産業構造審議会イノベーション・環境分科会資源循環経済小委員会自動車リサイクルWG中央環境審議会循環型社会部会自動車リサイクル専門委員会第64回合同会議 議事録

開催日時

令和8年1月13日(火) 15:00~17:00

開催方式

Web会議併用のハイブリット方式

議題

(1)自動車リサイクル制度の個別論点の深掘りについて(国内資源循環の推進、変化への対応と発展的要素)
(2)その他

議事録

髙倉自動車課課長補佐  それでは、定刻になりましたので、これより産業構造審議会イノベーション環境分科会資源循環経済小委員会自動車リサイクルワーキンググループ及び中央環境審議会循環型社会部会自動車リサイクル専門委員会の第64回合同会議を開催いたします。
 経済産業省側事務局の製造産業局自動車課の髙倉でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず開催に当たり、事務的な事項を御案内、御報告申し上げます。本合同会議は、両審議会を合わせまして23名の委員及び4名のオブザーバーで構成されております。本日は21名の委員、オブザーバーの方に対面及びオンラインで御出席いただいております。
 なお、産業構造審議会自動車リサイクルワーキンググループにおいては、7名の委員に御出席いただいており、定足数である過半数に達していることを御報告いたします。
 なお、中央環境審議会自動車リサイクル専門委員会につきましては、定足数の規定はございません。
 続きまして、委員の出欠について御報告いたします。日刊工業新聞社の鈴木委員、弁護士の町野委員、日本自動車販売協会連合会の荒居オブザーバー、全国軽自動車協会連合会の板崎オブザーバー、日本自動車整備振興会連合会の島オブザーバー、名古屋大学の内記委員から御欠席の御連絡をいただいております。また、自動車連盟専務理事の野津委員につきましては、15時30分頃に途中参加される予定です。
 なお、早稲田大学の所委員につきましては、15時30分頃以降は所用により退席、または傍聴のみの予定となっております。事前に御意見書を提出いただいており、資料とともにホームページに掲載しておりますので、御連絡いたします。
 引き続いて、資料の御確認をいたします。資料は1から4がございまして、事前に御案内いたしました経済産業省、環境省のホームページにて掲載しております。対面で参加の委員におかれましては、これらの資料を印刷して配付させていただいております。オンライン参加の委員の皆様におかれましては、御発言をされる場合を除き、マイクをミュートとし、ビデオもオフとしてください。御発言の際にはマイクのミュートを解除し、ビデオをオンにして御発言をお願いいたします。
 なお、本審議会は、ユーチューブによるライブ配信をさせていただいております。
 それでは、早速議事に入らせていただきたいと思います。これ以降の議事進行につきましては、山本座長にお願いいたします。
山本座長  ありがとうございました。
 皆さん、本日もお忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。今日も盛りだくさんですので、早速議論に入らせていただければと思います。
 本日は、前回に引き続きまして、自動車リサイクル制度の評価、検討の主な論点案におきまして、これまで特に議論に上がった個別論点を中心に深掘りを進める回とさせていただきます。
 本日の議題は、資料1の議事次第のとおり、国内資源循環の推進及び変化への対応と発展的要素に関する論点の深掘りとなっております。資料3及び4に基づきまして、事務局より説明をまず行いまして、その後、委員の皆様から御意見、御質問をいただきたいと考えております。
 それでは、早速ですけれども、事務局より資料3及び4の説明をお願いいたします。
髙倉自動車課課長補佐  それでは、説明させていただきます。
 まず資料3を御覧ください。1ページ目ですが、本日1つ目の柱であります国内資源循環の推進について御説明します。
 今、御覧いただいていますページは、第60回の審議会で提示いたしました10個の論点のうち、論点⑥及び⑦を取り上げまして、これまでにいただいた御意見を踏まえ、事務局で整理したファクト及び対応策に対して深掘りの議論をしていただきます。
 3ページ目です。まずは論点⑥、自動車リサイクルの高度化の簡単な振り返りをします。現在ASRは、その再資源化率が95%以上で推移しており、安定的に目標を達成している状況ですが、その内訳は、マテリアルリサイクル率が約30%、さらにプラスチックのマテリアルリサイクル率が1.5%にとどまっているという状況です。
 プラスチック資源循環法では、マテリアルリサイクルが熱回収よりも上位に位置づけられていることもあり、解体・破砕段階でのプラスチック、ガラスの回収強化やASRリサイクルの高度化をさらに強化すべきではないかとの問題意識を提示させていただきました。
 次の4ページをお願いします。次に論点⑦、再生プラスチックの流通量拡大についてです。本年4月から開始予定の資源回収インセンティブ制度について述べております。本制度を活用してプラスチック、ガラスの回収、再資源化を推進するために、国と関係団体が連携し、地域レベルでのコンソーシアム形成を推進していくことが必要との提言をさせていただきました。
 次の5ページをお願いします。こちらが前回までの審議会でいただいた主な御意見です。まず論点⑥ですが、主要な御意見としまして、マテリアルリサイクル率を上げる仕組みづくりですとか、熱回収の位置づけの再検討が必要との意見をいただきました。また一方で、ヒアリングにおきましては、熱回収は自動車リサイクル全体だと13%であるという点が述べられ、その上で、その13%の部分にどのように対応するのかという点に焦点が当てられました。
 次に、6ページ目をお願いします。続きまして、論点⑦ですが、ここでは資源循環インセンティブ制度を進めていく上での課題等が御意見として上がりました。また、ヒアリングにおきましては、インセンティブ制度を進めていく上で、ASRチームが2チーム制であるということも問題の1つではないかとの御意見もいただきました。
 次、7ページ目をお願いします。こちらの資料ですが、今申しました御指摘も踏まえまして、今回このような項目でファクトを整理しました。これから、以後説明していく部分ですが、まず前段としまして、リサイクル高度化に対する社会全体の動きを整理してお示ししております。
 次に、ASRの資源循環が進められている実際の現場の取組や課題などを整理し、最後に、対応策の検討として今後の在り方を提案させていただいております。
 次の8ページ目をお願いします。それでは、今申しました項目に沿って順番に説明いたします。
 まずは、こちら8ページ目、資源循環の高度化の必要性ということです。引き続き、我が国では資源循環を推進する機運が高まっております。例えば、令和6年8月に閣議決定されました第5次循環型社会形成推進基本計画では、資源や製品を循環的に利用し、付加価値を創出する循環社会への移行が国家戦略として位置づけられ、その中で、自動車リサイクルにつきましても、使用済み自動車の解体、破砕、ASR処理プロセス、脱炭素化や自動車製造における再生材の利用促進等によるライフサイクル全体での資源循環を進めることなどが示されています。また、この基本計画に政府全体として取り組むために、循環経済への移行加速化パッケージなども取りまとめられております。
 次、9ページ目をお願いします。こちらは産官学による具体的な取組を整理しております。
 まず、令和6年9月に、日本自動車工業会、自工会におきまして自主目標値が設定されており、また同年11月には、国側とも連携した形で産官学コンソーシアムが立ち上げられ、議論が行われております。このコンソーシアムで、自動車向け再生プラスチックの供給量試算が示されています。
 次のページで、こちらを説明いたします。10ページ目をお願いいたします。こちらがコンソーシアムでの試算となりますが、下の一番右の図を見ていただきますとおり、2041年におきまして、供給量目標20万トンに対して、供給量ポテンシャルの上限において約10万トンの未達となるとの試算が提示されております。
 次、11ページ目をお願いします。こちらのページですが、これはこの後の説明を進めるに当たりまして、改めて自動車リサイクルの各段階における金属、プラスチック等の回収フローのイメージを整理したものとなります。
 図を見ていただきますと、使用済み自動車が資源循環されるには、黄色い線で区切っておりますが、ASRが発生する前のマテリアルリサイクルの部分と、ASRとなった後のマテリアルリサイクル及び熱回収の2つの段階があることが分かります。そもそも熱回収からマテリアルリサイクルへの移行が前提ではありますが、ここで改めてそれぞれの段階に焦点を合わせまして、各取組を最適化し組み合わせることで、総合的なASRリサイクル高度化システムが構築できるのではないかと述べるための整理の図となっております。
 次、12ページをお願いいたします。今説明いたしました整理図のうち、最初の段階の資源回収インセンティブ制度の推進状況を説明しております。昨年、制度ガイドラインが策定され、JARC等により特設サイトの開設、説明会等が行われ、周知活動が進んでおります。また、環境省では、参加事業者向けの破砕設備導入補助事業等を行っており、投資への支援も進められております。現在、本年4月からの制度スタートに向けて、ASR2チームと各コンソーシアムとの調整が進められている状況です。
 13ページ目です。こちらが昨年、経済産業省で行いましたインセンティブ制度に係る事業者向けアンケートの結果となっています。結果として、認知度は高いですけれども、参加意向を示す企業は4割程度にとどまるということが分かりました。その他、事業採算性が不透明なこと、実務作業や設備投資の負荷などの課題が挙がっております。
 14ページです。続きまして、ASRとなって再資源化設備と引き渡された後の段階としまして、そのうちの先進的な技術の取組を紹介しております。ASR年間42万トンの中には17万トンの硬質プラスチックが含まれており、マテリアルリサイクルの技術開発が一部で進んでいるという状況です。こちらに示しましたのがその一例となっています。
 まず左の図が、様々な選別方法を連ねた高度な一時選別システムで、豊田メタル株式会社により進められている取組となっております。それから、右の図がペレット等の最終製品を意識した高度な二次選別コンパウンドの技術開発で、株式会社プラニックにより進められている取組となります。このような技術が徐々に社会実装されているという状況を御紹介いたします。
 次、15ページをお願いします。こちらがマテリアルリサイクルに対しまして、今度はサーマルリサイクル、すなわち熱回収のほうも高度化が図られているという状況の御説明となります。2つのASRチームの差配を受けまして、主として熱回収を行っているセメント製造、溶融製錬等のASR処理事業者では、例えば焼却前工程でのプラスチック回収設備の導入や、あるいは焼却後の灰からの貴金属回収等の取組を行っているところがございます。
 これらの事業者にとりまして、熱回収業の安定的な操業のために必要とするASRですが、その中でも少しでもマテリアルリサイクルに移行できないかとの設備導入等の努力を行っているという取組になります。このように、プラスチックや金属のマテリアルリサイクルを最大限推進しつつも、熱回収技術等の向上も併せて行っていくことが重要ということをここで述べさせていただいております。
