産業構造審議会イノベーション・環境分科会資源循環経済小委員会自動車リサイクルWG中央環境審議会循環型社会部会自動車リサイクル専門委員会第63回合同会議 議事録

開催日時

令和7年12月23日(火) 10:00~12:00

開催方式

Web会議併用のハイブリット方式

議題

(1)自動車リサイクル制度の個別論点の深掘りについて(制度の安定化・効率化)
(2)その他

議事録

河田資源循環制度推進室室長  それでは、定刻になりましたので、これより、産業構造審議会イノベーション・環境分科会資源循環経済小委員会・自動車リサイクルWG及び中央環境審議会循環型社会部会自動車リサイクル専門委員会の第63回合同委員会を開催いたします。
 環境省側事務局の環境再生・資源循環局資源循環課資源循環制度推進室長の河田と申します。よろしくお願いいたします。
 まず開催に当たり事務的な事項を御案内、御報告させていただきます。本合同会合は両審議会を合わせまして23名の委員及び4名のオブザーバーで構成されております。本日は23名の委員・オブザーバーの方に対面及びオンラインにて御出席いただいてございます。なお、産業構造審議会自動車リサイクルWGにおいては7名の委員に御出席いただいており、定足数である過半数に達していることを報告いたします。なお、中央環境審議会自動車リサイクル専門委員会につきましては、定足数の規定はございません。
 続きまして、委員の出欠について御報告いたします。日本自動車工業会の秋和委員、京都大学の井上委員、日本自動車販売協会連合会参事(兼)業務部長であられる荒居オブザーバー、日本自動車整備振興会連合会の島オブザーバーから御欠席の御連絡をいただいております。なお、織委員におかれましては、オンラインより遅れて御出席されると伺っております。また、内記委員におかれましても、同様にオンラインにて遅れて御出席と伺ってございます。
 引き続いて、資料の確認をいたします。資料1から3がございまして、事前に御案内いたしました経済産業省、環境省のホームページにて掲載させていただいてございます。対面で参加の委員におかれましては、これらの資料を印刷して配布させていただいてございます。
 オンライン参加の委員の皆様におかれましては、御発言をされる場合を除きマイクをミュートとし、ビデオをオフとしていただければと思います。御発言の際にはマイクのミュートを解除していただき、ビデオをオンにして御発言をお願いいたします。
 なお、審議会はYouTubeによるライブ配信をさせていただいております。
 それでは早速、議事に入らせていただきたいと思います。これ以降の議事進行については、酒井座長にお願いいたします。
酒井座長  酒井でございます。本日の合同会議の進行を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 この合同会議はここ2回で、ヒアリングをさせていただきまして、その関係者から貴重な情報提供をいただいているところです。まず、その関係者に深く感謝申し上げたいと思います。
 それでは早速、本日の議題に入らせていただきます。本日は9月の合同会合における自動車リサイクル制度の評価検討の主な論点案において、これまで特に議論に挙がった個別論点を中心に深掘りを進める会議とさせていただきます。本日の議題は資料1の議事次第のとおり、自動車リサイクル制度の安定化・効率化に関する論点の深掘りについてということにしています。
 まずは資料3に基づいて事務局から説明を行っていただき、その後、委員の皆様から御意見をいただくという手順で進ませていただければと思います。
 それでは、早速ですが、事務局から資料3の説明をよろしくお願い申し上げます。
河田資源循環制度推進室室長  それでは、資料3に基づいて御説明させていただきます。
 次をお願いします。2ページです。今日を含めて「今後の審議の進め方について」でございます。第60回審議会において提示させていただいた10の論点がございます。これまでに委員、オブザーバー、ヒアリング団体から特に多くの御意見をいただいた以下の5つの論点、①②⑥⑦⑨とございますが、本日及び次回の審議会において御議論を進めていただき、深めていくという形で進めていきたいと思っています。本日はこの①と②について議論をお願いしたいと思ってございます。
 次をお願いします。資料3ページです。こちらは第60回合同会議の資料6からの再掲でございます。「論点の背景と現状の課題(使用済自動車にかかる動向把握)」でございます。真ん中のグラフを見ていただければと思います。使用済自動車の引取台数が減少傾向にあることが、まず大きな課題になっております。これは、国内の新車販売の減少や円安による中古車の輸出等といったことが背景になっています。一方で、中古車に加えて廃車ガラの輸出も増加しておりますし、一部には法令違反が疑われるものもあると伺っております。また、外国人事業者の国内市場への参入動向、中古車ないしは廃車ガラの輸出動向、法令違反が疑われるような廃車ガラの不適正な輸出の状況、解体業者の主な仕入れ先であるオートオークションの取引実態等について把握・分析をしながら、必要な対策を検討するとさせていただいてございます。
 次をお願いいたします。4ページです。こちらも先ほどと同様、第60回合同会議の資料6からの再掲になっております。こちらは「不適正な解体業者等の実態把握と対応の検討」についてです。左下のグラフに書いておりますが、解体業者への指導件数が突出して多く、それが続いている状況になっております。また、不適正なヤードにおいて無許可で使用済自動車の解体を行う業者や回収した部品の不適正な保管も問題になっているところでございます。こうしたことを受けまして、解体業者等の操業実態をまず把握した上で、自治体による指導・監督の強化や、廃棄物処理法と同様に許可基準に知識・技能要件を設ける等の規律強化が必要なのではないかという形で、前回の論点を提示させていただいております。
 次をお願いします。5ページです。「これまでの審議会で示された主な御意見」についてです。まず「1.使用済自動車引取り台数の減少」についてです。全て読み上げはいたしませんが、重要なポイントだけ読ませていただきます。まず、解体業者に使用済自動車が入ってこないことにおいて、その事業が成り立たない状況が発生し得る状況にもなり得る。また、積極的に活用する資源として、リサイクルやリユースの仕組みをつくっていくことが重要ではないか。不適正な輸出をより難しくしていくような対応が必要ではないか。廃車寸前の車が輸出されているというのも実態としてあるようなので、こちらも問題ではないか。オートオークションにおいても、解体業者もこちらから車を取っていくわけですが、そこで輸出業者との競り合いもあるため、この状況も問題ではないかということが1つ、論点になっております。また、ヒアリングでの御意見としましても、国内資源循環の促進のためには、使用済自動車の明確化が必要ではないかという御意見もいただいております。
 続いて、6ページをお願いいたします。同様に、「これまでの審議会等で示された主な御意見」の「2.解体業者の適正化」についてです。まず委員からの御意見でございますが、こちらに関しては、許可の段階で一定の能力の基準が必要ではないか。論点にも示させていただいたとおり、知識・技能要件の検討が必要ではないか。自治体の指導・監督の面からも、日本語を理解できる方が事業者内に1人はいるような要件の検討が必要ではないか。ノウハウや人材不足という運用面での課題も多いため、制度がより良い、実効的なものとなるような検討が必要ではないか、という御意見をいただいております。
 続きまして、7ページでございます。「実態調査の実施」ということで、今回、国内の使用済自動車減少の要因分析として、下の表にありますように、3つの調査を実施しております。1つは、オートオークション調査ということで、文献調査及び専門家へのヒアリング等を実施しております。また、廃車ガラ調査については、自動車リサイクルシステムのデータ解析、地方自治体へのアンケート及び関係者へのヒアリングを実施してございます。最後に、解体業者実態調査においては、地方自治体へのアンケート及びヒアリングを実施してございます。
 次のページをお願いします。8ページです。ここから調査結果の報告となります。最初に、オークション調査の結果概要からでございます。近年、中古車の流通量の増加傾向がございますが、文献調査やエキスパートインタビューによる調査を実施しております。左下のグラフを見ていただければと思います。今回、N数としては解体業者4,000社超のうち75社へのアンケートではございますが、使用済自動車の仕入れ全体の2割程度がオークション経由であるという実態が確認されました。ただ、ここについても大手・中堅が中心にはなりますが、依存度についても事業者ごとに大きくばらつくようなところも同時に確認されているところでございます。インタビュー結果を右下の四角に書いておりますが、海外輸出業者のオークション参加は年々増加している傾向にあるだろう、また、事故車・リユースコーナー等の主に解体業者などが多く参加するコーナーについては、成約価格としては5~15万円程度が最も多かったということ等が、インタビュー結果からも分かっています。
 次をお願いいたします。9ページです。こちらは参考ではございますが、重要なポイントということでもありますので紹介させていただきます。「解体業者によるオークションからの仕入れ実績」です。先ほども少し触れましたが、海外輸出業者のオークション参加は年々増加しているということでございます。ただ、それ以外にも外国人経営者等を中心とする解体業者が73社ありますが、このうち79%が、2024年度の結果として、オークションから仕入れているという回答がありました。また、その過半数以上が、仕入れた使用済自動車の75~100%をオークションから仕入れたということで、ここへの依存度がかなり大きいという状況が見て取れるかと思います。一方、日本人経営者等を中心とした解体業者は、N数としては378社ございますが、オークションから仕入れたと回答した事業者については42%にとどまっているということでございます。
 続いて、10ページをお願いいたします。「オークション調査の結果概要(解体業者のコスト負担構造)」についてです。こちらは、解体業者のオークションにおけるコスト負担構造を少し細かく分析しております。こちらについて、先ほど申し上げたとおり、仕入れの価格としては5~15万円というところが最も多いですが、仮に5万円の場合、リサイクル預託金の部分が仕入れの値の2割程度を占める場合があるということになってございます。一方で、輸出業者の場合はここが還付されるということも含めると、ここが大きな負担感としてのしかかるというのが、1つ大きな論点かと思われます。
