中央環境審議会循環型社会部会プラスチック資源循環戦略小委員会(第2回) 議事録

日時

平成30年9月19日(水)10~ 12 時

場所

コンベンションルームAP新橋A室

東京都港区新橋1丁目12番9号 A-PLACE新橋駅前 3階

議事

(1)関係者からのヒアリングについて

(2)その他

資料一覧

議事次第・資料一覧
資料1 宮城県 資料
資料2

(一社)JEAN 資料

資料3

花王(株) 資料

資料4 (一社)日本自動車工業会 資料
資料5 日本バイオプラスチック協会 資料
資料6 (株)カネカ 資料
資料7 日本製紙(株) 資料
参考資料1 プラスチックを取り巻く国内外の状況<第2回資料集>

議事録

○小笠原リサイクル推進室長  それでは、定刻になりましたので、ただいまからプラスチック資源循環戦略小委員会の第2回を開催いたします。環境省リサイクル推進室長の小笠原です。

 委員の皆様、ヒアリングの関係者の皆様におかれましては、ご多忙のところご出席いただき、ありがとうございます。

 本日は全委員数18名のうち14名の方のご出席をいただいており、定足数に達しており、本小委員会は成立いたしておりますことをご報告申し上げます。

 次に資料でございますが、お手元のタブレット端末に入っております。もし端末に何か不具合が生じましたら、事務局にお申し出ていただければと思います。また、今回資料をスクリーンに投影いたしますので、スクリーンもご覧いただければと思います。

 ここから議事に入りますので、カメラ撮りはここまでとさせていたただきます。ご了承いただければと思います。

 それでは、ここからの議事進行は酒井委員長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○酒井委員長  それでは、第1回に引き続きまして今回の進行役を務めさせていただく京都大学の酒井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日は、前回委員から頂戴いたしましたご質問等に対しまして、まず事務局から説明をさせていただきます。その後、自治体、NGO、事業者などの関係者から、プラスチック資源循環や海洋プラスチック対策に関する取組みについてヒアリングをさせていただきたいと思っております。数名の方のご説明の後に、説明内容に関する質問の時間をとらせていただきます。そこはご質問にとどめていただき、さらにご意見のある方は、最後に質疑応答を含めた意見交換の時間をまとめてとっています。そういう形で進行させていただきたいと思いますので、ご協力どうぞよろしくお願いをいたします。

 なお、予定終了時刻は12時となってございますが、議論の状況によりまして若干の延長をさせていただくこともございますので、あらかじめご了承いただければ幸いでございます。

 それでは、早速議事に入りたいと思います。

 まず、前回の小委員会における委員からの質問等を含め、事務局から説明をよろしくお願いいたします。

○小笠原リサイクル推進室長  参考資料1をお開きいただけますでしょうか。「プラスチックを取り巻く国内外の状況<第2回資料集>」と書いた資料でございますが、その中で若干補足資料を入れてございます。

 まず1ページでございますが、大迫委員から、海外のプラスチックのリサイクル率等の資料をというお求めがありました。1ページ目が欧州各国におけるプラスチックのリサイクルを国別に表示したものでございます。赤が埋立、水色がエネルギー回収、緑色がリサイクルとなっております。

 2ページがアメリカの状況でございまして、同じく図示をしておりますが、下のグラフ、2015年の数字でいきますと、埋立が75%、焼却とエネルギーリカバリーが16%、リサイクルが9%となっております。

 3ページでございますが、今日、自工会さんからご発表いただくことの関連で、環境配慮設計及び再生資源利用の進んだ自動車のインセンティブ制度、リサイクル料金の割引制度の概要を参考としておつけしております。環境配慮設計と再生資源利用の進んだ自動車にインセンティブ、リサイクル料金の割り引きを与えて、ユーザーによる選択意識向上を促すことで、自動車における3Rの高度化を加速するという制度でございます。

 再生資源利用の基準としては、制度開始当初は、使用済み自動車由来の再生プラスチックを使用している代表的な部位を公表していること及び全再生プラスチック使用重量比率が基準値以上であることを基準としつつ徐々にスタートしていくこととしております。これは現在検討中の制度でございまして、実施に向けて、自動車由来再生材利用に向けた実証事業等が現在行われているところでございます。

 4ページも続きでございます。

 それから、5ページ、6ページでございますが、個別企業の取組みの状況としまして、前回から新たに情報が入ったものについて資料にしております。5ページが、海外のディズニー、アメリカンエキスプレス、レゴ等の取組み、6ページが、ダイワボウレーヨン、三井住友海上、すかいらーくさんとかの状況でございます。以上でございます。

○酒井委員長  どうもありがとうございます。

 それでは、本日の次第でございます関係者のヒアリングに移りたいと思います。

 最初に、宮城県環境政策課の三沢技術副参事から、資料1に基づきましてご説明をお願いしたいと思います。10分程度でお願いいたします。

○三沢氏 おはようございます。宮城県環境政策課の三沢と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 私からは、昨年12月の中国の廃プラスチック類の輸入禁止措置に関する本県の現状や取組み等につきまして、ご紹介させていただきます。

 本日は、産業廃棄物としての廃プラスチック類について3つの内容についてお話しさせていただきます。初めに、県内の廃プラスチック類の排出量や再生利用量、最終処分量などの現状、次に、中国の廃プラスチック類輸入禁止措置の県内における影響と、これまで行ってきた対応、最後に、これまでの対応等を踏まえまして、本県における現時点での課題と今後の取組みについて、ご説明させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 初めに、県内の産業廃棄物の排出状況についてご説明させていただきます。こちらは、県内の産業廃棄物全体の排出量と再生利用率の推移をあらわしたグラフです。棒グラフが排出量、折れ線グラフが再生利用率となりますが、本県では、東日本大震災が発生した平成23年を境に、排出量はそれまでの減少傾向から増加傾向に転じまして、一方、再生利用率は10ポイント程度上昇していることが特徴となっております。

 次に、廃プラスチック類の排出状況ですが、産業廃棄物全体の排出状況と同様の傾向となっておりまして、震災に伴う影響があるのではないかと思っております。

 一方、再生利用率と最終処分率の推移を見てみますと、再生利用率は震災以降上昇し、ここ数年はおおむね70%と再生利用が進む一方で、最終処分率は産業廃棄物全体よりも高い水準のままとなっておりまして、最終処分量の削減が必要な状況となっております。

 続いて2枚のスライドは、大変申しわけございませんが、本日の説明は割愛させていただきたいと思います。

 続きまして、中国の今回の措置の影響についてご説明させていただきたいと思います。

 まず、仙台塩釜港におけるプラスチックくずの輸出量につきまして、棒グラフの赤い色の部分が中国向けの輸出量になりますが、今年1月以降はそれ以前の約10分の1に減少している状況にございます。そのかわりにタイやフィリピン、さらにはこれまでほとんど輸出されていなかったインドへの輸出量が増加していることが見てとれます。

 次に、廃プラスチック類の最終処分の状況についてですが、例としまして、ある管理型最終処分場の月間処理量の推移を見たものでございます。今年の1月から5月までは、前年同月比約25%増で推移しておりまして、禁輸の影響が出ているのではないかと考えられます。一方、6月以降は減少しておりますが、その要因の特定にはまだ至っておりません。ただ、この事業場におきましては、今年4月に処理料金の改定がありましたので、その影響もあるのではないかと考えております。

 続きまして、関係事業者の主な意見を幾つかご紹介させていただきたいと思います。昨年の秋以降、関係事業者に影響の有無などの聞き取りを行いましたところ、「影響がある」と答えた方がいる一方で、「影響がない」と答えた方もいらっしゃるという状況でございました。そのうち、「影響がある」と答えた方の主な意見につきまして、昨年10月から11月と今年5月以降に聞き取りをしたものを事業形態ごとに分けて整理したものでございます。

 今年5月以降の聞き取りでは、有価売却から産廃処分となって処分費が負担となってきている、サーマルリサイクルに変えた、分別されたものだけ受け入れている、新規業者の依頼を断っているなどの意見がありまして、何とか対応してきていることがうかがえるものかと思います。

 次に、今回の措置を受けまして、これまで本県で実施してきた主な対応についてご説明したいと思います。県では、これまでの対応としまして、主に3つの取組みを行ってまいりました。1つ目は情報収集と企業への個別支援、2つ目は理解促進と機運醸成、3つ目は研究開発・設備導入等に対する補助となります。それでは、順に説明してまいりたいと思います。

 取組みの1つ目、情報収集と企業への個別支援ですが、今回の措置は県内の関係事業者へも大きな影響を与えることから、昨年度から環境産業コーディネーターが随時、取引形態や取引ルート、取引量などの情報収集を行っており、足元の最新状況の把握に努めているところでございます。

 廃プラ関係の支援内容につきましては、これまでの具体例を幾つか表にまとめておりますので、後ほどご覧いただければと思います。現在は、RPF燃料製造事業者とボイラー製造事業者、熱需要者の3者間のマッチングができないかなど検討を進めているところでございます。

 さらに、今年度は、従来から実施してまいりました廃棄物処理法担当部門での産業廃棄物処理施設の重点監視とあわせまして、より詳細な聞き取り調査を実施しているところでございます。これらの情報収集の結果を踏まえまして、今後の対応方針などを検討していくこととしております。

 取組みの2つ目としまして、理解促進と対策に向けた機運醸成ですが、昨年7月ごろに中国が廃プラの輸入を禁止するようだという情報を入手しまして、県内でも大きな影響や混乱が生じるおそれがあるとの認識のもとに、事業者への情報提供と対策の検討を促すことを目的としまして、昨年12月に緊急対策セミナーを開催しております。セミナー後のアンケートでは、具体的にどんな対応をとればいいのかといったご意見や、国や県の対応を知りたいといったご意見もありまして、対応策の明確化を求める意見もございました。

 取組みの3つ目としまして、研究開発・設備導入等に対する補助ですが、従来から本県では産業廃棄物の3Rの取組みを推進するため、産廃税による自主財源を確保しまして、その中で事業者向けの補助事業を実施してきております。上の図のとおり、事業性の検討段階から設備導入段階まで、事業化に必要な一連のプロセスについて、現在3種類の補助事業でカバーしております。それぞれの補助事業の詳細につきましては、個々の説明は省略させていただきますので、後ほどご覧いただければと思います。

 このような補助事業を展開する中で、今年度は廃プラスチック類の処理に関する取組みについては、全ての補助事業で補助率や補助上限を引き上げるといった措置を講じることで事業者の取組みを促進するとともに、取組みを行う事業者をしっかりと支援していくこととしております。

 申しわけございませんが、その次の2枚のスライドは説明を省略させていただきます。

 それでは、これまでの取組み結果を踏まえた県としての課題と今後の取組みについて、ご説明いたします。

 現在は、既存の設備や処理ルートなど、これまでの仕組みの中で何とか処理されているようにも見えますが、いずれその影響は顕在化してくるおそれがあります。特に低品質の廃プラスチック類につきましては、埋立や単純焼却により処分される量が増加していくことが想定され、できるだけ早めの対応が必要と考えております。また、今回の情報収集等を通じまして、排出事業者の発生抑制の意識や取組みが十分ではないことも見えてきております。

 以上が現時点における本県の課題と認識しておりますが、今後対策を検討する上ではさらに詳細な現状把握と分析を行う必要があるものと考えております。

 次に今後の取組みについてですが、方向性としましては、国内や地域内でリサイクルができる仕組みをつくること、再生資源の利用拡大を進めることが必要であり、改めてその重要性を認識したところでございます。

 こうした方向性のもとに、短期的な取組みとしましては、既存の技術、設備の効果的な活用やリサイクル効果の高い設備への更新を促していくこと、特に中小規模の事業者の取組みを促していくことが重要だと感じております。

 また、事業者の状況に応じて、原料調達からリサイクル製品の販売までの一連の取組みにつきまして、総合的に支援を行っていくことも必要と考えております。例えば聞き取りの意見にもございましたように、サーマルリサイクルを検討する向きの増加が予想されますが、RPF燃料や燃料ペレットのユーザー開拓など、再生資源の利用拡大や適正な循環に向けた取組みに力を入れていく必要があるのではないかと考えております。

