産業構造審議会 産業技術環境分科会 廃棄物・リサイクル小委員会容器包装リサイクルWG(第10回)中央環境審議会 循環型社会部会 容器包装の3R推進に関する小委員会(第9回)第9回合同会合 議事録

日時

平成26年3月25日(火)14:00~16:30

場所

大手町サンスカイルームA室

議題

  1. 1.論点整理(案)について
  2. 2.その他

配布資料

 資料1 産業構造審議会産業技術環境分科会廃棄物・リサイクル小委員会容器包装リサイクルワーキング

     グループ、中央環境審議会循環型社会部会容器包装の3R推進に関する小委員会合同会合委員名簿

 資料2 容器包装リサイクル制度に係る主な論点について(案)

議事内容

午後2時00分 開会

○林課長  定刻になりましたので、ただいまから「産業構造審議会 産業技術環境分科会 廃棄物・リサイクル小委員会 容器包装リサイクルワーキンググループ」及び「中央環境審議会 循環型社会部会 容器包装の3R推進に関する小委員会」第9回合同会合を開催させていただきます。
 私は経済産業省リサイクル推進課長の林でございます。よろしくお願いいたします。
 委員の皆様方には、お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。
 本日の合同会合の事務局は経済産業省が務めます。
 まず本日の産業構造審議会容器包装リサイクルワーキンググループの出席状況ですが、全委員数27名のうち現時点で18名の委員がご出席されており、定足数である過半数に達していることをご報告させていただきます。
 次に、中央環境審議会側の出席状況につきまして環境省からご報告をお願いいたします。

○庄子室長  環境省リサイクル推進室長の庄子でございます。
 本日の中央環境審議会循環型社会部会容器包装の3R推進に関する小委員会の出席状況でございますが、全委員数27名のうち現時点で18名の委員にご出席いただいてございまして、定足数である過半数に達していることをご報告いたします。
 なお、中央環境審議会容器包装の3R推進に関する小委員会の委員の交代がございますので、ご報告いたします。容器包装の3Rを進める全国ネットワーク副運営委員長の羽賀委員が一身上の都合により専門委員を辞任されまして、中井八千代委員がご就任になりました。 
 以上でございます。

○林課長  それでは、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。
 次に資料の確認と取扱いについてご説明いたします。 
 事務局の不手際でございまして、事前に資料をお届けできず申しわけございませんでしたけれども、議事次第、資料1、資料2をお配りしております。資料が不足している場合にはお申しつけください。
 本日の資料につきましては、原則すべて公開とし、合同会合終了後には、発言者名を示した議事録を各委員にご確認いただいた上で公開させていただきます。
 それでは、この後の議事進行につきましては、容器包装リサイクルワーキンググループの郡嶌座長にお願いをいたします。

○郡嶌座長  皆様こんにちは。
 それでは、早速でございますけれども、式次第にありますように、本日の議題として、論点整理に移らさせていただきたいと思います。
 前回及び前々回と、容器包装リサイクル法の関係者等からのヒアリングを踏まえた上で自由討論を行ってまいりました。その際にいただいた委員からの意見をもとに、論点整理(案)として、資料2を取りまとめております。
 ただ、前回の資料と異なっておりますのは、2.として検討の視点を書き加えている点でございます。これは次回からの個別課題を議論する上において踏まえていただくべき検討の視点として書き加えたものでございます。覚えていらっしゃると思いますけれども、最初の会合のときに中環審の浅野部会長のほうから循環型社会に資するような容リ法を考えてほしいというご意見をいただき、またこの審議会の中でもCO2の削減の観点からも議論すべきだ、あるいは永田先生からも、前回いろいろな異なった視点からのご示唆をいただいております。したがって、これから個別の議論をしていく上において、どういう視点で考えるべきかという検討の視点として2.のほうを加えさせていただいております。
 まず議論を始める前に、資料につきまして事務局から説明をいたしまして、その後、皆さん方のご意見をさらにいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○林課長  それでは、ご説明させていただきます。事前にごらんいただけていないと思いますので、取り急ぎ全体を読ませていただきますので、ぜひ内容をご一緒にご一読いただけたらと思います。

容器包装リサイクル制度に係る主な論点について(案)

I.容器包装リサイクル法の評価

○容器包装リサイクル法は、一般廃棄物の減量及び再生資源の十分な利用等を通じて、
 廃棄物の適正な処理及び資源の有効な利用の確保を図るため制定された。

○同法の施行から15年が経過し、容器包装廃棄物の分別収集・選別保管及び再商品化
 は着実に進展してきた。

○容器包装リサイクル制度により、消費者による分別排出の取組の定着を通じ、国民の
 環境への関心や3Rに対する意識が醸成・向上し、市町村は消費者に対する啓発や収集量の増加に貢献し、特定事業者はリサイクルを担うのみならず軽量化・薄肉化等を
 通じて排出抑制にも努力するようになるなど、各主体の取組が進んだ。

○分別収集・選別保管を実施している市町村の割合は、ガラス製容器、ペットボトル、
 スチール缶、アルミ缶では9割、プラスチック製容器包装についても7割を超えている。これらは事業者に引き渡され再商品化されることにより、一般廃棄物の最終処分
 量の減少につながった。

○特定事業者による自主行動計画に基づく自主的取組により、例えばペットボトルで平成24年度には1割超の軽量化(平成16年度比)がなされるなど容器包装の軽量化・
 薄肉化等が進展し、また、小売業においては、報告対象容器包装使用量は平成19年
 から約2割減少した。

○再商品化では、特定事業者によるリサイクルしやすい設計や、市町村による質の高い
 分別収集・選別保管及び再商品化事業者の努力により、例えば廃ペットボトルは、処理費用を必要としていたものが有価となり、また、プラスチック製容器包装について
 は10数年間で落札単価が半額となるなど、再商品化費用が一定程度低減した。このため、直近5年間では、再商品化処理量が増加傾向にある中で、特定事業者が負担する委託額全体は横ばいとなった。

○消費者・市町村・特定事業者・再商品化事業者の相互のコミュニケーション、主体間
 における連携協働の取組(市町村と小売事業者によるレジ袋の協定締結や再商品化事業者と市町村が連携した啓発イベントの開催など)を進める動きが広がってきた。

○消費者が身近に取り組める容器包装の削減の行動としてレジ袋の削減(マイバッグ運動)が、小売事業者と自治体、消費者団体との連携により地域からの取組として展開
 を見せた。

Ⅱ.検討の視点

○検討に当たり、以下の基本的かつ横断的な社会的要請にいかに応えていくか。

  •  ・社会全体で見た天然資源の消費抑制
  •  ・一般廃棄物の最終処分量の低減及び最終処分場の延命
  •  ・CO2排出量の削減、環境汚染物質の低減など社会全体の環境負荷の低減
  •  ・上記を実現しつつ社会的費用の減少を目指した効率化

○上記の要請を踏まえ、容器包装のライフサイクル全体を視野に入れながら、容器包装
 の3Rをどう進めるか。

  •  ・上記の要請から優先されるべき容器包装のリデュースを、設計やリサイクルとの関係も念頭に置いて、どのように進めていくか。
  •  ・容器包装のリユースを、社会や地域、生活実態を踏まえ、どのように進めていくか。
  •  ・容器包装のリサイクルについて、現行の技術水準、有効な再生材需要の大きさ、多くの関係者が負担している様々な社会的コストを踏まえ、どのように持続可能なものとしていくか。

○消費者・自治体・特定事業者・再商品化事業者による、より効果的な役割や、主体間連携の強化、情報共有の円滑化のあり方はいかにあるべきか。

Ⅲ.主な論点

 1.リデュースの推進

  ○容器包装の設計段階におけるリデュースの取組については、容器包装が果たすべき役割(食品の腐敗防止等)にも留意しつつ、事業者の自主的取組の推進を図りながら、環境配慮設計について事業者と消費者の連携(コミュニケーション)を
   進めるべきではないか。

  ○レジ袋等のリデュースに関しては、レジ袋無料配付の禁止や小売事業者に削減目標の達成義務を課す等の強制的措置により進めるべきか。あるいは、これまでの
   実績を踏まえ、定期報告制度の運用、地域の協定に基づく取組等を通じた事業者
   による自主的取組により進めるべきか。

  ○容器包装リサイクル法に基づく定期報告義務対象者(容器包装多量利用事業者)
   や容器包装廃棄物排出抑制推進員(3R推進マイスター)等、各地域においてリデュースに関する情報・ノウハウを有する関係主体が連携・協働して取り組む体制づくりを検討すべきではないか。

  ○ごみ収集袋の有料化や地域住民との積極的な啓発チャンネルの開拓等の市町村
   における取組の促進を検討すべきではないか。

  ○リデュース製品が消費者からより選択されるようにするための動機付けや啓発
   を考えるべきではないか。

  ○天然資源の消費の抑制のため、製品の設計段階でのリデュースを進めるべきではないか。

 2.リユースの推進

  ○繰り返し使えるびんや食器の利用促進が考えられる中で、リユースの推進のあり方をどのように考えるか。具体的には、地産地消のびんリユースモデルの構築や、
   市町村による積極的なバックアップ等、地域におけるリユースびんの促進方策の
   あり方をどのように考えるか。

  ○学校給食における牛乳びんについて、環境教育の意義の観点から活用のあり方を
   どのように考えるべきか。

  ○地域循環圏の形成推進のために、コミュニティにおける情報共有の促進により、
   リユース容器の更なる活用を検討できないか。

 3.分別収集・選別保管
 (1)市町村と特定事業者の役割分担・費用分担等

  ○現在の容器包装リサイクル制度が円滑に機能している点に鑑み、それぞれが担う
   現在の役割の効率化を進めながら、現行の役割分担を維持すべきか。あるいは、
   拡大生産者責任(EPR)の考え方に基づく役割を拡大し、容器包装廃棄物の分別収集・選別保管の役割を一定程度特定事業者に求めるべきか。

