エネルギーの自家消費分の扱い、それがどこに統計上、あるいは、今回の分析の中で見えているのかというところで、FITの分については示されているところではありますけれども、完全に自家消費をしている場合、各所の研究においても、特に気温の高い期間における電力消費の減少というのは、ひょっとすると太陽光発電の自家消費が増えているからではないかというような話もあったりする中ではあるので、それがどこまで捉えられているのか、あるいは、そもそも捉えるのが難しいのかという話がもしあれば、伺えればというところでございます。
 あと、運輸部門で電気自動車を除く、含まないとなってはおったのですけれども、徐々には増えている中で、果たしてそれをどのように考えていくべきかというところについて、現状何かお考え、ご示唆があれば伺えればというところが2つ目。
 最後は、すみません、これは一番細かい話なのですけれども、住環境計画研究所さんのお話の中で、インターネットモニターの特性によってちょっと傾向が変わりますというお話があったのですけれども、私はここにあまり明るくないもので、どういった特性があって結果が揺れ動く、あるいは増減するという結果になったのかというところを教えていただければと思います。
 以上でございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。
 では、少し私から話をさせていただきたいと思いますが、皆様おっしゃったように、オントラックとは言えない状態になってきたということ。
 それから、今、芦名委員からもご説明ありましたけれども、電力需要がデータセンターですとか、半導体工場とか、あるいは高炉が止まっていたのが、これから電炉になって復活してくる。そういう状況を踏まえて電力需要が伸びていく。それに対して、いわゆる非化石電源が再生可能エネルギーのように今少し伸び悩んでいるという状況を考えると、やはりこれからかなり厳しい状況になってくるということも予想されるわけでございます。
 1つは、2030年46%という数字は、これが出た2021年当時、広く一般の国民の中に話題になった数字でございまして、ほとんどの人は多分、これは自動的に達成されるのだろうと思われているようなところもあると思います。
 それから、諸外国の事例を見ていると、この野心的な目標を出した先進国全体が、今、オフトラックになっている状態ではないかと思います。ということでいうと、このまま2030年を迎えてしまうと、そういう先進国全体が達成できなかったということになると、実はそれでも1.5度には足りないと言われている中で、パリ協定自体の枠組みが揺らいでくるのではないかというような恐れもあるわけでございますし、そのときに日本がしっかりと発言していくためには、この2030年46%に対して誠実に努力している姿をやはり国内外にしっかりと出す必要があると。
 ですから、今回は、その対策について、一番初めにめり張りのある対策というようなお話もございましたので、そこを議論していただければなと思いました。
 先ほどからの産業の状況ということでいうと、1つは、海外に生産の場が出てしまったというような話を考える上では、これは明らかに今の地球温暖化対策計画の枠外ではございますけれども、日本から輸出されたもの、あるいは日本に輸出してきたものに内包されている温室効果ガスというのも見ていくことによって、今、日本で何が起こっているのかということがもう少し明快に分かるのではないかと思いました。
 それから、今日の資料でいうと、3―1の17ページのところで、化学工業というのは少し評価しにくい分野になっておりまして、結局、成長しているのは医薬品とか化粧品ということで、これは実は温室効果ガス、COはそんなに出していないところでございまして、実際には素材産業として今話題になっているナフサとか石油製品のところが今どうなっているのかというところにもう少し注目していただくと、また別の見え方があるのかなと思いました。
 それで、住環境計画さんと価値総研さんにちょっと教えていただきたいのですけれども、(資料3-3の)9ページのところの、建てられた年次別のCO排出量の推移などを見ていると、10ページもそうですけれども、すごく分かりやすいのですが、これを政策、省エネ基準が変わったり、それから義務化されたりという流れとの関係で整理していただけると、これからの政策を考えていく上では大事かなと思ったことと。
 それから、寿命と全体のストックの分布みたいなものが仮定できれば、これから2040年とか2050年の断面で、BAUでこの政策で進んでもある程度下がってくる部分があると思うので、そのポテンシャルは定量的に見えたらいいなと思いました。
 それから、今、再エネは、先ほどお話あったように、風力とかメガソーラーに対してかなり逆風という状態ですけれども、太陽光発電システムの普及率というのがこれから伸ばせるとしたら、やはり自家消費型の太陽光、再エネということになると思うのですが、戸建の屋根に置くということで考えると、戸建住宅に対する普及率を出すと10数パーセントということになるのでしょうけれども、それがあとどれぐらいのポテンシャルがあるのかということです。これも数値としてあると、この後の対策を考えていく上では役に立つのではないかなと思いました。
 それから、これは感想ですけれども、冷蔵庫が減っているなというのがあって、ただ、減っているからといって早く買い換えてくれとはなかなか言いにくいのですけれども、やはりこのようにトップランナーは一段落したと見えていても、実は技術的に進んでいるところもあるので、こういうところはしっかり見ておく必要があるだろうなと。
 それから、おっしゃったように給湯関係は、壊れたときだとタイプを変えるということはできませんので、その辺の障壁をどうやって乗り越えていくかなというのは私も思いました。
 それから、価値総合研究所さんのお話ですけれども、大きなトレンドとしては、1つはBtoBからBtoCといいますか、いわゆるEコマースの普及による輸送の形態の変化というのがあって、それがどれぐらい効いているのかということと、それから(資料3―4の)3ページのグラフでいうと、2019年度までが減っていた理由、そこからまた増えてきた理由、この辺りが分かれば教えていただきたいと思いました。
 以上です。
 何か追加でご発言、もしなければ、取りあえず、また事務局にご回答いただきたいと思います。では、よろしくお願いします。
 