 次をお願いいたします。11ページです。一方で、解体業者もそうですが、輸出業者のコスト負担構造も同時に見ておく必要があります。こちらについても、先ほど申し上げたリサイクル預託金の返還については輸出時に行われるものでございますが、そのほかにもそれなりに費用がかかっているため、何をもって有利・不利とするような状況なのかというのは全体を見ながら総合的に勘案する必要があるのではないかということでございます。
 続いて、12ページをお願いいたします。「廃車ガラ調査の結果概要」でございます。こちらも、近年、廃車ガラの輸出は急増してございますが、令和6年度については初めて20万台を超えたという形になってございます。輸出向けの廃車ガラの中には、エアバッグ類が未回収であるなど、違反が疑われるものも一部確認されております。そういった動向を把握するためにも調査を実施しております。JARSに登録されたデータを検証いたしましたところ、いわゆる非認定全部利用された廃車ガラについては、装備変更率が通常の約2倍以上という高い傾向が見て取れます。エアバッグ類等の部品取りや中古車としての転用を目的として、エアバッグ類等を回収せずに虚偽の報告が行われている可能性が示唆されたところになってございます。また、税関及び地方環境事務所に検査の状況等をヒアリングいたしましたところ、廃棄物処理法違反が疑われる輸出申告については、税関による現物検査に地方環境事務所が必要に応じて立会いをしているということでした。フロン類やエアバッグ類、事前回収物品が未回収である違反事例が現に確認されていることから、不適正な廃車ガラの一部が輸出申告されている状況が改めて確認されました。
 続いて13ページをお願いいたします。引き続き「廃車ガラ調査結果概要」で、「廃車ガラの輸出動向の把握について」でございます。フロン類及びエアバッグ類の装備変更率が高い上位30社をJARSで抽出いたしまして、当該事業者を所管する地方自治体による立入検査の状況を調査したところ、違反事例としてはほとんど確認されることはございませんでした。立入検査時に廃車ガラ等が保管されていなかったという回答が約3.5割でありまして、これは、JARSによる使用済自動車の報告が当該自動車を引き取って3日以内に行うこととされているところ、事業者が短期間のうちに当該自動車を輸出業者等に引き渡したために、立入検査時には既に当該自動車が保管されていなかったという可能性が示唆されてございます。また、エアバッグ類の回収状況を確認していないという回答も約7割ありまして、特に装備変更率の高い事業者に対しては、立入検査時にこうしたエアバッグ類の回収状況について重点的に確認するよう周知が必要なのではないかと考えられております。
 では、次の14ページをお願いします。14ページは、「解体業者実態調査の結果概要」でございます。まず「国内市場への新規参入動向」についてでございます。解体業者──こちらは法人にあたっては代表者でございますが、これらの国籍について調べてございます。全体では、日本が約7割を占める一方、新規許可業者においては日本以外の外国籍が約7割を占めており、状況が逆転し、外国籍の解体業者の増加傾向が見て取れると思います。外国籍の事業者については、JARSの入力や自治体とのコミュニケーション等のために、日本語をしっかりと理解しておく必要があるわけでございますが、複数の自治体から、日本語が十分に理解できない事業者が多く、意思疎通が困難という意見も寄せられておるところでございます。
 続いて15ページをお願いいたします。こちらも引き続き「解体業者実態調査の結果概要」で、「自治体による解体業者への指導・助言内容」についてということでございます。地方自治体による解体業者への指導・助言について、対象者の国籍については日本のほうが若干多く、国籍に関わらず指導等が行われているという実態が見て取れると思います。ただ、分母の数は大きく異なりますので、その辺には留意が必要かなというところでございます。また、指導内容については、許可基準違反に関する件数が最も多くなっています。また、自動車リサイクル法の理解が不十分な解体業者が多いとの意見が多数寄せられております。許可基準に知識・技能要件を追加する等、許可申請時に申請者が法令を理解していることを確認する仕組みの導入が必要ではないかと考えられております。
 次のページをお願いいたします。16ページです。こちらは引き続き「解体業者実態調査の結果概要」で、「自治体へのヒアリング調査」についてです。指導等の件数の多い5自治体に対してヒアリングを実施させていただきました。許可申請や苦情の寄せられた事業者に対しては、全ての自治体が立入検査を実施しており、許可業者数や担当者数等の状況に応じて全ての事業者に立入検査を実施している自治体もございました。許可基準に知識・技能要求を追加することについては、全ての自治体が賛成していただいている一方、合同会議のヒアリングで意見のあった屋根設置の義務化やもぎ取り解体の禁止については、実態を踏まえると様々な御意見が寄せられているという状況になってございます。
  続いて、17ページをお願いいたします。引き続き「解体業者実態調査の結果概要」で、「使用済自動車の判断基準について」でございます。地方自治体や地方環境事務所へのヒアリングにおいて、現行の判断基準では使用済自動車と中古車の判断が難しい場合があり、使用済自動車と疑われる自動車のオークションへの出品や、無許可の解体業者による解体と疑われる部品取りについて、明確に違反を認定することが困難である旨の御意見をいただいております。廃棄物の該当性について、廃棄物処理法においては、物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無、占有者の意思、こうしたものを総合的に勘案して判断するとされているところ、使用済自動車判別ガイドラインにおいては、個々の車両の状況や条件、判断を行う場面等により大きくその取扱いが異なっているということで、使用済自動車とする一律の基準を設定することは困難であるとされております。同ガイドラインでは、オークション会場個別の判断により、出品を断っている事例として、「使用済自動車及び使用済自動車と判断される自動車」と考えられる以下の車両を例示しているものの、その他にも様々なケースがあるため、地方自治体・地方環境事務所等の関係者が的確な判断をするにはまだ十分な状況とは言えない側面がございます。
 写真を一部紹介しておりますが、左下、真ん中下で、こうしたものが実際に出品されたこともあるということです。
 次をお願いいたします。18ページです。「対応策の検討」に入ります。まず「オークションにおける運営方法の見直し」についてです。近年オークションで取引される中古車の割合は、先ほど申し上げたように増加傾向にありますが、国内で使用済自動車が減少している問題との関連が高いと考えられます。また、国内における適正処理ルートの安定的な確保の観点から、使用済自動車を国内に維持するための方策を検討する必要があると考えられます。ただし、オークションシステムはあくまで中古車を取り扱う市場であることから、自動車リサイクル法で運営方法等を制限すべきではないという考え方もあります。そのため、オークション事業者の自主的な取組による運営方法の適正化が図られることが望ましいという状況でございます。特に中古車がオークションに流通する入口(出品管理)と出口(流札対応等)において、不適正事案の是正・改善や使用済自動車相当と考えられる車両取扱いを適正化する観点から、次項のような方法を検討してはどうかと考えております。なお、出品管理については全てのオークション会場で遵守されるべき基本的な事項として整理することが適当である一方で、流札対応等については、こちらは全体としてというよりは第一歩として、全国の市場に一律的に導入するのではなく、オークション事業者による新たな取組を検討してはどうかとさせていただいてございます。
 次の19ページをお願いします。こちらは「オークションの出品管理と流札対応等の見直しについて」ということでございます。オークション会場の個別判断により、現状、損壊程度が大きい車両や自走不可能車両については出品を断るとされています。しかしながら、「修理費が中古車としての市場相場価格を明らかに上回る状態の車両」等が出品された場合においては、中古車とはみなされない蓋然性が高いと考えられるために、ガイドライン等を強化した上でオークションには出品させないといったルールを再度周知・徹底してはどうかといことが、出品管理の徹底ということでございます。また、流札者対応ということで、オークション会場で中古車として流札された車については、出品者が使用済自動車として引渡しを希望する場合に、会場から出品者への解体業の斡旋について再度周知を図るともに、さらに取組を推進するために、例えば、リユースコーナー等において複数回流札した車両については、広く解体業者への斡旋ができる場や仕組みづくりなどを検討してどうかというものでございます。
 次に20ページをお願いいたします。こちらは参考ではございますが、「リユースコーナー(類似コーナー)と流札車両についての取扱について」です。現在、実態としては各オークション会場において、低年式、多走行、低価格車等を対象とした専用コーナーが実態として設けられておりまして、流札となった場合には、以下のいずれかの取扱いが推奨されているという状況になってございます。以下の取扱いは1から4までありますが、出品店があくまで使用済自動車と判断する場合においては。解体業者を紹介するという場合もありますし、会場が買い取る場合については、商品車として合意の上、買い取るということもございます。こうしたところをしっかりと横展開ないしは深掘りというか、新たな取組として、見直していく必要があるのではないかということでございます。
 続いて、21ページをお願いいたします。こちらは「不適正な廃車ガラ輸出の防止」ということで、次の対応策の検討でございます。こちらは、地方自治体が立入検査を行った際に、装備変更率の高い事業者であっても、廃車ガラ等の状態(エアバッグ類の処理状況等)を十分に確認できていないという現状がございます。地方自治体職員におけるJARSの利便性向上のために、システム大改造により不適正な処理が疑われる装備変更率の高い事業者や遅延報告の多い事業者など、特に注意・指導が必要と思われる事業者のトップ10を画面に表示できるようになる予定でございます。こうしたものを活用して、JARS上でデータの確認を行った上で、許可申請時における立入検査を実施するように地方自治体に周知するとともに、事業者に対しても研修等の機会やJARS等のツールを活用して、改めて法令遵守の徹底を図ってはどうか。また、法令違反が疑われる事業者等の情報を、関係機関が確実に共有し、効果的に立入検査を実施していく必要があるとも考えてございます。