  ○市町村が行う容器包装廃棄物の選別保管と、特定事業者の負担で再商品化事業者
   が行うベールからリサイクルする物を選択する作業は、作業の内容が異なることを踏まえ、引き続き現状を維持すべきか。あるいは、運用の柔軟化等により、これらの作業の一体化を検討すべきか。

 (2)合理化拠出金のあり方

  ○拠出金制度について、市町村の選別保管業務の質向上の取組に対するインセンティブとなった背景等を勘案し、引き続き市町村のインセンティブとなる工夫をすべきか。あるいは、創設当初の制度の意義は果たされたと考えてよいか。

 (3)店頭回収等の活用による収集ルートの多様化

  ○自治体による収集だけでなく、店頭回収、集団回収など収集ルートの多様化を促進していくべきではないか。

  ○店頭回収については、小売事業者が更なる環境負荷低減のために自主的に取組を
   行っているところ、効率的・効果的な分別排出・回収・リサイクルに資する役割
   として、これを積極的に評価するべきではないか。その上で、取組を促進するために、関係法令の運用の整理を含め、どのような方策が考えられるか。また、リサイクルルートにどのように位置付けるべきか。

 (4)プラスチック製容器包装の分別収集・選別保管のあり方

  ○分別収集・選別保管のあり方の検討については、環境負荷の低減・制度の合理化
   のために分別排出や再商品化のあり方と一体で検討すべきではないか。

  ○プラスチック製容器包装については、全国の総収集量の拡大を図るため、分別収集に取り組む市町村の増加、分別収集量の増加をどのように進めるべきか。

  ○再商品化の対象となる容器包装の収集に必要な指定ごみ袋の資源としての有効利用方策をどのように考えるか。

  ○現行制度対象外の製品プラスチック等について、プラスチックの収集量拡大の観点から分別収集対象とすべきか。あるいは、その物性や負担のあり方の観点等から制度対象とすべきではないのではないか。

 4.分別排出

  ○分別排出については、排出段階できれいに分別できる国は世界的にもまれであり、
   これまで市民のリサイクル意識の醸成に貢献してきたとの評価があるところ、更なる分別をどう考えるか。

  ○市町村による分別排出に関する市民への啓発について、容器包装を選択している
   特定事業者が、発生抑制、再商品化に関する情報を適切に消費者に発信するべきか。あるいは、市民への啓発が本来市町村が行うべきであることに鑑み、特定事業者、再商品化事業者、市町村が連携して様々な情報を発信するのが効果的ではないか。

  ○識別表示については、サイズの拡大、複数の素材を用いた製品に表示する際の分かりやすさの向上等の観点及び紙製容器包装の回収量拡大の観点から、どのような方策が考えられるか。分別排出のあり方の検討との関係をどう考えるか。

 5.再商品化
 (1)プラスチック製容器包装の再商品化のあり方

  ○プラスチック製容器包装の再商品化のあり方の検討に当たっては、諸外国の制度
   も参考にしながら、公表されているデータに基づき認識を共有すべきではないか。
   また、それぞれの手法について環境負荷低減と資源の有効利用、経済コスト、分かりやすさ等の観点から検討すべきではないか。

  ○検討に際しては、材料リサイクルかケミカルリサイクルかという二者択一ではなく、材料・ケミカル両再商品化手法のそれぞれに課題があることを踏まえ、再生材市場に応じた多様な再商品化手法のバランスの取れた組合せを保ちつつ、健全
   な競争ができるよう、再商品化手法の特徴と再生材市場に応じた環境整備を行うべきではないか。

  ○固形燃料化について、一般枠における通常のリサイクル手法として認めるべきとの意見が出される一方で、市町村がコストをかけて収集したものを燃料として利用することは、市町村における説明がつかないとの意見が出された。これまでの
   議論を踏まえてどのように位置づけを行うべきか。

 (2)再生材の需要拡大

  ○再商品化をより円滑に進めていくため、再生材の需要拡大の促進方策を検討すべきではないか。

 6.その他
 (1)指定法人のあり方

  ○上記論点について検討した上で、それにふさわしい指定法人の役割をどのように
   考えるべきか。

  ○欧州のグリーン・ドット制度のようなマーク制度の導入や、フランチャイズチェーン加盟店舗に係る再商品化委託料の支払い方法の合理化、環境配慮設計推進の
   観点からの再商品化委託料金の価格設定等、制度運用の効率化に向けた課題について、指定法人が貢献できる役割について積極的に検討すべきではないか。

 (2)ペットボトルの循環利用のあり方

  ○市町村が収集したペットボトルの安定的な国内循環をどのように推進すべきか。
   市町村の独自処理について、どのように考えるか。

 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 ただいま説明にありましたように、論点整理として評価、視点、それから個別課題について整理をさせていただきました。とりわけ、新しく入りました視点の中においては天然資源の消費抑制や社会的費用の減少など社会的要請があることや、リサイクル等の関係を念頭に置いたリデュースや、多くの関係者が社会的コストを負担しているリサイクルの持続可能なあり方といった個別の課題よりはより一段と高い視点からまとめられ、その後、個別の課題が列記されているという順番になっております。
 それでは、論点整理のあり方につきまして、意見のある委員については札をお立ていただき、更なる全体にわたってのご意見をいただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
 大塚委員、お願いします。

○大塚委員  済みません、幾つかご指摘させていただきたいと思います。2ページの5行目、6行目のところですけれども、「上記を実現しつつ社会的費用の減少を目指した」というのでいいと思いますけれども、これは環境負荷の低減のためにはコストがかかることもありますが、環境負荷の低減自体が社会的費用の減少ということになると思いますので、環境負荷の低減自体には社会的コストというよりもコストがかかることも前提にしながら、ぜひご検討いただければと思います。
 それから、主な論点ですけれども、1のリデュースの推進の2つ目ですけれども、この書き方だと強制的措置と自主的取組との2つに分かれてしまっているのですけれども、現在の省令に基づく判断基準は小売店に任せ切りになっておられるようなところがあって、主務官庁が目標を決めるなどして、ぜひもう少し基準を決めた指導をしていただきたいと思いますので、強制か自主的かというだけではなくて、今の省令に基づく判断基準を強化するということがあると思いますので、二者択一ではないということを特に申し上げさせていただきたいところでございます。
 それから、3ページ目の3番の分別収集・選別保管の(1)の2つ目の丸でございますけれども、選別保管と現在の自治体の分別収集等を一体化するというのは1つ重要な論点だと思うのですけれども、別にソーティングセンターに限らないですけれども、市町村の分別収集とリサイクラーのほうのPPとPEを分けるような作業とを一体化させるとどういう効率化が図られるかということについて、ぜひ実証的な検討を行っていただいて、ファクトを集めていただけると大変ありがたいと思っております。
 ソーティングセンターについてはヨーロッパのことをお話ししてくださいと前から言っているのですけれども、まだやっていただいていないので、それもぜひお願いしたいですが、それだけではなくて、これに関する実証的な検討が、我が国において実証的にどうかというところがかなり重要だと思いますので、ぜひお願いしたいところでございます。
 ちなみに、私はソーティングセンターにすればすべてうまくいくと思っているわけではなく、100万ぐらいの人口がいないとソーティングセンターはコスト的に見合わないと思いますので、大都市とかではやったほうが多分いいのですけれども、そうではないところまでやれるとは思っていませんので、そういうところも含めて実証的なファクターを集めることは非常に重要だということを申し上げておきたいと思います。
 それから、少し飛んでいって6番のその他のところですが、2つ目の丸のところに少し出ていますけれども、グリーン・ドット制度のようなマーク制度の導入ということと関係しますけれども、これは前から申し上げさせていただいているのですけれども、例のただ乗り事業者対策というのはぜひやっていただく必要性が高いと思いますので、現在、命令が出た後、罰則がかかっていないケースが多分あると思うのですけれども、主務官庁のほうで命令を出していただいてそのままになっているケースがあると思いますので、それもかなり長い間、放置されているケースがあると思いますので、そういう意味でもただ乗り事業者対策はちゃんとやっていただかないとまずい。それとの関係で、このマーク制度の導入とか、その次の再商品化委託料の支払い方法の合理化なのですけれども、合理化といってもここは環境負荷を考慮要素にする方法、現在のように販売額と販売量の中の容器包装廃棄物関係のところの量だけを基礎として再商品化委託料を決めているというのでは十分ではないのではないかということを再度申し上げさせていただきたいと思います。
 もう一つだけ申しますと、1ページの最初のところですけれども、余りここに書いていないことなのですけれども、自治体、市町村の容器包装リサイクル制度に参加していいただいているパーセンテージが実はここ5年ぐらいほとんどすべての品目について下がってきているのですね。プラスチックもそうなのですけれども、ガラスびんとかも含めて少しずつ下がってきているところがあって、これはやはり前にリサイクル貧乏とかと言われて結構批判を浴びましたけれども、自治体にとって参加することが、市町村にとって参加することがある程度メリットがあるような方法をとっていかないと、これはどんどん下がっていってしまうおそれが出てきていますので、そこは非常に注意する必要があると思いますし、全体として重要な点ではないかということを申し上げておきたいと思います。
 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 石塚委員、お願いします。

○石塚委員  2点ほど申し上げたいと思います。1点目は、少し細かい話かもしれませんけれども、2ページ目の論点のリデュースの推進の丸の一番最初のところの「容器包装が果たすべき役割(食品の腐敗防止等)にも留意しつつ」という表現になっていますけれども、「にも」という表現だと、本来の容器包装は食品のそういった腐敗防止、そちらが多分本来の目的だと思いますので、環境配慮設計が優先されて腐敗防止が後回しにされているというような感じもしなくもないので、少し表現としてどうなのかというのが1点と、それからもう一点目が、3ページ目の一番上の丸ですが、「天然資源の消費の抑制のため、製品の設計段階でのリデュース」云々ということですが、あわせて天然資源の消費抑制のために収集、あるいは保管で発生する残渣の減量についても、要はリサイクルされずに捨てられてしまう残渣の減量をいかにするかという、そういう論点も加えていただいたほうがいいのではないか、検討の視点にも「一般廃棄物の最終処分量の低減」というような文言もありますので、その論点も入れていただいたほうがいいのではないか。
 以上の2点でございます。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 織委員、お願いします。

