中央環境審議会環境保健部会(第41回)議事録

午後4時01分開会

○小森環境保健企画管理課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第41回中央環境審議会環境保健部会を開催いたします。

 環境保健部企画管理課長の小森でございます。どうぞよろしくお願いいたします。議事の開始まで進行を務めさせていただきます。

 この会議は公開で開催しております。また、議事に入ります前の冒頭のみ、カメラ撮影を許可しているところでございます。傍聴いただいている皆様には、傍聴券に記載させていただいておりますとおり、留意事項をお守りいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 環境保健部会委員及び臨時委員28名のうち、本日は、現在23名のご出席をいただいているところでございます。定足数に達しておりますので、本部会は成立いたしておりますことをご報告申し上げます。

 また、事務局側で人事の異動が昨年9月にございましたので、ご紹介させていただきたいと思います。

 参事官の笠松でございます。

○笠松放射線健康管理担当参事官 よろしくお願いします。

○小森環境保健企画管理課長 それからリスク評価室長の山本でございます。

○山本環境リスク評価室長 よろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 それでは、続きまして資料の確認をさせていただきたいと思います。

 資料は、環境負荷低減の観点から審議会等のペーパーレス化の取組を推進するため、お手元にございますタブレット端末の中に入れてございます。もし、端末に何か不具合のある方、あるいはパスワードの関係で開けないという方がいらっしゃいましたら、担当の者が参りますので、事務局のほうにお申しつけください。

 なお、傍聴に来られた皆様につきましては、傍聴券にてお知らせしておりますが、ノートパソコンやタブレット等で環境省のウエブサイト上で資料をご覧いただくか、あるいはお近くにスクリーンがございますので、スクリーンのほうをご覧いただければと思っております。ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 資料でございますが、本日は資料の1から資料の10まで、そして、参考資料が三つ入ってございます。今回の資料につきましては、原則全て公開とさせていただきたいと思っております。

 それから、委員のところには、席上に総務省の報道資料という1枚紙をお配りさせていただいているところでございます。本部会終了後に発言者名を示した議事録を作成いたしまして、委員の皆様方にご確認をいただいて、ご了解をいただきました上で公開させていただきたいと考えております。

 ここで事務局を代表いたしまして、環境保健部長の梅田からご挨拶を申し上げたいと思います。

○梅田環境保健部長 環境保健部長の梅田でございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 委員の先生方におかれましては、大変お忙しいところ、ご出席を賜りまして誠にありがとうございます。

 本日は、公害健康被害補償法の規定による障害補償標準給付基礎月額等の改定について、ご審議いただくこととしております。ご案内のように金額算定に当たりましては、既存の統計と計算法を用いて行っておりますが、昨今、統計の不正の問題などもあり、根拠として引用している統計に関しまして、注意深く対応することが重要と認識しております。後ほど、詳しくご説明をさせていただきたいと思います。

 また、報告事項として、幾つか挙げさせていただいております。特に今回は子供の健康と環境に関する全国調査、いわゆるエコチル調査について報告事項の一つに挙げさせていただいております。エコチル調査、9年目を迎えまして、プロジェクトとして新たなフェーズに入りつつあります。具体的には参加されているお子さん方が順次8歳となりまして、来年度からは学童期の検査を新たに実施する予定です。また、調査データの分析も進み、結果が論文として公表されてきておりまして、今後、さらに成果の情報発信が増えることが期待される、そういう段階に入ってきております。本日は、現在までの進捗状況や成果についてもご報告させていただきたいと思っております。

 最後になりますが、委員の先生方のご見識を賜りながら、よりよい環境保健行政を進めてまいりたいと考えておりますので、幅広い視点から活発なご議論をお願い申し上げまして、冒頭のご挨拶とさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 カメラ撮りをされている方がいらっしゃる場合は、ここまでとさせていただきます。ご了承ください。

 それでは、ここからは岡田部会長に議事進行をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○岡田部会長 かしこまりました。お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございます。

 早速議事に入りたいと思います。本日、先ほど、梅田部長のお話にございましたように、審議事項がございます。議題の1について、事務局からご説明をお願いいたします。

○野村保健業務室長 保健業務室長の野村でございます。座ってご説明させていただきます。

 資料2をご覧ください。全体で言いますと4枚目からの資料でございまして、最初に諮問がついております。こちらにつきましては、公健法に基づく障害補償、それから遺族補償に関する標準給付基礎月額の改定に関して、31年4月からの月額について、お諮りをするということで、毎年、この時期にご審議をお願いしているものでございます。

 少しページをおめくりいただきまして、全体でいうと8枚目、中央公害審議会の答申の下線のところにございますとおり、これらの給付に当たっては、鉤括弧にある賃金構造基本統計調査報告、性別、年齢層別に出ているものをもとにしまして、障害については80%、遺族については70%とするということになっております。

 また、さらに少し飛んでいただきまして、具体的な計算方法というのは13枚目にございます。標準給付基礎月額の算定方法についてということで、今申し上げましたとおり、この賃金センサスと呼んでおります賃金構造基本統計に80%、または70%を掛けたところに、さらに毎年の激変緩和ということで、ここにございますとおり2段階、一つは回帰分析的な手法を用いるもの。それから前年度から2%以上の乖離があったときには、それをおさめるという2段階の激変緩和をして計算をするということで、毎年同じルールに基づきまして、算出をさせていただいているものでございます。

 駆け足で恐縮ですが、17ページに細かい計算がございまして、今申し上げたような、まずはセンサスにアップ率を掛けて給付月額素案を決めた上で2段階の激変緩和措置をするということで、額を算定させていただいているというものでございます。最終的な月額については、恐縮ですがお戻りいただいて、全体の6ページでございますけれども、ここにそれぞれの給付月額が出ているということになります。

 そして、本日紙でお配りした総務省の資料をご覧いただきたいと思います。こちらは、昨日、総務省から基幹統計の点検の取りまとめ結果(追加)についての公表ということで発表がされたものでございまして、裏面をご覧ください。厚生労働省からの追加報告ということで、まさに、この月額を算定するに当たって、基礎といたしました賃金構造基本統計について、手法などについて誤りがあったということでございまして、簡単にご紹介をいたしますと、まずは調査票の配付・回収方法について誤りがあったということで、本来は調査員が調査をすることになっているものについて、実際には郵送の調査となっていたという点。それから、報告を求める期間が計画で定めた期間よりも短い期限になっていたという点。それから調査対象の範囲につきまして、特に飲食、宿泊サービス業の中で、ここにございますバー、キャバレー、ナイトクラブが除外をされていたということで、本来、計画に基づく調査となっていなかったということが、昨晩公表されたというような状況でございます。

 こちらにつきましては、厚生労働省のほうにも確認をしておりますが、現時点で、この方法の誤りが結果にどの程度影響をするのか、結果的に、この既存の調査結果に修正が生じるのかどうかなど、あるいはそういうことがどのようなスケジュールで明らかになるのかというようなことについては、現時点では不明という状況になってございます。

 一方で、今、お諮りをしておりますこの公健法に基づく補償の給付については、切れ目なく連続をして、毎月支給を行っていく必要があり、この基本統計側の修正を待つというようなことはできない状況でもございますので、まずは、本日お示しをした原案でご審議をお進めいただきたいというふうに、事務局としては考えております。

 その上で、賃金構造基本統計のこの後の検討の状況、それから、この制度を引用したさまざまな制度がございますので、そういったものの取り扱いの動向などを引き続き、私どものほうで注視をさせていただきまして、適宜ご報告をさせていただくとともに、仮に、この賃金統計の結果が修正されるようなことがございましたら、再度月額の算定を行うなどいたしまして、必要な場合には、改めてこの見直しについて部会にお諮りをすることとさせていただければというふうに考えております。

 非常に駆け足でしたが、ご説明については以上でございます。ご審議をよろしくお願いいたします。

○岡田部会長 ありがとうございました。それでは、ただいまご説明いただいた内容につきまして、ご質問、ご意見等ございますでしょうか。

 どうぞ。

○浅野委員 ずっと事務局のご説明のあったやり方で給付額の算定をしてきたので、もととなるデータがおかしいということでおおきなショックを受けてはいるわけですが、ただ、当方でやっていることは、厚労省のデータをそのまま直接に、直ちに給付の金額にはね返すというやり方ではなくて、データによって次の年の給与が幾らになるかという推計をする。そのための手がかりとして、データを使うというやり方をしてきているわけです。だから、その意味ではデータに齟齬があっても直接的に響かないだろうと思われます。それから、もう一つ、この翌年の給与水準の予測によって得られた結論を直ちに、最終の結論にするわけではなくて、ここに激変緩和という、やっぱり患者さんの救済ということを旨とすべき制度だということを考えて、修正をしていくことになっておりますから、かなりもとのナマの統計の数字の齟齬と最終的な結論の間のギャップというものは少なくなっているだろうというふうに私は思います。

 ですから、今年度に関して、やはり4月からの支給に備える必要がありますから、事務局の言われるように、この案でとりあえず承認をしておいて、もし本当に数字が大きく動くような事態が起こったときには、改めて、もう一度、検討し直すという条件を今日の答申につけるということではどうかと思いますので、ご提案申し上げます。

○岡田部会長 ありがとうございます。ということでございますが、ほかにご意見ございますでしょうか。

 今回、そういうことで統計の問題がございましたので、浅野先生がご指摘になったような点も踏まえて、原案を配付していただけますでしょうか。どうぞお願いします。

 お手元に配付されたでしょうか。通常、今ここにございますように、この案のなお以下がございます。2段落目でございますが、なお、基本統計の点検の取りまとめ結果(追加)についての公表による賃金構造基本統計調査報告の修正等を踏まえ、必要が生じた場合には、障害補償標準給付基礎月額及び遺族補償標準給付基礎月額の改定の見直しについて検討を行うことということを踏まえた上で、この答申をさせていただこうというのが案でございます。