○脱炭素社会移行推進室長
 ありがとうございます。
 長谷川委員からございました資料3―1、37ページのところですが、すみません、今日は説明とか資料を割愛してしまったのですが、まず鉄道とか船舶のほうが大きくいっぱい運べるというところがあって、同じ輸送量当たりのCO排出量がトラックに比べて少ないというところがございます。
 ただ、鉄道貨物とか船舶の貨物というのは、それだけで運べるわけではなくて、起点と終点の端っこの部分はトラックに積み替えないといけないということで手間がかかるということがあって、即時性の観点には劣るというところがあって、船舶とか鉄道で運ぶ荷物の輸送の割合というのが経年で、2013年からトレンドで見ると減っているという傾向がございまして、トラックで輸送する貨物が増えているというのが大きな傾向としてございます。
 他方で、CO削減という観点が重要視されてきていますので、大企業さん中心に鉄道貨物とか船舶の貨物輸送をもう一回増やしていこうと。特に、運ぶ距離が500キロ以上のところについては、積替えをしたとしてもうまく運べるし、COも減るというところがあって、対策がまた進んできておるという状況がございます。
 長期トレンドとしては、一旦減ったものをもう一回、トラック以外の輸送のところを増やそうという試みがいろいろ生じているというのが、今の状況でございます。
 森林火災の話でございますが、大規模な森林火災のところについては、年度をリアルタイムにどこまで反映できるかというのはあるのですが、反映しておると林野庁さんから伺っております。
 反映をリアルタイムでするのが難しいのは、どこまでを延焼範囲とするかというところと、そこで実際に木が死滅して光合成をしなくなっているかどうかというところのヘクタールの確認みたいなところに時間がかかるということで、即時性という観点からリアルタイムに反映できているかどうかというのはございますが、順次反映するという仕組みになっていると伺っております。
 芦名委員からございました、省エネのところが重要というところと、毎年オントラックがどうかというよりも、活動量が上がっていく中で、その活動量が上がっていく分野でちゃんと対策が進んでいるかどうかということを確認していくところが重要だと我々も考えておりまして、単年度の排出量の増加というよりは、複数年度、長期トレンドで見ていく中で、業態として伸びているところ、先ほどの堀井先生の話にもございましたとおり、技術開発なり投資余力があるということになろうかと思いますので、そういうところできちっと対策が進んでいくのかどうかというところを注視してまいりたいと考えております。
 再エネの話につきましては、資料4のところでまた改めて議論させていただければと考えております。
 再エネの自家消費については、総合エネルギー統計の中で一定程度、推計値として把握しておられると伺っております。ただ、捕捉率がどこまでかというのはあろうかと思いますが、最終的には、COという観点からいうと、捕捉率が多少悪い場合であっても、それによって化石燃料の消費量が減っているのであれば、COの排出量としては、捕捉率の多寡にかかわらず、削減効果としては自家消費の部分も効いてくるのではないかと考えておりまして、そこの捕捉をどうしていくのがいいかというところについては、関係省庁も含め議論を進めていきたいと思っております。
 運輸部門につきましては、今までガソリン車とディーゼル車しかなかったので、EVの取扱いが増えていくと技術的に難しい分野がございまして、それは、充電自体がオフィスビルとか家庭とか工場で充電をされるということになるので、その電力消費量自体は産業部門や業務部門、家庭部門に計上されるというところがあるので、EV自体の走行台キロとか燃費みたいなものを押さえていかないと、統計上はEVによるCO排出量という推計が技術的には難しいというところがございまして、そこを統計上どのように把握していくかというのは、今後、関係省庁とともに検討してまいりたいと考えております。
 下田委員長からございましたとおり、達成するということを考えていく中で、自動的に達成ではないのだということを分かりやすくどのようにお示ししていくかということの取組の1つ、今日も含めて今後の議論でもやっていきたいと考えておりますし、めり張りをつけての議論というところについては、資料4のほうでさらに議論を深めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
 
○下田委員長
 インベントリについて補足があれば、畠中様からお願いします。
 
○国立環境研究所
 森林の件は、加藤室長おっしゃったとおりでして、大船渡の火災、80万トンが24年のインベントリに反映されております。
 
○下田委員長
 鶴崎様、いかがですか。
 
○住環境計画研究所
 ありがとうございます。最初に長谷川委員からご質問いただいたところです。建て方別だとか新築、既築の4象限で今回分析してご紹介しました。この4象限で、それぞれどういう人たちが暮らしているのかということに関しては、まさにこの統計は様々な属性情報を一体的に把握していますので、集計の表のほうでも確認することができる内容になっています。
 例えば建築時期でいうと、古い建物はやはり高齢者が多く住んでいるというような傾向がありますので、古いところ、ストックの対策において高齢層、また同時に、例えば低所得層の割合が高いといったことも分かりますので、そうしたところは施策を打つ上でも参考になると思っています。
 下田先生から冷蔵庫の話もございましたけれども、今日、(資料3-3の)25ページでお示ししたデータの中で、冷蔵庫、どの家電もそうなのですが、かなり古い家電製品が残っている、なかなかなくならないというようなところもありまして、例えば2005年以前の冷蔵庫が15%ぐらい残っているのではないかと思います。こういったところは、恐らく、特に低所得、あるいは高齢の世帯のほうで使われている可能性が高く、そうしたところにどうやってサポートしていくのか。
 過去には、例えば家電エコポイント制度などで、一定以上の省エネ家電に買い換えれば全員もらえるというようなインセンティブ設計がありましたけれども、今後、こういう特に古い家電製品を持っている方を対象にそうした施策を打つとか、そういうことでより効率的な施策が打てる可能性があるのではないか、このような検討もこの統計を通じてできるのではないかと思っています。ありがとうございます。
 それから、芦名委員からありました中で、インターネットモニター調査の特性ということなのですが、こちらは過去の状況でいいますと、やや先進的な機器に対する所有率が高い傾向がある。例えば太陽光はまさにそうですけれども、調査員調査や無作為抽出の調査に対して2倍ぐらいの普及率が示されるというようなことがありました。この乖離が徐々に縮小してきているようなところもありまして、結果的に平均した全体像が下がっているように見えるというようなところで影響が出ています。
 関連して、例えばヒートポンプ給湯器ですとか、最近、まだ普及は小さいですが、EVなどもそうした影響が出てくる可能性がありますので、そういった点は、今後も進めさせていただけるようでしたら、注視していきたいと考えております。
 また、既に事務局からご回答ありましたが、自家消費分に関しては、この家庭CO統計の中では、太陽光発電の発電量と売電量についても調査をしておりますので、把握できるようになっています。
 ただ、明示的に統計表のここを見ればすぐそれが分かるという形になっていないので、今後もご提供の仕方は考えていきたいと思いますけれども、例えば戸建住宅の実際のエネルギー消費量の中で見ると、2割ぐらいがPVの自家消費になっているようなところ、これは太陽光発電を使っている家において、そのようなことも確認できていますので、今後そういったことも情報提供できればと思っています。
 それから、下田先生から様々な形でいただきましたけれども、(資料3-3の)9ページから10ページにかけて、建築時期別の整理、まさにここが建築基準の強化の歴史と関係しているところでございます。戸建のほうが明確に出てきている一方で、集合住宅についてはそうしたところが確認しづらいということも今日ご紹介しました。
 なぜ、戸建で明確なところが、集合ではそうでないのかといったところに関しては、とりわけ集合住宅において断熱の効果も戸建と同様あるわけですけれども、例えば太陽光の採用率だとか、先ほど来出ている電気ヒートポンプ式給湯器の採用率だとか、そうした設備面の対策がなかなか取られにくいというようなところが、こういった建築時期別のデータに影響を与えているということまでは確認しています。今後、2030年、40年、50年というBAUのトレンドを示すといったところも、分析の中で検討できればと思っています。
 それから、太陽光のポテンシャルに関しては、いろいろな形で評価されてきているかと思います。現状の普及率から見ると、まだまだ物理的な余地はあると思いますが、ご案内のとおり、旧耐震とか耐震がしっかりしていない住宅での採用というのは難しいという面もありますけれども、より障壁になっているのは、恐らく既築住宅で現在なかなかマーケット開発ができていないということで、屋根貸しモデルといったようなものもビジネスが普及していますけれども、現状では新築中心で動いてきたというところが、これから既築という、より難しいマーケットに対してどのようにやっていかれるのかというのは、事業者様の創意工夫も必要になってくるところだと思いますけれども、いずれにしても、まだまだポテンシャルはあるのではないかと考えております。
 私からは以上となります。ありがとうございました。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。山崎さん、お願いします。
 