○織委員  前回お休みさせていただいてしまったので入っていないのですけれども、4ページの再商品化のところで幾つか気がついたところを述べさせていただきたいと思います。
 今後、容リ法の実際の運用を考えていくときに、この再商品化のところをどうやって流していくのかというのが大きなポイントとなってくるかと思いますけれども、素材ごとに再商品化事業者のあり方ですとかというのはかなり異なってくるので、素材ごとに検討していかなくてはいけないかなとは思っているのですけれども、1つ、最近いろいろな再商品化事業者の方を見学させていただいていて、皆さんから伺う声の1つが、この制度自体の公平性を疑うというか、そういうお話をよく伺います。というのは、入札制度をしながらも実際に事業系と独自ルート、家庭系の容器というのがなかなか判然としてわかっていない。その中で数量調査ですとかトレーサビリティというのがきちっとなされていないのではないかというような声も聞かれていますので、そういった観点から、今の再商品化のシステムの中で参加者の方がそれぞれ公平に今の制度に乗っていくために足りないところは何かという検討も1点必要なのではないかという気がしております。
 それからもう一つ、この前の段階のとき、改正のときに議論されていた再商品化を回していくときに効率性、高品質というポイントが議論されていましたが、そこにおいて高品質とは何かというところはまだ皆の中で共通の意識がないのかなということ。
 それから最後に、先ほどの事業系独自ルート、家庭系が、結局集められてしまうと渾然としてなかなかわからないというところと関係してくるのですけれども、やはり自治体からの独自ルートというのはこれだけパイが少ない中でまだまだかなりの量を占めているということと、それから事業系についてもどのように取り組んでいくのかということも少し議論していかないと、ある程度のパイがなければ施設、つくられている中でも実際に回らないと再商品化のルートが途絶えてしまうというところもあるのではないかと思います。
 5の再商品化について、気がついたところは以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 崎田委員、お願いします。

○崎田委員  ありがとうございます。今回、2ページの上段のほうに検討の視点ということで、循環型社会づくりの全体的なポイントを明確に位置付けたという先ほどの座長のご説明もあったように、こういう全体感を見据えながら検討していくというのは、今後やはり細かい項目を検討する際に意見交換するときの価値をどこにもつかというところにも大変影響しますので、こういう流れは私は賛成します。
 それで少し意見を申し上げたいのがリデュースのところと後半のところと大きく2つあるのですけれども、まずリデュースのところなのですが、実は1ページ目の最後のところにレジ袋の削減などが進んだというふうに書いてあります。実は、そのレジ袋の削減運動などが前回の見直し以降、特に進んできたわけですけれども、もし課題と考えるのであれば、レジ袋の削減を入り口にリデュースのライフスタイルや販売スタイルの定着を目指して容器包装の削減を目指したわけですけれども、なかなかそこまで広がらなかったというのが社会の大きな課題として認識されているのだと思うのです。そこを課題としてわざわざそこに書かなくとも、リデュースの推進のところにそこに関するような視点が入っていればいいのではないかと思ってこれを読んでいたのですけれども、ぜひここの中に、今、丸の2つ目にリデュース等の強制措置かどうかということが書いてありますけれども、「レジ袋等」と書いてありますけれども、もう少し明確に広げて、使い捨て型の商品を店舗で使用、あるいは大規模なイベントで使用する場合に量に応じた課税措置をするか、あるいは自治体で使用に関する削減の条例を定めるなど、制度化を検討するべきかどうかとか、そこまではっきり書いておいていただいたほうがいいのではないかという感じがいたします。
 丸の3つ目のところは、先ほどの大塚委員のご発言と少し関連しているかもしれませんが、容器包装の多量利用事業者さんと連携をしながら体制づくりをという中で、こういう多量利用事業者さんの届出情報の情報公開と共有をもとに多様な主体が連携・協働して取り組むとか、情報公開のような視点も入れておいていただければありがたいと思います。
 最後に、再商品化のところの後半に、4ページの一番下に固形燃料化のところも認めるべきか、ここはそうではないか、というようなことが書いてありますけれども、ここが固形燃料化なのか、その後の燃料化なのかいろいろな視点もあると思うのですが、実は昨年の9月にEU各国が今こういうリサイクルをどうしているのかというのを視察に行ったときに、EUの中でリサイクル率とエネルギーリカバリー率と明確に2段位置付けて、リサイクルの徹底もするけれども、やはりエネルギーとしての活用もきちんとやるということで、二段構えで位置付けているというような様子を見てまいりました。日本の場合、エネルギー活用を位置付けると、今度は雪崩を打ったように材料リサイクル等の再資源化が崩れるのではないかという恐れがあって、そういうのをできるだけ避けるというような形で来ているのですけれども、社会全体で材料として長くきちんと使っていくという優先順位をきちんとしながら、最後はただ燃やすだけではなくエネルギー回収するという全体を共有しながらきちんと効率的に使っていける社会をみんなでつくっていくためにどうしたらいいのかというあたりを、そういうところも考えてもいいのではないかと思いながらこの辺を読ませていただきました。
 よろしくお願いいたします。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 佐々木委員、お願いします。

○佐々木委員  何点か意見を言わせていただきたいと思います。まずⅠの評価についてなのですが、書いてあることについて、特にここがどうこうというところはないのですが、成果といいますか、プラス面だけがずっと書いてあるのですね。後で論点の中に課題が入っていますよというのですが、評価でいいことがずっと書いてあって、それで、もしかしたらこういうところを議論するのではないですかという、こういうあれであればどうなのかなと、とりまとめ、課題というのはやはり評価の中に入れるべきではないのかなというような感じがいたしました。
 2点目の検討の視点でございますが、確かにあれなのですが、資源の有効利用というようなことをもっと明確に打ち出したらいかがかなというふうに思います。特に、容器包装についてはそういった観点が必要ではないかと思います。それからもう一つは、例えばびんのリユースや何かでも出てくるのですが、地域循環といいますか、循環基本計画の中に地域循環という概念がありまして、こういった地域性を考慮したもの、そういったものも検討の視点の中に入れるべきではないかと思いました。
 それから3点目、リデュースのところでございますが、4つ目の丸のところにごみの有料化と啓発チャンネルの開拓というふうに2つ列挙されておるのですが、少なくともごみ袋の有料化、ごみの有料化というのは単に容器包装のファクターのみで議論するべきものではなくて、廃棄物処理計画、あるいは循環計画の中で議論されるべきものであって、ごみ袋を有料化して、それは市民の啓発のチャンネルと一緒にやればいいのではないかというような、そういうことではないのではないか。少なくとも廃棄物行政の中で総合的に判断されるべきものと考えております。
 また、次のリユースのところでございますが、リユースの促進、これは異議はないのですが、一番目の丸に「市町村による積極的なバックアップ等」という、具体的にはリユースモデルの構築や、市町村によるバックアップ等、あり方を考えるとなっておりますが、市町村だけで幾らバックアップしても、びんのリユースというのは恐らく進まないのではないかと思いますし、いろいろ今までの議論の中ではクローズドシステムであれば行くのではないかとか、そういった議論がされておるわけで、市町村による積極的なバックアップは、まあしないということではないのですが、こうやれば動くのですよということではないのではないかという気がいたします。
 次に3.のところでございます。役割分担のところでございますが、これは現行の役割分担、自治体が分別収集、あるいは選別、あるいはベール化、保管、そういった中間処理について自治体の関係者からは役割分担を見直してほしいというふうに要望しているところでございますが、先ほど大塚委員のほうからもお話がありましたが、この容リ制度というものを安定的に、かつ持続可能なもの、あるいは資源の確保と有効利用をしていく、そういう観点で考えていけば、例えばプラのようにまだ参加していない自治体が3割ある。そういったものを参加しやすくする、あるいは現在参加している自治体が参加し続けられる、確かに最近ちょっとした自治体でもプラスチックの分別収集をやめている自治体も出てきております。やはりきちっとした制度で自治体が参加しやすい、あるいは続けられるような仕組み、そういったもので現行の役割分担、例えば事業者さんの果たしている役割という、いろいろな意味で、例えばDfEだとかそういったことで努力されていること、るる説明も聞いております。あるいはリサイクル費用を負担していただいているということもわかっておるわけですが、自治体の役割と事業者さんの役割が本当にどうなのかというのは、ここにEPRというような考え方もありますし、あるいはCSR、いわゆる企業としてこういった廃棄物の問題にどう取り組んでいくのか、そういった観点から役割分担、あるいは制度設計全体に共通することだとは思うのですが、見直すべきは見直す、そういった観点で議論をしていただきたいと思います。
 それからもう一つ、市町村の行う中間処理というのを一定基準のもとでやられているわけですが、それの運用の柔軟化ということ、これは具体的に議論をしてどんなことなら可能なのか、そういったものをやはり追求をしていただければというふうに思っております。
 合理化拠出金については、役割分担との関係もあるのですが、議論をするのであれば長期安定的な制度にすべく、どうすべきかというようなことで考えていただければと思います。
 それから、製品プラスチックの件でございますが、確かに関係の事業者の方がいらっしゃらない、欠席裁判になるのではないか、そういうご指摘もございます。当然、この容器包装の会議の中で決めるということは難しいのは私はわかるのですが、少なくとも検討課題として議論する場をつくっていただきたいと思います。
 それから、再商品化の手法でございますが、単に価格だけの入札制度ということではなく、例えば総合評価方式だとかいろいろ議論されておるわけですが、ここに書いてありますように、ケミカル、マテリアル、それぞれバランスのとれた手法といいますか、そういった中で地域性も考えていただければというようなことでございます。
 それから、固形燃料の話が出ましたが、少なくとも容器包装に関連するものについて、ここに自治体がコストをかけて分別収集し、費用負担を事業者の方にしていただいてやっているもので、結局は焼却してしまうということであれば、さかのぼってみれば自治体で、焼却炉で燃すのとどう違いますかというようなことについて議論をして、少なくとも焼却とほとんど変わらないものであれば、容リのルートからはやはり避けるべきではないかというように考えます。
 いろいろ申し上げましたが、全般にわたって気付いたところを発言させていただきました。以上です。ありがとうございます。

