中央環境審議会循環型社会部会(第13回) 議事録

日時

平成28年6月2日(木) 10:00~13:00

場所

TKP赤坂カンファレンスセンター ホール14A

議事次第

1.開会

2.議題

(1)第四次環境基本計画の点検に関する関係省庁ヒアリング

(2)G7富山環境大臣会合の結果について

(3)その他(報告事項等)

①容器包装リサイクル制度の評価・点検結果について

②食品廃棄物の不適正な転売事案について

③平成28年熊本地震への対応について

④PCB特別措置法の改正等について

⑤「廃棄物等の越境移動等の適正化に関する検討会報告書」の取りまとめについて

⑥廃棄物処理制度専門委員会の今後の進め方について

(配付資料)

資料1-1 第四次環境基本計画(第6節部分)調査票

資料1-2 第四次環境基本計画(第6節部分)評価・点検に関わる指標について

資料1-3 第四次環境基本計画(循環部分)及び第三次循環型社会基本計画の点検・評価の進め方

資料2-1 「富山物質循環フレームワーク」を踏まえた今後の国内展開

資料2-2 G7伊勢志摩サミット及び富山環境大臣会合結果抜粋(資源効率及び3R)

資料2-3 IRP報告書の主なポイント

資料3-1 容器包装リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書のポイント

資料3-2 容器包装リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書

資料3-3 容器包装リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書(参考資料)

資料4-1 食品廃棄物の不適正な転売事案の再発防止のための対応についてのポイント

資料4-2 食品廃棄物の不適正な転売事案の再発防止のための対応について

資料4-3 食品廃棄物の不適正な転売事案の再発防止のための環境省の対応について(案)(2/16公表)からの主な変更点について

資料4-4 再発防止策の取りまとめを受けた中環審・食農審合同会合の今後のスケジュール案について(概要)

資料5   平成28年熊本地震における災害廃棄物対策について

資料6-1 ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画見直し案の考え方

資料6-2 ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画(たたき台)の新旧対照表

資料6-3 今後のスケジュール(案)

資料6-4 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律に係る国会審議の主な指摘事項(基本計画の見直し関係)

資料7-1 廃棄物等の越境移動等の適正化に関する検討会報告書のポイント

資料7-2 廃棄物等の越境移動等の適正化に関する検討会報告書

資料8-1 廃棄物処理制度専門委員会委員名簿

資料8-2 廃棄物処理制度専門委員会の今後の進め方

参考資料1 指定廃棄物の指定解除に関する省令改正について

参考資料2 管理型処分場を活用した特定廃棄物の埋め立て処分事業について

参考資料3 中央環境審議会循環型社会部会委員名簿

議事録

午前10時01分 開会

○企画課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会循環型社会部会を怪異いたします。

 委員の皆様におかれましては、御多忙中、御出席いただき、誠にありがとうございます。

 本日の御出席の状況ですが、委員総数24名のところ、まだ到着が遅れられている委員の先生方もいらっしゃいますが、15名の方が既に御出席いただいておりますので、定足数を満たしておりますことをあらかじめ御報告いたします。

 それから、まず、委員の異動がございましたので、御紹介をさせていただきます。小川賢治委員が退任され、三浦啓一委員に御就任いただいております。本日、三浦委員は御欠席ですが、代理として岡村様が参加されております。

 それから、冨田鏡二委員が退任され、中村恒明委員に御就任いただいております。

 また、橋本光男委員が退任され、古尾谷光男委員に御就任いただいております。

 それでは、事務局を代表いたしまして、廃棄物・リサイクル対策部長の鎌形より御挨拶を申し上げます。

○廃棄物・リサイクル対策部長 おはようございます。廃棄物・リサイクル対策部長の鎌形でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 今日は御多忙の中お運びいただきまして、どうもありがとうございます。今回は年度が改まって第1回目、最初の開催となります。

 議題といたしましては、議事次第にもございますとおり、第四次環境基本計画の点検に関する関係省庁のヒアリングを行います。環境省のほか、関係省庁、経済産業省、農林水産省、国土交通省にも出席をいただいております。環境基本計画は来年度を目処に計画の見直しを行うと、こういう予定にあるところでございます。次の計画の策定にも資するものとなるよう、関係省庁の取組につきまして、忌憚のない御意見を賜れればというふうに考えてございます。

 それから、2番目の議題でございます。G7富山環境大臣会合の結果についてということでございます。先月の15日、16日、富山でG7環境大臣会合が開催されました。そして、いわゆるG7の伊勢志摩サミット自体は26日から27日ということでございますが、その中でやはり資源効率性、3Rというのが大きく焦点が当てられたという形でございます。富山環境大臣会合では、富山物質循環フレームワークというものが採択されました。また、これがサミット本体のコミュニケの中でも言及されると、こういうことで取り上げられたということでございます。今後の私たちの取組に大きく影響するところでございますので、この結果についても御報告させていただきたいと思います。

 それから、その他の事項に書いてございます。1番目に容器包装リサイクル制度の評価・点検結果についてということでございます。これは永田委員に委員長を務めていただいております小委員会で一昨日、5月31日におまとめいただきました。こういった報告書も後ほど御報告いたします。

 それから、4月に発生した熊本の地震でございます。これにつきまして、災害廃棄物の適正かつ迅速な処理という課題を抱えてございます。これにつきましても、私どもの取組の状況を後ほど報告させていただきまいります。その他もろもろ御報告事項がございます。3時間と長い時間になります。大変恐縮でございますが、本日も忌憚のない御意見を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

○企画課長 それでは、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。

 次に、お手元の配付資料の確認をさせていただきます。

 議事次第の裏側に配付資料一覧ということでたくさん書いておりますが、こちらの資料があります。

 まず、一部資料番号がこちらの不手際で誤っておりますので、まずそちらを訂正させていただきます。中ほどずっと進んでいただきますと、資料5の後に本来、資料6のシリーズがあるんですが、PCBポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の見直し案の考え方というのが右肩に資料3-1と入っておりますが、これが資料6-1の誤りです。同様にその次の3-2になっておりますA3の折り込みの資料、こちらが6-2ということになります。それから、資料3-3とあります今後のスケジュールのところ、これが6-3と。それと最後、参考資料3-4となっておりますのは、こちらが資料6-4ということになります。お手数ですが、訂正をいただければと思います。

 それで、資料でございますが、こちらの配付資料の一覧に沿って御確認をいただければと思いますが、資料1から8まででそれぞれ枝番が振ってあるのは、資料1については1-1から1-3まで、資料2については2-1から2-4まで、資料3について3-1から3-3まで、資料4については4-1から4-4まで、それから、資料7については7-1から7-2まで、資料8については8-1から8-2までと。あと、参考資料1から3ということになっております。

 また、委員の皆様方のお手元には、先般の国会で成立いたしましたPCB特措法の改正法に関する資料も配付させていただいております。資料の不足がございましたら、事務局までお申しつけいただきますようお願いいたします。

 本部会の資料につきましては、原則全て公開とさせていただきます。さらに、本部会終了後には、発言者名を記した議事録を作成し、委員の皆様方に御確認、御了解をいただいた上で公開させていただきたいと思います。

 それでは、以降の進行につきましては、酒井部会長にお願いいたします。酒井部会長、よろしくどうぞお願いいたします。

○酒井部会長 それでは、第13回の循環型社会部会を始めさせていただきたいと思います。

 先ほど鎌形部長から本日の議事、御紹介があったとおりでございますが、まず本日は、容器包装の3R推進に関する小委員会からの御報告を先にさせていただければと思います。議事次第の(3)その他の①容器包装リサイクル制度の評価・点検結果についてから始めさせていただきます。

 本件は、平成25年9月から容器包装の3R推進に関する小委員会と産業構造審議会産業技術分科会廃棄物・リサイクル小委員会容器包装リサイクルワーキンググループとの合同会合において御議論をいただき、中央環境審議会令及び議事運営規則に基づいて、5月31日の小委員会の決議をもって中央環境審議会の意見具申と決議されたものです。これを御報告いただくということでございます。

 本日は、小委員会の永田委員長から小委員会の議論の経緯につきまして御報告をいただいた上で、事務局から取りまとめ結果について御説明をいただきます。

 それでは、まず永田委員長から小委員会での議論の経緯につきまして御報告をお願いいたします。

○永田委員 どうも皆さん、おはようございます。ただいま御紹介ありましたように、容リ法の関係の評価・検討について、その結果がまとまりましたので、御報告申し上げます。資料のほうは、3-1が概要版になっておりまして、資料3-2と3-3、3-2が本体ですが、図表等が3-3という形でくっついてございます。

 容リ法は御存じのとおり、循環型社会を目指した個別リサイクル法の最初のものでございまして、制定は1995年、平成7年で、私も平岡正勝先生が委員長で、そのもとで副委員長として制定に携わりました。因縁を感じておるところでございます。

 今回の中環審と産構審の合同会合による施行状況の評価・検討は、5年ごとの見直しを意識したものであります。検討の開始は先ほど御案内にあったように2013年9月で、ちょうど施行から18年目でありましたが、途中諸般の事情により中断もあって、結論を得るのに3年を要しました。本来ならば次の見直しが行われるべき時期に来ているのではないかという状況でございます。全体で18回の検討の結果、非常に難産でございましたが、循環型社会の構築にさらなる一歩を踏み出す幾つかの重要な施策を提言する形でまとめることができました。詳細はこの後、事務局から説明いたします。

 なお、事務局には、この場をかりまして、多大な尽力をいただいたことに深く感謝を申し上げておきたいと思います。

 個別の提言施策の中で私個人として重要性を強く意識しているのは、次の2点でございます。第1点目は容器包装の3Rに対する国家全体としての目標設定に向けた検討が開始されるようにまとまったことでありまして、また、第2点目は地域協議会の設置が認められまして、多くの地域で地元メンバーによる、その地域の特性を生かした取組が展開されるであろうということでございます。また、報告書に盛られた提言施策は、次回の見直しに向け個別の残された課題をサブグループや検討会で議論していく道筋がつけられました。さらに、こうした中で実施可能な対応は次の見直しを待たずに対処できるということが了解されたことも合同会合の大きな成果と言えると思います。

反省点もございます。大きな点は合同会合のあり方やその構成についてでございます。検討に3年もかかりました要因の一つもここにございます。本来すべきであった今後のあるべき方向性について、冷静でかつ十分な議論ができたという状況には残念ながら言いがたいというふうに私自身、感じております。5年スパンという見直しだけではなくて、10年スパンというもう少し長期のスパンの見直しの際には、ぜひこの点を考慮して対応していただいたほうがよいのではないかということを申し上げておきます。

 関係者の共同作業で、施策の具体化や事業の実施が行われるということ、これは先ほども御案内のあった伊勢志摩サミットや富山環境大臣会合等で訴えられた資源効率の改善や海洋ごみ問題への対応としても極めて重要であります。今回のことも含め、さらに今後も粘り強く循環型社会の構築を目指した取組が積極的かつ強力に行われることを期待しているものでございます。

 意見具申の詳細につきましては、引き続いて事務局より説明してもらいます。事務局、よろしくお願いします。

○リサイクル推進室長(循環型社会推進室長併任) それでは、資料3-1を用いまして、A3の横長の紙でございますが、報告書のポイントについて御説明させていただきます。

 まず、Iの容器包装リサイクル制度の現状と成果でございます。平成12年の完全施行から15年経過いたしまして、消費者による分別排出の取組が定着し、国民の環境への関心や3Rに関する意識の醸成がこの一般廃棄物の重量の2割、容積の6割を占める容器包装リサイクルの日々の分別収集・選別保管・再商品化によって進展しています。また、市町村の消費者による啓発や収集量の増加あるいはベール品質の向上、そして、2万社に上ります特定事業者による再商品化の進展、毎年約380億円をかけた取組等あるいは環境配慮設計による排出抑制の努力等、これまで法の目的に照らした成果が上がっているというふうに分析しております。

 2番目でございます。容器包装リサイクル制度の評価と課題でございます。これまでの成果により循環型社会の形成、それから、エルマウ・サミット首脳宣言等を受けた資源効率性の向上の必要性あるいは社会全体のコスト低減を目指した効率化、あるいは複合的な課題を総合的に捉えた取組の重要性、こういったものに立脚しまして、今後とも例えば③にございますような収集量の拡大ですとか、あるいは④にございますようなリサイクル事業者による生産性の向上、あるいは5番目、再生材の需要拡大あるいは6番目、パリ協定を受けた地球温暖化問題、あるいは海ごみ対策等の対応などに今後ともこの容器包装リサイクル制度は応えていく必要があるということで、今後の制度の見直しに向けた基本的な視点として、環境負荷や社会全体のコスト低減、容器包装のライフサイクル全体を視野に入れた3Rの進展あるいは関係主体による協働、そして、3Rの推進における好循環、下記の図のように、緑のところでございますが、消費者による排出抑制や再利用の一層の推進、消費者の分別意識の向上から始まりまして、市町村による収集量の拡大あるいはベール品質の向上、それから、回収ルートの多様化、そして、特定事業者、それから、リサイクル事業者の協働によります環境配慮設計の促進やリサイクルの生産性の向上、そして、リサイクル製品を原料としたマーケットの拡大・高付加価値化、需要の拡大、こうした取組を上流から下流まで一体的に捉えて改善策を講じていくという必要性が課題となりました。

 IIIでございます。具体的な施策例として、まずリデュースの推進のところでは、環境配慮設計による新しい手引き等も出ておりますが、これらの取組の一層の推進、2つ目、3R推進団体8団体による自主行動計画のフォローアップの着実な実施、あるいは3つ目、容器包装使用量が特に多い業界の特性を踏まえた自主的な取組の検証、そして、関係者が協働した取組等が施策として提言されました。

 また、リユースにつきましては、1つ目、リユース瓶の規格の統一化あるいは共通のプラスチックケースなどの回収インフラの整備、あるいは3つ目でございますが、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会を契機とした3R推進方策あるいは人材育成等も提言されました。

 右の一番上でございます。分別収集・選別保管でございますが、先ほど永田委員長からのお話にございましたように、地域協議会を活用して分別収集・選別保管の優良事例や消費者への情報提供等を地域の主体間が連携して推進していく施策、あるいは2,500億円とも言われています分別収集・選別保管に係る自治体費用の透明化に関する調査の継続、あるいは一般廃棄物会計基準の簡素化の検討、さらには、市町村とリサイクル事業者が行う選別を一体化するような実証研究あるいは容器包装以外の製品プラスチックの一括回収の実証研究、そして、永田委員長から御紹介ありました国全体としての目標設定に向けて容器包装のフローの整理と指標の検討を進めるという取組、あるいは自治体負担の軽減策を含めて社会全体の費用低減あるいは各主体の役割分担がいかにあるべきかの引き続きの検討、こちらが大きな論点となっております。

 また、合理化拠出金のあり方につきましては、自治体への配分方法の検討ですとか、あるいはこの拠出金の再活性化、投資としての活用についても施策例として上がっております。また、市町村ルートとは別の店頭回収ルートの拡大、多様化ということで、この法的位置づけの検討なども提言の中にまとめられております。

 また、分別排出につきましては、市民にわかりやすい識別表示についてさらなる検討が必要だということが提言されております。

 また、プラスチック製容器包装の再商品化につきましては、この2行目からでございますが、材料リサイクル、ケミカルリサイクル、多様な再商品化手法のバランスのとれた組み合わせを保ちつつ、その中で優良な事業者がポテンシャルを伸ばし、健全な競争ができるような環境を整備することが必要だということで、具体的には3つでございます。分別収集実施市町村の拡大方策の検討、あるいは入札制度の見直し、それから、再生樹脂の規格化・標準化の検討が大きく打ち出されております。あわせて、それらの制度見直しを行うこととあわせて多様な再商品化手法のポテンシャルを最大限生かした循環型社会に向けた取組を先ほどの左側の消費者から最終の再商品化利用事業者まで、社会全体として行っていく中で、当面多様な手法のバランスが保てるよう材料リサイクル優先50%枠を維持するということが提言されております。