 22ページをお願いいたします。引き続き「不適正な廃車ガラ輸出の防止」という観点でございます。こちらについては、破砕業者に引き渡される廃車ガラについては、後工程に悪影響が出ないよう適正に解体されていると考えられる一方で、非認定全部利用が行われる場合においては、部品取り等を目的として、フロン類、エアバッグ類及び事前回収物品(バッテリー、廃油等)を回収しないインセンティブが働きやすいと考えられることから、主に非認定全部利用者への引渡しを行っており、装備変更率が極端に高い事業者については、当該物品の回収義務違反が疑われるところでございます。しかしながら、廃車ガラの引取り・引渡しと移動報告にはタイムラグが一定程度発生いたします。地方自治体がJARSを確認して立入検査を行ったとしても、既に当該自動車が保管されておらず、法違反の有無を確認できない可能性があるということなので、非認定全部利用を行う事業者を対象に、装備変更や事前回収物件の事実を地方公務員自治体が書面等で確認できる仕組みを構築することを検討してはどうかというものでございます。また、輸出申告における現場写真やJARSの解体証明書類等の提出は現状、任意でございますが、無許可業者による解体を覚知できない場合があることから、廃車ガラ輸出時の証明書類として「電子マニフェストの画面印刷物」を提出する等の実効性のある対策・周知徹底を検討したらどうかというものでございます。こうした上記対策を行ってもなお不正の発覚を逃れるため、虚偽の移動報告等を行う者に対しては、許可取消や告発を含め厳正な対処が必要であるということを考えています。
 では、続いて、23ページをお願いいたします。こちらは「対応策の検討③」ということで、「使用済自動車判別ガイドライン等の見直し」についてです。一般的な中古車と使用済自動車の判断については、平成23年2月に産業構造審議会及び中央環境審議会が取りまとめた「使用済自動車判別ガイドラインに関する報告書」(ガイドライン)において、輸出時における中古車と使用済自動車の判断については、平成26年1月の経済産業省・環境省事務連絡「中古自動車の輸出時における一時的な部品の取り外し範囲についてのお知らせ」というものがございます。こちらにおいて、それぞれ具体的な基準を示させていただいているところでございます。しかしながら、今回実施した調査やヒアリングの結果によりますと、現行のガイドライン及び通知では十分に対応できない事例があるというようにも見られます。そこで、使用済と判断される自動車が登録・許可業者の手に渡り、不適正な解体や輸出を防止するためにも、ガイドライン及び通知の点検・見直しを行って、関係機関で効果的に情報共有を行ってはどうかとさせていただいてございます。
 次に24ページです。こちらは参考で、前回の資料6からの再掲でございますので割愛させていただきます。
 25ページをお願いいたします。こちらは「対応策の検討④」ということで、「解体業許可基準の見直し」です。解体業者への指導件数が突出して多い状況が続いていることは、先ほど御報告させていただいたとおりですが、許可年数や国籍といった属性による差は見られないことから、新規・既存、ないし国内・海外を問わず、全ての解体業者を対象とした対応が必要であると考えられます。このため、廃棄物処理法と同様に、自動車リサイクル法の解体業許可基準に「知識・技能要件」を設けることとしてはどうかということを記載しております。新規許可時及び許可更新時において、申請者が解体業を適正に実施するために必要な能力・知識を有することを確認する仕組みを構築することで、事業者の知識・技能を向上させ、制度の適正かつ円滑な運用を図ることが期待されるというものでございます。知識・技能の有無については、許可権限を有する地方自治体が判断することとなりますが、申請者及び自治体の負担軽減の観点から、法の理解度を図るための講習会を修了していること等、国において一定の基準を設けることが望ましいと考えています。
 また、その講習内容については、現行で実施されているJARCの事業者サポート研修やJAERAによる自動車リサイクル士制度など、信用性や実効性の高い既存制度が既にございますので、これらを参考にすることが考えられます。廃棄物処理法において、全ての地方自治体が日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)の講習会修了をもって知識・技能を有すると判断する運用を行っていることを踏まえ、例えば自動車リサイクル法の指定法人であるJARCにおいて、JAERAが実施する自動車リサイクル士制度等を参考にした講習会を実施することとしてはどうかというものになります。なお、講習会の実施においては、自動車リサイクル制度の安定化に資する有効な方策と考えられる一方で、具体的な実施方法、主体、スケジュール、財源、既存事業者や新規参入業者への影響、許可事務を担う地方自治体への負担など、検討すべき事項が様々、多岐にわたっておりますので、こうしたところに留意する必要があると考えております。
 では、次をお願いします。26ページです。こちらは参考になりますので御紹介だけとなりますが、「JWセンター 産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会」についても、こちらのスライドのとおり実施しておりますので、こうしたものが参考になるのではないかというところです。
 続いて27ページです。こちらは同様に、「JARC 自動車サポート研修」についての御紹介となってございます。
 また、28ページは「JAERA 自動車リサイクル士制度」についての御紹介になってございます。
 こうしたものを一般的に活用することで、廃掃法の許可基準に準ずる形での制度の適格化が必要になってくるのではないかということでございます。
 29ページになりますが、「本日の議論のポイント」という形で、資料3の締めくくりとなってございます。本日議論いただきたい点は以下のとおりということで、目的について繰り返させていただきます。まずは「国内における使用済自動車の適正処理ルートの安定的な確保」です。議論の観点としましては、使用済自動車と判断され得る車両や市場価値が見込まれない流札車両等の適切な流通を図るために、オークションにおいてどのような運用が必要か。また、中古車と使用済自動車の判断をどのようにして円滑に行っていくかという点について議論いただきたいと考えております。また、「不適正な廃車ガラの輸出の防止」については、エアバッグ類等が未回収の廃車ガラの輸出をどのようにして防止していくのか、また、不適正な装備変更をどのように覚知し、防止するのかという点について議論いただきたいと考えております。そして最後に、「解体業者の適正な事業実施の確保」という点においては、許可基準に知識・技能要件を追加する等の見直しをどのように進めていくべきか、また、地方自治体から意見のありました規律強化(解体作業場への屋根設置の義務化、もぎ取り解体禁止等)の必要性についてということでございます。
 以上、資料3の説明でございました。
酒井座長  ありがとうございました。
 それでは、今説明いただきました点につきまして御意見を承りたいと思います。
 本日は、もちろん御質問でも結構でございますが、御意見を中心に意思表示をいただければと思います。この後、60分強、時間を設けてございますが、出席者も多くおられますので、お一人約2分をめどでの意見表明ということにしていただければ幸いです。
 御発言を希望される際、会場参加の方は札を立てていただく、オンラインの方は挙手機能で発言の意思表示をいただくということで、よろしくお願いします。人数を把握したいので、この段階でよろしくお願いいたします。
 ここでまず、先ほど事務局からの説明におきまして、オートオークションの運営、あるいは解体業許可要件等に関する対応策が挙げられています。特に関連する業界団体2団体から先に御意見を頂戴するという進行にさせていただければと思っております。つまり、一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会の山内オブザーバー、それから一般社団法人自動車リサイクル機構の石井委員の順でお願いし、そしてその後、挙手いただいた順で指名させていただくということで進めてさせていただければと思います。
 それでは、まず、山内オブザーバー、どうぞ意見表明をお願いいたします。
山内オブザーバー  中販連、山内です。よろしくお願いいたします。オートオークション関連についてコメントをさせていただきたいと思います。
 まず資料の18ページ、矢尻の2つ目にありますが、前々回、中販連からも御説明させていただいたとおり、オートオークションというのは自由市場経済の原則で運用されているものでございます。業界には日本オートオークション協議会という団体がありますが、そうした事業者団体が、会員事業者でありますオートオークション会場に対して、その機能、活動、あるいはサービスなど、そういったものを制限することはできませんので、そこについては御理解いただければと考えております。
 その上で、19ページの矢尻の1つ目に、「市場相場価格を明らかに上回る状態の車両」を出品させないということが書かれているわけですが、相場というのは外見で判断できるものとは違いまして非常に不明確であります。あくまでも相場を判断するのは落札者でありますし、競りを行ってみないと分からないところがありますので、出品者が出品しようとしているものに対して、オートオークション会場が不明確な相場をもって出品可否の判断をすることについては、非常に難しいと考えております。
 一方で、19ページの矢尻の2つ目で、流札された車両を解体業者に斡旋するための仕組みを検討することについては賛成いたします。
 23ページではガイドラインのお話があったかと思いますが、このガイドラインは平成23年に発出されているもので、大分時間がたっておりますので、この内容の点検あるいは更新、改めての周知徹底についても賛成したいと思います。
 私からは以上です。