 これを加えた上で、本日付で環境保健部会から竹内会長に報告すると。竹内会長から環境大臣に答申するという手続を進めていただきたいというふうに思いますが、いかがでございますでしょうか。

 よろしいですね。

(なし)

○岡田部会長 ありがとうございます。

 それでは、このような形で進めさせていただきます。

 続きまして、このほかの報告事項について移りたいと思います。報告事項の1から3まで、事務局からご説明をお願いいたします。

○瀬川環境安全課長 それでは、報告事項の1でございますけれども、資料3、今後の化学物質対策の在り方について(PRTRについて)という資料をご覧ください。

 今後の化学物質対策の在り方というふうに銘打ちましたけれども、PRTRについてでございます。制度の概要ですが、平成11年に制定されました、いわゆる化管法に基づいて導入をしており、事業者から各事業所における化学物質の環境への排出量と、それから廃棄物、あるいは下水に含まれる事業所外に移動する量を把握する制度でございます。

 次のページにまいりまして、21枚目ですけれども、平成30年度、今年度が見直しの時期に入っておりまして、見直しの内容を検討しておるところでございます。参考までに、前回の改正ということで書かせていただきました。平成20年11月化管法施行令の改正をもちまして、主に2点、PRTRの対象物質を354から462に変更し、また対象業種として、医療業を追加しております。

 1枚行っていただきまして、現在の法施行状況について説明をさせていただきます。平成13年から28年度の届出排出量、それから移動量の経年変化を見ていただきますと、移動量、排出量を含めまして、全体としては減少の傾向にあり、環境法としての成果を上げてきているというふうに思っております。

 1枚めくっていただきまして、化学物質の推移でございますが、平成28年度において届出排出量、移動量、それから推計排出量、この三つ全てがゼロの物質ももちろん34物質とございます。この10年間でこういった物質も出てきたと。一方、直近10年間で新規に化学物質として届けられた物質数の合計は延べ3739ございまして、物質の見直しというものが必要ではないかというふうに思っております。

 また次のページは、国内法関連法の改正に基づいての追加事項でございます。特別要件施設というものがPRTR制度の中では決まっておりまして、取扱量の把握が困難であるなどの特殊性が認められる施設、これを特別要件施設と呼んでおりますが、化学物質の測定が他法令で義務づけられている対象物質について届け出を義務化しております。今回、具体的に検討しておりますのは、大気汚染防止法の改正に伴って水銀濃度の測定の義務がかかりました廃棄物焼却施設、これを特別要件施設に追加をするということの検討を行っております。

 また次のページは、現在の総届出排出量と移動量の構成を見ていただいておりますけれども、届出排出量と移動量を比べますと、今、全体の6割が移動量になっております。こういった移動量、廃棄物がほとんどでございますけれども、量が横ばいであるということで、移動量につきましても、化学物質としての情報伝達が必要ではないかというふうに思っております。

 さて、次のページは災害時でございます。災害発生時、自治体さん、化学物質にかかる対応もございます。PRTRデータは、既に一部の自治体において活用されておるということが、私どもの環境部局へのアンケートの中でも明らかになってきております。こういったデータなどに基づきまして、やはりPRTRデータを活用していただくということも含めて、自治体さんのニーズへの対応が必要ではないかというふうに思っております。

 資料3については以上でございます。

 続きまして、資料4でございますが、いわゆる黒本調査について説明をさせていただきます。27枚目になります。縦書きになっておりますけれども、平成29年度の化学物質環境実態調査結果(概要)ということで資料を出させていただきました。昭和49年度、化審法制定の附帯決議をもとに、一般環境中の既存化学物質の残留状況を調べるという調査でございます。調査内容でございますが、その下にあります初期環境調査、それから28枚目にイとありますが、詳細環境調査、そしてウとありますがモニタリング調査ということで、それぞれ目的をもって調査をしております。

 さて、調査結果でございますが、少しめくっていただきまして、表で説明をさせていただきます。31枚目に飛んでいただけるとありがたいのですが、この初期環境調査、あるいは詳細調査につきましては、毎年、いろいろな分析の手法を駆使いたしまして、同時に測定をする、あるいは分析の感度を上げていくといったことを都度やっております。最近の傾向としましては、幾つか複数の物質を同時に測定するということを進めておりまして、結果として、少し検出下限値が大きくなるというものもございます。あるいは検出下限値が非常に低くできることによって、検出地点の数が増えるといったこともございます。

 例えば下から四つ目のピリジン、12番目の物質でございますけれども、平成10年に前回測定をいたしまして、今回、平成29年度の測定でまいりますと、検出下限値が5分の1ほどになっている。この結果、測定しまして、検出の地点数自体は非常に増えております。ただ、ピリジンにつきましては、検出範囲として高濃度のところも出てきておりますので、こういった高濃度のところ、引き続き観察をしていきたいというふうに思っております。

 次のページにまいりまして、同様に高濃度が測定されたところがございます。32枚目でございますけれども、7番ナフタレンでございます。よく使われる既存化学物質でございますけれども、底質の調査を行ったところ、今までで一番高い濃度ということで、2,400ng/g-dryで出ております。こういった物質についても、引き続き情報を収集していきたいというふうに思っております。

 さて、黒本調査としては一番最後でございますけれども、37枚目、それから38枚目に、平成14年度からずっと経年分析をしておりますPOPsが出ております。POPs条約に基づきまして、私ども測定を続けておるところでございますけれども、総PCB、HCBといった物質、POPs条約の物質につきましては、37枚目が水質、38枚目が底質とございますが、また生物、大気が39ページ、いずれも低減傾向にあり、法規制、あるいは環境管理といった他媒体の管理がきいてきているのかなというふうに思っております。

 黒本調査につきましては、こういった調査結果を昨年12月末に専門委員会のほうでおまとめいただき、現在、調整をして、3月末にホームページ上で公表する予定にしております。

 黒本調査については以上でございまして、42枚目からが、資料5、化学物質管理に係る最近の国際動向についてでございます。

 1枚めくっていただきまして、43枚目がSAICM及びポストSAICMでございます。化学物質管理に関する国際的な目標計画として、2020年をターゲットイヤーとして、2006年に開催されました第1回国際化学物質管理会議(ICCM)で採択されました。多様な分野・主体による自主的な取組で、アジェンダ21、あるいはSDGs等に非常によく似た構成のものになっておりましたが、ポストSAICMに関する議論が今始まっております。2015年に開催されましたICCM4で2020年の最後の年までに会期間プロセスを開催し、その中で2020年以降の化学物質及び廃棄物管理というのはどうあるべきかという議論を始めております。全ての主体にオープンなプロセスで、会期間プロセスはブラジルとカナダの共同議長により進行しております。

 44枚目がスケジュールとなっております。第1回の会期間会合はブラジルで開催され、第2回がスウェーデン・ストックホルムで開催されております。第3回公開作業部会が2019年4月にウルグアイ・モンテビデオで開催される予定です。共同議長による交渉用の文書というのが既に公開をされておりますので、その概要を次のページに入れさせていただきました。

 2020年10月にICCM5がドイツ・ボンで開催され、これまでのSAICMの総括及び次期枠組みの採択が企図されております。

 さて、45枚目が現在提示されております共同議長による交渉用文書の概要でございます。この中には、スコープとして多様な分野、それから多様な主体、市民団体、産業界、アカデミアを含む多様な主体が化学物質管理に携わるというスコープが書かれております。特にこれまでも化学物質を含む廃棄物管理も、このSAICMの行動計画の中に含まれておりましたけれども、明示的に廃棄物管理というものを特出ししたいということで、働きかけをしている国もございます。

 それから原則及びアプローチ、これまで採択された様々な国際文書がございますけれども、特に2030アジェンダの実施としての役割を追及する国もございます。

 また、戦略的目標及びターゲットとして、化学物質管理システムの構築、それから環境基本計画にも通じますけれども、ライフサイクルを通じた化学物質、それから廃棄物による影響を最小化、あるいは予防することといった目標、ターゲットを設定しようという意図がございます。

 また、実施支援メカニズムとして、SAICM自身も多様な国際機関、WHO、ILO、あるいはOECDといった機関に様々な検討を依頼するといった支援メカニズムがございますけれども、それとは、また別に専門家組織を設立してはどうかという提案もございます。

 さて、次のページにまいりまして、先ほどの支援組織の一つであるOECDの取組について説明いたします。OECDは2年間に3回の頻度で、化学品と農薬・バイオ関係の合同会合を開催しております。喫緊は昨年の11月に開催されておりますが、御紹介したい点が四つございます。一つは、化学物質のデータの相互受入れというのをこれまでOECDは進めてまいりましたが、さらに一歩進めて、動物実験データだけではなく、試験評価についても統合すべきという方針を打ち出しつつあります。もちろん賛成、反対、様々な意見がありまして、意見交換が行われております。

 それからプラスチック、プラスチック海洋のごみ、あるいは地上でのプラスチック管理というのは、重要な課題でございまして、化学物質管理という観点からのOECDにおけるプラスチックに関する施策の設計について、今後議論を行うというものでございます。

 また、ICCM5が2020年10月に開催されるということで、それに先立ち化学物質の適正管理についても議論をすること。さらに、昨今の災害の頻発を受けまして、化学事故の際の予防や準備についても、これまでの決定、勧告について統合する方向で更新を予定しております。

 国際について最後は、ストックホルム条約でございます。ストックホルム条約(POPs条約)の予定を47枚目に書かせていただきました。次回締約国会議は今年の4月29日から5月10日でございます。主な議題というふうにありますが、条約の対象物質への追加が二つございます。殺虫剤のジコホル、それから我が国におきましては、主に界面活性剤、泡消火薬剤として使用されております、いわゆるPFOA、それからその関連物質について、条約対象物質となる予定です。