 さらに、本来基本的なところではございますが、排出事業者において循環資源の発生抑制や有効利用への意識醸成を図る取組みも、引き続きやっていく必要があると考えております。

 最後に、中長期的な取組みになりますが、サーマルやマテリアルに比べて取組みの少ないケミカルリサイクルなど、向き不向きも考慮した上で、廃プラスチック類の高度利用を可能とするためには、広域的な分別ですとか収集システムの構築も含めた検討が必要ではないかと考えております。また、ケミカルリサイクルの技術開発や事業化に取り組む県内企業を育成していくことも重要と考えております。

 なお、現在、小型家電からの有用金属の回収や、汚泥あるいは動植物性残渣など有機性の廃棄物系バイオマスの高度利用に向けた処理を検討しておりまして、この中で、廃プラスチック類の利活用方策等についても検討を進めております。

 駆け足になりましたが、以上で本県の現状と取組み等につきましての説明を終了させていただきます。ありがとうございました。

○酒井委員長  三沢さん、どうもありがとうございました。

 それでは、引き続きまして、NGOの取組みといたしまして、JEANの小島事務局長から、資料2に基づきましてご説明をよろしくお願いいたします。

○小島氏  皆さん、こんにちは。一般社団法人JEANの小島あずさと申します。1990年の活動開始以来、ずっと特化して海のごみ問題に取り組んできたNGOでございます。現場でごみと向き合ってきた立場から、活動についてご紹介申し上げます。

 今さらではございますが、海のごみ問題というのは古くて新しい問題と言われております。新しいというのはなぜか。残念なことですが、プラスチックが使い捨てされたことによって、環境中海に出てくるごみの多くがプラスチックとなってしまった。そのために、プラスチックの製品としての長所が、ごみになったときにどうも困ったことを引き起こしております。例えば使い捨てによって数がふえる、それから分解しにくいために残ってしまって、清掃だけでは対応ができなくなっている。これは非常に皮肉な状況かと考えております。

 これは、親鳥からプラスチックの浮遊するごみを餌と誤認して与えられて命を落としたと推測される海鳥の死骸の写真でございます。近年こうした写真を目にすることが多くなったかと思いますが、実はこうした現象は、古くは1960年代から、生き物を研究されている専門家の方々が現場から報告をなさっております。

 こちらは絡まりの例でございまして、これも1966年の写真なんですね。当時、恐らく学会等で報告がされていたと思いますが、残念ながら、当時はまだ社会的な問題として広く捉えられるには至りませんでした。

 このように、海のごみ問題が、材質の変化や数量の増大によって顕在化してきました。同時に生態系への影響が非常に懸念されて、従来のように、出たものを拾うというだけでは解決しないことがわかってきました。実態の把握や教育や啓発が重要である、さらにごみをもとから断たなければいけない。

 そこで、拾うだけのごみ拾いはゴールにならないことから、集めたごみを市民参加で調べようではないかということで、アメリカのNGOが、International Coastal Cleanup、通称ICCという活動を提唱いたしました。これは世界中で一斉に同じ方法で実施するものでございまして、9月、10月、今まさに全世界でキャンペーンが行われております。2016年には、112カ国から50万人を超える市民ボランティアがこの調査に参加いたしました。拾ってきれいにするということから、もとから断つために、調べて出さないという活動に転換してきたわけです。

 このICCの国際的な呼びかけを受けて誕生したのが私どもJEANの活動でございます。1990年に日本で1回目のICC、80カ所で800人のボランティアに参加していただいて開催をいたしました。翌年1月に、この活動を継続的に呼びかけて発展させていくための事務局としてJEANを設立いたしまして、以来、日本での窓口、ナショナルコーディネーターとして活動してきております。

 日本での特徴というのは、国際的な調査項目に加えて、日本独自の調査項目を追加していること、それから、一度データカードの変更によって、破片やかけらのごみの項目が削除されたことがあるのですが、当時から日本のJEANでは破片が多いということに問題意識を持っておりましたので、ずっと継続して調査をしてきています。

 ICCを展開する以外にも海洋のごみ問題に関するさまざまな活動を展開しておりまして、ICCのネットワークをもとに、国際的な連携や協力の推進とか対策を進めるためのさまざまな関係者にお集まりいただく海ごみサミットのような会議、あるいは国や自治体の方々が対策を進めるに当たってのご協力とか被害が甚大な地域への支援、そして政策提言なども行っております。

 日本国内のごみの漂着が激しい海岸の写真を何枚かお持ちしました。こちらは新潟県の佐渡市の海岸で、特に人口の減少が激しい地域です。この写真を撮ったわずか3週間前に1度、集落総出で掃除をしているのですが、秋の終わりごろ、中国大陸側からの季節風が入ってくる季節になりますと、拾っても拾ってもすぐに次のごみがやってきます。

 こちらは沖縄県の西表島でございます。近くに集落がなく、砂浜に広がるごみを島民の方たちが回収しようと思っても、頻繁に活動することが困難です。さらに、砂浜だけではなくて、後背地の海岸林の中にも大量のごみが吹き込んでおりますが、毒蛇がおりますので、回収作業は簡単ではございません。

 こちらは、長崎県の離島の対馬の海岸です。さまざまなプラスチック製品が見受けられますが、波打ち際のところに大量に漂着しているのは漁具です。大きな漁網の固まり、ロープ、さまざまな漁業用のフロートなど、こうしたごみも実は海岸でも多量に見つかるごみで、多くがプラスチックや化学製品でできております。

 今、委員の皆様にご回覧いただいているのが、海岸で拾って劣化してぼろぼろになったロープと、それが破片のようになった状態のもの、もう一つの瓶が、山形の庄内海岸で回収した細かいごみと、その中にまざるマイクロプラスチック様になったプラスチックの破片でございます。

 こちらは長崎の五島列島の離島の海岸でございますが、この海岸はおりる道がついておりません。つまり、ここに写っているごみは、誰かが持ち込んだものではなくて、全て風や海流に運ばれて海から上がってきたものです。

 では、このようなごみはどこで出るのか。誰が出すのか。多く想像されるのは海辺に来たレジャー客などが置いていくというものですが、実はそればかりではございません。船からも出ます。貨物とか港湾作業、魚業など、海に関係する産業の資材が流出してしまったり、ある海岸にあったものが波でさらわれてほかのところに移動する。それから、市街地等のポイ捨てを含む不法投棄のごみが散乱して、それが雨や風で運ばれ、川などを通って海までやってくるものもございます。最後のごみ置き場からというのは、きちんと定められたルールにのっとって、それを守って管理されているはずのごみも、例えばカラスが散らかすなどの些細なところから非常に多く散乱して、散乱しているところでは密度は薄いが、最終的に海辺には繰り返し漂着しますので、高密度になってしまうと思われます。

 実は毎朝ごみ拾いをしておりまして、今朝もしてきたのですが、毎日拾っても全く減ることはありません。これは、日々新たなごみが供給されるからだと考えております。駅前の駐車場とかコインパーキング、こういった町なかに置き捨てられたり散乱するごみの光景は、残念ながら見なれたものになっているかと思います。

 これは福岡県の遠賀川の河口部、目の前は海ですが、川にひっかかっているようなものも、ちょっと雨がたくさん降りますと、こうして河口部に集まってまいります。

 それと、海に来たものがそこだけで劣化するのではなくて、よく例に例えられる洗濯バサミのように、屋外で使っているプラスチック製品が使用中に劣化して既に破片化すという事例です。左側が、私が自宅で使っているじょうろです。右側は、事務所のベランダに敷いてあった人工芝に気がついて、めくってみたところ、いつの間にかぼろぼろになって、既にベランダに敷いてある状態で細かな破片になっておりました。

 海岸に行くとこのような状況になってしまいます。

 こちらはハワイの海岸ですが、長期間アジア等から漂流してきたごみが多いからか、海岸に着いた時点でもとの製品の形をなしているものはほとんどない状態です。

 駆け足でお伝えしてまいりましたが、さまざまな調査や研究が進んでいるにもかかわらず、まだまだ課題は多くございます。

 まず一番大きな問題なのは、回収した海のごみの再利用がなかなかできていない。これは汚れているとか、塩分がついているとか、いろいろな材質のものがまざっているために、完璧な分別や再利用が今は困難な状況でございます。

 それと、細かいごみがふえていることによって、水産の現場にも入り込んでおります。例えばチリメンジャコとか海藻のような、目の細かい網でとってくるような海産物の中に細かくなったごみがまざってしまっている。水産関係者の方は風評被害を恐れていらっしゃるので、なかなかみずから声が上げにくい。

 さらに、プラスチックのごみで今劣化しているものというのは昔のごみなわけですね。ですから、まだまだ劣化、破片化は現場で続いています。

 そして、専門的な研究が進んできたのは非常に喜ばしいことではございますが、こういった研究成果を早く現場に結びつけないと改善にはまだまだ時間がかかると思います。

 発生抑制は肝心と言われますが、具体的な発生抑制策がいつ見出せるのか、我々はいつまで拾い続ければいいのか。私たちのような全国規模で活動するNGOへの公的支援はほとんどない状況です。

 この上でできること、なすべきことですが、こうした海洋のプラスチック汚染問題について、全ての人が現実を知って、自分のことであるという当事者意識を持った上で行動が変化しなくてはならないと思います。既に出てしまっている、もうごみになってしまっているものについては、回収活動の促進しかございません。もっと大事なのは、これ以上新しいものをふやさない、発生抑制、そのための普及啓発や環境教育、社会的な仕組みの充実などだと思います。

 これまでごみ対策というと、モラルやマナー、個人の行動の変化に期待するようなことが多く行われておりましたが、それは100%の効果というのは難しいと思っています。だからこそ、不必要な使い捨てのプラスチック製品の生産量自体をもっと減らしていく。そして、廃棄物の絶対量を減らしていくような制度設計が必要ではないかと思っております。

 今日はお時間をいただきまして、どうもありがとうございました。

○酒井委員長  ご説明どうもありがとうございました。

 それでは、この2件のご説明に関しまして、この時点で特段のご質問がございましたら、委員の方から名札を立てていただければと思います。いかがでしょうか。それでは、井田委員どうぞ。

○井田委員  宮城県の取組みについて、ちょっとご質問させていただきたいと思います。

 非常に細かいデータをまとめていただきまして、参考になりました。私ども、この急激な変化にどう対応するか、日本全体の大きな課題だと思っているのですが、お話のあったとおり、埋立とか単純焼却を避けてどうやって有効に利用するかということが課題かと思っていて、その中で、お話のあったとおり、RPFというのが非常に有効に働いていたと思うのです。

 サーマルリサイクルがうまく働くというのが、いろいろな変動に対するレジリエンスを増すという意味で重要な役割を果たしたと思うのです。ただ、RPFは製紙業とかユーザーが限られていたのが課題だったと思うのですが、宮城県の取組みの中で、ボイラーとかで裾野を広げようという努力をなさっているというお話があったのですが、その辺について今後さらに広まる見通しはあるのか。あるいは、日本全体でもこういったものを応援していったら、日本のエネルギーの状況にも貢献すると思うのですが、何かそういった状況があったら教えていただければと思います。

○酒井委員長  まず全体のご質問をお聞きさせていただきますので、その上でまとめてご回答いただければと思います。大迫委員どうぞ。

○大迫委員  お2人からのご説明、大変参考になりました。ありがとうございました。

 宮城県の方に、事実関係だけなのですが、廃プラスチックのマテリアルフローを整理していただいていまして、そこの再生利用のところの意味、定義ですが、こちらは廃棄物として逆有償で処理されて、そこで例えば焼却のところに発電施設がついていてサーマルリサイクルされているというものも含んでいるのか、それとも、燃料として有価で動いたものだけが、サーマルリサイクルであっても再生利用としてカウントされているのか、そのあたりの事実関係だけ教えていただければと思います。

○酒井委員長  崎田委員どうぞ。

○崎田委員  ありがとうございます。今、モラルやマナーだけではもう解決しないのではないかというふうにご提示いただきました。30年近いご活動の中からの声だというふうに受けとめさせていただきました。

 伺いたいのは、実は今年の5月に、EU、欧州委員会が使い捨てプラスチックに関する規制の対象の検討に、実際に調査をした10品目と漁具を対象にして出しましたが、日本の場合にもそういう調査というのは明快にすぐ出てくるものでしょうか、その辺を伺いたいと思います。