○郡嶌座長  どうもありがとうございました。
 ここではあくまでも論点整理、あるいは検討課題の整理をしておりまして、個別のところで個別のご意見をいただければと思います。何かもうすでに論点整理が飛んでしまって、むしろ個別のご意見のあれになってしまっていますので、ぜひともそこのところは時間の関係で、どうしても私がやりますと時間が延びてしまいますので、ご協力のほうをよろしくお願いしたいと思います。
 辰巳委員。

○辰巳委員  はい、気をつけます。済みません、2ページ目の一番最初の丸のところの「検討に当たり」の点なのですけれども、それの一番初めのポチに「社会全体で見た天然資源の消費抑制」と書かれているのですけれども、当然これは必要なことなのですけれども、「社会全体で見た」といったときの「社会」というのは日本の社会をいっているのか、地球の上でということをいっているのかが私にはわからなくて、何がいいたいかというと、つまり一番最後の最後のペットボトルの市町村の独自処理云々の話などともすごく関係してくると思うのですけれども、私たちの容器包装リサイクル法の中でどう考えるのかということが1つあるけれども、もしも地球上的に考えたときに、日本でリサイクルされなくてもどこかで有効にちゃんとリサイクルされていれば、天然資源というのはちゃんと、少しは消費抑制につながるのではないかというような視点もあるなと思いますので、この「社会全体で見た」、文章は非常にきれいに書かれているのですけれども、とらえ方が少しいろいろあり得るなと思った点が1つです。
 それからもう一つ、その文章の中の「天然資源」というのは何を指すのかが私はわからなくて、びんや缶やあるいは紙、それでプラスチックというように考えていったときに、それぞれどの素材も全部考えるのかどうか、そのあたりが、当然なのでしょうけれども、天然資源と書かれてしまうと何を指しているのかなと。例えば石油だと考えるのであれば、石油の中の材料として使われているのは多分3分の1ぐらいなのでしょうか、そのうちの容器包装に使われているものなどは本当にわずかな量であって、何といったらいいのでしょうね、そのとらえ方がよくわからないなというのが私の印象なのです。だから、大事なポイントではあるので、もう少しみんなが共有できるような論点、何でしょう、これは、視点というように整理していただきたいというのが1つです。
 それから、リデュースの促進の論点のところなのですけれども、一番最初の丸のところで事業者と消費者の連携を進める、これは当然で、これはこれでよろしいのですけれども、この「連携を進める」というのは前回の改定からずっとやってきているのですけれども、消費者がこんなことを望んでいるのだということを事業者に届けて、事業者がそれにこたえてくれてというような格好の連携というのならわかるのですけれども、その後、そういうことができる消費者というのはわずかなのですね、実際問題は。それよりも、実際の商品でこれだけこれは環境配慮設計されているのだということをやはり大多数の消費者にちゃんと伝えていただくという意味では、これは連携ではないのではないかなと私はちょっと思って、だから「情報発信」というのも入れてほしいというだけの話です。済みません。だから、そんなお話が2つ目です。
 それからあともう一つ、分別排出のところで、一番最初の丸のところに「更なる分別をどう考えるか」と書いてあるのですけれども、「更なる分別」というのは一体何なのか私はちょっとわからなくて、現状の容器包装リサイクル法に関しての分別から更にもっと細かく分別をするという意味なのかどうか、ちょっとこのあたりがわからないので、この単語の意味がわからないということです。
 それから最後に、再商品化の話なのですけれども、恐らく丸の2番目のところで書かれているのかと思っておりますけれども、やはり今一応すごく話題になっておりますマテリアル優先の考え方というのをどういうふうに見ていくかというのは非常に重要だと思うのですね。それで、その2番目の中にそういう考え方が入っているのであるのならいいのですけれども、マテリアル優先、現状ですね、されている考え方をやはりきちんと検討し直して、どういうふうに考えるのかというのを検討していくべきだと私はちょっと思っておりまして、だからそのあたり、もしこの2つ目の丸にそういう意図が入っていないのであればつけ加えていただければいいかなと、あるいは入っているのであればそれで結構ですけれどもということで、以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 どうぞ、筑紫委員。

○筑紫委員  筑紫でございます。3点申し上げたいと思います。第1点はⅠの評価の点でありますけれども、容リ法15年の歴史と、そしてその成果がここに書いてありまして、非常に正当な評価がなされているなという印象を受けております。ということは、要するに現在の制度、枠組みが基本的には正しいということだと思いますので、今後、ここでやっていくべきことというのは現在の枠組み、制度をさらに高度化させていく、発展させていくということではないかと考える次第です。
 第2点は、4ページの4.分別排出のところで、先ほど辰巳委員からも少し指摘があった同じ場所なのですけれども、1番目の丸です。「分別排出については、排出段階できれいに分別できる国は世界的にもまれであり、これまで市民のリサイクル意識の醸成に貢献してきたとの評価」、少し面はゆいような評価で、まあこのとおりだろうとは思うのですけれども、しかしまだまだ市民の分別についてやることはたくさんあるのではないかという感じがいたします。したがって、ここは重要な論点として市民への啓発についてもこの場で議論を深めていく必要があるのではないかと思います。
 3番目ですけれども、5ページの6.その他の(2)ペットボトルの循環利用のあり方というところで、ペットボトルの安定的な国内循環、これ自体はそのとおりだと思うのですが、これに高度利用というのを付け加えていただきたいと思うわけです。安定的であってもだんだんレベルが下がっていくような国内循環ではなくて、やはりペットボトルをもう一回ペットボトルとして再生するというような高度循環型の利用、そういう国内循環ということが目指すべき方向ではないかと考える次第です。
 以上、3点です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 今の高度利用ですけれども、むしろペットボトルに限らずほかのものも含めてという意味からいうと、再生材の需要拡大ですね。ここのところは量的な問題だけしか促進方法が書かれておりませんので、こちらのほうで何とか書けないものか、少し事務局のほうで検討していただけたらという気がしております。
 中井委員、お願いします。

○中井委員  まず2点、内容的な指摘をさせていただきます。もちろん評価には、先ほど佐々木委員がおっしゃったようなことは前回申し上げましたので改めては申しませんが、同じ意見だということを申し上げておきます。
 1ページ目の丸の3つ目なのですが、「特定事業者はリサイクルを担うのみならず軽量化・薄肉化」と書いてあるのですが、ここで「特定事業者はリサイクルを担う」と書いてありますと、リサイクルというのは収集・選別も含めた全体のリサイクルというとらえ方をされてしまいますので、「再商品化」というふうにここは変えたほうがいいのではないかという意見を申し上げます。
 それからもう一つの文章的なところなのですが、4ページのところの4.の分別排出の2つ目の丸のところなのですが、特定事業者、これから連携をとるというところなのですが、再商品化事業者が入って、市町村が連携してさまざまな情報を発信するのが効果的ではないかと書かれてあります。再商品化事業者が入ったのは非常によかったと思っていますが、この中に小売り事業者も入れたほうがいいのではないかという意見を申し上げておきます。
 今は内容的な指摘なのですが、2つほど視点で発言をさせていただきます。まずプラスチックのリサイクルなのですが、現在、容リ法が施行されてもう15年というお話がありましたが、たってもまだ3割ぐらいの自治体が取り組めていないこのその他プラスチック、完全実施がまだできていない自治体がそれほど多く、これだけ年数をかけてもあるということはやはり大きな問題ではないか。特に、小規模な自治体が取り組めていないということがわかっておりますので、そういうところもきちんと取り組める体制づくりというものが今回のこの審議会の大きな課題ではないかと思いますので、それを今後、ぜひ話し合っていただきたいと思っております。
 それから2つ目、これで終わりなのですが、ペットボトルについてです。ペットボトルについては今どんどん本当にその使用量もふえているわけなのですが、残念ながらリサイクルの責任という、再商品化費用というところが非常に今少なくなっているということもあり、それから店頭回収とか今いろいろなところで回収をされているのですが、その総量というのが私どもにはなかなかわかりにくいというところとか、さまざまな課題がまだここにはあると思っています。やはりリサイクルにはとても適していると言われているこのペットボトルこそCSVをぜひこれから推進して、次の役割を担うということをぜひこの中で話し合っていただきたいということを申し上げて終わりにします。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 長谷川委員、お願いします。

○長谷川委員  1つだけお願いします。論点整理ということで、プラスチックの再商品化のところですね。4ページのプラスチックのところが書いて、論点として設定、これでいいかなと思うのですけれども、先ほどから少し議論になりかかってしまっていましたけれども、エネルギーリカバリー、ERですね。これもこの際だからちゃんとここに論点の1つとして、二者択一などと書いてありますけれども、むしろ三軸あってもよろしいかなと思いますので、その辺を書き加えていただけたらと思います。去年の12月にプラスチック関係者などからも詳細な意見表明がありましたね。あの辺のところにも書かれていたので唐突に出たことではないと思うので、その辺も含めてここはぜひ深く、さっきから議論になりかかっていますけれども、個別のテーマとして検討していただきたい、よろしくお願いします。

