中央環境審議会第6回環境保健部会及び平成14年度第1回産業構造審議会化学・バイオ部会リスク管理小委員会 合同会合 議事要旨
1.日時
平成14年6月11日 10:00~12:00
2.場所
経済産業省本館17階第一共用会議室
3.出席委員
○ | 中央環境審議会環境保健部会 | |
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鈴木 継美 | 香川 順 | |
小早川光郎 | 酒井 伸一 | |
清水 誠 | 櫻井 治彦 | |
野中 邦子 | 高橋 公 | |
羽生田 俊 | 中杉 修身 | |
藤井 絢子 | 眞柄 泰基 | |
池田 正之 | 松林 努 | |
内山 巌雄 | 森田 昌敏 | |
甲斐 麗子 | ||
○ | 産業構造審議会化学・バイオ部会リスク管理小委員会 | |
中西 準子 | 東 健一 | |
池田 正之 | 大橋 光夫(代理:北川氏) | |
織 朱實 | 梶野 忠 | |
河内 哲 | 近藤 雅臣 | |
櫻井 治彦 | 篠原 徹(代理:栗原氏) | |
中西 宏幸(代理:伊藤氏) | 西原 力 | |
林 司 | 兵頭美代子 | |
米澤 敏夫(代理:高崎氏) |
4.議事
(1) | 化学物質排出把握管理促進法の施行状況について(報告) |
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(2) | 届出外排出量の算出に関する考え方について(審議) |
(3) | 平成13年度PRTRパイロット事業結果及び平成12・13年度PRTR対象物質の取扱い等に関する調査結果について(報告) |
※資料については別添 |
5.議事概要
(1) | 事務局から、資料1に基づき、化学物質排出把握管理促進法の施行状況について、平成13年度に制定された関係政省令、事業者からの届出に関するスケジュール及びこれまでの届出状況についての報告がなされた。 |
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(2) | 事務局から、資料3-1に基づき、平成13年度PRTRパイロット事業結果について、また、資料3-2に基づき、平成12・13年度PRTR対象物質の取扱い等に関する調査結果について報告後、委員による質疑応答が行われた。 |
(3) | 事務局から、資料2-1及び資料2-2に基づき、対象事業者から届け出られた排出量以外の第一種指定化学物質の環境への排出量(届出外排出量)の推計方法に関する考え方について、個別算出項目ごとに説明後、委員による質疑応答が行われた。審議の結果、資料2-1及び資料2-2については、6月14日までに提出される委員からの意見を踏まえて必要な修正を行った後、パブリックコメントを求めることとなった。 |
(4) | 次回合同会合については、パブリックコメントの結果を踏まえて審議することとなった。 |
6.議論の概要
○委員からは以下のような意見があった。(→は事務局からの応答。)
<議題(1)、(3)について> | ||
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・ | せっかくのデータも有効に活用するための仕組みづくりが重要。 | |
→ | 都道府県等自治体とも協力しつつ、どのような活用方法が適切か検討していきたい。 | |
・ | 国は、事業所からの排出量等の把握にとどまらず、事業所周辺の住民のために周辺地域での各種化学物質の濃度測定や実際に健康への影響等の考察をすべきなのではないか。 | |
→ | 市民ガイドブックの作成などPRTRデータの分かりやすい理解を助ける取組や化学物質のリスク評価等の取組を進めている。 | |
・ | ダイオキシン特措法の特定施設からはどの程度の届出が見込まれるか。 | |
→ | 数千から1万程度の施設等がダイオキシンのインベントリー作成時には報告されており、それらが事業所ごとにまとめられて届け出られることになる。 | |
・ | 事業者としては、地域とのリスクコミュニケーションは重要と考えており、積極的な取組を進めている。 | |
・ | 経済産業省とNEDOにおいて、化学物質の環境中の濃度分布のモデル構築などを進めており、リスクを評価しているための勉強をしている。多くの企業がリスクアセスメントをするための環境づくりが重要。 | |
<議題(2)について> | ||
・ | 対象事業者自身が、自分の扱っている化学物質のデータをはっきりと把握していないところがある。取扱量と製造量との乖離の状況を的確に把握することが重要である。 | |
・ | 届出・推計により数多く集まる数値(データ)について、いかにして正確性を担保するのか? | |
→ | 届出分のデータについては、提出窓口となる都道府県等、事業所管大臣、経済産業・環境大臣の3者が確認作業を行うこととなるため、相応の正確性は確保できると考えられる。また、推計分については、推計方法(試算方法等)を公表するなど、情報開示をして透明性を確保することにより関心あるすべての方がチェックできるようにすることが重要だと考える。 | |
・ | 届出により得られたデータと推計により算出されたデータは、どちらが主と考えるか。 | |
→ | 対象物質ごとに異なるため、全体としてどちらが主とかは一概には言えない。平成13年度PRTRパイロット事業では、例えばトルエンは点源中心であったが、p-ジクロロベンゼンではほぼ非点源からの排出であった。 | |
・ | 確からしさの異なる届出分と推計分とを足し合わせることについて、統計的な意味はあるのか。 | |
→ | 各項目の推計の確からしさは異なることは明らかであり、2つの数値の和については、数値以上の意味はない。ただし、毎年データをとっていけば、そのトレンドが読みとれるなど、相応の意味を読みとることは可能。 一方、数値がどれほどの確からしさ、信頼性のものかを情報開示する必要はあると思われる。 | |
・ | 非対象業種や家庭からの排出量について、推計する項目の選定基準がよく分からない。推計する項目について利用する情報の信頼性は、何を基準に判断するのか。 | |
→ | 有識者による検討会での検討を踏まえて、推計する項目、利用する情報を判断した。 なお、推計に利用した情報や方法は、できる限り公開する。 | |
以上 | ||
※ | 本議事概要は、事務局の責任で作成したものであり、今後変更の可能性があります。 |