○酒井委員長  ありがとうございました。細田委員、お願いいたします。

○細田委員  宮城県の方、今RPFの課題が出ましたが、私がいろいろな業者さんに聞くと、最近受給バランスがRPFの買い手有利になってきているもので、スペックが非常にきつくなってきている。そして、ボラティリティーというか、値動きも激しくなってきて下がっているということですね。売るほうとしては非常にやりにくくなっているという話がありますが、その辺はどうかということでございます。

 それからJEANさんには、最近よく出てくるテラサイクルのような、民間と協力して本当は発生抑制しなければならないのですが、出てきたものを効率的に利用するというようなプログラムはNGOの中では広がっているのかどうかということをお伺いしたいと思います。以上です。

○酒井委員長  どうもありがとうございます。

 それでは、JEANの小島局長にそれぞれお答え願います。日本の独自の調査品目というご紹介がございました。崎田委員のご質問とも関係しますが、そこの点を含めてご回答いただければ幸いでございます。小島さんからどうぞ。

○小島氏  日本だけではなくて、ICCというのは世界中で実施をしておりまして、共通の調査をしています。その中で、日本でも45種類のごみについて個数でカウントをしておりますので、ICCの結果から海岸でどういうものが多かったかというのは出すことができます。漁具についても同様でございます。

 テラサイクル等の民間との協力ですが、JEANにもまさにその会社からご連絡がございまして、お目にかかっていろいろお話はいたしました。ただ、リサイクルの大前提であるもとのものの安定的な供給というのが、海のごみの場合なかなか難しいんですね。実際に1年を通じて繰り返し大量のごみがあるような地域の自治体をご紹介いたしまして、そちらにおつなぎはしましたが、NGO独自でというのは、例えば輸送コストの問題とか、ごみの漂着に非常に季節変動が大きいということもございますので、直接テラサイクルさんなどと一緒に何かやるというところにはまだ至っていない状況です。

○酒井委員長  ありがとうございます。日本独自の項目というのはどういう項目なんでしょう。45種類はよくわかりましたので。

○小島氏  ICCの共通調査項目以外に日本で独自に調べておりますのは、例えば瀬戸内海で使っておりますカキの養殖の漁具などのちょっと特殊なものについてでございます。

○酒井委員長  それでは、三沢さん、お願いいたします。

○三沢氏  それでは、順不同になるかもしれませんが、わかる範囲でお答えさせていただきたいと思います。

 まず、RPFの需要口というお話をいただきました。大口の需要先は、製紙会社とかそういうところなのですが、そういうところだけですと、量が決まってきておりますので、現在、それだけでなく、例えばハウスの熱利用をしているとか、そういうところについてもうまく使えないかというような形で開拓できないかという取組みを行っております。

 それから、同じくRPF絡みで、取引状態の変化についてどうかというお話ですが、事業者さんから聞きますと、今までRPFになっていなかったものがRPFに順繰りに落ちてきているという状況も聞いておりますし、あるいは値段が変わってきているというところもあります。ですから、これまでは別の方策になっていたものも、手っ取り早くRPFというところの選択肢がとられやすいのかなという形になっておりまして、つくったはいいが、捌け先があるのかというところがございますので、そういったところでうまく適正に循環できるようなルートなり、そういったところを開拓していく必要があるのではないかと考えております。

 3番目、順不同になりましたが、再生利用のところにサーマルリサイクルも入っているのかというお話ですが、恐らく入っているものと思いますけれども。有償売却、有価物として取引されたもの以外で再生利用等された形のものについては入っているかと思います。

 私からは以上です。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。

 それでは、続きまして次のヒアリングに移りたいと思います。事業者の取組みといたしまして、最初に花王の奥野RC推進部長から、資料3のご説明をよろしくお願いいたします。

○奥野氏  花王のRC推進の奥野と申します。よろしくお願いします。

 花王の包装容器のプラスチックの使用量の削減活動について、ご説明させていただきます。

 最初のスライドは、弊社のプラスチック使用量の削減活動のホームページの画面になっております。弊社は、ここに書いてありますように、製品のコンパクト化、詰めかえ・つけかえ製品の推進、技術的な開発で包装容器材料の削減、あと弊社独自ですが、“いっしょにeco”マークというようなマークをつけまして、プラスチック使用量の削減活動に努めております。本日は、これらの事例について詳細をご説明したいと思っております。

 最初に、3Rということで一般的には活動されていると思いますが、弊社は、Reduce、Recycle、Reuse、Renewableということで活動を進めております。一番大事なものはReduceで、包装使用量の削減というところが一番大切だと思っております。弊社は数多くの容器を使っております。中身を守るという大切な役割はありますが、使い過ぎないということで研究開発を進めており、環境負荷の少ない設計に努めております。

 まずプラスチック使用量の削減の事例をご紹介させていただきます。画面の左側のところで、「ボトル薄肉化+キャップ小型化」というのがあります。容器というのはいろいろな物性を満足しなければいけません。かといって、プラスチック量を買い過ぎることはよくないので、弊社は、いろいろなシミュレーションであるとか、最近は3Dプリンターなどの技術を使い、できる限りボトルは薄く、キャップは小さくするというような研究活動を行っております。

 その結果、いろいろな改良があり、この事例でいいますと、プラスチックを約28%削減しております。右側のスライドは、ちょっとわかりにくいのですが、ピンクのキャップの部分が、写真を見ていただけるとわかるように、ちょっと小型化になっております。これは一見よくわからないですが、内部が結構複雑な構造になっておりまして、ボトルをスクイズすると泡になるような機構があります。こういう機構を小さくするのは非常に難しい技術です。そこは我々はチャレンジをし、できるだけ環境負荷を下げるというような内部の設計を研究所で行い、この事例でいいますと約34%プラスチックを削減しています。設計段階から改良のタイミングを見計らっていろいろな研究開発を進め、プラスチック量はできる限り少なくするような設計を行っております。

 続きまして、コンパクト化、詰めかえ化の事例です。設計でできるだけ少なくしますが、もっとドラスティックに下げるというところで、内容物を濃縮化して小型化していく。中身を濃縮して小型化になっていくと、当然プラスチックの使用量は少なくて済みます。左側はハミングの例ですが、昔は結構大きなボトルのイメージがあったかと思いますが、現在は片手で持てるような小さなボトルになっています。これは、中身の処方設計をかなり研究開発しまして小型化している事例です。当然、プラスチック使用量も少なくなります。

 右側は詰めかえですが、スーパーのほうでかなり多く並んでいるかと思いますが、詰めかえすることによってかなりのプラスチック量を削減できます。ただ、詰めかえの技術も、単純なものですと詰めかえにくいということがあります。そこで、下部に6種類程度いろいろな詰めかえパウチの例を示してありますが、内容物に応じて注ぎ口の工夫をしております。粘度の高いもの、低いもの、さまざまなものがありますが、それに適したノズルの設計をして、できるだけ詰めかえ化を促進しよう、消費者の皆様の負担を減らして詰めかえ品を普及させようということで、日々研究開発を行っている事例です。

 その成果を簡単にスライドで示しております。詰めかえ用品のボトルは、実際のボトルと比較すると6分の1の樹脂量で済みます。かなり少ない樹脂量で済むということと、後で工業会の事例も出しますが、今現在84%が詰めかえ製品となっています。日本はかなり詰めかえの文化が普及しているということです。ここの写真にありますように、液体ものもありますし、粉とか、さまざまな製品で詰めかえ・つけかえを推進しているという事例です。

 これは弊社のプラスチック使用量のグラフになります。95年から15年までのグラフです。上のほうに薄く示してあるのは、もし詰めかえ製品がなかった場合、要は普通のボトルしかなかった場合の使用量です。当然、売り上げとか製品の数量はふえていますので、もしそういう詰めかえ製品がなかった場合は、95年4万トンというのがそのまま15年いきますと100万トン程度になっているという推定です。それを弊社は、詰めかえとかつけかえを促進することによって、ちょっと見にくいですが、71%と赤い字で示してあるような成果を出している。ですから、詰めかえというのはプラスチックの使用量を削減するにはかなり効果があると思っております。

 これは各カテゴリー、ボディ用の洗剤から手洗い用の洗剤、シャンプー・リンス、洗濯用の洗剤、柔軟仕上げ剤、台所用、住居用、さまざまなカテゴリーにおいて95年から17年度ということで普及に努めており、そのトレンドです。

 日本石鹸洗剤工業会に加盟していらっしゃる企業様とも一緒にこの活動を推進しております。95年から約23年ということで、原単位という単位ですが、約40%以上削減しています。これは毎年いろいろな目標を立てて、各社、詰めかえ・つけかえの推進に努めていただいているということです。

 続きまして、それ以外の事例ということで、再生可能樹脂というのもやっております。再生可能なバイオプラスチックを使うことがCO削減に結構効果があるということで、プラスチックの循環にも役立ちますし、COを削減するということで、ここに事例を幾つか載せています。今、約20%の植物由来のポリエチレンに転換しているという事例でございます。

 続きましてリサイクル、再生PETの利用ということで、この事例はPETボトルですが、約10%の再生PETを使用して、外観上も性状も問題ないようにということで、これも日々研究しております。どこまで再生PETを入れて性能を満足するかということで、現時点では約10%の再生PETを使って製品化しているという事例でございます。

 弊社では詰めかえをもっと普及させたい。先ほど84%という数字をお示ししましたが、まだまだ伸びることができると思っています。そこで、らくらくecoパックという、詰めかえにくいストレスをできるだけ小さくしたいということで、ボトルのところに直接パウチを差して、最後まできれいにこぼさずに詰めかえられるというのを新しく開発して、今普及に努めております。

 これはスマートホルダーといって、プラスチックのホルダーをパウチ側にセットをする。要は詰めかえしなくても使用できるという仕様で、より普及させていくという活動も行っております。

 弊社は、「使ったら捨てる。この当たり前を変えたい」ということで、リサイクリエーションという活動を推進しております。プラスチックの詰めかえの容器をいろいろなものにペレット化して使用しているかと思いますが、いろいろなところに展開できるということで、今レゴのようなブロックみたいなものをつくっております。いろいろなところに展開することでよりリサイクルを推進していきたいと思っております。パウチもごみにさせない、新しい価値へつなげていきたいという活動も行っております。

 以上でご説明を終わります。ありがとうございました。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。

 それでは、続きまして、日本自動車工業会のリサイクル・廃棄物部会長を務められております嶋村様から、資料4の説明をよろしくお願いいたします。

○嶋村氏  日本自動車工業会の嶋村でございます。資料4に基づきましてご説明をさせていただきたいと思います。

 時間も限りがございますので、3ページ目でございます。自動車におきましては自動車リサイクル法という法律が2005年に施行されておりますが、法施行前までの使用済み自動車の流れでございます。ポイントは右側のASR発生量。自動車の廃車の工程の中で最終的にシュレッダーをされまして、そこからシートであったりプラスチックの部品であったり、そういうところがダストという形で当時年間70万トン出ておりまして、当時、香川県豊島の不法投棄の中にASRも入っておった。左下の不法投棄・不適正保管というのも、鉄くず価格によって、事業者がこういった形で不適正な処理をするようなことも当時はございました。

 そのような中、2005年に自動車リサイクル法が施行されました。ご記憶かと思いますが、その当時、循環型社会形成推進基本法であったり、家電、食品もございましたが、それと並びで自動車リサイクル法が2005年に制定された。

 5ページ目でございます。自動車リサイクル法を簡単に説明させていただきますと、一番左側に「ユーザー」とございますが、ユーザーからリサイクル料金を新車の購入時にいただきまして、自動車リサイクル促進センターという財団の中にございます資金管理法人で、その車が使用済み自動車になるまで15年間リサイクル料金を預かっておく。15年後車が廃車になった時点で、フロンと、エアバッグと、先ほど申し上げましたプラスチックが半分程度入っておりますシュレッダーダスト、この3つをメーカーが引き取って処理をする。その処理にかかる費用を資金管理法人から払い渡しを受ける。そういった仕組みになっております。

 今申し上げました役割分担が下の赤い部分になります。シュレッダーダストにつきましては、2015年でリサイクル率として70%の目標、車両全体の重量比でいうと95%という目標値を設定いただいておりました。

