薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会PRTR対象物質調査会、化学物質審議会管理部会、中央環境審議会環境保健部会PRTR対象物質等専門委員会合同会合(第3回)議事録


日時

平成20年3月26日(水)10:00~11:15

場所

厚生労働省18階 専用第22会議室

議事録

○山本化学物質安全対策室長 それでは、お時間になりましたので、ただいまから第3回の合同会合を開催いたします。
 本日は、PRTR対象物質調査会の江馬先生に全体の進行をお願いしております。事務局は厚生労働省が担当いたします。
 初めに、会議の成立について確認させていただきます。
 本日は、各会ともそれぞれ定足数を満たしておりますので、本合同会合が成立しておりますことを御報告申し上げます。
 それでは、以降の会議の進行をPRTR対象物質調査会の江馬合同座長にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○江馬合同座長 江馬です。よろしくお願いします。
 本日も資料が多いのですが、円滑な議事の進行に努めたいと思いますので、委員の先生方の御協力をよろしくお願いします。
 初めに、事務局から、配付資料の確認をお願いします。

○山本化学物質安全対策室専門官 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第に続きまして、委員名簿でございますけれども、傍聴者の方には後ほどお配りしたいと思います。大変申し訳ございません。
 続きまして、資料1「前回合同会合の議事録(案)」、これは委員限りの配付となっております。
 資料2-1「個別の物質に関する指摘事項等への対応(案)」でございます。
 資料2-2「見直し後の化管法対象物質数の概況(案)」でございます。
 資料3「現行化管法対象物質の有害性・暴露情報」
 資料4「追加候補物質の有害性・暴露情報」
 資料5「一連の物質群や元素及びその化合物として取り扱う候補」
 資料6「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律に基づく第一種指定化学物質及び第二種指定化学物質の指定の見直しについて(報告)(案)」でございます。
 続きまして、参考資料「候補物質ごとの有害性・暴露に関する詳細情報」。
 そして最後に、こちらも委員限りの配付とさせていただいておりますけれども、前回の答申案となってございます。
 資料に不足等はございませんでしょうか。

○江馬合同座長 まず初めに、議事録の確認ですが、既に委員の先生方には確認を取っておりまして、特段の御意見がまたありましたら、3月31日までに事務局まで御連絡をいただきたいと思います。その後、ホームページに公開されることになりますので、よろしくお願いします。
 それでは、議事次第に従って審議を進めてまいりたいと思います。
 議題1「化管法対象物質の選定について」。①の物質に関する指摘事項への対応について、事務局から説明をお願いします。