 16ページをお願いいたします。こちらは参考ですが、今御説明しました設備導入等により、熱回収の一部をマテリアルリサイクルに移行するという取組、すなわちハイブリッド型リサイクル施設への転換を行っているエコシステム岡山株式会社の具体的な事例を御紹介しております。同社では、現在受け入れたASRからプラスチックを選別し、再生する設備の建設を進めております。御参考までに御覧ください。
 17ページ目をお願いいたします。こちらの表ですが、自動車リサイクル法も含めて、各リサイクル法令において、熱回収というものをどのように位置づけているかという御紹介です。自動車リサイクル法とその他一部の法令では、熱回収が再資源化、再商品化という語句の中に含まれている一方で、それ以外の法令では「再商品化等」「再資源化等」の「等」に含まれる形で、プライオリティー的に異なる位置づけになっているというところを示しております。
 なお、自動車リサイクル法につきましては、制定時の議論においてASRのマテリアルリサイクルは容易ではなく、まずは使用済み自動車の処理を優先した等の背景があって、このような立てつけとなっております。
 18ページ目をお願いいたします。こちらは、資源循環の高度化を議論する上での派生的な論点になりますが、ASR2チーム制の継続・統合の是非に関する件となっております。もとより競争原理を活用し、リサイクル率の向上等に寄与してきた2チーム制ですが、2チーム制の競争によるASRのリサイクル率の引上げ、再資源化施設の新規開拓等の効果は、近年、ある程度の限界に達しており、むしろ事務負担等の増の理由により、1チーム制への統合化によって効率化を図るべきではないかとの声も引き続き聞かれております。
 これは、前回10年目レビューの時点でも指摘があった点で、これまでも議論されてきておりますが、昨今、資源回収インセンティブ制度の開始に当たりまして、改めて2チーム制の非効率性について見直しをすべきではないかとの指摘があり、今回改めてその是非について御意見を伺いたいとの趣旨でこちらに示しております。こちらの表で統合化することの効果、懸念事項などを整理しておりますので、御参考まで御覧いただきたいと思います。
 19ページ目をお願いいたします。こちらは、ASR2チームの再資源化施設等への差配の状況を紹介しております。現行ASR2チームは、それぞれASR再資源化に取り組んでいます。グラフの緑色のところになりますが、マテリアルリサイクル施設との契約を増やしていくことで、自主的にマテリアルリサイクルの拡充に努めているという状況をこちらで御紹介させていただきます。
 次、20ページ目をお願いいたします。こちらは参考となりますが、先ほど申し申し上げました2チーム制の競争効果がある程度上限に達しているのではないかという点をデータにより示しております。御参考まで御覧ください。
 21ページ目をお願いいたします。もう一つの参考としまして、2チーム制導入の経緯と過去の審議状況を整理しております。こちらも御参考まで御覧ください。
 22ページ目をお願いいたします。こちらのページですが、対応策の検討ということで、これまでに説明してきましたファクトなどを踏まえまして、事務局で整理したものとなります。四角囲いのところですが、まず自動車リサイクルにおける資源循環を発展させるためには、マテリアルリサイクルを中心とした資源循環の位置づけと関連事業者の役割を改めて見直して強化する必要があるのではないか等を述べさせていただいています。
 そのためには、ASRになる前のマテリアルリサイクルを最大化する目的で資源回収インセンティブ制度を推進し、さらにASRとなった後のプラスチック回収についても、さらなるマテリアルリサイクルを促進する設備投資など、熱回収自体の高度化を図ることも必要であると述べさせていただいております。そして、これらを組み合わせた総合的な資源循環システムの在り方、現在進行中の動きも見せながら、継続的かつ計画的に検討していくという方向性を提案させていただいております。また、あわせまして、この検討にはASR2チーム制の在り方との関連性も踏まえていくことが必要ではないかと述べております。
 23ページ目をお願いいたします。最後ですが、本日の議論のポイントとしまして、こちらを整理しております。議論の観点というところにありますような内容も踏まえまして、本日御議論いただきたいと思っております。
 資料3については以上となります。
 続けて、資料4を説明いたします。本日2つ目の柱であります、変化への対応と発展的要素について御説明いたします。
 次のページお願いします。こちらですが、論点⑨を取り上げまして、これまでの審議会での御意見を踏まえ、事務局で整理したファクト及び対応策に対して深掘りをさせていただきます。
 3ページ目をお願いします。論点⑨の簡単な振り返りをさせていただきます。使用済み自動車由来の車載用蓄電池の再資源化の推進ということで、自動車用のリチウムイオンバッテリー、すなわちLiBですが、現在、自再協の共同回収スキームによって回収、再資源化を順調に行っております。
 他方で、事故車での発火の危険性や、今後、自再協の共同回収スキームに参加しないメーカーの電動車が増加する可能性、または解体業者の経済的な負担が増えることによる不法投棄増加の可能性なども危惧されております。2040年度以降は、本格的に発生するということが考えられており、安全性の確保に加えて、共同回収スキームでの再資源化の現状及び見通しも踏まえまして、今後の対応を検討する必要があると提起しておりました。
 次の4ページ目をお願いします。前回までの審議会でいただいた主な御意見となっております。今後、リン酸鉄系電池が増加する可能性なども含めまして、中長期的な見通しが不透明である中で、現時点において、今後の方向性を示しておく必要があることですとか、また、共同回収スキームは、20年後にも持続可能なシステムとすべきことなどの御意見をいただいております。一方で、LiBは自動車分野での再生だけでなく、定置用電池としての再生、活用促進まで、広い視野で検討すべきとの御意見もいただきました。
 また、ヒアリングでの御意見ですが、安全性を担保した処理スキーム、巡回員による共同回収スキームへの補償金納付、あるいはそもそもリサイクル費用の確保が必要ではないかなどの具体的な御意見もありました。一方で、LiBをしっかりと国内で循環させるためには、バッテリーの価値を評価する仕組みづくりが大切である等の御意見もいただきました。
 次、5ページ目をお願いいたします。今申しました御指摘も踏まえまして、今回事務局で整理したこの後の説明の項目がこちらになっております。まず前段で、共同回収システム、車載用LiBの排出量予測など、LiBに関わるファクトや将来予測などを整理しました。そして後段で、LiBのリサイクル技術、サプライチェーン強靱化等の未来に向けた動向を整理しており、その上で、最後にこちらも対応策の検討として今後の在り方を提案しております。
 6ページ目をお願いします。今申しました項目を、順を追いまして説明いたします。
 まず最初に、LiB共同回収システムへの加入状況です。自工会が構築し、自再協が運営しておりますLiB共同回収スキームですが、下の右の表にありますように、現在、ほとんどの国内外メーカーが加入しており、各メーカーがLiBの回収、処理等にかかる費用を自主的に負担している状況です。また、例えばベンチャー企業のような事業者も保証金を納付して、準会員としてこのシステムに加入することも可能としております。さらに、未加入メーカーについても、加入に向けて、自工会やJAIA等の団体が継続的な働きかけを行っております。
 7ページ目をお願いします。車載用LiBの将来的な排出量予測を示しております。こちらは環境省の委託調査により推計した結果となっております。今後の電動車の普及に伴いまして、2030年度には年間約13万個、2040年度には約40万個の車載用LiBが排出されるとの予測をしております。ただし、こちらは今後の中古EVの輸出、リビルトリサイクルの動向等により変動する可能性があります。
 また、こちらのデータに関係することとしまして、現在事務局におきまして、現時点での廃棄されたLiBのマテリアルフローも調査中であり、こちらの結果もいずれ御報告させていただく予定なので、御了承ください。
 8ページ目をお願いします。先ほどの排出量予測の算出条件を示しておりますので、参考として御覧ください。
 9ページ目をお願いします。電動車車載用LiBの流通動向を整理しております。令和6年度におきまして、ハイブリッド車及び電気自動車は、新車預託台数全体219万台の約48%を占めています。一方で、令和6年度に使用済み自動車として引き取られたハイブリッド車及び電気自動車は年間12万台にとどまっており、また、共同回収スキームで回収されたバッテリーが約1.3万個にとどまっており、取り外された多くのバッテリーがその他の経路でリユース、リサイクル等に流通されていると想定されます。
 10ページ目をお願いします。こちら、損傷LiBの回収について整理しております。これは事故車や水没車等の損傷LiBを共同回収スキームで回収している実態の説明です。左下の図を見ていただきますように、このスキームには、事故者を引き取った解体業者が直接メーカーに相談できる仕組みが組み込まれており、適切に取り外して搬送できるようになっております。また、発火等の異常事態を想定したマニュアルや動画、解体運搬業者向けの注意事項等も公表されており、事業者の安全に留意した様々な取組が進められております。
 11ページ目をお願いいたします。参考ですが、車載用使用済み電池への産業界の取組を1つ紹介させさせていただきます。
 経団連モビリティ委員会では、自動車業界が主導となり、業界横断的に電池エコシステム構想というものを掲げております。これは車載用電池の原料調達から始まって、製造、回収、リユースのサイクルを経て、そのさらに先では、リサイクルによって、さらに製品化して再生されるという、国内でLiB電池を徹底的に活用する、国内における電池リユース、リサイクルの日本モデルを構築するという将来的なシステムの掲示となっております。これによってエネルギー政策、それから資源経済安全保障の2つへの貢献を掲げているというものでして、こちらを参考として御紹介させていただきます。
 12ページ目をお願いいたします。こちらも参考ですが、日本の民間企業によって実際に進められているLiB再製品化事業の御紹介をいたします。
 日産自動車系のフォーアールエナジー株式会社では、自動車から取り外した中古LiBを自動車交換用にリユース、リビルトしたり、その他の用途に再製品化したりといった事業を他社に先駆けて展開しております。特に申し上げます点としまして、下の右の図にありますように、中古LiBの残存性能に応じて二次利用先を細かくA、B、Cの3段階に設定し、多用途の製品化を展開しているという点です。このような民間ベースの先行的な取組もありますということを御紹介させていただきます。
 13ページ目をお願いいたします。LiBリサイクル技術の動向について整理しております。LiBは重要鉱物、レアメタルのリチウム、ニッケル、コバルトなどを回収できますので、環境省におきましては、有用資源等の資源循環推進という観点から、これまでにリサイクル設備導入を支援する補助事業を行ってきております。また、国内製錬事業者におきましては、電池水平リサイクル技術の実用化に向けて、ニッケル、コバルト、リチウム、銅などを回収、再資源化するプラント建設に向けた取組も進められております。
