中央環境審議会 総合政策部会(第101回)議事録

第101回 中央環境審議会 総合政策部会

令和2年7月28日(火)15:00~17:31

WEB会議システムにより開催

議 事 次 第

1.開 会

2.議 事

  (1)第五次環境基本計画の進捗状況の第1回点検について

     ○国土のストックとしての価値の向上

     ○地域資源を活用した持続可能な地域づくり

      ・進捗報告

        環境省

      ・意見交換

  (2)ウィズコロナ・アフターコロナでの持続可能でレジリエントな地域について

  (3)その他

3.閉 会

配 付 資 料 一 覧

【資料】

 資料1-1  環境基本計画に基づく地域循環共生圏の創造に向けた取組

 資料1-2  第五次環境基本計画の進捗状況に係る指標(案)概要図

 資料1-3  第五次環境基本計画の進捗状況・今後の課題について

 資料1-4  環境省事業へのSDGsの組込みパイロット・プログラムについて

 資料2-1  ウィズコロナ・アフターコロナでの持続可能でレジリエントな地域について(ポンチ絵)

 資料2-2  ウィズコロナ・アフターコロナでの持続可能でレジリエントな地域について(説明用資料)

 資料2-3  ウィズコロナ・アフターコロナでの持続可能でレジリエントな地域について(参考資料)

【参考資料】

 参考資料1    中央環境審議会総合政策部会名簿

 参考資料2    中央環境審議会第100回総合政策部会議事録

 参考資料3    地域循環共生圏をテーマとした具現化・共創活動

 参考資料4-1  第五次環境基本計画の進捗状況に係る指標(案)

 参考資料4-2  指標候補データ集

 参考資料4-3  指標の評価・表示方法について

 参考資料5    環境省事業へのSDGsの組込みパイロット・プログラムPDCAサイクルシート

 参考資料6    「気候変動×防災」に関する共同メッセージ

 参考資料7    第五次環境基本計画の概要

 参考資料8    第五次環境基本計画(平成30年4月17日閣議決定)

【委員からの事前意見】

 事前意見1  第五次環境基本計画の進捗状況の第1回点検について

 事前意見2  ウィズコロナ・アフターコロナでの持続可能でレジリエントな地域について

午後3時00分 開会

○大久保補佐 それでは、定刻になりましたので、ただいまから、中央環境審議会第101回総合政策部会を開会いたします。

 本日は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、WEB会議での開催とさせていただきます。

 会議中、音声が聞き取りにくいなど、不具合がございましたら、事務局までお電話、またはWEB会議のチャット機能にてお知らせください。

 なお、本日の会議は、中央環境審議会の運営方針に基づき、公開とさせていただいておりますので、環境省公式動画チャンネルのサブチャンネルでライブ配信を行っております。

 WEB会議の開催に当たりまして、通信環境の負荷低減の観点から、ライブカメラの映像は各自ご発言冒頭のみとし、原則音声のみの中継といたしますので、あらかじめご了承ください。このため、現時点でカメラ機能はオフにしていただきますようお願いいたします。

 また、議事中、マイク機能は部会長及び発言者以外はミュートに設定していただくようお願いいたします。

 なお、ご発言の際は、お名前横にある挙手アイコンをクリックいただくか、チャット機能にてご発言する旨をお知らせください。挙手アイコンは、青色に変わりますと挙手した状態になりますので、ご発言の意思はこのマークで確認いたします。部会長からのご指名後、マイクのミュートを解除していただき、ご発言いただきますようお願いいたします。

 ご発言後は挙手アイコンを忘れずにクリックし、黒になるよう操作願います。挙手アイコンは事務局でオンオフを操作できないため、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

 議事に入ります前に、資料のご確認をお願いいたします。

 事前にメールでご案内のとおり、議事次第のほか、資料1-1から2-3、参考資料は1から8となっております。

 なお、本日は事務局が画面上に資料を掲載し進行させていただきますので、ご案内の資料は必要に応じお手元でご参照いただきますようお願いいたします。

 傍聴されている方につきましては、本日の資料を環境省ホームページの総合政策部会のページにアップロードしておりますので、そちらをご確認いただきますようお願いいたします。

 本日は、委員総数30名のところ過半数の委員にご出席いただいており、定足数の要件を満たし部会として成立していることをご報告いたします。

 また、事務局に人事異動がございましたので、ご報告させていただきます。

 総合環境政策統括官、和田篤也でございます。和田からは、後ほどご挨拶を申し上げます。

 続きまして、大臣官房審議官、白石隆夫でございます。

 大臣官房環境計画課長、松田尚之でございます。

 大臣官房環境影響評価課長、堀上勝でございます。

 大臣官房環境影響評価課環境影響審査室長、木野修宏でございます。

 ここで、総合環境政策統括官の和田から就任のご挨拶を申し上げます。

○和田総括官 ただいま紹介いただきました総合環境政策統括官に先週、7月21日付で着任した和田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 日頃より環境行政の推進にご理解、ご協力を賜りまして、厚く御礼申し上げます。

また、部会長を始め委員の皆様方におかれましては、ご多用の中、またこのような会議環境の中、お時間を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。心より御礼申し上げます。

 また、現在、九州や中部地方を襲っております令和2年7月豪雨の関連では、甚大な被害に遭われました皆様方に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。

 私どもは、新型コロナウイルスと気候危機の二つの危機に直面しているところでございます。この二つの危機は、我々の安全・安心な暮らしや経済、社会に甚大な影響を与えているところでございますけれども、今後の社会の在り方を根本的に見直し、社会を再設計、いわゆるリデザインする契機に遭遇しているというふうにも考えられると思います。

 新型コロナウイルスは、大都市集中型の都市のリスクを顕在化し、分散型の社会づくりの必要性が明らかになったところでございます。欧州を中心に、世界では新型コロナから経済復興と脱炭素化を統合的に進める取組が始まっておりまして、我が国としても脱炭素社会、循環経済、分散型社会の移行を本格的に進めていく必要があると考えているところでございます。

 この総合政策部会でご答申いただきました第五次環境基本計画で提唱いたしました地域循環共生圏につきましては、まさにこれらの二つの危機に対応する脱炭素型で分散型の社会づくりを推進する未来型のビジョンであると考えております。

 このような観点から、本日は、環境基本計画の点検として、地域循環共生圏の取組の進捗状況をご審議いただくとともに、新型コロナウイルスを踏まえた持続可能でレジリエントな地域の在り方につきまして、委員の皆様方から率直なご意見、インプットをいただきたく、お願い申し上げる次第でございます。

 最後になりますけれども、今後とも環境行政につきまして、大所高所からのご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、私からの挨拶とさせていただきます。本日は、何とぞよろしくお願いいたします。

○大久保補佐 それでは、今後の司会進行は、武内部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○武内部会長 ご紹介いただきました部会長の武内でございます。こういう、これまでに例のないような形での部会の進行ということで、本日はそのテストケースということで、私自身は環境省に来ておりまして、担当の事務の方にお手伝いいただきながら、こういう形でも議事進行ができるということを、最終的には皆さんと共有できればというふうに思っております。

 今、統括官からお話がございましたように、世界各国では、このコロナの言わば危機、これをいかに持続可能な社会につなげていくのかということについての議論が進んでおります。私自身も、いかにこれまでの自然と人との関わりの在り方を、このポストコロナの社会づくりにどうやってつなげていくのかということで、例えば生物多様性の次期の2020年ポスト目標、あるいはフレームワークというようなものにもつなげていければいいと思っておりますので、気候と並んで、そういう議論、それからSDGsへの貢献という統合的なアプローチで議論していく、そのことを実際に施策の中で具体的に展開するには、この総政部会というのは極めて重要な役割を演じるのではないかというふうに思っておりますので、どうぞ、本日も活発なご議論をいただければと思います。

 本日、用意させていただいておりますのは、議題(1)第五次環境基本計画の進捗状況の第1回点検についてということでございます。これについての説明と議論を行った後、今、私が申し上げました議題(2)ウィズコロナ・アフターコロナでの持続可能でレジリエントな地域についてということで、皆さん方のご意見を頂戴し、そして今後の施策につなげていきたいというふうに考えております。

 それでは、早速ですが、議題(1)第五次環境基本計画の進捗状況の第1回点検についてでございます。これについて、事務局から説明をお願いいたします。

○中島計画官 環境計画課で計画官をしております中島でございます。

 本日の進め方についてでございますけれども、まず、前回に引き続き、第五次環境基本計画の第1回点検分野のうち、総合政策部会担当の分野である重点戦略2の国土のストックとしての価値の向上及び重点戦略3の地域資源を活用した持続可能な地域づくりについて、進捗報告を行います。

 その後、昨年度に検討を行った第五次環境基本計画の進捗状況に係る指標について、検討委員会の座長を務めていただきました浅野先生から検討結果のご報告をいただきます。併せて指標の使い方を含め、第1回点検分野における点検報告書についてご説明いたします。

 また、今般、環境省として新しく開始する「環境省事業へのSDGsの組込みパイロット・プログラム」についても概要をご説明いたします。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、一連の説明を30分程度、その後、質疑応答を30分程度という流れで、意見交換を実施させていただきたいと思います。

 本日は、その後の大変重要な議題もありますので、大変盛りだくさんですが、時間管理にご協力いただきますようお願い申し上げます。

 それでは、まず、環境省環境計画課の中島計画官から説明をお願いいたします。

○中島計画官 それでは、資料1-1に沿って基本計画の点検ということで、地域循環共生圏の創造に向けた取組をご紹介したいと思います。

 今回、点検の分野は、重点戦略の2と3ということでございますが、ここの進捗状況をフォローアップするためには、地域循環共生圏の取組全体の進捗状況をご報告することがふさわしいということで、取組の状況を説明させていただきます。

 ご案内のとおりでございますけれども、この地域循環共生圏は、この地域の資源を活かして自立・分散型の社会を形成していく、そういった考え方でございます。この地域循環共生圏はまさに地域でSDGsを実現するためのビジョンであると考えておりまして、コロナを踏まえて自立・分散型の社会を求められている中でも、まさにこの地域循環共生圏の実現が求められていると我々は考えております。

 地域循環共生圏の具体的なイメージとして、我々は曼荼羅図と呼んでおりますけれども、こういった形で具体的なイメージの整理をしているところでございます。

 また、この間、地域循環共生圏を実現するための主要な方策として、ゼロカーボンシティを進めてまいりました。2050年までにCOゼロを達成することを目指すことを宣言する自治体、これも環境省が、様々呼びかけてまいりまして、今般103の自治体、人口規模でいいますと約6,465万人の規模となる自治体がゼロカーボンを目指すという宣言を出しているところでございます。

 また、この2年間、環境省が取り組んできました、様々支援をしてきました地域循環共生圏の事例をご紹介したいと思います。

 地域循環共生圏、大きく三つの圏域で考えることができるというふうに思います。まず、一番下、コミュニティ(集落・学区)単位、そして地域(市町村・流域)、そしてブロック内・国内、こういったそれぞれの圏域ごとに脱炭素、自然共生、循環、この三つの社会を統合的に実現しながら地域の課題解決にも資する取組を支援してまいりました。

 まず、最初はコミュニティレベルでございますけれども、ここでご紹介していますとおり、分散型エネルギーの仕組みを導入することによって、例えば千葉県睦沢町では台風で広域に停電が発生しても、この地域ではエネルギーを供給することができる、レジリエントな地域づくりに資している。それから右側のものでございますけれども、生駒市では、資源ごみの回収拠点を「こみすて」として整理をして、ごみ出しを通じて市民が集まる機会をつくってコミュニティ活動を促す、そういった福祉と環境を同実現させる取組が始まっているところでございます。

 また、市町村・流域レベルでございますけれども、再生可能エネルギーや地域の資源循環をしながら、地域の課題解決にも資する事例が生まれています。例えば熊本市では、地域新電力を立ち上げて、地域の再エネを供給することに加え、自営線を設置し、災害時にもエネルギーを供給する。さらには、EVとモビリティにも再エネを供給する脱炭素につながるモデルが始まっています。また、岡山県真庭市では、森の資源からまた海の資源を地域の中で循環利用して、例えば牡蠣の貝殻を、里海米を作る肥料として使って、お米をブランド化する資源循環の取組をしながら地域の活性化を図る、そういった取組が始まっているところでございます。

 また、ブロック内・国内での取組でございますが、例えば横浜市、ゼロカーボンシティを宣言していますが、横浜市だけではゼロカーボンを実現することが難しいので、東北地域の12市町村と協定を結んで、この地域からエネルギーを購入し、両者の活性化につなげている。また、右側の事例ですけれども、熊本市では、熊本連携中枢都市圏、18市町村の中枢都市圏全体でゼロカーボンシティの宣言を行い、これからゼロカーボンを達成するための計画づくりをしているということで、こういった小さな市町村も支援をしながら、地域全体としてゼロカーボンを目指す取組が始まっているところでございます。

 また、この新型コロナ契機にテレワークが広がっておりますが、環境省としてもその動きを捉えて、国立公園等でのワーケーションを推進しております。ここでは、ユニリーバ・ジャパンが地域の自治体と協定を締結して、そのテレワークをしている職員が空いている時間に地域の課題の解決に関わる、こういった形での新しい働き方、それも地域循環共生圏につながるものだというふうに考えております。

 また、後半ですけれども、この地域循環共生圏が進んでいる重要テーマを幾つかご紹介したいと思います。

 この分散型エネルギーでございますけれども、経産省と連携チームを立ち上げて、需給一体型のエネルギーシステムを構築するための実証事業や企業等、様々な多様なプレイヤーとの協創の場づくりをしているところでございます。