○神谷環境安全課課長補佐 それでは御説明いたします。資料2-1から資料5までをまとめて説明させていただきます。
 まず、資料2-1でございますけれども、「個別の物質に関する指摘事項への対応(案)」でございます。
 前回の合同会合におきまして今回の物質選定の案をお示しいたしまして、その根拠データなどもお示ししたわけでございますけれども、それに対しまして委員の先生方からさまざま御指摘をいただいております。それから、事務局自身でデータを精査したところ、いろいろ誤り、訂正等も見つかっておりますので、前回からの変更点及び委員からの御指摘への回答をまとめて資料2-1とさせていただいております。
 個別の物質についてでございますけれども、1枚めくっていただきまして、最初に出てまいりますのが表1でございますが、これは、現行化管法の対象物質に関するデータ等の見直しに係るものを掲げております。最初に政令番号を書きまして、それから物質名、指摘事項、対応案、変更内容、委員名ということで列挙させていただいております。
 初めに、訂正がございまして、恐縮でございますけれども資料の修正をお願いしたいのですが、まず、2ページ目のところの1-063のキシレンから1-067のクレゾールのところで「生殖毒性」とございますが、これは「生態毒性」の誤りでございますので、修正をお願いいたします。
 少し飛びまして5ページ目のところですけれども、上から4つ目のカラムのアクリル酸ブチル、変異原性、データの再精査とございますが、これはこの行全体を削除いただくようにお願いいたします。
 修正は以上でございまして、説明に戻らせていただきます。
 2ページ目のところでございますけれども、各物質についてのデータの精査ということでございまして、例えば最初の亜鉛、あるいはアジピン酸等ございますが、これは、新しいデータが見つかったということで、それに伴ってクラスを変えるというものでございます。
 それから、特に委員からの御指摘のあった点を中心に御説明申し上げたいと思いますけれども、1-043エチレングリコール等で林委員から御指摘がありました変異原性のデータについて、in vivoのデータが不明という理由で除外しているものについては、より詳しい検討が必要であるということで、それに関するものを幾つか載せております。その根拠等を対応案のところに書かせていただいております。それから、あとは種々の根拠データの見直しに伴う変更ということでございます。
 次のページも、新しいデータが見つかったとか、あるいは1-99の五酸化バナジウムのところでございますが、これは、物質のデータの修正というよりも群の整理を行ったというものでございまして、バナジウム化合物という形で複数の物質についての毒性が確認されたことに伴って、群として指定するというようなものも幾つかございます。それから、あとは、各種のデータあるいは基準等を精査した結果をもって数値を変えるというものでございます。
 次の4ページでございますけれども、鉛がございます。鉛とその化合物でございますけれども、これは、EUのリスク警句とその根拠データを精査しましたところ、生殖毒性が確認されたということでございまして、鉛化合物、硝酸鉛、四エチル鉛、酢酸鉛について確認されたということで、これにつきましては後の表にも出てまいりますけれども、鉛化合物は今回のCMRを特定するという考え方に基づきますと、鉛の化合物の分は特定一種相当に該当すると前回から変更させていただいております。鉛そのものにつきましては、通常の第一種ということで、分ける形での整理をさせていただいているということでございます。
 そのほかのものについては、同様の変更をしております。この中で、例えば生態毒性についてでございますが、269、272あたりにございますけれども、水溶解度との対比を見まして、試験の成立、不成立を精査しているというようなものも御意見を踏まえて対応しているところでございます。
 それから、5ページ目以降ですけれども、個別の物質に関する御指摘で、今度は追加候補物質に対する対応ということでございます。これも、同じようにデータの精査、試験の成立を見直しておるということでございます。例えばアントラセンにつきましては、付随的な発生源ではないかという御指摘をいただいておりますけれども、これに対しては製造・輸入量があるということで、修正は必要ないというような形で整理させていただいております。
 あとは、やはり水溶解度ですとか、環境中での存在形態等を考慮して、試験の成立を個々に精査するといったもの、あるいは群を取りまとめる、それから変異原性の根拠の確認等々を個別の物質について行っているということでございます。
 そういう形で精査してまいりまして、8ページのところまで行きたいと思います。あとは、下から3つ目でございますけれども、クリセン等については、付随的な発生源であろうという御指摘をいただいておりますが、これは、そのことが確認できましたので、「引き続き検討」と書いておりますが、今回の候補リストからこれらは外しておるところでございます。
 それから、シクロヘキセン等につきまして、環境中での形態を考えると試験条件に無理があるのではないかという御指摘がございまして、それが確認できたヘキサンについては、データを採用しないという形にしております。
 最後が、9ページでございますけれども、物質全体に係る横断的な指摘事項等への対応ということでございます。これは、まず、初期リスク評価で十分なMOEが確保されている物質については、対象物質から除外等について検討すべきということでございます。これは、初期リスク評価と化管法の物質選定の関係をどう整理するかということでございますけれども、リスク評価に必要となる基礎データを把握する役割もPRTRが果たしているというところを考えまして、むしろその入り口にかかってくるべき物質を拾うという性格があるのではないかということでお答えさせていただいております。
 2番目のモニタリングデータについての御指摘でございますけれども、モニタリングデータで複数箇所を検出された場合は、暴露の条件に該当するという整理をしておるわけでございますが、媒体とその毒性の不一致があるのではないかという御指摘がございました。これに対しては、実際に検出媒体と毒性のミスマッチのあるものについては、モニタリングデータがあったとしても、それは暴露のデータとしては採用しないという整理を再度させていただいておりまして、そこの右側に列挙しております物質については、そのような形で除外させていただいているところでございます。
 3番目でございますけれども、生態毒性について、数けたかけ離れているようなデータの存在が確認される。ばらつきの有無を考慮に入れた精査を行うべきということでございます。このばらつきが大きいものについて、当初の段階から、非常に大きなものについては除外するということをやってきたわけでございますけれども、再度、そのばらつきが大きいもの、あるいは溶解度や助剤使用から、試験の成立に無理があると思われるデータ等については精査をしまして、その結果として、前の表に掲げております幾つかの物質については、その情報を採用しないという整理をさせていただいております。
 それから、生態毒性についてでございますけれども、急性毒性に基づいて分類されているということがあるのですが、その際に、分解性、濃縮性、暴露性を考慮に入れてという御指摘でございます。これについても、ヘキサンについて、これを考慮に入れた結果、試験データを採用しないという判断をさせていただいております。
 それから、その他の留意事項でございますけれども、製造・輸入量が大きいもの等についての物質の精査ということでございます。これも、こういったものについてのデータの再精査を行いまして、一部の物質については見直しを行っているということでございます。物質の名称ですとか、製造・輸入量データの精査も御指摘を踏まえて行っているということでございます。
 これをすべてまとめましたものが資料2-2でございまして、まず、物質数でございますけれども、現行の全435物質が593物質になるということで、前回の資料と比べまして40ほど数が減っております。そのうち、第一種指定化学物質が484、第二種が109でございます。特定一種が15ということで、先ほど申し上げました鉛化合物が前回の案と比べて追加になっているところでございます。新規の物質としては、右側にございます241物質がございまして、除外候補として78物質があるということでございます。
 個々の物質のデータにつきまして、資料3以降におつけしております。
 まず、資料3でございますけれども、「現行化管法対象物質の有害性・暴露情報」でございます。これは、前回の資料と同様のフォーマットで整理させていただいております。個別の物質の見直した部分は、先ほど資料2-1で列挙させていただきましたけれども、その結果、クラス分けですとか、あるいは物質の名称、グルーピング等が変わっている部分につきましては、後ろの資料3の表の中で太枠で明示させていただいているところでございます。
 それから、資料3の2ページ目の一番下からでございますけれども、前回の会合で生態毒性の評価に当たって、OECDのテストガイドライン等を用いてデータの採否を決めたという旨を御説明させていただいたのですが、どういったデータを使ったかということを明示して補足するようにという御指示をいただいておりまして、それを踏まえまして、この表がございますけれども、採用した試験結果の概要を示させていただいております。藻類、ミジンコ、魚類について、急性、慢性の採用したテストガイドラインあるいは試験時間等を整理させていただいております。
 その次のページからが、先ほど申し上げました個別の物質の表でございまして、太枠の部分が修正されているということでございます。
 同じく、資料4が追加候補物質についての整理の結果でございまして、最初の御説明のところは、同じく生態毒性の試験結果の概要を示させていただいておりまして、3ページ目以降のところで、今回見直した結果のデータの変更点を太枠で囲った形で個別の物質の表をお示ししているところでございます。
 最後、資料5でございますけれども、「一連の物質群や元素及びその化合物として取り扱う候補」ということでございまして、金属塩とその化合物ですとか、あるいは有機物質の一連の異性体等の扱いにつきましては、複数のものにつきまして、毒性が確認されたものにつきましてはグルーピングをしているということでございまして、その結果を後ろの2ページ目からの表のところにつけておりまして、同じく太枠の部分が前回の資料からの変更点ということでございます。
 簡単ではございますが、以上でございます。