 14ページ目をお願いいたします。特定重要物資としての蓄電池サプライチェーン強靱化に向けた動向についてです。下に図を示しておりますが、こちらが令和5年経済安全保障法制に関する有識者会議の資料からの抜粋となります。ここでは蓄電池がリチウム、コバルト、ニッケル、マンガン等のレアメタルを含む特定重要物質に指定されています。現状では、国内での蓄電池リサイクルがコスト、技術の課題からあまり進んでいないとの分析が示されています。
 今後は、このような経済安全保障の観点からの議論とも併せながら、我々の検討も進めていく必要があると考えております。
 15ページ目をお願いいたします。こちらもこれまでの説明を踏まえまして対応策の検討ということで、こちらの整理を事務局でさせていただいております。四角囲いのところですが、まずLiBに関しましては、蓄電池全体の取組が進められているところ、車載用LiBのリユース、リサイクルにつきましても、蓄電池全体の戦略等を整合させる必要があると述べさせていただいております。
 他方で、自動車LiBに限りますと、将来的に共同回収スキームから退会するメーカー、国内市場から撤退するメーカー等により処理費用が適切に確保されないLiBが発生するリスクがあることも確かであります。これらを踏まえまして、このようなリスクに対応するため、今後のLiB排出の見通しや技術開発の動向等を調査し、廃棄LiBの適切な処理体制構築に向けた対応方針と実施時期等について検討していきたいとの対応策をここで示させていただいております。
 16ページ目をお願いします。こちらも本日の議論のポイントということで、議論の観点にございますような内容も踏まえまして、本日、御議論をいただければと思います。
 事務局からの説明は以上です。
山本座長  ありがとうございました。
 それでは、御説明いただきました点につきまして、これから御質問、御意見を頂戴したいと思います。議論の時間は60分程度設けられておりますが、時間制約がございますので、御発言はお1人2分目安でお願いいたします。いつものように、会場の方は名札を立てていただきまして、オンラインの方は挙手機能を使用いただければと思います。
 初めに、事前に提出いただいております、先ほど御退出されてしまいました所委員からの意見書について、委員提出資料としてオンラインにもう既に上がっているということですが、こちら、まず簡単に御紹介させていただきます。私のほうで簡単な要約となりますので、詳細は資料を御覧いただければと思います。
 まず1つ目といたしまして、国内資源循環の推進について、ASR化した後の処理に重点を置くのではなく、ASRとなる前段階である解体工程において、マテリアルリユース及びリサイクルを最大限促進し、ASRの発生量そのものを削減する施策を優先すべきでないかといったような御意見になっております。
 2つ目としまして、変化への対応と発展的要素に関連してですが、車載用LiBへの対策は制度運用を現状で固定化するのではなく、まずは既存スキームと安全対応体制の整備を優先して、何が課題であるかを毎年見直しながら、実態把握を進めるべき段階ではないかという御意見。
 それから、国内資源循環に関連しましては、不法、不適正な輸出を確実に抑止することが不可欠であり、物流出口管理の実施やエックス線等を用いたLiB等の検知性を高める工夫などを検討すべきではないかという御意見を頂戴いたしております。
 以上が所委員からの御意見ということになります。詳細は資料を御覧ください。
 続きまして、事務局からの御説明におきまして、主要なポイントとして、ASRリサイクルの高度化、それから資源回収インセンティブ制度の促進及び使用済み車載用蓄電池の再資源化に関する対応策が挙げられておりますので、これらに特に関連する業界団体の方からまず御意見を頂戴できればと思います。
 つきましては、まず一般社団法人日本自動車工業会様、次に日本自動車輸入組合様、その後、一般社団法人日本自動車リサイクル機構様の順でお願いできればと思います。その後、他の皆様に挙手いただいた順で御指名させていただきたいと思います。
 それでは、まず自工会様、よろしいでしょうか。
秋和委員  自工会環境技術政策委員会委員長をやっております秋和と申します。本日は、ありがとうございます。また、発言の機会をいただき、ありがとうございます。
 第60回の審議会にて、事務局より10の論点を今日も御説明いただきました。どれも重要な論点と思っておりまして、まずここを明確に取りまとめていただいたことに感謝申し上げます。
 自工会としておおむね賛同できる内容と思っております。自動車リサイクルの高度化、つまりASRリサイクルの高度化と使用済み自動車由来の車載用蓄電池の再資源化の推進につきましては、いずれもサーキュラーエコノミーの資源循環における重要な取組と考えていて、日本の資源循環の高度化に向けて、前向きかつ積極的に議論していきたいと考えています。
 審議会の場でも何度か御説明していますけれども、自工会は、自動車リサイクル法の適正運用はもちろんのこと、自主的に使用済み自動車からのリサイクル促進につながる取組を進めており、関係するリサイクル業界とも精力的に意見交換しながら、日本のリサイクルの中心的な役割を果たすべく努力しているところです。
 例を挙げますと、昨年2月には、再生プラスチックの品質水準を示す指標を公表させていただいており、このような取組は世界にも例がなく、自工会のオープンで進んだ取組と言えると思っています。また、使用済み自動車からのLiBの自主回収スキームは2018年10月より稼働しており、7年間、損傷電池の回収も含め、安定稼働を果たしているところです。このスキームには、二輪メーカーを含む国内全メーカーと海外18メーカーが参加しており、新車販売の約99.5%をカバーするに至っています。
 また、本審議会の論点であるASRリサイクルについて、サーマルリサイクルから資源循環にシフトすべきとの意見には賛同します。自工会は、自動車におけるプラスチックリサイクルの高度化には、従前のASRリサイクルにとどまらず、ASRになる前に廃プラスチックを最大限回収してリサイクルすることも重要であると考えています。
 本年4月よりスタートする資源回収インセンティブ制度は、その課題対応として考えた仕組みであり、本制度により、使用済み自動車からの廃プラスチックの回収増加とASRの削減という本来の目指すべき姿になるものと思っています。
 したがって、ASRの再資源化は、従来どおり推進していきますけれども、ASRからのプラスチックリサイクルのみを議論するのではなく、使用済み自動車トータルでのリサイクルの在り方、合理的で効率的な自動車リサイクル法の運用を議論することが肝要と考えています。自工会は、今後も自動車におけるプラスチックリサイクルへの取組を強化し、関係業界に働きかけ、自主的に自動車リサイクルの高度化を推進していきます。
 また、廃LiB回収について、電動車の本格廃棄時代に備えた適切な処理体制構築に向けた対応方針や、実施時期等に関する議論を深めることに異論はありません。電池資源の国内循環は経済安保上も重要な位置にありますので、過度な規制とならないように配慮しながら、関係者間での活発な議論を期待しています。
 事務局説明にもありましたLiBの自主回収スキームは、全てのLiBを扱う事業者に門戸を開いており、誰でも参加できるシステムです。このシステムにセーフティーネット機能を備えることは極めて重要であると考えますので、自工会としても積極的に検討していきたいと思います。
 以上が自工会のスタンスとなります。
 使用済み自動車の適正処理から資源循環へのシフトは、サーキュラーエコノミーが企業活動の重要な位置を占め、政策的にも経済安全保障が求められるこの時代に議論することはとても大事なことだと思っています。使用済み自動車を起点とした資源循環は、欧州、中国でも活発に議論されていることは御存じのとおりと思います。
 日本には高い技術と技能を持ったリサイクルラーが多く存在していると認識しています。ぜひ皆さんと一緒に世界をリードする資源循環の社会をつくり上げていきたいと思っています。
 自工会は、自動車リサイクルの中心的役割を果たす努力を継続し、関係業界とともに産業競争力の強化と向上を目指してまいります。引き続き御支援のほど、よろしくお願いいたします。
 以上です。
山本座長  ありがとうございました。では、続きまして次、日本自動車輸入組合様、よろしくお願いいたします。
入野委員  ありがとうございます。日本自動車輸入組合の副理事長兼専務理事の入野でございます。説明のお時間をいただきまして、どうもありがとうございます。
 取りまとめにつきましては、先ほど自工会からお話がありましたとおり、しっかりした論点を整理の上、網羅的に取り組んでいただき、また、方向性についてもしっかりおまとめいただいているのではないかと思っております。
 JAIA自身でございますが、日本政府が掲げておりますカーボンニュートラル実現、2035年電動車100%目標とございますが、日本市場では、積極的に電動車の導入に現在努めているところでございます。
 幾つか論点はあると思いますが、まず初めに、リチウムイオンバッテリーの再資源化についてお話しさせていただきたいと思います。
 共同回収システムにつきましては、先ほど自工会からも御説明がありましたとおり、我々も大半加入させていただいて、事務局としても積極的に加入をメンバーに推進しているところでございます。令和3年の15年レビュー報告書においても、共同回収システムが既に稼動し、電動車立ち上げ段階におけるセーフティーネットとしての一定の効果を上げているという認識でございまして、先ほど御説明あったとおり、セーフティネットとしての機能をしっかりと発揮していると認識しております。
 また、バッテリーリサイクルについては、様々な方法がございます。先ほどいろいろ御説明もありましたが、マテリアルリサイクル等につきまして、JAIAではバッテリーリサイクルの高度化について、現在、賛助会員制度というのを設けさせていただいております。先日、御説明させていただきましたが、賛助会員との連携なども図っております。
 少し具体的に申し上げますと、この審議会でも御説明、頭出しさせていただきましたが、昨年11月に、JAIAはGX/DXをテーマとした60周年イベントを奈良薬師寺で開催いたしまして、1つのテーマとして、リチウムイオンバッテリーリサイクルの動向について、賛助会員のオオノ開發様からパネルディスカッションにおいて発表していただきました。JAIA会員と賛助会員で問題意識など共有しながら前向きに取り組んでいただいております。
 賛助会員であるオオノ開發様、また、JOH様、JFEエンジニアリング様がリサイクルに関する展示と説明をしていただいており、イベント参加者の関心を高めるなど、いろいろな検討を進めている1つの例として御紹介させていただきました。
 また、JAIAリサイクル委員会の下に、従来からありますバッテリーリユース・リサイクルタスクフォースにおいて議論を活発化させ、バッテリーリサイクルの高度化についても、引き続き知恵を出していきたいと思っております。
 JAIA自身、事業計画の従来の3Rの枠を超え、経済成長と資源循環を両立させるということで、より包括的な位置づけとして、サーキュラーエコノミーというのを事業計画のコンセプトとして位置づけ、高度化に対応していきたいと思っております。
