中央環境審議会第3回循環型社会部会
議事次第
開会
議題
- 1 第四次環境基本計画(「物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組」部分)
の点検のための関係省庁ヒアリング - 2 その他
配付資料
- 資料1 中央環境審議会循環型社会部会委員名簿
- 資料2 ヒアリング出席者
- 資料3 第四次環境基本計画(「物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組」部分)
の重点検討項目に係る関係省庁の自主点検結果(調査票) - 資料4 環境省ヒアリング資料
- 資料5 経済産業省ヒアリング資料
参考資料
- 参考資料1 第四次環境基本計画及び第三次循環型社会形成推進基本計画の評価・点検の進め方
- 参考資料2 第四次環境基本計画(抄)
- 参考資料3 「第四次環境基本計画の進捗状況・今後の課題について」
(平成25年12月 中央環境審議会)(抄) - 参考資料4 中央環境審議会循環型社会部会水銀廃棄物適正処理検討専門委員会名簿
- 参考資料5 水銀廃棄物の状況について
- 参考資料6 水銀含有廃棄物処理事業(野村興産株式会社)
- 参考資料7 ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の変更について(概要)
- 参考資料8 ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画
- 参考資料9 巨大災害発生時における災害廃棄物対策の取組について
- 参考資料10 各小委員会・専門委員会の審議状況について(各種リサイクル法)
- 参考資料11 東日本大震災における災害廃棄物処理について
※以下の参考資料は委員のみに配付し、会議終了後に回収
- ・第三次循環型社会形成推進基本計画
- ・平成26年版環境白書
午後3時02分 開会
○企画課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会循環型社会部会を開催したいと思います。
委員の皆さんにおかれましては、大変ご多忙にもかかわらずご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
なお、本日は、委員総数25名のところ、現時点におきまして16名の委員の方にご出席いただいております。後ほど3名の委員について追って出席を予定しておりますけれども、いずれにしても定足数を満たしておりますので、部会として成立しておりますことをあらかじめご報告したいと思います。
委員の異動がございましたので紹介したいと思います。
稲葉暉委員が退任され岩田利雄委員に、また、進藤孝生委員が退任され佐久間総一郎委員にご就任いただいております。お二方とも本日はご欠席ということでございます。
それでは、お手元の配付資料の確認をさせていただきたいと思います。
資料一覧にございますけれども、1から5までございます。それから参考資料を1から11まで置かせていただいております。また、委員の皆様方の席におきましては、第三次循環型社会形成推進基本計画と、それから26年版環境白書を置かせていただいているところでございます。もし資料の不足がございましたら、事務局までお申しつけいただければというふうに考えております。なお、本部会の資料につきましては、原則全て公開させていただきたいと思います。
また、本部会終了後に発言者名を示しました議事録を作成しまして、委員の皆様方にご確認いただきまして、ご了解の上、公開させていただきたいというふうに考えております。
ここで、事務局を代表しまして、廃棄物・リサイクル対策部長の梶原よりご挨拶を申し上げたいと思います。
○廃棄物・リサイクル対策部長 廃棄物・リサイクル対策部長の梶原でございます。
委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中ご参集いただきまして大変ありがとうございます。また、平素から廃棄物・リサイクル対策行政につきましてご協力とご指導を賜り、厚く御礼を申し上げたいと思います。
前回の第2回の循環型社会部会におきまして、第四次環境基本計画並びに、第三次循環型社会形成推進基本計画の評価・点検の進め方について、皆様方からご意見を賜ったところでございます。今回から具体的な評価・点検のプロセスに入らせていただきたいと思っておりますけれども、まずは環境基本計画の点検を進めていくに当たりまして、物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組の分野におきます重点検討項目について、関係省庁であります経済産業省並びに、私ども環境省からヒアリングをさせていただきたいと思っております。
本日、資料がお手元にいっぱいあるわけでございますけれども、今月4日に第1回の水銀廃棄物適正処理検討専門委員会を開催させていただいたところでございます。ご存じのとおりこれは、水俣条約を踏まえた今後の水銀廃棄物対策についてご議論をしていただき、年内を目処に審議をお取りまとめいただきたいというもので、スタートさせていただいておるところでございます。
また、同時に今月6日でございますが、PCBの廃棄物処理計画を改定するという告示をさせていただいたところでございます。また、前回の部会ではご報告がちゃんとできなかったわけでございますけれども、3月31日には巨大災害発生時におきます災害廃棄物対策のグランドデザインというものも取りまとめております。いずれも廃棄物関係の行政で大きな課題に対するものであります。その点についても時間の許す範囲で簡単にご報告をさせていただければと思っております。
本日はどうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
○企画課長 それでは、以降の進行につきましては、浅野部会長にお願いしたいと思います。
それでは、浅野部会長、よろしくお願い申し上げます。
○浅野部会長 それでは、ただいまから第3回の循環型社会部会を開催いたします。
この部会は、発足以来随分時間がたっておりますがまだ3回目ということはその役割をはたして行くべきことを考えてみますならばまことに困ったことですが、これから基本計画の点検を続けてまいりますので、これまでよりは少し頻繁に会合を開くことになろうかと思います。よろしくお願いいたします。
本日は、先ほど梶原部長からお話がありましたように、前回第2回の部会に環境基本計画の点検作業の手順についてお諮り申し上げまして、ご了承いただきましたので、とりあえずまず環境基本計画の点検を行います。前にも申し上げましたが、今期からは、環境基本計画の進捗状況の点検作業を、これまでのように総合政策部会だけで行うのではなく、個々の重点取組事項についてはそれぞれのテーマと関係の深い部会で分担してそれぞれやりましょうということになりましたので、物質循環の確保と循環型社会の構築のための取組というこの部分については、当部会で点検を行うということになります。ただし、循環型社会形成推進基本計画と違いまして、こちらの方は、毎回重点的に点検すべき項目を決めてその項目について点検をし、その結果を総合政策部会に報告すると、こういうことになっておりますので、循環型社会形成の全般にわたる課題の議論は、この後引き続いて行う循環型社会形成推進基本計画の点検を行う中ですることになろうかと思います。
本日は、前回ご了承いただきました重点項目を中心に関係省からヒアリングを行う。さらにご質問があった場合にご説明をいただくために、ヒアリング対象でない省にも担当者のご出席をいただいておりますので、委員の先生方から忌憚のないご質問、ご意見をお出ししていただければと思います。
それでは、今日のヒアリングの進め方について、事務局から説明いただきます。
○リサイクル推進室長 リサイクル推進室長で循環型社会形成推進室長も兼務しております庄子でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、本日のヒアリングの実施に先立ちまして、まず第四次環境基本計画の点検方法につきましてご説明いたします。
参考資料の1をご覧いただければと思います。参考資料1、第四次環境基本計画、それから第三次の循環基本計画の評価・点検の進め方という紙でございますが、本日は、第四次の環境基本計画のほうの評価・点検ということでございます。
前回の部会でご説明いたしまして、また、今、浅野部会長からご紹介がございましたように、第四次環境基本計画に係る施策について関連する部会があるときは、当該部会において点検を行うこととされてございまして、物質循環に係る部分については当部会において点検を行うということでございます。
そういったことで、前回3月31日の本部会におきまして点検を行う2つの重点検討項目、循環分野における環境産業の育成と国際的な取組の推進をご選定いただいたところでございます。本日は、これらの項目の進捗状況について関係省庁からヒアリングを行いまして、ヒアリングの結果、本日、委員の皆様からいただいたご意見を踏まえまして、次回7月8日に予定されている第4回の部会において点検の骨子案を作成したいということでございます。
骨子案ということでございますが、お手元に参考資料の3といたしまして、こちら昨年度重点分野ということでまとめられました点検の報告書でございますが、こういった形で循環部分についてもおまとめいただくということでございます。この骨子案、原稿案につきまして、今後総合政策部会において他の分野の点検結果とあわせてパブリックコメントを行いまして、さらには閣議報告を行う予定としております。この原稿案、骨子案を作成して総合政策部会に提出するというところまでが、循環型社会部会でお願いしたい点検業務ということでございます。
続きまして、本日のヒアリングの進め方でございますが、初めに、環境省及び経済産業省から、関連施策についてパワーポイントの資料に基づいてご説明申し上げます。その後、質疑応答とさせていただきたいと思います。お手元に資料3として配付してございますが、重点検討項目に関します各省庁の自主点検結果をまとめたものでございます。ヒアリングの際には、資料4が環境省の資料でございますが、それから資料5としまして経済産業省の資料をご用意いただいてございまして、これらに基づきまして説明を行いますけれども、資料3の内容についてご質問等ございます場合には、質疑応答の際にあわせてお尋ねいただければと考えてございます。なお、この資料3、4、5につきましては、いずれも会議後公表を予定してございます。
また、前回の部会におきまして自主点検調査票の提出をお願いすることとしておりました農林水産省及び財務省につきましては、該当する施策は特にないということで、本日、質疑対応のみということでございます。
点検の進め方についての説明は以上でございます。
○浅野部会長 それでは、今日の進め方について説明いただきました。
早速ヒアリングに移りたいと思います。まず環境省からお願いいたします。
○リサイクル推進室長 それでは、まず環境省からご説明をいたしたいと思います。本当にスクリーンが遠くて恐縮でございます。お手元の資料も適宜ご参照いただきながら、ご説明をお聞きいただければと思います。
まず環境省からの説明といたしましては、重点検討項目の、の順を追ってご説明申し上げたいと思います。