酒井座長  ありがとうございます。
 それでは、続きましては、石井委員、どうぞ。
石井委員  日本自動車リサイクル機構の石井と申します。御丁寧な説明、ありがとうございました。JAERAからは5点、お話ししたいと思います。
 まず1点目は、オークションの出品管理と流札対応等の見直しについて、オークション流通が拡大したことで最終使用者の定義が法施行当初から変化してしまったことが問題であると考えております。中古車として購入せざるを得ず、そのまま解体を行う解体業者が、最終使用者になることはおかしいのではないでしょうか。この状況を見直すためには、オークションへの参加者の行動や物の流れを検討して、使用済車となった場合のリサイクル料金の負担者についてしっかりと議論し、対応方法を決めていく必要があると思います。
 2つ目は、不適正な廃車ガラ輸出の防止です。不適正処理を行う業者を特定する方法としては、指定回収物品であるフロン、エアバッグを頻繁に装備変更などで回収しない業者を集中的に監督すべきだと考えます。また、非認定全部利用を中心に行う業者は適正処理を行っていないことが考えられ、このような業者に対しては、適正処理の証拠となる書類の作成・保管を義務づけることは有効な手段ではないかと考えます。
 3つ目に、使用済自動車判別ガイドライン等の見直しには賛成ですが、実効性のある判断基準の策定が必要だと思います。また、中古車輸出については、輸出前検査のような形での判断も必要と考えます。
 4つ目に、解体業許可基準の見直し。自動車リサイクル法の解体業許可基準に知識・技能要件を設けることについては、過去から要望していたことでもあり、ぜひ進めていただきたいです。技能要件を将来的に実施するまでの間、現在の自動車リサイクル士に関して、暫定的に知識・技能要件として活用をお願いしたいです。
 5点目は、今回の論点として資料にはない項目ですが、重要な取組のため、お話しさせていただきます。リユース部品活用に向けた動静脈連携の取組です。国内に使用済車をとどめる方法として、使用済車両から取れるものの価値をより高くする必要があります。資源回収インセンティブにより、新たな素材の回収が進み、回収価値は多少上がりますが、より価値を高めるためには、リユース部品の国内での活用促進が必要不可欠であると考えます。外国人バイヤーにオークションで買い負けないためには、車1台からの回収品金額が高くなり、より高い値段で落札しても利益が確保できる体質にしていくことが必要です。その結果、使用済自動車は国内で処理され、多くの資源が国内で循環するスキームが構築できるのではないかと思っております。
 以上です。
酒井座長  どうもありがとうございました。お二方からまず御意見を伺いました。
 それでは、会場では手が挙がっておりませんので、オンラインのほうからいかせていただきます。それでは、まず、所委員、よろしくお願いいたします。
所委員  ありがとうございます。
 今ちょうど25ページが映っておりますので、ここの部分で1点、発言させていただきたいと思います。ここにあります解体業許可基準の見直しについては、全面的に賛成しております。一方で、この許可基準の見直しが行われますと、過去に許可されたものよりも必要要件が追加されているという状況になるかと思います。すなわち、法の施行の頃は解体業を広く育て、解体業をしっかりとつくっていくということもあって、広く認定してきたのだと思いますが、ここでその部分も見直すべきときに来ているかもしれないと感じております。すなわち、過去の解体業許可を得た業者に対しても、しっかりとこういった認定基準に合った教育をしていくことはもちろんのこと、例えば不適切なことがあったような場合には、基準を一旦取り消してもう一度取り直していただくというようなことも、これから長い目で見れば検討していってもいいのではないかと感じております。
 以上です。
酒井座長  どうもありがとうございます。
 それでは、続きまして、松八重委員、織委員、鬼沢委員の順で御指名したいと思います。松八重委員、お願いいたします。
松八重委員  ありがとうございます。
 今回、事業者の適正な資格の認定に関しましては、今後、少し厳格化する必要があるのではないかと考えられます。特に日本語を解する方が事業者の中にいないケースがあるということについては、報告の中で私も知りまして驚きであるというのが感想でございます。特に廃車ガラの輸出に関しまして、エアバッグ等が未回収であったりする場合には、洋上事故などにもつながりかねない事態であり、日本から発するもので、それが海外に行ったときに事故等につながる場合には、その事業者がどんな方であれ、日本から出ていったという事象だけが報道に載るものかと思われますので、そういった評判リスクといったものを避けるためにも、事業者に関しては適切な資格認定を厳格化した上で、取扱いを考えるべきだと思われます。
 特に装備変更率が高い事業者がいらっしゃるということですが、こういったものは中に入って調査をしたら分かるようなものなのか、それとも取引の中で何となくそういった感じの事業者だということがおよそ推定できるものなのか、その辺りについて教えていただきたいと思います。もし装備変更率が比較的高いような事業者がいらっしゃるようでしたら、資格認定も含めて少し適切にしていただくように指導を強めるといったことが必要なのではないかと感じております。
 以上です。
酒井座長  ありがとうございます。
 それでは、続きまして、織委員、お願いいたします。
織委員  ありがとうございます。
 今回の問題は、特に解体業者の所有実態と処理実態の乖離を制度としてどう整理するかということが非常に重要だと思っています。今まで自動車リサイクル法は、ある程度、使用済自動車が一定の段階を経て解体前処理され、それで関係者主体の役割と分担と、事後的な確認を組み合わせて責任を明確にしてきたという流れだったのですが、今はオークション制度が出てきたこともあり、思っているよりももっと早く部品取り等が行われていて、その結果、内部で自己完結してしまって、一体どういうことが行われているのかということが外から見えなくなってきてしまっているという大きな問題があると思います。
 こういった問題を、法律を改正して、どの時点から使用済自動車なのか、中古車なのかということを明確にすることが可能であれば、それが一番いいと思いますが、現時点では運用でガイドラインを強化していくというお話があったと思います。ガイドラインの強化という中で、そもそもそういうことがどれぐらい効果あるのか分からないのですが、取得目的がどういったものなのか、実際に前処理をどの段階で実施しているのかという情報を解体業者に要求する形で、どこの時点から使用済自動車になってきているのかということが情報として出てくるようなシステムを少し考えてみてはどうかと思っております。
 以上です。
酒井座長  ありがとうございます。
 では、続いて、鬼沢委員、お願いいたします。
鬼沢委員  鬼沢です。ありがとうございます。
 まずオートオークションの部分で、10ページ、11ページで、これまでもずっと言われていたリサイクル料金の関係について、割としっかりどういう位置にあるかということを示していただいて、これはとてもよかったと思います。そこから考えると、オートオークションにおける対応策の19ページの部分はとても重要ではないかと思います。ただ、先ほど山内オブザーバーの御意見にもありましたように、何か規制をかけられるようなものではないということであれば、なおのこと、今後それをしっかり見据えた上で、どういう対策を取っていくかということが重要になってくると思いますので、そこは早急に対策を決めて運用していく必要があるのではないかと思います。
 2つ目に、不適正廃車ガラに関するガイドラインの見直しは早急にやっていく必要があると思います。これまでやってきた中で、今回の調査でかなりはっきり、もっと見直した方がいいという部分が見えてきたわけですから、しっかりとガイドラインを見直していく必要があると思います。
 最後に、先ほど来、皆さんもおっしゃっていましたが、25ページの許可基準の部分です。これまでもしっかりいろいろ研修等を行ってきた割には、国内の業者でも指導を受けるものが6割近く、6割弱あるというのは非常に残念なことですが、それぞれの代表の方が研修を受けただけでは、なかなかしっかりとした対応になっていない可能性もあるので、代表の方から社員に講習を受けた内容がしっかり伝わっているのかどうかというところが問題なのではないかと思います。例えば、代表1人が受けたからいいのではなくて、実際にそこに関わっている従業員の方もそういうことがしっかり理解でき、作業が進めていけるような形で、研修を受けた後その事業者がどのようになっていたかというフォローも必要なのではないかと思います。
 以上です。
酒井座長  ありがとうございます。
 それでは、続きまして、オンラインから大塚委員、お願いいたします。
大塚委員  恐れ入ります。
 2点ほど申し上げたいと思います。1つは、25ページの知識・技能要件を設けるというのは非常に重要だと思います。今、鬼沢委員がおっしゃったことにも関係しますが、代表が日本語をしゃべっているだけでは駄目なので、現場のチームのようなところに日本語をしゃべれる人が1人はいるというのが結構大事かなと思います。知識・技能要件と言っているだけでは多分そこは分からないので、政省令になるかもしれませんが、結構上位レベルの法令でそういうことも書いていただくことで、明確にメッセージが伝わるのではないかと思います。もちろん差別はあってはいけないので、外国人でも日本語をしゃべれる人がいればもちろんいいわけですが、そういうことは指導や助言をするためにも非常に重要ではないかと思います。
 第2点は、ちょっとびっくりしたところもあるのですが、先ほど中販連の方がおっしゃったような話だとすると、今回のお話で、オークション会場での対応によって輸出にドライブがかからないように検討していくということでいくしかないのかなと私も思って伺っていたのですが、自由市場なのでそれはやれないということが今回、オブザーバーの方から出てきたので、それだと、対応のしようがないとまでは言いませんが、それに近いようなことになってしまうかなと思っております。10ページ、11ページは、ヒアリングしていただいて大変よかったと思っておりますが、これはヒアリングの一例にすぎないので、これだったら輸出にドライブがかかることはむしろ説明できないことになってしまうと思いますので、輸出還付金をどうするか、少なくともその利息をどうするかといったことは考えていただいて、解体業者に不利にならないような手当てをしないと、輸出にドライブがかかっている現在の状況は変わらないのではないかと思います。今回、中販連の方のお話を伺った上で検討していかなくてはいけないのではないかという印象をもちました。