○価値総合研究所
 ありがとうございます。私どもの(資料3-4の)3スライドを開けていただきまして、下田先生からのご指摘のように、2015年度から2019年度までは積載効率が段々と下がっています。これは、先ほど加藤さんからもありましたように、まず、BtoCが段々と増えているという話と、それから、当時はまだジャストインタイムの話があるので、出せるところで出してしまうことで、積載効率は段々と下がっています。
 また、2019年度で一番ボトムになっていますけれども、恐らくですが、2020年度頃から対策が始まり、それから営業用貨物が増えてきたことが考えられます。ちょうど2020年度がカーボンニュートラルの宣言の年だったので、この辺から段々と変わってきている、貨物の輸送の構造変化が起きていると思っています。
 このため、これからもBtoCは増えていきますけれども、営業用貨物中心になって、段々と積載効率は上がっていくのではないかと思っています。
 以上です。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。事務局、お願いします。
 
○脱炭素社会移行推進室長
 資料3―1の化学工業のところにつきまして回答が漏れておりましたので、失礼いたしました。
 資料3―1の参考資料で98スライド目でございますが、ここではIIPで示しているので、きれいには出ていないのですが、エネルギー消費量のところが減っておりまして、まさにエチレン生産量が減っていることに伴って、エネルギー消費量が上流のほうで減っているという傾向が出ております。
 活動量指標のほうをIIPで取ってしまっているところもありますので、IIPに加えて、従前、地球温暖化対策計画とかエネルギー基本計画の中でエチレン生産量を指標として見ておりますので、エチレン生産量のトレンドなども加えて、より分かりやすく分析できるように、資料のほうを追加してまいりたいと思います。ありがとうございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。
 それでは、よろしければ後半の議論に入りたいと思います。議題の3番目につきまして、資料4でございますが、事務局よりご説明をお願いします。
 