 また、先ほど少しお話がありましたが、国内市場から撤退し、自再協の共同スキームから脱退したメーカー等についての廃棄LiB適正処理に関してでございますが、そういったものについて、回収手法等について、撤退後、負担者が不在となる場合の議論につきましても、JAIAとしては、そういった検討が行われる場合には、前向きに検討していきたいと思っております。
 次の論点でございますが、自動車リサイクルの高度化について申し上げます。
 私自身、昨年10月に当方から御説明させていただいたので、少し繰り返しになりますが、日本の再生材利用に関する制度設計については、欧州のELV規制などの動向も踏まえながら、国際的に調和する形で対応していただきたいと考えております。
 海外ブランドの輸入事業者であります弊組合会員は、本国メーカーとの協力や情報提供をやりながら実施していく関係がありますので、十分な準備時間を設けていただきたいと思っています。
 これも言うまでもありませんが、本制度目的達成には供給サイドの課題があり、それを両軸で議論していくことを期待しております。
 ASR2チームに関しまして、JAIA会員はJAMA会員様と御一緒に2つのチームに分かれて加入しております。そういった面での検討が行われていくということで、統合について、2チーム制度の見直し検討が行われる場合は、積極的に参加していきたいと思っております。ただし、検討に当たりましては、リサイクルシステム改修及びそれに伴うコスト負担等も留意した上で御検討いただくことをお願いしたいと思います。
 私からは以上でございます。どうもありがとうございます。
山本座長  ありがとうございました。では、続きまして、日本自動車リサイクル機構様、よろしくお願いいたします。
石井オブザーバー  日本自動車リサイクル機構の石井と申します。発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 それでは、早速読ませていただきます。
 国内資源循環の推進について、現場を担う解体事業者の切実な現状を再三となり恐縮ですが、申し上げたいと思います。
 国が掲げる循環経済の実現においては、使用済み自動車が国内にとどまることが大前提です。しかし現在、オートオークション会場では、低コストで運営する移民系バイヤーたちが次々と高値で車両を落札する光景が常態化しています。コストをかけて適正処理を行う優良な解体業者ほど疲弊し、ビジネスの転換を余儀なくされています。このままでは適正処理業者は数年もたず、日本の誇る地上資源が海外へ流出し続ける、いわゆる資源の空洞化を招くことになります。
 我々は今、国内のリサイクル基盤が根底から崩壊しかねないという極めて強い危機感を抱いております。自リ法発足から20年余り、これまでの経済合理性一辺倒による運営を見直し、真の循環経済へ同システムを再構築する大きなチャンスがまさしく今であると確信しています。
 新制度によるプラスチック回収のインセンティブは評価いたしますが、それだけでは輸出勢との圧倒的な格差は埋まりません。1台当たりの価値を真に高め、輸出価格に対抗するには、リユース部品の国内活用を強力に推進することが不可欠です。我々が適正価格で買い取り、事業を継続できる環境が整って初めて資源は国内にとどまります。国や有識者の先生方、そして消費者団体の皆様にもリユース部品を選んで修理することが、すなわち日本の資源を守ることに直結するという認識を御共有いただき、消費者のマインドを大転換する戦略、戦術を早期に検討していただきたいと思います。
 現場が資源循環の高度化に専念できるよう、既に一定の役割を果たしたであろうASRの2チーム体制を即見直すべきです。二重の契約、二重の監査、二重の報告という非効率は、現場の体力を確実に削り取っています。チームの統合によって生み出される余剰人員やリソースは、インセンティブ制度の管理機能の強化や不適正ヤードの監視、是正、さらには国内循環を加速させるための専門チームへと大胆にシフトすべきです。これこそが制度の持続性と透明性を同時に高める新しい価値を生む道です。
 資源回収インセンティブの新制度への参加障壁についてです。中小事業者に45台分のデータ提出という膨大な事務作業を求めている現状は、現場の疲弊を無視した高いハードルです。やる気のある業者が制度から振り落とされるようでは本末転倒です。管理会社の役割を明確にし、現場負担を最小限に抑えた現実的な仕組みへの転換を強く求めます。
 今後の電動車普及において、車載用蓄電池、LiB等の扱いは現場の不安事項です。特に事故車や水没車といったリスクの高い損傷バッテリーの取扱いにおいて、現場は常に命の危険と隣り合わせです。これを安全に次工程に引き渡すことができる仕組みを、販売される全ての車両を対象に整備していただきたいです。特に、自工会システムに入っていないメーカーの車両については、セーフティーネットとしての適切な処理スキームを完備し、その周知を今後も徹底されていくようお願い申し上げます。
 最後になりますが、私たち解体事業者が倒れれば、日本における自動車リサイクルの歯車は止まり、国や自工会様が掲げている新しい時代のものづくり構想も実現不可能です。新しい時代に対応していく次世代型の動静脈連携、つまりは理想のリサイクルを推進していくためには、動静脈をつなぐ、本日ここにお集まりの方々のお力であり、お知恵であり、実践力ではないでしょうか。ぜひそれを縁の下から支える我々現場の経営の持続性を担保する実効性のある制度設計を国及び委員の皆様に切にお願い申し上げます。
 御清聴ありがとうございました。
山本座長  ありがとうございました。
 では、このまま質問をまず受けるということで進めさせていただきます。
 会場でもし質問ある方は、名札を立てていただければと思います。オンラインの方は挙手ボタンをお願いいたします。
 では、会場のほうで井岡委員、高井オブザーバー、根村委員の順でお願いいたします。
井岡委員  消費科学センターの井岡と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は御丁寧な御説明、ありがとうございました。方向性の対策としてはおおむね賛成でございます。
 その上ですが、2点ほどですけれども、まず資源回収インセンティブについてですが、資料3の13ページで、制度への参加意向を持つ企業は今のところ4割程度ということで、まだ決して高い数字ではないと思われます。2つ目のやじりに書いてありますが、中小企業さんの参入障壁があるということなので、解体のための使用済み自動車の確保も困難になっている状況の中で、特に中小企業さんが参入できるような、より簡単に参入できる体制が必要かと思っております。
 もう一つ質問なのですが、13ページの左の下のところで、地方によって差がかなりありますが、このような差がどのような理由で出てきているのかということがもしお分かりでしたら、もしその原因があるとしたら、その解消に向けての取組も必要かと思いまして、参加企業率のアップが順調な制度の促進につながるかと存じます。
 次に、ASRのチームについては20ページのところにも書いてありますが、大差がなく、契約施設の重複もあるとのことで、競争による追加的効果は限定的という御指摘もありますので、管理負担の低減業務の効率化によっても、そろそろ本格的に一元化を検討する時期かと存じますが、いかがでしょうか。
 最後に、2番の変化への対応と発展的要素についてです。これも15ページにありますが、処理費用負担について将来的な不安があるということですので、これらの処理費用の負担が増加し、確保されないリスクが潜在的に存在するということでは、持続可能性はなかなか難しいのではと思いますので、産業界や関係省庁を挙げた取組が必要かと存じます。
 以上です。失礼いたしました。
山本座長  ありがとうございました。では、高井委員、根村委員の後に両省から回答をお願いしたいと思います。高井委員、お願いいたします。
高井オブザーバー  日本鉄リサイクル工業会の高井です。質問ではなくて、意見ですけれども、よろしいでしょうか。
 本日は御丁寧な説明、ありがとうございました。また、発言の機会をいただき、ありがとうございます。いつも申し上げていますが、私どもは、日本の鉄リサイクル業者約700社が会員となっています団体でございまして、その中に使用済み自動車を破砕する破砕業の方がほとんど入会しております。私どもは、自動車リサイクル法委員会というので活動しておりまして、委員長は平林金属の西尾専務ですけれども、今日はTeamsで視聴されていると思います。
 昨年10月の第62回会議のときにヒアリングをされて、このようなことを述べました。解体工程でプラスチックが回収された後、破砕工程で相当量のプラスチックが存在していますと。今日の資料3の14ページに、42万トン発生しているASR、うち17万トンが硬質プラスチックと言われ、ただマテリアルリサイクルは、現時点ではほとんど行われていないと書いてございます。
 私どもは現在、破砕業者がどのような機械を入れていいか各社が試行錯誤しています。各社ともライン構成が違いますので、ASRの成分、組成が異なっているようです。回収のために機器を導入する会社は、各社の自らの知見に基づいて進めているというのが実態です。そういう中で、イノベーションが必要ですし、自動車メーカーさんの指導、それから政府による補助金、サポートというものが非常に重要であると考えています。それが具備されていけば、大規模な破砕業者、フルスペック型ができるかもしれません。それから、ミドルスペック型、小さいところはミニマム型みたいな形で、こういった破砕業者の規模感に応じた資源回収が将来実現していくのではないかと思います。
 もう一つは、先ほど来出ています資源回収インセンティブ制度は、私ども破砕業界はぜひスムーズに進めたいと思っています。2021年でしたか、これがスタートするときに、私ども全国行脚しまして、関係者の皆さんの御協力を得て回って、この制度の開始の案内をした記憶がございます。こういったことも、これから具体化すればやっていきたいと思っています。
 私ども自動車リサイクル法委員会は2月12日に会議がございまして、経産省様、環境省様に出席いただきますけれども、そこでそんな状況も全国のからの報告が上がると思いますので、ぜひ聞いていただきいただきたいと思います。
 最後に、TH/ART2チーム制に関しましては、私ども工業会は、これまでこの場で特に意見を表明してきておりませんでした。結論からいいますと、一本化というのは賛成です。破砕業者にとりましては、チーム様とのやり取りというのは主に差配の部分ということでございますけれども、先ほどの資源インセンティブ制度、コンソーシアムの形成においては一本化したほうがシンプルでございますし、効率的であると考えております。
 以上です。ありがとうございます。
山本座長  ありがとうございました。それでは、根村委員、お願いいたします。
根村委員  ありがとうございます。日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会の根村でございます。よろしくお願いいたします。
 丁寧な御説明ありがとうございました。私からは質問を1点と、それからちょっと意見も述べさせていただきたいと思います。
 まず質問なのですが、私もASRが発生する前に資源になるものを回収するということに大賛成で、インセンティブ制度がうまく進んでいっていただきたいと願っておりますが、資料3の4ページであるとか13ページであるとかを拝見しますと、なかなか進まないのではないかというような懸念がございますので、一番問題になるのは何なのかということを、ぜひここでもう少し御説明いただけるとありがたいなと思っております。