 また、現在の総合評価制度につきましては、さらに質の向上に寄与する評価を重点化すること、あるいは第三者認証を活用することなどの提言をいただいております。また、入札制度全体につきましては、優良事業者がポテンシャルを伸ばせるような入札制度の検討ということで、リサイクル設備の稼働率がより高まるような取組、あるいは材料リサイクル事業者の中で希望する事業者は、優先枠を放棄して一般枠での入札を選択できるような仕組み、それから、リサイクル手法のコスト構造の透明化や再商品化製品利用製品の用途の透明化等も提言されました。

 それから、それ以外の施策として、その他の2つ目でございますが、市町村により独自処理されたペットボトルの海外流出後の実態把握調査の強化、それから、下から2つ目のリサイクル費用を払わないただ乗り事業者対策について、引き続きの指導、公表や必要に応じた罰則の適用というようなことを強化するようお話がございました。

 「終わりに」でございますが、今後の進捗状況の経済的なフォローアップを行いながら、適時適切な見直しを行うこと、また、5年後を目処に検討、必要に応じた見直しを行うということが報告書のポイントでございます。

 簡単ではございますが、私からの説明は以上でございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明に対し何か御質問はあるでしょうか。いかがでしょうか。

 では、藤井委員からお願いいたします。マイクを。

○藤井委員 永田委員の冷静かつ充実には少し言いがたいという大変な議論だったんだろうなと思いながら、想像しながら拝見しました。

 1つ伺いたいんですが、2項の評価と課題のところの排出抑制、再利用、ここのところの①がどのぐらいの重きを持って議論をきっちりできているのかなということが全体で言うと、マーケットの拡大であったり、さらに分別収集量を高めるとかというふうになっていて、全体のマテリアルの議論がどうできたのかなというのが1つと、それから、特定事業者が年間350億円かけている、それから、自治体が2,500億円かけていると。そのうちの何がしかはペットボトルにも行っていると思うんですが、その他のところの第2項にある、これはこの間もかなり伺いましたが、市町村が独自処理されたペットボトルの海外流出です。これが量的にどんな傾向にあるのか、減っているのか、増えているとすればどういうカーブなのか、そこの辺りをぜひぜひきっちりと議論していただきたいなと。多分、市民は相当頑張って分別して、きれいにして出そうということはあるんですが、全体の流れから言うと、大変不都合のお金が使われているのではないかということを懸念しながら報告書を拝見しました。

 御苦労さまでございました。

○酒井部会長 それでは、引き続いて森口委員、どうぞ。

○森口委員 ありがとうございます。私もこの合同会合に参加させていただきまして、ちょうど一昨日の会合で正直申し上げまして、いろいろその時点での不満もございましたので、今日はちょっとどういうふうに申し上げようか悩みつつ来たわけでございますが、永田先生のほうから「冷静かつ十分な議論ができたとは言いがたい」という大変真摯なお言葉をいただきまして、これはもうそれでおさめるべきかなというふうにも感じております。

 しかしながら、永田先生の御認識が合同会合全体としての認識なのかどうか、この場では、私どもは永田先生の真摯なお言葉を聞くことができるわけですけれども、一昨日の会合は必ずしもそのような雰囲気で進んだと私は理解しておりませんで、特にカウンターパートである産構審側の関係者にもぜひ今日の永田委員のお言葉については間違いなくお伝えをいただきたいなと思います。

 諸般の事情があったということで、諸般の事情という表現ですので、その内容がいかなるものであったか、つまびらかになることはないとは思いますけれども、非常に限られた時間の中で議論せざるを得なかったと。時間制限をかけられて、私どもも1分半とか2分とか限られたら、その中で意見をまとめるのはそれなりに得意のつもりではおりますけれども、そういう中で議論したということ自身については、最後の会合でも大変御不満の発言もあったかと思います。

 また、一昨日の会合についてちょっと細かくなりますが、御案内をいただいたときには2時間というスロットで最初の御案内をいただいたにもかかわらず、実際には1時間半という時間を切られ、それの中で再発言を求めておられる委員がおられたにもかかわらず、今回は永田先生の御担当ではなかったんですけれども、そういう札をとるということもなくて、ちょっと議事運営に関して私はいかがなものかということで札を立てましたし、もう一方、札を立てておられた方もあったんですけれども、そういう発言の機会も与えられないままで議事運営がなされたということで、やはりそういう進行の仕方そのものに関しての不信感が残るということは大変まずいと思いますので、それはぜひ今後御配慮いただければと思います。

 しかしながら、永田先生からもお話しありましたように、5年を待たずに継続的なフォローアップをしっかりやっていくということが書き込まれたことは、非常に重要だと思います。その中で具体的にどういうフォローアップ体制でやっていくのかということについての案も示されたわけですが、やはりそれもどこの責任でやっていくのかということに関して、なかなか共通理解が十分に得られていない部分もあったかと思いますし、それを議論する時間もなかなかなかったということで、それぞれの点についてどういう体制でフォローアップをしていかれるのか、この後、富山の物質循環フレームワークの中にも非常に重要なところで透明なフォローアップということが書かれているわけですので、それはぜひこの容リ法の見直しに関しても、透明なフォローアップをぜひともよろしくお願いしたいと思います。

 長くなりましたが、ちょっと2点だけ各論を申し上げたいと思います。資料3-1の再商品化ということの中では、総合評価制度、それから、入札制度の見直しということが出てまいります。総合的評価制度というのは、客観的にある種科学的な基準に基づいてどのように評価していくかということの基準を定めていくというプロセスと、それから、それに基づいてどの程度入札の中で優良な事業者を優遇していくのかというところの制度設計に分かれると思っております。一体となっている部分もあろうかと思いますけれども、前者は純粋に科学的・技術的な議論かと思いますし、後者はやはりもろもろの諸般の事情の中で決めていかなければいけないところもあると思いますので、その辺りの役割分担を明確にしていただきたいなと思います。

 あと、最後3点目は、これは一昨日も申し上げたんですが、どうしても容リ法という枠の中で議論をすることの制約というのが多々あったなと思っております。特に今回のパブリックコメントに関しては、民間企業からの御意見についての社名も付す形で、この社はこのように考えていると、そういうこともわかるような形でパブコメの詳細が開示されたわけですけれども、その中で、やはり容器包装リサイクル法だからここまでというやや硬直的に私にとって感じられる意見がございました。

 ちょうど先週、素材別のリサイクル戦略マップということで、リサイクル推進室のほうから特にプラスチックに重点を置いた議論をされているかと思います。そうすると、容器包装だけでなくて製品プラスチックをどうしていくのか、こういう話が出てくるわけですが、容器包装リサイクル法の世界でやると、製品プラスチックというのは容リ法になじまないと、こういう議論になってしまうわけでございまして、やはり容リ法の世界ではない、より上位あるいは別の場で議論するべきであろうというふうに申し上げましたところ、部会長を含め複数の学識経験者委員のほうから御支持の発言をいただきましたので、ぜひともそういった場の設営、特にプラスチックに限るものではないですが、プラスチックに関して容器包装以外も含めたリサイクルのあり方に関して、中長期的な検討ができるような体制の整備をぜひともよろしくお願いしたいと思います。

 大変長くなりまして、恐縮です。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 では、引き続いて佐久間委員、お願いいたします。マイクを。

○佐久間委員 すみません、ありがとうございます。私から2点です。

 まず、今回この報告書に記載された今後の施策、これについておまとめいただきまして、ありがとうございます。もうこういう施策が決まったからには、ぜひスピード感を持って実行に取り組んでいただきたい。そのために具体的なロードマップを作成し、PDCAが回るようにしていただきたいと思います。特に自治体においての収集をさらに進めると、こういうことに関しては、これ国が責任を持ってやっていただくと。やはり環境問題というのは、当然グローバルな問題、少なくとも自治体単位の問題ではなくて国全体の問題ということですので、地方自治、自治事務といったような観点ではなくて、国が責任を持って自治体に働きかけて、この収集をさらに進めていただきたいというふうに思います。

 2点目としまして、今回議論されました材料リサイクルの優先枠50%、これについては当面維持と、こういうことでございますので、これにつきましては、今後閣議決定、規制改革会議の答申を踏まえた閣議決定の趣旨に沿って冷静な議論が進むよう期待しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。この点は5年を待たずということだと思っておりますので、よろしくお願いします。

 以上です。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 引き続いて新熊委員、お願いいたします。

○新熊委員 容リ法の評価を取りまとめるというのは、非常に大変な御苦労があったかと推察申し上げます。その上で、それは十分承知の上ですけれども、報告書に対してコメントさせていただきたいと思います。

 今さらではありますが、また、私が申し上げるまでもないことでありますけれども、容リ法の最大の問題点というのは、拡大生産者責任の理念に反しまして、事業者の責任負担が非常に小さくて自治体の負担が非常に大きくなっていることであります。このことというのは、業界と対話をして自主的取組を促していくという日本伝統的なアプローチが持つ限界を表しているというふうに思います。業界の数が少ないと、このやり方というのはうまくいくんですけれども、容リ法のように規制される側の業界団体の数が非常に多いと、調整が当然難航いたしますので、関連業界と対話して自主的な取組を促すというこれまでのアプローチではうまくいかないということだと思うんですね。

 では、どうしたらいいかということなんですけれども、やはり政策当局でありますこの場合、環境省の強いリーダーシップというのが求められるんだと思います。今後、拡大生産者責任の理念に即して事業者の負担を増やし、そして、自治体の負担を減らすという根本的なそこにメスを入れるつもりはあるのでしょうかという大変難しい質問であるということはよくわかっておりますけれども、あえてちょっとお伺いしたいと思います。

 以上です。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 では、中村委員、どうぞ。

○中村委員 本日からこの部会に加えていただいた中村です。よろしくお願いいたします。

 今、事業者のほうに負担を寄せるというお話がありましたが、事業をやっている側から意見を申し上げますと、やはり今の仕組みが非常にうまくいっているということは、これは確かだと思っています。その中でもさらに良くしようということで、ここにいらっしゃる皆様が大変な努力をされていることに対し、大変有難く思っております。

 その中で、この仕組みは関係主体が多く存在する中で、現在、このようにうまく運用されている仕組みですので、まずはこの仕組みをもっと効率的なものにできないかという観点から議論を行っていただくのがよろしいのではないかと思います。この報告書のポイントは資料3-1に幾つか書いてありますが、目立つのは透明化という単語です。やはり今の仕組みを透明化して、関係者の中でお互いがどういうことをやっているかを理解した上で、もっと効率化することができないのかという視点に基づいて先ずは議論を行っていただきたいというのが私どものお願いです。

 以上でございます。

○酒井部会長 それでは、多くの質問事項をいただきました。御意見もあったかと思いますが、事務局のほうから回答、できる範囲をお願いできればというふうに思います。よろしくお願いいたします。

○廃棄物・リサイクル対策部長 ちょっと個別の論点は担当からと思いますが、まず審議のあり方について、永田委員長からもある意味、事務局に対しては厳しい御指摘がございました。また、森口委員からも議事の進め方についての御意見を賜りました。

 それで、やはり多様な主体が取り組んでいるこの制度の検討をするということで、非常に多くの方々に御参加いただいての議論という形になりました。そしてまた、回数も18回ということで、さまざま意見の相違のある論点についての議論を積み重ねようということでやってきたわけでございますけれども、具体的に言いますと、合同会合自体は委員の数が42名という形でございまして、そういった中で、審議時間の制約の中で議事進行の難しさ、委員長、座長には大変御苦労をおかけしてしまったかというふうに思っております。やはりしっかりとした議論をして、制度を見直していくということは大切なことだと思います。森口委員からの御指摘の点、我々としても事務局として真摯に受け止めて、やはりこういった形の議論の進め方ということについて、また先生方とも御相談しながら、どういう形で進めていくのが適切なのか考えていきたいと、こういうふうに思いますので、またよろしく御指導賜りたいと思います。

 それで、容リ法自体は今回の評価・検討のいただいた報告書の中で、まださまざま宿題をいただいていると思います。検討すべき課題、それについては、大まかな検討の主体なり、あるいは実施の主体ということについても大体のところは示していただいたというふうに考えてございます。そういう意味で、ここに示された課題について一つ一つしっかりと対応してまいりたいと思います。そういった対応の中で、先ほどそれぞれの審議のあり方などについても御指摘をよく受け止めて対応していきたいと、こういうふうに思います。

 個別の論点は、また担当から御説明いたします。

○リサイクル推進室長(循環型社会推進室長併任) 今、部長から話がありましたとおり、運営の改善については真摯に受け止めて対応させていただきたいと思います。

 個別の論点につきまして、多くの御指摘をいただきまして、ありがとうございます。

 まず、藤井先生からいただきました御指摘でございます。排出抑制についての議論について御質問をいただきました。排出抑制につきましては、これを進めていくべきだということにつきましては、全ての委員の同じ方向での議論がございました。それをこれまでの取組を踏まえまして、例えば資料3-2、報告書資料の4ページ目でございます。例えばですけれども、「小売業における排出抑制の取組」というところで、3つ目の段落でございますが、定期報告制度によりますと、容器包装を用いた量は例えば平成19年度に44万トンだったところが平成26年度については36万トンまで減少しております。原単位で見ると、この努力の成果がわかると思うのですが、最も大きな割合を占めるプラスチック製容器包装について、容器包装に用いられた量とそれに密接に関わる売上高を比較した場合、平成19年度を100とすると、平成26年度は86.3まで容器包装を用いた量が低減しております。また、容器包装排出抑制に係る目標が平成19年度には86.9%だったのが、平成26年度には93.1%までいっております。より環境によい製品を拡大生産責任に基づいてつくろうということで、新しい手引きが関係者の議論のもと出たところでございますけれども、それを実効あらしめるとともに、そういった製品を消費者の皆さんに選んでいただくような普及啓発も関係者が一体となって行っていこうというような議論がございました。

 それから、ペットボトルについては、例えば、当初は色が違ったりなどもあって、逆有償でリサイクル費用を特定事業者が払ってリサイクル事業者にリサイクルしていただいていたんですけれども、ペットボトル透明化等の統一化の努力等の結果、現在はペットボトルはリサイクル事業者がそれを買って事業化するというようなところまで進展しております。

 それから、ペットボトルの海外への流出の話でございますが、市町村に回収していただいて指定法人を経由して国内でリサイクルされているのが約20万トンに対して、自治体が指定法人を介さずに独自に処理しているものが約10万トンというふうに言われております。この約10万トンの行方、海外への流出も含め、どうなっているのかについては、今年度も実態調査の予算を組んでおりますので、調べてまいりたいというふうに考えております。

 また、透明なフォローアップの御指摘もいただきました。こちらについても、経済産業省とともにしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 また、総合的評価についての見直しの方向性については、一昨日の審議会でも方向性が示されましたので、これを受けて科学的技術的な観点から、再生材の品質の向上を重視した評価の見直しを行っていきたいと思います。あわせて、入札制度につきましては、基本的な方向性について、審議会のサブグループで大きな方向性を示した上で、一方で具体の数値のようなダイレクションについては、役所のほうで指示をして、細かな運用の詳細については指定法人で検討をするというようなプロセスを考えております。

 また、先ほど容器包装は制度の枠の中でどうしてもとらわれてしまって、例えばプラスチックならプラスチック、似たようなものは容器包装以外の枠でも使われている、あるいは一廃ではなくて産廃としても使われていると、こういった枠を越えた取組について環境省のほうでも先週、素材別の戦略マップをつくったところでございます。欧州委員会のほうも来年度プラスチック戦略を公表するという話がございます。こういった素材横断的なリサイクルの取組についての検討を、環境省でもしっかり続けていきたいというふうに考えております。

  また、ロードマップというお話がございました。例えば目標設定についての検討あるいはさまざまな実証研究等について、これも絵に描いた餅とならないよう取組を進めながら、その道筋を定めてまいりたいというふうに考えております。

 それから、拡大生産者責任について事業者と自治体の負担はどうなるのかというような御指摘もございました。同じく報告書3-2の20ページのところでございますが、ここに市町村と特定事業者の役割分担のところのまとめがございます。前段のほうでは、容器包装リサイクル制度は円滑に機能しているという評価の下で、現行の役割分担を維持した上で拡大生産者責任の考え方、これだけに基づかないで、現行制度の効果的な運用の検討等を進めていくべきではないかという意見と、一方で、自治体はこの分別収集費用が財政を圧迫している現況あるいは他の処理、焼却処理との比較において、手間、費用を理由に収集・分担をやめる自治体も一部で出てきている中、社会全体のコストを軽減しながら各主体の負担の妥当性を検討して、海外事例も参考にしながら、拡大生産者責任に基づく役割の見直しを行うべきという意見も出ました。以上を踏まえて、この自治体費用の透明化を図りながら、役割分担の考え方については引き続き議論を進めていくというようなことになりましたので、この点については、また関係者間での議論を深めてまいりたいということで事務局としては考えております。