 また、気候危機が迫っている中で、気候変動と防災という観点から対策を推進するため、この間、内閣府の武田大臣と小泉環境大臣とで勉強会をした成果として、「気候変動×防災」の戦略を発表しております。この中では、抜本的な防災、減災対策を推進するため、「気候変動×防災」を組み込み、さらには「原形復旧」から「適応復興」を進めていく考え方を提案しているところでございます。

 さらに、脱炭素のまちづくりとコンパクトシティ形成ということで、今後求められていく分散型の地域づくりにおいても都市政策と温暖化対策との連携が非常に重要になってきます。

例えば、宇都宮市では、コンパクトシティを進める中で、このLRTを整備し、環境省もそれを支援しておりますが、さらには地域新電力を立ち上げて、地域の再エネをこのLRTや乗換拠点であるトランジットセンターに供給するということで、エネルギーとモビリティを組み合わす脱炭素化の取組が始まっています。こういった都市政策と温暖化対策を連携するために、環境省としても、国交省と意見交換を始めているところでございます。

 今後の地域循環共生圏ですが、今回紹介したものはある程度進んでいる事例でございますけれども、環境省では、一から始める、その仲間集めから始めて、地域の気づき、そしてビジョンをつくって事業を実施する、そういったプロセスを支援しているところでございます。

 このような地域づくりを支援するために、補助金といった形の支援だけではなくて、プラットフォームを立ち上げまして、関係省庁とつなげる、または金融機関とつなげる、または地域を応援する企業とつなげる、こういったつなぎ役を積極的に担っていきたいというふうに考えております。

 今般、企業等登録制度を開始しまして、地域と企業との協業によって地域の課題解決とESG経営の実現を推進する、そういった視点でのローカルSDGsを推進するための企業を登録していただいて、その企業と地域とのマッチングの場づくりを進めていきたいというふうに考えております。

 また、環境省では、小マンダラチームということで、環境省の有志の職員が積極的に企業等と意見交換をして、今後に必要な政策提言をするという活動をしてくれています。参考資料に詳細な資料をつけておりますけれども、今般ポストコロナ時代ということで、コロナを踏まえた様々な企業等の動きをヒアリングしています。その場合をここに定義しておりますけれども、様々な企業が前向きにこのコロナを捉えて、企業の活動を発展させていこうという状況も見えてきている状況でございます。

 こういった状況を踏まえて、地域循環共生圏構築に向けた課題ですが、まだまだ始まった段階の取組でございます。この三つの社会の統合的な実現や、環境・経済・社会を統合的に実現する事例を創出して、横展開できるような方法論を整理し、さらには立ち上がったばかりのプラットフォームを着実に運用していくと、そして関係省庁ともしっかり連携を強化していく、さらには、このコロナを踏まえた持続可能で強靱な地域分散型社会の構築に向けて取組をさらに検討してきたいと思っています。

 本日は、ぜひ先生方の立場から、この地域循環共生圏をより進めていく観点から環境省に対するご意見、ご指導いただければありがたいと思っております。

 私からは、以上でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 続きまして、浅野委員から、指標検討委員会の結果について説明をお願いしたいと思います。

○浅野臨時委員 浅野でございます。

 資料の1-2がございます。これについて、細かいことは中島計画官からご説明いただくことにしたいと思いますが、検討委員会で考えたことについて、ポイントを申し上げます。

 環境基本計画では、第二次計画以降、計画の進捗評価について指標群を採用してまいりました。つまり、単一の指標で何かを、物を言うというのはなかなか難しい面がありますし、案外大事なことが落ちてしまうということがありますので、指標群によって評価するという考え方を取っておりますが、この考え方を今回も踏襲しております。

 今回は、しかし第四次計画までの指標群、これらとの連続性を意識しながらも、多くの新しい試みをしてきたと考えます。ただ、指標というものは、理想的にこんなものが指標としてあったらいいというふうに考えることはできましても、それを裏づけるデータが蓄積されておりませんと実際には採用できないものでございます。ですから、そのような制約のもとで多少妥協せざるを得ないという点があるということはやむを得ないと思います。しかしながら、将来こういうデータをしっかり蓄積していく必要があるという、その必要性を示唆しておくことの重要性もまた念頭に置いて考えるということを同時にいたしてまいりました。

 今回は、環境・経済・社会の統合的向上という、環境基本計画がずっと続けて主張してきているテーマについて、これを指標化することにチャレンジいたしました。つまり複数の指標の組合せで、デカップリングの傾向を明らかにするといったようなことをやろうとしてきております。

 さらにまた、今、計画官からお話がありました、今回の第五次計画の中心的で重要なキーワードであります「地域循環共生圏」の実現の状況を把握するための指標化ということにも取り組もうとしておりまして、今どのような取組がどの程度行われているか。それから、地域の現状と今後、取組成果をどのように図るかということを見るための指標を掲げております。

 なお、第五次計画では、重点戦略が六つ掲げられておりますが、これらにつきましても指標群で進捗状況を把握するということにいたしまして、各項目ごとに数個の指標を貼り付けて進捗状況の把握の用意をすることにいたしました。細かい点は、この後、計画官からご説明をいただきたいと思います。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、中島計画官から説明をお願いします。

○中島計画官 どうも、浅野先生、ありがとうございました。浅野先生のほうから包括的なご説明をいただきましたので、私からは、この資料1-2に基づきまして、具体的な指標についてご紹介をしたいと思います。

 まず、左側の赤色の部分でございます。環境基本計画は、環境・経済・社会の統合的な向上を、この計画全体として目指していると、さらには、この地域循環共生圏という考え方は、この計画全体を貫く概念でございます。

 その進捗状況を見るために、まず赤色の左側の部分でございますけれども、環境、それから経済、社会に関する指標について、2000年以降のデータの推移をデカップリングしているかという状況で、この環境・経済・社会の統合的な向上を見ていきたいと考えています。具体的なものについては、後ほどご紹介をいたします。

 また、この黄色の部分でございますけれども、地域循環共生圏が全体を貫く概念だということで、この進捗もぜひ把握したいということで、先ほど浅野先生からございましたとおり、現在取れるデータから整理をしてございます。

 まずは、取組の広がりという観点から地域循環共生圏形成に取り組む団体数、それから先ほどご紹介したゼロカーボンの自治体数と総人口、さらには地域資源の活用ということから、食と循環資源、それから、エネルギーの観点から都道府県別の自給率という形で、地域循環共生圏の全体的な進捗状況を見ていきたいと考えております。

 また、この青色の部分でございますが、六つの重点戦略に関する指標でございます。それぞれごとに、例えば、この持続可能な生産と消費を実現するグリーンな経済システムの構築という、その進捗状況を見るためにふさわしい指標を複数選んでいます。資源生産性、炭素生産性といった大きな方向性を出す指標から、このTCFDの賛同企業数といった具体的な施策と連動が見やすい指標も入れております。こういった複数の指標で見ることによって、この政策の進捗状況を見ていきたいということでございます。

 また、緑色の部分は、重点戦略を支える環境政策の展開に関する指標でございます。ご説明については、それぞれの計画や環境基本計画の中に具体的な指標が入っておりますので、それを活用していきたいというふうに考えているところでございます。

 この指標をどういうふうに使っていくかについてお示しするということと、それから本日が総合政策部会として細かい点検をするのが最後になりますので、総合政策部会としての点検報告書のイメージを、この場を借りてご紹介したいというふうに思います。

 資料の1-3でございます。この点検報告書(案)ということでございます。

 少し復習的にはなりますけれども、昨年度、今年度が1回目の点検ということで、今年度末にほかの部会も含めて全体の点検の報告書を取りまとめていきたい。それが第1回目の点検でございます。

 第1回目の点検分野、このようになっておりまして、総合政策部会の部門を今回策定して、資料として提出をしているところでございます。

 指標については、こういった形で表示方法を整理していまして、この後具体的にご紹介をいたします。その進捗状況の整理でございますけれども、例えば1の経済活動のグリーン化の部分でございますが、これは昨年の部会で点検をさせていただきました。報告書の中では2018年度、2019年度と具体的な取組を、環境省だけではなくて、ほかの省庁の施策も含めて整理をしてございます。

 なるべく定量的に進捗を見るということで、これは先ほどご紹介した指標ではないのですが、個別の施策ごとに定量的なKPIのような指標を持っているものについては、それを記載する形で具体的な進捗を見ていきたいというふうに考えています。また、特徴的な施策については、こういった分かりやすい形で施策を整理して、施策も分かりやすく発信をしていきたいというふうに考えているところでございます。

 また、前回、石田委員のほうからもお話のあった取組も紹介をしているところでございます。

 こういった形で整理をしているところでございますが、個別の施策の進捗状況の後に進捗状況の評価、課題を整理してございます。環境省の自己点検の部分と、それからこの部分については、前回、様々な委員からご指摘、ご意見がございましたので、それを最大限この中に反映させた形で取りまとめをしているところでございます。

 指標についてですけれども、こういった形で第五次環境基本計画の進捗に係る指標ということで、このグリーンな経済システムの構築のところを整理してございます。基準年値と最新年値、目指すべき方向、長期的な傾向、前年度からの傾向ということで、青色の部分がよりいい方向に向かっている、そして黄色が横ばいという状況でございます。すみません、ちょっと最後のほうに行きますけれども、今回の地域資源のところはこういった形で記載をしておりまして、本日ご意見を頂いたことを、この進捗状況の課題として整理をしていきたいというふうに考えております。

 最後に、産業と経済の社会の今後でございますけれども、こちら、この図でありますとおり、青色の部分が産業の部分、そして緑の部分が環境の部分でございます。これを見ますと、経済がよくなっているけれども、環境も負荷がかかっているということで、デカップリングができているというのが見えるというふうに合わせています。社会との関係性が少し見づらくなっているというような課題でございますけれども、こういった形で整理をしているところでございます。コロナを踏まえて、少し状況が変わっているかもしれませんが、こういった指標を活用しながら定量的に、または定性的な進捗状況の評価と併せて点検報告書をまとめていきたいというふうに考えております。

 私からは、以上でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、続きまして、環境省事業へのSDGsの組込みパイロット・プログラムについて、環境省総合政策課の岡﨑企画評価・政策プロモーション室長から、説明をお願いいたします。

○岡﨑室長 ご紹介いただきました岡﨑です。資料を投影させていただきたいと思います。

 資料1-4をご覧いただければと思います。2ページ目をお願いします。

 2015年にSDGsが国連で採択されて以来、日本政府としても様々な取組を始めているところでございます。その中で、各省庁のSDGsの取組としましては、例えば環境省であれば気候変動を中心というように各省庁の所管に直接関係がある目標を中心に取組を進めているところでございますけれども、SDGsの推進に鑑みれば、単一の目標に着目するのではなくて、他の項目との相乗効果、それからトレードオフの回避といったことについても配慮をしながら政策を進めていくことが重要だと考えております。

 中段でございますけれども、今年度から開始するプログラムでは、施策や事業の主目的のSDGsの項目と、副次的な効果が期待される複数のSDGsの項目について目標を設定して実施いたしまして、その成果を把握・点検して、翌年度以降の施策・事業に反映するというPDCAのサイクルの仕組みを構築してまいりたいと考えてございます。

 下段でありますけれども、具体的には、今年度から他の省庁に先駆けまして、一つ目として、このPDCAサイクルの構築、それから二つ目として、主要な施策についてのSDGsのアイコンの表示といったことを試行的に取り組んでまいりたいと、国連大学などとも協力をいたしまして、さらにこの取組を国内外へ発信して、今後推進していきたいということで進めてまいります。

 次のページをお願いします。

 期待される効果でありますけれども、やっぱり現状では一つの事業について一つのゴールに着目をして、政策の企画・立案を進めておりましたけれども、今後は1事業マルチゴール、相乗効果の最大化を目指して取り組んでまいりたいと考えてございます。

 次のページをお願いします。

 今回のパイロットのうち、中心となる一つ目の取組ですけれども、PDCAサイクルの構築ということで、今年度の予算事業の中で、後ほどご説明します12の事業を選定いたしまして、事業の実施に当たりまして、目標設定、実績把握、自己点検といったサイクルを導入して、知見を蓄積してまいりたいと考えてございます。

 その過程の中で中環審総政部会を始めとして、専門家の皆様からのご意見を伺いながら取組を改善して、発展させて進めていきたいと計画してございます。

 次のページをお願いします。

 ご覧いただいているのが、今年度対象として選定をいたしました12の事業で、環境省の所管する政策で様々な分野から抽出をしております。そのうち、本日は、時間の関係で、三つ目にございます地域の自立・分散型エネルギーシステムの構築支援事業、それから四つ目の気候変動の適応の事業について、ご説明をさせていただきたいと思います。

 なお、この12の事業全体につきましては、お手元の参考資料の5を参照いただければと思います。

 次のページをお願いします。

 地域の自立・分散型エネルギーシステムの構築支援事業でございますけれども、事業内容は、台風などの大規模な災害による停電発生時などにもエネルギー供給が可能な地域づくりを進めるための事業でございまして、再エネの設備ですとか、バッテリー等に対する支援を行う事業でございます。

 この中で、字が小さくて恐縮ですけれども、該当の有無というところに二重丸をつけてございます、11番のまちづくり、それから13番の気候変動、これが、この事業の主目的でございます。