 以上でございます。
酒井座長  どうも、大塚先生、ありがとうございます。
 それでは、ここで一旦切らせていただきまして、一回マイクを事務局に回したいと思います。会場で名札を立てていただいている方は、その後、順に回してまいりますので、そこでの御発言をどうぞよろしくお願いします。
 それでは、事務局、よろしいでしょうか。お願いします。
河田資源循環制度推進室室長  そうしましたら、内容的に経産省からのほうがよろしいかと思いますので、お願いします。
宮越自動車リサイクル室長  経産省側事務局の宮越でございます。よろしくお願いいたします。
 まず中販連の山内オブザーバーから種々御指摘いただきました点についてお答えさせていただきたいと思います。
 まずオークション市場については自由市場であるので直接、市場に対して制限することは難しいという御指摘をいただきました。事務局の考え方としましても、決してオークション市場に対して政府から何かしらの強制的な規制をかける、あるいは指示を打ち出すといったことではなくて、あくまでオークション市場での自由な取組、自主的取組としての提案をさせていただいておるところであります。ここら辺の進め方については、まだ少々課題があると思いますので、今後、関係者と議論しながら進めていければと思っております。
 それと、相場は外見では判断できないので、出品の可否を判断することは難しいということでございました。こちらは事務局としても検討させていただきましたが、オークション市場でのガイドライン等に基づいて、現在でも多数の部品取りや損壊状況が大きい車両については、商品車として成立しないものとして出品させない運用を行っていると聞いております。したがいまして、技術的なところはあると思いますが、ここで挙げておりますとおり、修理費が中古車市場相場を明らかに上回るような状態の車に対しても同様に出品させない車両として、運用上御判断いただくことは可能ではないかと事例として考えております。ただ、そこの基準づくりについては、別途、「対応策の検討③」のほうで述べさせていただきましたとおり、ガイドラインの強化という辺りで頭合わせをしていくことが必要だと思っております。
 山内オブザーバーからガイドラインの点検・更新については御賛成をいただきました。こちらは引き続き議論していければと思っております。
 次に、石井委員から御意見をいただきました。最終所有者の定義が揺らいでいる、はっきりしないという点について、リサイクル料金の負担者がはっきりしない、ある意味、不平等になってしまっているのではないかという御指摘でした。この点は非常に難しい問題でして、今は自リ法自体で最終使用者が負担するということになっていて、その解釈次第になります。今回、対応策の1つとして挙げていただきました出口のほうの流札者の対応として、1つ、試行的に提案させていただいておりますのが、流札した車についてはある意味、中古車としての市場価値がないという判断がされるとするならば、これを使用済自動車とみなして、出品者にリサイクル料金を御負担いただけないかという提案を、19ページの「対応策の検討①」に書いております。文字が小さいので分かりづらいかと思いますが、これはあくまでオークションから出た出口の外の対応として、こういったことが試行的に考えられないかということで1つ、御提案させていただいております。そういったことを切り口に1つ、議論を進められればと思っております。
 石井委員からも、技能要件についてはぜひ進めてほしいということで御賛同いただきまして、ありがとうございます。こちらの点の議論を深めていければと思っております。
先ほどガイドラインの見直しについては実効性が必要ということで、これは本当に実効性が高められないと意味がございませんので、そこは現場のお声などを参照して検討していければと思います。
 輸出前検査の話がございました。こちらについては過去の審議会でも議論されてきた点と認識しております。事実関係としては、古く1960年代に日本の粗悪な中古車が海外に出ていくことによって日本車の評判が落ちるといった課題から、外為法の輸出貿易管理令の下で輸出承認制度、輸出規制といった制度で導入されたものでありまして、その後逆に日本車の海外でのニーズが高まったり、もう1つは検査コストがかなりかかりますので、それについて業界からの強い反対もあったことから、95年に緩和して廃止された、という経緯がございます。
 現在はアフリカなど一部仕向地側で輸出前検査を義務づけている国に対してのみ、輸出業者が民間業者から検査代を徴収して検査を行っています。これは決して国の制度ではないのですが、御参考までに申し上げますと、検査代は普通乗用車で9,900円、軽自動車で7,700円といった額がかかります。こういったお金を払って検査を受けて、義務づけている国に輸出しているという現状がございます。
 皆様には釈迦に説法でございますが、現在日本において輸出規制は非常に限定的な運用が行われています。確かに過去、国内産業保護や輸出の維持という観点から、輸出検査制度があったわけでございますが、ウルグアイラウンドも経て、現在は輸出貿易管理令の中でも、例えば国際的平和の維持、国際条約の履行といった観点からの規制になっています。こういった点から考えると、中古車の輸出規制をかけることについては、いま一つ正当化の理由づけが難しいのかなと思っております。
 さらに、現実的な問題として、現在正当な状態でビジネスとして中古車輸出業者をやっている方々にも均一に輸出前検査をかけることになりますので、その場合、既存の業者に対する影響といったものもありますので、これらを全部総合的に勘案して考えて検討していかなければいけないということで、ハードルが非常に高くて、時間がかかる問題かなと思っております。
 むしろ、今回事務局から提案させて頂いたとおり、法令違反が疑われるような非認定輸出のようなものを正すという方向でまず対処していくべきかなというのが、今、事務局として考えているところでございます。非認定全部利用についても年間20万台ございますので、相当の台数だと思っております。
 すみません。今の点については長くなり恐縮でございます。
 それと、松八重委員から解体業の要件の厳格化に御賛成ということで、ありがとうございます。日本語が通じないことが現場ではかなり問題ということでございまして、確かに日本語での意思疎通が困難ということで、これは制度上、対応を検討していかなければいけない。これまでいただいた御意見では、英語など他言語での対応が必要ではないかという御意見がありましたし、逆に日本の制度である以上、日本語要件を課すべきであるという御意見もいただいております。今JARCの研修では、英語、中国語など、いろいろな言語で対応しているわけですが、実際に国と自治体の制度として動かしていくに当たっては、JARCの実際の運営面での問題、予算措置、自治体での対応にかかる負担など、これらを全て総合的に勘案して多言語にするのか、日本語のみにするのかということを検討していかなければいけないと思っております。これは今後の課題だと思っております。しっかり留意しながら検討していきたいと思っております。 
 あとは、鬼沢委員から御意見をいただきましたリサイクル料金の位置づけということですが、こちらは先ほど石井委員の御意見にお答えさせていただいたとおりでございます。
 また、大塚委員からいただきました輸出返還の話でございます。これは過去、審議会で重ねて論点となってきた点でございます。こちらは法の根幹的性格、あるいは他車充当方式に変えた場合の問題点など、法的にいろいろ問題があるということで、今後の電動化の推進など、動きに合わせて将来的な課題として検討すべきという結論になっておりました。これについては、現在も難しい点は変わっておりませんので、すぐに廃止することは難しいと考えておりますが、一方で、今日少々提案させていただきましたとおり、まず不適正な輸出業者の取締り、オークション制度における取引の出口/入口の適正化、そういった面でまず対応をしていければと考えております。
 私からは以上でございます。ありがとうございます。
河田資源循環制度推進室室長  ありがとうございます。
 まずガイドラインの見直しの部分について、石井委員、織委員、鬼沢委員等から御意見をいただいております。ここについては、特に石井委員からは、輸出業者の実態も踏まえて慎重な議論が必要という御意見をいただいております。使用済自動車と中古車との判別のラインは非常に難しい問題だということは重々承知した上ではありますが、最低限、判断基準の明確化を検討するということ、また事例のデータベース化、事例を追加していくことが必要だと考えています。
 具体的に、現行ガイドラインや通知のどの条文を改正すべきか、ということについては、多くの関係者の方々の声を聞いた上で、慎重に検討していきたいと思っておりますし、まずは制定から10年以上経過していることを踏まえて、改めてオークション等での流通車両の現場を調査・分析しながら、実態やあるべき姿を照らし合わせながら点検を丁寧に進めていきたいと思います。また、国内だけではなくて、海外においてもこうしたものの取扱いについて、昨今、動きも出ておりますので、そうした実態にも照らし合わせながら総合的に判断していきたいと考えております。
 また、松八重委員からもありましたような装備変更率の高い業者について、本当に実地で分かるのか、また事前に変更率が高い低いというのが分かるのかということについては、こちらは資料の中でも紹介させていただいたようなJARSの新しいシステムとの連携・連動が1つ、大きなポイントになってくるかなと思います。これは新たな取組になってきますので、こうしたものに適切に対処できるような形で見直し、運営の在り方の検討を図っていきたいと考えてございます。
 環境省からは以上です。
酒井座長  リユースの話はよろしいですか。石井委員からの5点目ですが。
河田資源循環制度推進室室長  そうですね。すみません。抜けてしまいました。
 石井委員からありましたリユースの部分について、さらなる流通強化ということでございます。こちらも今、一定程度、既にそういった仕組みがある中で、さらなる流通強化が図れることで、使用済自動車の確保につながっていくというのはそのとおりかと思います。こちらも、今回、御紹介しなかったのですが、主要な論点に入ってございますので、引き続き関係者とリユースの新たな流通強化に向けての検討は少し深めていきたいと思っております。