 それから、LiB電池の回収についてなのですが、私どもとしましては、自動車リサイクルでやっていただけるのはもちろんありがたいのですけれども、もっと大きい制度の中でいろいろ考えていっていただけるのが一番いいのではないかなと思っております。ですから、今うまくいっているLiB共同回収スキーム制度が破綻しないよう、毎年、例えばここでチェックするなどというようなことで、まだグループに入っていない方たちの分に関してもやっていけるというような制度を作っていっていただきながら、国全体でどのように電池を再資源化していくかという流れの中で、この自動車リサイクルの回収もやっていただきたいなと思っております。
 それから、釈迦に説法になって本当恥ずかしいような意見になってしまうのですけれども、ASRに関しても、LiBに関してもそうなのですが、自動車を設計する段階で、資源回収もうまく行くような視点を持ってなお一層設計していただくこともぜひお願いしたいと思っております。
 以上です。
山本座長  ありがとうございました。オンラインでまだ挙手があるのですけれども、一旦ここで切らせていただきまして、まず経済産業省さんから回答をお願いいたします。
宮越自動車リサイクル室長  ありがとうございます。経済産業省側事務局の宮越でございます。
 様々な論点、角度から御意見いただき、ありがとうございました。今後、政策を進めていくに当たって、非常に重要な論点かと思いますので、参考にしながら検討を進めていきたいと改めて思います。
 まずLIBの話について、現在の自主回収スキームに係る御意見を委員の皆様からいただいたと思います。この点につきましては、既に資料でも御説明させていただいたとおり、あるいは委員の先生からお話があったとおり、足元では99.5%のメーカーさんが入っていて、十分に機能しており安全な体制が築かれていると。
 他方で、将来的にそのリスクが発生する可能性があって、セーフティーネットとして状況を逐次見ながら検討していくべしという御意見をいただきましたけれども、まさに事務局としても、例えば今入っているメーカーが撤退するリスクですとか、将来、外資のメーカーが入ってきて、スキームに入らない可能性とか、こういった様々なリスクが将来発生する可能性は否定できないことでございます。
 これについて事務局としては、その分析、調査をちゃんとした上で、どういった形で対応策を検討していくべきか、仮に規制するのであれば、どういう形が適切か、あるいはほかの方法で、例えば今の自主回収スキームをさらに補強する方法がないかなど、十分に検討した上で、そこはどういう方向性を持っていくかということを検討していきたいと思います。
 拙速にすぐ法律変えて規制するというのではなくて、十分に状況を確認した上で議論を進めていきたいと思っております。
 資源回収インセンティブ制度について、今後どうやって促進していくかという御意見を委員の先生の皆様からいただきました。資料にも示させていただきましたとおり、足元でこの制度の認知は十分された状況なのですけれども、説明会を開いて、ガイドラインも作って、どうやって制度に関与していくかというその理解を深める活動もしてきたわけですが、先ほど石井委員から御指摘があったとおり、例えば最初に45台集めなければいけないという参加要件とか、中小企業が入っていくにはいろいろと障害となりうる要件とか、また例えば市場形成がまだされていないとか、いろいろな問題があるわけです。こちらについては、JARCさんに事務局をやっていただいていますが、関係者を集って、今もオンゴーイングで、どうしたら促進していけるか、その細かいところから全体のところを議論しておりますので、こういったところで細かくフォローしながら、中小企業だけではないですけれども、なるべく入りやすい仕組みづくりを継続的に作っていくということを意識してやっていきたいと思っております。
 それと、買取価格は、足元では整理させていただきましたとおり、始めてみないと、買取価格も幾らかなかなか分からないですし、事業採算性も不透明なわけですけれども、こちらはまず制度――4月に始まって以降状況を見ながら、なるべくベストプラクティスを積み上げて、それを横展開する形で皆さんに御理解いただいて、一歩一歩を進めていくということを考えておりますので、引き続き関係者の皆様、委員の皆様からお気づきの点のアドバイス、御意見いただければと思っております。
 また、これに関連して派生している論点でもございますけれども、2チーム制の統合の是非ということ。これ、事務局としては、こうすべし、どちらにすべしというスタンスは示すべきではないと思っているのですが、今、国内資源循環を強化していくべしという話ですとか、まさに4月から資源回収インセンティブ制度を始めていく、こういった局面において、これまでも議論されてきた2チーム制の統合については、何がこれを後押ししていくために重要か、どんな形が理想的かということを、今日いただきました意見も踏まえ、さらに今後も関係者の皆様にアドバイスいただきながら、事務局として報告書のほうに方向性を示させていただいて、また皆様と議論させていただければと思っております。
 あと、先ほど資源回収インセンティブについて、地方によって差があるのではないかという話を井岡委員からいただいたと思います。これ、背景としましては、今年、経産省の委託事業で、自動車向け再生プラの供給促進に向けた地域連携調査事業というの並行してやっておりまして、インセンティブ制度だけの調査ではないのですけれども、地方においてコンソーシアムみたいなものをどうやって構築していくべきかというための基礎情報として、地方局に中心になっていただいて、今年は北海道と中国地方と中部地方なのですが、地域の特性、つまり北海道ですとOEMがいない、さらに拠点間の距離があって、物流の問題が出てきます。あと、中国のほうですと、OEMのメーカーさんはいらっしゃいますけれども、プラスチックの再生資源業者が十分ではない、プレーヤーがいないとか、あと、中部であればプレーヤーがそろっていますし、拠点もそろっていますので、こういったところですと、どのように進んでいくのかと。その地域ごとの状況とか問題点、課題を今整理しているところでございます。
 これを整理した上で、4月のインセンティブ制度に生かしていきたいと思っておりますので、またこちらのほうは御報告、御紹介させていただければと思います。
 あと、ASRの高度化とかプラスチック回収を進めていく、促進していくに当たって、どういった政策が必要かというところですけれども、資料にも書かせていただいたとおり、解体・破砕前の段階での、できるだけそこで高度な質のいいプラスチックを回収するということですが、こちらについては資源回収インセンティブ制度、まさにこのための制度ですので、こちらを今御説明申し上げたとおり、しっかり後押ししていくということだと思います。
 それと、ASRになった後のプラスチックの回収とか、ここら辺の高度化の部分ですけれども、これは再資源化施設様のほうで、自動車メーカーの方針に沿ってマテリアルマテリアルリサイクル施設があるところに差配するというようなことに取り組んで頂いているわけですが、ここら辺は自動車メーカー様の方針とか、自主的取組にお願いしながらというか、そこと協力しながらやっていくということだと思いますし、あるいは焼却前の工程でマテ・リサを推し進めていくためには設備導入が必要ですので、こういったところには、可能な範囲で補助金等の資金的な支援も今後充実させていければと思います。
 あと、さらに言えば、サーマル、熱回収の部分についても、CO2削減という観点から、技術的に高度化を図っていければと思っております。
 すみません、長くなりましたが、私から以上でございます。
山本座長  ありがとうございます。河田室長からもございますか。
河田資源循環制度推進室室長  ありがとうございます。環境省の資源循環制度推進室長の河田でございます。よろしくお願いします。
 様々御意見いただいたところではありますし、先ほど経産省さんからも御回答があったと思いますが、私からも幾つか補足させていただきたいと思います。
 まず、意見書をいただいております所委員のところでございますけれども、おおむね資料の中に記載されている内容で説明ができたかと思いますが、1つ、出口の管理のところに対して、不適正な輸出が抑止できるように、制度面や運用面での工夫というところについても、もう少し余地があるのではないかという御意見をいただいておりました。ここについては、引き続き関係省庁や関係団体としっかりと議論を深めていきながら、適切な対応のほう、引き続き検討を進めてまいりたいと思っております。
 また、秋和委員から、いろいろと御意見や意思表明がございましたけれども、私からも、特に国際的にも影響力の大きい日本の自動車業界が、こういったところを先陣を切って必要な対策を打ち出していくというスタンスを示されること自体が非常に大きな影響を持つと思いますし、我々も必要な制度設計、ないしは予算事業等を通じたサポートをしていきたいと思っておりますので、ぜひ関係者一同となって、この状況を打破していきたいと考えております。
 また、入野委員からもありましたけれども、特に欧州のELVに合わせた国際的な調和というところの話もございました。欧州のELV規則については、委員のコメントにもありましたけれども、12月12日に暫定合意された欧州の理事会と欧州議会との交渉という中で、暫定合意された内容が公表されておりますが、こちらの内容も、まだ暫定合意内容が見えているだけでございまして、もう少し細かいところを見ていく必要があろうかなと思っています。
 暫定合意の内容としましては、再生プラスチックの含有目標というのが、施行後6年以内に15%、10年以内に25%というようにされる。また、そのうち最低20%がELV由来でなければいけないという形でアナウンスがされているところでございます。こちらについては、引き続き欧州ELV規則の内容の精査とともに、我が国で必要な政策、取組についても並行して進めていくということが必要かと思いますので、その中でしっかりと欧州とも調和するような形で内容、検討を進めていきたいと思っております。
 続いて、石井委員からありましたけれども、少し厳しい御指摘もあったかなと思いますが、今までの経済合理性を重視してきた従来の仕組みから、資源循環に向けてしっかりと資源循環が進むような中身に切り換えていくべきではないかという御指摘だったと思います。まさにそのとおりかと思いますが、経済合理をないがしろにしていいわけではないと思っていますので、ここはしっかりと追求しながら、資源循環がしっかりと国内で進むような形を模索していくべきだと思います。
 これについて、これまで再生材を作るところと、それを使うところと両方の市場が、まだ日本においては十分進んでこなかった背景もありますので、ここをしっかりと市場を立ち上げながら、経済合理と資源循環が両立するような仕組み、仕掛けというのをしっかりと検討してまいりたいと思っております。
 一旦、環境省から以上でございます。
山本座長  ありがとうございました。
 それでは、お待たせいたしました。オンラインのほうで、まず松八重委員、大塚委員、織委員の順でお願いしたいと思います。松八重委員、お願いいたします。
松八重委員  ありがとうございます。御丁寧に御説明いただき、ありがとうございます。