 その上のほうで、一重の丸がついているところが四つございますけれども、例えばジェンダー平等を実現しよう、SDGsの5番でございますけれども、この事業の採択審査委員会におけるメンバー構成に当たりまして、ジェンダーギャップを小さくしていくということを考えております。

 それから7番のエネルギー、8番の働きがい、経済成長、9番の産業と技術革新の基盤と、こういったところでも副次的な効果が出せるように事業を運営していこうという計画になってございます。

 次のページをお願いします。

 こちらは、気候変動影響評価・適応推進事業でございます。事業概要が細かく五つに分かれておりますけれども、国内の適応計画の進捗の把握ですとか、国際的な支援、それから国民参加の情報収集、様々な事業がございますけれども、これらの事業の主目的は、当然13番の気候変動でございますけれども、細かい副次的な効果といたしまして、例えば2番の飢餓をゼロにということで、持続的な農業の推進ということで、このターゲットにも貢献をしていきたいと、それから、3番のところは熱中症の搬送者数の低減ということで、全ての人に健康と福祉をというターゲットにも対応していくと、このような形で副次的な効果を掲げているところでございます。

 次のページをお願いします。

 それから、今回の取組の二つ目の柱といたしまして、主要な施策につきまして、このSDGsのアイコンを表示していこうという取組を、今年度から進めてまいります。具体的には、夏の予算要求の段階におきまして、環境省が主要な事業を一覧でお示しする中で、それぞれの事業の主目的と副次的効果を整理していくと、こういった取組を進めることで、環境省の主要な施策それぞれについて担当者のSDGsの各項目への副次的効果についての意識を高めるということを狙いとしております。

 ご説明は以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。質疑応答に入る前に、本日ご欠席の委員を含め、事前に今回の資料についてご意見を頂いており、今ご覧いただいておりますように、画面に共有をさせていただいております。これらの意見について、さらに補足説明等を希望される方、あるいはその他のご意見のある方のご発言をお願いしたいと思います。

 ご自身のお名前横にある挙手アイコンを押していただきたいと思います。私から指名させていただいた委員につきましては、マイクのミュートを解除していただき、ご発言いただきますようお願いいたします。

 繰り返し申し上げますが、時間の関係もございますので、ご発言は簡明にお願いしたいと思います。

 それでは、どうぞ。

 林良嗣委員。

○林臨時委員 それでは、2点ほど申し上げます。

 一つは、最初の資料1-1だったと思いますが、国、地域、コミュニティという三つのレベルでの説明がございました。そこの中でコミュニティの方からいきますと、前から申し上げていたのですが、街区レベルのストック形成が抜けてしまっています。すなわち、我が国では地区の将来景観目標なしに個々の建物が建てられ壊されることが繰り返されてしまっている。これを、将来世代の価値に合うようなストックを形成する制度に転換することが必要だと思いました。

 関連して、気候変動と防災の掛け算で「適応復興」という言葉がありましたが、これは非常に適切な制度だと思います。人口減少時代に入ってコミュニティに必要な集落等を適切に畳んで行き(これを私はスマートシュリンクという言葉を使っております)、そして、将来世代へ継承可能な国土空間、都市・村落空間にするという概念を入れていただきたいと思います。

 2点目は、資料1-2の指標の説明でございますけれども、アウトカム指標が少なくて、ほとんどが、入り口の指標になっているんじゃないかと思います。何々をやりますと言っているだけです。そういうことから、次の展開でも構わないと思いますけれども、4段階ぐらいに分けて、1)外部環境の変化、それから2)どういう現象が起きているか、次に3)環境へのインパクト、そして最後に、それが4)どんな社会問題あるいは個人の問題となっているかという、そういう4段階ぐらいで考えるのがよろしいのかと思います。そういうふうに今後整理をしていただいて、最終的には人々の安寧、クオリティオブライフとその人間社会及び地球エコシステムへのダメージの比率、ワイツゼッカーのファクターの概念でもって国土と地域がどちらに動くかを見ていくべきだと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に右田委員、お願いいたします。

○右田委員 右田でございます。2点申し上げたいと思います。

 1点は、これも質問みたいな話なんですけれども、ご説明いただきました資料1-3の中で、第五次計画に関する進捗を評価するデータが記載されておりますけれども、幾つかのデータが、最新値が五次計画以前のものになっているものが見られます。統計なので、致し方ない面もあるんだと思いますけれども、五次計画の評価という意味で、どういうふうに解釈をしていったらいいのかということについて、ご説明をいただければというのが1点であります。

 それから2点目は、この同じところの指標の中に、RE100だとか、TCFD賛同企業数などが記載されております。経団連の立場では、低炭素社会実行計画の着実な推進、こういうことに向けて、直近では2018年度実績で産業エネルギー転換業務運輸全ての部門で、前年度比約2%から16%の削減を実施しております。この削減努力を継続しているところであります。また、イノベーションを通じた脱炭素型社会の実現に向けて、チャレンジゼロを昨年12月に打ち出しまして、この6月に137企業、団体の賛同を得て、本格的にスタートさせております。このプロジェクトにつきましては、環境白書でも取り上げていただくとともに、今月、小泉大臣と経団連首脳との懇談会においても高く評価いただいたところであります。こうした企業の取組についても、ぜひ紹介いただくとともに連携、後押しについても検討いただきたいと思います。

 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、続きまして、崎田委員、お願いいたします。

○崎田委員 崎田です。よろしくお願いします。

 事前に質問表で、意見を出しておいたんですけれども、簡単に申し上げますと、環境・経済・社会の統合的な向上を具体化するための、この地域循環共生圏の創造というのは、これまでの地域づくりを進めてきた環境政策の集大成だというふうに思っております。非常に賛同しているんですけれども、今回の資料を拝見していて、それぞれの地域側にとっては、地域の個性を活かして、よりよい地域をつくっていくんだという、その辺の個性を強調するような形をもう少し明確にしていただいたほうが、それぞれの地域が取り組みやすいのではないかという印象がいたしました。

 特に、環境白書の79ページでは、都市型の地域循環共生圏ということで、東京2020大会を通じた地域づくりというのをレポートしていただいています。こういうふうな特徴を明確にしていただくと、非常に分かりやすいのではないかというふうに思いました。

 なお、次のところですが、既存の環境まちづくりの取組を、これまで20年近く様々に環境政策の中で支援いただいていると思いますが、こういう取組に新しい、例えば地域分散型エネルギーのような要素を加えると、これからにつながる持続可能な地域づくりになっていくというふうに考えます。例えば資料1-1の18ページのプラットフォームづくりというところで、そういうようなこれまでの様々な支援対象、あるいは地域づくり、こういうものをきちんと調査し支援対象に入れているのか、ぜひ伺いたいというふうに思いました。よろしくお願いいたします。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に、藤本委員、よろしくお願いします。

○藤本臨時委員 藤本でございます。

 私も、コメントをさせていただくのが少し遅くなりましたのと、少し補足をさせていただければと考えております。

 まず、資料1-1で、先ほど、お話がございました地域循環共生圏の中でのプロセスのところで、専門家としてぜひ公認会計士というのも、ぜひご認識いただきたいということでございます。

 私ども日本公認会計士協会におきましても、SDGsに対する取組をスタートしているところでございまして、検討した中では、お金にまつわるところには、何らか私どもが会計及び税務の専門家として関われる部分があるんじゃないかなと思いました。今回の取りまとめの中でそのような内容を入れていただきたいということではないのですが、ぜひ環境省様の今後のご検討の際にも少しご認識をいただければと考えています。今後、協会としても社会課題の解決に貢献できるようにと考えておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 それから、資料1-3のところで、ページでいいますと20ページから27ページぐらいの辺りになるかと思います。ESG投資に関して、情報開示というのは、私どもとしては大変重要な論点というふうに考えております。これまでも投資家と企業との取組というのは大変有用な取組をされているというふうに考えておりますが、開示される情報の質というのをどのように今後評価していくかというのが重要なのではないかと思っています。例えば、TCFDに賛同している企業の数ですとか、グリーンボンドに関しても、ボンドの発行額とか発行体の数というのももちろん重要ですが、対応する情報開示の質というのをどう担保しているか、そのプロセスやガバナンスについて適切に対応しているのかどうかというのは、定量的に判断するのは難しいと思います。今後検討していただくに当たって、定性的な要因についてもぜひご検討いただきたいというふうに考えております。

 以上となります。ありがとうございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、次に、井田委員、お願いします。

○井田臨時委員 手短に、抽象的な話で恐縮なんですが、細かい政策がいろいろあったんですが、評価するときに私が重要だと思うのは、我々がどこに向かっているのかというのを頭に置いておかなければならないということだと思います。これ、計画をつくったときに、SDGs後、パリ協定後、初めての計画なんだということを私は何度も申し上げたんですが、我々がどこに向かっていくかというと、SDGsに関しては、今さら申し上げるまでもないですけれども、17のゴール、Transform Our Worldです。

 パリ協定というのは、2050年、30年じゃなくて50年だけれども、脱炭素型社会をつくるんだと、それで、我々はそこに向かっているんだということを頭に置いた上で評価をしていかなければならないと思っているんですけれども、ちょっと、今日話を聞いた限りでは、その大転換に向かって我々がどういう位置にいるのかというのが必ずしも明確ではないと。そういう意味で、資源生産性とか炭素生産性のグラフを見ていると、確かに進んではいるんですけれども、果たしてこれで大転換、トランスフォーマティブチェンジに向かっているというふうに言えるのかというと、私は甚だ疑問です。今、藤本さんがおっしゃったとおりで、TCFDの数は増えているけれども、問題は内実ですよね。本当にリスク開示というものをトランスフォームしているかというような、我々が本当に大転換に向かっているのかということを常に頭に置いた上で現状を見ていかないと、これ、ちびちびというと、ちょっと言葉は悪いですけれども、細かい政策を積み上げていきます、それでよかったと言ったけれども、2025年、30年になったときに、全然トランスフォーマティブチェンジに向かっていない、達成していないということになりかねないので、30年、50年のゴールからバックキャスト的なものを頭に入れた評価というのをぜひやっていただきたいというふうに思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に、三好委員、お願いいたします。

○三好臨時委員 ありがとうございます。今回、WEBの会議ということで、いろいろと準備が大変だったと思うんですけれども、このような形でこれから会議が行われていくんだろうなというふうに思っています。

 私からは二つありまして、一つは、SDGsの取組の件なんですけれども、プロジェクトによってゴールの何番と、何番と、何番ということを集中的にやるということは賛成ですが、基本的に、SDGsの世界に向かってトランスフォームしていくときに、やはり全てのゴールがスコープに入っていないと結局はうまくいかない、後に残されていくものが増えていくという認識でおりますので、ターゲットを絞ると同時に、ほかのターゲットに入っていないゴールも何かの形でカバーをしていく、例えばジェンダーの問題ですと、もちろん委員にジェンダーバランスがどうだということも一つの指標になりますけれども、そこの、例えば会社でジェンダーバランスの意識がどうなのか、そういうマインドセットがどうなのかということも配慮していくということが大事になってくると思うので、一つのターゲット、もしくは複数のターゲットだけではなく全体をということを意識していただけないかなということが一つです。

 もう一つは、先ほどもちょっと適応復興の言葉が出ましたけれども、今、持続可能性といったときに、私も、多分ここにいる委員の皆様も、危機感がすごい高まっているのではないかと思います。本当に、昨日やっていることを今日やっても、なかなか持続可能にならないということで、再生型、リジェネラティブな観念というか、考え方も少し取り入れて、プロジェクトの評価をしていっていただけたらなというふうに思います。

 以上です。

○武内部会長 よろしいですか。ありがとうございました。

 それでは、次に山戸委員、お願いいたします。

○山戸臨時委員 ありがとうございます。本日は、地域循環共生圏に関する取組について、いろいろと分散化に向けて施策をご紹介いただけたと思います。こうした取組を進めていただく上でも、全体最適という視点も、ぜひ忘れず持っていただきたいと思っております。

 特にエネルギー・レジリエンス、防災、まちづくりなど、具体的な施策の検討に当たりましては、個別の地域の事情にフォーカスすることに加え、我が国全体で見て、集中と分散のバランスも、ぜひ議論の中でご考慮いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に、石上委員、お願いいたします。

○石上委員 石上です。地域循環共生圏の実現に関する指標の関係なんですけれども、ここで、取組の広がりのところで自治体数及び総人口というふうに使われているわけですが、これ、都道府県と市町村の役割の違いということを考えると、都道府県が宣言をしたからといって、これ、全員入れるという考え方で本当に大丈夫なのかと。市町村が、この地域循環共生圏という単位でいうと、やはり市町村が中心になるんだろうなと思っているのですが、都道府県が宣言すれば、その人口全部がこの取組に入るという、こういう指標で本当に大丈夫なのかという感じがちょっとしましたので、ぜひ検討をお願いしたいなと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、続きまして、髙橋委員、お願いいたします。

○髙橋委員 稲城市の髙橋です。ご発言ありがとうございます。

 私のほうは、事前に意見を三つほど申し上げたんですが、そのうちの一つです。グリーン購入ネットワーク、GPNのほうのホームページでは、市町村の取組についてランキングがされている。我々、ごみ減量、あるいはリサイクルの最前線に立って市町村が仕事をしていると自負しておりますけれども、やはりどこのまちで、どのような取組をしているかということが、見える化をする、これは大変大切なことだと思っています。そういった意味では、こういったランキングづけ、非常に興味を引くわけでありますが、単なるランキングで興味を引いたり、あるいは評価の低いところを批判材料とするようなことでは、なかなか進歩はできないのかなと。ぜひ、取組が遅れているところ、これから考えているところが育つような、伸びていくような、そうした評価の在り方なども、ぜひご検討いただきたいと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 次に、棚橋委員、お願いいたします。