 ありがとうございました。
酒井座長  それでは、後半の御意見を聞く場面に行かせていただきたいと思います。会場から順番に御意見をお願いいたします。井岡委員、窪田委員の順番で回してまいりたいと思います。井岡委員、お願いいたします。
井岡委員  ありがとうございます。井岡でございます。
 現在の自動車リサイクル制度は適正で優良な解体業者に支えられていると考えております。今後さらに高度化されていく自動車リサイクルには、優良な解体業者との連携が最重要だと思われます。優良で適正な事業を行っている業者の維持をしていくために方策が必要と思われます。
 次に、解体業者の指導件数が増えていることについて、先ほど鬼沢委員からもありましたが、優良な事業者でもミスが起きているのかということをお聞きしたいと思います。それは原因などを分析して、分かりにくい原因があるのかといったことも分析していただきたいと思います。
 自動車リサイクル士制度が今回の活用の対策の1つになるのではないかと思います。これについてはぜひよろしくお願いしたいと思います。
 自治体による指導・監督強化といいましても、自治体も人手不足などが問題になっているかと思います。立入検査もかなりやっているところもあるようですが、リサイクル法の理解が不十分な解体業者が多いという意見が多数ということで、自治体も許可基準に知識・技能要件を追加することに賛成とありますので、これも積極的に進めていっていただきたいと思います。
 先ほどの自動車リサイクル士制度について、外国籍を持っていらっしゃる方が何%取得していらっしゃるのかということを1つ、お聞きしたいと思います。
 また次に、JARCのシステム大改造により注意・指導が必要と思われる事業者を表示できるようになるということが21ページの上の四角の2つ目に書いてあります。これは画期的だと思いますので、これをより使って、例えば業者を絞って適正な立入検査や指導を行うことも1つの方法かと思われます。
 また、オートオークションについては、先ほど制限が全くできないということでしたが、先日お聞きしたヒアリングのときに、まずオートオークションに参加できる業者が古物商など、自由度が少し高いような印象がありました。これは管轄が全く違うかもしれないですが、車のオークションに関して何か方法がないのだろうかと考えました。
 それと、廃車ガラの調査、また非認定全部利用のことについても、ぜひ再検討が必要かなと思います。非認定全部利用を不正に利用しているところについて、トレーサビリティである程度、出ていっている車も分かっているわけですから、時間的にスピード感も必要ですが、そこから遡って情報を得て、不正な業者を少しでも見つけ出すということも必要なのかなと思っております。
 どうぞよろしくお願いいたします。
酒井座長  それでは、次に行かせていただきます。窪田委員、お願いいたします。
窪田委員  自治体の意見もいろいろ聞いていただきまして、盛り込んでいただきまして、ありがとうございます。
 まず日本語の観点ですが、当然、能力の話もありますが、地域とのコミュニケーションが図れないことによって要らぬトラブルを招いているということが結構ありますので、そういった観点からも御検討いただきたいと思います。また、実際に我々自動車リサイクル法を運用していく立場からすると、許可基準や違反事項に対して一定の強制力、行政処分や告発も視野に入れながら指導し、法の実効性を担保していくという部分があります。ガイドラインを改正するのは非常に有効かと思いますが、例えば廃家電通知のように一定の強制力がないと、我々としてはそれに基づいて指導しても実効性がなかなか伴わないということもありますので、そこは一度、御検討いただきたいと思います。
 また、エアバッグの確認も事後で報告書をいただくというのも非常に有効かと思いますが、そういった違反に対しても一定の処理基準といったものがないと、実効性は担保できにくいのかなと思います。
 そういった意味で、16ページのもぎ取り解体について禁止するか、しないかというのは、いろいろ賛否両論があるのかと思いますが、例えば今回、25ページで行為する方全体に対しても一定の能力が必要だということを言っていくのであれば、もぎ取り解体のようにその能力がない方が管理下の中でやられる行為について、本当にそれが正しいのかどうかはいま一度、考えていただきたいと思います。我々は前回のときに御報告させてもらいましたが、今の基準は、全てのことに対して完全にできる形で許可の基準を出すということになっておりますので、例えば一定のパーツだけを取り外すような場合であれば、許可基準を少し緩くした形で自動車リサイクル法の中でやっていただく。要は、我々は、法の網の外でやられることについては何の指導もできないですが、法の網の中でやっていただくことについては一定の指導もすることができます。また、もぎ取り解体とそうでないことの客観的な判断が非常に難しくなっていますので、その行為自体が許可の基準に抵触するということで整理していただかないと、法の実効性はなかなか担保できないかなという意見を述べさせてもらいます。
 以上になります。
酒井座長  ありがとうございます。
 嶋村委員、お願いいたします。
嶋村委員  ありがとうございました。
 取りまとめいただきまして、ありがとうございます。非常に分かりやすく、有効な手段が書いてあるということで、自工会としては、今回の内容に関しては基本的には賛成でございます。
 その上で、情報共有を1点とコメントを2点、申し上げたいと思います。
 実はつい先日、我々の自再協のほうで、ある港湾の税関と環境事務所に呼ばれまして、コンテナの開梱に立ち会ってまいりました。コンテナには、解体車の部品輸出と称して一部の部品が外された車両が入っておりまして、輸出申請書類ではエアバッグも処理済ということでございましたが、偽装された書類も税関に提出されていたところでございます。実際の車両は、エアバッグは未処理の状況でございました。これは、1つは、税関への虚偽の申告ということでもありますし、2つ目には、エアバッグの処理義務違反ということ、あとは移動報告に関しては、これは解体済ということで破砕業者まで移動報告がなされていたということで、これは虚偽の移動報告ということかと思います。加えて、これはエアバッグ処理済ということで、今回はそうではなかったのですが、エアバッグのリサイクル料金を、処理済ということだったらお支払いすることになりますので、これはユーザーのリサイクル料金の詐取で詐欺罪にも当たるということかなと思います。恐らくこれが違法業者の現場の実態なのかと思いますし、これはひょっとしたら氷山の一角なのかなとも思うところでございます。今回これは解体業者と輸出業者は別々の会社だったらしいのですが、実は違法輸出しようとした輸出業者は今、解体業の許可申請中という状況とのことでございます。全ての外国人の事業者がこういう違法行為をやっていらっしゃるということでは当然なくて、一部のことかなとも思いますが、こういう実態があるということかと思います。
 こういった違法行為を防止するためにも、本日の資料にもございますが、1つは、水際対策で、これはLiBのときにも申し上げましたが、違法輸出も同様ですが、税関での自動車部品のコンテナに対するチェック、監視の強化ということが、盗難車の対策にもなりますので、非常に重要ではないか。方法論として資料に記載いただきました提出書類の厳格化や、12ページの右下のところでJARSの装備変更事業者と税関との情報連携も考えられると思います。税関の所管は財務省ということで、調整がなかなか難しい面もございますが、何とぞ御対応の検討をいただければと思います。
 もう1つは、根本対策で、そもそも違法な事業者に業許可を与えないということかと思います。これは省令の許可基準57条かと思いますが、その厳格化が引き続き必要かと思います。今回、御提示いただいた具体案はどれも有効かと思いますので、引き続き詳細検討をしていただければと思っています。
 自工会としましても、自再協を通じてこういった現場の立会い等には従来より最大限に協力させていただいております。昨年も10の自治体で16か所の立入検査に同行させていただいたところでございます。自治体向けの立入検査時のチェックリストのようなものも両省と協力して作成させていただくなどしております。今後とも違法業者の撲滅に向けた各種方策の検討も含め、自工会、自再協としましては可能な限り協力を継続させていただきたいと思っております。税関のチェックと解体業の許可基準、特にこの2つの厳格化を引き続き御検討いただきますよう、お願いいたします。
 以上でございます。ありがとうございます。
酒井座長  では、続けさせていただきます。袖野委員、お願いいたします。
袖野委員  ありがとうございます。
 まず1つ目は、解体業の許可基準の強化です。これは皆さんの支持を得ているところでございますが、講習会を代表がただ1人受講すればいいのかという点は議論されているところだと思います。現場に技能・知識を有する方がいらっしゃることが重要だと思いますので、先ほど窪田委員からもありましたが、行政処分が必須なところに対しては行政処分ができるような形での運用が今後できるような仕組みが重要かと思います。
 続いて、使用済自動車を判別するためのガイドラインの明確化という点も非常に重要だと思います。これもE-wasteのときと似ているなと思っておりまして、E-wasteも使用済が今後使えるのかどうかの判断が難しいということで、使用年数や電源がつくかといったところを明確化してきたということがあります。自動車についても、自走できるかという点などもガイドラインには入っているようですが、外観上を見て客観的に廃棄物とみなせるのかどうか、使用済とみなせるのかどうかという点を明確にしていくことが重要かと思いますので、ここは思い切って使用済のほうに寄せる形で外観要件をガイドラインには明示していただきたいと思います。
 最後に、オークションです。中販連から、そもそもビジネスとしてやっているので制限できないというお話がありました。ですので、自主的な取組でいくとなかなか状況の打破が難しいのかなという印象を持っております。不適切なものについては出品させないということをどう徹底していくのかということかと思います。先ほどのガイドラインの話も関係あるかもしれませんし、事務局から御説明がありましたが、預託金などを出品者の方に負担していただくということを、解釈でやるのか、通知でやるのかは分かりませんが、ある程度、拘束力を持つような形でやっていかないと、オークションに対応するところはなかなか難しいのかなと思います。引き続き御検討いただければと思います。