 それから、既に条約対象物質になっておりますPFOSでございますけれども、適用除外が幾つかついております。その適用除外を少し見直ししまして、既に代替物質があるものについては、ほかの物質でPFOSを代替するということを促進するということ。こういったものが議論される予定になっております。

 国際については以上でございます。

○岡田部会長 いいですね。ありがとうございました。それでは、ただいまご説明いただきました3件の報告について、ご質問、ご意見等を承りたいと思います。いかがでしょうか。

○浅野委員 国際的な動きが大変早くなっているということがよくわかりました。第五次の環境基本計画を作ったときにつくづく感じたのですけれども、化学物質の管理、リスク管理に関しては、日本の国内でのちゃんとした計画のようなものが法定計画として存在しないということがはっきりしていて、それで基本計画をつくるときに大変苦労したわけです。ですから、基本計画は、これだけを読んだ事情を知らない人が見たら何だろうと思うかもしれないけれども、化学物質のところだけやたらと説明が詳しいということになってしまっているのですが、やはりこんなに重要なテーマでありますから、いきなり法定計画を狙うことはないので、非法定計画でもいいけれども、しっかりした管理計画というものを環境省としてはお立てになる必要があるのではないか。そういうものがあって、それを環境基本計画でもしっかり引用させていただいて、そういうものが別にあるのだということで基本計画をつくっていけば、もっとすっきりした基本計画になっていくだろうと思うのです。ぜひ、ご検討いただきたいと思います。

 とりわけ、この動きの中でも、さまざまな国際的な取り決めになっていくということになります。どうしたって日本でやらなければいけないわけですから、それも見越しながら、早目早目に動いていただくことを、ぜひ頑張ってやっていただきたい。

○瀬川環境安全課長 浅野先生おっしゃるとおり、環境基本計画を策定する際に、化学物質というのは非常に多様な省庁、あるいは多様な主体に渡っており、毎回難しい書きぶりになるということがございます。

 ちょうどSAICM、ポストSAICMの議論がございますので、ポストSAICMに関しても、恐らく各国、国内実施計画を作っていくという段になろうかと思います。これまで環境基本計画、あるいは他の法定計画との関係性を、いや、タイミングをそれほど計らずにおったのかもしれませんが、第五次環境基本計画を議論していただいて、すぐで申し訳ありませんが、次回の計画に間に合うように、国内実施計画についても関係省庁と関係の議論を進めたいと思っております。

○岡田部会長 ありがとうございました。よろしいですね。

 ほかにございますでしょうか。

 どうぞ。

○高岡委員 ありがとうございます。

 私からは、25ページの、いわゆる、今見直しを検討されていて、移動量、廃棄物に移行する化学物質の情報提供のあり方というところでありますが、ここについては、廃棄物側としては廃棄物データシートとか、あるいは産業廃棄物であれば、マニフェストとか、そういったデータがあるわけですが、そういったものとの連携というか、それをどう取り込むかというような話は、もう進んでおるのでしょうか。その辺り、もし、お聞かせいただければと思います。

 それから、もう一点、よろしいですか。

○岡田部会長 どうぞ。

○高岡委員 もう一点。すみません。もう一点、国際のほうで、ポストSAICMのほうでも、かなり化学物質と廃棄物管理ということで廃棄物のほうを書かれておるわけですが、こちらも例えばバーゼル条約との関係はどうなっているのかというようなことが、もし何か議論されているのであれば、教えていただきたいと思います。

 以上です。ありがとうございます。

○岡田部会長 では、お願いします。

○瀬川環境安全課長 先生おっしゃるとおり、廃棄物処理法の枠組みの下におきましても、WDSという形で、廃棄物に含まれます化学物質の情報を伝達するというものがございます。また、マニフェストの中でも、これは、化学物質は書かれませんけれども、どんな廃棄物であるかという情報が伝達されるというものがございます。こういった既存の仕組みに加えまして、PRTRの中にはSDSという形で情報を伝達する仕組みがある。これらをよくよく鑑みまして、どんな情報をどの媒体に乗せていくのが、最も効率よく情報伝達ができるのかということを関係者とも相談を進めているところでございます。

 それから、バーゼル条約の関係でございます。バーゼル条約も、当然、化学物質に関連した条約としてカウントをされており、既存のSAICMの中でもバーゼル条約に関係する行為というものがアクションプランの中に入ってきております。バーゼル条約は、現在のところ、次の締約国会議において、少しウイングを広げるようなこと、具体的にはプラスチックの越境移動などについてもウイングを広げるような活動が想定されているところ、こういったものについても、ポストSAICMの中でどのように取り扱うかという議論が進むものと承知しております。

○岡田部会長 よろしいですか。

 ありがとうございます。

 ほかにございますでしょうか。どうぞ、じゃあ崎田委員。

○崎田委員 ありがとうございます。

 今、PRTR制度の見直しの中で、26ページのところで災害対応の強化というお話がありました。先ほどのご説明で、OECDの状況の中でも、災害対応の内容の一本化とか、いろいろ話があるようですが、私は、やはりこういう状況を整備しておくというのは大変重要だというふうに思います。それで、これは事業者さんの情報発信に対して強化をするというところの制度だと思いますので、しっかりと、それぞれの工場とか事業者さんが災害対応計画をつくり、それを自治体と共有するとか、何かそういう制度がしっかりとできていけば大変いいのではないかと思っております。

 ここのアンケートでは、大いに必要があるという自治体が36%、どちらかといえば必要があるという自治体のほうが多いのが、私には逆にクエスチョンで、もっとしっかりと強調して、みんなで取り組んでいくようにしていただければいいのではないかなと思います。やはり、それだけ今、地震とか自然災害に対する対応というのは、いろいろなところで、非常に強く進んできておりますので、そういう中の一環として、重要な情報になると思いますので、よろしくお願いいたします。

○岡田部会長 ありがとうございました。

 よろしいですか。今のはどちらかといえば必要がある、これはどういうふうに解釈したらよろしいんですかね。

○瀬川環境安全課長 アンケート結果をさらに深掘りするということ、まだ作業中なので、推測の域を出ませんけれども、崎田先生にも随分ご意見をいただきました災害廃棄物ですとか、あるいは消防といった他の体制も、そういった既存のものとの取り合いを言っておられるのか。それとも化学物質、そもそも漏えいのおそれがないように管理がしっかりやっておるということなのか。少し私どもとしても深掘りをした上で、いろいろなことを考えていきたいなというふうに思っております。

○岡田部会長 ありがとうございます。

 崎田先生、よろしいですか。

 ほかにございますでしょうか。はい、どうぞ。

○細見委員 46枚目の国際的な取組の中で、化学事故の予防、準備及び対処と、こう書いてあって、勧告が決定に格上げされたというのは、ある意味、重いかなと思いますが、現在のPRTRというのは、平常時のいろんな化学物質の移動と環境中への排出量がわかるわけですが。実際、事故とかという場合には、アメリカなんかのTRIのように、どれだけそこに貯蔵されているとか、そういう情報も、結構、その事故の予防だとか、あるいは準備・対処という点においては重要になってきます。これはもちろん企業秘密等も関わる問題なので、そう簡単にPRTRの中に取り込むというのは、すぐにはできないかもしれませんけれども、これはOECDで、こういう決定文書というか、決定になると、我が国に対して、どんなリクエストとかというのが起こってくるのか、ちょっと教えていただければと思います。

○岡田部会長 どうぞ。

○瀬川環境安全課長 OECDの決定あるいは勧告の一般的な履行でございますけれども、加盟国につきましては、決定・勧告事項を国内の何らかの仕組みの中で実現していくということが求められます。PRTR制度の導入に関しましても、こういったOECDの法的な文書をもとに実施をしております。ただ、その内容につきましては、まだこれからでございますので、合同会合(JM)の中での議論を注視していきたいと思っております。

○岡田部会長 よろしいですか。

 はい、ありがとうございます。

 ほかによろしいでしょうか。はい、どうぞ。

○鈴木委員 ありがとうございます。

 毎回、似たようなことを言っているのかもしれないんですが、PRTR制度について、PRTR制度は各国にありまして、いろんなタイプの制度があるというように私は理解しておりますが、日本の制度は、多分、非常にしっかりしたほうで、あと、日本の化学物質管理制度の中で、PRTRは非常に重要な役割だと私は思っておりますので、ほかの国では、違うもので果たして役割は担っているようなところがあるように僕は思っております。この見直しをされるということですので、対象物質等についても、化学物質がどんどん増えて、あるいは変わっていきますので、柔軟に対応できる制度になるように、引き続きご検討いただければなと思っております。よろしくお願いします。

○岡田部会長 今のはよろしいですね。

 ありがとうございました。

 ほかにございますでしょうか。

 それでは、続きまして、報告事項の④から⑦まで、事務局からご説明をお願いいたします。

○山本環境リスク評価室長 それでは、私のほうから、まず化学物質の環境リスク初期評価(第17次取りまとめ)の結果について説明をさせていただきます。

 48枚目のスライドをご覧いただけますでしょうか。

 1.対象物質のところにございますとおり、化学物質の環境リスク初期評価第17次の取りまとめにおきましては、健康リスクと生態リスクの双方を対象とした環境リスク初期評価について13物質、追加的に実施した生態リスク初期評価について4物質、それぞれ評価結果を取りまとめております。これは環境保健部会のもとに設置されております化学物質評価専門委員会において、昨年12月19日にご議論をいただき、公表しているものでございます。

 結果につきましては、2.をご覧いただけますでしょうか。表のところでございますけれども、健康リスク初期評価につきましては、A.詳細な評価を行う候補となったものはございませんでした。B.さらなる関連情報の収集が必要とされたものが、吸入ばく露につきまして、3-クロロ-2-メチル-1-プロペンなど3物質、経口ばく露について、ジエチレングリコールなど3物質となっております。また、C.現時点ではさらなる作業の必要性は低いとされたものが、6-アセチル-1,1,2,4,4,7-ヘキサメチルテトラリンなど7物質となっております。また、右側の生態リスク初期評価につきましては、A評価となったものが0物質、B評価となったものがピペラジンなど2物質、また、C評価となったものが6-アセチル-1,1,2,4,4,7-ヘキサメチルテトラリンなど10物質となっております。