 それから、大きなたくさんの本当に関係者がいるがゆえにそれぞれの仕組みの透明化を図りながら、お互いの理解を高めるような議論、こちらについてもしっかりやってまいりたいというふうに考えております。

 また、材料リサイクルの50%優先枠の維持につきましては、これまでの45時間にわたる議論の末、出てきたものでございます。入札制度の見直し等を行いながら、あわせてこれを当面維持することによって、さまざま材料リサイクル、ケミカルリサイクルそれぞれの手法の中で優良な事業者がポテンシャルを伸ばす仕組みとなるよう、取組を進めていくことが今回の報告書の中で与えられたミッションであるというふうに考えております。

 私からは以上でございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

○永田委員 酒井先生、ちょっと一言いいでしょうか。

○酒井部会長 どうぞ。

○永田委員 すみません、時間をとっちゃって。どなたかというわけじゃありませんが、一つ市民ということで考えると、市民の方からは分別排出等で機会費用の件では大いに協力いただいて、なおかつ価格転嫁の条項があるんですよ。ですから、費用負担をしているんです。そういう人たちの気持ちをくみ上げてこの制度を運営していかないと、もうこれは循環型社会へ向かった流れということは言い切れない。そういう中では、市民の方はもう20年たつんですけれども、一生懸命努力してくれた方がいらっしゃる。その人たちが達成感を抱けないというのは、やっぱり問題が多いなというふうに私自身は認識しています。ある意味、私、制定に関わった人間からすると、ちょっとこれは問題ありの制度だなという気持ちはあります。本音です。

 それからもう一つ、進行の話が出てきましたが、進行のベースになるのはあり方とか委員構成なんです。それで、ちょっとそういう意味では、いろいろ調整に時間がかかる。いろんな方が参加して、いろんな意見を言うというのは、それはそれでいいんですけれども、調整して最後の結果にならないと報告書が出てこないというのがこれまでのやり方でした。大概のときは、そうやっています。

 ところが、そうやっていうと、どうしても先ほど申し上げたような根幹になる部分の議論がなかなか進まないんですよ。それで、私が提言するのは、サブグループとかそういうものをきちっとつくって、本当は原則になるようなところの議論も文字化して一遍はお示ししておいたほうがいいと。これは国民に対する責任でもあると思う。あるいは委員の構成を少数に絞ってしまって、もう利害関係者を入れないというわけではないですよ。それが多過ぎる気がするんです。そういうものをきちっと絞って議論して、あるべき姿のところをまとめて、その後の調整はそれこそ両省の役割ですよ。そこで力量を発揮してください。そういう方式が私はあるんじゃないかなというふうに思っています。

 ロードマップ、これも非常に重要です。ちょっと今回示された中では、まだきちっとしたロードマップ、責任体制とかPDCAの話もでき上がっていません。それは次の委員会までにはやってほしいというふうに環境省には申し上げてありますが、できるだけ早く取り組んでほしいなというふうに思っています。

 それから、役割分担の件です。これも先ほど申し上げた根幹の部分なんです。この議論というのは、お互いに意見を言いっぱなしみたいな格好で終わってしまうので、やっぱりきちっと議論していくべきなんじゃないかという気がいたします。そういう意味では、御指摘いただいたこと、まだまだ課題だというふうに認識していますので、ちょっとこんなことを言うと申し訳ないんですが、私、実はこの問題をやるのにまだ現役でした。ところが、もう今は引退しました。もう私の時代じゃないなという認識がありますので、そのつもりで発言しているんですが、ぜひこの問題、次回あるいは引き続いてという話になりますが、皆さん真剣になって考えていただきたいなというふうに思っております。よろしくお願いします。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。本日はこの容器包装リサイクル関係報告事項ということで、その質疑という位置づけでありましたが、非常に重たい御審議をいただいたと思っております。この部会としても、今後この運営方法、進行等々に関しても、非常に関わりの深い課題でございますので、またいい方向を目指して御審議をいただければというふうに思っております。では、この課題に関してはこの辺りで済まさせていただいて、よろしいでしょうか。

 どうもありがとうございます。

 それでは、次に進ませていただきます。本日の議事の1つ目でございます。第四次環境基本計画の点検に関する関係省庁ヒアリングということで用意をいただいております。本日は、事務局である環境省が環境基本計画の物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組部分における7つの重点取組項目に関しまして、各省の取組状況とその評価、課題をまとめて説明をされます。その後、各省に対する質疑をいただければというふうに思っております。

 本日は、環境省のほか経済産業省、農林水産省、国土交通省に出席をいただいております。

 それでは、まず事務局、環境省のほうから今後の環境基本計画の点検の段取りと本日のヒアリングの流れについて説明をお願いいたします。

○リサイクル推進室長(循環型社会推進室長併任) 今後の環境基本計画の点検の段取りと本日のヒアリングにつきまして、資料1-3の1ページ目を御覧いただければと思います。

 資料1-3でございます。こちらは前回の部会で配付いたしました本年度の環境基本計画及び循環基本計画の点検・評価の進め方の資料でございます。本年度は真ん中の下線のところにございますとおり、循環基本計画の評価に先立ちまして、環境基本計画の循環部分の点検・評価を行う必要がございます。

 3ページ目の中央部分を御覧ください。環境基本計画は2年に一度、循環部分の点検を行っておりますが、前回は①から⑦の環境基本計画のうち循環部分の重点取組評価部分のうち⑤の環境産業の育成と⑦の国際的な取組の推進の2項目の点検を行いました。今回は、この3ページ目の4のところにございますとおり、①から⑦の全ての点検を行うこととしております。本部会では、既に循環基本計画の点検を2回行っていただいておりますので、その結果を活用しながら環境基本計画の点検・評価を行いたいと思います。また、この次に説明させていただくG7富山環境大臣会合の成果も踏まえまして、次の環境基本計画の策定に向けた課題等の提示を次の循環部会では行っていただければというふうに存じます。

 また、資料の4ページ目の下段のところからのスケジュールでございますが、本部会においては本日を合わせて2回環境基本計画の点検を行わせていただくこととしております。今回、1回目は関係省庁ヒアリングをいただきまして、そのヒアリング結果を踏まえて、次の循環部会で点検評価の案について御議論いただき、その成果を中環審の総合政策部会のほうに報告する段取りとなっております。

 次に、本日のヒアリングの進め方につきまして、資料1-1、A3横長の紙を御覧いただければと思います。

 こちらは今回の基本計画の循環部分の点検・評価の基礎資料として作成したものでございます。環境基本計画の重点取組ごとに循環基本計画の点検結果から対応する指標や各省の取組例を抽出し、それをベースに評価を行って、今後の課題を事務局案として記載しております。この資料がそのまま点検報告書になるということではなくて、この基礎資料と本日の議論を踏まえて、次回別途点検評価書の案をつくって御議論いただければと思いますが、本日のこの資料もその参考資料としては添付させていただければと考えております。

 次に、資料1-2でございますが、こちらは資料1-1に記載した定量的な指標の実際のデータをこれまでの循環基本計画の点検の資料などを活用して、抜粋したものでございます。本日のヒアリングでは、まず事務局である環境省から資料1-1を中心に、資料1-2も引用しながら御説明をさせていただき、その後、委員の先生方から関係省庁を含めて質疑応答させていただければと思います。資料は環境省のほうから時間を省略するために、まとめて後ほど説明させていただければと思います。

 以上でございます。

○酒井部会長 それでは、進め方を御説明いただきました。何か御質問はあるでしょうか。

 それでは、早速環境基本計画の循環分野における取組状況、その評価・課題につきまして説明をお願いいたします。

○リサイクル推進室長(循環型社会推進室長併任) それでは、資料1-1を御覧いただければと思います。

 1枚めくっていただきまして、資料の構成でございます。一番左に環境基本計画の循環分野の①から⑦の重点取組事項を抜き出しております。その次の列に対応するような定量指標、それから、各省の取組例を記載しております。また、その右の評価及び理由の列におきましては、指標や取組例を踏まえまして、重点取組事例の進捗について、丸、三角、バツの3段階で評価しております。1ページ目の真ん中ほどに書いてございますが、丸については取組が進んでおり、次期計画でも引き続き取組が必要と考えられるもの、三角は現行では取組が不十分であり、次期計画では取組強化が必要と考えられるもの、バツは現行で取組がなされておらず、次期計画では取組として削除するか、あるいは抜本的な強化が必要なものと考えております。

 なお、評価については、どこか個別の省庁の取組というよりは、環境基本計画の記載に照らした政府全体としての取組の評価となっております。

 また、この評価を踏まえて、その右の列については今後の課題を書かせていただきました。さらに一番右の列は、参考としてこの環境基本計画の記載に対応する第三次循環基本計画の記述を抜粋しております。この調査票は事務局で原案を作成し、各省に確認いただいたものでございます。

 説明を資料1-2のデータを横に置きながらお聞きいただければと思います。

 それでは、1ページの重点取組事項①「質」にも着目した循環資源の利用促進・高度化の説明でございます。Aが排出者責任・拡大生産者責任の徹底や製品製造段階からの環境配慮設計のさらなる推進でございます。

 指標としては、資料1-2の1ページ目以降に製品アセスメント、環境配慮設計の業界のガイドラインの整備数等を用意してございます。戻りまして、1-1の取組例としては、廃棄物処理法に基づく広域認定あるいは各種リサイクル法に基づく自主的な環境配慮設計を挙げております。

 評価としては三角としております。この5行目でございますが、法定外の環境配慮設計は十分な評価・分析ができていないということで、今後の課題として2つ目のポツ、各種リサイクル法の対象外の製品についても、製造段階からの環境配慮設計の状況を把握し、取組を進めていく必要があるというふうに考えてございます。

 また、Bの貴重な資源を含む小型家電等の使用済み製品から有料金属の回収を推進する新たなリサイクルシステムの構築あるいは自動車等横断的に対象としてレアメタル等のリサイクルに係る最適な対応策を幅広く検討するという点でございます。

 指標としては、資料1-2の5ページ以降に小型家電のリサイクル法あるいは家電リサイクル法に基づく回収率を載せております。取組例としては、小型家電リサイクル法の施行、それから、3つ目のポツでございます使用済自動車やリチウムイオンバッテリー、超硬工具のリサイクルを挙げております。

 こちらの評価としては丸でございまして、小型家電リサイクルシステムやレアメタル等に取り組む主要製品のリサイクルが進められているというふうに考えております。一方、課題としては、1つ目、小型家電のさらなる回収量の増加、質の増加、2つ目、使用済み電気電子製品の全体の回収量の増大、3つ目、次世代自動車や太陽光パネルなど、今後普及が進む製品のリサイクルを進めていく必要があると考えております。

 Cでは、水平リサイクルのような高度なリサイクルを定着させることを目指し、動脈・静脈の連携の促進、技術開発、普及、LCAの観点からの環境負荷低減、静脈物流のコスト低減を図ることとなっております。

 指標としては、資料1-2の6ページ目から循環利用率や循環型社会ビジネス市場の規模のデータを挙げております。取組例としては、食品リサイクル法に基づくリサイクル・ループ、資料1-1の3ページ目、1つ目のポツでございますが、エコタウン事業、2つ目のポツ、アルミ合金等の水平リサイクル、3つ目、環境研究総合推進費による研究開発、鉄スクラップあるいは再生プラスチックの高度利用、一番下、バイオマス事業、それから、4ページ目、静脈物流の効率化への支援などを挙げております。

 こちらの評価としては丸と考えておりまして、いずれも取組が進められているというふうに考えております。一方では今後の課題として、2ページ目のCの1つ目でございますが、動静脈の連携の取組が限定的である、2つ目、情報共通等が図られていないこと、あるいは3つ目、技術開発普及の一層の強化、それから、3ページ目の1つ目でございますが、低炭素なリサイクル、2つ目、安定的かつ質の高い再生材供給等を進めていく必要があるというふうに考えてございます。

 4ページ目のD、個別リサイクル法について必要な見直しを行う、また、個別リサイクル法の対象外となっているものを含め実態把握を行って、さらなる活用を図る、さらに、循環資源がどのように収集され、利用され消費者が容易に把握することができるような情報発信を行い、3R行動の改善を促すというふうにされてございます。

 指標としては、資料1-2の8ページ目に具体的な3R行動の実施率や1-2の9ページに各種リサイクル法の法定目標の達成状況等を掲げてございます。取組例につきましては、資料1-1に戻りまして、容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、建設リサイクル法、食品リサイクル法、自動車リサイクル法、小電リサイクル法の評価・見直しなどを挙げております。

 評価としては4ページ目のところにございますが、個別のリサイクル法については丸でございますが、個別リサイクル法外のものあるいは消費者への情報提供は三角といたしております。また、今後の課題として2つ目のポツでございますが、個別リサイクル法対象外のものについての実態把握や活用方策の検討、3つ目のポツで消費者への情報の発信方法の検討などを進めていく必要があるというふうに考えてございます。

 続きまして、5ページ目の一番下のところの基本計画重点取組事項②低炭素社会、自然共生社会づくりとの統合的取組に移らせていただきます。

 Aとして、3Rが進めば廃棄物の焼却量や埋め立て量が減少し、廃棄物部門由来の温室効果ガスの排出量がこれより低減することから、3Rの取組を進め、廃棄物由来の温室効果ガスの一層の低減を図ることやバイオマス系の循環資源の原燃料への再資源化や廃棄物発電の活用を進めることとしております。

 指標としては、資料1-2の10ページ目に廃棄物部門由来の温室効果ガス排出量の推移や廃棄物の原燃料化や廃棄物発電等を通じた他部門での温室効果ガス排出量のデータを掲げております。取組例としては、1-1の6ページでございますが、循環型社会形成推進交付金による高効率エネルギー回収の推進あるいは予算事業による廃棄物処理事業支援やエコタウンの低炭素化か、あるいはバイオガスの利用の促進などを掲げさせていただいております。

 評価としては5ページ目でございますが、丸とさせていただいております。廃棄物部門由来の温室効果ガスの排出量は低減傾向にあり、一方でバイオマス系循環資源の原燃料化や廃棄物発電等の取組の進展が進んでおります。一方で今後の課題としては、こうした原燃料化やエネルギー利用にとどまらずに、3R、排出抑制やリユース、マテリアルリサイクルなど全体の取組によって温室効果ガス排出量の削減を進めていく必要があるというふうに考えてございます。

 6ページ目の下、B、化石系資源や鉱物資源の投入量の抑制や生物の生息環境の損失の防止につながること、あるいは再生可能なバイオマス系循環資源の活用を図ることで生態系の保全を図ることから、化石系資源や鉱物資源の効率的な利用や持続可能な農林漁業の進展等を進めることとしております。

 指標としては、資料1-2の11ページに天然資源等投入量の資源種類別の推移や12ページにバイオマス系の廃棄物等のリサイクル率の推移を掲げております。取組例としては、1-1の6ページでございますが、バイオマス資源を活用したバイオガス発電や木質バイオマスエネルギー利用、7ページに環境保全型農業への支援などを掲げております。

 評価としては丸としており、化石系資源や鉱物資源、バイオマス系廃棄物のリサイクル量は増大しております。今後の課題として、こうした取組を引き続き進めていく必要があるというふうに考えてございます。

 7ページ目の中央、基本計画の重点的取組事項③2Rを重視したライフスタイルの変革でございます。Aでは、リサイクルよりも優先順位の高い2Rの取組がより進む社会の構築を目指す、それから、具体的な2Rの取組としてa、制度的にこれを位置づけることの検討、b、3R行動とその効果をわかりやすくまとめ、きめ細やかに情報提供、8ページ目のc、リユース品を広く活用、ビジネス市場につながるような環境整備をすることとしております。指標、取組例としては、生活系ごみ処理の有料化実施地方公共団体率あるいは廃棄物の減量化や循環利用、グリーン購入の意識、一般廃棄物処理の有料化支援、3R行動見える化ツールの開発などを掲げております。