まず重点検討項目の、循環分野における環境産業の育成の高度なリサイクルの推進に関してでございます。まず容器包装の分野でございますが、廃ペットボトルの回収構築モデル事業というのを実施してございます。使用済みペットボトルからペットボトルを再生する水平循環型リサイクル、BtoBと書いてございましてBottle to Bottleということでございますが、なかなかリサイクルの実績がなかったところでございまして、容リ法に基づき回収したペットボトルで実際に実験を行ってみたということでございます。その結果といたしまして、質の高いペットボトルからペットボトルへのリサイクルが可能だということが確認されましたので、今後は店頭回収されたペットボトルについても対象として、拡大方策を検討してまいりたいと考えております。
それから自動車リサイクルにおける高度なリサイクルということで、鉄スクラップの高度利用化調査事業というのを実施してございます。鉄スクラップを原料とした形での自動車用鋼板の製造ということで、実際に鉄スクラップを主な原料として品質が確保できるかという検証を行ったところでございまして、実際にこちらも自動車鋼板としての品質を満たす試作品の製造に成功しております。
それから自動車リサイクル連携高度化事業ということで、例えばレアメタル等のリサイクルのための解体業者の連携の実証や、リユース部品の普及の実証を行いまして、今後こういった先進的な自動車リサイクルに関する取組を実施してまいりたいと考えてございます。
続きまして、右肩に(b)と書いてございますが、(b)というのは、廃棄物等の有効活用を図る優良事業者の育成という分野でございます。左上に優良産廃処理業者の認定ということでありますとか、それから右側のほうには環境配慮契約法に基づく取組等がございます。順次ご紹介いたしたいと思います。
まず優良産廃処理業者認定制度でございます。許可の有効期間、通常5年であるところを7年に延長する制度でございまして、これをインセンティブとしてございます。今年の3月現在で713社の認定業者がございまして、増加傾向が続いているところでございます。
それから環境配慮契約法という法律がございます。この中で産業廃棄物の処理に係る契約という分野がございまして、ポイント制で評価いたしまして一定の点数以上を獲得した事業者に、入札参加資格を付与しているということでございまして、地方自治体のほうにもこういった取組を広げていただきたいということで、右側にパンフレットの絵がございますが、こういった形での普及を進めているところでございます。
それから製造業者と連携した循環産業の形成推進事業でございまして、1つは左にございます優良産廃処理業者に関する情報発信ということで、優良さんぱいナビといったシステムを開発いたしまして運用を図っているところでございます。右には排出事業者と優良な産廃処理業者とのビジネスマッチングというのがございますが、そういった形での連携・協働の支援を行っているところでございます。こちらは先ほどの優良さんぱいナビでございますが、こういったコンテンツをインターネットに掲載してございます。
また、関連いたしまして産廃の電子マニフェストの普及でございますが、昨年10月に電子マニフェストの普及拡大に向けたロードマップの策定を行ったところでございます。左下にグラフがございますが、25年度で35%という普及率でございますが、28年度の普及目標50%に向けて取り組んでいるところでございます。
続きまして、右肩にございます(c)ということで、こちらは我が国循環産業の海外展開の支援でございます。こちらの資料は循環産業に関する戦略的国際展開育成事業でございまして、具体的に大きく3つ挙げてございますが、その中の一番上、事業化促進事業といたしまして、こちらも3つございまして具体的な海外事業の展開、国際資源循環を想定したフィージビリティーの調査支援でありますとか、関係者の合同ワークショップ、それから現地関係者の訪日研修という取組を進めておるところでございます。
具体的な成果でございますが、24年度に14件、25年度に10件実施しておりまして、このうち商業運転を開始の予定が1件と、入札参加に向けて準備中が1件、合弁契約を締結が2件等々となっているところでございます。
それからこれまでの成果といたしまして現地関係者の研修の支援として、各国の主要な関係者を日本に招聘いたしまして少人数で研修を実施してございます。今年度の実績といたしましては下の表にあるとおりでございます。
続きまして、重点検討項目のといたしまして、国際的な取組の推進でございます。まず(a)循環資源の輸出入に係る対応でございます。第三次循環基本計画の概要も掲げてございますが、具体的な取組としてはこの3点として、水際対策の強化、それから適正処理が難しい国外廃棄物を受け入れまして、資源としての有効利用を図っていく。それからといたしましては、例えば石炭灰等につきまして、輸出先での再生利用等について環境汚染が生じないということが担保できる場合に、輸出の円滑化を図っていくということでございます。
まず1つ目といたしまして水際対策の強化でございまして、廃掃法、それからバーゼル法の施行でございますが、環境省、経済産業省、税関におきまして、連携しながらの水際対策の強化を進めておるところでございます。
輸出申告を受けた貨物について税関において貨物検査の必要性を判断いたしますが、廃棄物等の不法輸出の疑いがある場合には、税関の要請を受けて環境省、経産省の職員が立ち会いを行い確認をしております。
具体的に廃棄物の輸出に関する水際対策の流れでございますが、税関検査への立ち会いにおいて不法輸出の疑いがあるという判断がされた場合、上から3つ目でございますが、輸出事業者へのヒアリング、報告徴収を実施いたします。そうした中で廃棄物処理法、バーゼル法への該当性を判断いたしまして法に抵触する場合には、悪質性等を踏まえて行政指導、告発等の対応を行っております。
それから、水際対策の強化といたしまして、バーゼル法の対象物を判断しやすくする取組というのも進めてございまして、白物家電であるとかパソコン、使用済みの電気・電子機器が、中古利用の目的で日本から主に途上国向けに輸出されているという中で、中古品であると偽って輸出して、実際は輸出先国で金属回収等のリサイクルを行っている事例が指摘されているということで、リユース目的の輸出であることを客観的に判断することができる基準を示したところでございます。昨年9月に使用済み電気・電子機器の輸出時における中古品判断基準というのを策定いたしまして、本年4月から運用を開始しておるところでございまして、中古品の輸出事業者等に対しまして、基準に沿って中古品であることの証明が行われるよう周知を行っているということでございます。
続きまして、国外の処理困難な廃棄物の輸入でございます。平成22年に廃掃法の改正が行われました。それまで廃棄物を輸入できる者は、輸入した廃棄物を自ら処分できる者に限定されていたところでございますが、これを、国外廃棄物を産廃処分業者等に委託して行うことにつき相当の理由があると認められる者について追加いたしました。これにより地球全体での環境負荷の低減、製造事業者の社会的責任の実現等の効果が期待されるところでございます。
相当な理由につきまして、点線で囲まれてございますけれども、ここではからでございますが、例えばにございます輸出国では適正処理が困難だが、我が国では適正処理ができる場合、あるいはでございますが、製造事業者の海外の工場の生産活動に伴い生じた廃棄物を、国内に持ち帰って処理する場合というのが、該当するということでございまして、平成25年度に初めての適用事例がございまして、海外提携先の工場で生産された医療廃棄物について現地で廃棄しようとした場合には、不法投棄や不正使用の懸念があったということで、我が国に輸入いたしまして産廃処分業者に委託し、固形燃料として有効利用したものでございます。
それから同じく国外の処理困難物の輸入ということで、バーゼル法の手続の迅速化・簡素化でございます。バーゼル法の規制対象である循環資源について廃電子基板の輸入が増加しているところでございまして、これらの電子基板等につきましては、適正に処理しなければ環境汚染のおそれがございます。バーゼル法の手続といたしましては、ガイドブックの作成、それから事業者説明会の開催といったことで取り組んでまいりました。また、輸入業者から、手続が煩雑である、あるいは書類に重複があるというご意見があることを踏まえ、環境省及び経済産業省においては、これらに対応するための省令改正の検討を行っているところでございます。
それからといたしまして、循環資源の輸出の円滑化でございます。石炭火力発電所から発生する石炭灰でございますが、セメント原材料として再生利用する目的で他国において安定的な需要がございまして、韓国、香港へ輸出されているところでございます。昨今の石炭灰発生量の増加を背景といたしまして事業者が、輸出先の拡大を検討していると聞いてございます。石炭灰の輸出に関しましては、廃棄物であれば廃棄物処理法に基づき環境大臣の確認が必要でございますが、この際、国内の処理基準を下回らない方法により処理されることが確実であることといった条件を満たすことが必要でございまして、我が国の法令に基づく処理基準を下回らない対応を求めているところでございます。
こうした点を踏まえまして、第三次の循環基本計画に基づき、輸出先での再生利用等において環境汚染が生じないことを担保できる場合には、輸出手続を迅速化し輸出を円滑化するための具体的な方策を検討していくこととしてございます。
今後の検討の方向性、下に書いてございますが、取り締まりのための運搬を行う車両表示の方法といった、我が国と同じ目的のための規定が相手国で設けられている場合には、その規定で国内の処理基準を下回らない方法により処理されることが確実かどうかということを確認の上、これを認めるような方向で検討していくということでございます。
それから(b)でございまして、3Rに係る国際協力の推進でございます。こちらはアジア諸国における3Rの戦略的実施支援事業拠出金でございますが、まず左側にございますアジア太平洋3R推進フォーラムということで、2008年からこうしたアジア3R推進フォーラムという形で最初始まりまして、今年からはアジア太平洋3R推進フォーラムという名称に変え、今年で第5回を迎えているところでございます。
このフォーラムの中では、3Rに関するハイレベルの政策対話の促進、各国における3Rプロジェクト実施への支援の促進、情報の共有を進めておるところでございます。右では3Rの国家戦略の策定の支援ということで、各国の関係者、援助機関等による戦略案の検討の支援というのを行っているところでございます。
最後、ご紹介いたしますのは、先ほど申し上げました今年のアジア太平洋3R推進フォーラムの概要といたしまして、33カ国500名の参加を得て、成果といたしましては、スラバヤ3R宣言を採択いたしました。
環境省からのご説明としては以上でございます。
○浅野部会長 それでは、続きまして、経済産業省からお願いいたします。
○経済産業省産業技術環境局リサイクル推進課課長補佐 経済産業省産業技術環境局リサイクル推進課の酒井と申します。よろしくお願いします。本日は貴重な機会をいただき大変ありがとうございます。
それでは、循環型社会分野における経済産業省の取組をご説明させていただきます。本資料につきましては、個別の事業についてはお手元の資料3の調査票についているものでご確認いただきまして、本日のご説明の資料5については、大きな考え方ですとかその取組の流れといった観点から簡潔にまとめているところでございます。