 続きまして8ページ目、法施行後の結果でございます。まず使用済み車の引き取り台数につきましては、大体350万台プラス・マイナス50万台の幅に入っておるような状況でございます。直近は300万台から350万台の間でございます。

 9ページ目に不法投棄等の推移ということで、法施行前に20万台強の不適正保管、不法投棄がございましたが、それが直近は5000台程度まで減っている。こういった面でリサイクル法は非常に大きな効果があったのかなと思っております。

 10ページ目、ASRの再資源化率、リサイクル実行率の推移ということで、赤のほうが車両換算値、青のほうがASRの再資源化率ということで、自動車のプラスチックに関しましてはほぼ100%近くまで既にリサイクルがなされている。市場で使用済み自動車になって処理された使用済み自動車のプラスチックは、100%近く既にリサイクルがなされているのが現状でございます。

 そのリサイクルですが、現状サーマルリサイクルが多いというところから、今後マテリアルリサイクルが何とかできないかということで、マテリアルリサイクルの検討を今進めております。

 12ページ目にございますとおり、自動車の部品の樹脂のリサイクルということで、ディーラーの修理、交換で発生する廃バンパーを集めてリサイクルをして、また車に使うという取組みを90年代の半ばから20年来各メーカー続けております。

 20年来続けましてよくわかった課題がこの3つ、1つが品質確保が非常に難しいということ、2つ目がコスト低減が非常に重要であるということ、3つ目につきましては、使用済み自動車からマテリアルリサイクルをしようとしますと、供給安定化が非常に重要になってくるというところでございます。

 まず品質確保でございますが、自動車に使われております樹脂に関しましては、自動車自体がグローバル商品でございまして、ロシアの雪が降るような地域から南は砂漠地帯、灼熱のプラス何十℃からマイナス何十℃まで、雨も降りますし、直射日光も浴びて劣化も激しいですし、ほかのプラスチック製品のように、常に屋内で20℃から30℃程度の間で日陰で使われているようなプラスチックとは違いまして、非常に過酷な使用環境になっているところでございます。

 自動車は外で使われるものということもありまして、砂とか泥もつきますので、そういった異物をいかに除去するかというところで、そういった異物がリサイクルペレットなんかに入りますと、そこから亀裂が入って十分な強度が保てない、そういう話もございますので、品質確保は非常に大きな課題でございます。

 続いてコスト低減。こちらが工程のフローでございますが、赤で書いておりますところが非常にコストのかかるところでございます。なおかつ、プラスチックに関しましては、原油、ナフサの価格に連動いたしますので、原油価格、新材価格よりも必ず安くなければならないというところで、コスト低減が非常に大きな課題でございます。

 3つ目が供給安定化でございますが、自動車の解体事業者さんは、従業員が数名程度の中小企業がほとんどでございます。そういった事業者から使用済み車のプラスチックを安定的に集めてきて、年間何百万台の車を生産するのに安定的に絶えることなく供給をしてもらわないといけないというところが非常に大きな課題になります。

 現在、自工会ではそういった課題につきまして取組みを行っております。20ページからでございますが、基本的な考え方といたしまして、自工会のほうで寄附をいたしまして、自動車リサイクル高度化財団を設立されておりまして、そちらの公募事業に対して、自工会は無償協力ということで、アドバイザーという形で積極的にバックアップをしております。

 21ページにございますとおり、現在抱えております事業としてこの4つ、いずれも樹脂のリサイクルを推進しようということで取り組んでいただいております事業者に積極的に協力をしております。

 具体的にどういったことを協力しているかというのが22ページ目でございまして、どういった部品を外せばいいか。自動車の場合、樹脂に臭素系難燃剤等、過去の規制物質も使われていたものがある。15年前の樹脂部品ですので、劣化等の品質問題に加えて、当時は規制されていなかった物質が使われているというところで、そういったものをどういうふうに除外していくか。除外するのにもコストが非常にかかって大変ですが、そういったものが非含有のもので、工数が少なくて重量が重くないとリサイクルはなかなかコストが合いませんので、そういう部品を優先して選定というところで、各事業者に情報提供をしております。

 具体的に言いますと、前後のバンパーであったり、アンダカバーというような車の下についているようなもの、部品として検討した結果そういったものが出てきましたので、情報提供しております。

 最後に24ページ目のところで、各事業者と意見交換、現地視察、アドバイスというようなことで、現在も取組みを推進しておるところでございます。

 最後にまとめということで、今申し上げましたことを簡単にまとめておりますので、またご覧ください。ご説明は以上になります。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまの2件のご説明に関しまして、ご質問のある方、名札をお願いいたします。

 それでは、逆から行かせていただきます。吉岡委員どうぞ。

○吉岡委員  花王さんと自工会さんにそれぞれ1点ずつご質問がございます。

 花王さんのほうで、削減ということで取組みをいろいろされている。その中で、詰めかえのところをかなり強調されておられましたが、詰めかえをしたものをどういうふうにリサイクルに持っていけるのかというところに対してのご検討、あるいは、それを自社で使うということを検討されるようなことがあり得るのかどうか。また、再生品をつくった場合に、ほかの分野で使うというようなことでご紹介されていましたが、そこの行き先のところとの合体開発みたいなものは今後考えられるのかどうか。その辺をお聞きしたいということであります。

 自工会さんに対しましては、自動車でつくったプラ系のものについての品質劣化が激しいので、それを自分のところの製品として使うのはなかなか難しいというようなお話がありましたが、例えばほかのところでマテリアルリサイクルできるようなかなり品質のいいものが出てきた場合に、どういうふうに自動車のほうで使えるかどうかとか、その辺のご検討はどういう状況なのか、ちょっとお聞かせいただければと思います。

○酒井委員長  森口委員、お願いいたします。

○森口委員  花王さんにお尋ねしたいのですが、1点目は吉岡委員のご指摘と共通するのですが、いわゆる詰めかえ・つけかえの容器のリサイクル性といいますか、これについて。もう1点は、10ページ目のスライドで再生PETの話をされたのですが、これは飲料容器のPETではないので、容リ法上はその他プラスチック扱いになって、その他プラスチックの中にこういうものがまじってくると、リサイクルという点では必ずしも好ましくないところもあるかと思いますので、Reduce、Reuseの取組みの結果つくられたもののエンド・オブ・ライフについてどういうふうにお考えになっているか。詰めかえ・つけかえ容器ともかかわるところですが、それについてお教えいただければと思います。

○酒井委員長  三浦委員どうぞ。

○三浦委員  花王さんの取組みについて質問がございます。使用済み詰め替えパックのリサイクルについてご紹介いただきました。これは他社品が混入した場合でもリサイクル可能なのかということについてお聞きしたいです。また、リサイクルした後の用途としてブロックの紹介がございますが、ほかの用途も検討されていたらご紹介いただきたいと思います。以上です。

○酒井委員長  高田委員、続いてどうぞ。

○高田委員  花王さんに質問ですが、濃縮化によってプラスチックの使用量、詰めかえを減らすというのはいいなと思うのですが、さらにそれを進めて固形に戻すというようなところは考えられていないのか。あるいは、固形に戻しても、水と触れると解けやすくなる、そういう製品開発等を行う。

 プラスチックの優れた点というのは、水を寄せつけないというところなので、そもそも水の形でない形での商品の供給、そのようなことは考えられていないのかということを伺いたい。

○酒井委員長  ありがとうございます。崎田委員どうぞ。

○崎田委員  ありがとうございます。いろいろなご質問と似ているのですが、花王さんに質問させていただきたいのは、使用量の削減とか再生PETを活用するという努力は大変すばらしいと思うのですが、今、容器を実際にリサイクルするときに、自治体でその他プラのところに入れるには、においであったり、中の石鹸がなかなかとれないということで、燃えるほうに行ったりしています。そういう現状の中で、それのリサイクルを考えているというのは、事業者さんとしての自己回収を考えておられるのか、その辺の様子を伺いたいなと思いました。よろしくお願いいたします。

○酒井委員長  小寺委員、どうぞ。

○小寺委員  花王さんに質問があります。先ほどの高田委員とも関係しますが、包装材を紙にすることも可能かと思うのですが、紙包装への展開は何か検討はありませんでしょうか。

○酒井委員長  引き続いて岸村委員どうぞ。

○岸村委員  私も花王さんに2点質問なのですが、バイオプラを使ったボトルということで、欧米の場合ですと、少々高かったり、あるいはちょっと性能が悪くても、バイオ製品であったりリサイクル品を使ったもの、いわゆる環境にいいものは結構買ってもらえるという話があって、日本の場合は1円でも安いほうを買われるというような一般論もあるのですが、バイオプラを使った製品は価格の面がどうなのか、それから消費者の方の評価、売れ行き、この辺はいかがなのか。

 もう一つは再生PETを使ったボトルで、PET樹脂の場合、化学的にもとのものに戻るということで、再生品を使いやすいのですが、再生樹脂を使ったポリエチレンのボトルを使うみたいなことは検討されているんでしょうか。以上2点です。

○酒井委員長  大塚委員どうぞ。

○大塚委員  自工会さんと花王さんに1点ずつです。

 自工会さんは、スライド23、再生品のリサイクルでバンパー等をつくっていただくという候補を挙げていらっしゃいますが、再生品に関して、要求水準が欧米のメーカーに比べて厳しいというご議論もあるようですが、これに関しての規格化ということについてはどの程度需要がおありかというあたりをお伺いしたいと思います。

 それから花王さんについて、ちょっと細かい話ですみませんが、スライド6で、削減量71%ということで詰めかえについて数字を出しておられるのですが、上の薄い青と、そのあとのグレーの、ここはどういう区別なのか教えてください。

○酒井委員長  どうもありがとうございます。多くのご質問をいただきました。

 まず花王の奥野部長からお答えいただきたいと思いますが、1つ言い足して、日本は詰めかえ文化、本数比で84%という数字をご紹介いただきました。他国の数字との比較情報がございましたら、ご紹介いただけたら幸いでございます。お願いいたします。

○奥野氏  非常に多くの質問をいただきまして、全てにお答えできるかちょっとあれですが、一つずつお答えしていきたいと思います。

 詰めかえしたもののリサイクルというところで、パウチというのは、ご存じのように多層構造になっております。一般的にリサイクルというのは難しいということですが、弊社は、そこをいかにリサイクルできるかという技術開発をいろいろな企業様とやっているところです。紹介の事例ではレゴみたいなブロックでしたが、その他のものでも当然使える可能性はあります。具体的にどういう商品かというのはまだご紹介できませんが、いろいろな可能性がありますので、その辺もいろいろ検討しています。先ほどちょっと紹介がありましたテラサイクル様など、いろいろなところと協力しながら今検討をしているところでございます。

 自社でも、容器の中に例えばサンドイッチ構造にして入れるとか、いろいろな工夫も技術開発できると思いますので、将来を見据えてそのあたりは研究開発を進めていきたいと考えております。

 一般的には他の会社さんもほぼ似たようなパウチの層構成ですので、他社品がまざっても問題ないと思っております。例えば、ポリエチレンのボトルであるとか、多くはそういうものが主流だと思いますが、そういうもので他社製品が混じっていたとしても、リサイクル性には特に問題ないというふうに思っております。

 あと固形化について、濃縮化ということで液体を濃縮する。行き先は昔に戻って固形化ということも、弊社でも他社さんでもいろいろご検討されているかと思います。ただ、使い勝手の面も大切で、消費者のご意見もお聞きしながら、そういうところは新しい技術を入れて、固形化であるとか、液体を濃縮するとか、さまざまな技術を利用してプラスチックの使用量を削減していきたいと考えております。

 あと、匂いであるとか、最近は洗剤で香り付きの製品が増えておりまして、香りが残らないようにするかというのも難しい課題ではございます。そこも技術開発が今後必要になってきますので、そういうところも今検討をしているということです。

 自己回収については、現在は自社内の事業場内でパウチを回収して、テスト品を作成しています。そこを広げるには、法改正の問題もありますし、そういうところを皆さんと議論しながら、そういう活動も進めていけたらというふうには考えております。