 2点ございます。1点目は、国内資源循環の推進に関してのスライドの12ページで示されております資源回収インセンティブ制度の促進に向けた課題というところで、次の13ページでほかの委員からも御指摘がございましたが、制度の認知度が高いものの、参加意向を示す企業が4割程度というようなところ、これ、アンケートによるものですが、こちらのアンケートで確認させていただきたいのが、前回のこちらの資料の中で、海外からの事業者が増えてきているという御指摘がたしかあったかと思います。
 こちらのアンケートに関しましては、いわゆる日本語をコミュニケーションできるような事業者を対象にしたアンケートであるのか、あるいはそうではない事業者も含めてアンケートをされたのか、もし日本語のコミュニケーションが難しい事業者に関しては、このアンケートの対象でないとするならば、恐らく参加意向を持つ企業は4割よりさらに低いのではないかということが何となく予想されますので、そういった意味では、このインセンティブ制度に関する周知というようなところが、そういった日本語をコミュニケーションの母語としないような事業者にも認知がされているのかどうかというところについては、もう少し確認が必要かなと思っています。
 前回もその議論は出ましたが、日本語をコミュニケーションの母語としないような事業者が増えてきているところについて、こちらのリサイクル事業で、そういった方々に対して言語を多様に準備するといった取組も、一方ではある程度必要かもしれませんが、事業者側にコミュニケーションがきちんとできる方を据えていただくといったことも必要ではないかと思います。
 事業者がいろいろ多様化しているときに、その費用負担を国内のリサイクル事業者といいますか、そういった自治体とかが担うというところは、ややゆがんだ構造のように感じられますので、事業者側にその辺りをしっかり対応していただくというようなことも進めていただく必要があるのではないかと考えております。
 もう一点は、資源回収インセンティブのほうですが、次の資料の変化への対応と発展的要素のところのスライドのページ14のところで、特定需要物質としての蓄電池のサプライチェーン強靱化に向けた動向、こちらのほうでは、今度リサイクルによって供給されるバッテリーメタルはほとんどなくという文言がございます。一方で、リサイクル側で回収を丁寧にしていこうとしている。こちらは、これからしようという段階ではありますが、今度は循環利用側にもインセンティブが、もしかしたらある程度必要なのかなと思った次第です。
 回収がきちんとされれば、適切なコストで、コストを少し下げつつ、供給が可能になって、それがインセンティブにつながるのだというような解釈もあろうかと思いますが、先ほどの所委員がおっしゃられたような、出てきたものを回収して活用するというようなものではなくて、出口側、使う側を見据えた上で回収をするような形、仕組みづくりというものが大事ではないかと考えますので、そちらについてもコメントさせていただきます。
 場合によっては、ほかの自動車リサイクルだけではないような仕組みもうまくつなぎながら、ちゃんと回収したものが、国内の精錬ですとか組立てのほうでうまく回るような、そういったところにつながる仕組み、仕掛けというものもぜひ考えていただきたいと思います。
 以上です。
山本座長  貴重な御意見、ありがとうございました。続きまして、大塚委員、お願いいたします。
大塚委員  どうも恐れ入ります。2点申し上げさせていただきたいと思います。
 1つは18ページのところで、2チーム制の問題ですけれども、様々な御意見がおありだと思いますが、2チーム制にしてきたことについては意味があったと思うので、チーム制にした場合のデメリットはよく御検討の上、対応していただければと思います。そこに書いてあるように、価格の問題が発生すると思いますし、リサイクル率とか質の低下の問題も発生する可能性もありますので、効率性の観点からは2チーム制にしたほうがいいと思うのですけれども、まさに独禁法的な問題がございますので、そこはよく御検討していただいた上で対応していただければと思います。
 それから、もう一つは、LiBに関しての自主的な共同回収スキームのことですけれども、先ほど経済産業省様からお答えいただいたことで結構でございますが、将来のリスクがあることはまず明らかで、特に海外メーカーにおかれましては、自主的な対応として、非常に不利益になってきた場合には、これに参加していることの理由がないということになりそうなので、ほとんど明らかなことを放置しておくというのは問題があると思いますので、仮に今回対応できないとしても、売ってしまって、次の見直しまで放っておくということではなくて、できるだけ早い時期に見直しができるようなことを御検討いただければありがたいと思います。
 最近、日本が近隣諸国に遅れをとっている理由として、決断が遅いということが1つあるかと思いますので、ぜひその辺も含めて御検討いただけるとありがたいです。
 以上です。ありがとうございます。
山本座長  ありがとうございました。では、続きまして、織委員、よろしくお願いいたします。
織委員  ありがとうございます。御説明、いろいろありがとうございます。状況が大変よく分かりました。
 先ほど解体事業者の石井委員だったと思うのですけれども、おっしゃっていたコメントが非常に印象に残っています。市場が空洞化している中で、海外事業者の方が高値で買い取っている中でなかなか生き残るのが難しいというところは、本当に切実な問題意識だと思います。その中で、消費者が市場を形成する上で重要な役割を果たしているという御指摘は、私もかねがねそこはすごく重要なところだと思っておりました。
 ただ、消費者がまだリユース部品について動かない、あるいは十分でないというところを動かすために、価格が問題になっているのか、あるいは周知度が少ないのかどうか。その辺のリユースの市場を形成していくために何がネックになっているのかという方策等をもし考えてらっしゃるようでしたら、ぜひ教えていただきたいなと思っております。ここ、本当に非常に重要なところだと思います。
 もう一つは、ASRの関係なのですけれども、皆さん、御指摘していらっしゃるように、ASRになる前に、上流のところで回収、分解をきちっとしていくというのは非常に重要なことで、私もその意見には賛成なのですが、過度なマテリアル偏重、リサイクル偏重というのはいかがなものかなとは思うところです。もう既に87%マテリアルリサイクルしている中で、残りの13%のASRをどこまで下げていくことが本当に環境負荷を下げていくのかどうか、効率性があるのかどうかという検討はしておく必要があると思います。
 さらに言えば、ASRになってから、サーマルリサイクル、焼却したときの残渣をどう処理していくのかという、そこまで考えていったところ、今、残渣については、セメントとか路面材に入れて、むしろ強度を高められる技術的な発展があるというようなお話も伺っています。だとすると、マテリアルかサーマルかということではなくて、残渣も含めてより効率的な使い方をしているなら、それはそれでいいのではないかなと。それが逆に日本型のリサイクルの1つの在り方というようなことを言っていくことも、データに基づいてきちっと説明できればいいのではないかと思っています。
 以上です。
山本座長  ありがとうございました。それでは、袖野委員、室石委員まで一旦質問をお受けしてからの御回答としたいと思います。袖野委員、よろしくお願いいたします。
袖野委員  ありがとうございます。2点ございます。
 1点目が資源循環の高度化のところですけれども、ASRになる前にできるだけ取り出す易分解性であったり、解体の手順の高度化というところが重要だと思っております。この点でトップランナー方式といいますか、どれくらい解体、実は分解できるのかというところをメーカー側にはしっかりとお示しいただければなと期待しておりまして、もう既にやられているところもあるとは思うのですけれども、どれくらいの水準まで分解すべきなのかという一定のレベルをお示しいただいた上で、優良な解体事業者さんを明らかにしていく。それが認定制度になるのか、そういったこともあるのかもしれませんけれども、優良な解体事業者さんに仕事が集まっていくというような、好循環になるような仕組みをぜひ御検討いただければと思います。
 インセンティブ制度の効果というのは、これからフォローアップしていくということだと思いますけれども、そういった観点での検討をぜひお願いしたいなと思います。
 2点目は、LiBの共同回収のところですけれども、先ほど大塚委員からの御指摘があった点、まさに同感なのですが、今後リスクがあり得るというところで何もしないというのは、リスク放置ということになってしまいますので、制度化を念頭に置いておく必要があろうかと思います。特に費用がかかる話でもありますので、自主回収の状況というのは、引き続きウオッチしていただきたいなと思います。
 以上です。
山本座長  ありがとうございました。では、続きまして、室石委員、お願いいたします。その後、一旦回答とさせていただきます。
室石委員  室石です。ありがとうございます。4つ、手短に言わせていただきたいと思います。
 まず、ASRの点ですけれども、ほかの委員の方も皆さんおっしゃっているように、まずASRにならないように、その前にしっかり措置をしていくというのは私も賛成なのです。とは言っても、資料3のページ10ですか、再生プラスチックが不足していく未来が予測されるわけですので、ASRのマテリアルリサイクルの技術開発というのは、ぜひ急いでいくべきだと思います。
 2点目ですけれども、熱回収を否定するわけではないのですが、ページ17にありますように、再資源化に含まれているという自動車リサイクル法の現状というのは、今の時代にそぐわなくなってきているのではないかということで、この辺もまたほかの法律のように、脱炭素の話も含めて再資源化に含まれないのではないかという議論を一遍しないといけないのではないかなという気がいたします。
 3点目ですが、そもそも再生プラをユーザーの方が選んでいただかなければいけないというのはすごく大事だと思いますので、市場価値とか国民、それから国内ユーザー、そういった方たちに価値の訴求をしっかりと行っていくというのはすごく大事なのだろうと思います。
 それから、4番目、最後ですけれども、2チーム制の話です。もう一定の成果は得られたということで、これまでのところは十分評価できるのだと思うのですけれども、今後はその合理化、迅速化の観点で再構築を図っていかれるべきではないかと思いました。
 以上でございます。ありがとうございます。
山本座長  ありがとうございました。
 では、ここで一旦両省からの回答とさせていただきます。まず経産省からでよろしいでしょうか。
宮越自動車リサイクル室長  大変貴重な意見を多くありがとうございます。
 まず松八重委員から御質問いただきました点、4割のアンケートの対象ですけれども、こちらJAERAさんとリ協さん、解体事業者さんへのアンケートでして、基本的に日本語ができる方々へのアンケートです。他方で御指摘いただいた日本語でコミュニケーションできる人をちゃんと事業者側で据えてもらうべくというこの御意見については、前回の不適正な解体事業者の件でも出ましたが、これはまさに知識・技能要件を検討することで事業者側にある程度コミュニケーション能力を義務化するのか、要件化するのかと。ここはコストとか効果を両方見ながら、今後検討していきたいと思っております。