 評価としては三角としております。具体的な2Rの制度化については、食品リサイクル法の例にとどまり、3R見える化ツールの普及率、リユース拡大も実態把握がなされていないか不十分なレベルにとどまっております。今後の課題として、2R推進のための経済的インセンティブや規制的な手法なども含めたポリシーミックスや見える化ツールの利用拡大、リユース業界の優良化などを一層進めていく必要があるというふうに考えてございます。

 Bでは、川上における2Rということで、事業者による容器包装の軽量化、リターナブル容器の利用、長期間利用することのできる製品の開発等について社会的に評価される仕組みづくり等を進めることとしております。指標や取組例としては、容器包装の軽量化のデータあるいは各主体のコミュニケーションによる環境配慮設計の推進、容器包装の環境配慮設計による国際規格の制定などを掲げております。

 評価としては、容器包装の軽量化は丸であるものの、他の部門は三角としております。3Rの取組を行っている事業者が社会的に評価される仕組みづくりが不十分と考えており、今後の課題として、事業者がリデュース、リユースの取組に向かうインセンティブの検討をさらに進めていく必要があると考えております。

 次に、8ページ目、基本計画の重点取組事項④地域循環圏の形成についてでございます。

 この取組では、地域循環圏が循環型社会の形成に資するのみではなく、地域振興や地域経済の活性化も図ることができることから、各主体が連携、協働して最適な規模の地域循環圏を構築できるよう、地域循環圏の概念の高度化、さらなる戦略的な計画策定を進めるということとしております。指標、取組例としては、地方公共団体による循環基本計画の策定数やモデル的な事業の実施、ガイドラインの改善などを掲げております。

 一方、評価としては三角でございまして、概念の高度化や戦略的な計画策定は不十分な状況と考えております。今後の課題として、概念整理や計画策定と実態把握、実際の地域循環圏形成に向けた取組を同時に強化する必要があると考えております。

 また、9ページ目、基本計画の重点取組事項⑤の循環分野における環境産業の育成でございます。

 Aの高度なリサイクルが社会的に評価され定着すること、リサイクル推進が不適正処理につながらないことを前提に廃棄物等貴重な国内資源として捉え、循環産業の確率を目指す、また、環境配慮を通じた成長の達成やグリーン・イノベーションの実現に向けた取組推進を進めることとしております。指標や取組例としては、グリーン購入の意識や循環型社会ビジネス市場規模、グリーン購入法の取組等を掲げております。

 評価としては、循環産業はリーマンショック後拡大し、不適正処理も減少しているものの、水平リサイクルのような高度なリサイクルが定着するまでには至っておらず、今後の課題として、環境物品の購入のさらなる促進などを通じて、高度なリサイクルが社会的に評価されるような仕組みを構築する必要があると考えてございます。

 B、産業廃棄物処理事業者について優良産業処理制度の普及や優良事例の情報発信を強化することや、情報管理の合理化を図るため電子マニフェスト等の一層の活用を図ることとしております。指標や取組例としては、優良認定された産廃処理業者の数や電子マニフェストの普及率、コンソーシアム事業やシステム改良、講習会の実施などを掲げております。

 評価としては、優良産廃業者の認定数や電子マニフェストの普及はいずれも増加しているものの、目標値の5割の達成は4割となっておりまして、三角としております。今後の課題としては、電子マニフェストの一層のシステム改善などを図る必要があると考えております。

 C、我が国の高い3R技術を生かし、我が国産業全体あるいは経済成長に貢献するために循環分野における環境産業の海外展開を支援することとしております。指標や取組例としては、環境省、経済産業省の支援事業などを掲げております。

 評価としては、事業化に至る事例も一部見られることから丸としております。今後の課題として、我が国循環産業が進出しやすい土壌形成のために相手国の自治体・政府に対して制度設計・整備・運用の支援等を実施するなど取組を引き続き進めていく必要があると考えてございます。

 11ページ目、重点取組事項⑥安全・安心の観点からの取組強化の説明をさせていただきます。

 Aでは、アスベストやPCB、鉛等の有害物質について最新の科学的知見に基づき適正処理を図ることとしております。指標や取組例としては、PCBの処理状況やアスベスト無害化処理認定、PCB廃棄物処理基本計画改定やPCB処理特措法の改正、水銀に関する水俣条約への対応などを掲げております。

 評価としては丸とさせていただいております。アスベストやPCB、水銀等について適正な処理が進められていると考えております。一方で今後の課題として、PCB廃棄物処理基本計画に定められた処理期限完了まで、一日でも早い処理あるいは廃水銀の長期的管理の検討や水銀血圧計の回収促進などの取組も進めていく必要があると考えてございます。

  Bでは、大規模災害時でも円滑に廃棄物の処理ができるよう、廃棄物処理の広域的な連携体制の構築、仮置場の確保、災害に耐え得る浄化槽の設備推進等を図ることとしております。指標や取組例としては、地域ブロック協議会の設置や廃棄物処理法、災害対策基本法の改正、災害廃棄物処理支援ネットワークの発足などを掲げております。

 評価としては丸と三角を掲げています。自治体による災害廃棄物処理計画や仮置き場の確保については十分取り組まれていない状況となっております。今後の課題として、引き続き全国単位、地域ブロック単位等各レベルで重層的に廃棄物処理システムの強靱化の取組を進めていく必要があると考えております。

 Cでは、リサイクル原料について、国際的動向も踏まえ、有害物質の混入状況に関する基準の策定、効果的な管理方法の構築等を行うこととしております。指標、取組例はこれまでのところございません。評価としてはバツでございます。今後の課題として、プラスチックの一部について有害物質規制が強化された際にリサイクルが阻害されないような対策を検討する必要があるというふうに考えてございます。

 Dでは、廃棄物の適正処理と地域住民の十分な対話を前提に、必要な廃棄物処理施設、最終処分場の整備を進めることとしております。指標や取組例としては、最終処分場の残余容量や残余年数、廃棄物処理施設整備計画における目標設定や循環交付金による支援などを掲げております。

評価は三角でございまして、残余容量は減少しており、また、地域偏在も見られています。今後の課題として、大規模災害対応などを見据え、必要な廃棄物処理施設や最終処分場の設置等を引き続き進めていく必要があると考えております。

 Eでは、産業廃棄物の移動や処理の状況を電子的に把握できる電子マニフェストの普及を促進することとしています。これは既に取組事業のBで説明させていただきましたので、省略をさせていただきます。

 最後でございます。14ページ、重点取組事項⑦国際的な取組の推進でございます。

 Aでは、有用金属とともに有害物質を含む電気電子機器廃棄物等の開発途上国における不適正処理が問題となっております。一方で、我が国の貴重な国内資源の有効利用の観点から、輸出が増加している循環資源について国内での利用促進を図る、そのためにリサイクル技術開発、普及支援、人材育成などの必要な環境整備を行うこととしています。指標や取組例としては、家電や小型家電の回収率、地方環境事務所における関係省庁と連携した水際対策の強化、有識者による検討などを掲げております。

 評価としては三角であり、エアコンなどスクラップとして海外に流出したものが一定量あるというふうに見られております。今後の課題として、関係省庁やアジア太平洋地域の関係国・国際機関との一層の連携や国内で発生した二次資源について、我が国での金属のリサイクルを着実に進めるため、バーゼル法における規制のあり方等について検討を行い、その結果を踏まえ早期に必要な措置を講ずる必要があると考えております。

 Bでは、国内で住民が分別排出した循環資源が持ち去られる事例が増加していることから、適正な資源循環を確保する観点から、廃掃法の厳格な運用などにより廃棄物の持ち去り対策を強化することとしております。指標や取組例としては、家電製品の廃棄物該当性に係る通知発出や中古品判断基準の運用などを掲げております。

 評価は三角であり、一部の自治体による努力は認められるものの、全体としては十分な対応ができていない状況となっております。今後の課題として、資源の持ち去り対策や違法な不用品回収業者対策として、住民の利便性を勘案しつつ自治体等が始動、取り締まりしやすい仕組みづくりを進める必要があると考えております。

 Cでは、途上国では適正な処理が困難であるが、我が国では処理が可能な国外廃棄物等を我が国の対応能力の範囲で受け入れ、途上国における環境や健康への悪影響の低減と資源としての有効活用を図ることとされております。指標や取組例として、バーゼル法規制対象物質の輸入に係る手続の迅速化、簡素化のための関係法令等の改正、施行などを挙げております。

 評価としては三角であり、我が国のリサイクル施設に受け入れ余力があるものの、手続に時間がかかり、他国との獲得競争に負けているといった指摘があります。今後の課題として、国外で発生した二次資源について、我が国の非鉄金属のリサイクルを着実に進めるため、バーゼル法における規制のあり方等について検討を行い、早期に必要な措置を講ずる必要があると考えております。

 Dでは、我が国から輸出される有害廃棄物等の不正輸出を防止するための水際対策を強化することとされています。指標や取組例としては、再掲となりますが、地方環境事務所における関係省庁との水際対策の強化、バーゼル条約担当官によるアジアネットワークショップの開催などを掲げております。

 評価としては、水際対策は強化されているものの、取り締まりに限界がある状況です。今後の課題として、水際対策現場での客観的かつ短時間での規制対象物か否かの判断できる適正な基準の整備を通じた取り締まりの実効性確保などの措置を講ずる必要があると思います。

 Eでは、東アジア各国においても循環型社会が構築できるよう、アジア3Rフォーラムにおいて3R推進に関する合意形成を図る、東アジア各国の技術の改善に向け、人材育成、法整備の支援、学術研究面での交流を掲げられております。指標、取組例としては、毎年度のアジア太平洋3Rフォーラムの開催、スラバヤ3R宣言の採択、JICAにおける専門家派遣を掲げております。

 評価は取組が進められているため丸としております。今後の課題として、3R推進に関する合意形成や人材育成、法整備の取組を引き続き進める必要があると考えております。

 Fでは、地球規模の持続可能な資源管理、有害廃棄物等の適正な管理への貢献を図るため、UNEP、OECD、バーゼル条約の取組支援を掲げております。取組例、指標としてバーゼル条約のESMに関するフレームワークへの参画や水銀、PCB廃棄物に関する国際ガイドラインへの貢献、G7での対応などを掲げており、評価としては丸としております。

 今後の課題として、新たにストックホルム条約の規制対象物質となった物質についても、我が国の処理技術等に関する知見を適切にインプットするとともに、UNEP/IRPやOECDの取組支援を引き続き進める必要があると考えております。

 大変長くなりましたが、説明は以上でございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明を踏まえまして、環境省、経済産業省、農林水産省、国土交通省に対する御質問、御意見があればお受けをしたいと思います。

 それでは、御質問、御意見のある方、名札を立てていただけませんでしょうか。

 4名ほどでございます。それでは、大迫委員のほうから順番に回してまいりたいと思います。後でまとめて御回答いただきますので、よろしくお願いいたします。

○大迫委員 ありがとうございます。ちょっとまだ考えをまとめ切れていないんですけれども、1点だけ申し上げますと、低炭素化と自然共生との統合的な取組のところでございますが、それに関して、この資料1-2の10ページのほうで、やはり廃棄物の部門におけるいろんな取組がコベネフィットを生むということが重要なわけでありますけれども、その中で温室効果ガスの排出量自身も廃棄物部門で削減されておりますが、他部門での削減量というものも評価を10ページの下の図のほうでお示しいただいています。

  このグラフを拝見するときに、この凡例を見ますと、これはあくまでも廃掃法の中での廃棄物というところをどうやって有効利用しながら他部門での削減をするかという評価のように理解しましたが、それ以外の廃棄物ではない循環資源としてのバイオマス系でありますとか、あるいは鉄スクラップでありますとか、そういったたぐいのものの削減効果というのは、さらに大きなものではないかというふうには理解しますが、こういった統合的取組ということの中で、やはり循環資源全体を捉えたコベネフィットの効果や指標についての議論のようなものも必要ではないかと思っています。

 以上です。

○酒井部会長 ありがとうございます。

 では、引き続いて大塚委員、お願いいたします。

○大塚委員 私も全体的にまだ考えをまとめ切れていませんが、2点だけ申し上げておきたいと思います。1つは、最初のところで環境配慮設計の進捗の問題ですけれども、三角になっていますが、資料1-2のほうを拝見しますと、いろいろガイドラインなどを製品アセスメントについておつくりになっております。気になるのは3ページの環境自主行動計画がございますが、各業界で自主行動計画をおつくりになっていますけれども、これについての評価とかフォローアップがどの程度なされているかという問題があると思いまして、これは容器包装についても一昨日議論がありましたが、自主行動計画に関するフォローアップの手続がちゃんととられていないと、せっかくおつくりになっていただいても、それがどのぐらい守られているかということがはっきりしないという問題がございまして、環境配慮設計については、その点が非常に重要ではないかと考えているところでございます。

 それから、2つ目ですけれども、これは廃棄物・リサイクル分野の話ではないというふうに考えられがちなので、ちょっと申し上げておきますが、最近は水のほうの分野でマイクロプラスチックが海洋汚染をしている問題とかがかなり出てきていますけれども、これは生態系だけじゃなくて人間に対しても影響がある、魚を食べるものですから可能性もございますので、そういう意味ではリデュースを進めていかなくてはいけないということが大いに問題になると思うんですが、その観点ももちろん海外との基準づくりの関係とか、あるいは調査をさらに進めていくということがあるわけですけれども、どこか念頭に置いていただけると大変ありがたいと思っております。

 以上でございます。

○酒井部会長 ありがとうございます。

 佐久間委員、お願いいたします。

○佐久間委員 単純な質問なんですけれども、この評価の丸、三角、バツのほかにもう一つ何か評価があるんでしょうか。この資料1-1の1枚目に4段階と書いてあるので、ちょっとそこは私がよく聞いていなかったのかもしれませんが、教えていただければと思います。

○酒井部会長 では、新熊委員、お願いいたします。

○新熊委員 9ページの循環分野における環境産業の育成についてですけれども、下のところで不法投棄の発生件数、投棄量は減少傾向にありというふうな形であるんですけれども、この評価は毎年度、点検・評価を行うことになっているということなので、ここはこれでいいのかなと。ちょっと近年、横ばいであったような感じがするんですね。ですから、これちょっと確かに増えてはいないんでしょうけれども、5年ぐらいの感じで見たら確かに減少傾向ですけれども、この直近の数年で見たら横ばいなんじゃないのかなというふうに思います。

 それと、1枚めくって10ページの優良産廃処理業者認定制度に基づく認定事業者数は増加していて丸なんですけれども、確かにこの認定事業者数は増加しているんですけれども、そもそもこの制度自体が不法投棄、不適正処理の抑制を促進する制度ですから、この制度に対する評価としては、事業者数が増加しているかどうかというよりも、やはり不法投棄、不適正処理の減少にどれだけこの制度が貢献しているかというところを見ないといけないのかなというふうにちょっと感じました。

 以上です。

○酒井部会長 ありがとうございます。

 高岡委員、お願いいたします。

○高岡委員 まず、1-1の資料の2ページ目の1のところのBのところで、いわゆる小型家電あるいは家電リサイクルに基づく評価がなされておりまして、ここでは一応丸ということになっております。逆に後ろのほうでは、14ページだったかと思いますが、国際的な取組の推進において見方が少し異なるとは思いますが、家電の回収率に関して三角になっております。見方は変わるとは思いますが、少し同じ数字で若干違う評価がなされているところに若干違和感があります。

 それからあと、8ページの地域循環圏の形成というところで、今後の課題が書かれておるわけですが、ここで書かれておること自体はそのとおりだと思いますが、今後人口も減少してくることもございますので、そういう視点も加えていただいて、今後の施設整備とか地域循環圏の拡大といいますか、大きさが今後の課題になるのではないかなと思います。