○脱炭素社会移行推進室長
 資料4でございます。分析を踏まえたフォローアップ重点項目(案)と今後の予定について、ご説明いたします。
 スライド2が全体像でございます。気候変動の影響顕在化という環境的課題と、エネルギー危機という経済的、社会的課題を踏まえまして、温対計画やエネルギー基本計画、GX2040ビジョンに基づく対策が進められており、2026年度も幾つか新しい政策が順次実施されるという状況になっております。
 今後の削減対策の方向性といたしましては、脱炭素、経済成長、エネルギー安定供給の同時達成を目指した取組を進めていくことが必要と考えておりまして、2030年までの削減と2030年以降の双方の削減を見据えて、地域・くらしでの緩和かつ適応、バリューチェーン全体での削減を進めていく必要があると考えております。また、国内だけでなく、世界全体での排出削減に貢献していくことも必要と考えています。
 これらの観点を踏まえて、フォローアップすべき対策を大くくりで整理して、フォローアップ重点項目として、今後のフォローアップを重点的に進めてまいりたいと考えております。
 まずは、背景と現状となります。
 スライド4のとおり、日本の気候変動の影響評価を行う気候変動影響評価報告書が本年2月にまとめられております。
 スライド5のとおり、特に優先的に対応が必要な項目として、農林水産業、水環境・水資源、自然生態系、自然災害・沿岸域、健康、産業・経済活動、国民生活・都市生活の分野が挙げられております。
 スライド6のとおり、産業・経済活動につきましては、風水害や熱中症、国民生活としては、風水害、熱中症、災害避難などが挙げられております。
 スライド7に参りまして、そのような気候変動影響の顕在化を踏まえまして、IPCCのAR6、第6次評価報告書では、緩和と適応を統合的に進めていくこと、すなわち災害分野でよく言われるフェーズフリー対策を進めていくことが重要という内容がまとめられております。
 スライド8に参りまして、原油につきましては、中東依存度が高いという状況でございます。
 スライド9やスライド10のとおり、今回の中東危機が起こる前のGX実行会議におきまして、エネルギー安定供給の切り札、物価高対応の肝としてGXを進める必要があるということが示されております。
 スライド11に参りまして、中東危機後のIEAの提言として、中長期的な対策としては、EV普及や自動車の燃費基準の引上げ、調理機器の電化、エネルギーマネジメントシステムの導入、暖房、給湯、産業の低温熱源へのヒートポンプ活用、プラスチックのリサイクル、バイオ燃料、水素・アンモニア等の合成燃料の活用などが挙げられております。
 スライド12が温対計画の概要、スライド13がGX2040ビジョンの概要となります。
 スライド14からが、2026年度のトピックということでございますが、スライド14につきましては、本年度からGX―ETSがスタートしております。
 スライド15のように、SSBJの開示義務化が2027年3月期から段階的に開始されることとなっております。
 スライド16のとおり、SBTの改定が検討されており、スライド17のとおり、GHGプロトコルの改定の検討も進んでおります。スライド18のようなScope3の開示や削減の重要性が増してくると見込んでおります。
 スライド19は、売上高を増加させる中で、Scope1、2とScope3を減らしている村田製作所の例でございます。Scope3削減に向けては、仕入先の削減目標の設定状況やサポート希望の有無の確認、共同輸配送や船舶へのモーダルシフトの実施、包装材削減等の取組を行っておられます。
 スライド20がUNEPのギャップレポートでございますが、世界の温室効果ガス排出量は増加傾向となっております。
 スライド21のとおり、2023年から2024年の増加の主な要因は、森林減少と土地利用の変化となっております。また、インド、中国、ロシア、インドネシアの排出増がございます。気候変動対策を進める上では、国外の排出削減や吸収源対策の取組を国内の排出削減と並行して進めていく必要がございます。
 スライド22のとおり、AZECによるルール形成、市場創出、プロジェクト拡大の取組を進めているところでございます。
 その際、スライド23のとおり、2024年のCOP29で、パリ協定6条に基づく市場メカニズムの活用に向けたルールが確立されまして、各国政府や企業による取組が進んできているところでございます。
 スライド24からが、フォローアップ重点項目(案)となります。
 スライド25は、資料3―1で説明したとおり、産業部門以外の部門での対策加速化が必要となっております。
 スライド26は、資料3―1で説明したとおりでございます。
 スライド27が、昨年度、地球温暖化対策推進本部でまとめられた進捗状況で、より一層の対策推進が必要とされた対策を部門別に並び替えたものでございます。このうち黒字の部分につきましては、個別業種での努力が期待される対策であることから、環境省以外の省庁や自主行動計画でのフォローアップを行っていただくことを想定しております。赤字のものは業種横断的な対策であり、主体間連携を必要とするものであることから、本専門委員会では赤字の対策をフォローアップ対象としたいと考えております。
 スライド28は、赤字の対策に加えまして、2024年度の進捗が目標の目安に達していない、業務その他部門、家庭部門、運輸部門、エネルギー転換部門、エネルギー起源CO以外の部門につきまして、部門における2030年度排出削減見込量が大きい対策を青字として加えたものでございます。この赤字と青字の対策を大くくり化して、フォローアップ重点項目(案)としてフォローアップしていきたいと考えております。
 スライド29が大くくり化したものでございます。①LED照明の普及加速化、②建築物、③家庭、④次世代自動車や貨物積載効率の向上、⑤再生可能エネルギー、⑥生産性向上につながる省エネ・省CO設備への投資、⑦サーキュラーエコノミー、⑧フロン対策として、大くくりにまとめた形でフォローアップしてまいりたいと考えております。
 スライド30以降が、対策をグルーピング化した理由でございます。
 まずは、①LEDでございます。
 スライド31のとおり、LEDについてはストック率が向上しておりまして、供給側の日本照明工業会は、業界目標として2030年までに照明器具ストック100%を掲げておられます。2030年までに既存の白熱電球や蛍光灯からLEDへの置き換えを需要側で加速化していく必要があると考えております。
 スライド32のとおり、2027年末までには、水銀規制によりまして蛍光灯の製造、輸入が禁止されることとなっております。
 スライド33のとおり、2027年末までに段階的に蛍光灯が製造・輸入禁止となる旨について関係部局で周知が行われているところでございます。
 続きまして、スライド34からが②建築物でございます。
 スライド35のとおり、新築のZEB基準適合や既築の改修も進んできてはおりますが、2030年度に向けて、さらに取組を加速化していく必要がございます。
 スライド36のとおり、現在の特別国会におきまして建築物省エネ法の改正案が提出されておりまして、建築資材の製造から解体までのライフサイクルカーボンを評価する制度が創設されることとなっております。
 スライド37のとおり、建築物の設備は、最大負荷に合わせて設備容量が設計されることから、設備の運用適正化による省エネの促進も重要となります。
 スライド38のとおり、デジタル・AI技術を活用した最適制御に向けた取組も進められてきているところでございます。
 スライド39のとおり、そのような取組により、エナジーベネフィットに加えて、ノンエナジーベネフィットも期待されているところでございます。