○棚橋臨時委員 ありがとうございます。教育の立場からのお願いを一つしたいと思います。

 資料1-4ですが、5ページ、6ページ辺りにSDGsのアイコンがずらっと並んでおりますけれども、地域循環共生圏という非常に魅力的な取組をするときに、かなり時間がかかるというふうに思うんです。そうしますと、人材を育てるという視点から、こういう場面に、今も、4番の質の高い教育をみんなにというのもしっかりと組み込んでいただいて、人を育てるということも環境省が考えているんだということを、ぜひ明示していただけたらと思います。

 以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、次に、堅達委員、お願いします。

○堅達臨時委員 よろしくお願いいたします。今回、この地域循環共生圏というのは、ますますコロナでパンデミックの後、重要性を増しているというふうに思うんですけれども、私がやっぱり気がかりなのは、先ほど井田委員もおっしゃっていましたが、そのことがちゃんと国民に伝わっているのかというところでいうと、やや、やっぱり発信が弱いというふうに思っています。先ほどの小マンダラチームという環境省内にあるチームが、今後の社会の方向性について政府からもしっかりメッセージを発信すべきではないかということを、内部からもそういう声が上がっているようですが、まさにこのコロナのパンデミックがある今だからこそ、向かっていくべき方向性というのは、より明確になったし、待ったなしになっているということを強くアピールすべきではないかと思います。

 そこには、先ほども危機感という言葉がございましたが、去年より、さらに今年とやっぱり気候変動の深刻性というのが増しているといいますか、この九州の豪雨が梅雨もまだ明けずにずっと続いていることの異常さというのももちろんありますし、それに伴い保険料も恐らくこれから値上げになっていくといった、経済も含めて限界に達しようとしている部分もあります。一方、世界的に見ますと、北極圏のシベリアで38度を記録したり、スバールバル諸島、北極圏で、やはり7月25日に史上最高の21.7度を記録したり、もうやっぱり温暖化の影響なしには考えられないような事象が起き、科学者の間でも極めて危険なゾーンに入っているという指摘がされています。ですから、第五次のこの計画の途中ではありますが、コロナという世界史的な大事件が起きているので、見直したり、新しいメッセージをより強く国民に発信するのに遅いということはないので、もう追加でもいいので、今我々がどこへ向かおうとしていかなきゃいけないのかということを発信していただきたいというふうに強く思います。

 あともう一点だけ、指標でいうと、プラスチックとか廃棄物、それが今、今回コロナでも非常に滞っていたり、処理ができないものや、どんどん使い捨てプラスチックが増えたりしている状況なんですけれども、これをどのように定量的に評価していくのかという視点が、やや、やっぱり全体の循環型社会の形成において弱いなというふうに感じておりますので、この点もご検討いただければなと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に、豊岡委員、お願いいたします。

○豊岡委員 では、先ほど石上委員からおっしゃっていただいたように、指標について2点ほど、意見を述べたいと思います。

 地域循環共生圏の実現に関する指標の取組の広がりなんですけれども、石上委員がおっしゃったように、自治体が宣言したからといって、これを全部カウントするというのは、非常にちょっと違うのではないかなというふうに思っております。ぜひ、その宣言の中に数値の目標、それとか雇用とか、GDPにおける経済規模であるとか、より具体的な指標にならないと、本当にカウントができるのかなというような疑問を感じます。

 それと、重点戦略の関連指標についても、3番目の地域資源を活用した持続可能な地域づくりのところで、再生可能エネルギーの導入量についてございますけれども、これが、地域にオーナーシップがもたらされているものであるかどうかというのは、非常に地域にとっては重要な指標になってまいります。開発が、国外であるとか、県外であるとか、地域外であることが非常に多い中で、これが、オーナーシップがもたらされた経済効果ですとか雇用の効果、またはCOの削減効果、これをランクづけしていただかないと、地域に対しての評価というふうにはならないかと思っておりますので、そこの辺りをよろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に、石田委員、お願いいたします。

○石田臨時委員 豊岡委員や石上委員からお話があったように、2050年脱炭素宣言をした都市において、ほとんどの住民の方が宣言を知りません。先日、大阪府の方とお話ししたのですが、大阪府は府知事が議会で答弁したときにそういう答えをしたから宣言をしたということですが、「私は大阪に住んでいますが、大阪府が脱炭素宣言をしたのを知りませんでした」と言いましたが、大阪に住んでいる同僚に聞いても、誰も知りません。これではいけなくて、やはり地方自治体の方には、お子さんからお年寄りまで全ての住民に周知徹底して、知っているようにPRしていただかないと、宣言したことにはならないと思います。

 もう一つは、資料1-3の例えば40ページにあるような、矢印がついているページで、指標の動向とありますが、目標値と達成年度がないのでこれをどう見たらいいのかがよく分かりません。右肩上がりで上がっているからいいのかという話ですが、井田委員からお話があったように、やはりどこへ向かっているのかを明確にしない限り、これを評価するのは難しいと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に、安井委員、お願いします。

○安井臨時委員 先ほどSDGsの話がありまして、これは1事業マルチゴール、これは一つの方向性だと思って賛同するんですけれども、実を言いますと、SDGsというのは、もう大分前にできたのに、その一番原本となっている国連の総会での合意文書というものが非常に簡単に書かれているんですけれども、そこで日本の方々がそれを読まないものだから抜けちゃっている部分というのがあるんです。それは一体何かというと、5Psという中間的に考えなきゃいけない対象というものが五つありまして、それは、一つはPeople、要するに人々、国民です。それからもう一つはPlanet、これは地球です。それからもう一つはProsperity、これは富裕さ。それからPeace、それからPartnershipというこの五つがあるんですが、今回、1事業マルチゴールというのを行うのは賛成なんですけれども、その中間的に今入れました5Ps、例えば人々に対して、これはこういうようないい効果があるとか、あるいはそのPlanet、要する地球に関してはこういうような効果があるとかいったことを書けと、一番最初の国連の合意文書に書かれているんですけれども、それを日本は誰もやっていないということを、ぜひ環境省、ご理解いただきたいと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、中島委員、お願いいたします。

○中島臨時委員 事前に提出した意見4点について、ポイントをご説明します。

 1点目は、「エネルギーの地産地消」についてです。地域循環共生圏の取組の中で、その有用性について賛同します。ただし、資料には「地域新電力」という記載が多く、「再エネ電気を供給する」部分が多く取り上げられている印象を受けます。「電気」はもちろん、「熱」の地産地消、具体的には太陽熱やバイオマスボイラーなど、熱として適材適所でバランスよく使うという形があると思います。さらに、エネルギーの地産地消のためには「供給側」だけでなく、出力変動する再エネをバックアップする仕組みや省エネといった「需要側」の取組も必要です。ぜひともそこを含めて考えていただきたくお願いします。

 また、エネルギーを起点に、そこから地域内のお金の循環や雇用創出も生まれ、地方創生につながっていくというものと考えます。エネルギーを地域に共通する社会課題として捉え、その解決のために、電気と熱、そして需要と供給のバランスを考えながら進めていただきたいと思います。

 2点目は、「SDGsプラットフォームの構築」についてです。地域循環共生圏を進める上で非常に良いと思いますが、先ほど何人かの委員から出ていますように、実際にこの仕組みを動かしていく、実効性を持たせていくことが恐らく一番難しいと思われます。プラットフォームについて地域における周知活動に力を入れていただくとともに、企業等登録制度に関して、企業にとって登録のインセンティブが働くような仕組みを検討いただきたいと思います。また、各地域において環境省の地方環境事務所にはリーダーシップを発揮していただき、自治体、商工会議所等が連携して進めていけると良いと考えます。

 3点目ですが、先ほどから出ているSDGsの言葉です。言葉として一般の方並びに我々企業人にも広がってきていますので、今後、地域循環共生圏の取組の発信の仕方を工夫する意味でも、このSDGsという言葉を使ってはどうか、ということです。具体的には、資料に「ローカルSDGs」という言葉が出ていますが、「ローカル」というのが「地方」ではなく「地域」であることに留意すれば、地域循環共生圏と同じ概念で発信できると思いますので、検討をお願いしたいと思います。

 最後に、少々細かいところですが、65ページにあるグラフで、COの排出量とGDPのデカップリングが示されているものの、幸福度は向上していないことに注目すべきと考えます。この点について、仮説ですが、都市と地方の格差や、大企業と中小企業の格差が広がっていることが原因ではないかと思われます。「経済」の側面について、ざっくりとした分析ではなく、都市と地方、大企業と中小企業などの差異を踏まえてぜひ細かい対応をしていただきたいと思います。ちなみに、事前提出の意見には「1人当たりの県民の所得の差」、「中小企業と大企業の売上高経常利益率の差」をデータとして参考までにつけさせていただきました。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、事前に提出を頂いたご意見、それからただいまの各委員のご質問に対するお答え、説明をお願いしたいと思います。

○中島計画官 それでは、資料1-1から1-3の関係を私のほうから説明したいと思います。非常にたくさんのご意見、ご示唆ありがとうございました。

 まず、資料1-1関係で、地域循環共生圏を推進するために貴重なご意見を頂きました。例えば林委員からは、既存ストックを活用していくということや、適応復興やスマートシュリンク、そんな視点をということでございました。

 最初ご紹介しました圏域の図でありますとか、曼荼羅図は、我々、日に日にバージョンアップしておりますので、今日頂いたご意見を踏まえて中で検討して、追加できるものについては、ぜひ追加していきたいというふうに考えているところでございます。

 また、崎田先生のほうからは、地域の個性を評価するという部分のご指摘もございました。非常に重要な視点でございますので、そういった視点も入れられるように考えていきたいと思っていますし、また既存の取組をやっているところをしっかり調査をして支援すべきではないかということでございますが、既存に地域循環共生圏の取組を展開しているところは、既に一定の環境まちづくりの取決めがなされたところが多いのですが、我々が、まだまだアクセスできていない部分もありますので、このような既存のまちづくりプロジェクトも調査しながら、そこが地域循環共生圏として発展できるように、積極的にアクセスをしていきたいというふうに思っております。

 また、崎田先生からは、事前に頂いた質問の中に、関東圏に地域循環共生圏の事業が少ないのはなぜかというご質問がございました。現在、プラットフォームに登録している地域は、関東圏7県ということでございます。そこは、まだ7県という状況ではございますけれども、別途また環境省のほうで、補助事業で支援している脱炭素地域モデル形成事業では8県ということになっておりまして、こういったところも積極的にプラットフォームに参画いただけるように声をかけていきたいと思っていますし、関東地域も含めて全国的にこのプラットフォームに参加いただけるように働きかけていきたいというふうに思っているところでございます。

 それから、井田委員と堅達委員のほうから、このパンデミックな状態が国民に伝わっているか、もうちょっと危機感を発信すべきではないかというご意見がございました。今年の環境白書では、初めて気候危機とも言われる時代になったということを発信したわけでございますけれども、この点検の報告書の中でもこういったメッセージを出せるようにしていきたいというふうに思っているところでございます。

 それから、事前に頂いた意見も含めてご説明をいたしますけれども、髙橋委員のほうから、インバウンドの観光の交流は、このコロナのことも踏まえると矛盾するのではないかというご指摘がございました。地域循環共生圏は他地域との交流、交易も重要視していることからインバウンド観光についても記載をしていたものでございますけれども、新型コロナの影響を踏まえれば当面は難しいと考えておりますので、その点を留意して今後発信してきたいというふうに考えているところでございます。

 また、中島委員のほうからは、電気だけではなくて熱をというお話もございました。ご指摘のとおり、再エネ熱や省エネも非常に必要だというふうに考えておりまして、例えばバイオマス熱利用を促進するための勉強会を林野庁やバイオマス事業者とも始めたところでございまして、点検報告書全体を整理する際には、熱の取組をきちっと明記していきたいというふうに思っていますし、また、各地商工会議所等とも、ぜひ連携しながらプラットフォームを広げていきたいと思っていますし、地方環境事務所にもしっかりリーダーシップを取っていただきたいということで、今取り組んでおりますので、ご指摘を踏まえて進めていきたいというふうに考えているところでございます。

 また、都市と地方、大企業と中小企業との差異もきちんと踏まえるべきというご意見もございました。今年度、環境産業の市場規模の調査におきまして、コロナの影響による環境ビジネスの影響を調査する予定にしてございまして、その中で、都市と地方や、大企業と中小企業といった差異を踏まえたきめ細やかな対応について、検討をしていきたいというふうに思っております。

 また、藤本委員のほうからは、公認会計士の役割も大きいということを頂きました。非常にありがたいご提案でございまして、ぜひ日本公認会計士協会の皆さんとも意見交換をさせていただいて、しっかりタイアップできればありがたいというふうに思っているところでございます。

 それから、指標についてもたくさんご意見がございました。今回、指標として取りまとめていますのは、現段階として指標として取れるものということで、課題があることは認識をしております。右田委員のほうからは、このデータが幾つか、最新値が五次計画の前だというご指摘を頂いております。非常にそれは課題だというふうに考えておりまして、我々、データを更新できるものは、次回の報告取りまとめまでには更新をしてきたいと思っておりますし、一部難しいものもあると思います。こういった指標化をすることによって、なるべく迅速に数値を取っていく必要があるということを明確にしていくことも、我々の視点でございます。この指標をつくっていくという視点から、より幅広には入れているところでございますけれども、なるべく更新できるように努めていきたいというふうに思っております。