○江馬合同座長 ありがとうございます。それでは、委員の先生方から、ただいまの事務局の説明に対する御質問や化管法対象物質の選定について順に御意見をお伺いしたいと思います。
 まず、資料2-1の表1について御意見等ございましたらお願いします。
 表1の5ページの旧のアクリル酸ブチルは、これは物質ごと全部削除ということでいいんですね。

○神谷環境安全課課長補佐 はい、この行全体が必要ないというか、不要な記述でございます。

○江馬合同座長 御意見ございませんでしょうか。どうぞ。

○吉田委員 5ページ目の先ほど御説明いただいた62番のクロロ酢酸エチルですけれども、加水分解があるということですが、半減期を考慮されて引き続き対象物質とするとされておられますが、具体的に、これぐらいの半減期以上のものであれば対象とする、あるいはこれより短いものは対象としないという、その判断基準があると思いますが、期間的なものをお教えいただければと思います。

○神谷環境安全課課長補佐 半減期は1日を目安に作業しております。

○吉田委員 pH7で1日ということでよろしいのですか。それとも、高アルカリ側で1日であってもということですか。

○神谷環境安全課課長補佐 高アルカリのものをどれだけ使っているかがすぐに確認できませんが、基本はpH7の1日というデータがあればということで確認しております。

○江馬合同座長 よろしいでしょうか。そのほか。お願いします。

○中杉委員 表の2の方まで入っているようなので、そういうのもよろしいですか。

○江馬合同座長 すみません、表1のところでお願いします。

○林委員 表1のところで、私の方から前回質問させていただいたところがあるんですけれども、今日、この対応案で特に問題ないと思います。確認です。

○江馬合同座長 ありがとうございます。表1につきまして御意見等ございましたらお願いします。表1につきましてよろしいでしょうか。御意見がございませんようでしたら、表2に移りたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 表2につきまして、御意見等ございましたらお願いします。

○三森委員 8ページ、272番のロジンについて質問させていただきます。事務局で精査、再調査したということですね。日本産業衛生学会の気道感作性物質第1群にロジンとされていることから、感作性をクラスなしに修正するということですが、これは、クラス1からクラス外にしたということでしょうか?意味がうまく伝わってきません。ロジンは既に皮膚感作性があるとヒトのデータでも指摘されております。この件について、事務局の方にお伺いいたします。

○伊藤環境安全課係長 今のロジンについてお答えいたします。日本産業衛生学会の方のデータを見ますと、ロジンというよりはクロホニーという形で有害性のクラスが書かれておりましたので、ここではちょっとロジンと厳密には一致しない可能性があると思いまして、このデータを不採用と整理させていただいたところでございます。

○三森委員 皮膚感作性は既にヒトで報告がなされております。ロジンに関しては。文献は既に発表されていると思いますので、今の気道感作性についてはそうなのかもしれませんが、皮膚感作性についてはデータがあると思いますので、再度御検討いただけたらと思います。

○神谷環境安全課課長補佐 お手元の前回の答申の中で、感作性の有害性の選定基準がそこの17ページにございますけれども、皮膚感作性の扱いは、平成12年当時の議論で、実際の環境濃度では問題になり得ないということで気道感作性を対象として作業を行うと整理されておりまして、この考えを適用しまして、感作性についてはクラス外という整理をさせていただいております。
 物質自体の選定につきましては、資料4の10ページのところにございますけれども、生態毒性が該当するということもございまして、ロジンの選定自体は今回、候補物質としてまだ今も残している状況でございます。