 以上です。

○酒井部会長 髙橋委員、お願いいたします。

○髙橋委員 個別リサイクル法の拡大に伴いまして、リサイクルが非常に進んできているのかなという認識はありますが、一方で、今後リサイクル全般について進めていく中では、一昨日の容器リサイクル推進などでも、その法律の範疇ではなかなか解決できない問題もあると。製品回収もリサイクルの問題等あります。それで、今後とも自動車とかPCとか家電みたいに購入経路がはっきりしていて、購入経路がはっきりして回収ルートが確立されているようなものについてはどんどんリサイクルが進むんだろうと思いますが、容器包装リサイクルあるいは製品プラスチックみたいに日々大量にあちこちで購入ルートも複数ありますし、また、回収ルートがなかなか解決できないという部分については、やはりメーカーでリターナブル瓶だとかそういう製造元でいかに努力してもなかなか解決しにくい部分があるのかなと。例えて言うと、最近は単身世帯が非常に多くて、リターナブル瓶を売ろうとしても、それに消費者がついてこないということもあろうかと思っています。

 そういった意味では、今後容リ法あるいは製品プラスチックなど、よりリサイクルを進める上では、販売経路を物流の面から考え直さなければいけないのかなと。例えばリターナブル瓶を買いやすいように、家に人がいなくてもそれが購入できるような仕組み、それから、回収方法、家に人がいなくても持っていってくれるような、そういう物流を確立する必要があるのかなと。製品の製造という観点じゃないところで、いろんなリサイクルを進める上で新たな段階に進まなければならないのかなというふうに思いました。

 以上です。

○酒井部会長 では、藤井委員、お願いいたします。

○藤井委員 2点あります。

 1つは11ページの評価のところです。「アスベスト、PCB、水銀、埋設農薬について適正な処理が進められている」が丸になっています。今後の課題にありますように、アスベストについてもPCBについても、水銀条約、水俣条約についても、さまざまこれからという課題がたくさんある中で、なぜ評価が丸なのか。水俣条約、批准はもうしたんでしたか。そのことも含めて、この丸の評価のところを伺いたいのが1つ。

 それから、もう一つは、2つの項に関わるんですが、5の低炭素社会、自然共生づくりと地域循環圏はどこでしたか。この統合的なアプローチで地域をということで、今回の見直しの中でやっぱり地域というキーワードでこういう循環の見直しをぜひしていただきたいということの中で、このバイオマスについて、ここのところは農水省に伺ったらよろしいんでしょうか。6ページのバイオマス基本計画が平成22年にできた後、多分今、見直しだと思うんですが、かなりゆっくりしていて、地域循環圏といったときにバイオマスを今までのもう本当に相当大きい形で利用していくということが必要だと思いますので、ここにもうちょっと力を入れていただきたいなというふうに思います。ぜひ統合的な循環、それから、循環低炭素、自然共生のこの統合的アプローチに基づいて、その視点をとても大事にした政策を打ち出していただきたいというふうに思います。

 以上です。

○酒井部会長 見山委員。

○見山委員 11ページの上にある二国間オフセット・クレジットの話ですね。JCMの話と国際連携の話は結構つながってくる分野かなと思っていまして、海外で実際に話をすると、この話をすると大変興味を示す企業とか政府があるわけですね。これをやって何がいいかというと、我が国の政府と民間企業、途上国の政府・民間企業の対話の機会になるわけですね。そこでいろんな議論が生まれて、結果的にカーボンオフセットの話のみならず資源生産性の向上の話だとか、我が国の事例の紹介とか、あるいは環境省にとっては、その制度をつくっていくサポートして、日本企業の先進的な技術をその国で展開する土壌をつくっていくということ、そういう好循環が生まれる、そういう仕組みづくりにつながるJCMはツールになり得るというふうに考えています。その辺りについて、今、経済産業省と環境省はどのような議論をして、これをどのように国際連携に生かそうとしているのかということについて、ちょっと意見をお聞かせいただければと思います。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

  それでは、もっぱら意見を今日は頂戴したようなところです。質問事項はあまり多くなかったと思いますが、藤井委員からのバイオマス基本計画の関係での農水省さんへのこれは質問ということで、1点農水省からお答えいただければと思います。

 それから、最後、見山委員からJCMの関係で経産省の取組はいかがかというところがございましたので、この両省はぜひお答えいただきたいと思います。

 加えて、今日は国土交通省も来ていただいておりますので、私のほうから1点質問をさせていただきます。低炭素あるいは化石資源のところで、もっぱら下水汚泥に対する取組が御紹介されています。ここはこれで非常にいい取組で結構だろうと思いますが、やはりもう一つ、所掌の関係でいきますと、建設廃棄物あるいは建築物に対する2Rの考え方といったようなところも重要になりましょうし、また、地域循環圏の中で果たされる役割も非常に大きなところをお持ちかと思います。こういったところで国土交通省の政策は現在いかがということ、全般的なところで結構でございますので、御発言いただければというふうに思います。それ以外のところは、もっぱら環境省からのお答えということになろうかと思いますが、ちょっと時間が押しておりますから、今日は要点だけで結構でございますので、田中室長のほうから簡単にお答えください。

 以上でございます。

○リサイクル推進室長(循環型社会推進室長併任) 最初に、1ページ目の4段階評価のところでございます。ちょっと事務局のミスで、最初は二重丸という評価も加えていたんですけれども、該当例がなかったということで、すみません、3段階評価にしたところでございます。

 それから、高岡先生から御指摘ありました2ページ目のほうは、小型家電のことでございますが、これはほとんど国内中心である。一方で、後ろのページのほうは家電の回収率のことで、これについては流出がより大きな問題になっているということで、○と△の差を出させていただいております。

 それから、見山委員から御指摘のありました点でございます。例えば資料1-2の23ページ目のところに環境省の海外展開のフィージビリティ調査を書いておりますけれども、3R分野でフィージビリティの調査の結果をJCMにもつなげていきたいと環境省としては考えております。

○酒井部会長 ありがとうございます。

 それでは、順番に。まず、経済産業省のほうからお願いできますでしょうか。

○経済産業省リサイクル推進課課長補佐 経済産業省リサイクル推進課の酒井と申します。

 見山委員から御質問いただいた点に関して、JCMとの連携ということで、当課はリサイクルの担当ということでJCMそのものの担当ではないというふうなところではありますが、それだけお答えするのはあまりにさえないので、もうちょっと申し上げますと、当省においても特に今年度の新規事業としまして、海外展開、リサイクル産業というところを一層推進していく上で、相手国の制度づくりからしっかりとコミットして相手国の都市計画、去年もこの場で申し上げたかもしれないですが、具体的にそういう事業の取組を進めております。それもちゃんとスキームの中に内部化して、ついでにできたらいいねということではなく、確実にそうして進めていける案件を押していくというふうなところを制度化してやっておりまして、今後こういう仕組みの中で、まさに見山委員御指摘のようなそういうより波及を生み出すような、そういう局面が出てくると思いますので、さらにいただいた御意見を取り込みながら、これを連動させてより我が国にメリットのある形につなげていくというところで、一層やっていきたいと思います。ありがとうございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございます。

 それでは、引き続きまして、農林水産省、お願いいたします。

○農林水産省バイオマス循環資源課課長補佐 農林水産省食料産業局バイオマス循環資源課のマツシタと申します。

 藤井委員のほうから御指摘いただいたバイオマス活用推進基本計画の見直しに関してでございますけれども、やはりそういった循環というものは非常に大事でございまして、今バイオマスの種類別の利用率の目標というものを置いておりますが、そういったものも新しい計画の中では置いていく方向で検討しております。そういったもので循環を目指すというものと同時に、それがきちんと回っていくような形にしていくために、経済的な価値をきちんと生み出す、地域が自立していくような、そういう持続的な形というのが目指せないかといったことについても御意見をいただきながら、今見直しを進めているところでございます。

 遅いと、そういう御指摘もいただいておりますけれども、ちょっといろんな各方面、7府省ということもございますので、そういった御意見もちゃんと聞きながら取り入れた形で進めてまいっております。夏から秋にかけてぐらいを目処としております。

○酒井部会長 どうもありがとうございます。

 では、国土交通省、お願いいたします。

○国土交通省環境政策課長 国土交通省のリサイクルについての取組について、簡単に御説明申し上げます。

 まず、建設分野につきましては、建設リサイクル法に基づく取組に加えまして、さらに公共事業におけるリサイクルを促進するために建設リサイクル推進計画2014というものを策定いたしまして、排出の分別に加えまして、再生資源を利用するあるいは計画段階から発生材の抑制を図ると、こういったことを推進しております。また、下水道分野におきましては、平成27年に下水道法を改正いたしまして、再生可能エネルギーの利用促進、下水汚泥の燃料化・肥料化の努力義務を盛り込んだというところがございます。また、港湾分野におきましては、リサイクル材の静脈物流の推進を図っているというところでございます。

 以上でございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございます。ほか、追加ございますか。

 はい、どうぞ。

○産業廃棄物課総括補佐 手短に。まず、新熊委員のほうから不法投棄の件数、最近横ばいじゃないかということでございました。資料1-2の20ページのほうを御覧いただきますと、平成10年ぐらいからでいけば、かなり進んできているところではございますが、近年確かに横ばいと。撲滅に向けては、これからが大変だということで、そこは今後しっかりと取り組んでいくことが重要かと思っているところでございます。

 また、優良認定の関係で、件数で評価しているけれども、本来件数だけではなくて、それによる影響というものをしっかり評価すべきではないかということで、それは御指摘のとおりかと思っております。23年以降、制度を運営している中で、どういった影響が出てきているかというところはしっかりと検討してまいりたいと思っております。

 それから、藤井委員のほうからアスベストですとかPCB、農薬といったところのこれから取り組んでいくべきところがなぜ丸かというところで、丸とさせていただいているのは、あくまで制度の中でしっかりと取組は進んでいるということでございますが、やはり今後もしっかりとやっていかなければならないというところは、まさに認識は御指摘のとおりかというふうに思っております。水銀廃棄物についても、現在有価で回っているところでございますけれども、今後、水銀廃棄物として出てくるというところ、制度としては昨年いろいろと制度を整備したところでございますけれども、そこをしっかりとやっていかないといけないというのはそのとおりでございます。今後も引き続きそれぞれの物質については、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

○酒井部会長 よろしいでしょうか。ほかにも頂戴した意見はございますけれども、次回の取りまとめに向けて反映をしていただくということで、事務局のほうでは取り扱っていただければと思います。

 それでは、本件に関しては、もう一度御意見がある方はおられましたら承りますが、よろしいでしょうか。

 では、どうぞ、古尾谷委員。

○古尾谷委員 全国知事会ですけれども、ちょっとこれは質問ではなくてお願いでございます。国交省さんに対してですけれども、6ページのところに先ほどもお話がありましたけれども、下水道汚泥の資源化等に関して3Rを含めて記述があります。また、この評価については丸ということで記載させておりますけれども、私ども知事会としても、あるいは関係都道府県自治体からも重ねて要望をこれまでしておりますけれども、東日本大震災以降のところで災害廃棄物の中で、ああいう廃棄物ではないですけれども、下水道汚泥の特に放射性物質、放射性の濃度の高いものについては依然として各自治体の浄水処理場あるいは終末処理場において保管されている状態です。都道府県あるいは自治体には、必ずしもこれを低減化する知見がございません。研究を重ねて我々としても努力しておりますけれども、膨大な経費が引き続きかかっておる状態でありますし、東電との補償交渉もなかなかその部分については、法の基準以下であるということを理由に認められない状況にあります。3Rの前にそうした問題について、具体的に方策を示していただきたい。これは都道府県や市長会、町村会同じだと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○酒井部会長 それでは、今の御意見を承っておくということでよろしいでしょうか、山本課長。

○企画課長 いろいろと御意見、ありがとうございました。ちょっと感じましたのは、少し全体、多岐にわたって大部にわたる中で、こちらの説明も時間をとりましたけれども、なかなか十分御意見をいただけていないあるいは御確認いただけない部分もあろうかと思いますので、追加の御質問とか御意見がありましたら、メールなり電話なりでお寄せいただきましたら、その点も踏まえてしっかりと次回のまとめに向けて対応させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○酒井部会長 今、山本課長に御発言いただいたとおり、次回この循環型社会部会におきまして、この点検報告案を作成して御審議をいただく予定としております。ついては、まだ質問事項あるいは御意見等ございましたら、事務局にお伝えいただくということとともに、委員の皆様は引き続き御協力をどうぞよろしくお願いいたします。また、関係省庁の方々、本日はどうも御出席ありがとうございました。次回も御参加のほどよろしくお願いいたします。

 それでは、次にいかせていただきます。次は議題の2番、G7富山環境大臣会合の結果についてに進みたいと思います。事務局のほうから関係の資料の説明をお願いいたします。

○リサイクル推進室長(循環型社会推進室長併任) それでは、資料2-1から2-4を用いまして説明をさせていただきます。

 5月16日のG7環境大臣会合で合意いたしました富山物質循環フレームワークを踏まえた今後の対応についてでございます。

 まず初めに、資料2-2を御覧いただければと思います。

 G7伊勢志摩サミット首脳宣言におきましても、持続可能な物質管理及び循環型社会の重要性に留意しまして、我々はこの富山物質循環フレームワークをエンドースする、支持するというような合意がなされました。それに先立ちまして、富山での環境大臣会合で合意されましたコミュニケの中では、15のところにございますように経済成長と天然資源利用のデカップリングを促進することが温暖化のパリ協定や2030年のSDGsの実施に必要であることを強調すると。非持続的な天然資源消費とそれに伴う環境劣化が将来世代に及ぶことを回避するため、あらゆる努力を行うということが合意されております。

 また、17にございますように、エルマウ・サミットの要請に基づきまして、この度、国連環境計画の国際資源パネルの統合報告書サマリー部分とOECDのこれを実現する政策ガイダンスが出されました。2ページ目でございますが、これらの作業をG7としては歓迎するとともに、この政策をさらに後押しする、これらの今後の活動を通じて政策立案者への支援を継続することを招請しております。この報告書をレビューして、今後、来年のG7イタリア大臣のもと、結論を得たいというふうに考えてございます。

 それでは、資料2-3、IRPの報告書について簡単に御説明させていただきます。

 その4ページ目、裏面の下のところに国際資源パネルについてそもそもということでございますが、資源管理に関する著名な専門家である専門家のパネルでございます。この中で天然資源の持続可能な利用、それから、環境影響について科学的な評価をいただき、環境劣化を経済成長から切り離すデカップリング方法についての理解を深めるということで、森口委員を含む34名のパネルメンバーが政府から独立した組織として科学の観点から初めて3R、資源効率について光を当てていただいたものでございます。

 こちらがそのサマリーでございますが、本日は資料2-3のところで簡単に御説明させていただければと思います。

 この1ページ目のところで過去100年間に世界人口が4倍、それから、物質の採掘使用量が8倍に増加する中で、G7各国は右の1人当たり物質フットプリントで灰色の点線のBRICSや青の世界平均に比べて2倍を超える1人当たり物質フットプリントを有しております。

 下のほうでございますが、世界人口が現在の73億人から2050年には97億人に達すると。世界の物質採掘量は現在の2倍になるのではないか。そうした中、資源利用と環境影響のデカップリングをする必要性がますます強まっております。

 2ページ目のところの真ん中でございますが、17あるSDGsのうち12の目標は、その達成基盤としてこの資源の効率が重要であるとされております。また、下でございますが、資源効率の向上は気候変動目標を経済的に達成する上でも不可欠でございます。

 3ページ目でございます。枠の中でございますが、資源効率の向上はコストの削減、マクロ経済にメリットをもたらし、経済成長と雇用の促進にもつながるとされております。

 次の枠でございます資源効率政策の導入によって、気候変動対策とあわせて2050年における資源採掘量は最大25%削減することができる。また、資源効率政策と気候変動政策の野心的な行動によって、2050年までに世界で60%、G7で85%の温室効果ガスの削減の実現に資するというようなことも提言されております。

 また、資料2-4でございます。OECDの報告、政策ガイダンスもエルマウ・サミットの首脳宣言を受けて、この度このような形で出されております。

 その2ページ目でございますけれども、第3章のところでございます。製品のライフサイクルを通して一貫した資源効率のインセンティブを提供するために、第3章の2つ目の黒ポツでございますが、政策の組み合わせを通じ、資源の採掘、輸送、生産、消費、最終処分など、製品ライフサイクルの各ステージにおける取組が必要であると。その次のポツ、製品サイクルの下流だけの取組に比較的各国のポリシーミックスが集中しているため、生産消費段階、上流の取組を強化する余地があるというふうにされております。