 次のページをご覧いただけますでしょうか。

 追加的に実施した生態リスク初期評価につきましては、4物質、評価結果を取りまとめておりますけれども、全てがB評価、さらなる関連情報の収集が必要という評価結果となっております。

 下段の今後の対応につきましては、「関連情報の収集が必要」とされました化学物質については、個々の評価の内容を踏まえて、関係部局と連携をしつつ、環境中の存在状況や有害性に係る知見等の充実を図ることとしております。また、本評価の詳細につきましては、化学物質の環境リスク評価第17巻、いわゆるグレー本といたしまして、年度内に発刊、また環境省のホームページでの公開を予定しております。

 初期評価については以上でございます。

 続きまして、子供の健康と環境に関する全国調査、いわゆるエコチル調査についてご報告をさせていただきます。

 51枚目のスライドをご覧いただけますでしょうか。

 事業の概要のところをご覧いただけますでしょうか。本調査は、子どもの健康に与える環境要因を明らかにするため、10万組の親子を対象とした、いわゆるコホート調査、追跡調査でございます。参加者の生体試料を採取保存・分析するとともに、子どもさんが13歳に達するまで質問票などによって追跡調査を行っております。

 事業のスキームといたしましては、国立環境研究所に、コアセンターとして、中核機関としての役割を担っていただきながら、全国15地域の大学等と、メディカルサポートセンターとして、国立成育医療研究センターと連携をしながら進めているものでございます。

 追跡調査につきましては、現在、先頭集団が8歳に達するという状況になっております。

 次のページ、52ページ目をご覧いただけますでしょうか。進捗状況でございます。

 現在、現参加率は約95%と、これはユニットセンターのご尽力によりまして、非常に高い参加率を維持しております。

 また、生体試料につきましては、約48万検体を保存して、随時測定を終了しているという状況でございます。

 これまで、後ほど、次のスライドで詳細はご説明させていただきますが、順次、論文が発表されているとともに、その成果を社会への還元として、シンポジウム等々を開催しているという状況でございます。

 53ページ、ご覧いただけますでしょうか。簡単に、これまでの論文、発表されたものを紹介させていただければと思います。

 左上でございますけれども、これは妊婦の血中カドミウム濃度と早期早産の関係を調べたものでございます。これは最も高い群と最も低い群を比較すると、最も高い群が1.9倍頻度早期早産の割合が高いということがわかっております。

 また、その右側でございます。一方、母親の血中カドミウム濃度や、鉛と妊娠糖尿病の関連を調べた結果、この両者については関連が認められておりません。

 また、下段にあるようなさまざまな論文が発表されてきているという状況でございます。

 続きまして、成果の還元のところで、さまざまな取組を行ってきておりますけれども、直近、本年の1月19日に、日本科学未来館において、ここに示しておりますファシリテーターのもと、さまざまな基調講演、特別講演、パネルディスカッションをしております。そのほか、下段にございますとおり、国際シンポジウムの開催、また、学会での発表、講演会での発表など、さまざまな成果の還元として情報発信を行っているところでございます。

 最後に、55ページ、ご覧いただけますでしょうか。

 先ほど、ご説明させていたとおり、さまざまな形で情報発信させていただいておりますけれども、住民一人一人にわかりやすく伝えていくには、なかなか一方向性の情報発信のみでは十分な理解をしていただくことが難しい場合もあるというふうに考えております。

 そこで、左側の事業概要のところを見ていただけますでしょうか。エコチル調査の研究成果をわかりやすく伝えるQ&Aや、さまざまな素材を作成するとともに、双方向性の対話を通じて、化学物質のリスクと上手な向き合い方の実践活動を促進するための事例集、ガイドラインなどを作成していきたいと思っております。

 こうした取組を通じて、エコチル調査で得られた結果を社会へ還元していく取組を実施して、右下のところでございますけれども、安全・安心な子育て環境の実現に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 私からは以上でございます。

○西前水銀対策推進室長 水銀対策推進室長、西前と申します。座ったまま失礼いたします。

 資料の56ページ、水銀に関する水俣条約の締約国会議の第2回会合についてご報告申し上げます。

 いわゆるCOP2と呼ばれる締約国会議の第2回会合でございますが、昨年11月19日から23日まで、事務局がございますジュネーブにおいて開催されました。

 今回の会合は、昨年のCOP1とは異なりまして、事務レベルの担当者が参加し、条約の詳細なルールについて徹底的に議論し、合意を目指すという会合でございました。主な成果といたしましては、水銀の暫定的保管に係るガイドラインが採択されました。

 我が国の貢献としましては、(1)(2)(3)の三つの議題において、我が国の提案を提出いたしまして、議論をリードました。

 具体的にご説明申し上げます。

 (1)暫定的保管に関するガイドラインでございます。これは、水銀の保管容器の仕様であるとか保管場所の選定など、使用を目的とした一時保管に関して配慮すべき事項を取りまとめたガイドライン、これが採択されました。

 (2)水銀廃棄物の閾値でございます。水俣条約においては、水銀廃棄物として「水銀汚染物」、「廃金属水銀」、「水銀使用製品廃棄物」という三つのカテゴリーがございますが、これの閾値についての議論が一定程度進みました。COP3に向けて、引き続き、専門家会合を開催し、議論を進めることとなりました。我が国からは、この会合の開催費用を支援するため、15万ドルの任意拠出を表明しました。

 引き続きまして、(3)条約の有効性評価でございます。条約の有効性を評価するための指標の設定などについて、専門的な議論が進みました。COP3で合意するために、引き続き会期間会合を行う予定でございます。

 引き続きまして、57ページでございます。

 (4)汚染された場所の管理につきましては、引き続き、情報の収集が必要ということで、改めて専門家からの意見聴取を行うこととなりました。

 (5)水銀の放出源でございますが、こちらは水や土壌への水銀の放出につきまして、インベントリ(目録)を作成することとなり、専門家グループを新たに設置して、作業を開始することに合意いたしました。

 (6)は省略をさせていただきますが、運営に関する事項についても、さまざまな合意が成立しました。

 また、我が国は、3.にお示ししたように、さまざまなサイドイベントで発表を行うなど、グローバルな水銀対策をリードするという方針のもと、積極的に発信を行いました。

 次回、第3回の締約国会議は、来年11月にジュネーブで開催することが合意されました。

 引き続きまして、報告事項の⑦、水銀汚染防止法に基づく貯蔵及び水銀含有再生資源の管理に関する報告について、ご報告申し上げます。

 資料の58ページ目をご覧ください。

 水銀汚染防止法では、水銀の貯蔵者に対して、技術上の指針を勘案してきちんと貯蔵を行うこと、また、毎年主務大臣に定期報告を提出することを求めております。また、水銀含有再生資源の管理者に対しても、適切な管理と毎年の報告を同様に求めてございます。

 2.報告制度の概要についてご説明申し上げます。水銀の貯蔵に関しては、貯蔵量の最大量が30kg以上である場合に報告を求めています。他方、水銀含有再生資源につきましては、このような裾切りはありません。

 今回の報告でございますが、平成29年8月16日に法律が施行されて以降の保管の状況等についての報告でございます。

 59ページをご覧ください。

 まず、水銀の貯蔵に関しては、水銀に関する報告が80件、そして硫化水銀に関する報告が2件ございました。事業所数としては、81事業所から報告がございました。この81のうち、使用者からの報告は67件で、その内訳は下の表のとおりでございます。件数として一番多かったのは灯台、量として最も多かったのは環境分析に係る貯蔵、という結果になっております。

 引き続きまして、水銀含有再生資源の管理につきましては、こちらは333の事業所から報告がございました。報告件数といたしましては、歯科用アマルガムに関する報告が最多でございまして、量といたしましては、非鉄金属製錬スラッジが最も多かったという結果になっています。

 今回の報告につきましては、報告対象期間が8ヶ月余りであったこと、報告の初年度であるということで、数字についての比較分析が難しい状況ですが、報告にあたっては、水銀の貯蔵や管理がきちんとなされていることを確認することもまた重要だと考えています。環境省としましては、そういった貯蔵や管理の状況もあわせてきちんと確認をして、フォローもしてまいりたいと思います。

 水銀に関しては以上でございます。

○岡田部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまご説明いただきました4件の報告事項について、ご質問、ご意見をいただきたいと思います。

 じゃあ、どうぞ、崎田先生。

○崎田委員 ありがとうございます。エコチル調査に関して、ちょっとコメントというか、意見を二つ。

 先日、シンポジウムに参加をさせていただいて、内容を伺いました。それで、やはり10万人規模で13年間追い続けるというのは大規模な調査ですので、大変であり、なおかつ、この成果は本当に貴重なものだと思いますので、しっかり生かしていただくのは大事だというふうに感じました。その中で、やはり今の段階でわかってくるのは、まだアンケートの集計とか、そういうものが主だと思うのですけれども、徐々に、どのような化学物質の影響がどのような成長に影響をするのかということも、だんだんわかってくることも出てくると思いますので、そういう今の研究成果の全体像が、これから何年後にどのくらいの視点まで広がっていくのかという、全体像がどこかで集約されているといいのではないでしょうか。普通の市民の方で関心を持っている人だけではなくて、少し化学的な知識を持って関心を持っている方などには、やはり全体像として、どんなことが見えてくるのかが、もう少し全体が共有できるのも必要かなという感じはいたしました。それが一つ目のコメントです。