○江馬合同座長 候補物質として残しているということでよろしいでしょうか。

○三森委員 結構です。ありがとうございます。

○江馬合同座長 そのほかの御意見等。

○中杉委員 一定のルールに基づいてやられた結果だということでは認識しておりますけれども、杓子定規かなと。かなり杓子定規な判断、これはそういう判断であっても仕方がないのかもしれませんけれども、例えばヘキサン等ですね。ヘキサンはEHCで確認できている。これはEHCが対象の文書であるからという確認だろうと思いますが、ペンタンその他についても、水溶解度とか蒸気圧というデータは幾らでも存在すると思うんですね。たまたまEHCで処理をしていないからということなのでそういう扱いになるんだろうと。これはそういうルールであるからということで整理するならそれはそれでいいだろうと思うんですが、そういうことをはっきり言っておかないと、一般の人がとらえたときにおかしな、何でこうなんだという評価が出てくるだろうと思います。
 同じようなことを言いますと、これは毒性の専門の先生に伺わなければいけないですけれども、例えば臭素酸の塩類、これは、臭素酸カリウムを使って発がんの試験をやっていて、それだから臭素酸カリウムだけだよというのは、これはそのとおりなんだろうと思いますが、作用しているのは何だろうかということを考えると、臭素酸として効いているのではないだろうかと。この辺がちょっと毒性の専門の先生に伺わなければいけないんですが、こういうものをやるときに、今度、排出量の届をするときに事業者の方がどう考えられるかということを考えると、臭素酸を水で出すときに、臭素酸カリウムという形で排水で出てくるわけではないので、これは臭素酸である、イオンであるとなると、それは届ける必要があるのかないのかとまた議論になってしまう感じがあると思います。そこら辺のところをどうするかということを少し考え方を整理しておいた方がいいと思います。
 それから、もう一つ、一応こういうルールですということでやるとして、それはそれでやるということであればあえて反対はしませんけれども、例えば、先ほど申し上げたペンタンとかそういうものは、多分、石油製品の中には%オーダーで含まれてくるものだろうと考えますので、そういうものを扱う事業所からたくさん出てくるだろう。そういうところでどういうふうに届けるのかということはなかなか難しい問題だと思いますので、これは対象業種についてどう考えるかということ、届け出の対象を求める業種をどう考えるかということを少し考えないといけないかと思います。

○江馬合同座長 ありがとうございました。事務局でただいまのコメントを整理して、対応をお願いします。
 そのほか、よろしいでしょうか。
 よろしいですか。表2について御意見等、そのほかございませんでしたら、次に移りたいと思いますが。
 次に、表3につきましてお願いします。

○中杉委員 表3についてですけれども、整理番号2のところでモニタリングデータと暴露経路の話がありまして、大気と生態毒性、経口慢性毒性、これはミスマッチというのはそのままでよろしいかと思いますけれども、底質で検出されているということと経口慢性毒性がミスマッチとは必ずしも言えないのではないか。これは水から底質に吸着しているわけですから、水から生物、魚等に入る可能性が十分考えられるということで言えば、底質で検出されているものと経口慢性毒性というのは、暴露経路がミスマッチという判断をしない方がいいのではないかと私は思います。

○江馬合同座長 そのほか御意見、よろしいでしょうか。お願いします。

○亀屋委員 4番のところで指摘させていただいているんですけれども、また今日のものも、半減期は1日を目安にしているという御説明があったんですが、その急速分解性であるとか、濃縮性であるとか、暴露性、これは作業をされるときのルールというものがあると思いますので、それはやはりどこかにきちんと整理しておいていただく必要があるのではないかと思っておりますので、御検討いただきたいと思います。

○江馬合同座長 ありがとうございます。そのほかよろしいでしょうか。表3につきまして、そのほか御意見がございましたらお願いします。よろしいでしょうか。
 それでは、次に、資料3、4について御意見がございましたらお願いします。
 修正した箇所を表中の四角で示しておりますが、特にそこにつきまして御意見等ございましたらお願いします。

○吉田委員 すみません、資料4ですけれども、6ページになると思いますが、硫酸ナトリウムというのがありまして、「環境中で速やかに分解するため除外」と書いてあると思いますが、それでよろしいですよね。それで、硫酸ナトリウムが分解というのは、硫酸イオンとナトリウムにイオン乖離するということなんでしょうか。それだと、先ほど中杉先生が言われた臭素酸カリウムのみとかというのと同じようなことではないかと思いますが。

○神谷環境安全課課長補佐 少し理由の書き方が不十分でございまして、これは、変異原性のみに該当する物質でございますけれども、硝酸ナトリウムそのものの変異原性ということでデータがあったわけでございますが、これは、環境中では、今御指摘のように、それは当然分解をして硝酸ナトリウムの形では存在しないだろうということで、毒性が変異原性のみ該当ということと、併せてイオンの形になっているということも、両方併せて考えると該当しないという説明を本来すべきでございました。そういう意味でございます。

○江馬合同座長 よろしいでしょうか。お願いします。

○前川部会長 まだ十分見ているわけではないんですけれども、資料3の方を見ていますと、特に一種の方から除外の方へ移っている化学物質を見ましたときに、ここの場合には暴露状況が入っていますので、それを加味してのことだろうと思いますが、その中で暴露状況のところを見てみますと、区分4はゼロということですが、区分5というのは不明と。ですけれども、見てみますと、ほとんどが区分5のところは除外される。しかも、その中には有害性情報が、勿論、有害性情報の方でも除外の方になれば別ですけれども、有害情報の方は変わっていない、あるいは、場合によっては新しい情報があってより強くなっているというようなものにもかかわらず除外されているケースが1~2見当たるんですが、その辺に関しては本当にそれでよろしいのでしょうか。今度は逆に、資料4の方は追加の方ですけれども、区分が今の5というように不明でありながら追加の候補に入っている、何か矛盾しているのではないかという気がするんですが。

○神谷環境安全課課長補佐 暴露情報のクライテリアですけれども、100トンあるいは10トン以上通常あるものについては何ら議論はないわけですが、非常に少ないものや不明なものをどうするかということで、それについてモニタリングのデータも併せて考えるという考え方を取っておりまして、それで、モニタリングが2カ所あれば一種、1カ所であれば二種ということにしております。
 ただしというのがございまして、製造・輸入量がゼロトンであれば、これは通常、PRTRの届け出対象となる可能性は極めて低いだろうということで、その場合については、モニタリングがあったとしても対象としないと現行の物質選定の基準で整備しておりますので、そういう原則で作業をしているということでございます。そういうことで、その組み合わせで物質選定を行っているということでございます。