 2点目、LIBについて利活用する側のインセンティブが必要という御示唆をいただきました。まさにこの点は重要な点と思っておりまして、例えばLiBがリユース、リサイクルで循環するに当たって、リユースされるに当たっては、電池の性能の見える化により価値をちゃんと示せるような取組が必要ですし、今日の資料にも示させていただいたとおり、民間事業者の方でも取り組んでいただいている方がおります。
 こういった取組を後押しすること、さらには今日の資料にございますけれども、自工会経団連さんのほうで電池エコシステムの推進、国内で電池をリユースし、リサイクルし、とにかく使い倒して国内に資源を確保するといった取組もしかり、あと、国のほうでも蓄電池産業検討会のような取組を行ってますので、こういったものを全て合わせて電池の循環システムを国内につくっていくことが必要と考えております。引き続きいろいろな皆さんの御意見、御知見を賜りながら議論を進めていきたいと思っております。
 大塚委員からいただきました2チーム制の件についてですけれども、おっしゃるとおり、メリット、デメリットの両方、この資料にあるとおり並べながら、検討していくべきだと。まさにそのとおりだと思います。
 独禁法との関係については、既に公正取引委員会にも相談を始めていますが、どういった統合の仕方をするのかによっても変わってきますので今後の議論なのですが、議論を始めていくこと自体については問題ない、とお聞きしております。統合の是非や、どういった形でするのかというところを意思決定した上でまた相談することになっておりますので、状況報告させていただきつつ、検討を進めていただければと思っております。
 LIBについて、今後の進め方について大塚委員、袖野委員からもリスクを放置していくのではなくできるだけ早く検討すべきという御指摘があったと思います。まさに今日の資料でも御説明させていただきましたが、様々な要因の調査分析を行いつつ継続して議論していくことが重要と考えています。例えば、今は電気自動車の国内普及の勢いちょっと落ちてきているという点もありますけれども、こういった実際の普及動向、LiBの排出動向、あるいはリユース、リサイクルするにしても、技術がついてこないといけないわけですがこういった技術開発動向、さらに、中国メーカーや外資メーカーが実際国内にどれだけ参入してきて、どれだけ売れるのかとか、マーケットの状況など様々な要因があります。
 また、何より重要だと思っておりますのは、自動車をはじめ、国内産業への影響といったものを調査、分析しながら進めていくも重要と考えております。まずは本審議会で、報告書に検討の方向性を示させていただいた上で、次回のレビュー審議会を待たずに検討会――名称と形はまだ検討中ですけれども、議論する場を設けて、そこで継続的に議論して、なるべく早く対応策を検討していきたいと思っておりますので、引き続き御協力いただければと思います。
 私から以上でございます。ありがとうございます。
山本座長  ありがとうございます。では、河田室長、お願いいたします。
河田資源循環制度推進室室長  環境省からも幾つか補足させていただきたいと思います。
 まず最初、経産省さんからお答えがあったと思いますけれども、松八重委員からありましたようなバッテリーキーのリユース、リサイクルがうまく回るような仕組み、仕掛けは必要になるのではないかということについては、民間ベースでのいろいろな取組もありますし、国の予算事業による各種実証や、あとは二次利用ユーザーとか三次利用ユーザーという人たちが、どのようなバッテリーの残性能を求めているのかみたいなところについても、きちんと整理が必要かなということもありますので、その辺りのガイドライン的なものについての整理も今まさに取り組んでいる最中でございます。来年、それがまとまる予定ですので、そこの辺りも活用しながら、制度をうまく詰めていけたらと思っております。
 また、大塚委員と袖野委員からありましたLiBのところです。経産省さんからもありましたように、しっかりと段階を踏んで検討を見ていく必要があろうかと思うのですけれども、もちろんセーフティーネットとして機能させる中で、ボランタリースキームがどこまでもたせられるのかという観点が必要になってくると思いますので、その辺りを見据えながら、制度の在り方というのは少し深掘りしていく必要があろうかなと思っております。
 あと、織委員からありました、リユースの部品が動かないところで、市場形成で何がネックになっているのかというところについてでございますけれども、石井委員のところからコメントがあったと思いますので、もし補足できればお願いしたいのですけれども。
石井委員  ありがとうございます。今我々の業界は、もはや自動車中古部品製造業と言っても過言ではないくらい、大手も中小零細も全て中古部品を、いわゆる我々的には生産して、それを販売しております。もう一つ言いますと、移民系の方々もせっせと部品を生産して海外に出しているわけなのですけれども、今これだけ日本車が世界中で人気があるというのは、中古部品の供給量なのです。これが絶対的な安心感につながっている。だから、海外でいろいろな国に日本車が走っている。当然、ユースド・イン・ジャパンというところで、日本人としてのもったいない精神であったりとか、物を大切にする精神であったりとか、車検制度による車の高品質の維持、あとは何といっても道路事情です。これが全て好条件となって中古部品の市場が形成されております。
 相まって、日本市場なのですけれども、当然リビルト部品も含めて一説には1,000億とか言われていますが、部品の市場が形成されています。ここをさらに広げていくためには、損害保険会社さんたちが積極的に我々の部品を使うことによって損害保険料を下げていただくとか、あとは下請法などでも最近叩かれてしまっていましたけれども、新車ディーラーさんたちは、どうしても新品部品を使う傾向があります。新品部品を使った方が簡単、探すのも簡単ですし、ミスもなくつけられるし、あとはもうかるというところもあると思うのですけれども、そういった新車ディーラーさんたちに修理を依頼されるユーザーさんが多いものですから。
 ただ一方で、中古車販売店さんに関しては、もうほぼほぼ修理をするときに、中古部品で直しますか、新品部品で直しますか、リビルト部品で直しますかという提案をして、ユーザーさんがそれを価格と品質を見ながら、そこで考えて修理をしてもらうというような今状況になっています。
 先月、ヨーロッパのあるリサイクラーの方とちょっと話をする機会があったのです。そのときに、ヨーロッパの新車トラックのメーカーさんは、トラックの新車を販売するときに、リビルト部品を積んだミッション、あるいは新品部品を積んだミッションのどちらを買いますかというようにして売るらしいのです。それはどういうことかというと、例えば運送業界で言うと、CO2を出しながら仕事をされているところがあるみたいで、そういったところで、少しでもCO2を出さない新車を買いたいということで、値段は変わらないのに、リビルト部品のミッションを積んだ新車を買うユーザーさんが多いそうです。
 あとは有名な話ですけれども、A地点からB地点まで飛行機で行けば1時間で行けるところを、ヨーロッパの方々はわざわざ電車で移動するということも聞いています。ですから、考え方が全く違うのです。ヨーロッパは環境関係が一歩も二歩も先に進んでいます。なので、そういった形で思考変容という形で、中古部品を使って直すことがCO2削減につながる、財布にも優しい、そして、なおかつ日本の資源を守るというような思考変容を促せるような大義をぜひ皆さんと一緒に考えさせていただきながら、この市場がさらに盛り上がっていくことができれば、我々も買い負けない力がついてくると思います。そういったことが背景にあるということで御理解いただければと思います。
 以上です。
河田資源循環制度推進室室長  ありがとうございました。
 CO2もしっかりと視野に入れながら、資源循環の政策を進める必要があろうということかと思いました。ありがとうございます。
 続いて、室石委員からありましたが、再資源化の定義の中には熱回収が含まれる含まれないの話です。資料3の17ページです。これ、時代にそぐわなくなってきているのではないかという御指摘だったかと思います。
 17ページにまとめさせてもらったものは、自リ法制定時の背景と併せて、各法令における熱回収の位置づけの際を参考として示したものでございます。
 自リ法施行当初は、ASRのマテリアルサイクルというのがまだ容易ではなかったという話と、そもそもがその適正処理を念頭に置いた仕組みだったということもありましたが、今現状、リサイクル技術の向上であったり、再生プラスチックニーズの高まりといった情勢の背景、変化もありますので、プラスチックについてはマテリアルリサイクル、ケミカルも一緒ですけれども、熱回収よりも優先すべきであるという考えでございます。
 ただ、マテリアルリサイクル施設等への差配量拡大といった自動車製造業者等の自主的取組が進められているということもございますので、直ちに条文上、定義の見直しを行うという意図ではなくて、まずは取組の状況を注視しつつ、リサイクルの高度化の実効性が高まるようにインセンティブ、規制の在り方というのを丁寧に検討してまいりたいという趣旨でございます。
 以上です。
山本座長  ありがとうございました。続きまして、オンラインから窪田委員、井上委員、そして会場で鬼沢委員の順でお願いしたいと思います。ただ、終了時間が近づいてしまっておりまして、私の差配が悪くて、最大10分程度延長となってしまうかもしれませんが、よろしいでしょうか。
   (「異議なし」の声あり)
 申し訳ございません。それでは、窪田委員、よろしくお願いいたします。
窪田委員  丁寧な説明ありがとうございます。LiBの処理に関して解体業者さんに御意見を伺うと、故障というか、壊れているものについては火災のおそれがあったりとかするので、非常に取扱いに留意が必要だということと併せて、自再協さんのほうで回収いただいているのですけれども、回収がなかなかうまくいっていないというと変ですけれども、すぐに回収に来ていただけないということがありますので、そういったところはしっかり回収のスキームなどがあるといいなと思っております。
 あと、15ページのところであるのですけれども、LiBの処理については、解体業者さんが利益を上げていくのは、中古パーツの販売店ということですので、販売をしていくのですが、特に電気自動車、EV車になってくるとパーツ数が少なくなってくるのに併せて、どうしてもLiBのリユースとかを進めていかないとなかなか利益が出ないのだということを聞いておりますので、15ページの一番上のリユースのスキームなどをしっかり確立していただいて、解体事業者さんが今後の事業を継続できるような体制づくりというのも一度留意していただければと思っております。
 私からは以上になります。
山本座長  ありがとうございました。では、続いて井上委員、お願いいたします。
井上委員  ありがとうございます。私からは、資源回収インセンティブ制度を中心に発言させていただきます。
 自動車向け再生プラスチックの供給量に関する目標の動向を踏まえますと、今後、マテリアルリサイクルの拡大が必要となります。その中で、ASR化後の処理に加えて、ASR化以前の段階での分別回収をいかに進めるかが重要であると考えます。その点において、資源回収インセンティブ制度は非常に重要な仕組みであり、今後の着実な運用に期待しております。
 資料3の13ページに示されております通り、資源回収インセンティブにつきましては、これまで国および関係団体の皆様による丁寧な周知活動の結果、認知度が大きく向上している点について、改めて感謝申し上げます。