 あと、林委員のほうからは、クオリティオブライフの指標が必要ではないかという視点、それから井田委員からはダイナミックにこの進捗状況を、このトランスフォーマティブチェンジがあるかという視点で見るべきではないか。また、堅達委員から、プラスチック等の定量的な把握が必要だ等々のご意見がございました。この検討委員会は、一度ここで一旦閉じておりますけれども、この指標はこれで終わりというわけではなくて、今回のご指摘も踏まえて、データが取れるものから指標は充実をしていきたいというふうに思っておりますので、ご意見を踏まえて、考えていきたいというふうに思っています。

 また、自治体の中でゼロカーボンが、都道府県で人口でやるのは少し乱暴ではないかというご意見をたくさん頂きました。我々としましては、そういった意味で自治体数も指標にしているということと、それから市町村レベルの取組も非常に重要だと思っています。例えば長野県では、長野県で宣言をしたことに対して、全市町村に対して、長野県の宣言に対して賛同するかということを、ある市町村に発信をして、一緒に取り組んでいくという声がけをしていまして、長野県では多くの市町村が県の宣言に賛同するということを発信しています。そういった長野県の取組も紹介しながら市町村レベルでの取組をしっかり進めていく。さらには、きちんと目標も設定して、実効性のある対策を進めていくというのが課題だというふうに考えておりますので、そういった視点で取り組んでいきたいというふうに思います。

 資料1-4については、岡﨑室長のほうからお願いいたします。

○岡﨑室長 プロモーション室長の岡﨑でございます。

 崎田委員から、副次的効果について、濃淡をつけて、より具体的に表示してはどうか。それから、三好委員から、17のゴール全体を意識して取り組むべきではないかというご指摘を頂きました。

 本年、まず12の事業でこのパイロットを始めてまいりますけれども、現時点で副次的効果をたくさん掲げているものもあれば、そうでないものもございます。これから1年間それぞれの事業を実施した上で、副次的な効果をどれだけ具体的に発現することができたかどうか、異なる事業の間でも比較をしながら評価を行って、副次的効果の濃淡が生じるかどうかということも含めまして、また、17のゴールのうち、できる限り多くを取り込んでいけるような工夫をしながら進めていきたいと考えております。

 それから、安井委員からご指摘いただいたSDGsの5Pにつきましても、しっかりと念頭に置いた上で取り組んでまいりたいと思います。ご指摘ありがとうございました。

 以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。大変有益なご意見を頂きましたので、これについては事務局のほうで引き取って、今後の点検等に活用させていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。

 それでは、次に、ウィズコロナ・アフターコロナでの持続可能でレジリエントな地域についてということで、意見交換を行いたいと思います。

 環境省内の横断的なチームで検討が進められた経緯も踏まえまして、環境再生・資源循環局、大倉企画官から、20分程度で環境省における考え方の説明をしていただいた上で、質疑応答を約1時間という形で意見交換を行いたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

 それでは、大倉企画官、どうぞ。

○大倉企画官 環境再生・資源循環局の大倉と申します。よろしくお願いします。

 お手元に3種類の資料があらかじめ送られていると思うんですけれども、資料2-1、2-2、2-3です。2-1、ちょっと画面上見にくいんですけれども、これを基本に説明させていただきます。適宜、資料2-2も参照しようと思います。

 ウィズコロナ・アフターコロナということで、科学的知見とか、専門家の意見とか、エビデンスとか、そういうものが大事だというふうに、今、言われていますので、極力エビデンスをそろえて議論しようということで資料2-2、2-3をそろえてございます。

 まさに今、省内横断のチームで議論をしたものでありまして、あくまでもたたき台と思っておりますので、忌憚のないご意見を頂いて、さらにこれを、ご意見を基にブラッシュアップができたらと思ってございます。

 早速、説明に入りますけれども、まず資料2-1の左上の1(1)の部分でございます。コロナの示唆ということで、国土利用とか地域づくりに対する示唆は何かということですけれども、まさに部会長がおっしゃっていた、まず人と自然との関わりというところの問題提起が一番上のポツでございます。その次に、感染のデータを見ていただきますが、資料2-2の4枚目のスライドに大きな図が載っております。まさに人口密度に比例して、指数関数として感染率が高くなっていく状況になっています。参考までに線を引かせてもらっていますが、人口密度がやはり1万人を超えるような地域、具体的には東京、大阪になっていますけれども、そこで感染率がぐっと上がっている、だから地方と本当に大都市部では、やはり感染の仕方が違うということが、一応エビデンスでは分かっております。加えて、先ほどいろんなご意見が出ていますけれども、豪雨とか、気候危機とコロナ危機とが同時並行で起きているという事態になっておりまして、ますます気候危機による自然災害のリスク低減が求められてきているのではないかと思います。

 加えて、デジタル化の恩恵が非常に出てきているわけですけれども、東京で仕事をしなくても大丈夫という人がやはり出てきていますので、地方に拠点を移した企業とか、また人も移住しているというケースも出ています。内閣府のアンケート調査とかでも、移住希望者が3倍に増えているということも出ています。

 次の1(2)でございますけれども、グリーンリカバリーというか、経済復興の観点でありますが、統括官が冒頭申し上げたとおり、世界はデジタル化と脱炭素化と循環経済とが三位一体みたいに立てられておりまして、資料2-2、2-3のほうにも、いわゆる各生産性、労働生産性、炭素生産性、資源生産性の相関みたいなものがありまして、同時的に向上させるのが重要かなということになっています。

 次に、あと問題となっているのは、グローバル化への距離感ということがあると思いますけれども、やはり過度なグローバル化への反省というものが出てきていると思いますが、最近「命の産業」ということも、ちょっと出ております。まさに医療、食料、エネルギーなど、そういうものはなるべく地産地消したらいいのではないかというふうに意見が出てきました。現に、資料2-2の12枚目のスライドのほうに参考の資料をつけさせていただいていますけれども、地域にとってエネルギーというのがどれだけの経済インパクトを持つのかということでございます。日本は大部分を輸入に頼っておりますけれども、各地域、要は地域外、ひいては中東とかにお金をエネルギー代金として支払っておりますが、7割以上の地域が大体、地域内総生産の5%以上、一つの産業が成り立つぐらいのエネルギー代金を支払っております。これを、いわゆる温暖化対策で内製化できれば、一つの大きなポテンシャルになるんだというふうになります。

 他方、地産地消が大事ということになるんですけれども、総論として資料2-2の14枚目のスライドに書かせていただいていますが、交易はやはり大事でして、環境省が持っている地域経済循環分析で、全ての市町村のデータを分析すると、やはり交易額が大きいところは生産性が高い、ひいては、いわゆる税収も高くなるということですので、普段、やはり交易、人の移動も含めてですけれども、交易をしながら、日々の体力を養うことが大事かなということになります。

 加えて、次に大事なのが、地域が持つストックです。先ほどもご意見があったと思いますけれども、資本ストック、特にコロナで現金収入がなくなったときに、生活基盤が維持できるというのは地方のほうが強いですし、あと幸福度にも直結するという話もありました。かつ、人的資本に代表されるような無形資産の源泉として、やはり地域のストックというのは大事だということになっていまして、それをどう鍛え上げるかというのが今後大事かということになります。

 この(1)、(2)に関しては、基本、国土は分散化させるべしという、そういう方向の話になるのですが、1(3)は、ちょっと話が違っておりまして、分散化はするんだけれども、受皿としての地方はどうすべきかという話ですが、これはもともとかなり議論が積み重ねられてきた分野ではありますが、特に脱炭素の観点でいうと、一番上のポツです。いわゆる自動車の走行量とか床面積については、基本、人口密度に反比例するという形になっていまして、人口密度が高いほど、自動車の走行量も減る、床面積も適正化されるということになっています。

 それに加えて、よく御存じのとおり、道路などのインフラ維持管理コストも人口密度が高いほうが効率的だということがありますし、あと最近の気候危機などを踏まえて、危険地帯からは縮退すべきということもありますし、里山等をバッファーゾーンで使うべしということがありますので、全体としては居住空間をなるべくコンパクトにしたほうがいいというような議論が進んでいるところがございます。

 そういう三つの背景を踏まえて、では、基本的な方向性として、どうあるべきかというのは、2ポツのほうに書かせていただいております。基本は東京一極集中の是正が大事だということになります。資料として、これは2-2の31枚目のスライドを見ていただくと面白いんですけれども、実は、今の東京一極集中というのは、日本の歴史上一番1か所に人が集まっている時代でして、それ以前が、実は安土桃山時代でして、関ヶ原の合戦のときのデータがあるんですが、そのときに関西に30%いたんですが、今はそれを上回る35%ぐらいの人口が関東にいるという状況になっていまして、まさに日本史上特異な状況が、今生まれております。そういう一極集中の是正が重要だということになるんですけれども、その分散させるに当たって、先ほど申し上げたとおり、受皿としては集約をしないといけないということなので、一極集中から分散化プラスヒューマンスケールと書かせていただいておりますけれども、ヒューマンスケールの集約化、ネットワーク化ということが大事だというふうに書いております。先ほど、いろいろご意見を頂いていますが、適応復興というのも大事な概念として入れさせていただいております。

 その次ですけれども、この分散化をしていく中で、もう一度ちょっと改めて認識をしないといけないということを書かせていただいておりまして、部会長がおっしゃっていたような人と自然との関わりというものをやはり見直すと、自然との共生というのが上位概念として生まれますし、それを実現するためには、やはり健全な物質循環というものを、炭素循環を含めて、そういうものをつくらないといけないということになります。そうするためには、今まで頼ってきた化石燃料等の地下資源から、土地に付随して、地域に分散する地上資源をいかに最大限効率的に活用できるかというところにシフトすべきだ、移行すべきだということが概念として生まれてくると考えております。この地上資源というのは、地下資源に対する言葉ですが、今回の一つのキーワードかなと、我々は考えてございます。

 それで、こういう基本的な方向性に沿って、分散化を進めるということではあるのですが、今まで東京一極集中が働いてきていますので、それを是正するためのパワーというのは、当然必要になります。それをどうする、どうやって生み出すべきかというのを一応環境省の視点から書かせていただいておりますけれども、それが3ポツの分散化の原動力ということでございます。まず、分散化に向けて、地域自らが創発的な取組で、地方が持つ強み、比較優位な分野を伸ばして、地方が競争力を持つ、魅力的なものになるということが大原則かなと思ってございます。

 そのため、いわゆる地方が比較優位を持つという点でいうと、先ほど申し上げたデジタルとエネルギーを代表とする脱炭素が一つ、車の両輪的な役割になるのかなと、あと次世代通信網と送電網の投資というのは、ある種この国の形を変えるような大きな可能性もあるかもしれないというふうに考えております。

 その観点でいうと、今進めておりますゼロカーボンシティは、非常に象徴的な事業ではないかというふうに思ってございます。

その次の丸でございますけれども、地方の資本ストックが大事だという話は先ほどさせていただきましたが、GDPでは把握できない幸福度に直結するというのは別途の資料にも書かせていただいておりますが、特に、自然資本ですね、食料、水、気候、いわゆる生態系サービスの源泉であるとともに、やはり、地域が持つ独自性の源泉でもあるということですので、自然資本をいかにもう一回豊かにしていくかということが大事になるかと思っております。

そういう意味で、その小さいポツの下、2番目に書いておりますけれども、その人工資本、自然資本という、そのバランスの問題があると思いますが、地域全体の資本ストックを高めるという観点で、場合によっては、老朽化した人工資本というものを整理・統合して、土地利用を見直してということで、自然資本の価値を上げて全体の地域ストックの価値を上げるということも大事になってくるかなと思っています。

加えて、その上のポツに戻りますけれども、人的資本等の無形資産投資が必要。これは地方にとって大事なことになりますけれども、それもしっかりと引き上げていく必要があると思ってございます。

これは資料2-2のほうの34枚目のほうのスライドに書かせていただいていますけれども、いわゆる無形資産投資というのは種類があるんですが、特に日本は、経済的競争能力と言われる分野、ブランド形成とか、いわゆる組織とか、あと実装ですね、そういうところに対する、諸外国と比べても低いというところがありますので、特に分散化を進めるに当たって、地域でのいわゆる人材育成、人材投資というものが、今後、重要になってくるのではないかというふうに考えてございます。

その次の丸でございますけれども、先ほど申し上げた「命の産業」、食料・エネルギーを始めとする「命の産業」というものをしっかりと地産地消できる体制を整えていく。加えて、交易・交流というものも大事にしながら、各地域の所得の向上を図って、今回のパンデミックのような有事に備えていくことが必要かなと思ってございます。

その次のカテゴリーでございますが、<量から質の地域構造の在り方の変化>と書かせていただいてございますが、全体として分散化を進めつつ、受皿としての地方は一定程度の集約化を目指すべきだと。脱炭素の観点、インフラ維持のインフラ費用の観点、様々な観点もありますけれども、そういうものを含めて集約化を目指すべきだと考えてございます。

実際、冒頭お見せしたデータにあるように、比較的、地方都市の中でもコンパクトだと言われている松山とか長崎みたいな数字ですね、これは人口密度でいうと6,000人ぐらいの規模なんですけれども、そこで異常な感染率が高く出ているということはありませんので、やはり東京に比べたら、コンパクトな地方というものは、今回の感染を見ても特に高い感染率を出しているわけではないというのは分かると思います。