まず当方から、リサイクル産業に関する取組ということで、その育成や海外展開に向けた取組の方向性についてご説明させていただきます。
まず再資源化産業の国際展開支援ということでして、前提となる問題意識について、委員の先生方には釈迦に説法かとは存じますけれども、まずは触れておきたいということでこれを載せております。各種リサイクル制度による3Rの進展や、あるいは製造業の海外移転による国内空洞化、人口減少等により、国内廃棄物の発生量自体は今後減少する見込みであると、他方で中国、インド、ASEAN諸国などのアジア各国は、経済発展とともに廃棄物の適正処理あるいは資源確保ニーズというものが一層高まっていくだろうということで、我が国リサイクル企業のビジネスチャンスというものが大いに見込まれるというところでございます。
そうした状況を踏まえてリサイクル企業、再資源化産業というものが、今後さらに大きく発展していくためには、まずは大きな課題としては、ここにありますような事業再編による資金力、人材力、イノベーション力の向上というところに加えて、赤字でございます。海外進出によるビジネスの拡大といったところと、としましては、自ら提供する再資源化製品等のそもそもの高付加価値化・総合化といったものが、一層重要になってくるものと認識しております。
続きまして、例えばということで、今申し上げたものについて世界の家電廃棄量の見通しということで、これは当省の調査におきまして、世界各国あるいは地域におきまして現在の家電の販売量ですとかあるいは廃棄量ですとか、またはそれぞれの国、地域における平均的な家電の廃棄までの使用期間といったものをもとにして推計したものでございまして、これを見れば明らかなように、新興国におきましては、家電の販売量も急速に伸びているということに伴いまして、廃棄量も今後大きく増加していく見込みであると、特に中国における家電廃棄量については、いずれは先進国を超える規模まで増加していくということが見込まれるわけでございます。
そこで下の方ですけれども、日系再資源化産業の海外展開支援ということでございまして、こうしたところを一つのチャンスと捉え、アジア諸国からのニーズに対して、我が国企業が有する高度なリサイクル技術あるいはシステムといったものを活用して、リサイクル分野での新たな外需の取り込みを目指していくということで、またその際には、2つ目の白丸ですけれども、欧米等のライバル企業にも先駆けて早期の進出をしていくことというものが非常に重要であるということで、単純な事業者の皆様の取組のみならず、国は、政策的対話等を通じてアジア各国での法制度の整備などについて支援するとともに、そうしたものにあわせて一体となって民間企業のFS調査や実証事業の支援を行っていくことを通じて、全体として企業の皆さんの海外展開を加速していくというふうなことを考えて、大きな頭の整理としております。
ここにある図のように、まず国としましては、そもそものその対話といったところでアジアにおける法制度の構築といったところでの貢献、または地方自治体の皆様におかれましては、既にエコタウンといったような各種の取組に取り組まれてきた運用面での経験ノウハウといったようなものがございますので、そうした国際的な自治体間協力といった取組、ここではエコタウン協力と書いてございますが、こういったものを通じてそうしたノウハウの移転や整備運営に協力するといったような貢献、そして民間企業の皆さんにおかれましては、自ら持つ高度な設備・技術、その運用の経験といったようなものを活用していくということの中で、当省としましては、そうした取組を資料3の調査票でお付けしてございますようなFS事業やリサイクルの海外実証事業といった事業を通じまして支援を行い、それによりアジアの各国においてその技術の移転や、または不適正処理の改善といったところへの貢献をしていくと、そうしたことを通じましてアジアにおける企業の皆さんの海外展開を加速するということを目指して、各種の取組を進めてきたところでございます。
続いて、次のページの上ですけれども、具体的にFS事業につきましては、我が国の企業の皆さんがアジアでビジネス展開をする際のFS調査を国から委託する形で支援する事業でございますけれども、この例として、例えばということでここに挙げてございます豊田通商さんのケースですけれども、これは中国における自動車リサイクル事業の実施を目指して以下のFSを実施したものでございます。この事業のそもそものスキームについては、調査票では資料3の8ページに書かれている事業の一例ということでご紹介しております。
下の図をご覧いただければと思いますけれども、まずは中国における使用済み自動車を取り巻くマクロ環境の調査といったところから、さらには事業立ち上げ段階案件の調査ということで、計画の作成とか投資金額の試算といったところの調査と、さらには右のビジネスモデルイメージという図がございますけれども、最終的な実施可能性の分析を行う調査を支援するものでございます。
こうしたFS調査を実施した後に、次の下のスライドでございますけれども、さらにそのFS事業でフィージビリティーが確認でき、現地への実際の展開を目指すというものにつきましては、実証事業のステージについて支援を実施しているものでございます。この豊田通商さんのケースも、FSからその次の実証に進んだ例というところでご紹介しておりますが、事業そのものの仕組みは資料3の調査票の9ページの事業の例でございます。
FS調査を踏まえた実際の実証研究というところで、研究開発課題としましては、いよいよ現地に適合させていくためのリサイクルシステムの確立ですとか、有価物の高効率回収、再利用、有害物質の適正処理といったものを研究開発課題としまして、キーテクノロジーとして例えば大型車を含む一気通貫の解体処理技術、解体後のものの再資源化技術、フロン等の有害物質適正処理技術等といったところと位置づけまして、ここに書いてありますような体制で実証プロジェクトを実施したものでございます。
この事業につきましては、当省の所管の独立行政法人でありますNEDOが、海外での実証事業に豊富な経験を有しておりますので、こうしたNEDOの技術的な専門能力を活用して、NEDOからの委託実証という形として相手国の政府や政府関係機関あるいは両国の役割分担、現地での許認可の取得支援等を事前に明確化し、また、この事業の実施に関しては、必ず相手国のしかるべき機関などとMOUを結んだ形で取組を進めていくものでございます。
豊田通商の事例では、こうしたスキームで取組を進めていきまして実際にその成果も上がっているところでありまして、口頭での補足となり恐縮ですけれども、成果としましては、このプロジェクトを通じて実際の解体に伴う環境負荷の低減ということは、約90%という日本国内以上のリサイクル率を維持しつつ、年間1万台以上の使用済み自動車の処理が可能となるレベルにまでのスケールアップに成功しております。この処理能力につきましては、対象としました北京市内で解体リサイクル処理されている使用済み自動車の、約13%に相当する規模ということになっております。同社におかれましては、この事業の成果を踏まえまして、中国におけるさらなる事業展開を進めていく計画を進めているというふうに伺っております。
以上でご紹介したようなこれらのFS事業や実証事業への支援につきましては、これらの事業に採択されること自体が、技術や企業体への現地での信頼性の向上に対する後押しとなるといったような評価も、実際に活用いただいた事業者の方などからいただいておるところでございます。そうしたところを通じて、これまで相応の成果というものはあったのではないかなというふうに考えております。
そして、続いてのページの上の方ですけれども、これまでこのようにこうした取組をアジアの各国で実施してまいりまして、成功した事例におきましてはそこで共通するようなコツ、ノウハウといったような部分、失敗またはFSでフィージビリティーなしという結論になったものについては、そこでも共通する課題といったことも当方において整理を進めてきたところでございます。今後これからの動き、方向性ということに関しましては、ここに挙げておりますように、今後より一層リサイクル市場というものが市場拡大をしていくだろうと、ここの1つ目の上のボックスの白丸にあるのは、昨年度当省において推計した数字でございますけれども、このようにまだまだ今後の発展が見込まれるところというところでございます。
そこで今後につきましては、このページの一番下に枠で囲ってございますが、昨年度、我が国として策定し、先日その改訂版ということでセットいたしましたけれども、インフラシステム輸出戦略というものを定め、ここにおきましてもリサイクルというものが明確に一つの重点分野として位置づけられてございます。こうしたものに沿ってさらなる促進を図っていく方針というふうにしております。
この中ではこの下の箱にございますように、大きな方向性として、我が国技術の優位性、信頼性に対する相手国の理解を促進するFSやNEDO海外実証プロジェクトの推進と、また、それだけでなく日本国内及び在外公館双方における情報収集、発信力の強化、またインフラ海外展開のための法制度等ビジネス環境整備、そして中小・中堅企業及び地方自治体のインフラ海外展開の促進と、そしてそのベースとなる相手国政府との連携や政策対話の実施といったところを、改めてこの戦略の中でもしっかり位置づけまして取組を積極的に行っていく。そうした中では、単なる技術的な部分のみならず、現地での法制度や廃棄物の回収量の確保といったビジネス展開上非常に重要なファクターについて、地元の行政ですとか地元の企業、住民の方々といった皆さんとの信頼関係の構築を、このリサイクル分野ならでは、またはこの分野だからこそより対応が求められるような課題について解決を図っていくということを、この戦略に基づいて、オールジャパンで関係機関一体となってより効果的に実施していくということを通じて、我が国リサイクル産業の海外展開支援を一層進めていくという方向性で、今後取組をさらに進めていきたいというふうに考えているところでございます。
それでは、続きまして、バーゼル条約に関する取組についてご説明いたします。説明者を交代いたします。
○経済産業省産業技術環境局環境指導室総括補佐 酒井の隣の部屋でバーセル条約の執行をやっております環境指導室の総括補佐の高砂でございます。
最後の1ページだけご説明をさせていただきたいと思います。先ほど環境省さんのほうから内容はご説明があったとおりでございまして、水際のところとかは税関さんあとは環境省さん、経産省で協力の上、違法なものが出ないように取り組んでいるところであります。その前の段階で事業者のほうがしっかりとバーゼル法の該否、要するに該当するか否かというものが判断できるように、そのためのサポートになる事業を実施しております。概要はここに書いてあるとおりでございまして、委託事業として一般財団法人日本環境衛生センターのほうにお願いして、該非を判断していただいているということでございます。
下の表を見ていただきますと点数が出ているんですけれども、最近とみに相談件数が増加しておりまして、年間5万件を超える形になってございます。非常に多い件数を処理していただいておりますので、環境省さんと経産省だけではなかなか対応できないぐらいの大きさになっていると、これがないとなかなかスムーズな輸出あるいは輸入につながらないということでございますので、しっかりとした事業ができているのかなというふうに思っております。ここに書かせていただいているように、平成20年4月から事前相談の対象貨物に使用済みバッテリー、使用済み遊技機、廃触媒、中古品などを追加しておりまして、その影響もあってかなり増えているということでございます。