 あとバイオプラですが、コスト的には高いというのがあります。弊社でバイオプラを使うとなると、コストアップになりますが、そこは技術者としては、いろいろなところでコスト削減をして、高いバイオプラスチックでも使えるように、いろいろな技術を使いながら現在は使っています。少しぐらい高くても環境にいいということなので、できる限り積極的に使っていきたいというふうに考えております。

 再生PET、あと再生ポリエチレンについては、再生ポリエチレンというのは今市場になかなかないと思いますが、そういったところもありましたら、ぜひ我々のほうでもテストして、どういったところに使えるか、どういう技術を入れれば使えるかというのは研究して、今後使っていければと考えております。

 先ほどのグラフの中で84%とかありました。他国の数字はという質問については、具体的に他国でパウチ製品がどれぐらい普及しているか、ちょっと私自身が数字を把握していませんが、低いと思っています。特に欧米系では、私も市場を見学したりしていまが、詰めかえ製品がほとんどないという状況です。ただ、東南アジアは、弊社並びに我々と同じ会社様も、いろいろな詰めかえパウチを出しているということがあり、少しずつ普及していると思っております。

 薄いブルーと薄いピンクのほうは、私が把握していなくて、今ちょっとご回答はできなく申し訳ありません。多分何か区別していたかと思います。すみません。申しわけございません。(後日確認した結果、薄いブルーがコンパクト化による削減量、薄いピンクが詰め替え・付け替え化による削減量です)

○酒井委員長  どうもありがとうございます。あと紙の材料はどう考えているかという小寺委員からの質問がございましたが、そこは。

○奥野氏  紙化ということですか。

○酒井委員長  紙の材料にかえるということはどうかというご質問がございましたが。

○奥野氏 プラスチックを紙にかえるということですね。当然、弊社も紙のボトルもつくったことがあります。そのときの技術ではコストが合わないということで、今ペンディングになっていますが、牛乳パックみたいな複合材料で紙を多く使うこともできますし、いろいろなところで、小箱であるとか、専門用語で申しわけないですが、ブリスターパックであるとか、そういったものは積極的に紙化をしている段階です。

 ボトルについては、コストとか技術的にはハードルが高いので、技術開発はしておりますが、ちょっとまだなかなか採用には難しいという段階と考えております。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。では、嶋村部会長、お願いいたします。

○嶋村氏  2点ご質問いただいたと思っております。

 最初に、吉岡先生から、ほかの産業で使われているものの部分で再生材として車に使えないかというご質問かと思います。現状も、他産業のリサイクル材は使っているメーカーもあるということを聞いてはおりますが、そのリサイクル材はどちらかというと工場発生の端材、準新材に近いものかもしれませんが、完全に使用済み車が、1年か10年かわかりませんが、使った後のものを使っているというのはあまり聞いたことはないなというところでございます。

 先ほども申し上げましたとおり、自動車は非常に厳しい耐候性を求められて、なおかつ、日本で10何年間ですので、ヨーロッパとか東南アジアへ行けば20年、30年使われる。そういった耐久性を兼ね備えたプラスチックを使っておるというところもございますので、他産業の、品質レベルがそこまで求められていないものを使う、消費者に渡った後のものを使うというのは、なかなか難しいのかと思っております。実証につきましては、現在、自動車to自動車ということで実証はやっておるところでございます。

 大塚先生から規格化の需要ということでご質問をいただきました。規格化というのがイコール大ぐくり化みたいなものだと思うのですが、現時点では、自動車メーカーは基本的には、ある意味オーダーメードで、このスペックのものでつくってほしいということでやっておりますので、規格化をすれば、欲しいスペックよりもオーバースペックのものも出てくる可能性もある。オーバースペック・イコール基本的にはコストが高くなるということになります。自動車の場合、使用量が非常に多い。生産台数が何百万台というところもありますので、オーダーメードの基準で持ってきても、結局何百万台分の生産ができるということで、規格化、大ぐくり化することによって、量がもっとふえるのでコスト低減になる可能性もあろうかとは思いますが、一方で、オーバースペックでコストアップする可能性もあるというところで、自動車メーカーとしては規格化の需要というのはなかなか難しいのかとは思います。

 ただ、自動車産業だけではなくて、中小の部品メーカーさんとか、そういったところは、スペックを一々考えずとも、大体これぐらいのスペックということで、目安になったりするのかもしれませんので、そういったところのニーズはあるのかもしれませんが、すみません、自工会としてはそこまでは承知しておらないというところでございます。以上でございます。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。

 それでは、次に移りたいと思います。バイオプラスチックやプラスチックの代替素材に関しまして、3者からヒアリングを行いたいと思います。

 最初は、日本バイオプラスチック協会の吉田顧問から資料5の説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○吉田氏  ご紹介ありがとうございます。今ご紹介にあずかりました日本バイオプラスチック協会の顧問をしております吉田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 では、最初のページございますが、まず日本バイオプラスチック協会の概要をご説明したいと思います。

 設立の趣旨は、バイオプラスチックと総称しております生分解性プラスチックとバイオマスプラスチックの普及促進、技術的な問題の解決を目的として設立された民間団体でございます。活動の内容は、このスライドの2に記載のとおりでございます。沿革は、1989年に生分解性プラスチック研究会として設立いたしまして、2007年に日本バイオプラスチック協会へ改称いたしました。来年の2019年には設立30周年を迎えます。協会体制は4のブロックに記載のとおりでございます。会員会社は、正会員が25社、賛助会員が14社、マーク会員159社の合計198社でございます。参加企業名もブロックの一番右下のところに記載のとおりでございます。

 次のスライドでございます。続いて、バイオプラスチック識別表示制度につき説明いたします。生分解性プラスチックの製品でございますグリーンプラとバイオマスプラスチックの製品でありますバイオプラの2つの識別表示制度を設定しています。右手の図の上段と下段に2つのマークを表示しております。2018年7月現在の登録件数は、上のほうのグリーンプラマークが193件、下のバイオマスプラマークが180件でございます。

 次のページ、バイオプラスチックとは、微生物によって分解される生分解性プラスチックとバイオマスを原料に製造されるバイオマスプラスチックの総称となります。これらの機能は異なりますが、管理された資源循環システムの中で、それぞれの特性を生かすことで、プラスチックの3Rの問題、枯渇性資源の問題、地球温暖化の問題といった問題の改善に貢献することができます。加えて、喫緊の課題となりつつある海洋プラスチックごみ問題についても、その分解性については検証が必要でございますが、貢献できる可能性を持っております。

 次に、今どのようなそういった材料があるかということをマトリックスでお示ししましたが、まず上段は、生分解性プラスチック、下段は非生分解性プラスチックを示しております。表の下段には原料区分を示しておりますが、バイオマスプラスチックには、中央列の石油由来の原料及びバイオマス原料のミックスしたプラスチックと、右側の列のように、バイオマス由来100%のプラスチックがございます。

 次のページでバイオプラスチックの特徴と用途をご説明いたします。生分解性プラスチックは、自然界に存在する微生物の働きで最終的に水と二酸化炭素に分解され、自然界へ循環するプラスチックでございます。

 食品残渣等を生分解性プラスチックの収集袋で回収し、堆肥化、ガス化することにより、食品残渣は堆肥やメタンガスに再資源化され、収集袋は生分解されるため、廃棄物の削減につながります。また、農業用のマルチフィルムを生分解性プラスチックにすれば、作物収穫後に畑にすき込むことで廃棄物の回収が不要となり、発生抑制につながります。

 バイオマスプラスチックは、再生可能なバイオ資源を原料に合成することで得られるプラスチックでございます。これを焼却処分した場合でも、バイオマスの持つカーボンニュートラル性から、大気中のCOの濃度を上昇させないという特徴がございまして、これにより地球温暖化の防止や化石資源への依存度低減にも貢献します。

 使用用途につきましては、右側の用途分類で矢印に示す用途となります。

 次のページで具体的な製品を写真で示します。左側のボックスで、右側の矢印のところでは、私どもの協会のカタログに掲載した写真を使ってお示ししておりますが、農業マルチとか、いろいろそういったもの、あるいはごみ袋、窓貼り封筒、飲料ボトルラベル、パソコン筐体、複写機、衣服、浴用タオル、自動車用の部材に採用されております。こういうようなことで、いろいろ社会実装された例とか、これからされるものもたくさん出てくると思いますが、今のところこういったものをご紹介申し上げました。

 次のページに参ります。まずバイオプラスチックの製法でございますが、第一世代の糖の原料となるでん粉作物からつくるもの、糖質作物からつくるもの、油脂原料から成るもの、その化学品の代表例とその技術を真ん中に示しております。時間の関係で逐一ご説明できませんが、概観を見ていただければと思います。

 次のページは、第二世代の非可食原料並びに2.5世代と言われる都市ごみ、転炉副生ガス原料、さらには第三世代の微細藻類からの化学品代表例とその生産技術を示します。最近では、都市ごみのガス化から微生物触媒によるエタノール生産も開発されているところでございます。

 次のページに参ります。世界における糖源の賦存量ということで、参考までにお示し申し上げました。このページでは、主なバイオマスの賦存量と、その残渣である第二世代のバイオマス賦存量と、その糖質換算率を示したいと思います。

 食との競合ということもあり、これからのこういった材料の使い方としては、第二世代のものを使うことが求められると思います。サトウキビの場合は、世界の収量が18億トン。これはFAOが統計をとった2012年の古い数字でございますが、そのうちの穀物部分が可食部分で、13.3億トンございます。それのバガスという残渣でございますが、非可食部分が4.4億トンになりまして、非可食部分の糖質換算だけでも2.4億トンになるという数字がございますことをご報告させていただきます。

 次に、開発ステージ別のバイオプラスチックということで、有望なバイオプラスチックとモノマーを赤と青のフラッグで示し、赤の線では既存のバイオプラスチックとモノマーを示しております。有望バイオプラスチックとしては、バリア性のよい透明飲料ボトルの原料となるPEF、光学特性や発色性などに優れるイソソルバイドポリカーボネートであるAPC。この図の中ではAPCと表現しておりますので、APCと申し上げます。それから、バイオマスプラスチックで生分解性機能を持つPHA系のプラスチックを初め、市場拡大や市場への実装が期待される有望なバイオプラスチックやモノマーがフラッグで示すように多数ございます。

 次のスライドに参ります。そうした中で、現在の世界のバイオプラスチックの生産能力はいかほどあるかというご説明でございます。

 このページの左側が、今現在2017年の生産能力でございます。実際の出荷量は、各社とも秘匿情報で、私どもの協会としてもなかなか情報がとれないこともございまして、生産能力でお示し申し上げます。世界のバイオプラスチック生産能力は、2017年では合計205万トン、そのうち主要バイオマスプラスチックが98万トン、その他バイオマスプラスチックが18万トン、生分解性プラスチックが88万トンとなります。

 右側の図で、2020年と2022年を見てみます。これは合計218万9000トンございます。そのうちバイオマスプラスチックが120万2000トン、生分解性プラスチックが98万7000トンとなります。2年後の2022年では、あまり伸びませんが、244万トンで、バイオマスプラスチックが135万4000トン、生分解性プラスチックが108万6000トンとなります。

 ここでちょっとご参考までに、生分解性のところのポーションが半分ずつございますが、これは、私どもがEuropean Bioplasticsという協会のソースでとったことによりまして、バイオマスベースであり、生分解性機能を持つバイオプラスチックでは歴史の深いポリ乳酸という樹脂が、欧州の整理では生分解のほうに入っているということで、ここの部分がかなりふえているということでございます。

 次のページに参ります。先ほど申し上げましたように、なかなか出荷量を把握するのが難しいところではございますが、協会として推計値をここにお示しいたしました。2017年が合計3万9500トンで、主要バイオマスプラスチックが3万5500トン、その他バイオマスプラスチックが1700トン、生分解性プラスチックが2300トンとなります。主要バイオマスプラスチックがバイオペットが1万9000トン、バイオポリアミドが6500トン、バイオポリエチレン5300トン、先ほど申し上げたポリ乳酸が4700トンとなります。今現在約4万トン弱ということでございます。これはお断りでございますが、私どもの協会の推計値でございますので、実態と相違があるかもしれませんが、ご容赦ください。

