令和7年度第5回薬事審議会化学物質安全対策部会化学物質調査会、令和7年度化学物質審議会第2回安全対策部会・第250回審査部会、第257回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会【議事要旨】

開催日時

令和7年9月19日(金)
  第一部:13時03分 ~ 15時02分
  第二部:15時20分 ~ 17時51分

開催場所

経済産業省内会議室及び オンライン(ハイブリッド)

議題

【第一部】

1.第一種特定化学物質に指定することが適当とされたクロルピリホス、中鎖塩素化パラフィン(MCCP)並びに長鎖ペルフルオロカルボン酸(LC-PFCA)とその塩及びLC-PFCA関連物質が使用されている製品で輸入を禁止するものの指定等について
2.優先評価化学物質のリスク評価(一次)評価Ⅱにおける評価等について
   審議物質① 1,4―ジオキサン(#80)【人健康影響】
   審議物質② 2-ベンジリデンオクタナール(#199)【生態影響】
3.その他


【第二部】

1. 新規化学物質の審議について
2. その他

議事

【第一部】

会議は公開で行われた。

○議題1について
  • クロルピリホス、MCCP並びにLC-PFCAとその塩及びLC-PFCA関連物質については、今後の製造・輸入・使用の予定はないことから、適用除外とする用途を設ける必要はなく、製造・輸入及びその使用を禁止する措置を導入することが適当であるとの結論が得られた。
  • LC-PFCAとその塩及びLC-PFCA関連物質を使用した消火器、消火器用消火薬剤及び泡消火薬剤について、取扱上の技術基準に適合し、環境汚染防止のための表示義務がかかる製品に指定することが適当であるとの結論が得られた。
  • 今後、我が国に輸入される蓋然性が否定できず、輸入を制限しない場合には、使用の形態等から環境汚染が生じるおそれがある、クロルピリホスが使用されている製品(1製品)、MCCPが使用されている製品(6製品)並びにLC-PFCAとその塩及びLC-PFCA関連物質が使用されている製品(10製品)について、輸入を禁止する措置を講ずることが適当であるとの結論が得られた。
  • 環境リスク評価の結果、現時点では、リスクを懸念されるレベルにはないことが確認され、クロルピリホス、MCCP並びにLC-PFCAとその塩及びLC-PFCA関連物質が使用されている製品の回収等の措置を命じる必要性はないと考えられるとの結論が得られた。
  • 化学物質審議会安全対策部会と中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会においては、各審議会における報告(案)について審議が行われ、了承された。また、薬事審議会化学物質安全対策部会化学物質調査会においては、化学物質安全対策部会に報告の上、同部会にてクロルピリホス、MCCP並びにLC-PFCAとその塩及びLC-PFCA関連物質が使用されている製品で輸入を禁止するものの指定等について審議することとされた。
○議題2について
  • 優先評価化学物質である1,4-ジオキサンのリスク評価(一次)評価Ⅱ(人健康影響)に係る物理化学的性状等の詳細資料(案)について審議が行われ、了承された。有害性情報の詳細資料(案)について審議が行われたが、高用量の本物質による in vivo 遺伝子突然変異試験での陽性反応に対する酸化ストレスマーカー8-OHdGの関与と本物質の発がん性機序における意義について、意見の一致をみなかったため、再度記載内容を検討して、次回以降に継続審議することとなった。
  • 優先評価化学物質である2-ベンジリデンオクタナールのリスク評価(一次)評価Ⅱ(生態影響)に係る物理化学的性状等の詳細資料(案)、有害性情報の詳細資料(案)について審議が行われ、了承された。また、リスク評価の進捗について報告がなされ、今後の対応として、PRTR情報を用い精緻化した暴露情報にて再評価し、引き続きリスク評価(一次)評価Ⅱを進めることとなった。
○議題3について
  • 不純物として含まれる第一種特定化学物質の今後の管理について、HCB、PCB及びSCCPについては、BAT原則に基づく基準値を設定し、事業者による適切な管理を実施することの報告が行われた。


【第二部】

 新規化学物質の審査等に係る企業情報の秘密保護の観点から、会議は非公開で行われた。
  • 議題1について、届出があった新規化学物質29件の判定に関する審議が行われた。
  • 議題2について、必要な議論が行われた。