放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和元年度版、 HTML形式)

MENU

第3章 放射線による健康影響
3.7 がん・白血病

ヨウ素について

閉じる

ヨウ素は甲状腺ホルモンの原料です。ヨウ素は日本人にとって身近な海藻や魚介類に多く含まれています。
厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準」では、ヨウ素は推定平均必要量が1日0.095mg、推奨量が1日0.13mgとされています。日本では、海藻や魚介類を多く摂取する食習慣があるため、必要量に対して十分にヨウ素を摂取していると考えられます(1日推定約1~3mg)。
日常的にヨウ素を摂取していると、常に甲状腺にヨウ素が足りている(充足)状態となります。ヨウ素充足状態では、新たにヨウ素を摂取した場合でもヨウ素の甲状腺への取り込み率は小さく、多くが尿として排出されることが分かっています。
そのため、原子力発電所事故等で放射性ヨウ素が放出された場合、日常的にヨウ素を摂取している集団では、放射性ヨウ素の甲状腺への蓄積が低く抑えられます。

本資料への収録日:2017年3月31日

ページ先頭へ