 スライド40からは③家庭でございます。
 スライド41のとおり、新築のZEH基準適合や既存住宅の省エネリフォームが進んできているものの、さらに取組を加速化していく必要がございます。
 スライド42のとおり、断熱等級の整備、またはBELSなどの表示制度の整備が段階的に進んできているところでございます。
 スライド43のとおり、断熱化された省エネ住宅は、エナジーベネフィットに加えて、ノンエナジーベネフィットも期待されているところでございます。
 スライド44のとおり、太陽光発電や蓄電につきましては、平時のCO削減やエネルギーコストの削減に加えまして、災害時の備えとして適応策にもなり得るという認識が広まってきているところでございます。
 スライド45からは④次世代自動車と貨物の積載効率向上でございます。
 スライド46のとおり、次世代自動車の国内販売台数の増加に伴いまして、次世代自動車の国内保有台数も増加しております。
 スライド47のとおり、より直近の2026年1月以降は、普通乗用車の中で電気自動車の販売・登録台数が増加傾向になっております。貨物につきましても電動化が比較的容易な小型の車から電動化が進んでいるところでございます。
 スライド48は、2024年問題等を受け、物流関連二法が施行されておりまして、積載効率向上に向けた荷主・物流事業者の双方の取組が始まっているところでございます。
 スライド49のとおり、本年3月にまとめられました物流大綱におきましても、トラックの積載効率向上や、持続可能な地球環境やカーボンニュートラルの実現に向けたサプライチェーン全体の脱炭素化の推進を図ることが目標として掲げられております。
 スライド50のとおり、物流大綱におけるトラックの積載効率向上の目標は、2030年度で44%となっております。
 スライド51からは⑤再エネでございます。
 スライド52のとおり、再エネ電力は、2022年度21.8%、2023年度22.9%、2024年度23.1%と、発電電力量に占める比率が段階的に増加している状況でございます。
 スライド53、54は、資料3―1で説明したとおりでございます。
 スライド55のとおり、大規模太陽光発電事業については、地域との共生の観点から規律強化や地域共生型への支援の重点化を図っていくこととなっております。
 スライド56のとおり、IEAから、太陽光、風力などの変動性再エネを増やしていくためには、需要側の機器、例えば蓄電池、EV、暖房、冷房、給湯、照明、一部はデータセンター需要を電力が余っているときに計算を多くするというような取組が始まっておりますが、それらによる需給調整が重要という指摘がなされております。それらの対策、取組によりまして、電気と熱、モビリティー、情報等のセクターカップリングが図られていくことが期待されております。
 スライド57のとおり、日本では系統用蓄電池、産業等の大型の需要側機器による需給調整が進められてきましたが、本年度より、低圧リソースの活用もリソースアグリゲーターを通じて進んでいくことが見込まれております。
 スライド58からが⑥生産性向上につながる省エネ・省CO設備についてでございます。
 スライド59のとおり、左の図からですが、素材産業を中心としたエネルギー多消費産業では省エネが進んでおりますが、主要6業種以外につきましては2013年度比でエネルギー原単位が横ばいとなっております。同様に右側の業務部門につきましても、床面積当たりのエネルギー消費量の改善につきまして、統計上の誤差等々でございます分類不能、内訳推計誤差の部分を除きますと、2013年度からそれほど改善が進んでいないという状況でございます。
 スライド60のとおり、温対法の温室効果ガス排出削減等指針に基づく情報として、指針ウェブサイトでは、産業部門、業務その他部門それぞれについて特に削減効果の高い対策を中心に、そのCO削減量、運用コスト削減額等々を紹介するとともに、中小企業向けなどの指針に沿った各主体の取組ガイドを掲載しているところでございます。
 スライド61からが⑦サーキュラーエコノミーでございます。
 石油、石炭、天然ガス等の化石燃料やプラスチックなどの化石原料の消費を減らしていこうといたしますと、金属やプラスチックなどの再生利用を進めるサーキュラーエコノミーの推進が重要となってまいります。
 スライド62のとおり、日本全体をマクロで見た循環利用率は近年横ばいとなっておりまして、さらに取組を進めていく必要がございます。
 スライド63のとおり、IEAのRecycling of Critical Mineralsでは、電気自動車や蓄電池などに用いられる重要鉱物のリサイクルをすることによって、平均約80%の温室効果ガス排出量の削減が見込まれ、水使用量やエネルギー使用量も削減にもつながることが示されております。
 スライド64のとおり、先週4月21日には循環経済行動計画が取りまとめられております。
 スライド65のとおり、再生資源供給サプライチェーンの強靱化に向けた取組などがまとめられておりまして、スライド66のとおり、メタルリサイクル推進戦略がまとめられているところでございます。
 その他の主要施策につきましてはスライド67のとおりでございます。
 スライド68からが⑧フロン対策でございます。
 スライド69のとおり、HFCについては、2021年をピークに減少傾向になっていますが、さらなる削減を目指していく必要がございます。
 スライド70のとおり、使用時と廃棄時の排出量が多くなっておりまして、用途としましては、業務用と家庭用のエアコン、業務用の冷凍冷蔵機器、カーエアコン等が多いところとなっております。
 使用時と廃棄時の内訳をさらに細かく示したものがスライド71のとおりでございます。
 スライド72のとおり、地球環境部会の下のフロン類対策ワーキンググループにおいて、2020年4月に施行した改正フロン法が施行後5年を迎えたことから、施行状況の点検などの議論を本年3月から開始しているところでございます。
 スライド73からが⑨JCMでございます。
 スライド74のとおり、パリ協定6条に沿った形で、日本はパートナー国とJCM、二国間クレジット制度の取組を進めているところでございます。
 スライド75はJCMにおける削減・吸収量とクレジットの考え方を示したもの、スライド76はパートナー国32か国の一覧でございます。
 スライド77のとおり、フォローアップにつきましては、個別の対策というよりも、関連施策をまとめてフォローアップするほうがよいと考えておりまして、①から⑧のまとまりでフォローアップをさせていただければと考えております。また、これらに加えて、国外での取組の重要性に鑑みまして、JCMについてもフォローアップ対象としたいと考えております。
 スライド78のとおり、委員の皆様にフォローアップ重点項目(案)についてご了承いただいた場合につきましては、5月の後半に2回程度、本専門委員会でフォローアップ重点項目を議論してまいりたいと考えております。また、第11回の専門委員会では、環境省取りまとめの対策、施策について、地球温暖化対策計画の進捗状況を取りまとめ、その後に開催される経済産業省と環境省との合同会合、地球温暖化対策推進本部に報告してまいりたいと考えております。
 資料4の説明は以上でございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。それでは、後半の審議に入りたいと思います。先ほどと同じように、会場の方はネームプレートを立てていただきまして、オンラインの方は挙手ボタンを押していただくという形でお願いいたします。
 それでは、芦名委員、お願いします。
 