そういうものを見ながら、ヒューマンスケールのと書かせていただいておりますが、コンパクトシティとそのネットワーク化ということを目指していくのかなと思っております。

その過程において、先ほどの林委員からもスマートシュリンクという言葉がございましたけれども、そのハザードエリア等から縮退が必要な地域については、人工資本の再整理とか、それを伴って自然再生するとか、逆に再エネを置いていくとかというような、ある種の土地利用の在り方全体の見直しが必要かと思っています。

ただ、こういうふうに書いておりますが、これは資料2-3のほうに書いておりますけれども、人口が減る中で市街化区域を拡張している自治体というのはかなりありますので、やはり新たに大きな方向転換が必要かもしれません。

そういう3ポツの大きな分散化の原動力というものの方向性の中で、環境省が当面何をすべきか、これは中長期的な課題にもなりますけれども、これは4ポツの「分散型」の国土利用・地域づくりの在り方に係る政策の方向性も書かせていただいてございます。

総論としては、先ほど来ご議論いただいている、地域が主役になるという視点で、地域循環共生圏のさらなる深化をさせるということが、総論としては大事と思っております。具体的には、ゼロカーボンシティを進めるというのもそうですし、脱炭素、資源循環、自然共生、それぞれを統合するような観点でも必要ですけれども、ランドスケープアプローチの活用、あとは、ESG金融の推進と、いろいろ出てくると思いますけれども、そういうものを主体にしながら、総論として地域循環共生圏をしっかり進めていくことはブレずにやっていきたいと思っています。

各論として、二つありますけれども、地域の脱酸素化支援というのが分散化の原動力としても必要だということで、改めて強化したいと思いますし、先ほど出ました地域の資本ストック、それを充実・発展させるという趣旨で、まず国立公園の滞在環境の利用拠点の上質化であるとか、里山の持続可能な利活用等をしていきたいと思っています。

加えて、適応復興という言葉もございますが、適応・防災・人口減少・脱炭素の観点を含めた「コンパクト化+ネットワーク」の土地利用の在り方の検討であるとか、それに伴って、公的関与の元での老朽化した人工資本の再整理の検討に着手していきたいと思ってございます。

ちょっと駆け足になりましたけれども、説明は以上でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。

質疑応答に入ります前に、先ほどと同様に、本日ご欠席の委員も含め、事前に今回の資料についてご意見を頂いておりますので、今、画面で共有をさせていただいております。これらの意見について補足説明等を希望される方、その他のご意見のある方のご発言をお願いしたいと思います。先ほどと同様、ご自身のお名前横にある挙手アイコンを押していただきたいと思います。私のほうで指名をさせていただきますので、指名のあった委員におかれましては、マイクのミュートを解除していただき、ご発言いただきますようお願いいたします。

それでは、浅野委員からお願いいたします。

○浅野臨時委員 ありがとうございます。実は、第四次環境基本計画をつくりましたのが2012年の4月であったわけですが、その2年後の2014年の6月に、武内先生の下で、低炭素、資源循環、自然共生の統合的なアプローチが必要であるということで、中央環境審議会に意見具申を出したことがあります。これが実は第五次環境基本計画のベースになるという形で発展をしてきているわけでありますが、こういう経過から言いますと、第五次環境基本計画、ちょっとコロナで若干、中抜けの印象がないわけでもないんですが、やはり2年たった段階ぐらいのところで、将来の第六次計画を目指している方向をしっかり示しておくことが必要ではないかと考えておりました。

 今日、出されましたペーパーは、そういう意味では、第五次基本計画の骨になる部分もしっかり踏まえながら、第五次計画を策定後の変化を踏まえた今の状況に合わせてどのように展開しなければならないかということについての、かなり示唆に富んだ文書を、まとめていく可能性を大いに含んだ重要な資料が出されていると思いますので、ぜひ、これをまとめ上げて、何らかの形で、かつて第四次のときにやりましたような意見具申という形にまで持ち上げていくことができれば、大変良いことではないかと思っております。

 特に、いろいろ興味深いご指摘もありまして、なるほどなと思って拝見したわけですが、ランドスケープアプローチの活用という部分が、大変新しい、私にとって、武内先生はもう常識とおっしゃるかもしれませんが、新しい考え方で非常に重要だと思っています。

○武内部会長 里山イニシアティブというのがまさにランドスケープアプローチで、生物多様性の問題に取り組んでいくというような、そういう考え方なんですけれども。

○浅野臨時委員 それをさらにもっと広げていくということになるだろうと思うので、社会活動のようなものを含めてです。

 それで、この概念は景観法にいう景観の問題を論じる場合に使われることが多いという印象もあるのですが、それだけではないという、前から私が考えていたことにつながっていくと思うわけです。このことを申しましたのは、恐らく、完全な住宅都市のような地域が地域循環共生圏などと言われても、それは自分たちに縁がないというふうに思わないようにしてもらう契機にしていただく、つまり、あらゆる条件の地域でこのランドスケープアプローチというのは可能でありますから、何か田舎との連携をしない限り何もできない、うちは何もないから何もできません、だから地域循環共生圏も無縁でございますみたいな発想にならないようにするための、そういう展開を深めていくための手がかりになる、大変良い概念が中に含まれているのではないかと思いました。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、竹ケ原委員、お願いします。

○竹ケ原臨時委員 どうもありがとうございます。包括的なご説明、どうもありがとうございました。

 デジタル化が進展することで都市機能が分解する、結果、分散化が進むというご説明、非常に分かりやすかったです。実際に、今、中心部とサテライト化で東京の都心がどうなるかという議論は、経済界でも大きな議論になっています。

 これはお願いなのですが、こういった分散の方向に向かう現象が、大都市対地方の軸だけで起こるのか、地方都市では起きないのか、地方都市では引き続きコンパクト化、集住というものが進むのか、この辺りの整理というのはもう一段深めていただけるとありがたいなと思います。

 もう1点、この分散が進むという前提で、私は金融界からの参加ですので、ESG金融の観点からコメントさせていただければと思います。

 分散が進み、資料にあるとおり、もし、ヒューマンスケールの集約化やネットワーク化した地域ができるとすれば、そこを舞台とした地域金融がどういう形になってくるのか、ここもぜひ、このグループの中でご議論いただければと思います。

 と申しますのも、今まで地域ESG金融は、その地域が持っている無形資産に着目して、地域資源をきちんと事業性評価の中で見切って融資をしていきましょうという議論になっていたのですが、規模が小さくなって完結するとなると、どんどんヒューマンスケールに分散されていき、多分、それを対象に商売するのは難しくなってきます。加えて、コロナ禍でいろんな政策が総動員されたこともあり、シニアローン、通常のローンでは金利収入を確保するのが難しくなり、今は地域金融機関の疲弊が進んでいると言われます。こういう中でどう活路を見いだすのか。ESG地域金融を巡る議論の場では、単なる融資を超えて、もう少し地域商社などのような非金融機能を発揮し、地域の資源をきちんと金融機関が見いだして、域外とつないでいくようなところに活路を見いだそうみたいな議論が出てきています。

 先ほど頂いたご説明の中で、地域が持っている、分散化した地域の比較優位というのをきちんと見いだして進めていくべきだ、というお話があったので、今進んでいる地域金融のお話と、この共生圏はすごく親和的な気がいたします。ぜひ、このフレームワークの中、今、ESG金融の位置づけを深めていただけるとありがたいなと思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に、井田委員、お願いします。

○井田臨時委員 ありがとうございます。3点申し上げたいんですが、一つは、プラスチックというか、資源循環のことが全然書いていないので、私、非常に気になっていて、それをやっぱりこの中にちゃんと位置づけていくことが、もっと具体的に、言葉はあるんですけれども、もっと具体的に位置づけていくことが重要かと思います。

 先ほど、エネルギー代金収支の話があったんですけれども、これはプラスチックも同じことが起こっていて、地域は外からプラスチックを買ってきて、出たごみを自治体の金でごみ処理して、場合によっては燃やしてCOを出しているという馬鹿みたいなことが起こっているので、やはりこれは、分散化とかというようなことを考えたら、プラごみ対策というのも、この中にちゃんと明確に織り込んでいくことが必要だろうと。

 循環、サーキュラーエコノミーと、ディーカーボナイズエコノミーというのは、これ、ウィンウィンだというのは世界の常識なんです。白書で取り上げている生物多様性とクライメート・チェンジと資源循環というのを総合的に考えるという上で絵を描くことが必要で、その中で今問題になっているプラスチックごみの問題というのを、温暖化の絡みも含めてきちんと位置づけていくことが必要だというのが1点目であります。

 2点目を、私、申し上げたいのは費用負担なんですが、これ既に議論があったように、これから大量の復興投資がなされるんですが、欧州ではもう、これ、グリーンリカバリーであるとか、ビルド・バック・ベターの話が進んでいるんですが、日本では全然進んでいないと。

これは早急にやることが必要で、早急にグリーン化しなければいけない。しかも、これ、国の借金、赤字国債でやるんですよね。それで、財源を考えたら、現行世代の負担というものをきちんと考えなければならないというふうに思います。その議論をしなければならない。

何を申し上げたいかというと、カーボンプライシングをやれというのを私は申し上げたいんですけれども、カーボンプライシングもそうだし、欧州で検討されているようなプラスチックのバージン素材への課税であるとか、生物多様性、森林のことを考えるんだったら、エコシステムペイメントとかですね、現行世代で負担をした、赤字国債で次世代に負担を回すのではなくて、現行世代でちゃんとお金を払うような仕組み、お金が回るような仕組みをつくって、ビルド・バック・ベターをやるというような絵姿を描くことが必要だと思います。

そうじゃないと、借金を回した上に環境負債まで次世代に回すという、二重の負債を回すという、とてつもない不正義を我々がやることになってしまう。現行世代の負担というのをきちんと考えなければならない。

3点目なのですが、今、浅野先生からもお話があったんですけれども、これは誰かが早めに、日本でもビルド・バック・ベターのお話であるグリーンリカバリーの話を早急に始めてビジョンをつくっていかなければならないと思うんですよね。それをどこもやっていなくて、いろんな人がいろんなことを言っていますけれども、きちっとしたビジョンが出てこないと。

先ほど、浅野先生は建議だとかとおっしゃいましたけれども、私、ひょっとしたらこの総合政策部会の場か何かで、もっとビジョンのようなものを、先ほどの資料2-1の4は、これは結構なんですけれども、もっとこういうピースミールな話じゃなくて、大きなビジョンというものを早急に国として考えていかなければならないところに来ているのではないかと思って、そういう場を考えるべきだというふうに思います。

以上3点です。ありがとうございます。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、続きまして、藤本委員、お願いします。

○藤本臨時委員 藤本でございます。ご説明、ありがとうございます。

 事前にコメントをお出ししていたのは、防災について政策に組み込むことということでしたが、本日のご説明を頂きまして、非常によくまとまっていて、内容をよく理解できたと思っています。

 今回、ウィズコロナ・アフターコロナという観点で言いますと、大企業でも私どももそうですけれども、東京にいること自体の必然性というのが、かなりなくなってきているんじゃないかなと思っております。地方にいても、どこにいても同じように仕事ができて、かつ、もしかしたらその地域に根差した活動というのも、大都市と連携して取り組むということがかなり容易になってくるのではないかなと思っています。

 そういう意味では、かなりの発想の転換というのが必要ですし、ここにもございますような、デジタル化とかプラットフォーム化をしていくということが、今後国の政策としても、それから、そこに投資をされる方にとっても、非常に重要なものになるのではないかなと考えています。

 コロナを受けての取組として、これらを実現することによって、環境省で今後進めていきたいとされている地域循環共生圏の取組をより推進するような活動になるのではないかなと思いましたので、一言発言をさせていただきました。

 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございます。

 それでは、続きまして、崎田委員、お願いします。

○崎田委員 崎田です。ありがとうございます。

 私、事前に提出した意見書では、大変シンプルに書いたので一言加えたいと思いました。

 やはり、コロナ後はグリーンリカバリーという新しい大きな流れが来ているんですけれども、今回資料を拝見して思ったのは、第五次の環境基本計画、そして、この地域循環共生圏という、こういう視点というのが間違っていないというふうに、私は今回やはり強く思いました。

 こういう視点を、でも、どういうふうにこれからの2050年ぐらいの姿を目指していくのかと考えたときに、より深めてしっかり考える、その様々な視点を、今回、今の資料でご説明いただいたと感じています。

こういうふうな形で、これから私たちがどんなふうに目指していくのかというのを、一番最初のご発言で、やはり、これを少し、しっかりとした方向性を提言としてまとめたほうがいいというご発言がありましたけれども、私もそういうような形にしっかりとまとめていただいて、日本社会に問うていくような流れをつくったらいいと思っています。

私自身は、今回コロナの陽性者数が多いということで問題になっています、新宿という都会の中で環境学習センターを15年ぐらい指定管理者として運営しています。ここのところ思うのは、実は子どもを育てている世代の多くの若いご家族が都心に回帰していて、高層マンションなどが増えているんですね。そういう意味で、実感として都心回帰してきている状況の中ですが、もう一度、今度の出来事を踏まえてどういうふうに新しく分散型の社会にもう一度広がっていくかという、これから10年、20年かけて大きな変化を起こしていくという、そういうことも必要なのではないかなど、様々なことを感じています。ぜひ、そういう、地方都市や自然豊かな地域のこれからだけではない、都会のこれからというのも、真剣に考えながら歩んでいきたいと思っています。ありがとうございました。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に、三好委員、お願いいたします。