 また、その下でございますが、全体での資源効率を最適化するために、3ページにございますように拡大生産者責任の強化の拡大が必要である、あるいはグリーン公共調達あるいはビジネスやステークホルダーとのパートナーシップの重要性が強調されております。

 また、その下にイノベーションの2つ目にございますように、イノベーションによる新たなビジネスモデルのこの分野での開発あるいは投資のところの2つ目のポツでございますが、建造物その他のインフラ基準に資源効率性の目的を率先して導入する、あるいはその下、3Rに関するスキルの教育と職業訓練の実施なども提言されてございます。

 さらに4ページ目でございます。真ん中のところでございますが、よりよいデータ分析あるいは資源効率に関する目標設定が提言されております。また、その下のG7がそれ以外の国際レベルの取組強化についてもうたわれております。

 これらを受けまして、資料2-1に戻りますが、富山物質フレークワークがG7で合意されました。富山物質フレームワークの記載を左のほうに、その意義をこれは環境省としての考えられる意義、そして、環境省として考える今後の国内展開を一番右の列にこの資料ではまとめさせていただきました。

 富山物質フレームワークの特徴の一つは、最初の青に書いてございますG7で初めてこの3R分野での共通のビジョンが合意されたことでございます。我が国の循環基本計画には既に位置づけられておりますが、この地球の環境容量内におさまるように天然資源の消費を削減し、資源が効率的に、循環的に使われる社会を実現するということがG7でも合意されました。右の意義のところに書いてございますように、G7の率先的な行動を促すための共通認識が初めて形成されたということでございます。一番右の列にございますように、次期循環基本計画、平成30年度の春には新しく閣議決定する必要はございますが、こうしたことを反映した中長期的なビジョンの記載が必要になってくるのではないかというふうに環境省としては考えてございます。

 また、富山物質フレームワークのまず初めの塊がG7各国による野心的な行動の合意でございます。まず、2の1-1、ポリシーミックスについては、資源効率性、3Rと気候変動や災害廃棄物、自然環境保全、海ごみ対策等の施策を包括的に統合し促進することがうたわれております。一番右の環境省の国内展開の考え方として、3R政策と他の政策との包括的統合、温暖化対策につきましては、先般閣議決定いたしました低炭素社会実行計画の中で、温暖化の新しい計画の中でバイオマス循環資源の大きな普及等もうたわれております。あるいは海ごみ対策の一層の推進も首脳レベルの文書でも合意されておりますので、これらを統合的に推進する必要があると考えております。

 また、ポリシーミックスの2つ目として、規制的措置に加え透明性や説明責任を確保し、事業者による自主的な行動を最大限活用するということもG7で合意いたしました。産業界の自主的取組等の有効性がこの国際的な評価の醸成に前進したというふうな意義があるというふうに捉えております。

 また、1-2のところでリサイクルに加え、リデュース、リユースを促進するということが改めて強調されました。また、その3つ目のポツとして廃棄物管理のヒエラルキーに従った中で効率的なエネルギー回収技術を開発し、導入することが合意されております。一番右の2つ目の白丸のところでございますが、地域のエネルギーセンターとしての廃棄物処理施設の戦略的・包括的な活用が必要だというふうに考えております。

 また、フレームワークの中では、災害廃棄物の適正処理、災害に対して強靱な廃棄物処理施設の整備がG7で合意されました。意義として、世界における災害廃棄物対策を日本が牽引する必要があると考えてございます。一番右でございますが、広域的な災害廃棄物体制の整備などを国内的にもさらに進めていきたいと考えております。

 また、1-3、地域の多様な主体の連携が合意されております。我が国においては、地域循環圏、エコタウン等引き続き強化を進めていく必要があるというふうに考えております。

 資料、2ページ目でございます。最終消費者の持続可能な選択を行う動機づけやリユース、リペア、シェアリング等の新サービスなど、それから、消費者意識の向上がG7で合意されております。具体例として食品ロスについてSDGsのターゲット、食品ロス、食品廃棄物の最小化等のイニシアチブの加速化が合意されましたので、この世界全体での食品廃棄物の半減、SDGs目標に向けた国内方針の検討が必要であるというふうに考えてございます。また、他国との協力でG7アライアンス等を通じたベストプラクティス、それから、ベストアベイラブルテクノロジーを共有すること、途上国の能力開発、アジア太平洋3Rフォーラム等が挙げられております。非G7国へのアウトリーチの重要性のために、右にあるようなさまざまな対策を講じてまいりたいと考えております。また、災害廃棄物管理の分野において、アジア太平洋地域の国、地域の支援もG7の中で合意されております。

 さらに、2-2でございますが、産業の上流と下流の協力と連携を推進するということもG7で合意しておりますので、国の取組として物質のライフサイクル全体にまたがるような環境影響評価の検討なども必要ではないかと考えております。

 3ページ目でございますが、具体例としてはE-Wasteの合意がございました。廃棄物の各国地域内における管理を優先しながら、違法取引を防止する水際対策の実効性を高めるような協調行動、3つ目、廃棄物の環境上の適正管理能力を有しない国から管理能力を有する国への有害廃棄物の輸出に関する循環資源としての寄与についての認識がございましたので、我が国としてのバーゼル法における規制のあり方等について本年度中に検討し、その成果を踏まえて必要な措置を講ずる必要があるのではないかと考えております。

 また、目標の3つ目として着実性、透明性のあるフォローアップということで、国内指標の検討、透明性のあるフォローアッププロセスの構築がG7でも合意されました。また、国際的な取組として本フレームワークの実施に関する進捗、課題、教訓の共有、3Rを推進するための優先順位をつけたロードマップの作成というところも合意されておりますので、来年のイタリアのG7も見据えつつ、国内でも日本が議長国である本年残りの期間に日本での主催によるG7アライアンス・ワークショップの開催等を検討したいと思います。

 以上でございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、この富山物質循環フレームワークを踏まえました今後の国内展開ということで、御質問あるいは御意見を承りたいと思います。御意見のある方は、また名札を立てていただければと思います。

 それでは、大迫委員、お願いいたします。

○大迫委員 ありがとうございます。今後に向けてということで、少し視点としてちょっと私のほうで思うところを3つほど申し上げますと、1つ目の共通ビジョンに関しては、やはり今後ストック資源をどう評価し、活用していくかというところが大変重要かなというふうに思っております。そのキーワードも出てきているわけですが、ただ、日本の場合の人口減少化社会ということが他のいろいろな国々と比較しても顕著にそういった社会情勢があるということも踏まえて、やはりストック資源が過剰にいろんな形で出てくる、そういう中での付加価値化というのはかなり難しい面もあるかと思いますので、そういうような人口減少ということも踏まえてストック資源をどう考えていくかということは大変重要な視点ではないかというふうに思っております。

 それから、2つ目は1-2のところに災害廃棄物の対策に関して、あるいは施設の強靱化に関して出てきておりますけれども、やはり地震災害と若干違うところはありますけれども、風水害の災害等を考えた場合には、温暖化対策における適応策との統合的な意味合いでのいろいろな検討ということも全体としては重要ではないかというふうに思っております。それが2点目です。

 3点目は、2ページ目の1-4のところで最終需要者、消費者対策というところがございますが、消費者対策の手前の事業者が生産活動する際あるいはサービスを提供する際のいろいろな調達ですね、ものの調達のところに関しても、ISOの20400でしたか、持続可能な調達というような議論がCSRの文脈でも進んでいると思いますけれども、やはりそういうライフサイクル全般にわたって環境負荷低減が図られるようなものの調達というものを事業者へ取り組んでいただくというところ、あるいはこの標準規格化に限らず事業者としての取組をいろいろと進めていただく。こういったことを経産省とともにいろいろと議論していただくということが重要かなというふうに思います。

 以上です。

○酒井部会長 どうもありがとうございます。

 それでは、森口委員、どうぞ。

○森口委員 ありがとうございます。今日、資料2-3としてお配りいただきましたUNEP、国際資源パネルの資源効率性に関わるレポートを作成にもUNEPの側で関わっておりましたので、こういったことが日本で発表する機会があったというのは、関わった者としては大変ありがたいと思っております。また、メディア等でもかなり報道もされましたので、そういったものは非常にUNEPの事務局サイドとしても歓迎をしておりました。そのことはちょっとUNEP側の立場としてお伝えをしておきたいと思います。

 それで、特に資源効率性という観点から、この富山物質循環フレームワークについて環境大臣会合という場であったということで、主に環境政策側からの話かと思いますけれども、資源効率性の達成、特にEUで今動いております資源効率政策でありますとか循環経済政策というのは、決して環境あるいは廃棄物の問題だけではなくて、かなり経済政策、産業政策という位置づけも大きいわけでございます。今日は別の議題のためということで経産省はおみえになっていたんですが、残念ながら今は経産省はいらっしゃらないのかもしれませんが、大迫委員が言及されたことも少し関係するかもしれませんが、特にこれは産業政策、経済政策としての資源効率性というところと非常に関わりが深いかと思いますので、その辺りが昨年エルマウでは首脳会議のメーンの議題として資源効率性の話があったと。日本ではエンドースされたとはいえ、どちらかというと環境大臣会合のフレームワークで議論されたので、環境省はもちろん十二分に御理解いただいているとは思うんですけれども、その辺りが少し縦割り的に捉えられると、せっかくの機会が十分に生かし切れないのではないかと。日本は特にこの分野で産業でも非常に力をお持ちであると思いますし、酒井部会長自らもいろいろ企画をしてくださいまして、産業界と、これを機会にこういうことに携わっておられる事業者の方々ともいろんなディスカッションするような機会もございましたので、ぜひこの問題に関して、産業界も非常に重要なステークホルダーであるということかと思いますので、環境省あるいはこの循環部会の域を出るところもあるかもしれませんが、ぜひこれを機会に事業者の取組に関しても、環境政策サイドでもぜひフォローアップといいますか支援をいただければありがたいなと思います。

○酒井部会長 どうもありがとうございます。

 それでは、大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 大変前向きなフレームワークができてとてもよかったと思っております。特に資料2-1のところの左のほうの廃棄物を環境上、適正に管理する能力を有しない国から必要な管理能力を有する国への有害廃棄物の輸出に関してはというところは、これをG7で認めていただいたというのは多分ちょっと細かい話ではあると思いますけれども、大きな意義があったと思います。

 それから、OECDの資料2-4との関係では、拡大生産者責任が引き続き重要であるということは確認されていますので、この点は、環境省はよくおわかりになっていらっしゃると思いますけれども、経済産業省等とさらに相談とかをされて、この国内的な反映というのを引き続き検討していただきたいと思っております。

 以上です。

○酒井部会長 よろしいでしょうか。

 すみません、ちょっと1つだけ私のほうから。今回の富山物質循環フレームワーク、作成段階で既に強くいわゆるパリ協定、温暖化対策と、それからあと、SDGs、持続可能目標、ここは意識をしながらこの作業はされたと思いますが、よりここの辺りを意識した検討をした上で次期の循環基本計画の策定という方向に行かねばならないというように認識をしております。この点はぜひまたよろしくお願いしたいということで発言させていただきます。

 それでは、今の委員からの御意見に関しまして、事務局から特に発言ございましたら、どうぞやってください。

○リサイクル推進室長(循環型社会推進室長併任) 本日いただきました御指摘をしっかり踏まえながら、今後の各種施策、循環基本計画の準備等を進めていきたいと思います。ありがとうございます。

○酒井部会長 はい、部長、どうぞ。

○廃棄物・リサイクル対策部長 先ほど森口先生から経済政策、産業政策との関係というか、一体となってというふうな視点についての御発言ございましたが、富山での会議の中では、各環境大臣が集まって議論しているときに、まさに自分たちだけで議論していても展開に限界があると、こういうような意識が共有されたと思います。そういう意味で私たちも先生の御指摘をよく踏まえて、やっていきたいと思います。ちょっと会議での状況を報告させていただきたかったので、申し上げました。

○酒井部会長 鎌形部長、御紹介ありがとうございました。

 それでは、この議題の2番目はこの辺りで終了させていただいてよろしいでしょうか。

 それでは、次に進ませていただきます。本日、議題3といたしまして、さまざまな報告事項を用意していただいておりますので、事務局のほうから順番に説明を進めていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○リサイクル推進室長(循環型社会推進室長併任) それでは、最初に資料4-1から4-4を使いまして、食品廃棄物の不適正な転売事案について御説明させていただきます。

 本部会におきましては、前回の部会において、環境省としての対応について御意見をいただいたところでございますが、それを受けまして3月14日に資料4-1、4-2のとおり環境省として、あるいは一部農水省と連携した再発防止策について公表いたしております。

 主な変更点について、資料4-3を用いて説明させていただきます。

 まず、4-3の一番上でございます。資料4-1でいいますと、緑の字で右のほうに幾つか※印を書いてございますが、農水省と共同で取組を行っていくという部分を明確化するための修正をいたしました。また、資料4-1の左下のところでございますが、2月24日に関係省庁による食品ロスの政府としての合意が追加されましたので、他省庁の取組等についても、追記いたしております。

 それから、3月10日付で、資料4-1の右上のとおり、食品リサイクル法に基づくダイコーの登録の取り消し処分をいたしたことを掲載しております。また、4-1の4の2つ目の丸の下でございますけれども、食品廃棄物の処理に係る対策と食品関連事業者による食品の適正な取り扱いに係る対策の両面から、すき間のない対策を講ずるという点も記載しております。

 また、電子マニフェストの機能強化の2つ目の丸のところでございますが、委託契約に沿った廃棄物の適正処理の実施状況を具体的に把握する、例えば廃棄物処理業者が実際行った処分方法を記載事項に追加する等必要な措置を検討というのを加えております。

 また、一番下のほうでございますが、排出事業者責任の徹底のため、処理状況の確認や適正な処理料金による委託等についてチェックリストを作成し、都道府県に通知、関係事業者への指導に当たり、その活用を推進するという記載も追記しております。

 概略は以上でございます。

 また、資料4-4でございますが、再発防止を受けた環境省の対応案の中で、転売を防止するために省令の改正を行います。現在、4月から6月のところにございますように、乳製品や調理、パン、麺、菓子など約30のメーカーあるいは卸し、小売について農林水産省と共同でヒアリングを進めているところでございまして、今ちょうど六、七合目まで進んでいるところでございます。この作業が終わりましたら、中環審食品リサイクル専門委員会と食農審の食品リサイクル小委員会を2回ほど開催し、ヒアリング結果を踏まえた判断基準省令の改正案、ガイドライン案を作成し、循環部会のほうに秋には答申案を上げたいと考えております。その後、パブリックコメントをいたしまして、省令改正、ガイドラインの公表へとつなげていきたいと考えております。

 以上でございます。

○廃棄物対策課長 続きまして、資料5を御覧いただければと思います。平成28年の熊本地震の関係でございます。

 もう発災後からちょうど1カ月半ぐらいたとうとしているところでございますけれども、これまでの環境省の取組と今後のストラテジーを御紹介させていただければと思っております。

 おめくりいただきまして、2ページのところが被害の状況でございますが、個々の中身に入ります前に、改めてこの約2年間の特に環境省の取組が非常に私どもなりに際立ったもので取り組んできたものですから、大きく3本柱を御紹介させていただければと思っておりますが、1つは制度の観点、法制度を見直したという観点、それから体制面、こちらについては、ちょうど2カ月前の4月1日からとなりますが、災害廃棄物対策室の発足、それから、業界とのD.Waste-netの発足、それから、地域ブロック協議会の設置というところの体制強化を行ってきたところでございます。これは2本目の柱。それから、3点目が財政予算面でございますけれども、これは昨年度からですが、いわゆる温暖化対策に続いて施設の強靱化、防災対策という観点での新しい循環交付金の中のフレームワーク、いわゆる非公共予算というのをフレームワークとして立ち上げたところでございます。

 いずれもちょうど一昨年3月に東日本大震災の災害廃棄物の処理が概ね終了した段階の後、酒井部会長、それから、大迫委員などなどに御指導いただきまして、大規模災害廃棄物対策検討会ということで、このようなフレームワークを立ち上げることができました。