 以上です。
酒井座長  ありがとうございます。
 では、続きまして、高井委員、どうぞ。
高井委員  日本鉄リサイクル工業会の高井でございます。前回、私ども工業会のヒアリングということで、プレゼンテーションもさせていただきました。一般の鉄スクラップ・リサイクル業者、約700社が組織しています団体でございまして、自動車リサイクルでは使用済自動車を破砕する約50社が加盟しております。組織率は、自動車の破砕業者で8割ぐらいだと思います。
 今日の資料でいきますと22ページ1行目の、破砕業者に引き渡される廃車ガラについては、「後工程に悪影響が出ないよう適正に解体されていると考えられる」ということで、解体工程で適正な物流が実施されないということになりますと、もともと使用済自動車の数が減っていますが、適正な量が入ってこない、そして適正に解体された廃車ガラが入ってこないという点がございますので、ぜひともこの辺りは方策を練っていただいて解決していっていただきたいと思います。下に書いてございますが、私も専門でない部分もありますので、一つ一つコメントはいたしませんが、そういう形で進めていただきたいと思います。
 2つ目は、これは御参考までに、使用済自動車以外の鉄リサイクルの世界では、不適正ヤードが数年来、問題になっています。私ども工業会では、2023年から適正ヤード推進委員会というのを組成しまして、過去に9回、開催しております。そこには常に警察庁から4名、また環境省、経産省の方に来ていただいています。そこで私どもが学んだのは、不適正操業は不適正な広がりを見せるということです。この10月に関東の大手業者の社長が逮捕されました。そこでは、盗品と知りつつ買い付けた個人、それを黙認した会社、さらに見つかったのは特定技能外国人の目的外不法就労ということで、大変広がりを見せています。ほかにも脱税などいろいろなことが出てきております。これは自動車の制度ではないですが、不適正なリサイクル業者には不適正な広がりが出てくるということで、非常に社会悪であると同時に、彼らはコストが安いために競争が激しい中高く買って安く売れるということが実現できているわけです。そういう意味で不適正操業は、解体業者のレベルで、私どもはそれを一般のレベルで頑張っていますが、ぜひ是正・撲滅に向けて一緒になって努力していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。
酒井座長  それでは、続きまして、根村委員、お願いします。
根村委員  日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会の根村でございます。よろしくお願いいたします。
 ヒアリングをたくさんやっていただきまして、ありがとうございました。現状について大分みんなで分かってきたのかなと思って、御苦労に感謝いたします。
 2点、申し上げたいと思います。まずガイドラインの見直しに関しまして、ぜひお願いしたいと思います。判断基準の適正化が本当に重要だと感じました。この中で少し気になった点といたしましては、ガイドラインの位置づけがどういうことになっているのかということを明確化していただきたいという点です。20ページには、前回の報告書の中では、使用済自動車とする一律の基準を設定することは困難であるとガイドラインで判断されたという記載もございます。今回のガイドラインではそういうことがないようにやっていく必要があると思いますが、その点をどのように捉えていけばいいのかということをお聞きしたいということがございます。
 2点目といたしまして、解体業者の許可基準の見直しや適正な指導が求められるということもそのとおりだと感じています。資料の中で、今時ですので、もしオンラインでやるとなると、オンラインは頭に残らないといったこともあるかと思いますから、オンラインだけでなく実際の現地での研修などももしかしたら必要になってくるのかなと思います。その辺りの計画についても、どのようにやるかという明確な方向性が必要かと思います。よろしくお願いいたします。
 以上です。
酒井座長  次に、町野委員、お願いします。
町野委員  2点申し上げます。1点目は、皆様から出ていたガイドラインの見直しについてです。これについては、どういう形で実効性のあるものに、あるいは行政現場で使いやすいものにするかということが重要かと思っております。私の考えとしては、おおむね袖野委員がおっしゃっていただいたとおり、できるだけ客観的に判断できるような形にしていただくことが重要かと思っております。現行のガイドラインでは、占有者の意思、主観的な要素も加味されるということになっております。それ自体を要素から外せというつもりはないのですが、例えば17ページの写真の下のキャプションに、「出品予定と主張する」、「元どおりに取り付けると主張する」と言っている車については、恐らく所有者がそういう主張をしている、意思としてそう思っているから、それ以上、行政として先に進めなかった事案だと思っております。そう言われたとしても、行政が何をどう確認して、どう判断したらいいかというような細かな判断プロセスを具体化してあげると、実効性のあるものになるのではないかと思いました。
 もう1点は、オートオークションについて、これ自体は中古車の販売のためのものなので自リ法で何かやることは困難ということが書いております。ですので、自主的取組によることになるということで、その内容自体には異論はありません。ただ、一方で、本来であれば自リ法のルートに流れるべきものがオートオークションに出ているのは、自動車リサイクル法の法目的に反する事態だと思いますので、自動車リサイクル法の実効性確保のために、自動車リサイクル法上の判別ガイドライン等と合わせた形でルールを、オートオークションの事業者にもお願いして、お願いした上で、できるだけ自主的に取り組んでいただくという限度では十分、法的根拠、合理性もあると思います。先ほど経産省から、自リ法のガイドラインと平仄を合わせていくというコメントもあったかと思いますが、そういう方向での取り組みができるのではないかと思います。
 以上です。
酒井座長  それでは、最後に、入野委員、どうぞ。
入野委員  どうもありがとうございます。
 事務局の方、取りまとめを非常にしっかりやっていただき、いろいろな論点が挙がっております。方向性としてはこういう方向かとは思っておりますが、1点だけ気になるところを御指摘したいと思います。
 課題を抽出し、課題の解決方法を見つけていく中で出てくるネガティブな内容を課題としてまとめることはいいと思いますが、一方で、外国人に対するメッセージということを考えるときに、ベストプラクティス的にも日本で非常に活躍している外国人がいらっしゃるのではないかと思います。そういう点にも目を当てていただきながら、課題を抽出していくということをやらないと、政府の審議会でありますので、そのメッセージ性が非常に排他的で、外国人に対して冷たい目線を向けることになりかねません。我々自身もインポーターの集まりでございますし、内外無差別ということ、また自由貿易、自由投資をしっかりやっていかなければならないと考えております。昨今の国際情勢を見ても、このような視点を持っていただきながら、課題についてはしっかり解決するという点で、頑張っている外国人の方にも目を向けて、それは最終報告でいいと思いますが、触れていただくとありがたいなと思いました。
 以上でございます。
酒井座長  ありがとうございます。
 それでは、今日は御出席いただいている委員の全員から御意見をいただけたかと思っております。この後、再度、事務局にマイクをお回ししたいと思いますので、先ほどと同じ順番でいきましょうか。経産省、宮越さん、どうぞ。
宮越自動車リサイクル室長  ありがとうございます。
 御指摘、御示唆いただきまして、ありがとうございました。
 まず井岡委員から御示唆いただきました、参加条件が古物商のみでは少し緩いのではないか、もう少し工夫ができないかという話でございました。先ほどからの繰り返しになってしまいますが、オークション会場自体に何かしら規制をかけるということは難しいことではございますが、例えば、これは事務局の一案ではございますが、解体業者が引取業者としてオークションに参加した場合に、引取業者の許可証がございますが、そういったものを使用済自動車の引取りに当たって提示を義務づけるといった具体的な方法も考えられます。ただ、一方で、オークション会場のルールとの関係で、どこまでできるかというのは検討が必要なのかなと思っております。いずれにせよ、事務局で提案させていただいたこの案が実効性ある形でインストールできるように、そこは線引きをどううまくできるかということを検討していければと思っております。
 嶋村委員からの解体業の入口として技能要件化も有効だと思うという賛同の御意見をいただきました。まさに、知識・技能要件を設けることによって不適正な解体業者を可能な限り排除することになり、結果的にオークション等においても、解体業者にとっての公正な、かつ安定的な事業環境を整えることにも間接的につながっていると思いますので、両者一体と考えて進めていきたいと思っております。
 現場の従業員が知識・技能を有すること、日本語の件につきましては、先ほどお答えさせていただいたとおりです。
 それと、不適正なものを出品させないためにどうしたらいいか、リサイクル料金を出品者に負担させることについてどう工夫するかという御指摘でした。これは再三繰り返しになりますが、オークション市場でいろいろな規制を入れるのは難しいのですが、考え方としては、実態としては使用済自動車のレベルが、オークション市場で中古車として出品される事例は実際にあると聞いております。それに対する対応として、入口について、修理に高額な金額がかかって経済合理性がない、中古車としてみなされないものや、出口について、流札したものについてどう使用済自動車と整理することができるかというところにかかってくると思います。また、入口ルールの徹底、つまり、事故車等の判断の仕方については、ガイドラインの強化等によってある程度、形ができましたら、これは全国のオークション会場に周知して御協力いただくことは必須だと思いますので、そこも検討してまいりたいと思います。
 私からは以上になります。
酒井座長  どうもありがとうございました。
 では、続いて、河田室長、お願いします。