右側の隣でございますけれども、これは環境省さんと一緒に審査をし、輸出の移動書類等の発行をさせていただいているものでございますけれども、その実績でございます。これは3月28日に既に報道発表されておりますので、委員の先生方におかれましてはもう既にご存じのこととは思いますけれども、改めてご説明しますと、輸出の件数でございますけれども、1,000件を超える件数、1,019件ございまして、総量は20万トンを超える形になっているということであります。
最近は鉛のスクラップ、バッテリーが主でございますけれども、こういうのが非常に多くなってございます。あとは金属含有スラッジ、石炭灰というところが主な輸出製品ということになります。輸入につきましては件数387件、総量は3万トンをちょっと超えたところということでございます。品目はここに書かせていただいたとおりでございまして、電子部品スクラップですとか金属含有スラッジ、電池スクラップといったところでございます。一応下のほうに推移表を書かせていただいておりますんで、ご参考に見ていただけたらというふうに思います。
短い時間ですけれども、これで説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○浅野部会長 どうもありがとうございました。
それでは、ただいま環境省と経済産業省からそれぞれご報告をいただきました。これよりただいままでのご説明につきまして、ご質問あるいはご意見をお出しいただきたいと思います。なお、本日の資料には記載がございませんが、最終的な点検報告書の中で今後の課題という点を明らかにしなければなりませんので、極力、今後の課題が明らかになるようにご配慮いただいたご質問、ご意見をお出しいただけると、事務局が助かると思います。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、ご質問ご希望の方は、いつものとおり名札をお立てください。予定でまず立てておいて後で引っ込めるのは構いませんから、立てるだけ立てておいてください。後出しは認めません。では酒井委員から、どうぞ。
○酒井委員 どうもありがとうございます。
それでは、環境省のほうの国外の処理困難物の輸入の件、19ページについてもう少し詳細に教えてほしいんですが、医療機器というのは一体具体的にどのようなものが輸入をされたのかということと、それと相当の理由を適正に処理される国内処理等云々ということなんですが、固形燃料として再生利用と、再生利用という言葉をあえて使われているんですけれども、このあたりのところの追加説明をお願いいたします。
○浅野部会長 ありがとうございました。各省のみなさまには、初めに委員から質問を一わたり全部出しますので、しっかりメモしておいてくださるようお願いいたします。
では森口委員、どうぞ。
○森口委員 ほかの委員もいろいろご指摘になると思いますので、多分あまり出そうにないところだけ質問したいと思います。環境省の一番最初にお話のあった容器包装リサイクルのところなんですが、ちょうど今、容リ法の専門委員会も動いていますので、それとの関わりでなんですが、店頭回収のペットボトルというお話があったんですけれども、これは質問というよりはどちらかというとコメントなんですが、店頭回収は高品質なものの回収あるいは水平リサイクル等の高度なリサイクルにとって非常に重要だと思いますが、リサイクル技術のところだけではなくて流通といいますか、回収のところも含めて広い意味で静脈産業といいますか、そういうものとして捉えていただきたいなということと、特にこれは容リ法の検討のところで問題になっていますが、店頭回収が一廃なのか産廃かみたいな、ここの循環部会というか、廃リ部会当時からのやや法律的な割に堅い話があるかと思うんですけれども、ぜひ環境省所管の法律のところが水平リサイクルの阻害にならないようにしていただきたいなと、これはコメントということで特にお答えいただかなくても結構なんです。ちょっとそこのところが気になりましたのでコメントさせていただきます。
それから1点だけすみません、質問のほうなんですが、経済産業省の最後のバーゼル法の中でもプラスチックスクラップという話が出てきたんですが、これは具体的にどのあたりのどういうものを想定してこういう話が出てきたのか、これをちょっと教えていただければと思います。
○浅野部会長 ありがとうございました。次に見山委員、どうぞ。
○見山委員 ありがとうございます。
2点ほどございます。環境省の資料で容器包装リサイクルの高度なリサイクルのところで、CO2を削減できたということはよく理解できるんですが、課題は何かということが一番大事だと思っていまして、特にコスト面の点がどうなのか、実現可能性があるのかというところを教えていただければと思います。
あと経済産業省さんのほうで言うと、豊田通商のケースのように海外の調査をやってということで、どちらかというと発想は日本の技術を海外で生かすという発想が中心だと思うんですけれども、昨今は途上国の実情を見てみると、先進国では起こらないような課題というのが新たに出ていて、逆に日本の企業と途上国が連携して新しい問題を解決するというのは、リバースイノベーション的な発想です。こういったところで新しい技術が生まれるということも、これからはあり得るんじゃないかなと思っておりますので、その辺のリバースイノベーション的な発想についてどのようにお考えかということを、お聞かせいただければと思います。
以上です。
○浅野部会長 ありがとうございました。細田委員、どうぞ。
○細田委員 私も見山委員とかなり似ているところなんですけれども、環境省のプレゼンテーションの3ページと4ページ目に、廃ペットと自動車の高度なリサイクルなんですが、Pet to petに関しては、以前から技術があって大手繊維メーカーがやったり、あるいは川崎でやったりしたけれども、あまりうまくいかなかった。今回のケースはどうもうまくいっているらしいんですけれども、そのポイントは何なのか、経済採算性なのか、その辺をお教えいただければと思います。
2点目は、経済産業省のこれもバーゼル条約の件なんですが、鉛スクラップが増えているというのがちょっと気になるんでこの前から、最近計算してみると4月のデータ、日刊工業新聞だと8,700トンだと出ていて、これを計算してみると、どうも日本の排出される鉛バッテリーの3割強が韓国だけに出ている。恐らく中国はこれからそのほかもありますので、30%から40%も直近で足元で出ているということなんです。恐らくこれはバーゼルにかかっていないものがほとんであろうと私は思うんですが、その辺のご見解をお聞かせください。8,700というのはそのままもし10倍しちゃいますと10万トンぐらいになっちゃいますよね。20万トンぐらいはバーゼルでひっかかっていて10万トンがそのうちの鉛というのはちょっと考えにくいんで、今後のことも考えるとその辺の見解をお伺いしたいということでございます。
○浅野部会長 ありがとうございました。藤井委員、どうぞ。
○藤井委員 容器包装リサイクル、見山委員、細田委員からも出ておりますが、コストの問題もありますが、ここの中には経年でどのぐらいのペットの排出量があるかがないので、ちょっと全体像が見えにくいんですが、この前視察に行ったところでは、かなり中国への輸出のペットの山がありました。それで基本的には自治体がこれだけ税金を使いながら、市民は非常にけなげに分別しながら、最終的にはその流れをどうするかということを1つ押さえておかないと、BtoBがうまくいくので、これでペットボトルの循環はかなり優等生みたいになって大変困ったなという、そんな印象が1つです。
それからもう一つ、経済産業省のほうでリサイクル産業のところで、さすが経済産業省の発表というふうに思いましたが、ビジネスチャンスということを度々おっしゃいました。全部ビジネスチャンスでおっしゃられたらウーンというふうに思ったんですが、最後のほうで、技術のみならず法制度や地域の住民の参加も含めてという言葉があったので、少し地域システムにも配慮がなされるのかなと思いましたが、たまたま今年スラバヤで行われました3Rのところでもソーシャルテクノ、テクノソーシャル、どちらかですね。どちらとも使っていましたね。つまり地域のコミュニケーションを含めて全体の廃棄物をどう下げていくかということの中で、こういう一つ一つのリサイクルの仕組みをつくっていこうという、大変すばらしい発表がなされましたが、ぜひビジネスチャンスというそのベースのところを少しお考えになって、お考えというか、ソーシャルテクノのようなことも含めながら全体のリサイクルのほうに持っていけたらいいなという、そんな印象を受けました。
以上です。
○浅野部会長 ありがとうございました。中杉委員、どうぞ。
○中杉委員 私も最初は3番のところなんですけれども、BtoBは技術的にはできるようになったと、次にどうするんだと、これを普及するためにどういう課題があるかというんで、これは問題はもう解決しているのかもしれないけれども、飲料容器という面で言えば安全面・衛生面の問題があるだろうと思いますけれども、そこら辺はクリアされているのか、それについての対応策というのは環境省だけでできる話じゃないので、例えば厚生労働省とあわせて対応していかなきゃいけないと思うんですが、そこら辺のところをどういうふうに考えておられるのかなというのを、1つお聞きしたいということが1番目です。
2つ目は6のところなんですが、優良認定業者数が順調に増えている、713になったと、これは全体の中の何割なんですか。これはできれば100%になるのが望ましいので、100%にどのぐらいの距離にあるんだろうかというのは評価していく必要があるだろうと思います。
それともう一つは、こういう事業者が選ばれることが重要だろうと思いますんで、優良認定事業者とそれ以外の事業者で、これは評価するのは非常に難しいかもしれませんが、処理コストがどのぐらい違ってくるんだろうか、多分選ばれなければ優良認定事業者というのはなかなか出てこないだろうと思うんです。そこら辺のところの解析情報を持っておられるんであれば教えていただければと思います。
それからもう一つは、21番のところに関連する話なんですが、これは海外の話なんで直接ここの見直しの報告のところには絡まない話なんですが、日本の国内で最近スラグを利用した土木資材について有害物質の汚染の問題があちこちで出てきています。その問題についてどういうふうに把握しておられて、どう対応しておられるか、恐らくは今やられているものの前の段階、規制をする前の段階の問題だろうと思うんですけれども、そこら辺の結果を踏まえて海外というものも考えていかなきゃいけないだろうと思いますんで、そこら辺はどのぐらい把握しておられるか教えていただければと思います。
○浅野部会長 ありがとうございました。冨田委員、どうぞ。
○冨田委員 ありがとうございます。
私も環境省さんのご説明で2点申し上げたいと思います。
1点目は、何人の方もおっしゃっていて申し訳ないのですが、ペットボトルの件ですけれども、水平リサイクルが無条件で絶対ベストだということでは必ずしもないかなと、きっとチェックはされていると思いますが、水平にするがために、例えばエネルギーを余計に使っているとかそういうことがあってはいけないので、バージン原料等を用いた場合と比べるというだけではなくて別のリサイクルの、ボトルにしないリサイクル方法とも比較すべきではないかと思います。