 その次ですが、双方向の対話をしていくというお話がありました。やはり出てきた成果を、今、子育て中のお母さんたちが、実際にそれを共有するというのは大変重要ですし、そこでどんなことが話し合われるかで、次のいろいろな調査や分析の方向性をつくっていくとか、いろんなことに使えると思いますので、こういう対話の場をうまく今後に向けて活用していただければありがたい。ですから、きっと対話の場というのは10人、20人、30人とか、少ない可能性もありますけれども、その持つ内容をどう研究成果に生かすかということでは大変重要だと思いますので、うまくこういう新しい取組を活用していただければというふうに思います。

 なお、私がエコチル調査のシンポジウムで一番印象に残っている成果が、たばこを吸っているお母さんとたばこを吸っていないお母さんの子どもの体重というのは、やっぱり変化があるということ。けれども、たばこを吸っているお母さんが妊娠したとわかってたばこをやめる場合、ちゃんとそれで成果が出てくるということ。普通のたばこを吸っていないお母さんと同じぐらいの体重の子どもが生まれてくるという、そういうデータは、とても安心材料になるんじゃないかと思うので、いろんな分析結果をきちんきちんと出しておいていただくと大変うれしいなと思いました。よろしくお願いいたします。

○岡田部会長 ありがとうございました。

 今、コメントですが、何かあれば。よろしいですか。

 じゃあ、松永委員、どうぞ。

○松永委員 私もエコチル調査についての意見ということで、ちょっと述べさせていただきます。

 大変な事業を手がけていらっしゃって、今、データが出つつあるんだなということがよくわかりました。それで、この中身をいかに市民にわかりやすく、かつ正確に科学的な部分を伝えるというところが、やっぱり非常に難しいなということも感じました。

 例えばグラフで挙げていただいている血中カドミウム濃度と早期早産の頻度ということで、1.9倍高いことがわかりましたというようなところを、例えば用量反応関係で上がっていくのであれば、1.9倍って、確かに高くなると1.9倍上がるのねというふうに理解できるわけですね。あるいは、下の魚介類摂取と抑鬱のリスク低下というのも、これも1物質が問題だったら、多分、用量反応関係があって、だんだん下がっていくというような、きれいなデータになるんだと思うんですけれども、今回見ると、やや少ないから、もう、どんと下がっていて、むしろ多いほうがちょっと上がっていたりというような、非常にわかりにくいデータになっているわけです。これは多分、食事というのはいろんなファクターが入っていて、例えば魚介類にしても、重金属の含有量とか、それからオメガ3脂肪酸の含有量とかで、多分変わってきているんですね。いろんなファクターがまじっていて、これの結果なので、なかなか一口にこうすればいいですよというようなことには結びつかない。ということは、多分、科学者の方はわかるし、もしかしたら論文にも書いてあることがあるかもしれないですけれども、これをぱっと見せられると、やっぱりいろんな形で誤解が広がってしまう。こういうデータの見せ方だと、「えっ」ということになってしまうことにもつながりかねないので、ちょっと、その辺りは、やっぱりデータを出して説明するときに、十分注意して説明をしていただきたいと思います。

 こういう場合、科学者の方がプレスリリースを書いて出すと、どうしても自分の研究はすごいんだという、すごく失礼な言い方なんですけれども、やっぱり、どうしても成果を大きく大きく見せていくという傾向があって、これはプレスリリースの問題として、いろんな指摘が行われているところなので、そういうところをいかに整備して、きちっと適切に情報を提供していくかというところを、やっぱり環境省でかなり力を入れて、妥当な科学性のあるところで情報提供に努めていっていただきたいなというふうに思います。その点で、やっぱり双方向で詳しく説明していくというのはとても重要で、そこはきちっとご指摘、やりますよということを表明してくださっているので。ぜひ、その辺り、気をつけて、むやみな、無用な不安に、今まで何度も何度もそういうことを繰り返してきていますので、そうではなく、本当に心配するべき、あるいは改めるべきことは改めることができると。心配する必要がないことは、そこまでのことはないよねということがきちっとわかるようなリスクコミュニケーションにつなげていっていただきたいというふうに思います。この点をお願いいたします。

○岡田部会長 じゃあ、事務局どうぞ。

○山本環境リスク評価室長 先ほどの崎田委員のほうからのご指摘とも多分重なってくるところで、住民の方々にどうやって伝えていくのかということに関するご指摘、ご助言だと感じております。本当に、委員の皆様方からご指摘いただいたとおりで、正確に伝えていくということと、一方向性だけでは、やっぱり難しい状況の中で、対話と通じて、それぞれの疑問に答えていくという取組を組み合わせて、しっかりとやっていく必要性があるのだろうと思っております。

 特に論文発表のときについては、限られた情報スペースの中で正確に伝えていくのは、本当に難しく、今も研究者の先生方にミスリーディングしないように注意していただきながら、発信をしていただいているところであります。この辺り、本当に我々も引き続き注意しながら取組を進めていきたいというふうに考えております。

 新田先生、何かございますでしょうか。

○岡田部会長 どうぞ。

○新田委員 調査の実施を担当しているので、委員の立場でどこまで申し上げたらいいのか、ちょっと迷っておりますが。

 ご指摘いただいた点でございますが、我々、実施側としても、非常に重要な点をご指摘いただいたと思います。注意しているつもりではおりますけれども、このエコチル調査が、やはり疫学研究という観察研究であるということで、より慎重に発表していかなきゃいけないと。一方で、ご指摘のとおり、やはり何かリスクがある、影響があるという点は、議論の上ですけれども、明確に国民にお伝えしていかなきゃいけないと。両面、しっかりと環境省とも、実施側、研究者も十分対話して国民に向かっていきたいというふうに思っております。

○岡田部会長 ありがとうございます。

 松永委員、よろしいですか。

 どうもありがとうございます。

 ほかにございますか。新美委員、どうぞ。

○新美委員 どうもありがとうございます。私もエコチル調査についてコメントをさせていただきます。

 これまでの議論については、全く私も同感でありまして、この調査が非常に重要であるということは、全く同感ですし、リスクコミュニケーション、もっと一工夫あってもいいんじゃないかというコメントも、私も同様に思います。

 さらに、それに加えて、それと関連するのかもしれませんが、実は行政事業レビューで必ず取り上げられるのがエコチル調査なんですね。長い期間にわたって、しかも額も相当かかるということで、そこで、この重要性をどうレビューの中で説明するのかというのは、非常に苦労をしております。

 特に行政管理のほうの観点からは数値で示せというふうによく言われるものですから、なかなか数字に表せないと思いますけれども、先ほどのリスクコミュニケーションなんかの中身について、私は質的な評価でも数値化するというのはKJ法なんかでやっているテクニックだと思いますので、そういった質的なものを何とか数値化して、数量的な評価に耐え得るような手法も考えていただくと、このエコチル調査なんかがきちんと行政事業のレビューの中でも位置づけてもらえるだろうと思いますので、ぜひ、その辺りを一工夫していただけたらというふうに思います。これはお願いということでございます。

○岡田部会長 ありがとうございました。

 よろしいですね。

 じゃあ、大塚委員、お願いします。

○大塚委員 資料8についてちょっとお伺いしたいんですが、水俣条約の締約国会議第2回会合についての2の結果の(1)の水銀の環境上適正な暫定的保管に関するガイドラインについて、ちょっとお伺いしたいところがございます。

 ちょっと細かい話になって恐縮ですが、水俣条約の国内法化に若干関わらせていただいたこともあってお伺いするんですけども、この指針に関しては、条約の10条3だと思いますけども、採択された場合に、国内においても何か対応しなくちゃいけなくなる可能性があるということは、前に議論した覚えがあるんですけど、その点についてはいかがかということが一つお伺いしたい点でございます。

 それから、もう一つは、これは全くの質問ですけど、水銀廃棄物のほうの管理のガイドラインについても、バーゼル条約の指針には考慮しつつ、附属書を採択することに11条3でなっていますが、こちらのほうは今どういう状況にあるかということもちょっと教えてください。

 以上2点、伺います。

○岡田部会長 どうぞ。

○西前水銀対策推進室長 まず、暫定的保管に関するガイドラインでございます。まず、ガイドラインの位置づけについては、相当議論がございましたが、基本的には各国が参照する指針との位置づけです。我が国としては、このガイドラインに留意しつつ適正な保管を進めていくということで、ガイドラインの策定を受けて、新たな国内措置が必要との認識はございません。

 廃棄物につきましてですが…。

○大塚委員 11条の3のところです。

○西前水銀対策推進室長 失礼しました。条約の11条の3でございます。廃棄物につきましては、ガイドラインの議論の前に、まずは廃棄物の定義、閾値の議論を先行することになっています。閾値と申しましても、それをどういうふうに定義するのか、具体的には廃棄物の種類で示すのか又は水銀の濃度で示すのか、この段階での議論が、かなりまだ混乱している状況ですので、それをまず先に、COP3までに整理をするというのが関係各国の共通の認識でございます。

○岡田部会長 ありがとうございました。

 高村委員、はい、どうぞ。

○高村委員 ありがとうございます。同じく水銀条約、水俣条約の関係で、二つご質問をしたいというふうに思います。

 1点目は、2017年に発効して、製品プロセスに関しては、5年見直しのタイミングが、遅くとも5年の見直しのタイミングがあると思うんですけれども、これについて、具体的な何か動きがあるのかどうかという点です。COP2での議題には入っていないのは了解をしているんですけれども、今年のCOP3の後、毎年ではないというような、一応、COPがですね、話もあるものですから、遅くとも22年までに見直すというのでどういう議論の状況かという点です。といいますのは、製品プロセスの規制が国内法化のところでも一番やはり調整も含めて重要な、手間がかかるといいましょうか、時間がかかるところかなというふうに思いまして、ご質問をいたします。