 最後から2つ目、バイオプラスチックによるCOの削減効果でございます。日本のインベントリにはバイオプラスチックによるCO削減効果が反映されております。なお、バイオプラスチックをインベントリに反映するのは、バイオプラスチックの国内出荷量やバイオマス割合等のデータを製品ごとにきめ細かく把握する必要がございます。2018年現在、バイオプラスチックによるCO削減効果を明示的にインベントリに反映できている国は日本のみとなっております。当協会はこれらのデータを私どものマーク会員へのアンケート調査により把握し、インベントリ事務局に報告しているところでございます。

 これが最後のスライドになります。先ほどもお話がございましたが、バイオプラスチックは、石油由来プラスチックよりも製造コストが高く、また一部のバイオプラスチックについては、バイオマスを原料としたモノマーの開発が進んでいないため、プラスチック使用量全体に占めるバイオプラスチックの使用量は約0.4%にすぎません。今後バイオプラスチックの普及に向け、公共調達時のバイオプラスチックの優先化や、技術開発、用途開発、体制整備にかかわる支援制度といったこれらの課題を補う政策的措置が必要になると考えております。以上でございます。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。

 続きまして、カネカの武岡常務執行役員から資料6の説明をお願いしたいと思います。ご準備ができればよろしくお願いいたします。

○武岡氏  カネカの武岡でございます。本日は大変貴重な機会を頂戴いたしまして、ありがとうございます。関係者の皆様にお礼を申し上げます。この機会で、私どもが現在開発しておりますバイオで生分解性がありますポリマー、PHBHのご紹介をさせていただきたいと思います。

 本日は時間の都合もございますので、会社概要は省略させていただきます。お時間がございましたら、ホームページでもご覧いただければ幸いでございます。

 今申し上げましたバイオで生分解性のポリマー、こういったものを企業として開発しております。そのバックボーンのところだけ少し触れさせていただきます。

 私どもカネカは、「人と、技術の創造的融合により未来を切り拓く価値を共創し、地球環境とゆたかな暮らしに貢献します」ということを一番の根本理念でございます企業理念でうたっております。ここで、「地球環境とゆたかな暮らしに貢献する」ということをはっきり申し上げておりまして、そういった観点から環境貢献型の仕事をしていきたいと考えております。

 また、現在、ESG経営ということを推進しておりまして、この内容も、地球的、社会的課題の解決、そういったことを通じて成長する、そのことで新たな価値を創造し、社会の発展に貢献するということを考えております。

 右側はちょっと小さくて恐縮ですが、環境に配慮した経営、そういった基本方針を掲げまして、下に書いております地球温暖化防止、資源の有効活用、環境負荷低減を3本柱として、環境配慮の経営を進めております。繰り返しになりますが、生分解ポリマーというような技術革新を通じまして、地球規模でのさまざまな課題、社会の発展に貢献するということでございます。ソリューションプロバイダーを目指した視線で、CSV、いわゆる社会的価値と企業的価値が一緒になるところを目指して企業活動を行っております。

 では、ポリマーの具体的な内容に入らせていただきます。まず、右側のサークルのような絵を見ていただきたいと思うのですが、スタートが植物油を使っております。いろいろな植物油をある菌に食べさせるということで、この微生物が植物油を摂取しまして、自分の体の中に栄養分として蓄えていく。それを取り出しますと、いわゆる樹脂状の化学構造を持っておりまして、PHBHと呼んでおりますが、耐熱性がございまして成形・加工ができるということでございます。

 もともと菌によってつくられたものでございますので、それが土の中、あるいは水の中にいる微生物によって、今度は彼らの栄養として食べられていくということで、生分解が起こるということでございます。通常、酸素のある状態で生分解が行われますと水と炭酸ガスに分解されますので、その炭酸ガスがまた大気中に戻っていくということで、最終的には植物が光合成でそれを固定するというサイクルを回っていくことが特徴でございます。

 左側の写真は培養中の顕微鏡写真で、白い丸一個一個が微生物で、中に白抜きのような状態になっているのが蓄積されたポマーでございます。繰り返しになりますが、100%植物由来、バイオマスでございます。微生物を培養しながら生産をしております。その結果、微生物に分解されるということでございます。

 これが用途例でございます。左側がいろいろな用途を並べておりまして、フィルムに成形したり、トレー、カップ、おわん、いわゆる射出成型のようなもの、左側はフォークやナイフ、トレーですね。それから、左上はちょっと見にくいですが、発泡樹脂です。それから、私どもは事業として繊維事業もやっておりますので、繊維化の検討をしております。こういったいろいろな用途に展開できます。

 右側の写真が、現在この領域のポリマーが最も使用されている領域ということで、ごみ袋になるものですね。ヨーロッパでは、フランスなどでは、果物、野菜をスーパーで買ったときに入れる袋に使われておりまして、生ごみとして一緒に回収されますとコンポストされる。左の「バイオ資源袋」と書いてあるのは、下に「バイオガス」と書いてありますが、それはガス処理をしてメタンガスを取り出すというような例に過去にトライアルで使われたものでございます。

 次に、この生産でございますが、現在、兵庫県の高砂にございます私どもの工場の中で、1年間で1000トンの能力で生産しております。既に能力増強が決定しておりまして、来年の末までには5000トンまで増強する。ご承知のように、そういった需要が旺盛になってまいりまして、能力増強をして応えていきたいと思っております。また、バイオあるいは生分解ポリマーということで、1000トンを超える規模で生産しておられる企業はまだ数が少ないと理解をしております。

 これが、先ほどから申しておりますポリマーの分解性を示しております。上の2つのグラフが好気性、いわゆる酸素のある状態、例えばコンポストされているときの状態で、下が時間ですが、赤い点線が、私どもの樹脂をコンポストの条件でやっている。青い線がセルロースとかアニリンでございます。下が酸素のない嫌気性の条件。バイオガス化、メタンガスとか炭酸ガスに分解されていくところで、ここもセルロースとの比較でございます。

 これで非常に良好な分解性を示していることと、下にちょっと書いておりますが、紙の主な成分でございますセルロースと同等の生分解性を有する。こういうことは、生ごみ等、あるいは紙なんかと一緒にコンポスト回収されると、お互いが邪魔せず分解されていくということになると思います。

 次に海水中での分解を示しております。真ん中のグラフですが、赤い点で示していますのが、海水の中の菌で分解されて出てきます炭酸ガスをディテクトしております。一方、別の試験でございますが、試験片を海水につけまして、どんどん重量が減っていくということをやっております。このことで何を言っておるかというと、海水中で炭酸ガスと水に分解されていることを証明しております。散り散り粉々になって消えていく。一見分解のように見えますが、そういうことではなくて、ちゃんとそういったプロセスを経て炭酸ガスになっているということを言っております。

 これは各種機関から、コンポストできますよ、バイオマス由来ですよ、海水あるいは土壌で分解しますという認証を受けております。こういったことから、これまでになかったさまざまなソリューションがご提供できるかと考えております。

 繰り返しになりますが、我々はこういったバイオポリマーを出すことによりまして、ブレークスルー技術を通じて、ここで議論されておりますサステーナブルで低環境負荷の社会の実現に貢献したい。緑のサークルは、植物からスタートした炭素が菌によってポリマー状態になり、またそれが使われてコンポストというふうに正しく回収されて堆肥化する、こういうカーボンの循環がある。外側に青で書いておりますのは、現在のように焼却されても、それは炭酸ガスとして出てきますので、炭酸ガスとしては循環する。こういう炭素循環サイクルが、資源の問題、温暖化の問題、海洋プラスチックの問題の解決に貢献すると思います。

 今回この場でご検討いただいておりますようなプラスチック資源循環システムに対しまして、我々としてのお願いを少し申し上げたいと思います。今ご説明いたしました炭素循環サイクルが資源循環という中で位置づけられるということをお願いしたいということ、それから、産学官連携によりまして、今申し上げましたコンポストのような回収の仕組みが社会のインフラとして構築されていくことをご検討いただきたい。また、こういったものが、炭酸ガスあるいはエネルギー的に環境負荷低減につながっているという実証をお願いしたいと思っております。それから、生分解もまだいろいろわからないことがあります。正確にラベリングされて、ほかのものと分別される必要がございます。あるいは、評価方法のスタンダード、こういったことを制定いただき、グローバルに日本から発信いただきたい。ひいては、市場に対して、こういったものの有用性のご理解を進めていただく活動をお願いしたいと考えております。以上です。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。

 それでは、引き続きまして、日本製紙の今野取締役執行役員から資料7の説明をお願いしたいと思います。ご準備ができたらよろしくお願いをいたします。

○今野氏  日本製紙の今野でございます。今日は、持続可能な循環型社会構築に向けた事業展開ということで、当社の取組み内容について説明させていただきます。

 2ページ目は本日の内容でございます。飛ばしまして3ページ目です。簡単に当社の概況を紹介させていだきます。当社は、持続可能資源である木を事業の基軸としまして、木とともに未来を拓く総合バイオマス企業ということをみずから位置づけております。適切に管理された植林地由来の木材を中心として、各種の加工を加え、さまざまな製品群を製造、販売しております。

 企業規模としましては、売上高1兆円、従業員が1万3000人ほどで、紙・パルプ業界では世界トップ10に位置づけられる会社となっております。事業の範囲といたしましては、紙・パルプのほか紙加工企業、木材・建材などの企業を中心としたグループでございます。

 それでは、当社グループが総合バイオマス企業として実践する持続可能なビジネスモデルの展開についてご説明いたします。

 木質資源、紙素材は、ここに示すような3つの循環サイクルを構成しております。緑色の1のサイクルですが、主原料である木材資源は再生可能資源であり、植林地においても持続可能な森林経営を実践しております。次に、ネズミ色の2の二酸化炭素のサイクルですが、木材に固定された二酸化炭素を紙製品として利用する一方で、リグニンなど紙の主成分として使用していない副産物も燃料として有効活用しております。最終的に排出されるCOは、植物はその成長に伴い吸収・固化、いわゆるカーボンニュートラルを形成しております。そして薄緑色の3のサイクルですが、紙製品自体も資源として高いリサイクル率であります。日本国内における2017年度の回収率は80.9%、紙製品の古紙利用率は64.1%となっております。石油由来の製品の紙化は、この循環型事業モデルの対象範囲の拡大と考えられますので、低炭素・循環型社会の構築を加速できる取組みと考えております。

 このページは、当社が紙化を加速するために、新組織紙化ソリューション推進室を設置したということを言っております。スローガンとしましては、「紙でできることは紙で。」とうたっております。社会における重要な課題として、紙が本来持っている1番目の生物由来、2つ目として生分解性を持っていること、3つ目としてリサイクル性が高い、この性質の活用を図っていくために、当社が持っている木材利用技術、紙素材の研究開発力、3番目として、古紙リサイクルの技術とシステムを組み合わせて、社会にいろいろなことを提案してまいりたいと思っております。結果として、紙化を通じた低炭素・循環社会の構築に貢献していけると思っております。

 ただし、プラスチックはすばらしい機能を有しております。プラスチックにしかできないことも現段階ではたくさんありますので、紙の機能向上を図りながらも、社会が受け入れられる範囲を見きわめながら、社会に「紙でできることは紙で。」という提案をしていくことになるかと思います。

 当社では、ここに挙げているような製品開発及び低炭素・循環型社会の実現のための取組みを進めております。製品開発の分野では、主として使い捨てのプラスチック容器及び軟包装を代替できる製品の開発に努めております。紙製バリア素材として当社が注力しているシールドプラス®については、この後詳細を説明させていただきます。もう一つの低炭素・循環型社会の実現のための取組みですが、紙化を推進した結果として紙製品がふえて紙ごみがふえるようでは、課題の解決とは言いがたいと思いますので、現在リサイクルされていない食品・飲料用紙製品などが古紙リサイクルの中に取り込まれるような活動にも注力していきたいと思っております。

 それでは、当社が現在注力している紙製バリア素材「シールドプラス®」についてご紹介いたします。シールドプラス®は、紙の表面塗工技術を活用して紙にバリア性能を付与したものです。一般に、軟包装フィルムは複数の素材を重ね合わせる形で構成されていますが、この軟包装フィルムを構成する素材の一部をシールドプラス®に置きかえられないかというのが我々の提案でございます。ここのスライドの例でいいますと、印刷基材であるOPPフィルムとバリア機能を持つアルミ蒸着PETフィルムをシールドプラス®に置きかえることになります。