○三好臨時委員 三好です。ありがとうございます。ご説明、ありがとうございました。

 何名の方からか、ありましたけれども、私も社会変革省としての環境省が大きなビジョンを発表するということは、それ自体がすごく有効な政策になるのではないかというふうに思いますので、ぜひ、ビジョンをまとめて発信するということをしていただきたいなというふうに思います。

 2点ほどあるんですけれども、まず、循環型社会になるように、経済も含めてということなんですけれども、残念ながら今あるプラスチックだけじゃなくて、化学物質など、ごみなど、そういうものをどういうふうに解決していくのか、今、既にあるようなごみも、長期にわたっては、もうごみがない世界を目指すのですけれども、今あるものをどうやって減らしていくのか、それが生活者としてはウェルビーイングにもつながるし、そういうことも少し入っていけばいいかなというふうに思いました。

 命の産業という言葉がありましたけれども、これ本当に大賛成で、この産業が経済のドライバーになっていくというようなことがあるといいなというふうに思いますので、基本的にはすごく賛成なので、これをまた深めていっていただきたいなというふうに思います。

 もう一つは、今ご発言にありましたけれども、都市もやはり地域というふうに捉えられますし、その地域をいろんな層で捉えることも、また必要なのかなというふうに思うんですね。

 例えば、関東だったら関東という地域でもあるし、関東の中に何々市があったり、その何々市の中にまた小さなコミュニティがあったりということで、複合する、重複するということがあると思います。都市間の連携とか、横のつながりということもそうなんですけれども、少し違う層が重なり合っているということの、どういうふうに連携し合う、サポートし合う、パートナーを組むというようなことも、一つ視点としてあればいいのではないかなというふうに思いました。

 以上です。ありがとうございます。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、続いて、安井委員、お願いします。

○安井臨時委員 ありがとうございます。

 確かに、今、拝見させていただいている資料2-2の辺りのお話というのは、そのとおりであるんですけれども、よく分からないんですけれども、今、私自身、グリーンファイナンスという環境省の関係団体で、いかにしてその再生可能エネルギーを地方につくってもらうかということを、今はいろいろとサポートして、昨日も竹ケ原委員と一緒だったんですけれども、いずれにしても、地方って一体何が足りないのというと、一番足りないのは人なんですね、人間。それで、要するに、そういう再生可能エネルギーをちゃんとそういう地方に導入していくには、やっぱりそこに人材がいないと何もできないというのが現状であります。

 人を一体どうやってつくるのかというのは、私も全然よく分からないんですけれども、とにかく人がいないと何事も始まらないというのが現実でありまして、その地方に全くゼロではないんですけれども、同じ方がずっと同じようなことをやり続けているのが今、現状です。

 そういうことを考えますと、やはり、今回のこのお話全体に人づくりの重要性ということをどこかに書き込んでいただかないと、なかなか現実とは向かい合えないなという感覚を持っておりますので、一言意見を申し上げました。

 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございます。

 それでは、大塚委員、お願いします。

○大塚委員 意見を出させていただいたんですけれども、ちょっとそこを踏まえて簡単に申し上げさせていただきたいと思います。

 先ほど、井田委員がおっしゃったように、私もグリーンリカバリーのような考え方を、ぜひ政府でまとめていただくとありがたいというふうに思っておりますが、先ほど大倉さんにお話しいただいたのが、非常にいろんなところに配慮ができているものとして感銘は受けております。

 もし、グリーンリカバリー的なものを政府でまとめていただくようなことをお考えいただけるとすると、やはり、柱になるのは地域循環共生圏ということになると思うので、さっき崎田委員もおっしゃいましたけれども、今まで環境基本計画で考えてきたことが、まさに先見の明があったということも含めて対応できることになるのではないかと思っております。

 その地域循環共生圏を進めていくことと、今回のグリーンリカバリーが大いに重なることになるというふうに思っておりますが、先ほどいろいろおっしゃっていただいたことの中で、ESGがその支えになると思いますし、あと、今、安井先生のおっしゃった人づくりの重要性というのも、私も本当に重要だと思っているのですけれども、ここのところにちょっとずつ出ていったようなところもあったと思いますけれども、ある種の郷土愛みたいなものが、やはりその前提になってくるんじゃないかなということがありまして、そういう面も育んでいくことが非常に重要なのではないかと思います。

 意見を書かせていただいたこととの関係で幾つか申し上げておきますが、今回、グリーンリカバリーが重要だというふうなことを考えていまして、放っておくとやはり元の状況に戻ることを、皆さん、今回はひどい目に遭っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいますので、グリーンなことをあまり考えずに元に戻るところに行ってしまう可能性というのはやっぱり否定できないので、それだけでは駄目だということを強く言っていく必要があるんじゃないかと思います。

 ここにいらっしゃる方とか環境省さんは、やっぱり環境のことを中心に考えているところがあるので、環境を配慮しながらグリーンリカバリーするのは当たり前だと思っていらっしゃる方は多いと思うんですけれども、世の中必ずしもそうでもない方もたくさんいらっしゃるので、そういう方にこのグリーンリカバリーというのが大事だということを、PRというか、訴えていくことは重要だと思っていまして、幾つかちょっと挙げさせていただいたんですけれども、一つは、またこういうのが来るかもしれないということは、パンデミックがまた来るかもしれないということは、ちょっとやはり考えておかなくちゃいけなくて、これは井田委員とかはお詳しいのですが、ここ20年とか、SARSとか、MERSとか、そういうものを比べると結構増えているんですよね。数件のパンデミック的なものは出ていて、日本も今回まではそれほどひどい目に遭ってなかったということになると思うんですけれども、ウイルスの活動を、温暖化も活発化させる原因の一つになるんだということを、やはり再発防止という観点も含めて訴えていくということは、グリーンリカバリーを訴えていくときの一つの大きなポイントになるのではないかと思います。

 それから、二つ目は、先ほどもいろいろご指摘があるデジタル化ですね、オンライン化が進んできているということで、人や物の移動の削減ということがしやすくなったということは、みんながそれに若干慣れたということがあると思います。

 それから、第3ですけれども、これは井田委員がおっしゃったこととも関係しますけれども、今回、コロナ禍によって、原油とかLNGの価格は低下しましたので、カーボンプライシング導入の余地が広がったとも言えるし、それから、再生可能エネルギーの強制力を維持するためには、化石燃料に対するカーボンプライシングの必要性が高まったというところがございますので、カーボンプライシングを若干かとは思いますが、見やすくなった面もあるのかなということが言えるかと思います。

 それから、パンデミックの再発防止のためには、この辺は専門家の先生にもお伺いしたいところでもありますが、日本の国内でも、もしパンデミックの発生源なんかが出てこないために、このジビエの捕獲販売に関して若干の注意が必要ではないかということとか、それから、ペットとの関係で、野生動物をペットにしている場合が結構あるので、その接触とかとの関係で、法的な面も含めて何か対応しておかなくていいかとか、そういう問題があると思いますし、あと、アフリカのそのブッシュミートの捕獲との関係では、採掘とか伐採のときにブッシュミートを捕獲しないようなことをグリーンファイナンスの中で指標に入れるようなことが考えられないかとか、そういうこともちょっと考えないと、今回ひどいことになったわけですけれども、これは必ずしもこれでおしまいで、もう100年はないとかという、スペイン風邪が起きた100年前と同じように100年はないとは思わないほうがよさそうなので、そういう意味ではいろいろ再発の防止ということも考えなくちゃいけないのかなと。その点に関して、環境問題が実は関連してくるんじゃないかということを申し上げておきたいと思います。

 最後にもう一点ですけれども、先ほどもご指摘があったように、命の産業というのは非常に重要だと思っていまして、農業のことがこの資料の中では中心に書いてあったと思います。それももちろん重要ですが、今回、食糧不足にならなかったのは不幸中の幸いだったかとは思いますけれども、マスクの問題とか、人工呼吸器も足りないとか、PCR検査ができなかった一つの理由に検査キットが足りないとか、ちょっと物づくり大国とはなかなか言えないような状況が発生したということがあり、「連帯なき依存」というのは、これはフランスの哲学者が言っている言葉ですけれども、グローバル社会が「連帯なき依存」の状況にあるということが今回分かってしまったので、やはり医療機器等も含めて、国産品の製造の拠点を確保していくことが必要だということが明らかになったのではないかと思いまして、この点は今回の教訓として忘れないでいく必要があるのではないかと思います。

 以上でございます。どうも失礼します。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に、髙村委員、お願いします。

○髙村(ゆ)委員 ありがとうございます。

 3点申し上げたいというふうに思っております。事務局のほうで大変丁寧にまとめてくださっているんですけれども、ぜひ盛り込んでいただけないかという視点を三つほど申し上げたいと思います。

 一つは、ジャック・アタリの「命の産業」というのを引いていただいているんですけれども、もちろん、その背景にそういう考え方はあると思うんですが、むしろ今は感染症の流行の中で、国民の価値観って随分変わってきているように思っております。特に、生命ですとか健康、それから、それを支える環境の価値というものが再発見されているというふうに私などから見えます。

 これ、特に健康という点で、これはぜひ、この考え方の中にも強調していただきたいと思うんですけれども、今年の5月に世界保健機関が総会時に、先ほどからありますグリーンな復興に向けたマニフェストというのを出しておりますけれども、その中で七つほど出していますが、人の健康の源としての自然の保護と保全というところから始まって、まさに、その健康と環境というのが不可分で、これをやはり環境の保全と健康のための様々な対策の必要性というものを論じています。ぜひ、その視点を入れていただきたいというふうに思っております。

 レジリエンス、例えば、災害対応とか適応策という点で書いてくださっていますが、その文脈では、環境省がもともとやっていらした汚染対策、特に大気汚染に関しては、既に医学論文の中で、今回の感染症については大気汚染で疾病を抱えている者にとっては、より重篤な症状が出ることが論文の中で紹介をされておりますけれども、そういう意味では従来の伝統的な汚染、環境省の従来の政策のところも、やはりこの中できちんとやるべき対策になっているのではないかというふうに思っております。

 それから、二つ目が、先ほどからこの中に書かれています、その分散型の国土利用・地域づくりというのは全くそのとおりで、特に感染症、あるいは気象災害を含めた複合的なリスクにレジリエントな国土をどうやってつくるかというのが大きな課題になっていると思います。

 こちらにもありました「コンパクト+ネットワーク」といったような考え方が本当に必要な状況になっていると思うんですが、改めて、しかしもう一度、この一極集中の現状について、きちんと総括をする必要があるのではないかと思っております。

 といいますのは、都市、あるいは大都市集中、あるいは大都市一極集中は、ここ50年間ずっと日本の国土形成の課題として指摘をされてきたことだと理解していまして、しかしながら、なかなかそれが解消されないで、若干、東京への流入は、ここ数年、減少はしていないですけれども、少し伸びは落ちていますけれども、しかしながら、この50年の課題をどうやって解決するかという点であります。

 先ほど、竹ケ原委員から人口動態の話もご質問といいましょうか、あったように思いますけれども、国交省のところでお調べになったところでは、地方から一度、都市圏に人口が流入している。その上で、都市圏から東京に人口が流入をしているといったような動態が見えてまして、今、申し上げた、本当に地域分散型の国土形成をするときに、何が課題なのかということをやはりきちんと見る必要があると思います。

 安井先生が「人」とおっしゃった点、まさにそれで、恐らく雇用ですとか地方の生活環境も含めて、地方がやはり、より魅力的な生活の場にならないといけない、そういう力を持った地方にならないといけないんだろうというふうに思っていまして、その中にその地域循環共生圏の役割というのがあるんだと思います。

 ただ、事務局の中にあります「ヒューマンスケールのコンパクトシティ」、隈先生の、これはコミュニティ移動役割等々を議論するという意味ではとってもいいんですが、住民が必要とする公共サービスを提供するような基盤となる地方という単位が何なのかといったような点も含めて、少し段階性、レイヤーがあるように思っております。

 さらに、地方と私、言ってまいりましたけれども、他方で、恐らく大都市はこれから、人口はそれなりにあるけれども、独り住まいの非常に高齢化した世帯によって構成をされる都市ということも、先が、人口動態を見ていると見えてくるわけであります。そういう意味で、少し、このあるべき国土像というものについては、もう少し議論をしたいところでございます。

 最後ですけれども、もう何人かの委員がおっしゃっておりましたが、ここ今の状況から、よりよく経済復興、社会復興をしていくために、やはり幾つか環境省でもリーダーシップを執ってお願いをしたいことがございます。

 この状況下でこれから人口減に向かっていく中で、様々な省も、どういうふうに長期的な視点を持ってこの問題に対処するかを考えていると思います。国交省もそうですし、経産省も、例えば電力インフラの在り方等々を議論しているわけであります。デジタルもそうでありますし、恐らく農業もそうだと思うんですけれども、幾つかやはりそうしたインフラ形成も含めて、省を越えた共通のビジョンと、必要なところにきちんとお金を投じるという統合的な施策と、その施策の執行をどれだけ本気でやれるかというのが鍵だと思っております。

 先ほど言いましたように、人口の大都市集中は50年間解消しないできた問題ですから、これを本当に地方分散型に変えていくとすれば、それをどうするのかというのを、どこまで本気を持って、省庁を越えて統合的にやれるかという、そういう課題だというふうに思っております。

 恐らく鍵はビジョンを共有すること、それから、お互いの権限の中で、統合的に、いかに実施していくか。そして、もう一つは恐らく、この復興を、大きくインフラも含めて、将来のグリーンな在り方に変えていく機会とするということであるとすると、財政規律をどうするか。例えば、グリーンなものをどういうふうに促していくか、民間の投資をどういうふうに促すような施策が取れるか、こうした点について、ぜひ、さらに議論を深めていただきたいと思っております。