○前川部会長 ですから、モニタリングのデータがあって、それが非常に少ないあるいはゼロということであればよろしいんですけれども、現時点では不明だ、しかも有害性の情報ではより強いような状態、前回よりは強くなっているようなものが2~3見当たる。そういうようなものも含めて、本当にそれで、現在では不明なものですから、今ここで外すのはどうかというのが私の意見です。

○藤沢化学物質管理課長補佐 資料3の製造輸入量区分で5のところを見ますと大体が農薬となっています。石綿も5になってはいるんですが、基本的に農薬で、それは多分、相当量が少ないものではないかと予測されます。農薬については我々経済産業省の方ではデータがないんです。そこで製造・輸入区分が出せていないといったことになっております。

○前川部会長 やはり農薬が多いんですね。

○上路委員 では、追加のコメントとして、農薬につきましては、農薬要覧というものが毎年出版されておりまして、その中でどれぐらい販売されているかというのが出てきます。ですから、失効農薬という形で、完全に農薬が失効されればいいんですけれども、その期間全く売れないというんですか、ほとんど製造されていない、あるいは市場に出ていないというものがいっぱいございますので、そういう意味で、出回っている量がゼロ、あるいはモニタリングしてもほとんど出てこないということになっている、そういう結果だと思います。

○前川部会長 そうしますと、あるいは不明というものも、実際上はほとんど使われていない、実際上はゼロに近いと解釈してよろしいわけですね。

○上路委員 はい。

○前川部会長 わかりました。

○藤沢化学物質管理課長補佐 そこは別途確認をした方がいいですよね。農薬で5番のところは。

○神谷環境安全課課長補佐 これは、ゼロという証拠はないということで、別途モニタリングデータを見て出てこなければ、今、上路委員から御説明いただいたようにゼロ相当とみなしていいだろうという整理をさせていただいたということでございます。

○前川部会長 農薬は了解いたしましたけれども、農薬以外のものがもしあれば、それと、先ほど申し上げましたように、少なくとも有害性の情報がより強い方向に移っているにもかかわらずというのがちょっと気にかかるものですから、その辺のところだけ再チェックをお願いしたいと思います。

○神谷環境安全課課長補佐 わかりました。特に配慮すべき物質があるか、具体に御意見をいただければ確認しますし、こちらでも整理したいと思っております。

○江馬合同座長 事務局で整理をお願いします。

○中杉委員 今、除外される物質についての議論が出ましたので、この除外した物質についてどういう扱いをするのか、これは届け出はしていただかないことにはなるんですが、行政としてどう対応していくかということが1つのポイントになるだろうと思うんですね。例えば農薬について、今はゼロだ、でも失効していない段階であれば、当然のことながら監視をしていく、製造量のところで監視をしていくことが必要だろうと思うんですね。そういう意味で、除外のものについては、製造、使用の実態、そういうものが問題になってくるものは特にですけれども、どうなっているかという、製造、使用のところでまず監視する、それから、環境のモニタリングも場合によってはかませて実態を監視していくことがやはり必要ではないか。そこら辺の手当てをしていただければと思います。

○神谷環境安全課課長補佐 制度上は、PRTRの枠内でというところからは外れてくることになりますけれども、モニタリング等につきましては、今後運用していく中で配慮していきたいと思っております。

○江馬合同座長 よろしくお願いします。
 そのほか、資料3、4につきまして、御意見等よろしいでしょうか。
 よろしいようでしたら、次に、資料5につきまして御意見等ございましたらお願いします。物質群として扱うという資料ですが。5までやったと思いますけれども、もう一遍説明してもらっても結構ですが。若干、手短に説明をお願いします。

○神谷環境安全課課長補佐 一連の物質群として扱うべき物質ということで、これも前回おつけしていた資料のリバイスということになるわけですけれども、金属塩とその化合物ですとか、あるいは有機物質の一連の異性体などについての扱いということで、群としてまとめるものを整理させていただいたものでございます。
 複数の物質についての毒性が確認されたものにつきましては、そうした群という形でのグルーピングをしての指定をするというルールでやっておりまして、同じく、太枠の部分が前回のグルーピングから、名称ですとか、根拠データ等を変えた部分ということでございます。
 以上でございます。

○江馬合同座長 物質群の表ですが、御意見等ございましたらお願いします。

○中杉委員 私が指摘させていただいて修正いただいた分ですが、ジメチルジチオカルバミン酸ですけれども、これは銅とナトリウムがあって、まとめた方がいいのではないかということで、ジメチルジチオカルバミン酸の水溶性塩と修正いただいたんですが、このときにもう一つ問題になるのは、銅の方をどうするかという議論がありまして、「銅及びその化合物」という別な分類はあります。そこら辺のところ、こういうものをどういうふうに整理するのか。多分、これはジメチルジチオカルバミン酸の部分の量として届け出をいただく、そちらの方はそういう形になると思いますし、銅は、その銅の部分だけ銅の水溶性塩として届け出ていただくのが本来は望ましいと思いますけれども、そこら辺をどういうふうにするのか、事務局の方で整理をどうお考えかというのをお聞かせ願いたい。何か整理をしておかないと、そういう質問が必ず出てくるだろうと思いますので。