○芦名委員
 事務局の皆様、ご説明ありがとうございます。
 まず初めに、今回グルーピングをしてみるというご提案をいただいたところでございますけれども、これは非常にいいやり方かと思います。個々に見ていくよりは、類似しているのであれば、一括で捉えて見ていくということ。それによって、そこの差の違いという部分も出てくるでありましょうから、こういったご提案いただいたような形でフォローアップをしていく、見ていくということは賛成したいと思います。
 その上で、今回対策を中心にしていますので、ある種、横軸的に見ているわけですけれども、熱に関わるような対策もそれなりに入っておりますし、一部は電気、あるいは燃料等々、こういったくくりにはしつつも、別の軸、例えば燃料源、あるいは熱・電力のくくり、そのような少し重要な部分についてはまとめて見ていくというようなところも、ご検討いただければ大変ありがたいかなというところでございます。
 以上でございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。次に、伊原委員、それから増井委員、お願いします。
 
○伊原委員
 どうもありがとうございます。私から3点ほどコメントさせていただきます。
 まず1点目なのですけれども、(資料4の)2ページにあります削減対策の方向性のところで、脱炭素だけではなくて、経済成長、エネルギー安定供給の同時達成を目指した取組を進めていくことが必要と記載されている点について、これは全く私も同意見でありまして、ぜひこの3点セットでの推進のために何が必要なのかという問いに答え続けて、施策を進めていただきたいと考えております。強いて申し上げますと、エネルギーだけではなくてエネルギーと部素材の安定供給、ここのところも含まれてもいいのではないかなと思っております。
 冒頭で私から変曲点という話もさせていただきましたが、今までは脱炭素を推進するということは企業の使命であるとともに、外部からもよい評価を得られる手段であるという認識の下で脱炭素化が進められてきましたけれども、外部環境が変わってきまして、経済やエネルギー、資源の安定供給というメリットがなければ、企業が脱炭素を進めていくのが難しい状況になっています。脱炭素というのは、脱原油ですとか資源循環という観点で、エネルギーや資源の安定供給とかなり親和性が高いですから、ここに経済成長の観点も加えて、常に3点セットで推進できる施策になっているのかというところを考え続けていただきたいと思っております。
 それから、2点目なのですけれども、28ページですか、重点項目として選定されている項目についてです。メリハリをつけて対策をしていくですとか、排出削減見込量が大きい対策について対策していくという点は、インパクトを出していく観点で非常に重要だと思っております。その上で、これをうまく進めるために2つのことを行っていただけるとよいのではないかなと思っております。
 1つ目は、これらの重点対策で、削減目標量の何割を占めることを目指しにいくのかという目標の設定かと思います。いただいた資料ですと、もう既に達成率が100%を超えていて、より進めやすい施策をどんどん進めるというようなものも入っていますので、これらの削減対策をまとめることで、どれぐらいの削減量に達することができるのか、それで十分なのか否かという議論ができるとよいなと思っております。
 2つ目に、その目標を達成するための戦略の立案が重要になってくると思っております。これらの重点施策の中には、耐久年数などの理由で、今までと同様の施策を行っていれば時間の経過とともに達成できるような類の対策と、今までの対策で動かせる層というのはもう十分に切替え、対応が終わっていて、今後対応していただくのがかなり難しい層ばかりが残っている対策が、恐らく交ざっているのではないかなと思います。
 これは各施策をやっていらっしゃるご担当者の方の感覚でも、この辺りはもう既にあるのではないかなと思いますので、特に後者の難易度が高いところについては、そもそも残っている層というのはどういう特徴を持つ層で、今までの対策で動かなかった理由は何で、どういった仕組みや支援が真に必要とされているのか、これをかなり詳しく見ていかないといけないのではないかと思います。
 これは決して統計的な正しさを求めて、ものすごく精緻な分析をするというよりも、メカニズムをきちんと理解できるという深さが必要ではないかなと思っております。こういったことを踏まえて、施策ごとに限界削減コストですとか到達の可能性、この辺りを踏まえた戦略設計が必要になるのではないかと思っております。
 3つ目、重点項目として、需要側対策というものを考えていく必要があるのではないかという観点でございます。
 1点目で申し上げましたが、3点セットの経済成長の観点はものすごく重要だと思っております。需要が創出されて、経済成長につながらなければ、企業が脱炭素を進めていくのは難しいというのが現実であるという状況の中で、29ページの施策案ですとかその後ろの詳細もございますけれども、どういうロジックで、これらを企業が導入すると企業の成長ですとか企業の売上げ増につながるのか、ここのところを説明できることが必要になってくると考えております。
 恐らく、そうすると需要側の対策というものをきちんと設計しないと、なかなか説明が難しいものも含まれているのではないかなと思っております。やはり最終需要家になる消費者が脱炭素製品を選択する仕組みをつくっていって、それによって企業が脱炭素製品を市場に提供して、部素材としての脱炭素製品というものが選択して購入されるようになり、企業は、購入してもらえるから、企業の成長につながるから脱炭素に取り組むという連鎖をバリューチェーンで起こしていって、様々な施策を企業が実施していくことで経済成長につながるような仕掛けの用意というのが必要な局面ではないかなと思っております。これこそ、民間の取組ではなかなか難しくて、政府に主導していただくような施策領域ではないかなとも考えております。
 そのときに、例えば需要創出を実効的に進めるために、政府による脱炭素製品の先行調達ですとか、オフテイク契約ですとか、消費者の方や企業に対する需要創出側のインセンティブの設計だとか、需要を政策的に創出する仕組みを検討するのも大事なのではないかなと思っております。
 これはいきなり大きく始めるというよりも、小さくモデル化したところで進めてみて、費用対効果も考えながら進めるものというのを判断するというようなやり方もありなのではないかなと思っております。分析というのはいろいろそろってきていると思いますので、それをさらなる削減につながる打ち手として、どう実装していくのか、この辺りを具体的に考えていくのが次なる課題になっているというところは、皆さんと同じ課題認識かと思っております。
 以上になります。ありがとうございました。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。それでは、増井委員、お願いします。
 