 それから、二つ目は同じく水俣条約ですけれども、先ほど前半の議論でもありましたように、廃棄物とか化学物質を統合的に管理をしていこうという動きがあると思うんですが、今回、あえて、水俣条約については連携はするけれども、事務局としては、3条約と違ってスタンドアローンといいましょうか、独立した事務局にしたというふうに理解をしているんですが、その経緯と連携をどう強化するかという点についてです。特に先ほど大塚委員からもありましたように、水銀廃棄物のところは、直接的にバーゼル条約とも関わってくるところだというふうに思いまして、この点、ご質問をいたします。

○西前水銀対策推進室長 ありがとうございます。

 まず1点目、製品に係る附属書に関する議論でございますが、実はCOP2において、EUから附属書の議論を開始すべき旨の決議案が提出されました。しかし、こちらについては時期尚早であるとして反対する国が多かったため、COP3以降に延期となりました。先生ご指摘のとおり、COP3は今年、そしてCOP4はさらにその2年後となりますので、EUはこの議題について次回こそは必ず議論をしたいとのスタンスのようです。我が国も議論に耐え得るよう、必要な調査や準備を来年度から着実に進めてまいりたいと思います。

 2点目でございます。水俣条約の事務局につきましては、先生ご案内のとおり、スイスのようにBRSとの統合事務局を主張する国と、水俣条約単独の事務局を主張する国との対立がかなり先鋭化しまして、COP2でようやく、水俣条約スタンドアローンの事務局を設置することが正式に合意されました。なお、BRSとの連携が必要であることは共通認識であり、きちんと決議にも残されています。具体的な連携のあり方についてはCOP2でも議論をされました。引き続きCOP3でも続くものと考えています。

 失礼しました。

○岡田部会長 よろしいですか。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 水銀のところですけども、そこは単に質問ですが、水銀含有再生資源の報告で、歯科用アマルガムというのが300件ぐらい報告されているんですが、歯科用アマルガムは、たしか以前、この準備段階では、もう既存の医療現場ではほぼ使われていないと伺ったので、これは古いものでできている、今後減っていくということなんですか。

○西前水銀対策推進室長 基本的に、現在は医療現場では使われていないというのはご指摘のとおりです。ただし、歯科医院の中に、廃棄予定のない水銀を保管しているケースが、個別の保管量は少量ではありますがけれども、件数としては多くなっているという状況です。

○岡田部会長 ありがとうございました。

 よろしいですか。

 どうぞ、細見委員。

○細見委員 同じくですが、ページ数で言うと、57枚目の(4)というところで、汚染された場所の管理に関する手引で、これは汚染土壌というか、土壌を扱っていると、汚染土壌のサイトの管理をどうするのかというのも関連すると思うんですけれども、もう一方で、我が国では、もちろん水俣湾の汚染した底質をしゅんせつして、封じ込めをしているわけですね。そういう管理をしています。そういう非常に膨大な、我が国でいうと何百万tに多分相当するんだと思いますが、そういうものに関して議論が行われる見通しなのかどうなのか、ちょっと教えていただければと思います。

○西前水銀対策推進室長 手引を策定するための情報が現時点では不足しているということで、COP2では具体的な手引きの内容については突っ込んだ議論は行われませんでした。このような状況ですので、現時点で手引の内容について予断すべきではないと思いますが、いずれにしましても、きちんと情報収集を行い、我が国からも必要な情報の提供を行ってまいりたいと思います。

○岡田部会長 よろしいですか。

 どうもありがとうございました。

 ほかにございますか。はい、どうぞ。

○小山委員 ありがとうございます。

 53ページのエコチル調査のことで、ちょっとこれはどうかなと思うので、ちょっとお伺いしますが、抑鬱のリスク低下と魚介類摂取量、この横軸の魚介類摂取量ですけども、これを見て非常にショックを受けたんですが、国民栄養調査でいくと、たしか現在はかなり減っていますけども、日本人、国民1人当たりの魚介類摂取量は70gから80gぐらいのはずです。67.5が多いというのは、これはどういうデータなのかなと、ちょっと心配になってお伺いいたします。これは多分、純粋にさしみとか焼き魚を食べたという量だとは思うんですが、これが国民に示された場合に、その意味がちょっと違って受け取られるのではないかという、ちょっと心配をいたしますので、そこはちょっと調整していただければと思います。

○岡田部会長 今、事務局で、これを答えられそうな。

○山本環境リスク評価室長 このバックデータといいますか、手元に論文の詳細がございませんので、確認の上、必要に応じて適切に対応してまいりたいと思います。

○岡田部会長 ありがとうございます。そのようにお願いいたします。

 ほかにございますか。

 それでは、最後に報告事項⑧について、事務局からご説明をお願いいたします。

○笠松放射線健康管理担当参事官 それでは、全体の60ページをお開きいただきまして、資料10によりまして、私、放射線健康管理担当参事官の笠松からご説明をさせていただきます。

 東京電力福島第一原発事故による放射線に係る住民の健康管理・健康不安対策についてでございます。

 2枚おめくりください。2ページと下に書いておりますが、福島県における住民の健康管理に関する取組ということでございます。

 右側をご覧ください。福島県と囲んでおります。これは改めてご説明させていただきますが、これは福島県のほうで県民健康調査を実施していただいており、国としましては、左側でございますか、交付金、基金として財政的な支援をさせていただきますとともに、技術的なご支援をさせていただいているというのが全体のスキームでございます。

 その福島県の所に戻っていただきますと、基本調査、県民全員を対象にした調査と詳細調査、甲状腺調査、健康診査、甲状腺はちょっと後でご説明させていただきます。健康診査、心の健康、生活習慣、そして妊婦さんに関する検査。これは次世代にどういう影響があるかということで、結果だけ申しますと、今日、ちょっとペーパーは用意しておりませんが、早産率だとか、低出生体重で生まれる方の割合というのは、全国とほとんど変わりません。先天異常の発生率は、むしろ一般的な数値よりも低いくらいだったということで、特に影響は認められなかったということでございます。

 こういった事業を今福島県のほうで実施をしていただいているという状況でございますが、次の3ページをご覧ください。

 甲状腺検査。これはチェルノブイリ原発の事故で子どもの甲状腺のがんが増えたということに伴って、目的の丸の2にございますが、健康を長期に見守るということを目的に検査を実施しているものでございます。これは喉のところに超音波検査をするという検査でございますが、表のオレンジのところを見ていただきますと、1回目、2回目、3回目、4回目と書いておりますが、これは原則として2年に1回、そして、また25歳以上の方については、5年に1回ということで、受診をしていただいているというものでございますが、第1回で116人の方が悪性ないし悪性疑いと。2回目、3回目等をトータルしますと207名、下に書いておりますが、悪性ないし悪性疑いということでございます。この数字だけを単純に見ますと、子どもの甲状腺がんの率というのは、大体10万人当たりに数人ということでございますので、数字としては、大きいという数字でございます。これについて、では、放射線の影響と考えられるのだろうかということについては、ここは医学的・疫学的な観点からのご評価が非常に重要でございます。

 次をご覧いただきますと、いろんなボードで、専門家によるボードでご検討いただいておりますが、一つは福島県「県民健康調査」の検討委員会という専門家委員会がございますが、緑のところが検討委員会、その中に、薄黄色で甲状腺部会等の部会がございますが、その中で、結論としましては、これまで、先ほどの1回目の116人についてでございますけれども、第1回目の検査について、発見された甲状腺がんは、総合的に判断して、放射線の影響とは考えにくいと評価すると。

 また、次のページをご覧ください。5ページ、全体で言うと65ページでございますが、環境省の専門家会議、どのご評価も同様でありまして、原発事故由来のものであることを積極的に示唆する根拠は現時点では認められない。理由は、ⅰ)、ⅱ)、ⅲ)、ⅳ)、ⅴ)と書いておりますが、ちょっと詳細は省略させていただきます。後ほどご覧をいただければと存じます。

 また、国連の科学委員会、UNSCEARと呼んでおりますが、国連の科学委員会の放射線に関する委員会が、原子放射線の影響に関する委員会というのが、これは福島とは別にもともとありまして、そこの委員会が、今回の福島原発事故について、評価をいただいたというものでございますが、特に1番目は今までと同じでございます。2番目は、既に観察されていた相当量の症例、見た目の数字として大きいという、がんを含めた相当量の症例は、放射線の影響ではなく、集団検診の感度、集団検診により多くがんを見つけるという、それによる影響の可能性が高いということでございます。これは2017年にも再度評価をいただいていて、2013年の状況と変わらないですよというご意見をいただいております。

 また最近、甲状腺検査について、次の6ページをご覧ください、WHOのがん研究機関という機関がございますが、そこで福島の評価をするというわけではないんだけれども、今後、万一、原発放射線被ばくに影響が、万が一あった場合の今後の対策として、どういうことが考えられるんだろうかという評価をしたいということが、オファーが国際的にありまして、これは大変、我々としても、こういうご提言はありがたいのではないかということでございますけれども、これについて、提言内容がブルーのところにございますが、①甲状腺集団スクリーニングを実施することは推奨しないと。これは線量とか、いろいろなことを関係なく、もう全員を対象にというようなことは推奨しません。あるいは100mGy~500mGy以上の甲状腺被ばくをしたリスクの高い個人に対してのプログラムというのは推奨すると。ただしということで、下に括弧が書いておりますが、②のなお書きにありましたのが、では、低リスクと言われる100mGy以下の方々については、じゃあ、受ける必要がないのかと、受けてはいけないのかということではなくて、安心を求めて甲状腺検査を受ける方については、甲状腺検査の受診の機会が与えられるべきであるということでございます。これはいずれにしても福島のことを評価したものではございませんが、最近、30年9月にこういったレポートが公表されております。