 2ページにあるような今般の熊本の震災でございますが、いわゆる家屋の被害も非常に大きいものでございまして、絶対数が大きいだけではなくて、発災後ずるずると増えてきたというところが非常に今回、我々も苦戦を強いられたところでございます。その後、さらに下のほうにまいりますと、いわゆるごみ焼却処理施設もダメージを受けてしまったというところがございました。昨年の常総市、一昨年の広島土砂災害においては、ここまで廃棄物処理施設が大きなダメージを受けたことがありませんでした。日処理能力の600トンの焼却炉が被害を受けて止まったために、処理が滞りました。1炉が5月1日、残りの1炉が5月17日からようやく稼働を再開し、ごみの処理システムも回り出したところではございましたが、発災後、大きく被害を受けた処理施設がダメージを受けるとどういうことになるのかというところが非常に教訓になったと同時に、今後の反省点と考えています。

 次のページに被害を受けた施設数と復旧した施設数を示しています。ダメージが大きかった熊本市のクリーンセンターと益城町のクリーンセンターはいずれも5月末のタイミングで全能力復旧しました。

 それから、4ページにまいりまして、環境省としての対応体制でございます。こちらもやはりこの2年間ほどいろいろノウハウを蓄積してまいりました。まだ課題が残っていることを承知の上、今回チャレンジしてみましたのは、4月14日発災しました後、空港が閉鎖される前の翌日に10名で現地災害支援チームということで現地の九州地方環境事務所に加えて本省や各地方環境事務所から10名を派遣しました。

 その後、熊本市、それから、益城町の双方につきましては、体制面での強化の必要性が感じられ、市役所、町役場、それぞれにリエゾン派遣というのを後発的に送ったところでございます。その対応体制のもとで、政府としての現地対策本部とのやりとりをやりながら、本省との連携関係で現在も対応しているところでございます。

 5ページですが、これまで大きく初動と中長期対応の2つのステージに分けて対応してきたところでございます。概ね最初の10日間ぐらいが勝負のタイミングであったのが①のし尿の関係でございます。特に今回は政府全体としてのプッシュ型の支援ということで、仮設トイレの支援をかなりインテンシブに行った関係で、し尿バキュームの関係が環境省の担当になりますけれども、そこが増えていったのに応じて収集体制を立て直すのに相当苦労しましたが、政府部内の連携が非常によかったというのもあって、①のステージのところは非常にクリアできたと思っています。

 ②のステージの生活ごみ・片づけごみの関係では、今後の反省点も見つかっております。というのも、もちろん焼却炉がダメージを受けたということもございますけれども、ごみ収集車による収集体制というところは少し反省点があると考えています。一方で仮置場の設置のほうは比較的頑張れたのではないかなと思っています。今後、ごみ収集車による収集体制、それから、焼却炉がダメージを受けた際の対応体制の構築について検証してまいりたいと考えています。ただ、いずれも②-1、②-2となっておりますけれども、何とかこの1カ月半たって通常モードのステージにほぼ入りつつあるという段階のところまで来たところです。

 今後始まるステージが災害廃棄物となっておりまして、いわゆる損壊家屋の解体、いわゆる全壊・半壊の損壊家屋等の解体後の廃棄物の処理というステージになりますが、今後多分1年半以上かかって行われることになろうかと思いますが、これにつきましては、今後の解体・撤去の体制、それから、二次仮置場、それから、広域処理などなどの関係をステージの想定しながら次の対応に向けていきたいと思っております。

 6ページのところはし尿に関してです。割愛させていただきます。

 7ページ、8ページのところがカラーでピンク色になってございますけれども、こちらがごみ収集車やダンプトラック等の車両を県外から支援いただている実績を整理したものです。さらには、今回は非常に深刻だったことの一つの表れなんですが、県外でのごみの受入れということで、いわゆる広域処理に当たりますけれども、県外のごみ焼却施設での受入れも急遽行っていただいたということがございます。これでも初動段階では、政府全体としては環境省の収集体制がまだ甘かったのではないのかと評価されているところがございますので、今後の反省としていきたいなと思っております。

 ただ、D.West-Netと、それから、地域ブロック協議会の関係があったことで、今回は、いわゆる県内はもとより県外のバックアップを早急に立ち上げられたということは大きかったのではないかなと思っているところです。

 9、10ページはこれまでの対応で、対応できているところでございますので割愛させていただきまして、11ページになりますが、これは5月18日に発表になったところですが、想定される災害廃棄物の規模としては100万トンから130万トンというところでございます。ただ、今後この間にぴたっとはまるか、130万トンよりも増えるかというところはまだ見えないところがございますので、可能性としては100万トンを下回るということはないと思うんですが、130万トンより多くなるという可能性は十分にあろうかと思っております。オーダーという意味では、中越以下のところではまだ100万トンという桁にはいっていませんでしたが、今回は100万トンオーダーの災害廃棄物の処理に今後チャレンジをしていくということになります。処理期間ということで、最終的には2年間ということで今のところ発表させていただいていて、これは上下の他の災害の実績である3年よりも短くなっています。これはこれまでの災害廃棄物処理に係る技術やシステムをある意味大分磨いてきた成果であると考えています。

 おめくりいただきまして12ページですが、現在は一次仮置場、58カ所体制で行っております。そろそろ二次仮置場の設置にステージが移っているところでございます。二次仮置場は今のところ4から5カ所ぐらいを何とか設置して、全体のフローを2年でおさまるように確保したいと考えているところです。

 全体の今後の流れのところとこれまでのところですが、14ページにまいりまして、基本方針というのが5月18日に発表されておりまして、全体量では100万から130万トンというところでございますけれども、その中で(3)の処理主体というところで、県の役割というところで地方自治法に基づく災害廃棄物処理に関する事務の受託についてですが、下に米印の1で書いておりますような6市町について県が事務の受託をするということで既に発表があったところです。さらには、ここには明確には出てきておりませんが、産廃処理事業者の活用に関しても、昨年の法律改正の特例を活用しまして、昨年の常総市同様に円滑な処理の開始を行っているところです。

 それから、15ページの処理の方法というところでございますけれども、こちらについては特に今後重要になってきますのが、広域処理の関係、それから、リサイクル・減量化というところでございますので、今後はもちろん県内の処理施設をフル活用するということもございますけれども、そこにもありますように、県外の処理施設の活用ということで、D.West-Netの関係でセメント業界への協力要請などなども含めて、調整段階で動いているところでございます。さらには(7)ですけれども、環境省のいわゆる財政面での補助制度、これについてもより一層の充実ができないかということで、今、財政当局と、それから、総務省と調整を図っているところでございます。

 最後のページになりますけれども、今後というところでございますけれども、今後中長期対応というところで御覧になっていただきますと、、処理実行計画というところのステージに入りまして、今月中旬には熊本市、それから、熊本市以外は県が全体を取りまとめてという形で、処理実行計画が策定・公表されてきますので、今後広域処理も含めたいわゆる2年の具体的なストラテジーを落とし込んだタクティクスのほうに移っていくと思っております。

 以上でございます。

○産業廃棄物課総括補佐 それでは、続きまして、PCB特措法の改正等について私のほうから説明をさせていただきます。

 冒頭、企画課長のほうから資料番号が間違っておって大変失礼いたしました。資料3-1となっていますが、こちらが資料6-1となります。資料6のシリーズを使って説明をさせていただきます。

 まず、PCB特措法関係の流れでございますけれども、PCB廃棄物の早期処理の達成に向けてということで、まず、平成26年6月に基本計画のほうの見直しを行いまして、期限の延長をして再延長はないという報告書をもって早期処理に向けた取組を進めてまいったところですけれども、昨年7月に開催されましたPCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会、こちらは永田委員に委員長をしていただいていますが、そちらの中で、今のままでは期限内処理というのは困難ではないかということで、追加的方策について検討すべきだということになりまして、PCB廃棄物早期処理ワーキンググループというものが検討委員会の中で設置されました。こちらは酒井部会長に座長をお願いして、いろいろと検討を進めていただいたところでございます。

 そちらの結果につきましては、今年の2月にPCB廃棄物の期限内処理の早期達成に向けた追加的方策について、確実な処理完了を見据えてということで報告書として取りまとめていただいたところでございます。こちらは前回の本部会のほうでも御説明させていただいたところでございます。その後、追加的方策等に基づきまして、PCB特措法の改正法を国会のほうに提出いたしまして、5月2日に改正PCB特措法のほうが公布されているところでございます。お手元にPCB特措法の改正法についての資料をお配りさせていただいています。後ほど御覧いただければというふうに思います。

 こちらのPCB特措法の改正法でございますが、3カ月以内に施行するということになってございます。また、それを踏まえまして、基本計画のほうも3カ月以内に見直しをすると、そういったことを目指していくということにしているところでございまして、そちらの計画の見直しの考え方について本日は御説明させていただきたいということでございます。

 見直しの考え方でございますが、資料6-1を御覧いただければと思いますが、まず1つ目でございますが、先ほど来言及しておりますPCB廃棄物の追加的方策についての報告書、こちらをしっかりと反映させるということでございます。今のままでは困難という認識、そういったものを踏まえて追加的方策を取りまとめていただいていますが、そちらをしっかりと反映するということでございます。

 2つ目の考え方でございますけれども、PCB特措法の改正の中では、高濃度PCBの使用製品の所有事業者、また、高濃度PCB廃棄物の保管事業者の責務を新たに設けるとともに、都道府県等の権限、立入検査、報告聴取、改善命令、それから、行政代執行の制度も盛り込むような形で制度を改めて整備したところでございます。こういったものにつきましても、基本計画の中にしっかりと位置づけていくということでございます。あわせて今回のPCB特措法の改正では、これまで基本計画のほうは環境大臣が定めるということになっておりましたけれども、こちらは閣議決定すると、政府がしっかりと責任を持って取り組むということになってございます。

 あわせまして、基本計画の構成もそちらの表にあるとおり、より詳細に項目を定めて、基本計画を変更するということになってございます。具体的に申し上げますと、表の右側でございますけれども、1つ目のPCB廃棄物の確実かつ適正な処理の推進に関する基本的な方針というものをしっかりと明示するということにしてございます。また、3つ目でございますが、PCB廃棄物の確実かつ適正な処理を計画的に推進するために必要な措置に関する事項をしっかりと盛り込むということになります。こちらのほうに2月の報告書でもまとめていただいた追加的方策等々をしっかりと位置づけるということにしてございます。

 また、5番目でございますけれども、政府として率先して取り組むべき事項というものもしっかりと位置づけて、国がリーダーシップをとってしっかりとPCB廃棄物の早期処理に取り組むというところをしっかりと位置づけさせていただいているところでございます。

 それで、PCB特措法の国会審議の中でも先ほど申し上げたとおり、基本計画のほうを閣議決定事項として位置づけたということもございまして、そうした格上げをしたことへの意義でございますとか、あるいはそういった計画にする以上はしっかりとフォローアップをしてやっていくべきだと、ロードマップをしっかり描いて、しっかりとフォローアップをして着実に早期処理を達成できるようにやっていくべきであるというような御指摘をいろいろといただいているところでございます。そちらについては、資料、右肩に参考資料3-4、資料6-4として国会審議での主な事項ということで御紹介しておりますが、時間の管内で内容のほうは先ほどかいつまんで説明させていただきましたので、省略をさせていただきたいと思います。

 それで、現在のPCB廃棄物処理基本計画をどういった形で準備をしているかということで、資料6-2のほうでA3の横のものでございますけれども、用意させていただいております。こちらは5月31日に開催されました検討委員会で事務局より提出させていただいた資料でございます。時間もございませんので、簡単に御紹介させていただきますが、例えば15ページのところでございますけれども、3章ということでPCB廃棄物の確実かつ適正な処理を計画的に推進するために必要な措置に関する事項ということで、先ほど申し上げたとおり、こちらは2月の報告書の追加的方策で位置づけられたものについて盛り込ませていただいています。それも高濃度、低濃度それぞれについて書かせていただいております。また、高濃度であれば15ページの中ほど右でございますけれども、掘り起こし調査、また、PCB使用製品の廃棄、それから、特措法に基づく届け出、それから、JESCOへの委託といった各段階でどういった追加的方策が必要かということについてまとめさせていただいております。

 21ページからは、低濃度PCBについての追加的方策について書かせていただいております。

 それから、34ページ、第5章として政府として取り組むべき事項といったことでいろいろと書かせていただいているところでございます。

 それで、これに対して5月31日の検討会でさまざまな御意見をいただいております。重立ったものだけ御紹介させていただきますと、複数の委員からは、やはり先ほど来申し上げているとおり、早期処理に向けて、期限内処理に向けて今のままでは困難だという危機意識が弱いと。もう少し表現としては、全体として強く書くべきであるといったような御指摘がございました。また、国の率先的な役割ということを5章で位置づけておりますけれども、それの内容については、しっかりと国の役割として明記すべきであると。都道府県についても、同様にそういった率先的な役割というものを位置づけるべきではないかといったような御指摘もいただいております。また、高濃度と低濃度の書き分けといったようなところについても、複数の先生から御指摘をいただいているところでございます。

 それで、すみません、いろいろ行ったり来たりで恐縮です。資料6-3に今後のスケジュールということで、今後の流れについて簡単に御紹介させていただければと思います。

 先ほど申し上げたとおり、改正PCB特措法の施行までに閣議決定を目指すということでございまして、5月31日に検討委員会が行われて、先ほどのような御意見を承ったところでございます。6月10日に次回の検討委員会がございます。その中で改めて前回の御意見を踏まえた基本計画の案について御審議をいただくとともに、法律の施行に必要となる関係の政省令の概要の御説明ですとか、また、PCB特措法とあわせまして電気工作物に関しては電気事業法のほうで手当するということになっておりますので、そちらの関係省令等の説明をさせていただく予定にしております。

 その後、基本計画についてのパブリックコメントをさせていただいた上で、今の予定では7月15日に検討委員会を改めて開催させていただいて、可能であればここで基本計画の変更案についての取りまとめをいただければと思っております。その後、何とか7月中に閣議決定というところを目指して進めているところでございます。

 PCB特措法の改正等については、以上で説明を終わらせていただきます。

 引き続きまして、廃棄物等の越境移動等の適正化に関する検討会報告書の取りまとめについてということで、資料7のシリーズを使って説明をさせていただければと思います。

 廃棄物等の越境移動等の適正化に関する検討会というものを昨年9月より環境省のほうで設置をいたしまして、5回ほど検討いただいたところでございます。座長は今日御欠席ですけれども、本部会の委員でもある細田委員にお願いをしておったところでございます。

 御案内のとおり、廃棄物等の越境移動に関する枠組みでございますけれども、こちらは平成4年のバーゼル条約の発行に伴いまして、バーゼル法というもの、それから、廃棄物処理法の改正ということで対応して枠組みのほうを整備したところでございますが、その後、20年以上にわたりまして、国内制度としては特に大きな見直しというのは行ってまいりませんでした。しかしながら、その間に国際的な資源循環の状況というのは大きく変化をしているというふうに考えております。天然資源の枯渇の問題でありますとか、また、アジアでは経済成長に伴いまして、廃棄物等というのを循環資源として扱って、それが国境を越えて移動されているという状況でございます。他方、そういった廃棄物等ということでございますので、もちろん資源性があるわけでございますけれども、一方で、そういったものは環境汚染を引き起こす可能性もあるということでございますので、そういった両方の視点を踏まえて適正に管理を進めていく必要があるというところでございます。

 そういった中で、欧州のほうあるいはアジアでもダイナミックかつ戦略的に国内制度というのを見直しているところでございますが、先ほど申し上げたとおり、日本のほうでは特に制度改正等を行ってこなかったという中で、さまざまな問題が顕在化しているというところでございます。すみません、資料7-1に基づいて説明をさせていただいております。

 左側、先に1を飛ばして2のほうから説明をさせていただければと思います。どういった問題があるかということで、4点ほど問題が生じているというふうに認識してございます。

 1点目は使用済み家電等の越境移動に伴い懸念される環境汚染ということでございます。使用済み家電等が国内でリサイクルされず、いわゆるインフォーマルセクターに取り扱われ、いわゆる雑品スクラップ等として不適正に海外に流出することで有害物による国内外の汚染というものが懸念されているというところでございます。本来国内でしっかりと規制されるべきところでございますけれども、廃棄物該当性の判断が困難、有価物というふうになると、なかなか廃棄物サイドでは手が出せないといったようなところがあって、取り締まりにも限界があるという問題がございます。