○神谷環境安全課課長補佐 現行の物質でも重なるものがございまして、どちらに算定してくださいというのはマニュアルの中で書いておりますので、そういう整理をさせていただきたいと思います。

○江馬合同座長 そのほか、御意見がございましたらお願いします。
 よろしいでしょうか。そのほか、資料5につきまして特段の御意見がございませんようでしたら、次に移りたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。続きまして、議題②に移りたいと思います。物質の指定の見直しについての報告書(案)について、事務局から説明をお願いします。

○神谷環境安全課課長補佐 資料6を御説明させていただきます。
 今、個別の物質について御議論いただいたところでございますけれども、この物質の見直しの考え方と新たな候補物質について、この合同会合の報告案として取りまとめていただきたいと思っております。
 この中身でございますけれども、前回の資料の2-1のところに物質選定の考え方を書き下しておりまして、その中身を基本的に踏襲させていただいているということでございます。前回の資料2-1からの変更点のみ、かいつまんで御説明させていただきます。
 1つは、3ページのところでございますけれども、GHSでございますが、これはおおむねGHSに合致した有害性の判断基準を使っているということを前回書いておりましたが、それは少し表現としては言い過ぎであろうという御指摘をいただいておりまして、今回は、この3ページ目の一番下のパラでございますけれども、「これらの項目と判断基準については、GHSの母体となったOECD/IOMCの有害性分類基準を参照したものであることを踏まえ、今回の見直しにおいては」ということでございまして、最後のなお書きで、「GHSとの更なる整合化の推進に関しては、今後、国内外の関係制度との連携を図りながら検討を進めることとする」ということで、完全に合致させたかというような誤解を生む表現を回避させていただいております。
 それから、この4ページ目の下から5ページ目の一番上のところでございますけれども、環境での存在に関する判断基準の一番最後の部分でございまして、この除外の基準をどうするかというところで、通常の物質選定の基準に加えまして、第一種指定化学物質の除外の際には、「初期リスク評価等におけるリスクの懸念等を踏まえ」ということで、これは引き続き一種として残すことも考え得るということでオプションで書いておりましたが、この初期リスク評価等のリスクの懸念も確認した上で、残す場合もあり得るということで、この表現は生かした形で書かせていただいております。実際のところは、この除外候補の中で、初期リスク評価で高懸念のものはなかったということでございますけれども、今後の運用上の考え方としては入れさせていただきたいと思っております。
 それから、その後のところに情報源を整理させていただいておりまして、今回つけ加わりますのが10ページ目より後のところでございまして、別表2といたしまして、先ほどの資料3、4にお示ししました第一種指定化学物質と特定一種の候補リストを列挙させていただいております。
 それから、一番後ろでございますけれども、21ページからは別表3ということで、第二種指定化学物質の候補リストをつけさせていただいておりまして、全体として報告案という形で整理させていただいております。よろしくお願いします。

○江馬合同座長 ありがとうございました。ただいまの事務局からの説明に対しまして御質問、コメント等ございましたらよろしくお願いします。

○中杉委員 先ほど私が申し上げた話に絡むんですけれども、これは、有害性の情報源ということについては記載されています。今回、物質の評価をするときに、暴露関係の情報源というのは、揮発性とか物性の情報についても信頼性のあるものから採用しているということがありますので、そこのところの記載をどこかに、どういう形で、項を起こして記載するのかどうかわかりませんけれども、ちょっと記載しておく必要があるだろうと思います。そうしないと、水溶解度とか蒸気圧という情報は幾らでもありますので、それを持ち出してきて議論するということが起こり得ます。ここではそうではないんだということで、一応、ある限られたものでやるならば限られたものでと。

○藤沢化学物質管理課長補佐 物性を使って。それを考えて資料2-1の方で、対象、対象ではないということをやってきたということです。

○中杉委員 はい。私がそこで申し上げたのは、ペンタン等の水溶解度とか揮発性については、ほかの情報は多分あるだろうと。でも、ここではEHCでその情報があるヘキサンについてのみ確認できたのでということを言われているので、それだとそこの情報源を整理しておかなければいけないだろうと。

○藤沢化学物質管理課長補佐 実は、そういった情報源を使ってまさにやっていきたいと思っておって、参考資料11の生態毒性のところに、右側の方から5つ目、6つ目あたりのところから、水溶解度とか、加水分解半減期、あと試験困難物質の種類といったデータもここに出させていただいております。これらを踏まえて見直しをしていきたいとは思っているところでございます。

○中杉委員 申し訳ない、私はまだこれを見ていなかったんですが。

○藤沢化学物質管理課長補佐 すみません、実は、これは本当に1週間前に先生方にお送りした情報でございますので。

○江馬合同座長 中杉先生の御意見は、物性に関する情報源もこの資料6に盛り込むということでしょうか。

○中杉委員 それがよろしいのではないかと。私自身は、ペンタンとヘキサンというのは炭素が1つ少ないので揮発性が大きくなる、水溶解度はどうなんだ。そこのところをどこで切るかというのをある程度明確にして、これは、幅広く情報を取られているならば、それはどういうところから情報を取られたというのを明確にしておいた方がいいだろう。そうしないと、また同じような議論が起こってきてしまうと。