 続きまして、2枚おめくりいただいて、8ページ、ここから先は、いわゆる健康不安対策でございます。

 健康不安対策については、いろいろな、ここに掲げております①から⑥について、させていただいておりますが、相談員や自治体の職員の方、つまり各市町村にお住まいの住民の方と直接接する、相談を受ける側の方の活動をご支援するという観点から、①番、これは手引の作成というのは、これはかなり専門的な話というよりは、こんなような冊子なんですが、30問ぐらいのもので、畑仕事をしても大丈夫でしょうかとか、お水を飲んでも大丈夫でしょうかという、生活に密着したような、そういった手引を作成しているとか、あるいは、後ほど申し上げます相談員の方をいろいろな形で支援する、研修をしたり、専門家を派遣したりするセンターをいわきで運営をしております。各自治体に、かなり頻繁に伺ったり、お話ししたりしながら、いろいろなご支援を考えていると。それから、研修をしたり。

 2番は、次に住民の放射線に関する理解ということでは、これはやはり車座集会のような、大きいのもやっているんですが、最近は特に住民の方々のニーズが多様化してきているということもあって、かなり規模自体は小さいんだけれども、それを多目にやるという、結果的に言うと、車座集会のようなものをやっているというか。

 あと、6番、正確な情報発信というのは、これはどちらかというと専門家の方々が辞書がわりに使っていただくような、こういう上下巻のものでございます。

 こういうものを更新したりということをやっておりますが、最近の動きとしましては、次の全体で言うと69ページ、近況報告ということでございます。相談支援といっても、なかなか、それぞれ福島県も広うございます。状況によって、やはりそれぞれの帰還をめぐる、お家に帰るという意味での帰還をめぐっては、地域地域でかなりニーズが異なっているということがございます。例えば一番上に書いております特定復興再生拠点区域、これはご承知のとおり、帰還困難区域とされている地域、将来にわたって帰還が難しいのではないかという地域、その中でも居住を可能とする地域を指定して、2022年から2023年までの避難指示解除を目指して、その特定拠点区域についてということでございますが、まちづくりが今進められている。除染、インフラ、そういったことをしていくということで、今、政府全体でそういう取組をしております。当然、その中には、この地域を具体的に指定したり、もう帰還が可能ですよとするためには、地元の住民の方のご理解と自治体のご理解ということも、当然、前提になるわけですが、その前後に当たっては、やはり私ども、いわゆるリスコミチームと呼んでおりますけれども、やはり放射線に対する不安、放射線も含めた生活上のご不安に、よりきめ細かく対応していくということが重要ではないかと。これは今までのそれぞれの地域でやってきたことというのを生かして、住民の方に、ご不安に寄り添うということになるのではないかなと思っております。

 また、下のブルーの箱ですが、支援センターの活動についてと。こちらはワークショップ、この合同ワークショップというのは、放射線相談員というのが地元にいらっしゃいます、それとは、また似た形で生活支援相談員、これは社協の方たちが多いんですが、生活に密着した、いろいろなご不安になっておられる方、放射線相談員と、放射線も含むけれども、生活全般の相談員の方が合同でいろいろなワークショップをやる。そこに自治体の職員の方や心のケアセンターの方とも連携をして、やっているということがございます。右側では、大熊町、この春に避難指示解除が予定されている。やはり大熊町においても、特に、まずは職員の方に対すること、あるいは車座集会も、これは子育て世代というところに少し焦点をとってはどうかなと。いろいろな調査などで、やはり子育て世代のご不安というか、ご心配というのが、非常に大きいようだということがわかってまいりましたので、そういった方々に対するもの。

 最後が70ページでございますが、統一的基礎資料、少し詳し目のものと先ほど申し上げましたが、これの英語版をつくろうと、もうすぐ公開をしようということでございます。これは、やはり国内外に正しい情報を発信していくという上で、やはり外国の方、専門家、あるいは、これから日本に来ていただく、そういった方への対応を考えた際に、こういったものも重要になってくるだろうというところでございます。

 こういった取組を進めながら、健康管理・健康不安対策に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○岡田部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまの内容につきまして、ご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。

 どうぞ、新美先生。

○新美委員 ありがとうございます。

 WHOからの提言でちょっと伺いたいんですが、これは66ページですね、66/80の、なお書きのところが最後に書いてあるんですけれども、これについては対応するような施策をとるおつもりがあるのかないのかということと。もしも対応することを考えていらっしゃるならば、どこにバウンダリーを置くつもりなのかと。どこにバウンダリー。要するにリスクの低い人は、みんな好ましい、ないしはすべきだと言っているんですが、どういうバウンダリーを用意するのかが大きな問題になるので。二つ、まず対応するつもりがあるのかないのかということと、対応するとしたら、バウンダリーをどこに置くのかという点をご質問させてください。

○笠松放射線健康管理担当参事官 お答えいたします。

 これは、まず、このレポート自体が福島を評価するものではないので、これで福島をどうして欲しいというのは、WHOの方も言っていないということで、今後の災害に向けてどうするかということだというのが、まず前提としてはございます。一方で、甲状腺の検査については、今、いろいろなご意見がある中で、最初に申し上げました福島県の県民健康調査の検討委員会の甲状腺部会でも、今、いろいろなご議論がございます。その中で、いろんなご意見がある中で、我々としては、ちょっと議論を今注視しているところでございますが、その中でも、特に甲状腺検査についてはいろいろな情報があるので、やはりきちんと説明をした上でやる必要があるんじゃないかと。もちろん、これまでも説明の上で同意を得た人が受けておられるんですが、やはり既に7年経過をしたと。やっている中で、改めて説明の仕方ということについては議論の余地があるのではないだろうかというご議論がございます。直接、このWHOの話とあれするかというのはありますが、ここに文言としては書いていないですが……。すみません、詳細な説明を受けた上でというところがございます。これを受けて議論をしていたわけでは、実はないのですが、やはりきちっとした説明をしていくということが、より望ましいよねという議論がありましたので、そこのところはシンクロするところなのかなと。こっちが後に出てきたので、結果論ではあります。やはりそういったことが今後議論となっているところでございます。

○新美委員 インフォームドコンセントをした上でやるかどうかというのは、これは通常の場合もそうですけれども、制度として、これを用意するかどうかというのは、全く別物ですので、受けたいという人がいたら必ずやるとか、まさに制度としてやるときは無料でやることになると思いますが、そういう場合に全て受けたいと、説明も聞いたけれども、やっぱり受けたいという人に、全て無料で検査をするということがあり得るのかどうか。これが仮に福島の人に限ったときに、福島以外のもっと遠いところでも受けたいという人がいたらどうするのかと。そういう問題があります。

○笠松放射線健康管理担当参事官 この県民健康調査の甲状腺検査は、年齢という点はありますが、福島県の方で受けたい方は全員が受けられるようになっております、というのが1点です。

 もう一つ、お引っ越しをされて、今、福島に住んでいないよという、福島で被災をしたけれども、福島に住んでいないよという方も当然いらっしゃいますので、もちろん帰省のときに受けていただいてもいいんですが、やはり身近なところで、引っ越し先で受けられるようにするということは重要でございますので、甲状腺検査を受けられる県外での医療機関、これを全都道府県で、そういう医療機関にお願いをして、受けられるようになっております。当然、濃淡がありますので、これからも、ちょっと数としては、これからもうちょっと利便性の観点から必要じゃないかということはご指摘がございますけれども、やはり県内の方、県外に転出した方も含めて、希望される方には、きちんと受診ができる体制というのは、引き続き、確保していくということが重要だというふうに思っております。

○新美委員 その場合、財源はどこから出るんですか。

○笠松放射線健康管理担当参事官 これは62ページをご覧ください。62ページに、福島県民健康管理基金というのがございまして、これは782億円、交付金を拠出して、その中で使うということでございます。したがって、少なくとも30年とか、そういう単位で長期的に見るということを考えておりますので、予算の、毎年毎年の予算が取れた取れないの関係で、それが不安定になるということはないように、中長期的に安定的な財源を確保して、その中で、福島県で執行していただいているということでございます。

○岡田部会長 よろしいですか。

 どうぞ。

○新美委員 調査としてならば、対象になるかどうかを本人の任意に任せたら、調査としての精度は落ちちゃうんじゃないですか。リスクの低い人で受けたい人は検査すると、受けない人については全くデータがないと。調査としての価値はどこにありますか。

○笠松放射線健康管理担当参事官 ここは63ページをご覧いただきたいのですが、一つは、これは始めた目的が、もちろん調査として、県民の方々に今何が起こっているんだろうかということを見るというもの、これは大事な目的の一つでございます。一方で、福島県の子どもの健康を長期に見守ることを目的に検査を実施しているという、こういう二つの目的がございます。二つ目の観点からすると、希望しない方に無理にということはあれだと思いますが、希望される方については、きっちりと受けられるようにするというところがございます。受けたい人が受けているということです。調査全体のバランスを、バイアスとか、そういったものをどう考えるかというのは、疫学の先生方を初めとした専門家の方々にデザインとして評価をしていただくということは、これは大事だと思いますが。今のところ、全体の受診の状況の中で、実際にどれぐらいの頻度でそれが起こっていて、それが放射線とどういう影響にあるのかということを評価していただくということ。まず、県民の健康を見守るということが第一にございまして、その上で起こっていることというのを把握し、評価をするということになる調査ではないかと考えております。

○岡田部会長 よろしいですか。

 ありがとうございました。

 ほかに、どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。相談員支援センターのリスクコミュニケーションに関して、運営委員会で協力させていただいておりますがが、一言申し上げたいというふうに思います。

 それで、今日の県民健康調査のデータなど、悪性ないしは悪性疑いの方の数は、一般から見れば多いけれども、総合的に判断すると、放射線の影響とは考えにくいということが検討委員会から出たということは、専門家のお話ですから、ちゃんと受け止めて対話をしていく、そういう方向でいこうと思うんですけれども。先ほどのWHOの、福島のことではないがという提言内容に関しては、今後こういう全体的な長期モニタリングの提供はしなくていいんじゃないかというような、こういう提言というのは、福島で事故を経験したご家族とか、戻られた方たちにとっては、何となく納得のいかないような流れだと思っておりますので、この情報をどういうふうに福島で被災されたお子さん本人、あるいはご家族にお話をするかということに関しては、少しきちんと何か流れをつくっていただければありがたいなというふうに思いました。