 それに関連いたしまして、1つ飛ばしまして3番目でございますけれども、バーゼル条約に基づくシップバック等の実施に係る問題ということでございます。かなりアジアのほうがこうした雑品スクラップ等の受け入れに当たっての規制を強化しているということがございまして、アジア各国からシップバックされることが多くなってきてございます。そのこと自体も問題でございますし、国益を損ねる問題かと思いますし、また、バーゼル条約の規制対象かどうかといった点で相手国政府との調整が難航するケースもあるといったようなこともございます。そういった問題もあるということです。

 2つ目に戻りまして、もう一つの問題といたしましては、本来国内で処理されるべき廃棄物等が海外に流出してしまっていると。主には使用済みの鉛蓄電池のことを書かせていただいていますが、下にグラフがございますけれども、使用済みの鉛蓄電池につきましては、近年、韓国にかなりの量が輸出されてございます。こうした結果、国内の適正なリサイクル処理施設の維持が困難になっていると認識しています。こうしたリサイクル基盤というものが失われますと、鉛の相場次第で海外に費用を支払って処理を委ねることになりますし、また、国内のリサイクルを担っている非鉄製錬業界への影響あるいは技術の継承といったようなところも懸念されるところでございます。

 それから、4番目といたしまして、電子部品スクラップ等の輸入手続上の問題でございます。金属リサイクル目的の電子部品のスクラップの輸入につきましては、もちろん環境上適正な形で行われているという条件のもとではございますが、国内で非常にリサイクルする能力はあるわけでございますけれども、手続にいろいろと時間がかかると。一方で、EUでは手続等のほうが非常に簡素化されているということでございまして、資源確保という観点で見れば、競争で買い負ける状況も生じてきているというようなことがあるということで、こういったところも問題点として指摘されたところでございます。

 こうした課題にどういった形で対応していくかというところで、7-1の右側に移らせていただきますけれども、まず、根本のところといたしまして、まず廃棄物処理法と、それから、バーゼル法のすき間の解消と書かせていただいておりますけれども、そこをしっかりとやらなければならないんじゃないかということでございます。先ほどちょっと説明を飛ばしました1のところに戻りますけれども、廃棄物処理法に関しましては、ちょうど図でいうと青くなっていますけれども、国内でいえば当然、収集運搬ですとか保管ですとか処理について規制をしているということでございますし、また、廃棄物の輸出についても廃棄物処理法では規制を行っているというところでございます。

 一方で、バーゼル法のほうでは、廃棄物かどうかということではなくて有害かどうかというところで判断をしているところでございまして、かつバーゼル法上の特定有害廃棄物等の運搬等については関税法の輸出許可を受けたものについて規制をするということになってございます。したがいまして、国内の収集ですとか保管、運搬というところは規制対象にはなっていないということになります。したがいまして、廃棄物かつ有害なものにつきましては、両法の規制を受けるということになります。また、廃棄物については廃棄物処理法の規制をすべき国内、国外ともに受けるわけでございますけれども、廃棄物ではないんだけれども有害なもの、例えば鉛蓄電池のようなものが該当すると思いますが、そういったものについては国内での収集あるいは運搬のところについては規制がかからないということで、ここがすき間ではないかということでございます。このすき間を埋めるためには2つの方法が考えられるということで、右側の4番に戻りますけれども、1つは廃棄物処理法のほうで使用済み家電のような廃棄物該当性の判断が困難なものについては、廃棄物処理法の一定の規定を適用することで国内での管理を適正化すると。左の1の図でいけば、青のところですね。国内での青のところを上に伸ばしていくような形ですき間を埋めるということが考えられるということでございます。

 もう一つの方法といたしましては、バーゼル法で特定有害廃棄物等の運搬等について関税法の輸出許可を受けたものだけでなくて、上流に遡って国内での管理を適正化すると。左の図でいうと、赤のところをさらに上流側に伸ばしていくといったようなことが考えられるのではないかということでございます。そういった方針のもとでやっていくべきではないかということでございます。

 先ほど2ポツのほうでいろいろ問題があるということを御説明させていただきましたが、それに対しての対応の方向ということについても整理をしていただいております。

 まず、先ほど申し上げた雑品スクラップ等が国内の環境汚染に影響があるのではないかといったようなところについての課題でございますが、こちらにつきましては、取り締まり現場での迅速な規制対象物の認定の実現ということで対応できないかということでございます。客観的かつ短時間で規制対象かどうかと判断できるような基準を整備して、取り締まりの実効性を確保できればというふうな御提案をいただいているところでございます。

 それから、使用済み鉛蓄電池の海外流出の問題についての対応でございますけれども、バーゼル法における国内処理原則の具体化ということで、こちらは条約の中でも有害物は国内でなるべく処理するという原則がうたわれておりますので、そちらに基づいた輸出審査基準等を整備することで使用済み鉛蓄電池等の国内での継続的かつ安定的なリサイクル処理というのを確保していくべきではないかといった御提案をいただいてございます。

 それから、シップバックの関係でございますけれども、こちらは措置命令等を出すことで迅速な実施の確保ということでございます。シップバックの要請が輸出先からあった場合には、輸出者に対して迅速に措置命令をかけるというようなことで、相手国の判断を尊重しながらシップバックの迅速な実施を確保して、相手政府との調整を円滑化していくといったようなことが考えられるのではないかと考えております。

 また、先ほどの4つ目の輸入手続の問題でございますけれども、こちら輸入手続を簡素化するということで諸外国と対等な競争条件を確保いたしまして、資源確保の競争にもしっかりと対応していくということが考えられるのではないかというふうに考えております。

 最後、「おわりに」のところでございますが、我が国の制度は欧州等と比較いたしまして、根本的な仕組みが欠けているというところでございまして、我が国で顕在化しているさまざまな問題を解決するために、迅速に最大限の対策を講ずることを強く期待ということで御提案いただいてございます。こうした報告書に基づきまして、今後我々としてはしっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

 以上で説明のほうを終わらせていただきます。

○企画課長 それでは、資料8のシリーズについて簡単に御紹介したいと思います。

 前回の部会で設置が御了解いただきました廃棄物処理法に関する点検のための専門委員会でございますが、資料8-1に示した内容で委員の方々に御参画いただきまして、検討をスタートさせております。大塚先生に委員長になっていただきまして、部会の委員の方々にも多数御参加いただいて進めているというところです。

 資料8-2を御覧ください。

 こちらでのスケジュールでございますが、5月19日に第1回を開きまして、全体の施行状況について御説明をしたというところでございまして、今月中に関係者からのヒアリングを行うということです。関係者につきましては、別添の紙に案がついておりますが、こういった自治体及び関係事業者の方々からヒアリングをすると。それから、7月から論点整理に入っていきまして、年内を目途として取りまとめを目指して審議をしていこうということでございます。

 また、中身につきましては、この部会におきましても逐次進捗状況については御報告をしながら進めていきたいと思っております。現在、初回に提示した論点の案というところで大きく4つの論点を提示しております。ごく簡単に御紹介しますと、最初は適正処理のさらなる推進ということで、ダイコーの事案だとか有害物質の管理だとか、そういったものを含めて改めて適正処理をさらに推進する観点からどういったことが必要かという論点でございます。

 それから、めくっていただきまして、2つ目が廃掃法に基づく規制措置の見直しと優良事業者のさらなる育成ということで、いろんな業態も変わっていく中で法規制という意味の合理化という面での取組、必要な措置あるいは優良な事業者をさらに育成していくという観点からの措置、両面から検討が必要という論点であります。

 それから、3つ目が排出抑制とか3Rを進めるという観点プラス温暖化対策を強化するという観点も大きな論点として提示をしております。

 それから、4つ目が今、資料7のシリーズで御紹介した越境移動の問題ということで、廃棄物処理法とバーゼル法のすき間の問題もありますので、こちらもこちらの廃棄物処理法の点検の中でも大きな論点として扱っていくということです。こちらの検討と先ほどのバーゼル法の検討、こちらは経産省との共管になりますので、両省が調整した検討ということを並行して進めていくという内容になっております。また、進捗状況については先ほど申し上げたように、逐次御紹介をしていきたいと思っております。

 それから、御紹介だけになりますが、参考資料として放射性物質汚染廃棄物の関連の資料をつけております。1点目が指定廃棄物の指定解除の仕組みということで、1,000ベクレルを超えるものがそれを下回った場合に指定を解除するという仕組みを新たに今年度に入って設けておりますので、その紹介の資料でございます。

 それから、もう一つが管理型処分場を活用した特定廃棄物の埋め立て処分事業ということで、福島県内の指定廃棄物や対策地域内廃棄物の処分先として、フクシマエコテッククリーンセンターの活用ということで進めておりまして、それの最新の情報を御紹介しておりますので、また御参考にしていただければと思います。

 以上でございます。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

  それでは、今説明をいただいた説明内容あるいは配付資料の内容に関しまして、御質問、御意見があればお聞きをしたいと思います。どうぞよろしくお願いをいたします。

 それでは、そちらの崎田委員のほうから、よろしくお願いします。

○崎田委員 すみません。大変遅くなりまして、申し訳ございません。

 ちょうど伺ったときに資料5の熊本の災害廃棄物対策について御説明いただいておりましたが、報道などを見ていると、最初の1日、2日は災害廃棄物対応について大変そうだというような報道だったんですが、その後少しおさまってきたという感じがしておりました。それで、今日の御発表で東日本大震災の後、制度をいろいろ整備してきたということの効果が出てきているのかと思っております。大変ですけれども、これからの2年間ぐらい頑張っていただければと思います。

 1つお願いは、こういう制度をきちんと考えている、取り入れているんだということを全国の自治体が今受け止めて、都道府県や市町村が災害廃棄物の処理計画をつくっている真っ最中だと思いますけれども、そういうことをちゃんと一般廃棄物の処理計画の最後とか前とかにきちんと記載をして、多くの住民の方とか地域の事業者の方もそういう検討が進んでいるんだということを理解しておくと、災害が起こったときの対処の理解の早さにもつながるのではないかと思いますので、十分そういうことを考えて広めていただければありがたいと思います。お願いになってしまいましたが、よろしくお願いします。

 もう一点なんですけれども、今回の富山会合の結果の中を拝見しても、やはりこれから今までの3Rという観点からもっと強めて、リソースエフィシェンシーの精神をどうつくっていくかということが大変重要になってきますが、そういう検討のときに、やはり消費者がきちんと輪をつないでいくという役割も強いと思いますので、SDGsの持続可能な消費と生産というような視点で明確に位置づけられていますけれども、そういう各ステークホルダーがきちんと役割を担っていくということを大事にしながら検討を進めていければありがたいと思いますし、NGOの一員としては、そういうところも大事にしたいと思っております。

 なお、藤井絢子委員と御一緒にアジア3R推進市民ネットワークの共同代表をさせていただいておりますが、そういうところでもできるだけこういう場をどういうふうにきちんと新しい動きに対応させていくのか、きちんと考えながらそういう動きをつくっていければと思っております。コメントになってしまいましたが、よろしくお願いいたします。

○酒井部会長 ありがとうございます。

 では、中村委員、どうぞ。

○中村委員 ありがとうございます。熊本の件で1点お願いがあります。先ほどの廃棄物対策課長様のご説明にありましたが、熊本地震への対応は非常にうまく進んでいるということで、これは大変高く評価したいと思います。地元の中小事業者の声を伺うと、やはり一日も早く復興したい、経済活動を再開したいという声が多く聞かれます。そういう点から再度お願いがございます。

 この災害廃棄物処理の基本方針の15ページを読みますと、やや違和感がございます。富山物質循環フレームワークでは、世界における災害廃棄物対策を日本が牽引するとか、強靱化を図るとか、環境省さんが積極的に取り組むと書いてあります。また、各主体への支援を適切かつ迅速に実施すると書いてありますが、この15ページの熊本の基本方針を見ると、国が更に積極的に取り組んでいただきたいという思いを抱きます。単純に言えば、国が先導して被災した地方自治体をサポートするということをしっかり意識して取り組んでいただけたら、実際のところはやっていただいていると思いますけれども、やはり地元の事業者は、一日も早い復興、経済再興を実現させたいという希望を持っておりますので、国の先導という点をさらに強力に強調していただけたらというのがお願いでございます。よろしくお願いします。

○酒井部会長 では、藤井委員、どうぞ。

○藤井委員 参考資料1についてはさらっと御説明がありましたが、今は御存じのようにNGOを含めてかなりの部分が声をかけていて、要請活動、署名活動などを強力に進めています。ですから、その説明を当該自治体とか対象者だけではなくて、根本的な問題を含めて8,000ベクレルという数字もですが、もう一度そういう議論もする場が必要だなというふうに感じていますので、よろしく御配慮いただきたいと思います。今日ここで議論するということは避けたいと思います。

○酒井部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、今の御指摘の点、事務局のほうからコメントがあればお願いいたします。

○廃棄物対策課長 ありがとうございます。熊本の地震の関係で申し上げますと、崎田先生からありましたように、処理計画の関係、これは起こる前での備えとしての処理計画というのは、やはりまだまだ途上中です。ただ、昨年法制的な議論が大分盛り上がったものですから、県ももちろんなんですけれども、市町村でも結構な勢いで去年の夏以降、処理計画の策定というのが動き出してきました。そんな中での熊本震災だったものですから、まだできていない市町、それから、村というところまで及んでいませんでしたが、そういう意味でもまた大きなきっかけになるのではないかなということと、それから、理解促進というキーワードについては、引き続き市役所の職員とかということだけではなくて、住民の皆さん等も含めた理解促進、特に仮置き場の設置とかは非常に重要になりますので、心がけていきたいというふうに強く思っているところでございます。

 それから、いわゆる後ろの書き方はちょっと腰が引けているぞというようなところでございますけれども、確かにそんなような点がございますけれども、基本はやはり平時であれば一般廃棄物というのは市町村の自治事務ということなんですが、やはり先生おっしゃいましたように、災害時は国がリーダーシップをとってというキーワードでこの2年間ぐらい、いろんな意味での技術を磨いてきたりとか勉強してきたのもございますので、ぜひこの熊本地震でも国がリーダーシップをとってというところのキーワードを掲げながら、しっかり頑張っていきたいと思っています。

○企画課長 藤井委員から御指摘いただきました指定廃棄物の関係につきましては、指摘をしっかり受け止めて、またいろいろと御説明、御相談したいと思います。よろしくお願いいたします。

○酒井部会長 それでは、御質問はこの辺りでよろしいでしょうか。

 大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 すみません。資料4-1でダイコーの事件に関していろいろさらに検討されていて大変結構だと思いますけれども、ちょっと1つだけお伺いしておきたいのは、この電子マニフェストの機能強化に関してのところで、記載事項の追加というのがございます。それから、下のほうにチェックリストの作成というのもございますが、チェックリストの作成は恐らく食品廃棄物だけだと思うんですけれども、電子マニフェストもこれは食品廃棄物にやはり限るんでしょうか。もちろん食品廃棄物が今回問題になっているので、特にそこをやっていくというのは大事だと思いますが、必ずしも食品廃棄物だけの問題にはとどまらないような気もいたしますので、ちょっとその辺について教えてください。

○産業廃棄物課総括補佐 ありがとうございます。電子マニフェストの機能強化という点につきましては、こちらは食品廃棄物に限ったものではなくて、産業廃棄物全体として考えていきたいというふうに考えております。

○大塚委員 チェックリストのほうは。

○産業廃棄物課総括補佐 チェックリストのほうは、今回は特に食品関連事業者の方々にお示しすることを考えておりますけれども、当然広く排出事業者の皆様に排出事業者責任というものを御理解いただくということは非常に重要だと思っております。その点につきましては、前回の循環部会でも委員の皆様から多数御意見を賜ったと思っておりますので、そういった形で周知できるように工夫はしたいと思います。

○酒井部会長 よろしいでしょうか。

 それでは、以上で本日の議題、全て終了いたしました。これで終了といたしたいと思います。時間のほうも予定の時間にほぼぴったりになりまして、よかったと思っております。闊達な御議論、どうもありがとうございました。

 事務局にこれでお返ししたいと思います。どうぞ。

○企画課長 ありがとうございました。

 次回の部会の日程でございますけれども、7月26日火曜日の午後3時、15時からの予定としております。また詳しくは事務局から改めて御連絡をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 本日はどうもありがとうございました。