 以上でございます。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、次に、堅達委員、お願いいたします。

○堅達臨時委員 今、ほかの先生方がおっしゃってくださったこと、非常に共感しております。特に、この森林破壊とか、あるいは、永久凍土が溶けて、そこから未知のウイルスが出てくるといったような、パンデミックはこれからも襲いかかってくるということで言いますと、まさに、このパンデミックにも気候危機にも強い分散型社会を目指すという強力な目的意識が書かれていることは、とてもすばらしいことだと感じています。

 ただし、やっぱりその理念だけでは人は動かないというのが実際の問題としてありまして、本当に本気で地域の分散型社会を目指すというならば、やはりそのネットワークでコアとなるような拠点を大事にするとか、そこに予算をつけるといったことを目に見える形でやらないと、実はオーバーキャパシティーになってしまう。

 コロナの場合、実は2009年に新型インフルのパンデミックがあったんですけれども、その後、それを全く教訓としないで、保健所の予算とか数を削減されてしまったんですね。このことが今、地域の保健所の現場の悲鳴というのが聞こえてくるような大変な状況になっておりまして、やっぱりお金を投じない限りは、地域で頑張ると幾ら言っても成り立ちませんので、この機会にここまで分散化社会を言うのであれば、思い切って、しかも素早くお金をつけるということをぜひしていただきたい。

 ニューヨークなんかは、この機にトレーサーと言って、3,000人ぐらい、コロナの感染のつながりを追う人をたちまち雇用したりしているんですけれども、スピード感を持ってここを拡充していくというのが大事かなと思います。

 2点目は、グリーンリカバリー、まさに皆さんおっしゃるとおり、これがコロナ後に目指すべき世界、社会の在り方だということが、国民に、残念ながら、日本の場合はまだ胸に落ちる形で伝わっていないと思います。分かりやすいメッセージがやっぱり必要で、その点、EUとか、アメリカももうトランプ後を見据えているのかもしれませんけれども、4月ぐらいの段階から、このグリーンリカバリーについての発信がものすごく多いと思うのですが、韓国もそうですね、文在寅大統領、グリーンとデジタルということをはっきり言ったりして、日本もやっぱりもっと分かりやすい言葉で、ここが大事なんだということを、きちっとメッセージを言っていくと。

 それと、髙村先生もおっしゃっていましたけれども、そのためにはやっぱりお金も資金源も必要なわけで、ちゃんと税とか、次世代EUでプラスチックの廃棄物税をやろうとしているという話も聞きますし、先ほどからお話が出ているカーボンプライシングの問題もそうですけれども、この機に仕組みも整えるというビッグチャンスにぜひしていただきたいなというふうに思っております。

 この分かりやすいメッセージを伝えるときには、グリーンリカバリーを言う以上は、やっぱり、今年、COP26ですとかCOP15が残念ながら全部延期になってしまいましたけれども、国際社会に通用する目標値を明確にして、これを機に併せてちゃんと国民にも発信したり、石炭政策の行方みたいなことも併せて、いかに私たちが目指していくのかというところを、ちゃんと発信していただきたいなというふうに思います。

 それで、この機会に遅れている再エネの送電網の強化だったり、EUは併せてグリーンリカバリーでEVの充電拠点を、100万か所を2030年までに増やすとか、分かりやすい、国民に届くようなことも言っているので、この辺りの政策はぜひ他省庁と連携して示していっていただきたいなと。

 その際に、デジタル化がキーだと思うんですけれども、ちょっと今回の会議も正直負荷がかかるからということで、皆さんのお声もお顔も見ないで議論が2時間半にもわたって進むというのは、やや先進国的ではないのかなと、正直、もっとこの辺、本気で地方分散型の社会を目指すのなら、環境省さんも率先して、もっとこういうネット環境も含めた整備を直ちに行っていただきたいというふうに思うところもあります。

 あと、国民にやっぱり分かりやすく伝えるという意味で、気候変動と防災という、せっかく出てきたこの国民に響く分野での連携というのも、ぜひぜひ進めていただければなというふうに思います。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 それでは、中島委員、お願いいたします。

○中島臨時委員 中島です。ありがとうございます。

 事前に提出した意見のうち、2点だけ、改めてお話させていただきます。

 1点目「分散化」と「集約化」についてです。国土利用について、まず一極集中から分散化に向かい、その後に一定程度の集約化も必要ということですが、どのくらいの集約化を考えるか、ということです。東京を縮小コピーしたような「ミニ東京」が各地にできるということにならないように注意することが必要と思っています。

 理由は二つあります。ウィズコロナがまだしばらく続くことを考えると、密への配慮が求められるだろうということが一つ。二つ目としては、東京の今の都市のシステムを真似て、外形的なシステムを整えるだけでは、結局、幸福度は上がらないのではないかと思われるからです。資料2-3の49ページ「幸福度と地域性」では、データ自体が少し古いですが、沖縄が1位、その他九州で幸福度を感じている県が多いようです。コミュニティや個人でどうなったら幸せを感じるのかということを都市の在り方と同時に考えていくことが必要で、いわゆる「コンパクトシティ」といった概念も、ウィズコロナを踏まえ、既成概念を一旦リセットして、そこに暮らす人々の幸福度も上がるような方策で議論していきたいと考えます。

 今、コロナをきっかけに、都市自体の在り方が問われています。サプライチェーンが分断されたことで人や物の行き来が難しくなり、都市における集約化、大量生産、大量消費のシステムが成り立たなくなっていく中、地方で行われる「お裾分け」、「シェアリング」、「自給自足」、「自然の循環」などの概念をいかに入れ込んで地方分散のまちづくりをしていくか、すなわち地方で学んだことを都市に活かしていくということは、日本全体の都市と地方の両方の発展につながるのではないかと思っています。

 それから、意見の2点目は、デジタル化と脱炭素化のイノベーションについてです。先ほども出ていましたが、デジタルと地方の相性というのは非常に良いのではないかと思います。労働力不足についてはロボットで補うとか、医療については遠隔医療をやるとか、交通インフラが自動運転になるとか、地方に分散して昔の生活に戻るということではなくて、デジタルと組み合わせて地方を活性化していくということが必要です。それにプラスして、イノベーションも地方では起こしやすいのではないかと考えます。

 理由としては、社会課題がすでに顕在化しており、イノベーションを起こすというニーズが高いということが一つ目です。それから、人口規模が小さいのでイノベーションに向けて非常に合意形成がしやすいというのが二つ目です。それから、三つ目としては、既得権を持つ関係者が少なく、その新しい技術をより社会実装しやすいからです。実装しないと結局最後はコマーシャル化、所有化できないことから、この社会実装というのは大事です。

また、脱炭素化についても、今後、イノベーションをどんどん起こしていかなければならないわけですが、地方は社会実装も含めたイノベーションの創出の拠点として、非常に有望ではないかと考えています。

 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。

 石田委員は今、挙手アイコンが表示されておりますけれども、ご発言はございますか。

○石田臨時委員 いや、結構です。

○武内部会長 分かりました。どうもありがとうございます。

 大分、もう終了の時間に近づいてまいりましたので、大変恐縮ですけれども、ご意見を頂くというのはここまでにさせていただきたいと思います。

 それでは、環境省のほうから、頂いたご意見に対して、ご発言をお願いしたいと思います。

○中島計画官 環境計画課の中島でございます。

 貴重なご意見、どうもありがとうございました。頂いたご意見、いずれも非常に重要な視点で、今日頂いたご意見を踏まえて、ぜひバージョンアップの方向を考えていきたいというふうに思っています。

 浅野先生のほうから、この第六次の計画に向けてというふうな、そんなお話もございましたし、幾つかの先生からは、ビジョンを考えていくべきであるとか、提言として求めるべきというお話もございましたので、そのご意見も踏まえて、より深めていくことを考えていきたいと思っています。

 環境計画課のほうで、今後の基本計画の方向性であるとか、こういった分散型国土について、議論を深める検討の場を設けることを考えておりまして、そういった場でも深めながら、今頂いたご意見を、また庁内横断的なチームで検討を深めていきたいというふうに思っているところでございます。

 少し細かい点ですけれども、大塚委員のほうからご質問もございましたので、自然局とも相談をしておりまして、一部回答したいと思いますけれども、ブッシュミート、野生動物の捕獲のお話がございました。こういった野生動物との接触動態についての対応は考えていく必要があるというふうに考えておりますが、ジビエの捕獲販売について一定の注意を払う必要があるのではないかというご意見でございましたけれども、今現在のところ、そのジビエの捕獲販売に関して、厚生労働省で野性鳥獣肉の衛生管理に関する指針が示されているということで、その中には野生動物由来の感染症対策の観点も含まれているということと、あと、種の保存法や動物愛護法での対応の必要もあるのではないかとのご質問でございましたけれども、令和元年6月に成立した改正動物愛護管理法や、その附帯決議を踏まえて、本年4月に改正した動物愛護管理法指針につきましても、人類共通感染症防止等の観点から、動物との触れ合い等について、その使用管理の在り方について検討、整理するということにしておりまして、関係省庁とも情報共有をしながら必要な検討を行っていくということを考えております。

 こういった形で、この野生生物の関係も、環境省の中でも議論を深めていきたいというふうに思っております。

 また、髙村先生のほうから、関係省庁ともぜひ共有のビジョンを持っていくべきではないかというご指摘がございました。国土審議会でも同じ議論がされていまして、私もオブザーバーとして参加しておりますけれども、今回のことを契機に、関係省庁ともしっかり議論を深めていきたい、共通のビジョンを置けるような議論をぜひしていきたいというふうに思っております。

 先生方から頂きましたご意見、ご指摘、しっかり踏まえて、この国土のペーパーについても、ぜひ充実をしていきたいと思っておりますし、また、ご相談ができるようにしていきたいと思っているところでございます。

○武内部会長 すみません、追加でご質問、ご意見のある方がおられるということを今は聞きましたけれども、ちょっと見ていただきますともう時間がほとんどありませんので、通常ですと2時間で回していて、今回は無理にお願いして2時間半にしていただいておりますので、恐縮ですけれども、別途、文書で環境省にご提出いただくよう、私のほうからお願いをさせていただきたいと思います。

 ということで、この後、全体を通じてのコメントということで、白石審議官にご発言をお願いします。

○白石審議官 環境省の審議官をしております白石でございます。先週21日に着任をいたしまして、上田審議官の後任で参りました。

 すみません、ちょっと今日、所用がございまして、最後の1時間半の議論しか拝聴しておりませんけれども、コロナ後、ポストコロナ・ウイズコロナにおけるそのレジリエントな地域について、各委員の先生方の非常に示唆に富むお話をお伺いいたしました。

 まさに、ご指摘のとおり、コロナにおいて実際に我々が感じていることというのは、地域循環共生圏の考え方というのが実は非常に大事だということが、コロナの中でのいろんな問題を通じて実感しているというのが、まさに様々な先生からのご指摘のとおりだと思いますし、我々の非力さの表れかもしれませんが、グリーンリカバリー的なメッセージをもう少し強く出していかなければならないということに関しても、日々感じているところでございます。

 非常に人類共通感染症ということで、自然界と我々の関係がどうなっているのかということもございますし、野生生物との付き合い、自然界との付き合いということに関しても、いろんな問題を投げかけているという問題だと思っておりますし、非常に重要な話でもございますが、何分ちょっとまだ生煮えのところもございますので、引き続き、このテーマについては深掘りをし、浅野先生からもございましたけれども、何らかの政策提言、あるいは建議、そういったものにつなげていけるのかどうかについては、内部でも議論を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 本日は2時間半の長丁場でございましたけれども、各委員の熱心なご議論、大変ありがとうございました。環境省を代表いたしまして深く感謝いたします。

 失礼します。

○武内部会長 どうも、白石審議官、ありがとうございました。

 大変長時間にもかかわらず、大変多くのご意見を頂いたことに関しまして、心より感謝を申し上げたいと思います。

 事務局のほうでは、今日頂いたご意見を踏まえて、今後の施策の展開の参考にするようにお願いしたいと思います。

 特に、最後にちょっとご発言があったと思いますけれども、今のような形で引き取らせていただいたことを重ねてご了承いただきたく、お願い申し上げます。

 それでは、予定していた議題を終了ということにさせていただきますので、本日の審議は終了となります。

 最後に、事務局から連絡事項をお願いいたします。

○大久保補佐 事務局からご連絡いたします。

 本日の議事録につきましては、事務局で取りまとめを行い、委員の皆様にご確認いただきました後、環境省ホームページに掲載させていただきます。

 最後に、今後の総合政策部会の予定でございますが、正式な日程などが決まりましたら、ご連絡させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○武内部会長 初めてのこういうオンラインでの試みで、まだまだ堅達委員が言われるように、ちょっとNHK的な感覚からいうとどうなのかなというふうなこともあったかと思いますけれども、徐々にこういうものに慣れて、皆さんがもっと快適な環境で、こういうことが、会議が進められるようになれば、今後は例えばフィジカルな会合と、それから、バーチャルな参加をうまく組み合わせて、それぞれの委員の方にとって最適な参加形態を実現していくというようなことにもつなげていく、その第一歩にしたいというふうに思っておりますので、どうぞ引き続きよろしくお願いしたいと思います。

 本日はどうもありがとうございました。

午後5時31分 閉会

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