河田資源循環制度推進室室長  それでは、順番に回答したいと思います。
 まず窪田委員から、地域とのコミュニケーションでトラブルが起きているので、そのような観点で検討してほしいという御意見をいただきました。これはおっしゃるとおりかと思っております。ここは言語だけの問題なのかどうかということなどを含めて、検討を進めていきたいと思っています。
 また、ガイドラインの実効性が低いということについても、廃家電通知の話がありましたが、強制力を一定程度設けたものにできればもちろん理想かと思います。これについては、他法令や今後の国際的な動きなども踏まえながら実効性のあるガイドラインにしていきたいと考えています。
 なお、装備変更について、同時に処理基準がないと、こちらも実効性を担保できないという御指摘だったと思います。こちらについても、繰り返しになりますが、実効性を担保できるような中身になっていくようにしっかりと検討を進めていきたいと思っています。
 そして、もぎ取り解体の話も少し出てきました。御意見があったとは思いますので、参考にしていきたいと思っております。こちらについては、法令などにはなかなか明記が難しいのではないかということはもちろんありますが、自リ法の制定時は外部向けパンフレットにおいて、当該解体業者の監督責任の下で行うことが認められているとされております。従来からの一般的な自動車ユーザーにおける部品販売の形態として行われているものでもあったりしますので、現状の取引規模や関連業者の数などについて、現時点で把握できているものでは実はなかったりもします。また一方で、人手不足のための対策としてのメリットがあるという意見もあります。こういった実態や規模や、仮に禁止等を行った場合の既存の事業者へのインパクト、ないしはもぎ取り解体の実態等のメリットやデメリットをしっかりと比較衡量の上、慎重に検討していきたいと考えております。
 続いて、嶋村委員からありました自工会としての対応策提示としては、総論は賛成ということですが、税関対策と技能要件化の取組はしっかりと進めてほしいということだったと思います。ただ、税関対策や技能要件化をもちろん進めていきますが、それに至るプロセスについてもしっかりと引き締めていくことが同時に必要になると思いますので、そういった形で進めていきたいと考えております。
 それと、袖野委員から出ました悪質な業者への行政処分については、今回の見直しに当たって改めて引き締めていく中で、一緒に検討できるようにしていきたいと思っております。
 それと、外観要件の話がありました。先ほどのガイドラインのお話の延長にはなりますが、この外観要件のつけ方についても、しっかりと他法令や国際的な動向を踏まえて、ガイドの中にしっかりと落とし込んでいけたらと思っております。
 続いて、高井委員からありましたが、そもそもELVが減っている中で適正な解体業者が入ってこない、破砕業者が入ってこないということについては、対策が必要になるということは、解体業者の面だけでなく破砕業者の面においても同じだということなので、そのような側面を踏まえて対策を打っていきたいと思っております。
 それと、不適正ヤード問題の話がありました。こちらについては、引き続き我々のほうでも状況の把握や対応の是非についてはしっかりとやっていくべきだということは、共通認識、共通理解だと思っておりますので、ぜひ今後も一緒にこの辺りの検討は集めていきたいと考えております。
 それと、判断基準の適正化やガイドラインの位置づけの明確化については、これまでも何度かその検討が議題に挙がったことはあろうかと思います。同じようにならないようにということだったと思いますので、20年の節目ということもございますので、しっかりと引き締めについて取り組んでいけたらと思っております。
 それと、町野委員からありましたガイドラインの見直しについてですが、実効性をどう担保するかがポイントになってくるかと思っています。これも繰り返しになりますが、その実効性を担保するために、引き続き慎重な議論、また法令ないしは国際的な状況を鑑みながら皆で議論を進めていきたいと思っております。
 最後に、入野委員のおっしゃるとおりかと思いますが、外国人の方でも活躍されている方は多数おられると思います。そこは我々としても事例として認識した上で、最終報告の中ではしっかりと触れていきたいと思っております。
 ありがとうございました。
酒井座長  どうもありがとうございました。
 それぞれの御意見と事務局からの考え方で、いいやりとりができたかと思います。
 この段階でオンラインから中販連の山内オブザーバーから手が挙がっておりますので、ここでお回ししたいと思います。恐らく今日の論点であるオートオークションの関係かと思います。発言を再度、お回しします。どうぞよろしくお願いします。
山内オブザーバー  冒頭の私の発言趣旨について、少しコメントさせていただきたいと思います。
 当然に業界団体としてやれることはやるべきではありますが、申し上げたとおり、上部団体が、構成している事業者に対して、例えば出品の規制をするようなことについては独占禁止法の第8条の関係もありますので、ある程度、事業者の自主的な取組の中で考えていく必要があるのではないかという意味合いでございます。
 以上でございます。
酒井座長  今の御発言をしていただいたというところでとどめさせていただきたいと思います。
 それでは、ほぼ時間が来つつあります。活発な討論を、どうもありがとうございました。ここで、産構審の自動車リサイクルWG座長の山本先生から御意見をいただきたいと思います。お願いします。
山本座長  酒井先生、どうもありがとうございました。
 今回もすばらしい資料を作っていただきまして、どうもありがとうございました。いろいろクリアになったのではないかと思います。とりわけオークションの部分については、新しいということもありますが、今回で解像度がかなり上がりまして、いろいろ分かったことがたくさんあるように思います。これを踏まえますと、リユースについても、今後、流通についてもう少し解像度を上げていくと、もう一方の霧の部分も晴れてくるのかなと思ったので、自動車リサイクルの安定に資する範囲でということですが、同じような分析を今後進められたらいいなと思いました。
 それから、今、中販連から少しお話があったのですが、私もその点については気になっております。私は市場大好き経済学者ですが、それでも自由経済のルールはあるだろうということです。独占禁止法云々というのもあるのだとは思いますが、どんな市場にもルールはありますので、それを不公正、不公平にならないような形で導入するよい機会で、一社だけ、頑張った会社だけ、例えば損してしまうというようなものはなかなか導入できないと思いますので、そういう意味でもよい機会と捉えて、前向きなものと思って検討を深めていただければありがたいなと思っています。
 併せて、自由経済の市場の中で情報というのは一番クリアに出てくると思います。その意味で、オークションで相場はないというのはどうなのかなと私は思いました。もちろん1円、2円を考えているわけではなくて、修理代より明らかに高いというようなレベルの解像度です。そう考えたときに、例えば属性でその価格を回帰したりしたら、かなりの精度が出ると思います。それは、例えば賃貸物件でも、平米や駅からの距離などでやると、かなりぴったりいきますので、これだけオークションの中で情報が、自由経済で、まさに規制があって買いたいものが買えないといったことがないときに、相場が分からないというのはあまりないのではないかというのが私の感想でした。
 以上です。ありがとうございます。
酒井座長  ありがとうございます。
  今日の最大の論点で、オートオークション対応をどうするかということで、多くの方から御意見をいただいたかと思います。最後に山本先生から、総括的な御感想ということではございますが、貴重な御発言をいただけたのではないかと思います。
 それぞれの立場からの御意見を公に出していただきましたので、その上で自由市場を原則としつつも、どう対応するか、どう社会システムとして工夫するかという段階の議論になっていくのではないかと思います。今日、既に経産省の宮越室長から一定の方針も示されておりますので、この後の作業に期待させていただきたいと思います。
 それから、ガイドラインの見直しに関しては、おしなべて好意的な御見解を提示いただけたのではないかと聞かせいただきました。ほぼ賛成という状況かと思いますので、具体作業を進めていただくとして、総論的には町野委員、あるいは袖野委員から指摘いただいたように、所有者の主観的判断、プラス、客観性基準をいかに用意していけるかということは、うまく議論をまとめていただいた見解かと思って聞かせいただきました。その線で今後も事務局に作業を続けていただければと期待します。
 それと、今日の御発言の中である意味、一番強い印象を与えられたのが、嶋村委員からの、税関の開梱調査への立会いの御紹介でした。極めて具体的であったがゆえに、これがまたしっかりと記録に残ることの意味は大きいかなと思います。その事実は、そういう意味で自工会がこうやって何十件も立ち会っておられるということ、製造者の立場でそこまでされておられることに関しては敬意を表したいとは思います。今後のことを考えて、これをどう制度論的に整理していくのかというのは、相当に大きな課題かなと思っております。今日、既にガラ輸出問題への対応をどうするかということでの具体的な準備も始めていただいていますが、これはそういう案件を防止しつつ、かつ、国内資源循環をしっかりとやっていくための工夫という意味で、しっかり考えていく背景として御紹介いただけたのではないかと思っております。
 私からはこの辺りにさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。
 最後に、事務局から議事の取扱いにつきまして説明をよろしくお願いいたします。
河田資源循環制度推進室室長  本日はお忙しいところ、活発な御議論、及び円滑な進行に御協力いただきまして、誠にありがとうございました。
 本日の資料につきましては、既にウェブサイトにて公開させていただいておりますが、本日の議事録については、後日、各委員に御確認いただいた上でウェブサイト上にて公開させていただきますので、御了承をお願いいたします。
 次回の審議会につきましては、来年1月13日15時からとさせていただいています。ハイブリッド形式での開催を予定してございます。
 それでは、本日の会議はこれにて終了とさせていただきます。ありがとうございました。
(了)