 ページ9は、シールドプラス®のバリア性能を示しております。縦軸は酸素透過度、横軸は水蒸気透過度であり、シールドプラス®と他の素材をマッピングしたものです。2種類の気体のバリア性という観点では、右上ほど性能が劣り、左下ほど性能がよいということを示しております。従来の紙素材は、この中では右の上に位置するため、バリア性が必要な製品には、アルミ、プラスチックしか選択肢がなかったのですが、シールドプラス®は包装用素材と同等レベルまでバリア性を高めた紙でございます。当社は、このシールドプラス®によって、バリア素材に紙というこれまでなかった選択肢を新たに提示しております。

 シールドプラス®の特性から、パッケージや軟包装分野での使用拡大が期待されます。ただし、紙が選択されるためには、さらなる性能改善に向けて引き続き、そこに書いてある①から③のような技術開発に努めております。これについては、この後もう少し説明を加えさせていただきます。

 加えて、紙を含め現在のプラスチック素材と代替普及させるためには、環境対応製品を利用する企業及び消費者側にも何らかのメリットが生じるようなインセンティブやエシカル消費、倫理的なことを推奨する啓蒙的な活動、キャンペーンといった政治的な支援がないと、社会の浸透には時間がかかるのではないかと想定しております。

 最後に、このシールドプラス®の今後の技術開発の方向性について説明しております。現在のポジションは上の真ん中にありますが、1つは①、循環型プラスチックとの積層ということで、今のところ、どうしてもシーラント部に樹脂を使わざるを得ないといった状況でございますので、そこにバイオマス、それから生分解性のものを使うというのが①の方向です。

 それから②ですが、そういった積層の素材に対して回収することが必要ですが、紙と、それ以外のものということで、リサイクルシステムとともに分離技術も構築していかなくてはならないと思っております。

 それから③です。最終的には、紙そのものにコーティングによってヒートシールをできる機能を加えるといった技術ができれば、途中の加工工程などを省略して、回収も楽なものになるということで、この3つの方向性を持って今後技術開発に努めていきたいと考えております。こういった開発を進め、「紙にできることは紙で。」という提案を社会に対して行っていきたいと考えております。以上でございます。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。

 それでは、お三方からご説明を頂戴いたしました。ご質問のある方、名札をお願いいたします。それでは、大迫委員からお願いいたします。

○大迫委員  大変興味深いプレゼンをいただきまして、ありがとうございました。

 こういった新しい技術の開発ですが、国内にとどまらずに国際的な市場も考えておられるのではないかと思うのですが、どの程度意識しておられるのかというところ。

 それから、そういう場合に、バイオプラ協の方からは、あくまでもバイオプラのいろいろなアドバンテージというのは管理された循環利用の中で発揮できるということで、途上国、新興国になりますと、私もちょっとそういう専門ですが、廃棄物の埋立なんかでいうと、COにならずにメタンになってしまうみたいな、かえって温暖化にマイナスの面もあるので、管理された循環利用、廃棄物処理の中で、こういうバイオマスを使ったバイオプラをどう普及させていくかという大きな戦略も国際的にはあるのかと。

 そういう文脈の中で、国際標準化だとか、国際的なガイドライン化だとか、そういうような動きみたいなものは世界情勢としてどうなっているのか、ちょっと不勉強で、教えていただければと思います。どなたにというわけではないのですが、適切な方に答えていただければありがたく思います。

○酒井委員長  国際仕様の標準化、主には吉田顧問、あるいは武岡さんということになろうかと思います。お願いいたします。大塚委員どうぞ。

○大塚委員  バイオプラスチック協会さんとカネカさんにお伺いしておきたいのですが、バイオプラスチックの中の生分解性プラスチックについては、EUのほうでは従来はかなり推進をしてきたと思いますが、最近少しネガティブな方向性も出てきていると思います。特に海洋ごみとの関係でいうと、生分解性プラスチックであっても一定期間は漂流し続けることとか、海の環境下で本当に分解する保証がないという問題が出てきているようですが、その点に関してはどういうふうにお考えになっていらっしゃるかというのを教えていただければと思います。

○酒井委員長  崎田委員どうぞ。

○崎田委員  ありがとうございます。カネカさんに質問させていただきたいのですが、いろいろな研究が進んでいるというお話を伺いました。例えば現在、炭素循環サイクルのそういう流れを明確にしているのは、コンポスト用のごみ袋というようなお話がありました。先ほどのパワーポイントの写真には、その隣に使い捨て型プラスチック容器みたいなものの写真が写っておりました。今後の展開として、1番がコンポスト回収などへの活用というふうにおっしゃいましたが、ほかにどういうふうな展開を考えておられるのか、教えていただければありがたいと思いました。

 次が日本製紙さんですが、これから「紙でできることは紙で。」というのは大変重要なことだと思うのですが、そのときに、たくさん木材が必要だから輸入していきましょうという話に常になるのですが、日本の森林もしっかり活用しながらとか、材料の調達に関していろいろな視点を持っていただくと大変うれしいなというふうに思います。ちょっとその辺り、一言様子を教えていただければありがたいなと思います。

○酒井委員長  高田委員どうぞ。

○高田委員  各者一つずつ質問させていただきます。

 バイオプラスチック協会さんには、製品ができるまでのフローの図を見せていただきましたが、グルコースから出発しているものがかなり多くて、それで食糧生産とバッティングするというのはわかるのですが、セルロースとかリグノセルロースは資源量としてはかなり多いので、そちらをベースにしたバイオマスプラスチックというのはどういう可能性があるのかを伺いたい。

 それから、カネカさんのPHBH、分解性も嫌気条件でもそこそこあり、いいのかと思いましたが、添加剤の問題、化学物質の問題。吸着性のものはCOの二重結合が入っているのであまりないかと思うのですが、添加剤のことはどれくらい有害なものが入らないように配慮されているのかということを伺いたい。

 日本製紙さんのシールドプラス®は、非常に魅力的な技術かなと思ったのですが、化学構造は企業秘密なのか示されていなかったので、そもそも何からつくるのかということと、紙との分解性の違いについて説明いただければと思います。

○酒井委員長  三浦委員どうぞ。

○三浦委員  ありがとうございます。日本製紙さんに質問があります。

 6ページに「紙でできることは紙で。」というスローガンを掲げて、グループとしてベストソリューションを提案する新組織を設置されたということをご紹介いただきました。このように広範囲にわたることは、企業においてはなかなか取り組むのが難しいと考えます。参考までに、その新組織はどのような人が集まって、どのような権限を持っているのかご教示いただけますでしょうか。例えば研究開発的なのか、いわゆる経営企画的なことなのか、それとも事業部なのか。参考になりますので、ぜひ詳しく教えていただきたいと思います。お願いします。

○酒井委員長  吉岡委員どうぞ。

○吉岡委員  バイオプラ協会さんとカネカさんのほうに、どちらも似たような質問になるかもしれませんが、協会さんのほうで、生分解性プラとバイオプラスチックのJIS化に向けた活動をされておられるということですが、そのJIS化の中にリサイクル性についての検討というのが入っているかどうかというのが1点。

 それとあわせて、カネカさんでは、嫌気性のところでメタンのガス化というような結果も出しておられましたが、その他のリサイクルについての検討といいますか、その辺についてのサイエンティフィックなデータをお持ちなのかどうかというのをちょっとお聞きしたいと思います。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。

 それでは、吉田顧問から順番にお答えいただけますでしょうか。

○吉田氏  多岐にわたるご質問をいただきまして、順番が前後したりするかもしれませんが、最初のご質問からですが、欧州で生分解性プラスチックが、昨今いろいろ海ごみの話とかがあって、逆に使わないような話もございますが、基本的にはしっかりとした基準で、例えばイタリアとかフランスではレジ袋の禁止があり、欧州の場合はご存じのようにコンポスタブルが非常に多いので、コンポスタブルの認証をとったものについては除外をするという動きがございます。イタリアの法令でも除外になっているし、フランスの条例でも除外になっています。

 欧州では、生分解の環境をコンポスの条件でやるときと、海洋の中でやるとき、あるいは土壌のときにどうなるかとか、多岐にわたる表示制度がございます。そこをしっかり識別してやれば、生分解性プラスチックが全面禁止になることはないというふうに了解しております。

 それから、高田先生のご質問に移りますが、第二世代のお話がございました。まさにご指摘のとおりで、私のスライドの中でもサトウキビを例にとって13億トンと言いましたのは、逆に、そこを使わなくてもいわゆる第二世代糖原料が結構あって、第二世代糖原料につきましては、日本の化学メーカーや機械メーカーも、ご存じのとおりバイオマス資源というのはなかなか日本にはないので、例えば、タイもサトウキビは結構ございますので、日本の製糖会社も進出しておりサトウキビを使って製糖業をやっていますが、そこで出てくるバガスというものが廃棄物になるので、それを有効利用して、第二世代のセルロースとヘミセルロースとリグニンに熱分解して、さらにセルロースは糖化をしてグルコースにし、ヘミセルロースは糖化をしてキシロールにするということです。

 糖化酵素が結構高くてお金がかかるので、オンサイトでリサイクルするという技術開発もしているところでございまして、かなりそこの部分は各企業さんがフォーカスしており、そういう第二世代をうまく使いこなすという動きは顕著であることをご報告したいと思います。これでお答えになっているかわかりませんが、これらの意識は非常に高くお持ちになっていらっしゃるということでございます。

 それから、JIS化のところでございますが、ちょっと私はそこのところは知見がございませんので、この場でお答えできないので、お許しください。

 国際仕様、国際標準化については、例えば海ごみの話でいいますと、私どもの協会のスタンスといたしましては、海洋の部分についての生分解性の認証制度をやっておりませんので、これからISOで規格化された海水中での生分解試験方法、あるいは試験の精度や再現性はどういうことになっているのか、実用性を今確認している最中でございます。

 それから先ほどカネカ様からもご説明ございましたが、オーストリアの民間の認証団体がOK biodegradable MARINEという認証制度を運営しております。民間での認証制度があって、これはSTMのD7801に準拠しておりますが、いずれにしましても、ISOでは、試験方法は規格がございますが、判定基準はISOで現在審議中というところで、ISOの審議に協会としては積極的に参加して、しっかりとした判定基準が整うように私どもの協会としてもできることはしていきたいなというスタンスでございます。現状はそういう状況でございます。

 長くなりましたが、以上でございます。全部ご回答できたかどうかわかりませんが、すみません。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。

 それでは、武岡常務、お願いいたします。

○武岡氏  ありがとうございます。ちょっと順不同になるかもしれませんが、最初に、こういった新技術は国際市場を意識しているのかというご質問ですが、当然しております。私どもが現在販売をしておりますのはヨーロッパ、日本、アメリカ、需要の量といたしましても大体その順番かと思っております。先ほどもお話がございましたが、ヨーロッパのほうが、例えばフランスの法制度とかは、既にレジ袋は禁止されているが、スーパーの棚のところにある買ったものを中に入れる透明の袋は、バイオ度が40%以上でコンポスタブルであれば使っていいというようなことがございまして、そういうのが需要を後押ししてくれている。恐らく、透明性が要る、中が見えるということが大事なのかなとは思っております。

 当然、管理された環境下で循環ということが行われる。今もお話ありましたが、いろいろな国際標準があるのですが、正直申し上げまして、定量的な面、定性的な面、両方から本当にレベルの高い科学的な議論に耐えるのかというと、必ずしもそうではない。何日かたってなくなればいい。そのなくなるというのはどういうことかというのがありますので、先ほども申し上げましたが、生分解していくというのはどういうことなんだという機構解明と、そういったことがベースにされた基準づくりとか、そういうことが必要なのかと。

 次のご質問で、海で時間がかかるでしょう、そういう標準化、これも同じことです。当然おっしゃるとおりで、海水につけた途端にさっと消えてなくなるようなことはなくて、小さいものでも数十日とか数カ月かかってなくなっていく、炭酸ガスに分解されていくということでございますので、そういったところの標準が要るのかなと。