○郡嶌座長  花澤委員、お願いします。

○花澤委員  私も今、長谷川委員がおっしゃった4ページの5.の再商品化のあり方のところで、どうも聞いていて、やはりエネルギー利用のところがこれだけ読むと何か議論がされていないように見えるので、そこをお願いしたい。特に、固形燃料化につきましても、固形燃料化と書いてあるから燃やす、燃やすというようにおっしゃられるのですけれども、要はエネルギー利用なわけですね。それはケミカルだってエネルギー利用の部分もあるし、皆さんやはりエネルギー利用をそれぞれの観点からしているわけで、エネルギー利用というのをどう考えるか。特に3.11以降、今の原発の稼働状況等を含めてやはり我々、産業界の一部の食品製造業界としては十分議論していただきたいというのが1つ目です。
 それから、先ほど辰巳委員もおっしゃっていましたマテリアル優先の考え方をしっかりと議論していただきたい、我々も同感でございます。
 それからもう一点は、先ほどたしか石塚委員が最初におっしゃっておられたのですけれども、2ページの1.のリデュースの促進の最初の丸のところの「容器包装が果たすべき役割にも留意しつつ」というこの表現について、私も容器包装の意味、まず容器包装の役割が前提にあって環境配慮設計だと思いますので、この表現をみると環境配慮設計が先にあって、容器包装の役割も配慮という感じになるので、ここはちょっと表現ぶりを再検討していただきたいということと、もう一つ、容器包装が果たすべき役割というのは、食品の腐敗防止、まあ例示として書かれていますけれども、これ以外にもたくさんあるわけで、特に食品業界からいうと、食品ロスの削減というか、中身の食品の賞味期限の延長とか、廃棄を減らすこととかいろいろもろもろのそういう環境負荷低減の機能ももっておりますので、そういうことも含めてきちんと容器包装の果たすべき役割をしっかりと国民に理解してもらった上で議論していただきたいと思います。
 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 三富委員、お願いします。

○三富委員  それでは、1点だけお願いしたいことがございます。5番目の再商品化のところです。ここでプラスチック製容器包装に特化しているという形になっておるのですが、そのとおりだと思います。でも、よくよく考えますとなぜプラスチックだけがここに残っているのだろう、それにはやはりBtoB可能なペットボトルやガラス、あるいは元素レベルまで戻せる金属類、あるいは紙といったものと違う性質をもっているのがプラスチック、そういった性質ゆえこういったところに上がってきているのだろうと考えます。したがって、これからプラスチックを論議するためには、例えば表現で言い換えれば、「基本的に元の材料や品質に戻らないという性質を理解した上で」といったようなところを文言にやはりつけ加えるべきではないかと思います。それと出口の部分ですね。元に戻らないというところが出口の部分にかかります。ただ書くだけではなくて、これから審議を進める上でもう一歩、少なくとも各委員はこの理解を深めた上で審議をしていっていただきたいと存じます。
 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございました。
 宮田委員、お願いします。

○宮田委員  ありがとうございます。まず2点あります。最初の容器包装リサイクル法の評価ですが、問題もあるぞという指摘もあるのですが、15年間の間にいろいろな関係者がいろいろ努力してきた成果があるわけですから、ここは「評価」が言葉が合っていないのだったらむしろ「成果」と変えて、今までのいろいろ問題はあるのだけれども、容器包装というのは利害関係者が非常にいっぱいあって、いざ取組むとなるといろいろ問題が出てくるわけです。その中で取組んでいるわけですから、成果は成果としてはっきり表記したほうがいいと思います。その上で問題点等、今後の改善課題ということで出していただいたらいいと思います。
 それから、2Rを推進するというのは頭の中ではもうそっちが大事だというのはわかるのですが、現実の問題として特にリユースは皆さんの意識から薄れているのですね。前にもお話ししたのですが、生協の個別配送のところでもびんのリユースはどんどん減っているのですね。それを一般でもう少し維持するなどというのはもっともっと大変なことだと思いますので、これはトピックス的な取組を何か特定してアピールするようなことをされたらどうか。特に、例えば環境省ではマイボトル・マイカップキャンペーンとかやっていますね。あれも何か少しマニアックな活動に見えないこともないので、こういうところで取り上げて象徴的な取組というのを何か設定されたらどうかと思います。
 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 椋田委員、どうぞ。

○椋田委員  今回、検討の視点というものを加えていただくことによって全体にすごく締まってわかりやすくなったと思っております。それで最初に社会的な要請として4つポツがあって、4つ目のポツの「社会的費用の減少」という言葉が若干わかりにくいのではないかと思っておるのですが、これは社会全体の費用であって、その参加する各主体の費用を下げていくということだというように私は理解しておりまして、少なくともそのどこかの主体から他の主体に費用を付け替えるということが社会的費用の減少にならないということについては、認識を共有する必要があるのではないかと思っております。
 主な論点のところについては全体的にいいと思うのですが、これはこういう観点から検討すべきというところとその観点が書いていないところとありまして、特に重要なのはやはり分別収集の(1)の役割分担のところで、これについてはどういう観点から検討をするのかというのをまず固めた上で議論をしないと、単なるぶつかり合いに終わるのではないかと思っておりますので、その辺、しっかり議論していく必要があるのだというように思います。
 それから、先ほど少し話がありました対象外の製品プラスチックについて、私もこの検討対象として挙げることはいいと思うのですが、前回も申しましたように関係者がおりませんので、ぜひ委員かオブザーバーを追加する方向で議論していただいて、少なくとも欠席裁判にならないように、よろしくお願いいたします。
 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 村山委員、お願いします。

○村山委員  もうすでに私のいいたいことはカバーされていますが、一番最初の検討の視点のところで辰巳委員のおっしゃった「社会全体」という言葉が若干、今、社会経済がグローバル化している中でどのことをいっているのかよくわからないということと、あと「天然資源の消費抑制」という言葉でくくられていますけれども、やはりキーワードとして一番重要なのは循環型社会の形成ということだと思いますので、そういう「循環型社会の形成」、あるいは「持続可能性の追求」、そういうキーワードを入れられたらよろしいのではないかと思います。
 それから、循環型社会の形成という観点からは、その他の一番最後にペットボトルの循環利用のあり方が書かれていますが、これはリサイクル義務があるのはペットボトルだけだからこういう書き方をしているのかなとも思うのですが、紙だって国内循環をどうするかという問題もありますし、リサイクルの義務のかかっていないアルミ缶でも、前回も申し上げたとおり海外流出ということもございますので、「ペットボトル等」ということでまとめられたらどうか。
 それから、筑紫委員もおっしゃった国内循環といった場合に、単純なカスケードリサイクルではなくて高度利用、水平リサイクルですね。そういったものの重要性も考慮した高度利用という観点を付け加えたらいかがでしょうかというコメントでございます。

○郡嶌座長  ありがとうございました。
 百瀬委員、どうぞ。

○百瀬委員  幾つかあります。まず1ページ目の一番最後の丸のところにありますレジ袋の削減についてです。これにつきましては市民と小売事業者と自治体の地域での連携の成果であるということで、これを書いてあるのは大変いいことだと思います。なぜかといいますと、地域によって全く温度差があります。目的と目標をはっきり明確に定めた地域がこれを達成できたということで、これをもっと拡大する方向で考えれば、国内全体の容器包装のリデュースに大きな力になるかと考えます。
 また、検討の視点のところですが、大きな丸の1つ目の上から3つ目の小さいポチ、CO2排出量の削減というところですが、漠然と書いてありますが、これにつきましてはぜひ容器包装の素材・製造・製品化・販売・購入・使用・使用済みの回収といったバリューチェーン全体と、それから静脈のリサイクルのライン、すべて含めてCO2の発生を削減できるようなそれぞれの選択というものができればと思います。丸の2つ目のところには、3Rをライフサイクル全体を視野に入れながらと書いてありますので、これと同じようにCO2の発生抑制についても検討していくべきかと考えます。
 そして主な論点のところでは、リデュースの推進のところの大きな丸の1番目で「環境配慮設計について」ということが書いてありますが、環境配慮設計はリデュースだけではないと考えます。これは素材(バイオマスプラスチックや使用済み容器包装の再生資源など)であるとか、それから最後のリサイクルし易さなども全部含めた意味での環境設計としてとらえて論ずるべきかと考えます。
 2つ目の大きな丸のレジ袋等のところですが、ここに「小売業者に削減目標の達成義務を課す等の」と書いてありますが、小売業に限らないのですけれども、容リ法には削減の目標ですとかリサイクルの目標ですとか、具体的に何をしなければいけないというのが業界ごとにですとか求められていません。食品リサイクル法ではリサイクルの義務と目標と、そして最近ではリデュースの目標も全部入っています。ですから、やはり循環型社会を形成していくための目的目標を定め、数値を決めながら目標達成のためにそれぞれの主体が頑張っていくというような形にしていくともっと具体的に何をすべきかということが出てくるかと考えます。
 そして3ページ目の店頭回収のところです。店頭回収のところにつきましては、これも一番大きな課題としては廃棄物か資源かということをきちんとここで論じていただきたいと思います。なぜかといいますと、容器包装の回収しているものが自治体によりましては産廃になったり、もしくは一廃になったり、回収してはいけなかったり、対応に苦慮しながらやっています。ですから、これをきちんと明確にしていただき、そしてこの店頭回収によるリサイクルルートの確立もこの容器包装リサイクル法の大きな推進力であるということを評価していただきたいと思います。
 それから、4ページ目の再商品化のところですが、プラスチックのリサイクルにつきまして、ぜひ高分子の学識者から、この高度な再商品化に向けての意見を聞いてみたいと思います。それぞれリサイクルのご専門の方はこの中にたくさんいらっしゃいますが、プラスチックという物質についてどうすべきかというのを最新の技術とアップサイクル、例えば容器包装で使ったプラスチックが自動車の部品になるとか、家電製品に使うとか、何かそういったアップサイクルにつながるような手法があれば、ぜひここでテーブルにのせていただければと思います。
 最後でございますが、5ページ目の「フランチャイズチェーン加盟店舗に係る」というところでございます。これは今フリーライダーの企業も心が痛んでいるところはいっぱいあると思います。どうやって支払おうかと。ぜひ支払いの合理化もですが、もうこの法律が定まってから長年たっていますので、累積して非常に大きな金額を払わなければ義務が達成できない企業もあると思います。そういったところに対して何らかの義務が果たしやすいような支払方法というのもぜひ検討していただければフリーライダーも減り、そして義務を果たし更に手数料のほうが高いというような、そういう矛盾が起こらないのではないかと考えますので、お願いします。
 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 柳田委員、お願いします。