 それと、もう一つなんですけれども、福島県浜通り地域での対話の中で、ここのところ、特定復興再生拠点区域として、線量が高いところでも、まちの中のどこかをそういう拠点にして、戻れるような形にしていこうという大きな流れが出てきていますが、そういうところでの対話なども、この相談員支援センター、大変期待されているという状況だというふうに思います。今、支援センターの皆さんが、各自治体に本当に何度も通って、非常にご苦労をされているという現状は存じ上げておりますけれども、実際は、地域の皆さんは、戻ってきたんだから放射線の不安を口にするよりは復興のことを考えていきたいというか、これからのくらしや地域づくりのような会合に出たい方が増えている中で、どういう対話をするかということに、皆さん、本当にご苦労しておられる。そういうことをこの場で皆さんにお伝えをさせていただきながら、きちんとこういう仕組みがあるということは、日本の国の将来にとって、全体にとって大事なことですので、しっかりと取り組んでいただければありがたいなというふうに思っています。

 とりあえず、この部分が、いろんな課題はこれからどんどん出てくると思いますので、課題に対して、真剣に対応していくということが大事かなと思います。よろしくお願いします。

○笠松放射線健康管理担当参事官 ありがとうございます。

 まず、1点目のWHOの提言の関係ですが、今、これは、福島県の県民健康調査の甲状腺部会で、まさにご議論が進んでいるところで、我々もその議論を注視しております。まだ議論の途中ではございますが、一部の委員の意見としては、WHOの言うとおりだというご意見が一方である中で、多数決ではないと思いますが、より多くの委員からの発言があったのは、やはり福島の状況を考えて、不安に寄り添う、見守るといって始めた調査を今どうこうする時期なんだろうかと。県民のご希望というのは、もうちょっと違うところにあるんじゃないかというご議論もございます。そうした中、やはり委員長のほうからも、こういった科学的な提言はしっかり受け止めつつ、福島のあり方をしっかり考えるという、今、途中の議論ですが、そういうお話もございました。やはり、そういった福島の方々にとってのどういう調査なのかということにきっちり寄り添うということが、やはり重要でありますし、その中で、先ほどのインフォームドコンセントを初め、いろいろなことをどう考えていくかという議論が今進んでいるんだなというふうに受け止めております。

 2点目につきましては、おっしゃるように、帰還した、戻ってきた、放射線の影響ということよりも、違うところをというところ、いろいろなニーズがあると私どもも思っております。帰還が進んでいる地域、これから帰還する地域によっても違うと思います。これから帰還する地域については、放射線というところの不安にいかに対応するかというところがメーンになってくると思いますし、もう一方で、今ご指摘のあった、もう放射線のことよりもというところについては、そういったニーズにはきちんと対応しつつ、逆に、そうなっているからこそ、本当は不安なんだけど、周りから、もう今さらそんなのまだ気にしているのと思われるといけないと思って、それを抑えている人もいると。多様化しているということなんだろうと思いますので、そういったことにきちっとそれぞれに対応するということが、放射線の相談員は、じゃあ、そのうちのどこを担うのかというのが、やはり合同ワークショップも含めた相談員の中での連携ということになってくるかなと思います。委員ご指摘のとおり、いろいろな声に対応していくということが重要だなと思っております。

○崎田委員 ありがとうございます。

 今のお話の中で全て入っているというふうに思いますが、本当に、特に特定復興再生拠点区域とか、これから戻る方への対応とか、いろいろな意味でどういう場をつくるかというのは、いろんな戦略が必要になってくると思いますので、いろいろ予算というか、内容を柔軟に考えながら、よりうまく対応していただけるような形で運用していただければうれしいなというふうに思います。よろしくお願いします。

○岡田部会長 どうもありがとうございました。

 ほかにございますか。はい、どうぞ。

○菅野委員 65枚目になるかと思うんですが、チェルノブイリと違うというところ、すみません、最近、私、勉強していないので、ここを実際に詳しくはどう書かれているのかというお問い合わせなんですけども。チェルノブイリの場合は、モスクワに届かないようにするために、人工降雨で、手前で落っことして、牧草地に落ちて、それを食べた牛がI-131を取り込んで、それが牛乳に出て、それを子どもたちが大量に飲んだから、大量というんですか、子どもたちが選択的に飲んだからというストーリーがあったと思うんですが、それが正しかったのかどうかは確認していないですけども、当時、そういう話でした。

 ですから、それによって集中的に子どもが大量に被ばくしたというのは正しいと思うんですが、ばく露の様態が日本とチェルノブイリで違ったというところ辺りも説明してさし上げたほうが住民の人たちにはいいのかなという気がするんですが、そこら辺、ちょっとすっ飛んでいるので、線量が違うというのと、甲状腺の出方が4~5年以内に起こらないというのは、これは矛盾したように聞こえるんですよね。線量が少なければ、もっと後で出て当然でしょうというふうになっちゃうので、そこら辺、ちょっとここの文章だけがひとり歩きすると、何かちぐはぐな、因果関係的に福島とチェルノブイリが違うと言っているんだけど、その違う根本が本当に違っているから矛盾に聞こえちゃうというところがあるので、そこら辺、もうちょっと丁寧に、うまく……。これはまとめですから、そう見えちゃうのかもしれないですけども、本文のほうもちゃんとそうなっているんでしょうかというちょっと心配があったもので、お問い合わせです。

○笠松放射線健康管理担当参事官 ありがとうございます。

 おっしゃるように、これはサマライズでございますけれども、チェルノブイリと福島の違いというのを65ページの真ん中、線量については左側の棒グラフなんですが、線量については、これは遅く出ているというのもありますけれども、これは遅く出ているのをどう評価するかというところについては、逆に言うと、チェルノブイリもよく見るとそうなっているんですが、10歳ぐらい、8歳ぐらいから、年齢に応じて増えていると。年齢に応じて増えているというのは、甲状腺の一般的な、放射線とは関係ない、年齢に応じて少しずつ少しずつ増えていくという様態というのは、チェルノブイリとは明らかに違っていて、一般の甲状腺のナチュラルヒストリーにやや近い、どちらかというと近い流れになっていますよということが、ここで書いてある評価です。

 それと、もう一つは、ちょっとここは煩雑なので取り上げておりませんけれども、遺伝子の状況についても、チェルノブイリで多い様態と、チェルノブイリで多く起こる遺伝子の変容の状態とは、福島ですとか、あるいは一般の甲状腺がんでは少ないと。福島で多く見られるものと一般の甲状腺で見られる遺伝子の変容の状態が、親和性が高いというようなことも、所見の一つとしてはございます。ちょっと、そこら辺を簡潔かつわかりやすく伝えるというのが、なかなか難しいところはございますが、そういったところ、矛盾と感じられることがないような伝え方をしていきたいと考えております。

○岡田部会長 よろしいですか。

○菅野委員 遺伝子発現のほうも、子どもの高線量ばく露で出たやつなものだから、そこも福島の場合低線量ですよと言っていると、それが適用できないかどうかの吟味は、恐らく専門家がされているとは思うんですけども、そこも間違っちゃうと、高線量のときはPETだか何だか忘れたけど、RETだ、出るとかってありますけど、低線量で広く年齢層に一様にばく露した場合はそうでもないなんていうのを言われちゃうと、また面倒くさいので、そこら辺は担保されているんだと思うんですけど。あまり強調すると、それだけ、またひとり歩きするので、そこが怖いなと思うんですけど。そこら辺、確認していただければと思います。

○岡田部会長 よろしいですね。

 ありがとうございました。

 ほかにございますでしょうか。

 ありがとうございました。

 大分時間、予定の時間になりましたので、事務局におかれましては、今、たくさんの委員のご意見をいただきました。ありがとうございます。参考に、今後の環境保健行政を進めていただきますようお願いいたします。

 本日予定の議題は、これで終了いたしました。

 最後でございますが、私、環境保健部会長を仰せつかりまして、本日をもって退任させていただくことになります。長い間、委員の皆様方、それから、この委員会に来るまでには、小委員会、専門委員会でさまざまな議論をしていただいたこと、当然のことながら、事務局の皆様のご尽力に深く感謝を申し上げたいと思います。お陰様で、議論は活発ですけれども、きちんと諮問に対して報告ができたということを大変ありがたく思います。

 環境行政、気候変動とか多様性とか資源循環とありますが、やはり安全・安心というのは、環境基本計画にもございますように環境問題もしくは環境管理の根幹だと思います。今後とも、このような部会できちんと議論しながら、しかしながら、粛々と問題が解決していくということを祈念申し上げまして、私の退任のご挨拶とさせていただきます。

 本当に長い間ありがとうございました。

 それでは、事務局から、今後についてお願いいたします。

○小森環境保健企画管理課長 本日は、活発なご審議ありがとうございました。

 私のほうから、今、部会長からもお話がございましたけれども、来月に中央環境審議会の委員改選を予定しております。現委員の任期中の環境保健部会は本日が最後となります。この2年間の間、充実したご議論をいただきまして、事務局としても感謝申し上げたいと思います。

 それから、議事録の扱いと次回の日程についてでございます。

 本日の議事録は、原案を作成いたしまして、委員の皆様にご確認いただいた後、環境省のウエブサイトに掲載をする予定でございます。

 次回の日程につきましては、委員改選もございますので、また、それを踏まえまして、改めて調整させていただきたいと思っております。

 それでは、以上で、第41回中央環境審議会環境保健部会を終了したいと思います。どうもありがとうございました。

午後5時54分閉会

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