 その上で、本制度を定着させていくためには、中小事業者が積極的に参加できる基盤や仕組みの整備が重要であると考えます。特に、プラスチックの買取価格が低い状況において、インセンティブの効果を事業上の経済合理性につなげる形で分かりやすく示すことが不可欠であると考えます。中小事業者が参入しにくい点につきましては、いくつかご説明いただいておりますが、今後も引き続き整理・検討を進めていただき、具体的な対策を講じていただきたいと考えております。
 さらに、地域特性を踏まえたコンソーシアムの形成に当たっては、中小事業者や地域を取りまとめる中心的な役割を担う企業のみならず、国および関係団体による支援も重要であると考えます。地域特性を踏まえつつ、どのように連携体制を構築していくかについて、十分に検討していただく必要があると考えます。
 最後に、金銭的なメリットに加えて、参加促進のためには、環境貢献の可視化や事業者評価の向上といった非金銭的なメリットを明確にしていくことも重要であると考えます。これらについては、制度全体の実効性を検証しながら、今後さらに強化していく必要があると考えております。
 以上です。
山本座長  ありがとうございました。それでは、お待たせしました。鬼沢委員、お願いいたします。
鬼沢委員  鬼沢です。では、手短に。回収インセンティブ制度を予定していないとか、考えていないとか、いろいろ数字が出ていますけれども、これは地域によってまだ問題を整理中ということなので、今後上がることを期待したいのですが、一番の課題として、右にある課題で挙げていらっしゃるように、事業としての採算性が不透明というところが一番の大きな理由だと思います。それには、再生材の価格があまりにも安いというのは皆さん知っているので、手間をかけても採算が合わないのではないのと、事業者の方は多分そこが一番のネックなのではないかと思うのです。
 そういうことを考えると、再生材の価値を高め、利用を今後しっかり進めていくという意味で、自動車メーカーさんがこれから使っていくということは、社会を大きく変える一歩になりますので、今の段階から、今後積極的に再生プラスチックを使っていくのだということを社会に発信して、自動車だけではない、ほかの企業にもインパクトを与えるようなことをしていかないと評価も上がらないし、利用するところも増えていかないのではないかと思います。そういう意味でも、もっともっと再生材のプラスチックを使っていくということを今からしっかり自動車関連だけでなく、社会に発信していくことが重要ではないかなと思います。
 それから、もう一つ、LiBの回収スキームについてなのですけれども、今でもかなりのメーカーが参加して、自主的に負担をしているとありますので、それならば、自主的に負担している部分をしっかり積み立てていくとか、そういう仕組みを今から考えて、将来のことを考えて積み立てていくことが重要ではないかなと思います。
 それと、今後考えられることとして、車のメーカーではないところが参入してくる可能性が非常に大きいのではないかと思いますので、そこを今後どうしていくのか。それと、もう一つ同時に、例えば二輪車とか個人用のものでも、LiBを使っているものが今後増えていきますので、それは自動車のリサイクルの対象外になるかもしれません。それは他の生徒として、しっかり計画していかないと、今後LiBのこういった電池は非常に増えていく社会になっていくと思うので、同時に考えていく必要があるのではないかなと思います。
 それから、最後に2チーム制に関しては、効率性を上げるのであれば、それは一緒にしたほうがいいと思いますけれども、今まで長年別々にやってきたところを一緒にして、より資源性とかいろいろなもので効率が上がるのであればいいのですが、そうでない面もかなり出るのではないかという不安があります。それは、やはり人がやっていることなので、今日から一緒にやってくださいではなかなかうまくいかない。働き方の部分も含めて現場の声をしっかり聞いて生かしていかなければ、やはりうまくいかないではないかなと思います。
 以上です。
山本座長  ありがとうございました。
 では、手短に両省から御回答をいただいてもよろしいですか。
宮越自動車リサイクル室長  なるべく手短に。
 まず窪田委員からいただきましたLiBのリユースの仕組みを進めていくべきという御意見、まさに先ほど御説明したとおりですが、LiBの性能の見える化ですとか、国内でのリユース、リサイクルのシステムの推進、そういった政策に取り組んでいく方針でございますのでということでございます。
 井上委員からインセンティブ制度について、非金銭的メリットについても何か考える必要があるのではないかといった御指摘をいただいたと思います。例えば優良事業者認定とか、認定まで行かなくても表彰制度とか、ある意味、マークをつけてあげるというか、そういったインセンティブのやり方もあると思うのです。これ、31条の全部利用のコンソーシアムで過去例があるのですが、こういったやり方がないかも併せて検討していければと思っております。
 それと、鬼沢委員からいただいた自動車メーカーがプラスチックを使うことを社会にもっと発信していくべしという御意見でしたが、これはまさに自工会さんのほうでは自主目標を作っていただいて、さらにその供給についても産官学コンソという形で検討しておりますし、今後、環境省さんのほうでも集約拠点ですとか、実際に市場を形成するような政策も進めていく予定でございますので、ここら辺を総合的に進めていくべきだと考えております。
 それと、LiBについて、同じく鬼沢委員からの積み立てていくことが重要という話がありました。これもまさに今後の検討の中で、今の自主回収スキームの強化も含めて、関係者の皆様と相談していければと思っております。
それと、今後、車以外のメーカーの参入という、まさにこれ、中国で起こっている事象だと思いますけれども、ここら辺も当然議論の射程に入れつつ、調査、分析していきたいと思っております。
 それと、最後2チーム制について。人の問題、働き方についても重要な論点と認識しております。今日挙げていただいたメリット、デメリットにも含まれておりますので、ここももちろん要素の1つとして考えていきたいと思っております。
 以上でございます。
山本座長  ありがとうございます。河田室長、では、お願いします。
河田資源循環制度推進室室長  私からは、先ほど経産省から全てお答えいただいたかと思いますので、特段ございません。
山本座長  ありがとうございました。
 皆様、活発な討論をありがとうございました。ここで最後に、中環審側の座長であります酒井先生から御意見をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
酒井座長  ありがとうございます。今日の議論を興味深く聞かせていただきました。ほぼ論点は網羅してやり取りいただいたのではないかと拝聴しております。
 そういう中で、今後の整理に向けて2点だけ御提案しておきたいと思います。
 1つ目の国内資源循環というところですけれども、この点に関しては、今後この資源循環の階層性、いわゆる優先性をどう考えるかという基本原則を考えるべき時期に来ているかなという印象を持ちました。御存知のとおり、廃棄物対策としては、かつては3R、リデュース、リユース、リサイクル、そしてプラ対策を含めて3Rプラスリニューアブルという原則で現在、政策展開を進めていただいているところかと思います。これを資源循環の場合、どう考えるかという話だと思います。
 今日、所委員からの提出資料というのは、そういう意味で配慮、あるいは今後の方向性を示唆する整理をいただいています。冒頭の座長のまとめのところでは、ASR前にマテリアルリユース、あるいはリサイクルを最大限促進、ASRの発生量の削減ということを強調されましたけれども、その前段で、できるだけ早い段階で素材レベルへ分離する、あるいは再資源化の選択肢を広げるという、これはまさに途中で石井委員が申しされたところと合致するところだと思いますし、後半では、多様なケミカルリサイクルという言葉も出されています。
 こういうところを含めて全体をどう整理するかという課題になろうかと思いますので、これはぜひ事務局としても、しっかり今後考えていただきたいという意味では、途中で強調されたASRの前の対応が重要と袖野委員、あるいは室石委員等が発言された点、マテリアルかサーマルはよくないという織委員の御意見、あるいは自工会・秋和委員としては両方を大事にするのだという整理だったかと思いますけれども、そういう観点も必要かと、そういう点を含めてどう整理するかということになろうかと思います。
 それと、もう一方、後半のLiBでございますが、この問題に関しては少し時間をかけてというところが両省の基本姿勢だったかと思います。基本的にそうならざるを得ないと思いますが、この自再協の共同回収スキームをどう見るかというところが非常に重要なポイント。私自身、これは個人の見方でございますが、ここまでよくスキームを作ってこられたというのが総括的な整理でございます。
 ただ、これが恒久的かというと、恒久性からはもっともっと考える点があるのではないか。1つは、排出量が増大したときにどうなるか。あるいは、途中で参加企業云々という指摘が各委員からございました。加えて、回収処理費用をメーカー各社の自主的負担という考え方で今後も進んでいけるのかというところを含めて、全体設計が必要な時期に来ているのではないかというのが個人的な見方でございます。
 以上です。
山本座長  酒井座長、ありがとうございました。全体の取りまとめをしていただいて、ありがとうございます。私から追加で申し上げることも何もないのですけれども、先ほど階層性とおっしゃったことは1つ私も思っていたことで、資料4のスライド9のところで、ちょっと驚いたところですが、使用済み自動車全体において、現在ハイブリッド車及び電気自動車は5%しかない。しかし、輸出されているのは22%あるということです。今後さらに電気自動車、ハイブリッドが廃自動車として出てくることが加速する中で、まず解体する自動車が一体どれぐらい残ってくるのかということに対して、ボディブローのように効いてくる情報がここにあったのかなと感じました。自動車あっての解体ですので、この辺りについてももう一度考える必要があるかなと改めて思った次第です。
 本日は、大変有意義な御意見を多数いただき、ありがとうございました。議論をここまでといたしまして、最後に事務局から事務の取扱いについて説明をお願いいたします。
髙倉自動車課課長補佐  本日はお忙しいところ、闊達な議論及び少し超過してしまいましたが、円滑な進行に御協力をいただきまして、誠にありがとうございました。
 本日の資料につきましては、既にウェブサイトにて公開させていただいております。また、本日の議事録につきましては、後日、各委員に御確認いただいた上で、ウェブサイトにて公開させていただきますので、御了承ください。
 次回の審議会ですが、3月2日13時からハイブリッド形式での開催を予定しております。その際には、今回を含めた直近2回分の個別論点の深掘りを踏まえ、まだ十分に議論できていない論点ですとか、さらなる検討が必要な論点について議論を進める回とさせていただければと考えております。詳細につきましては、追って事務局より御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、本日の会議はこれにて終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。
――了――