○柳田委員  2点でございます。まず第1点目は1ページ目です。容器包装リサイクル法の評価のところで、3番目の丸で特定事業者のところで「リサイクルを担うのみならず軽量化・薄肉化等を通じて排出抑制にも努力」というように評価していただいているのですけれども、我々のところはこれだけではなくて、詰め替え、ここのところをかなり努力しています。例えば、我々が使っているシャンプーとかリンスとか洗剤とかですと、今、大体70%以上が詰替品を出荷しているのですけれども、そういった視点、これを達成するにはお客様のお声を聞いて、詰め替えづらいというような声を聞いて技術開発をかなりしてきて努力しておりますので、ここにぜひ「詰替」という言葉を入れていただいたらありがたいと思います。
 それからもう一点がCO2のところなのですけれども、再商品化のところで最初の丸ですね。環境負荷低減というところ、この辺に入っていると思うのですが、この議論の最初のほうで少し出ていたのですけれども、バイオプラの取り扱いです。今、エネルギー利用の話も出ていますので、そうなったときにバイオプラをどう取り扱うかというようなことも議論していただいたらありがたいと思っております。
 以上でございます。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 山川委員、お願いします。

○山川委員  2点ございます。4ページのプラスチック製容器包装の分別収集のところですが、「プラスチックの収集量拡大の観点から分別収集対象とすべきか。あるいは、その物性や負担のあり方の観点等から制度対象とすべきではないのではないか。」とございますが、市民目線の観点から考える必要があると思います。製品プラにしても役務プラにしても、どこの市町村へ行っても市民はわかりづらい、わかりにくいというのが現状です。例えば、私は稲沢に住んでいる、植木、苗木の産地ですが、植木、苗木が入っている植木鉢は対象です。でも、市民が買った植木鉢は対象外で、担当の方は、これは説明のしようがないといっていらっしゃいますけれども、市民目線の観点からわかりやすく分別しやすい制度にしていく必要があると思います。
 もう一点は、分別排出の3つ目の丸のところで「紙製容器包装の回収量拡大」ということがございますが、紙製容器包装は可燃ごみに入れてしまえるという現状があるのではないでしょうか。それをどうしていくかと考えていく必要があると思います。一方、雑紙という分別がありますけれども、一宮市では名刺サイズ以上はリサイクルできますからリサイクルしましょう、袋に入れましょうという活動を今なさっていますが、この雑紙というイメージがどうも「雑」ということで、もう少しいい名前がないのかな。例えば、生きびんがありましたから、生き紙はちょっとあれですから、リターナブルペーパーとか、ミックスペーパーということでやっていらっしゃるところもあると伺いましたけれども、イメージを一新して、こちらもわかりやすく分別しやすい制度にしていただきたいと思います。
 以上です。

○郡嶌座長  吉儀委員、お願いします。

○吉儀委員  2点あります。もうすでに出ていますけれども、まず2ページ目のリデュースの推進の最初の丸です。2行目の食品の腐敗等の「等」に含まれるかもしれませんけれども、やはり医薬品などの場合でも薬効成分の維持、特に素材によっては薬効成分が吸着してしまう場合もあるということもあります。それから、高齢者でも非常に取り出しやすい、PTPシートなどはその典型ですけれども、現在では非常に飲みやすい剤型にするために錠剤カプセルなどの破損防止という機能もありますので、それはやはり容器包装の前提条件を満たした上での環境配慮設計だと思いますので、ここの書きぶりは逆のほうがいいのではないかと思います。
 それからもう一つは、やはりただ乗り事業者対策というのは制度の公平性を維持するために必須なことですので、ぜひ論点に加えていただきたいと思います。
 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 後からまた発言のあれをされる方がいらっしゃいますが、ここで一巡したという形で切らせていただきます。
 今まで皆さん方からいただいたご意見というのはこの案に基づいてですけれども、案はあくまでも今まで委員の皆さん方のそれぞれの立場からの発言であったためにどうしても全体的に、あるいは社会的な観点から、その発言のほうが偏って全体としてまとまりにくかった。今回、そういう面で委員の皆さん方にいただいたというのは、そういうものを社会全体、あるいは国全体、あるいは地球全体、そういうある意味では客観的な、主観的なものよりも客観的な形で整理をしていく上において非常に有益なご意見をいただいていると思います。そういう意味からいうと、まず林課長のほうに今までのご意見というものに対するものに対して、あるいは環境省のほうもございましたらお願いして、その後、発言いただいていない方々に発言をいただきたいというようにさせていただきます。

○林課長  幅広い観点からのご意見を賜りまして、ありがとうございました。私どもの作業といたしまして、文言のあり方とか表現ぶりについて正確性を欠いていたり、少し誤解を与えかねない表現があったのではないかと思いますので、できる限りそれらは修正するようにしたいと思います。ただ、これまでのいただいた意見を踏まえてはおりますということ、きょうはきょうでまた新たなご意見をいただいているという点もございます。その辺のこともございますので、私どもとしてはできる限り委員会でいただいた意見はこの中に反映させるべくやってございます。1つ、1つ、時間をかけて項目について、この趣旨は何か、このことの意味は何かご説明すべきでございましたけれども、時間の関係でできませんでしたので、この場でお詫びしたいと思います。いずれにいたしましても今いただいた意見に1つ、1つコメントするわけにもいきませんので、いただいた意見は事務局としてしっかり受け止めて、今後きちんと対応してまいります。

○郡嶌座長  環境省のほうからございましたら。

○庄子室長  それでは、辰巳委員から幾つかご質問をいただきました。例えば2ページ目の検討の視点のところで、「社会全体で見た天然資源の消費抑制」というくだりがございますが、この「社会全体」ですけれども、日本だけか地球全体が対象かというご質問でございまして、ここはまさにご議論いただければと思いますけれども、地球全体での天然資源の消費抑制というように考えてもよろしいのかと思ってございます。ただ、ペットボトルのお話がございましたが、ペットボトルが海外で再生利用されているといった場合に、日本国内と同じような品質で再生利用がされ、それが天然資源の消費抑制と言えるのかといったあたりも含めた検討が必要なのではないかと思ってございます。それから、「天然資源」というのが何を指しているのかという点でございますが、これは幅広くとらえていただいてよろしいのではないかと思ってございまして、ある意味、容器包装の原料となる資源については基本的に天然資源というようにも言えるのではないかと考えているところでございます。
 それからもう一点、分別排出のところで、更なる分別をどう考えるかという点でございますが、この更なる分別といったときに1ついえるのではないかと思ってございますのは、今の容リ法の分別収集の対象となっている容器包装であっても、なお可燃ごみに含まれて処分されてしまうものもございますので、それをさらに分別収集を行っている市町村においても市民の皆さんがちゃんと資源ごみのほうに出していただくように促す方策というのは何かというあたりかと考えているところでございます。
 以上でございます。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 そうしたら、引き続き議論させていただきたいと思います。上野委員、お願いします。

○上野委員  ありがとうございます。私のほうから3ページ目の3につきまして少しご意見を申し上げたいと思います。私はごみ収集を行っている市町村でありますので、全国でいろいろな形態でやっていると思いますけれども、実態は、私どもは人口6万人でありまして、ごみはすべて最終処分場で埋立てをやっておりまして、そのうち生ごみはこの下水処理場でバイオマス化をやっております。資源ごみを除く家庭からのごみは年間約10300トン、そのうち約30%は生ごみであります。資源ごみにつきましては約2000トンで、プラスチック関係が600トンということであります。これを7トンぐらいのパッカー車でありますけれども、パッカー車8台で市内を一巡して、そのうち資源回収に2台を充てているという、そんな状況でありまして、収集委託業者に約1億7000万円、最終処分場管理等に約1億7000万円ということでありまして、費用もかかるということで市民の皆さんにその一部を負担してもらう、有料化をとっているところであります。
 容器包装物の適正な分別排出は市民の皆さんの理解の上に成り立っているというふうに考えておりまして、品質の良否や排出量も大きく理解の度合いの影響を受けるために、排出者であります市民の皆さんが納得できる処理方法がとられるべきだというふうに考えておりまして、その際には処理費用の多寡だけではなくて、限られた資源の有効利用度が大切になってくるものというふうに考えております。容器包装物のリサイクルにおける自治体の役割としましては、分別排出の啓発、収集と適正な処理が求められておりますが、容器包装物は重さではなくて容量がすごくかさむものでありまして、ほかのごみと比較しましてもどうしても収集車両の台数、また運搬費用がかさむことになります。品質を上げるために人の手で汚れ、また適正物であるかのチェックをする必要がありまして、処理費が当然かかるということになっております。自治体といたしましても、この財政が大変厳しい中でそういうリサイクルを進めれば進めるだけ処理費用がかさむのが実態でありますので、この辺を議論していただければというように思っているところであります。
 以上であります。ありがとうございました。

○郡嶌座長  ありがとうございました。
 次に鬼沢委員、お願いします。

○鬼沢委員  2ページ目の主な論点のところで、リデュースのところに「環境配慮設計」という言葉が出てくるのですが、実は4ページの再商品化、あるいは5ページの再生材の需要拡大というのがすべてこの環境配慮設計に関わってくることだと思いますので、容器包装の環境配慮設計がどういうものなのかという議論を先にしなければいけないと思います。そういう意味で、検討の視点の部分に容器包装の環境配慮設計についての検討をするというところが必要なのではないかと思います。
 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 久保代理、お願いします。