○増井委員
 ありがとうございます。今、伊原委員が需要についてご発言されましたけれども、私自身も全くそのとおりと思っております。
 一方で、今、脱炭素という側からいくとちょっと難しいところはあるのですけれども、例えばエネルギーの補助金とか、まさに脱炭素と全く正反対の政策等も行われていて、それはやはり経済的な面から導入せざるを得ないというところはあるのですが、同時に長期的に見て脱炭素に向かうのだという何らかのメッセージがないと、政府はいつでもエネルギーが高くなれば補助してくれるのではないかという悪いメッセージになってくるところがありますので、その点、何らかの形で常に発信、発言していくことが重要ではないかなと思います。これはフォローアップの観点とは違いますが、1つ発言させていただきました。
 フォローアップ重点項目ということで分析するということは、私も非常に重要と思っております。一方で、重点的な項目についてラフに分析するというよりも、今回も、資料3―2ですか、個別企業の状況という事例がありましたけれども、個別具体的にこんな取組をすれば、これだけ削減できるのだということが分かりやすく説明できる、そういったものにしていく必要があるだろうと思いますので、そういうことも念頭に踏まえながら、この重点項目について対策の深掘りというのをぜひしていただき、そのためのいろいろな情報を、この専門委員会の中でもご提供いただけたらなと思っております。
 そういった中で、やはり2030年だけではなくて、先ほども発言しましたけれども、2040年、さらには2050年というような、より長期的な視点を見据えて、今何をしていかなければいけないのかということも重要になってくると思いますので、そういったことも踏まえて、ぜひ取り組んでいっていただければなと思っております。
 最後、前半のほうでも活動量の減少についていろいろご意見ありました。まさにご指摘の点はそのとおりだと思うのですけれども、できれば活動量が減少していることに対して、輸入とか、国内で工場を閉じて海外に依存している、そういった構造が本当に生まれているのか、あるいは経済、成長の成熟度、そういったもので構造が変わっているのか、その辺りの明確な見極めというのも必要になってくるかと思いますので、情報を収集するということはなかなか難しいのかもしれないですけれども、生産量の変化とともに輸入、こういったものがどう変わっているのかというところも併せて見ていただけるといいのではないかなと思いました。
 以上です。
 
○下田委員長
 長谷川委員、お願いします。次、オンラインで堀井委員、お願いします。
 
○長谷川委員
 どうもありがとうございます。
 私から1点、このフォローアップの重点項目のポイントとは少しずれますが、最後のJCMの推進に関連してです。
 今は主に排出削減について議論されていますが、今後、2030年以降、吸収源、吸収技術についても検討していく必要があって、今、徐々に排出のスピードが遅くなってきているということから、吸収源についても徐々に考えていく必要があるのかと思います。もちろんまずは排出削減が大事ですが、そのバックアップとしてということです。
 今、二酸化炭素吸収対策として様々な技術が出てきて議論されていると思いますが、既存技術である植林やバイオエネルギー、CCS付バイオエネルギーといった技術から検討していくのが無難で、進めやすいかという印象がありますが、日本国内での植林の可能性、あるいは、JCMといった形で東南アジアなど海外で植林を進めていく可能性や課題を整理して議論に上げていく必要があるかと思います。
 そういった技術は2040年以降に特に必要になってくるという見通しもありますが、対策の導入は急にはできないので、早めに議題していく必要があるかと思います。
 以上です。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。堀井委員、お願いします。
 
○堀井委員
 大阪大学の堀井です。HEMSがあまり普及していないという話があったので、ちょっと一言申し上げたいと思いました。
 日本ではECHONET等、幾つかHEMSの規格がつくられてはいたのですけれども、直近の状況を見ると、むしろそういう対応機器が減ってきているような感触を持っています。
 なぜかというと、各メーカーが共通のプラットフォームというよりも、ガラパゴス化したような、つまり自らのメーカーの商品のみネットワークできるような、一種の囲い込み政策をしているのではないかという印象を持っています。
 しかし、日本というのは、経済成長が停滞していることとも関連するのですが、技術力が世界最先端というわけではむしろなくなってきているので、ユーザー数も開発も停滞しているという、ちょっと悪循環にあるのではないかというのが、HEMSが進んでいない1つの理由ではないかというように危惧をしております。
 ほかの国の状況を見ますと、例えばHEMSというのは家電製品、あるいは住宅設備に対してコンピューター、あるいはインターネットを通じてアクセスできる仕組みが必要なのですけれども、APIと申しますインターネットからの入り口の部分について公開をしていると。つまり公開というのは、いろいろなユーザー、いろいろな開発のソフトウエアの会社、あるいは一般の人がそれを自由に使うことができる。それによっていわゆるスマート機器化というのを民間の力を使って、メーカーの囲い込みではなく、いろいろな人が自由にできるということを、EUがある種、要請して進めていっているというような話を聞いたことがあります。
 ですので、日本というのはどうしても各メーカーが、自らのユーザーを囲い込みたいという考えの下、実はその囲い込みがうまくいってなくて、技術も伸びないということが起こっているので、それは経済産業省の話になってくるかと思うのですけれども、政府として、そういう機器のネットワーク化、HEMSももちろんそうなのですけれども、オープンソースソフトウエア等でそういうのができるように働きかけ、あるいは一種の要請をしていくというのが重要ではないかと思いました。
 以上です。
 
○下田委員長
 ちょっと時間を過ぎておりますけれども、このまま続けます。
 土井委員、大塚委員の順番でお願いします。
 
○土井委員
 ありがとうございます。時間を経過しているので手短に申し上げます。
 大ぐくりという形でテーマを絞って本委員会で議論していくということに対して、賛成いたします。
 やはり事務局からのご説明にありましたとおり、地球温暖化対策計画の進捗状況で比較的進捗がまだ芳しくない対策、あるいは技術というものを一ぐくりにするという形での話であるという理解をいたしました。ですので、非常にロジカルなテーマの選定ということで、賛同いたします。
 他方で、恐らくこういう進め方になるだろうなとは思うのですけれども、例えば経産省様では、ファクトリー・エナジー・マネジメント、FEMSの導入ということで助成措置も強化されていますし、例えば産業のヒートポンプ導入ということも支援はなされているというような、既に助成措置、あるいは制度的な対策がなされている中で、なぜ深掘りが難しいかという、課題も含めた形での議論となることが望ましいのではないかと思っております。ありがとうございます。
 