 それから、コンポスト用のご紹介をいたしましたが、それはコンポストというやり方が、正しく集められて回収されてくるということをイメージしやすいかと思った次第です。使い捨ての用途を積極的にということではなくて、使い捨てという言い方はちょっと幅があるように思うのですが、もっというと、1回使って、2回目使わないものということをイメージしていただくとわかりやすいと思うんですね。わかりやすくいうと、ファーストフードのお店なんかで食事を頼んで食べました。ちょっと残っています。そこにあるのは、紙と食べ物と生分解性プラスチックだ。それがまとめてレストランから工業的なコンポストをされるというのは、割とわかりやすい話なのかと思います。

 それ以外でいいますと、これ単独でもう一遍回収してきてリサイクルできるかというと、正直申し上げまして、耐熱性もございますが、繰り返し熱履歴を受けると、ほかの樹脂に比べると弱いために、単独でのリサイクルということはなかなか難しいかと思います。

 それから、添加剤等々で有害ということについて配慮しているのか。大変ありがたいご質問と思います。これは非常に留意をしております。正直申し上げますが、例えば強度が足りないとか、私どもの樹脂単独でいろいろなものに使えるというのは限界がございます。ですから、お客様と、どういう特性を考えておられますかということでお話ししまして、分解性コンポストだと言ったら、一緒にまぜるものもコンポストで構成されている。例えば石油由来でコンポスタブルなものがありますので、そういうものとまぜて強度を上げるとか、そういった取組みをしております。当然、フィラーとかそういうものも、無機物でも毒性ということは十分配慮して、そういった系の中で構成をするということを考えております。

 最後にいただきましたのは、その他リサイクル方法ということで同じかと思うのですが、いずれにしましてもそういったインフラが整備されまして、その中で正しく回収していく、あるいはそういうことが皆さんの意識の中に明確に位置づけられることが大事なのかと思っております。以上です。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。今野さん、よろしくお願いします。

○今野氏  最初に、木材資源、国内の森林もということでございますが、現在当社は国内に9万ヘクタールの社有林を持っています。国内で2番目だと思います。それから、海外にも9万ヘクタールの植林をしておりまして、昨年度の状況でいいますと、国内林の利用率は36%ほどです。身近にある国内林は今後とも大切に使っていくということを推進していきたいと考えております。

 それから、紙化ソリューション推進室について、組織についてですが、この組織は8月1日に発足しております。現在4名の方がそこにおります。ただ、4名では、開発からマーケティングまでなかなかできませんので、基本的には、紙でできるものはどんなものがあるんだろうといったマーケティングに注力しながら、当社はいろいろな営業もたくさん持っています、研究開発もいろいろな部署がありますので、部門、組織にとらわれない横断的な立場で、そういった情報、技術開発の推進役を今しているところです。紙化がどんどん進んでいくにしたがって、いろいろな製品に対応しなければならないという状況になると思っていますので、今後、随時人をふやしてそれに対応していくという体制でおります。

 

 それから、シールドプラス®の化学構造ということですが、全部はお話できないのですが、基本的に従来の紙をベースにしておりまして、そこに塗工するもの、これも従来のラテックス、それに特殊な無機物をまぜて塗工しているというところで、したがいまして、コンポスト、分解性能などにつきましては、従来の紙と今のところ同じというようなデータが出ております。

 最後に国際化というところも1つだけ言わせてもらいますと、紙化は海外のほうがスピードが速いと認識しております。当社は海外にある営業社等を通じて、海外での紙化の情報を随時もらいまして、日本もいずれ紙化になるなといったものについて注力しながら、また海外での事情だけでなく、サンプルなども送ってもらって、紙化を国際的な目で行っているというふうにご承知おきいただきたいと思います。以上でございます。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。

 それでは、本日の予定のヒアリング全てを終了いたしました。このヒアリングをお聞きいただいて、ご意見のある委員からお聞きをしたいと思います。ご意見、あるいは重ねてのご質問がある方、名札を立てていただけませんでしょうか。

 5名の方からのご意見ということで、冒頭、若干の延長ということで申し上げましたが、ちょっと大幅に延長になりそうで、時間の許される方はおつき合いいただければ幸いでございます。

 それでは、石川委員から、ご意見どうぞよろしくお願いいたします。

○石川委員  いろいろな話を聞かせていただいて私が感じたことは、まず1つは、この委員会のミッションである問題というのは、第1回でも申し上げましたが、やはり非常に多様だなと。論点が多様ですし、それに対する対策も非常に多様で、複雑で混乱しやすい。

 今日伺っていて1つ気になったのは、普遍性と個別性ということです。普遍性というのは、生分解性プラスチックの場合の用途として、コンポスト処理というのが出口としてヨーロッパでは使われていますし、日本でもご発表の中でもありました。これを考える上では、日本は生ごみを焼却しているというのがベースラインとしてありまして、世界的にも数としては少ないほうなのですが、これが原則になっている。そういうことからいくと、出口として生分解性プラスチックを大々的に使うということだと、じゃ、生ごみのほうはどうするんだと。生ごみのコンポスト処理に焼却から変えるとなると、そちらの問題のほうが大きいのではないかという気もちょっとします。

 それから個別性ということからいくと、花王さんが発表された詰めかえに変えて大幅にプラスチックを削減された、これは非常にすばらしいと思うのですが、その結果として、複合フィルムを使ったので、マテリアルリサイクルが困難なことになってしまった。それに対して花王さんが工夫をして、リサイクリエーションという形でそれを回収して、ここは自社のフィルムだけじゃなくて、他社の同種の製品のフィルムもフィルム構成がほぼ同じだというところをうまく利用しているのではないかと思うのですが、そういうふうな個別のすばらしい回答を探していくということと、それから普遍的な問題を普遍的に解決するというのは違う話なので、そこを混乱させないようにしたほうがいいのではないかと思います。

○酒井委員長  ありがとうございます。崎田委員どうぞ。

○崎田委員  ありがとうございます。今日は、海ごみを長くクリーンエイド、調査されていた方からの課題提起とか行政の取組み、そういう課題提起の部分と、先進的な取組みと、各業界のいろいろお話を伺って、これからの検討に大変参考にさせていただきたいなと心から思います。

 そういう流れの中で、実は私第1回目のときに、今回期待することとして、消費者もしっかりと、使い捨て型のプラスチック容器・包装の便利さになれてしまうような、甘えるようなライフスタイルを変えて、そして企業の皆さんもビジネススタイルを変える、そういう流れをちゃんとつくつていくのが大事ではないかという話をさせていただきました。

 そういうことを考えると、もう少し消費者の消費行動につながるような流通とか、そういうところの方も、プラスチックの今の状況の中でどういうふうに工夫しているか、あるいはどこが課題と思っておられるか、いろいろな思いがあると思うので、私はぜひ伺いたかったなというふうに思います。こういう機会がないのかなと思うのですが、そういう身近なところの皆さんがどういうふうに考えて努力しようとされているか、そして一緒にどういうふうに取り組んでいけるか、そういう議論がしっかりできるとうれしいなと思います。

 一番身近なところは、レジ袋削減の話は10年前からやってきましたが、資料を拝見すると、まだ自治体がきちんと対応しているのが4割なんですね。そういう意味では、全国で広げるにはもう一踏ん張り方法が必要だと思いますし、そういうところもしっかりと話し合っていくことが大事ではないかと思いました。よろしくお願いします。

○酒井委員長  どうもありがとうございます。高田委員どうぞ。

○高田委員  前回欠席してしまいましたので、それも含めてご意見を申し上げたいと思います。

 今日も何度もサーマルリサイクルという言葉を聞いたのですが、それに関してです。サーマルリサイクルという言葉は国際的には通用しない言葉、英語としても成立しておりませんし、概念としても、炭素は循環しないので、サーマルリサイクルという言葉を使うこと自体が市民に非常な誤解を与えていると思います。日本は6割から7割のプラスチックを燃やしていることを、サーマルリサイクルという言葉を使うことによってマテリアルリサイクルされているかのごとく誤解を与えているというのが非常に大きな問題だと思います。

 本会議の大きなミッションは、海洋プラスチック憲章への対応ということになりますが、海洋プラスチック憲章の前文から読んでいただくと、資料の36ページにありますが、海洋プラスチック汚染の低減と同時に温暖化抑止、ですから、SDG14と13に対応するということが憲章になるわけで、憲章の中では、削減、再使用、リサイクル、それができない場合にはエネルギー回収というふうに書かれております。いわゆるサーマルリサイクルということになるわけで、最後の順位になっているところですが、日本が今これを一番初めに持ってきているということと、今日の議論でもサーマルリサイクルができればいいのではないかという議論も結構あったところが問題だと思います。

 当然、温暖化の問題と一緒に、プラスチックを高温で燃やさないとダイオキシンが発生するので、高温で燃やせば、大気中に、不活性な窒素も活性な形の窒素化合物になって生態系に入ってきますので、炭素の循環だけでなくて、窒素の循環もバランスを崩すということになりますので、プラスチックをすぐに燃やさないことは無理なので、将来燃やさないことを前提にして、そこからバックキャストして我々が何ができるかというような目標設定が非常に大事だなと思います。

 あと中国のプラごみ輸入ストップの話の紹介が一番初めにありましたが、G20で我々が存在感を示すということが、この会議でやるべき1つの大きなミッションだと思いますので、自分の国のごみの処理を人の国に押しつけて、それでほかの国から信頼を得ようというのは無理な話で、せめて人に言われる前に、自分の国のごみは自分で処理する、もう輸出はしませんという宣言を出すことをG20の前に行うべきではないかと考えました。以上です。

○酒井委員長  松永委員どうぞ。

○松永委員  皆様さまざまな取組みをしていただいております。改めて敬意を表したいと思います。その中で発言させていただきたいのはバイオマスの関係でございます。

 バイオマスは再生可能資源ということでございますが、現実には再生可能な速度、量を超えて大量に使用したのでは持続可能ではないということでございます。既に日本の産業界におきましても、プラスチック製の容器を紙製にかえる中で、その紙製容器はFSC認証を使っているであるとか、あるいは、日本製紙さんも入っておられます製紙連合会による原材料の持続可能性の確認の取組みなどの取組みが行われていると聞いております。

 今日のお話にもありましたように、バイマスへの切りかえを促進する場合には、管理された植林であるとか第二世代みたいな、バイオマス資源自体の持続可能性の確認を求めていくべきであると考えております。以上でございます。

○酒井委員長  三浦委員どうぞ。

○三浦委員  今日はありがとうございます。今日もお話がありましたとおり、プラスチックの流出によって海洋汚染が進んでいるということは事実でございます。ただ、我が国ではペットボトルの大半がリサイクルされておりますし、多くのプラスチックが適正処理や3Rされているということも事実でございます。

 専門家の方は、そういう状況下で次にどのようなことをすべきかということをお考えいただいているのですが、ややもすると、最近のマスコミ等のショッキングな写真等だけで、一般の国民はプラスチックそのものが悪いものであるといった印象を持つのではないかと懸念しています。誤った考えを国民の皆様が持たないように、現状も含めた正しいメッセージを発するようにぜひお願いしたいなと思っております。以上でございます。

○酒井委員長  どうもありがとうございました。それでは、ヒアリングを受けてのご意見ということで、事務局からこの時点でご発言いただくことがあればいただいて、最終報告に向けて伺う点は伺うということで扱いたいと思いますが、それでよろしいですか。

 今日はお答えしないということでございますので、次回以降、報告取りまとめという作業に入るかと思いますが、その中で、今日いただいたご意見は活かすようにさせていただきたいと思います。

 それでは、本日の議事は以上でございます。本日ヒアリングにお越しいただいた関係者の皆様、お忙しい中本当にどうもありがとうございました。また、非常に多くの質問に丁寧にお答えいただきまして、ありがとうございました。今後の検討に極めて貴重な情報を提供いただいたと思っております。改めて感謝申し上げます。

 また、委員の方々、お忙しい中ご出席いただきまして、どうもありがとうございます。

 本日の議事録に関しましては、皆様にご確認いただいた後に、環境省のウエブサイトに掲載する予定と聞いております。確認がございましたら、よろしくお願いをしたいと思います。

 また、次回の日程でございますが、10月中旬をめどに開催すべく調整をしていただいております。日程が決まり次第お知らせ申し上げますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。

 それでは、以上で第2回のプラスチック資源循環戦略小委員会、終了いたしたいと思います。本日はどうもありがとうございました。

(了)

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