それから質問は、ボトルにすることによって2回、3回、4回、継続してできるものなのかどうか、それがちょっと気になりますので、何かそれについてお答えがあれば教えていただければと思います。
それから2点目は、優良産廃処理事業者の話ですけれども、事業者にとっても、産廃処理をどこに頼むかというときに優良認定があるということは、非常に目安になるわけですけれども、優良事業者が継続してずっと優良であり続けるかどうかというところがやっぱりポイントなので、たしか優良事業者の認定は、処理が確実に行われることを保証するものではないというようなそういうこともあったので、確実にあそこなら大丈夫なんだという確信を持つために、ぜひ1回認定しただけではなくて有効期限内でもフォローをしていただければと思います。
以上です。
○浅野部会長 ありがとうございました。高岡委員、どうぞ。
○高岡委員 ありがとうございます。
既にBtoBのところは皆様ご質問なされていますので、別のところで質問させていただきたいと思います。
1つは、環境省のほうの7ページでございますが、こちらの環境配慮契約法、地方公共団体へ配布して進めておるということですが、これはどのぐらいこういう方式にのっとってやられているかというのは、具体的にどのぐらい地方自治体がなされているかというようなことが、わかっておられましたら教えていただきたいということです。
それからもう一点は、9ページのほうですが、こちらも優良さんぱいナビという支援システムができて、これはどのぐらい普及というかどのぐらいのアクセスがあって、どのように現在なっておるのかということを、もう少し教えていただきたいと思います。
以上です。
○浅野部会長 ありがとうございました。では、杣谷委員どうぞ。
○杣谷委員 すみません、遅くなって。みんなペットボトルをやっているんですが、私もペットのところですが、水平リサイクルで処理の方法なんですけれども、ケミカルなのかメカニカルなのかというところについて、今回の支援事業、どちらを対象にやったのかということについて教えていただきたいというふうに思います。さらに今後の課題ですが、具体的な数値目標などを示しながら対応いただくことが、いいのではないかというふうに思います。
それから2点目ですが、輸出入に関わる課題で、水際対策ということで海外の需要が高まっているということなのですが、これについて17ページで税関でのコンテナ検査の状況が示されていますけれども、現実的に行政指導とか告発が行われた件数がわかれば教えていただきたいというふうに思います。さらに今、中環審と産構審での合同会合で議論が進められていますけれども、見えないフロー対策についてさらに対応が必要ですけれども、自治体の努力とか対応もさらに必要ですし、国としての一層の努力をお願いしたいというふうに思います。
以上です。
○浅野部会長 ありがとうございました。篠木委員、どうぞ。
○篠木委員 海外事業の展開や研修についてお伺いしたいのですが、例えば環境省さんの資料の13ページで、現地関係者へ研修支援してきたということを、ここでご紹介いただきましたが、こういった研修というのはどのように相手国から来ていただいているのか、幅広くいろいろな国の人たちを呼んで我が国の何かを伝えていこうと思うのか、それとも特定の国に集中して選択して、ここで頑張って支援していこうというような方針がおありなのかとか、そのあたりについて研修の選択方法、あるいはその戦略みたいなものを、もう少し詳しく教えていただければと思います。
○浅野部会長 ありがとうございました。佐々木委員、どうぞ。
○佐々木委員 まず私もペットボトルのことでお聞きしたいことが1点ございます。先ほど藤井委員が中国へ大量に流れているというような指摘もありましたが、いわゆるペットボトルを国内で循環させるということについてどういうふうにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
それからもう一つ、環境配慮契約の関係で高岡先生からありましたが、実態がということで、私も自治体でこういうことに取り組んでいるという事例はあまり聞かないもので、このパンフレットの情報がどういう内容のものか、それで、努力義務ですので例えば自分のところの利用できるそういう事業者がどのぐらいあるのかとか、そういった情報も含まれているのかどうか、その辺の実態も教えていただければと思います。
最後に、経済産業省の6ページのスライドですが、海外展開で自治体がいろいろ取り組んでいるということで、今多くの自治体が廃棄物分野、水道分野、下水道分野、それぞれ自治体がずっとやってきたものを海外に、事業者の方と一緒に展開していこうといういろいろな取組がありますが、それらの取組とここに書いてあるスライドのこういう役割云々が、経産省としてどういう連携をとっていくおつもりなのか、その辺をお聞かせいただければと思います。
以上です。
○浅野部会長 ありがとうございました。崎田委員、どうぞ。
○崎田委員 ありがとうございます。
私はまず環境省なんですけれども、やはり今回このテーマは、国内資源としてどれだけ活用するかというところが非常に重要だと思います。それで今回この事例としてペットボトルと自動車リサイクルが出ていますけれども、小型家電のリサイクル法は昨年本格的に始まったばかりですけれども、かなりこれも重要なことではないかと思いますので、こういう報告の中に小型家電リサイクルの状況というのも入れたほうがいいのではないかというふうに思いますが、いかがかというのが、まず1点目。
2点目は、自動車リサイクルにおける高度なリサイクルの推進とありますが、自動車リサイクルはリサイクルコストを前払いしてかなり一層進んでいるのではないかと思いますので、今までとどのくらい進んできたのかというあたりを、今後データをきちんと出して報告していただけると、報告書をまとめるときにそういう報告になればありがたいというふうに思っております。
なお、後半の11ページなどのところで、やはり国際展開の産業育成のところでいろいろな連携が必要とありますが、後半の部分でアジア太平洋3R推進フォーラムのことなどが書いてありますが、こういう産業界と国とそして自治体の全体の連携が重要ということが、こういう部分でもあってもよろしいのではないかという感じがいたしました。
なお、経済産業省のご報告に関しても、今、環境省に対しての最後の質問と似た視点なんですが、経済産業省のご報告のパワーポイント9ページ目辺り、非常に相手国の政府とかいろいろな自治体との連携ということを強調しておられましたが、日本側のいろいろな省庁や各主体との連携と経済産業省のこういう取組と、どういうふうに連携されるのか、ぜひ伺いたいというふうに思います。
あと農林水産省さんは、ご報告を口頭でというお話でありましたので、ぜひ高度なリサイクルなどに関して農林水産省のバイオマスなどの分野、非常に重要になってきておりますので、状況をご報告いただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
○浅野部会長 ありがとうございました。小川委員、どうぞ。
○小川委員 小川です。
質問というより意見、コメントですけれども、環境省さんからのご説明の中で特に21ページ目の、循環資源の輸出の円滑化という項目でございます。特に石炭灰の輸出に関する審査基準の緩和という項目なんですけれども、これは経団連の規制改革要望、以前から何項目かあるんですけれども、そのうちの1つに挙げさせていただいております。
内容なんですけれども、現在はここに書いてございますように、廃棄物処理法では産業廃棄物を輸出する場合、我が国の処理基準を下回らない方法で輸出先において処理されることが求められるということなんですけれども、リサイクル技術は、ご存じのように日本は非常に高いレベルにございますので、ほとんどの場合、輸出先でそれを守れと言っても難しいことが多くて、輸出先企業の理解が得られなくて成案に至らないケースがほとんどだという状況でございます。
だんだん特にセメント原材料と書いてございますが、輸出先のセメントの工場におきましても、昨今だんだん日本からのリサイクル技術のフォローということで技術的にはなってきておりますので、この21ページ目の下に書いてありますように、相手国における廃棄物処理に関わる法令において、我が国と同じ目的のための規定が求められている場合、国内の処理基準を下回らない方法により処理されることが確実であるかどうかを確認の上、これを認めるような方法で検討していくと、要するに相手先の国で環境汚染が生じないことを担保できるという場合には、輸出手続を迅速化して円滑化するということで、こういう検討をぜひ進めていただきたいというふうに、大変ありがたい話だと思います。原発事故の後、火力発電所を動かしてエネルギーを確保するということで石炭灰の発生量が、どんどんこれから増加するということが予想されますので、ぜひお願いしたいと思います。
以上でございます。
○浅野部会長 ありがとうございました。大塚委員、どうぞ。
○大塚委員 環境省のほうにお伺いしますけれども、2点ございますが、1つはスライドの18のところですが、使用済み電気・電子機器の中古品についての判断基準というのを策定されましたが、特に中古品の判断項目ののところで、輸入国において確実にリユースされることというのは、これは具体的にどういうふうに判断されるのかということをお伺いしたいのと、この判断基準を決めるときに少し時間をかけられたと思いますが、悩ましいところがあったらそれも教えていただけるとありがたいと思います。こういうのはどんどんよくしていくということが非常に重要だと思いますので、その点についてお伺いしたいということでございます。
それからもう一点でございますけれども、スライドの5で、環境配慮契約法の中で産業廃棄物の処理に係る契約について、国とか独立行政法人については優良な産廃処理業者と契約することを義務づけたということですが、これは根拠は基本方針になるんでしょうか、独立行政法人の場合は特に法律上の義務ということでは必ずしもないかという気もしますが、そこを確認させていただければありがたいと思います。
○浅野部会長 それでは、ただいま各委員から、ご質問が出されました。結構似たような質問が多いので、項目ごとにまとめてお答えいただければと思います。環境省、経済産業省、農水省の順番でお願いいたします。
○リサイクル推進室長 それでは、リサイクル推進室から、まずBottle to Bottleに関して多数ご質問、ご意見を頂戴いたしましてありがとうございました。先ほどは時間の制約もございましたので、Bottle to Bottleについて簡単にご紹介申し上げたところですが、お尋ねがございましたようにBottle to Bottleの方法にはケミカルリサイクル、それからメカニカルリサイクルとございます。ケミカルリサイクルに関しましては、使用済みのペットボトルを化学的に分解して不純物を除去し、それで再度ペット樹脂に合成するということでございます。メカニカルリサイクルに関しましては、アルカリ洗浄の工程というのを加えまして、高温・減圧等の物理的な高度処理を加えることで不純物を除去する方法でございます。
ケミカルリサイクルに関しましては、平成16年に内閣府の食品安全委員会で安全が認定されたということでございまして、片やメカニカルリサイクルについては、平成23年に新たに導入されたものでございます。こちらも食品安全委員会において安全が確認されているということでございます。