○久保代理  ありがとうございます。重複しないことだけ申し上げます。まず最初に2ページの検討の視点ですが、事例やデータを基本に議論をするべきだというご意見が多かったように思います。検討の視点の最後に、この議論に当たっては事例やデータを共有して議論を進めるという趣旨のことを書き込んでいただきたいというのが1点です。
 2点目は、4ページの選別保管のところですけれども、2行目のところに「分別排出や再商品化のあり方と一体で」とあるのですが、非常に微妙な表現ですので<分別排出、分別収集、選別保管、再商品化までの行程全体の仕組み野中で>という表現がいいのではないかと思います。「一体」というとそこだけに絞って議論ニュアンスのように受け取れますので、表現を変えていただきたいと思います。
 それからもう3点目ですが、4ページ目の再商品化プラスチックのところでありますけれども、先ほど三富委員もおっしゃっていたのですが、プラスチックの特性をという部分について、ぜひ書き込んでいただきたい。材料リサイクルの場合、プラスチックは元のバージン材には戻らないという性質がある。また材料リサイクル以外にケミカルリサイクルもある。日本のケミカルリサイクルは、世界に冠たる技術といっていいと思いますし、サーマルの技術もございます。極めて多様な手法があるプラスチックの特性をここに書いていただきたいと思います。

また、こういう議論をするときに、何を軸に議論するかということを示していく必要があるかと思います。価値評価軸というものをきちっと明確にしていくという作業が必要なのではないだろうか。私どもは今、内部で価値評価の軸づくりををやっておりまして、3点の価値評価軸を考えております。1つは環境負荷の低減、2つ目は資源の循環性、省資源性、3つ目は付加価値、経済性です。こうした価値評価軸の明確化が、再商品化の高度化につながると考えます。出口論議も含めて、そのための施策は何なのか、具体的な評価項目をどうするのか内部で議論しております。そういう価値評価軸を決めるべきであるという趣旨のことをぜひお書き込みをいただきたい。
 なお、3ページの店頭回収のところで百瀬委員がおっしゃったことは私どもも同感でございまして、ぜひ関係法令の整備も含めてお願いを申し上げたいというところでございます。
 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございました。
 酒巻委員、お願いします。

○酒巻委員  2点ほど、まず容器包装リサイクル法の評価のところなのですが、先ほど「成果」という言葉に書き換えてもいいのではないかということがございましたけれども、前回の合同会合で座長のほうから、容リ法制定時の目的から現状は随分変化しているよと、こういうこともございました。そういう中から行くと、この評価の中で行くといろいろ書かれているのは非常にいいことばかりなのですが、実際にそれであれば論点などというのは出てくるわけはないのであって、論点が出てくるということはまだ課題があるのだろう、3Rのより高度化を図っていくという、こういうことの視点があろうかと思いますので、ぜひ1回、容リ法制定時の目的をきちっとしたところで、こういうことだったよ、だからそれに対しての成果がこうであった、現状、状況が変化していることに対して今こういう課題があるのだよということを少し入れたらどうかというのが1点ございます。
 それから、3ページ目の役割分担、費用負担等のところなのですが、基本的にこれも前回、永田座長のほうから出ましたけれども、第一義責任はどこにあるのか、こういうこともちゃんと考慮すべきだと、こういうことがございました。当然、ここで行きますと役割分担というのは、私も今の役割分担で非常にいいなということで考えているのですけれども、役割分担だけではなくて、そこに法律の枠組みの中に、循環型社会形成推進基本法等、こういうところにも書かれていますように、各役割に対して協力するという言葉が非常に入っていると思うのですが、そういう協力のことに関してのコメントというか、記述がないので、ぜひその辺をつけ加えていただけたらと思います。

○郡嶌座長  ありがとうございました。
 西井委員、お願いします。

○西井委員  私から1点だけ、先ほど百瀬委員も少しおっしゃいましたように、ページ3の店頭回収のことに関しまして、少し文言の追加もお願いしたいのですけれども、(3)の「店頭回収等の活用」というところの前に「民間活用」という、「民間」という言葉を入れていただいたほうがよりわかりやすいのではないか。1つ目の丸の中の自治体による収集だけでなく、店頭回収、集団回収など民間による収集ルートの活用を促進していく云々という格好にされたらどうかということです。
 それから、今後のこの容リ法の議論の中で民間の活用という視点もより効率化が図れるならば、そういう視点での議論も望みたいと思っております。
 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 オブザーバーのほうから、大平さん、お願いします。

○大平オブザーバー  ありがとうございます。今まで委員の皆さんの議論の中にも出てきているとは思うのですが、もっと根本的にプラスチックというのは何なのだという、それが論点の中にあったらいいのではないかと思います。どういうことかといいますと、回収されたプラスチックの容器包装というのはいろいろな種類のプラスチックが混じっていたり、それから汚れの付着とか吸着があったり、可塑剤が使用されていたり、処理工程で熱が加えられて物性が低下したり、再商品化によって元の性能に戻ることがないわけでして、金属やガラスなどと全く根本的に違う素材であるという認識、そこのところを技術的に固めて議論のベースにすることが必要ではないかと思います。したがって、プラスチックというのはいろいろ議論されていますが、元に戻らないのでいわゆる水平リサイクルはできないという性質の素材であろうかと思います。
 一方、すぐれたエネルギー源であるということから、熱回収の規制緩和をこの際、検討すべきではないかというように思うのですが、ここで参考までに私が得たヨーロッパの情報の例を申し上げますと、EUとその加盟国は材料リサイクルはそれに適しているプラスチックを対象として、適していないものはごみ発電中心で熱回収をしているのが現状です。これはEUが出しているデータに出ていますが、そのヨーロッパ委員会発表のデータによれば、リカバリー全体に占める熱回収の割合というのは、例えばドイツでは55%、フランスでは60%にも上ります。この熱回収のうちごみ発電がほとんどを占めているわけであります。こういう例を見ても、この際、プラスチックというのは何なのかという前提認識を固めて、ではどういう利用がいいのかということがプラスチックについては論点の中心というか、スタートラインに置かれるべきかと考えます。よろしくお願いします。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 どうぞ、齊藤オブザーバーですね。

○齊藤オブザーバー  東京都の環境局の齊藤でございます。今後の進め方なのですけれども、お願いをさせていただきたいと思っております。今後、議論が集中的に進むというように思っておりますけれども、委員の構成を見させていただきますと、今さら申し上げることではないのですけれども、中環審でいうと岩田委員と上野委員、それから産構審でいうと佐々木委員ということで、自治体側の意見を反映させる方というのが若干少ないように思っております。それで、きょうは上野市長にも出席をいただいて大変心強く思っているところなのですけれども、今後議論が集中する中で毎回、毎回、少ない委員の方に出ていただくというのは非常に厳しいと思うのですけれども、もし自治体側の委員が欠席するとほとんど、まさに欠席裁判という形になると思っておりますので、委員の方が休まれたときには現場の意見をできるだけ反映させられるような方に、代理の方で出席していただけるような方法ですとか、あるいは委員の見直しとか追加というのはもう今さらできないというようには思っておりますけれども、またさらには自治体側の意見だとか何かということについてはヒアリングを昨年からもう十分行っていただいておりますので、さらにヒアリングということはもうなかなか難しいと思いますけれども、今後議論が進む中で何らかの形で市民の方と一緒に取り組んでいらっしゃる、特に市町村の意見を聞いていただくような場というものを、別途で構いませんが、設けていただけるように検討をお願いできればと思っております。
 以上でございます。

○郡嶌座長  ありがとうございました。
 そうしたら、崎田委員のほうからお願いしましょうか。

○崎田委員  済みません、先ほど1回目に発言をするのを忘れたことが1つありまして、実は前の見直しからの流れを考えると、たしか材料リサイクルやケミカルリサイクルを検討したときに、再商品化をした後、活用する事業者さんの情報をきちんと把握するということがこの法制度の中に明記されていないということで、なかなか情報が把握できないということがかなり課題視されたというように記憶しています。そういう意味で、やはりリサイクルループをつないで社会の信頼感を高めて制度を運用するというのは大変重要だと思いますので、製品づくりにかかわる事業者さんの情報をこの制度にどう入れるか、きちんと検討するということも必要だと思います。よろしくお願いいたします。

○郡嶌座長  ありがとうございます。重要な視点だと思います。
 織委員、お願いします。

○織委員  今、上野委員、それから東京都のオブザーバーの方からもお話があったのですけれども、容器包装リサイクル法の評価に関わるところなのですけれども、前の改正のときに容リ法に自治体はどれくらい費用がかかっているのかというデータを見せていただきたいということで、当時はお見せしていただくことができなかったのですけれども、それ以来、廃棄物会計等を導入している自治体も数多くあるかと思いますので、今回はぜひ容リ法システム運用に関わってどれくらいかかっているのか、あるいは一方ベネフィットとして、埋立処分場に回らないことによるベネフィットがどれくらいあるのか、そういったことをデータとして、また当然事業者のほうも軽量化等を含め、コストがどれくらいかかっているかというのを評価のところで議論させていただくようなデータを見せていただければなというのが、今お話を伺いながら思ったことが1点です。
 それから、この論点のところで1つ抜けているというか、情報の役割みたいなものを少し入れていただきたいと思っております。特に、事業者から容器の機能ですとか分別についての、あるいは小売店さんからいろいろな情報があることが消費者の分別排出、あるいはリデュースにどういうふうに役に立っているのか、機能しているのかということと、一方、情報という意味ではラベルがかなり混乱を招いているという話もありますので、そうしたことも議論ができればなということで2点追加をお願いいたします。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 大塚委員、お願いします。