○藤沢化学物質管理課長補佐 まさにおっしゃるとおりだと思います。

○神谷環境安全課課長補佐 むしろ、今の参考資料か、さっきの資料2-1か、そういった通常の資料の中でこういうところを見ましたというのを明示させていただくというのはあると思うのですけれども、網羅的にすべての物質について暴露情報とか毒性情報みたいに確認しているわけでもございませんので、扱いとしては、報告書ではなくて、普通の資料の中にまぜ込むような形をとらせていただければと思います。

○中杉委員 どこかにそれをはっきりさせておいた方がいいだろうと思います。そうしないと、またいろいろ議論を呼ぶことになるかと思います。

○江馬合同座長 では、事務局でその書き方については検討していただいて、対処していただきたいと思います。
 そのほか、御意見ございましたら。

○亀屋委員 4ページの有害性の情報源のところですが、これは前回の会議のときにも発言させていただいたんですが、私は、プライオリティーワンとツーの関係は、これで整理はいいと思うんですけれども、特にプライオリティーワンの方、その中にも情報源も追加されています。それで、前回の答申の内容には、やはり基準値だとか指針値だとかあるものは優先して、そこになければその他の情報源を使うときちんと文書で整理されていて、更に今回、情報源も追加されてきた。
 特に、追加された情報源の中に、一番心配しているというか気にかかっているのが、国が行った初期リスク評価のようなデータがかなり増えているのではないかと思っておりまして、そこを、リスク評価の結果を指針値とか基準値と同列にみなすのはすぐできないかと思うんですけれども、そこの情報源、プライオリティーワンの中での優先順位といいますか取り扱いの考え方というものは、どこかできちんと一度議論して整理しておいていただく必要があるのではないかと。前回の会議のときには、ダブルスタンダードになってはいけないというような表現も使わせていただきましたけれども、そういった、プライオリティーワンというのは、ここには信頼性が確認できたものをと書いてありますが、一応いろいろなところで評価されて出てきたものがプライオリティーワンになっているはずで、しかも初期リスク評価等は国が事業として行ってきちんと評価しているものですので、その取り扱いについて考え方をきちんと整理しておいていただきたいと思います。

○江馬合同座長 そのほかよろしいでしょうか。

○内山座長 先ほど、前川部会長も御懸念されましたように、この除外物質、除外されたということはモニタリングデータが余りなかった、あるいは使用量が減ったということは、これは、一つにはPRTRの指定物質に指定されたために代替されたとか、あるいは使用量が減っていったという面もあると思いますので、少なくとも、前回決めたときにはある一定の使用量、何分のデータがあったはずで選ばれているわけですので、これは是非、この文書の中のどこかに、除外した物質に関しては、使用量なり生産量は責任を持って監視すべきであるとか、フォローすべきであるというようなところを是非一文に明記しておいていただけないかと思います。それが次のステップへの見直し、増えてきたらまた入れなければいけないということになりますし、どんどん増えてくるようであれば、やはりこれは指定していたために使用が減ってきた、このPRTRの効果だったんだということにもなりますので、是非これは、そういう文章をどこかに入れておいていただければと思います。
 もう一つは、これがあくまでも毒性がないことがわかったから外されたものではないということを、是非これは一般の方にも周知していただきたいと思います。

○上路委員 今、先生がおっしゃられたことにちょっと追加させていただきたいんですけれども、減ってきたというのは、確かにPRTR、こういう指定にされたから減ったというものがあるかもしれません。ただし、農薬については常に見直しがされてきており、どんどん農薬の質が変わってきています。それは有害性があるから質が変わるというだけではなくて、効果や利用頻度とかいろいろ総合的に見てほかの剤に代わってきたということもありますので、それもきちんとした表現として、ほかにもっといいものがあったから代替してやってきたというようなことも追加していただければと思います。

○内山座長 私の申し上げたのは農薬に限ったことではなくて、数十物質除外されておりますので、そういうことに関しても含めてのことでございます。
 それから、もう一つ確認したいんですが、これは、第一種を外れるということは、MSDSもつける義務がなくなってしまうということですよね。これが、余りぴんと来ていない方もいらっしゃる、余り今までの議論になってきていなかったかもしれないんですが、外れた途端にMSDSはつけなくてもいいということになってしまうと、使用量は少なくても扱っている人たちはいっぱいいるわけですね。環境中にはある程度以上は放置されなくなったかもしれないけれども、物質としての毒性は残っており、更に、少ないかもしれないけれども取扱量はありということですので、そこが今まで、前の親委員会でも除外された場合ということについては議論されてこなかったように思うんですが、そこを、法律上は多分、これで自動的につける義務はなくなってしまうことになると思うんですが、これをこの報告書の中に、そういう点も勘案すべきであるというようなことはどこかに書いておいていただいた方がいいような気もいたしますが、いかがでしょうか。

○木村環境安全課長 確かに、今の内山座長初め、先ほどの中杉委員とか、この除外に対する説明責任というのでしょうか、そこはしっかりしている必要があるのではないかという御意見でございますので、私どもも、それに対する手当てというのは何らかの形でまた検討していきたいと思ってございます。この文書の中にもどのような表現をしていくか、また事務局の方でも検討してみたいと思います。