それで今回のこの環境省の事業におきましては、メカニカルリサイクルにつきまして特に物性確保の可能性の観点からの検証を行ったものでございます。これまでもこういったBottle to Bottleの技術があって、なかなか市場導入が進まなかったではないかということでございますが、今回うまくいったポイントを考えますと、ペットボトルのリサイクルの事業者と、それから清涼飲料メーカー、国内飲料事業者との連携によりまして再生利用を、こういった形でメカニカルリサイクル、Bottle to Bottleでできた樹脂を、しっかりペットボトルとして商品に使うという連携ができたことで、こういった市場化につながったと理解してございます。
ところが、今後の課題ということでございますが、使用済みペットボトルの国内での調達というのをいかに進めていくかということでございますし、それから店頭回収に関しましては、店頭回収されたペットボトルの質はいいという確認はされてございますけれども、実際に輸送コストをどう考えるかというところがあろうかと思ってございまして、複数の店舗で回収をしたりですとか、あるいは店舗から回収したものを積みかえをして効率よく運んでいくという工夫などを、今後も実証実験を進めていく必要があるのではないかと考えてございます。
それからBottle to Bottleに関して2回、3回と回していけるかということでございますが、物性の面からはバージンとほぼ変わらない物性が得られていると聞いてございまして、2回以上のBottle to Bottleのリサイクルは可能だと聞いてございますが、将来的に何回ぐらい実際にリサイクルが可能なのかというのは、今後考えていく必要がある課題ではないかと捉えてございます。
それからほかのペットボトルのリサイクルの手法、BtoB以外にもございます。繊維にするといった手法もございますが、やはり使用済みペットボトルの質にもよるところがございますので、全ての使用済みペットボトルのリサイクルがBtoBということでもなく、回収したペットボトルの品質に応じたリサイクル手法ということがあろうかと思っております。
このBtoB、ペットボトルのリサイクル、優等生に見えてしまうのではないかということでございますが、確かに今なお半数の使用済みペットボトルが海外に輸出されているという実態がございます。先ほどペットボトルの国内循環をどう考えるかというお尋ねもございましたが、使用済みペットボトルの国内でのリサイクル体制というのが、しっかりと構築されていることが大事ではないかと考えてございますので、できるだけ容リ法に基づき収集されたペットボトルについては、指定法人に引き渡しをしていただく、あるいはそうでない場合には、適正な処理がなされているかどうかということを確認していただく必要があるのではないかと考えてございます。
それから小型家電に関するお尋ねもございました。小型家電に関しまして環境省で実証事業を実施してございまして、平成24年度、25年度と実施してございますが、275の市町村に参加をいただいてございます。実際にどれだけの小型家電が回収されたかという点に関しまして昨年度の実績を、ただいまアンケート調査を行っているところでございますので、また機会がございましたらご報告いたしたいと思います。
自動車リサイクルに関しましても、前払いということで順調に推移しているのではないかということで、例えば不法投棄の件数で言いましたときに、法律の施行前には20万台ほどあったものが、最近7万台ぐらいになっているということでもございますので、そういった成果も今回の報告の中に取り入れていただければと考えてございます。
リサイクルの関係は以上でございます。
○循環型社会推進企画官 それでは、循環型社会推進室でございますが、国際展開の関係で2点ほどご質問をいただいております。まず篠木委員のほうから研修、13番のスライドの研修の相手先の選定の考え方でございますけれども、この研修でございますが、これは研修だけで単独であるわけではなくて、左側の11ページにございますような例えば海外展開事業化促進でありますとか、あるいは国レベルでの3Rの戦略づくりといった事業を行う中で相手国から、例えば研修の要望があるとか、あるいは特にこの分野について日本のこういう施設を見たいとか、そういう要望があったときに、それに応じてテーラーメードで研修をするということになっておりますので、ある意味ではそういう施策あるいは事業化促進と組み合わせた形で焦点を絞って、選定先、研修先を選んでいるという形になります。
それから崎田先生から、国、自治体、それから企業の連携をもっとちゃんと強調するようにというお話だったんですが、申し訳ありません、これから資料については配慮したいと思いますけれども、国レベル、自治体レベル、事業者レベルの3段階の協調というのは非常に重要だと思っておりまして、事業者が技術を輸出するというのはもちろんなんですけれども、国なり自治体なりが行っております規制でございますとか施策と連動しておりまして、幾らいい技術を入れようと思っても、それに伴う規制とか社会の仕組みがそうなっていないと入らないということでありますので、常に車の両輪として進めるようにしております。
3R推進フォーラムという例も挙げていただきましたけれども、そのほかにも例えばフィージビリティースタディーの中でも、企業と自治体がタッグを組んで申し込んでいただいているものもたくさんございますし、それから3Rの戦略づくりの支援でも国レベルでの支援、それから都市レベルでの協力を、あわせて戦略づくりをしているというところでございます。資料については今後気をつけたいと思います。どうもありがとうございました。
○産業廃棄物課長 まず海外関連で幾つかご指摘、ご質問をいただいておりますけれども、自社の海外提携先工場で生産した医療機器の廃棄物の国内リサイクルという点でご質問をいただきました。会社の特定につながるので個別の機器名は申し上げられないんですけれども、プラスチックや紙からなる医療機器の過剰在庫を、国内のほうに持ってきてRPFとしてリサイクルをしているということでございます。
それから水際対策ということで行政指導の件数ですが、ここ10年程度の間で厳重注意が約20件という情報がございます。廃棄物が混入しているスクラップ、廃家電や廃タイヤ、こういったものを輸出しようとした事例について指導をしているというような形でございます。告発の件数につきましては1件ございます。平成22年度に廃冷蔵庫を中古品と偽って輸出しようとした輸出者に対しまして、廃掃法の無確認輸出未遂ということで告発をして有罪判決になっております。
それからあと中古品の判断につきましてご質問いただいておりますけれども、特に海外でリユースをされるのか、それともリサイクルされてしまうのかという部分は、非常に私どもも気にしているところでございました。そこで実際の中古市場の市場性がきちんとあるのか、あるいは外国に輸出した物が今度は実際の小売りをされるわけですけれども、輸出国における中古品として、売れることが確実であるということを実証していただく形で判断しております。
また、悩みはあるのかということでございますが、最初はきちんとそういうことで始まるんですけれども、時間がたつと最初につくった市場とか販売網がきちんと維持されているのかというようなあたりも、今後フォローしていく、定期的に情報を更新していくというあたりが、悩むところでもございます。
○浅野部会長 あと優良事業者のついて、それから環境配慮契約法について幾つか質問がありました。この点をご回答ください。すみません、時間がないので簡潔にお願いいたします。
○産業廃棄物課長 はい、わかりました。
優良事業者につきましては、全体で10万以上の方が許可業者としてございます中での約800に到達しようということで、非常に少のうございますが、しかし、他方、収集運搬とか非常に小規模になさっている事業者の方もあって、いわばこれは最低限の部分は全て許可制度ですから免許ということで担保しておりますが、その中で極めてすぐれている方々を推奨して応援して、こちらに向かって頑張ってくださいということで設定しております。私どもは絶対数ももちろん増えたほうがいいんですけれども、大切なのは右肩上がりに数がどんどん増えてきているということが、非常に重要だと思っております。
他方、この認定をとった方ととっていない方の間での処理コストについては、あまり情報を持っておりませんが、違いがあまり大きくあるとは思っておりません。
それから優良さんぱいナビにつきまして実際使っていただいている方からは、非常に好評なんですが、アクセス数自体のデータは現在ございませんので、後ほど提供させていただこうと思っております。
あとこちらの制度でございますが、大塚先生からございましたように、努力義務ということで自治体などのほうはかかっておりますので……
○浅野部会長 環境配慮契約法の話ですね。
○産業廃棄物課長 はい。契約法は努力義務ということで、国及び特殊法人は義務ということでございます。なお、まだ1年少々でございますので私どもも、自治体における実例を探しておるところなんですが、具体の実例はまだでございます。他方、国関係でございますと、国立病院系でございますとか、防衛省関係でございますとか、国立大学関係でありますとか、経済産業省の独法でありますとか、そういうあたりでこれを環境配慮の前提としました入札やあるいは実績が一部ございます。こちらについては既に発効しております。
○浅野部会長 ありがとうございました。
○産業廃棄物課長 あともう一つだけ、すみません。石炭灰につきましてご要望いただいております。法の精神は、我が国の水準をきちんと満たすことということでございますが、それを確認する考え方につきましては、実効性がある形でかつ円滑に輸出が進むように、私どもも、前向きに検討していきたいと思っているところでございます。
あとスラグについて過去に、合法に廃棄されましたスラグが、現在、鉛などの有害物質が含有されていた結果、土壌汚染になっているという事例を部分的に私どもは把握しておりますが、網羅的にどうなっているかにつきましては、水・大気環境局の土壌環境課に確認して、またデータがございましたら後ほど提供させていただきたいと思います。
○浅野部会長 ありがとうございました。
それでは、経済産業省からご回答をお願いいたします。
○経済産業省産業技術環境局環境指導室総括補佐 最初にバーゼルの部分について、ご質問に答えたいと思います。森口先生からいただいた、プラスチックスクラップについてどういう経緯で対象にしたのかということでございますけれども、これはもともと判断が難しいものは行政自身が判断をさせていただいていました。しかしながら、非常に件数が増えてきたことから、このノウハウも含めまして委託先にお願いしたということでございます。プラスチックスクラップは、要するにきれいなものですと原料となり得るわけですけれども、ちょっと汚れたり泥みたいなのがまざっていたりすると、これは有害物に当たるということでございますので、この判断というのが事業者自身が行うことが結構難しいところがございますので、この辺は事前に相談をしていただく必要があるというふうに思っています。