○下田委員長
 大塚委員、お願いします。
 
○大塚委員
 ありがとうございます。もう時間もないので簡単にだけ申し上げますが、伊原委員がおっしゃったことは私もそのとおりだと思っており、企業が自らの利益になることでしか対応できる余裕はなくなってきていると思いますので、今回のフォローアップとの関係でさらに重要になってくると思われるのは、やはりカーボンプライシング的なものについて、あるいは制度的なものについて、どのようにCO削減に結びついているかということを評価していくことだと思っています。
 排出量取引も本格的に始まりますし、それ以外の点についても、先ほど増井委員がおっしゃったように、エネルギーに関しての減税は逆のほうに働いてくると思いますので、政府としてはちょっと都合が悪かったり出しにくいような結果ができてしまうかもしれませんが、それぞれの制度がどういう影響を与えるかということに関しての評価をまたしていっていただけると、大変ありがたいと思っています。
 以上です。ありがとうございました。
 
○下田委員長
 ありがとうございます。オブザーバーの日本商工会議所様からご発言がありますが、いかがでしょうか。
 
○日本商工会議所
 ありがとうございます。日本商工会議所、皆藤でございます。お時間も押しておりますので、手短に申し上げたいと思います。
 まず、前段の議論でもございましたけれども、やはり現下の削減状況というのは非常に厳しい状況だということが皆様のご説明で非常によく分かりました。
 その中で、資料2にもございましたけれども、原子力の活用がそのまま火力発電所の稼働の低下というものにつながっているという資料があったかと思っております。
 やはり先般、柏崎刈羽の6号機が営業運転を再開いたしましたけれども、これによって、一説によれば、ホルムズ海峡経由のLNGガスの年間使用量3割削減につながるというようなお話もありましたので、この部分は本専門委員会とは少し違う観点かもしれませんけれども、やはり原子力の活用というものは全省庁挙げてぜひ取り組んでいただければなと思っております。
 最後に、すみません、今のフォローアップ計画の中で1点確認なのですけれども、(資料4の)28ページの中で、建造物の省エネルギー化というところがございます。28ページですと、(新築)とありますけれども、次のページでは新築と改修というものもあろうかと思います。
 やはり中小企業の中では、建造物の省エネ、CO削減は非常に重要なテーマではあるのですけれども、新築だけでは厳しいので、これは改修も含まれるということでよろしいのでしょうかという確認で、もし含まれていないのなら、ぜひお願いしたいなと思いました。
 以上でございます。ありがとうございました。
 
○下田委員長
 ありがとうございます。
 では、最後に、私から申し上げたいと思います。多くの委員からありましたように、やはり需要側対策というのは非常に大事だと思っております。特に生活に関わる部分、GXで言うと暮らしGXと言われていたところだと思いますけれども、今日、6つに分けていただきましたけれども、暮らしに関係するようなところをもう少し大ぐくりにして、名前をつけて、分かりやすく国民に示す、それが努力をしているということについてのメッセージにもなると思います。
 その部分は、今これだけエネルギーコストがどんどん上がっている中で、太陽光発電を入れるだけでなくて、省エネルギーも、将来のエネルギーを一定価格で先に買ってしまうということを意味していますので、やはりこれは大事な対策だろうと思っております。
 もう一つは、暮らし回りの技術というのは、日本の企業が強い部分が多いのではないかと考えておりまして、これはまた調べていただかないといけませんけれども、これまで太陽光とか風力とか国内需要がつくれなかったから伸びなかったという、その失敗は繰り返してはいけないということがございまして、やはり国内需要をしっかりつくって、それを海外に広げて貢献していくという大きな方針は、ぜひ堅持していただきたいと思います。
 それと、もう一つ、中小工場というのがすごく大事だと思っていて、Scope3と言い出したときに、今、自分の工場で作っている製品のカーボンフットプリントを計算できないようなところまであるわけでありまして、やはりここはしっかりエネルギー管理をして、省エネルギー、あるいは再生可能エネルギーの導入というのをやっていく必要があるだろうと思っております。
 あと、長谷川委員からもありましたけれども、海外での植林等の貢献ということでいうと、NDCの一番下に書いてある、海外で1億トン程度削減というような話もありますので、海外での貢献がどれぐらいあるのかというのも、これは今年でなくてもいいのかも分かりませんけれども、2030年に向けて、どれぐらいでできそうかというのは、どこかの時点で出していただきたいと思っております。
 では、事務局からお願いします。
 
○脱炭素社会移行推進室長
 ありがとうございました。
 まず、オブザーバー日商さんからのところにつきましては、建築物のところについては、フォローアップの中では、新築と既築、両方重要になると思いますので、両方フォローアップするような形で進めてまいりたいと考えております。
 その他、ご意見いただいたもの全般の部分につきましては、第11回の取りまとめに際して、ご指摘いただいた部分、どこまでデータなり材料なりを出せるかというのを検討してまいりたいと思います。
 あとは、個別のフォローアップの中でこういうところも示していただきたいとお話しいただいたところにつきましては、それぞれのフォローアップの説明の中で、どこまでどういう資料がつくれるのか、検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
 
○下田委員長
 ありがとうございました。活発なご議論をいただきまして、私の運営も少しまずくて時間を10分ほど延びてしまっておりますけれども、これで本日の議事を終了とさせていただきます。進行にご協力いただきまして誠にありがとうございました。
 事務局にお返しさせていただきます。
 
○脱炭素社会移行推進室
 ありがとうございます。
 委員の皆様におかれましては、大変活発なご議論をありがとうございました。
 なお、本日の議事録につきましては、事務局で作成の上、委員の皆様にご確認いただきました後に、ホームページに掲載させていただきます。
 次回については、詳細が決まり次第、別途ご連絡申し上げます。
 以上で終了とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
 
午後3時40分 閉会