○江馬合同座長 そのほかよろしいでしょうか。

○吉田委員 5ページ目の一番上のところに、「初期リスク評価等におけるリスクの懸念等を踏まえ、引き続き第一種指定化学物質として残すこととする」ということで、初期リスク評価を積極的というよりも、PRTR候補物質として残すための扱いという感じにちょっと読めるんですけれども、私は、前回コメントさせていただいたように、初期リスク評価というのがすごい数、今なされていますので、これを有効的に活用していただいて、除外するということも含めてきちんと今後、例えば除外する物質については、そのかわり生産量や開放系と密閉系の用途の比率とか、ある程度の情報を与えることによって、今までの環境リスクのMOEの結果から見て懸念されるレベルに行くか行かないかぐらいの判断はできると思いますので、ある程度、そういったことも今後検討が必要だということを報告書のどこかに入れていただき、できるだけ環境リスクの初期評価結果を活用するということをこの報告書の中には入れていただきたいと思っております。
 それで、残す、残さないというところも含めて、次回のときにはきちんとしていただけるようなことをここに書いていただければと思います。

○江馬合同座長 ありがとうございます。そのほかよろしいでしょうか。
 物性の情報源、それから国の初期評価リスクの扱い方といいますか考え方、それから除外物質についての記載、MSDSとの関係についての記載というような御意見がありましたが、そのほかよろしいでしょうか。

○神谷環境安全課課長補佐 先ほど亀屋委員から御指摘いただきましたプライオリティー1の情報源の中で、更に重みづけというか優先順位をつけるべきであるという御指摘についてですけれども、今のところ、1のものは特別扱いしているのは、前回の答申に書かれております発がん性のIARCなどについては、確かに1の中でも優先してということをしておりますが、今回の作業では、新たに追加になったものは全く同列の扱いをさせていただいております。そこを少し変えるということになりますと、またこの物質選定の考え方がかなり大きく変わってくるものですから、ちょっとそこをどう扱わせていただくか、御議論、御意見があればいただければ幸いです。

○江馬合同座長 ただいまの事務局の説明につきまして御意見ございましたらお願いします。
 よろしいでしょうか。
 資料6につきまして、そのほか御意見、コメント等ございましたらお願いします。よろしいでしょうか。
 どうもありがとうございます。貴重な御意見をいただきましてありがとうございます。本日の御意見について、事務局に整理していただくようお願いします。
 また、全体を通してコメントがございましたらお願いします。

○獅山化学物質管理課長 今日は大変貴重な御意見をいただきました。また、今まで2回にわたり、技術的な問題であるとか、それに基づいた最終的な物質の選定についての御議論をしていただいたと承知しております。ただ、今日の中杉委員、そして亀屋委員からの御意見を見ますと、例えば毒性情報をどのようなものを使うのか、そのプライオリティー、信頼性等をどうするのかといった問題、そして、運用について、これは資料2-1のときに、少し杓子定規ではないかという話が三森委員のコメントに対し、中杉委員からあったと思います。非常に貴重な意見であります。委員の御意見からすると、もう少し議論が必要ではないか、その上できちんと、今回の物質の選定についてしっかりと、これは公平に見ても、どのような考えで、またどのような情報で選定したのか、それをどのように議論したのかといったことをきちんと整理しておくことが必要なのではないかと思います。
 また、委員の方からのコメントで、例えば物性の情報をどのようにするのか、参考資料の方へ出ております加水分解とか、水溶性であるとか、揮発性というものについて、平成12年の選定の考え方の中では留意事項としていろいろなものが盛り込まれておりますけれども、そういった中にはない、今回新たなものとして出てきたものであります。したがって、本来はそれと同様にそこにきちんと書くべきと中杉委員の方からも御意見をいただいたところであります。
 したがいまして、今回の物質の選定について、今までの御意見を聞きながら若干精査が必要な物質、つまり物質の出入りがまだ若干あるかもしれないということと、もう一つは、考え方について整理しなければならないということであろうかと思います。非常に重たい宿題を今日の御意見でいただいたかと思います。
 最後に神谷補佐の方から皆様方にちょっと質問させていただいた形になりましたが、そういった質問を突然言われてもなかなか出せないのではないかと思います。したがいまして、そういったことにつきまして何らかの対応が必要なのかと感じた次第であります。したがいまして、もし可能であれば、もう一回やるとかというのも一案かと思っているところですが、いかがでしょうか。感想でございますが。

○江馬合同座長 もう一度審議が必要ではないかという御意見をいただいたわけですが、その方がよろしいでしょうか。
 それでは、本日いただきました御意見をもとに、本合同会議でもう一度審議させていただきたいと思います。日程は、事務局から至急調整させていただきますので、よろしくお願いします。
 本日の議事録につきましては、原案を作成して、先生方に確認をいただき、次回の合同会合で御了承を得た後に、本日の配付資料とともに各省のホームページに掲載する予定ですので、よろしくお願いいたします。

○山本化学物質安全対策室長 座長の江馬先生にもお纏めいただきましたけれども、以上のようなお話でありますので、もう一回審議をしていただくということで、日程等につきましては、大至急我々の方で調整させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 それから、先ほど座長からご説明頂きましたけれども、本日の議事録については、こちらの方で原案を作成した上で、先生方に確認をしていただいて、次回の会合で御了承いただいた上で、配付資料とともに各省のホームページに載せる予定でありますので、よろしくお願いいたします。
 事務局からは以上でございます。

○江馬合同座長 本日は、活発な御討議をいただきましてありがとうございました。以上で本日の審議を終了したいと思います。どうもありがとうございました。