あと細田先生からいただいた廃鉛バッテリーの件ですけれども、これは結構私どもも頭の痛い問題だと思っていまして、輸出移動書類のほうも相当程度増加をしてございます。一部バーゼル法にかかっていないんじゃないかというご指摘なんですけれども、HSコード8548に分類されるものは基本的に、全部バーゼルの対象だと認識しております。ただ、この税関が出している輸出データと韓国側の輸入データ、あるいは我々の輸出移動書類のデータについては、なかなか整合をとるのが難しいのでございます。例えば、輸出移動書類と税関のデータについてはタイムラグがございますので、これでなかなか難しくなってくるのと、税関さんに言わせると、各国の輸入と各国の輸出について必ずしもなかなか一致するところが難しいんだそうでして、要するに一部の国での集計方法等で、なかなか一致は難しいと、これはそういうものでございますということであります。我々のほうも本当は正確なデータが欲しいんですけれども、そういうことでご理解いただけたらと思っています。廃鉛バッテリーという原料が外に出てしまう問題については、中小の非鉄精錬の人たちも結構おりまして、私どもも頭を悩ませておりまして、彼らからもご相談をいただいているので何とかしたいと思っているんですけれども、そういう問題とバーゼル法で輸出をとめるとかいう問題とは違うと思っております。バーゼル法の執行は、しっかり手続をとっていただいた方にはしっかり対応していかなければならないと思っております。中小企業対策としては別問題として別部局で取り扱っていきたいと、そういうことでございます。
○経済産業省産業技術環境局リサイクル推進課課長補佐 続いて、ご回答させていただきます。何人かの委員からご質問いただきましたけれども、それぞれにかなり共通する部分もあるので、できるだけそれらを織り込んでお答えできればと思います。
まず一言で申し上げると、やはり現地のニーズとか課題とかいったところをしっかりと踏まえるということなんだと思っております。それは当然、現地の社会課題ということも含めてということであれば、我が国の企業のニーズとかそういうことだけでなく、あるいはその企業と現地の企業との間から出てくるニーズだけでなく、ということだと考えておりまして、そうした観点では、むしろ当省よりも環境省さんが今取り組まれている観点、すなわち新興国での廃棄物収集ですとか、環境負荷の低減を進めるといった国際貢献の観点といったところの取組を進められる中から見出される、我が国の技術なりを適用して解決に貢献できるというものも当然、見山委員ご指摘のようにあるのだというふうに思っております。最後にご紹介したインフラ輸出ということになると、高度な技術や設備というイメージが先に来てしまう部分はあるとは思いますけれども、これもご紹介したようなエコタウン協力といったことを通じて、自治体間レベルでの取組の中で、現地の社会課題として見出されるものもあると思いますし、また、より国家レベルで法制度の整備とか廃棄物の処理システムにおける環境整備とか、そうしたものに貢献していくといった観点から出てくる課題について、その解決をサステーナブルな取組の下で進めていく上で、ビジネスに育てていくことも、当然非常に重要な観点なんだというふうに思ってございます。
リサイクルに限ってではございませんが、当省としてもBOPビジネスとかソーシャルビジネスと、国際的な観点も含めたものというものの可能性を研究する動きもしておりまして、そういうものの中でもリサイクルですとか廃棄物処理というふうな観点も、常に忘れずに持っておく必要があるのかなというふうに思いました。
そうしたビジネス展開とか国際貢献といったその両方それぞれを純粋に目指しつつ、常にその連動から生まれてくる機会を逃さないということを意識していくことが、非常に重要なのではないかなというふうに考えております。当然インフラ輸出の文脈でも、これも委員のご指摘があったような水道とかいったようないろいろな分野について、今、可能性を模索しているところでございますけれども、この文脈においては全て、単純な技術だけじゃなくて、いかに現地の習慣とか文化とかに適した形にするかというものは、すべからく重要な観点かと思います。それぞれの分野において、例えば場合によっては国交省さんが強みを有しているような部分ですとか霞が関の中でもいろいろあると思っておりますので、大切なのは我が国として各省の強みを生かしつつ、弱い部分は補いつつ、取組を関係省庁で一体となって進めていくと。そのための連絡会議なども最近はいろいろ開催したりもいたしますし、それらを通じてという部分と、また、それぞれ実施機関として独法というものの存在もございますので、霞が関の中だけでなくて、当省では例えばJETROとかNEXIとかそうしたものがございますし、あるいは外務省さんのJICAといったようなところなど、それぞれの機能を総動員してこの取組を進めていくことが、今後ますます重要であると考えておりますし、そうすることでまた一層可能性が拡大していくんじゃないかというふうに考えております。
○浅野部会長 よろしゅうございますか。
佐々木委員をはじめ、何人かの委員からもありましたが、自治体のやっていることとの連携もお願いしたいと、こういうご意見がありましたが、これは要望ということでお聴きください。
○経済産業省産業技術環境局リサイクル推進課課長補佐 取組の中で、エコタウン協力、自治体間協力という取組もしておりますので、その中で当然他の自治体と我々においても、その事業を通じてだけでなく日々連携をとっているところも多々ございますので、そうしたことは常にしていきたいと考えております。
○浅野部会長 ありがとうございます。
それでは、農水省からご回答を、お願いいたします。
○農林水産省食料産業局バイオマス循環資源課課長補佐 農林水産省のバイオマス循環資源課でございます。
崎田委員のほうから農林水産省のバイオマスの取組をご紹介していただきたいということがございましたので、一例をご紹介いたします。
農林水産省としましては、これは7府省共同でやっているんですが、バイオマス産業都市というようなことで、全国100地区に産業都市をつくり上げようということで今取り組んでおります。農林水産省としましては、木質ですとか家畜排せつ物、また食品廃棄物、こういうものを使用した形で循環型社会を形成する、また、再生可能エネルギーをつくり出していくというようなことが、重要であるというふうに考えておりまして、今その取組を行っているところであります。
以上であります。
○浅野部会長 どうもありがとうございました。リサイクル推進室長どうぞ。
○リサイクル推進室長 申し訳ございません。数字の訂正を1点だけさせていただくと、先ほど最近の自動車の不法投棄台数を7万台と申し上げたような気がしますが、7,000台の誤りでございました。申し訳ございません。
○浅野部会長 まだ丁寧に見ていくと答弁漏れがありそうな気もするのですが、時間もありませんので、そのような事項は次回の取りまとめの段階で生かせるものは生かしていただきたいと思います。特に見山委員が話題になさいましたBtoBについてコストはどうだというご質問には明確なお答えがありませんでしたが、今日はちょっと回答はご勘弁ください。
それでは、ヒアリングでいただきましたご意見、発表内容につきましては、総合政策部会に提出する当部会での検討の中身に織り込んでいきたいと思います。次回の部会で検討いただきたい、とりわけ国際協力のありようについていろいろ有益なご意見をいただき、それに対する答弁をいただきましたし、優良事業者についてもいろいろとご示唆をいただきました。また、他の小委員会などで議論している見えないフロー対策、今日は特に議論になっていませんけれども、大変深刻な問題を抱えていますので、こういったようなことについても次回の取りまとめの中には生かしていただけるようにしたいと思います。
本日はヒアリングにご協力くださいました関係省庁の皆様方、ありがとうございました。
それでは、これより報告事項に移りたいと思います。
時間が限られておりますが、1報告5分というふうに聞いておりまして3報告ありますので、15分ほどお聞きして残り10分で質問があればお出しいただくと、こういうことでございます。
それでは、お願いいたします。
○産業廃棄物課長 産業廃棄物課から2点報告いたします。
1点目は参考資料の4でございますけれども、本部会のもとに水銀廃棄物適正処理専門委員会を発足させていただきました。先ほど部長からご報告いたしましたけれども、6月4日に第1回委員会を開催いたしました。委員長は酒井先生にお願いしております。また、第1回会合におきましては浅野部会長にもご出席いただきました。
資料としては、そのほかに当日使われた水銀廃棄物の状況について、それから野村興産株式会社様から、水銀廃棄物処理事業に関する大変インフォーマティブな示唆に富む資料をいただいておりますので、ぜひ本部会の先生方にもご共有させていただきたいと思って配らせていただきました。お時間があるときに見ていただけると幸いでございます。年内中の部会への報告を目指して、これから鋭意月に1回ないし2カ月に1回のペースで検討を進めてまいります。
それから資料7と8でございますけれども、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の変更を6月6日付で行いました。具体的には平成28年に処理が終了する予定でございましたが、それを平成38年3月までということで10年間処理期間を延長する。それからJESCOの操業は、5カ所の事業所の間で厳密な地域割りのもとに行ってまいりましたが、今後処理を促進する観点から各事業所の得意なもの、不得意なものをお互いに融通し合って、一部の機器について5事業所ののりを越えて処理をしていく、さらに安定器については北海道、室蘭事業所と北九州事業所の2カ所に集約して処理していくという内容の計画でございます。
この計画の調整に当たりまして立地自治体からは、2つの大きな論点を提示されておりました。1つは10年間長期にわたる安全操業について、もう一つは確実にこの期限内に処理を終わるための機器のはきだし、あるいは未把握のものの把握ということでございました。この2点につきましては、環境省あるいは経済産業省、地方自治体と協力をいたしまして、幾つかの新しい施策を今回盛り込むことで、当該自治体のご了解を得てきたというプロセスがございました。今後は1日も早いPCBの処理を目指しまして、しかも今まで以上に安全対策ということにも重視しながら処理を進めてまいる所存でございますので、また今後進捗がございましたらご報告をさせていただきたいと思っております。
以上でございます。
○廃棄物対策課長 それでは、引き続きまして廃棄物対策課から、参考資料の9と、関連しまして参考資料11を簡単にご報告させていただきます。
最初に参考資料11を見ていただきますと、東日本大震災における災害廃棄物処理についてということで、これは昨年度末を処理の目標として進めてきておりましたが、被災地の大変なご努力と関係者のご協力によりまして、岩手県、宮城県を初め多くの地域で処理を完了しております。全体で13道県、239市町村ということですが、231の市町村で処理が完了したというものでございます。詳しい情報をホームページにも載せておりますので、ぜひご参照いただければと思っております。
これを1枚繰っていただきまして2枚目のところに、福島県の処理進捗状況とありますが、8の市町村が福島県でまだ災害廃棄物の処理が残っておるということで、こちらはその後も毎月の状況ということでフォローしていくということで、これは4月末の状況で5月に発表したものです。これは引き続き毎月の進捗状況ということでしっかりやって、できるだけ早く処理を完了させていこうというものでございます。