○大塚委員  1つ申し上げておきたいと特に思ったのは、「社会的費用」という言葉について環境法でも使いますし、環境経済学で使う言葉ですけれども、これは環境負荷は当然入っていて、あるいはリサイクル費用とか分別収集費用はもちろん入るのですけれども、CO2のことも入っていますので、人によって十分理解されずに発言なさっている方もいらっしゃるかと思いますので、事務局のほうで環境経済学のちゃんとした内容を説明していただかないと、人によって違ったことを考えて発言されているような気が少ししましたので、よろしくお願いします。
 それから、ただ乗り業者に関して、これは特に経済産業省さんにお願いしたいのですけれども、命令を出していって罰則を科していない例がないかどうかぜひご検討いただいて教えていただけるとありがたいと思います。
 それからさっき少し申し上げたこの分別収集というか、容器包装のリサイクルの制度に関わっているというか、参加している市町村の数が減っているのですけれども、これは前に出していただいていますか。実は私は環境省の政策評価委員会のほうに入っている関係でこの情報を最近入手してこんなのかと思ったので、ひょっとしたらごく最近のことかもしれないので、ここ5年間、とにかくすべてのものについて減ってきているので、そういうやや危機感、そんなにものすごく減っているわけではもちろんないのですけれども、危機感というのが少し足りないのではないかという感じがしますので、申し上げておきたいと思います。
 それから、再商品化委託料のことでさっき申し上げたところがありますけれども、再商品化事業者の方々によくやっていただいていると思いますけれども、最近でもケチャップの中身を出させてしまうような画期的な技術がアメリカのほうで開発されましたが、こういうのはなぜ容器包装リサイクル制度がないアメリカで開発されたのかよくわかりませんが、あとアルミ蒸着などに関してもお菓子の袋とかはまだ検討の余地があると思いますし、まだやっていただくことはかなりあるのではないかということも申し上げておきたいと思います。
 最後は少し蛇足ですけれども、先ほど天然資源の話があったのですけれども、あれは循環基本法にも目的としてありますので、法制度としてはやはり国内のことを考えていると思うので、海外のことはもちろん関係はすると思うのですけれども、余計なことで済みませんが、少し申し上げさせていただきます。
 以上です。

○郡嶌座長  ありがとうございます。
 織委員のほうから、やはりこれから個別の議論をしていく上においてデータなり客観的な資料に基づきながらとありましたが、できるだけエモーショナルにならないような形の中で冷静な議論を我々としてはやっていきたいと思いますので、皆さん方、発言のときにはよろしくお願いをしたいと思います。
 それから、情報ですね。これも書かれているのですけれども、情報の共有化、あるいはお互いの連携による情報の共有という形と公開ということがなされていますけれども、情報そのものを全体として伝えてといいますか、共有、そういうものの書きぶりというのは少し弱いような気がしますので、そこのところは少し工夫しながらお願いを事務局のほうにしたいと思います。ある程度、そういう面からいうと論点整理をする上において非常にある意味では事務局にも参考になったであろうことの観点をきょうはいただいたと思いますけれども、ほかにございましたら。そうしたら、永田座長のほうから。

○永田座長  前回も容リ法制定時に関わっていた人間として少し発言させていただきましたが、前回、私が論点だと思うところを若干はここに載せていただいていますが、そうではないところもあります。それはまた個別の議論をする中で私は申し上げていきたいというふうに思っています。
 それから、私は元々技術屋ですが、全体的な話として15年たってここまでかという意見もございましたが、いや、随分進展したなという感触ももっていますし、また循環型社会に向かってはまだ途上なのだという意識は、私はこのトータルな議論の中では必要なことかなと思っています。まだまだこれからやるべきこと、それもある局面だけとらえての話ではなく、さっきも出てきましたが、三位一体といいますか、社会システム、技術制度の問題、こうしたものトータルでどう循環型社会に向かって前進していくかというようなことを考えていかなければいけないのだろう、今の時点でスパッと判断できるものはそうはないのではないかという気はいたしております。
 それから、ときどき申し上げるのですが、ここにおられる方は基本的にはこの問題に関する役割が異なるのですけれども、主体的関係者だと、ステークホルダーという言葉がありますけれども、日本語で訳すと利害関係者になってしまうのですけれども、利害関係者というのはちょっと言い方はおかしいよと。それから、ここでもできる限り利害関係者として議論を戦わせるというのではなくて、もう少し大所高所からの議論をしていただきたい。そういう意味ではステークホルダーで主体的関係者なのだという形でご議論いただければありがたい、それがこの会議が始まる最初のところでも申し上げたかもしれません、共創という、共に創るという考え方になっていくのだろうと思っていますし、容リ法もそういう意味ではそういう形ででき上がってきたものだと考えております。
 それから、先ほど、少しこれは内容に踏み込んでしまいますが、CSVの話が出てまいりました。比較的新しい概念ですが、私の頭の中でもいろいろ考えているのですが、CSRとかEPRとかという、この「R」がつくと責任と日本語で訳してしまう。責任があるよと言われると対応の仕方がまた、特に事業者サイドでは微妙なことになるのかなと。このCSVはCreating Shared Valueというのが原語ですね。そういう意味では社会問題だ、環境問題だ、企業がもっとそれに関して解決できる力をもっているのではないか、そういう形で対応していきましょうよという話ですね。これは非常に重要で、あるいはEPRだとかCSRなども、まあCSRも戦略的CSRというのが最近では言われているようですが、もっと前向きに何か考えていただくような方向性というのはないだろうかなと思っていまして、そのときにはEPRではない名前で、日本発で提案できる内容になってくるのではないか。そこにこそ何か環境問題の取組みの先進性が、あるいは日本で生まれてくる、あるいは世界に発信できるものになってくるかなと思っています。
 少し内容に踏み込んだ議論をしてしまうようなことになったかと思いますが、きょうはいろいろな視点でご意見をちょうだいして、論点整理として、一次のまとめのペーパーは出てきているわけですが、いただいたご意見を入れながらさらにそれぞれの視点を加え、またアップグレードしていって次の議論につなげられればなというふうに思っております。どうもありがとうございました。

○郡嶌座長  どうもありがとうございました。
 今、永田先生がおっしゃったように、EPRというのはもう古ぼけた言葉でして、そういう面からいうとこれはresponsibilityなのか、それともliability、両方とも日本語で「責任」と訳すのですね。ところが、中身は全く違う。それが混同されて日本の中で使われている気がします。そういう面では先生がおっしゃったようにもともとEUそのものはshared responsibility、shareということを一生懸命強調してきた概念なのですね。まさに三位一体という言い方で永田先生がおっしゃったように、ここの審議会というのはそういう面からいうとそれぞれの、永田先生の言葉を遣うとステークホルダーですね。それが単に利害を持ち寄って、主張して、そして言い換えると利害の調整をしていくという形の、日本型だったら2で割って何のかんのというのがありますけれども、そういう審議会としては余り好ましくない、言い換えるとみんなで何をつくっていくか、まさにそういうシェアされる部分が何なのか、そこのところを求めながら、つまり言い換えますともともとこういうパートナーシップとかそういうものというのはお互いの違いを違いと認識しながら、その違いを強調するのではなくて、いわゆる違いの中で少しでも共有化できるもの、そういうところを求めていくということが1つの最初の作業だろうと思います。そういう面から行くと、何がお互いの立場の中でシェアできるものか、そういう価値をどう見つけていくか、そういうところからやはりそれを議論していく上においては客観的なデータというようなものが非常に重要になってまいりますし、そういう面で皆さん方のお持ちになっていますいろいろな情報というもの、そういうものをぜひとも共有化させるためにご披瀝をいただき、また足らないものについては事務局に、先ほどからも少し委員の皆さん方からご要望がありましたように、少しはそういう我々だけは知恵が出ないところはまた参考意見としていただくというような形の場も設けてもらうということが必要ではないかという気がします。
 そういう面で、次回から非常に個別の問題に関わってきますので、よりヒートアップをしてくるだろうと思いますけれども、できるだけクールダウンをしながら、できるだけ客観的に、なおかつデータもあれしながら、みんなで共有できるところを皆さん方と議論をしていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 そういう面で、特にさらに付け加えるようなものが委員の皆さん方からなければ、これで今回の論点整理は終わらせていただきたいと思いますけれども、よろしゅうございますでしょうか。
 どうぞ。

○水戸川委員  きょう、議題、論点整理という資料を当日来ていただいたような状況でして、客観的なデータに基づいて議論していくという上では、やはり当日来てでは客観的なデータの準備のしようもございませんので、可能な限りで結構なのですけれども、前日にはいただければ当日の午前中も時間はあると思いますので、その辺の配慮をぜひお願いしたいと思います。

○郡嶌座長  それは当然のことだと思いますので、何とか努力を事務局のほうによろしくお願いしたいと思います。
 ほかにございますでしょうか。なければ、そういう面からいうときょういただいた意見を必要に応じまして反映をさせることを前提にしながら、次回はその配布をした上で、より深掘りの議論をしていくことに移っていきたいと思いますけれども、よろしゅうございますでしょうか。

<異議なしの声あり>

 そうしたら、そういう方向でやらせていただきたいと思います。いつもは私の場合、5分から10分ほどあれしていたのですけれども、これで何とか帳尻を合わせたようなことになったかと思います。ご協力、どうもありがとうございました。
 そうしたら、事務局のほうから最終的にまとめをよろしくお願いします。

○林課長  ありがとうございました。
 次回以降につきましては、今座長から個別の論点について深掘りした議論というようにお話がございました。事務局といたしましては、例えばリデュース、リユースの推進というふうに1つまとめて検討をご議論いただく、そして市町村と特定事業者の役割分担・費用分担、合理化拠出金のあり方、収集ルートの多様化、分別排出について、きょうお配りした論点整理にある項目ですけれども、そういったことを一まとまりにした検討の会合、それからプラスチック製容器包装の分別収集・選別保管、再商品化のあり方、再生材の需要拡大といった項目につきましてまとめてご議論をいただく、そしてそれらを踏まえてその他の論点というふうな形で議論をすることを考えております。
 次回の合同会合につきましては4月中旬以降を予定しておりますが、日時の詳細や場所、議題につきましては決まり次第、皆様にご連絡をいたします。
 以上です。

○郡嶌座長  そうしたら、これにて散会にさせていただきたいと思います。ご協力どうもありがとうございました。

午後4時30分 閉会