それから参考資料の9ですが、本日、巨大災害発生時における災害廃棄物対策の取組についてという資料を用意しておりますけれども、今回の東日本大震災で多くの教訓をいただきましたので、これをしっかり踏まえて次の災害に備えていくということで、総合的な取組をしているというご紹介であります。
ここの下のページに書いてありますような情報サイトを開設して一元的に情報を集約しようとか、あるいは指針をつくって都道府県市町村の計画づくり、体制づくりをしっかり支援していこうということでありますとか、それから有識者、酒井先生を座長にお願いしておりまして、この部会の委員の先生方にもご参画いただいて、この巨大な災害に対応していくためのさまざまな具体の取組の方向性というものを、中間的な取りまとめをしていただきました。ちょうど昨年度末にまとめましたので、以下にご紹介をしております。それからあと循環交付金を活用して、より市町村の施設を強靭化していこうということで取り組んでおります。省内的にも対策チームを設置して取組を強化しているというところです。
1枚繰っていただきまして具体的な取組というところで幾つかシートがありますが、スライド番号の3のところにありますように、国全体としましても災害対策基本法の改正あるいは国土強靭化基本法というのができて、全体として国土強靭化を図っていこうと、大きな災害が来てもしっかりと対応できるようにしていこうという流れがある中で、災害廃棄物の処理というのが復興の妨げになってはいけないということで、非常に重要なテーマとして取り上げられております。それを受けて総合的な取組を展開していこうということで予算が、昨年度の補正予算で2億4,000万いただいておりまして、これを使って本年度しっかりと検討を進めていこうということであります。
そのためにその下にありますような委員会を設置しまして、酒井先生が座長で昨年の秋から精力的なご検討をいただきまして、次ページ以降の巨大災害発生時における災害廃棄物対策のグランドデザインについてという中間取りまとめをしていただきました。このスライド番号の5のところがその目次立てといいますか構成を書いておりますが、実際に巨大災害が発生したときにどういう状態になるんだということをできるだけ具体的に整理をした上で、それを踏まえてどういうことをやっていかなきゃいけないかという対策の方向性でありますとか、これから整理していくべき課題を網羅的に整理していただいております。本年度からこれを受けて、このグランドデザインの取組を具体化していくための取組というのを、しっかりやっていくということであります。
スライド6枚目のところには発生量の推計ということで、今回、東日本大震災の経験も踏まえて新しい原単位もつくって、きちっと地域ごとの推計ができるようにしようということでご協力いただきまして、ここにありますように南海トラフ地震では最大3億トン前後、あるいは首都直下地震では1億トン前後の量が発生するということで、これまでにない東日本大震災の経験を踏まえ、さらに踏み込んだ取組が必要という状況がございます。
もう一枚繰っていただきまして、それを受けて実際に全国で、どういう処理施設でどのくらいの処理ができるポテンシャルがあるだろうかというような基礎的な検討も、させていただいております。そういったことを踏まえて次のページのスライドの9と10ですが、今後の具体的な対策の進め方ということで、全国単位、地域単位でそれぞれ具体的な検討を進めていこうということですが、特に地域単位ということで、地方の環境事務所も一緒になって関係者を巻き込んだ具体の検討を進めていこうということを、大きなテーマとしております。もちろん中央の委員会も本年度も引き続き検討を掘り下げていこうということですが、それぞれの地域ごとに関係の行政機関あるいは関係の民間の事業者の方々にご参画いただく協議の場を持って、より具体的な対策を検討していこうというふうに進めております。
それからその下のスライド10にありますように、制度的な面、財政的な面についてもしっかりとした検討を図っていこうということであります。それから情報発信、人材育成というところも重要ですので、そういうところも含めて、本年度からそのあたり総合的な取組を展開していこうということで今進めております。部会の先生方からもこういったところについていろいろとご意見を賜れればありがたいと思っております。
以上です。
○浅野部会長 ありがとうございました。
なお、参考資料10に各小委員会、専門委員会の審議状況について報告が出ておりますが、本日は時間の関係で書面配付をもって報告にかえるということでございます。
それでは、ただいままでのご報告につきまして特にご質問、ご意見ございましたらお出しください。いかがでございましょうか。
藤井委員、どうぞ。
○藤井委員 参考資料11の東日本大震災における災害廃棄物処理についてで、基本的なことを伺いたいと思います。ここの中には除染などを含めた放射能を帯びた廃棄物は含まれない議論ですね。とすれば、そこの情報は今日は報告は全くない。どこかでなさるんでしょうか。この廃棄物のところのそのカテゴリーについて伺いたいと思います。
○浅野部会長 わかりました。
佐々木委員、どうぞ。
○佐々木委員 巨大地震の関係で広域処理等をやる場合の地方のインフラの整備について、交付金のお話に言及がありましたけれども、交付金の確保につきまして今相当厳しい状況にございますので、去年に引き続きよろしくお願いしたい、これは要望でございます。
○浅野部会長 崎田委員、どうぞ。
○崎田委員 ありがとうございます。
水銀廃棄物に関してなんですけれども、水銀に関して今回水俣条約に関連して製品をつくるほう、使うほう、そして廃棄と、全体に関して仕組みをつくっていこうという動きは大変すばらしいと思っています。なお、その審議に関してそれぞれ委員会が分かれていますので、私もほかのところに参加させていただいているので、そちらで私自身も気をつけていこうと思いますが、そこがうまくつながっていくように、その辺をご担当の部局で連携しながら、全体がうまく審議していけるようにというふうに思います。
具体的に言えば、廃棄物の手前の、じゃ、それをどう回収するのか集めるのかとか、そういうようなところに関して、例えばどちらで話すとかそういうようなことに関しても、できるだけ連携しながら審議を進めていければというふうに思っています。よろしくお願いいたします。
○浅野部会長 森口委員、どうぞ。
○森口委員 藤井委員からご質問が出ましたので私も関連して、かなり細かいところの確認になるんですが、特措法のもとでの除染廃棄物等については別体系になっているかと思うんですが、災害廃棄物の処理に伴って特措法にかかってくるような指定廃棄物相当のものが出た場合には、それはそれに準じて処理をするというようなことになるということでよろしいのかどうか、それから可燃物の中には、災害廃棄物と除染に伴って出てくる廃棄物で性状が比較的近いというか、共通して処理できるようなものもあるかと思うんですが、法体系上は施設はそれぞれ別々にやられるということになっているのか、そのあたりをやや細かいところですが、お教えいただければと思います。
○浅野部会長 それでは、これまでの委員のご発言のうちご質問に当たる部分のご回答をいただけますか。
○廃棄物対策課長 それでは、まず災害廃棄物の関係で今日報告させていただきましたが、ご指摘ありましたように放射能の関係は含めておりません。放射能は、森口先生からありましたように、放射性物質汚染対処特措法に基づいてやっている部分というのは、大きく言えば福島の避難区域の対策地域内の廃棄物の問題と、それから8,000ベクレルを超える指定廃棄物の問題がありますので、こちらについては今どういう取組をしてどういう状況なのかというのは、別途整理してご報告をさせていただければというふうに思います。
それで、特措法の廃棄物の関係、森口先生からご指摘があった点ですけれども、いわゆる災害廃棄物に関しては、ほとんどがエリアだったということもありまして、そこの処理に伴って指定廃棄物が生じているということはありませんが、ただ、岩手、宮城でも内陸部の焼却施設などでの灰が超えているというのはありますので、それは指定廃棄物のスキームの中でいろいろと今処理に対して進めているというところで、それは最初に申し上げたように、放射能の関係の取組としてまた別途ご報告をさせていただけたらと思います。
あと施設についても少しご指摘ありましたが、今回の東日本大震災で特措法ができて、国が代行で処理できるという仕組みができて、それを福島県内で4つの市町でやっております。そのうちの1つとして相馬市に代行炉を国がつくりまして、そこで災害廃棄物の処理をやったんですが、それが終わった後、一部除染廃棄物とかそういったものがあって、せっかくつくった施設だからそこで処理できないかということを市のほうでもお考えいただいて、それをその施設で試験的に燃やすというようなことは実例としてございます。
それからあと佐々木委員からありました点は、ご要望として承りたいと思います。
○浅野部会長 それでは、水銀についてはどなたがご回答くださいますか。
○産業廃棄物課長 水銀の横の連携につきましてもしっかりとやっていきたいと思っております。当初の予定では第3回からでしたが、2回目からいろいろと報告も含めてやっていく予定でございます。
○浅野部会長 水銀廃棄物、これは3つの委員会に分かれて議論をするということになるので、下手をすると取りこぼしが起こってしまうという危険性がありますから、私も注意していますし、ともかく省内できちっと連絡をとってほしいということと、それからアジェンダになっていることについては、関係ない委員会で意見が出ても、それは関係ないといって切ってしまわないでちゃんと必要なところに回すようにということは、厳しく申し上げておりますので、多分全体としては取りこぼしなくうまく審議が進んでいくものと期待しています。
それと、度々申し上げていますけれども、廃棄物から話を始めればいい場合と、もっとその手前の廃棄物予備軍から話をしなきゃいけない場合とあるわけで、そこのところをちゃんと押さえておかないと大変なことになるおそれがある。特にPCBの廃棄物については、法律がPCB廃棄物から始まることになっているから、現役で使っているものについては手出しができないという問題があって、そのためにいつまでも処理がされなくなるのではないか、とこういった点について、処理施設が置かれている地元の方々からはご心配の声があがっております。約束の期間までに終わらないと困るということは度々言われています。水銀でその二の舞にならないよう、この点には特にご留意いただきたいと思います。
ほかに何かございますでしょうか。よろしゅうございますか。
それでは、ご協力いただきまして予定の時間よりも早く終ることができました。ありがとうございました。
次回は今日のご議論を踏まえて点検報告のドラフトをつくっていただき、それについてご議論いただくと、こういうことになろうかと思います。
それでは、事務局から何かありましたらどうぞお願いいたします。
○企画課長 それでは、今お話がございました次回の循環型社会部会の日程でございますけれども、7月8日の火曜日、本日と時間は同じ15時からを予定しております。場所等も含めまして出席の確認を、改めて事務局からさせていただきたいと思いますので、ご多忙の折、恐縮でございますけれども、よろしくお願い申し上げます。
以上です。
○浅野部会長 それでは、本日はこれで散会いたします。
午後4時51分 閉会