放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和元年度版、 HTML形式)

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第2章 放射線による被ばく
2.2 原子力災害

原子炉事故による影響

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原子力施設で緊急事態が発生し、気体状の放射性物質が漏れると、放射性雲(プルーム)と呼ばれる状態で大気中を流れていきます。この放射性雲には放射性希ガスや、放射性ヨウ素及び放射性セシウム等のエアロゾル(微小な液滴や粒子)が含まれています。
放射性雲が上空を通過する間、その付近の人は雲中の放射性物質からの放射線により外部被ばくを受けます。また、放射性雲中の放射性物質を吸入すると、内部被ばくを受けます。
放射性希ガス(クリプトン、キセノン)は、地面に沈着せず、呼吸により体内に取り込まれても体内にとどまることはありません。しかし、放射性ヨウ素や放射性セシウム等のエアロゾルは、放射性雲が通過する間に少しずつ落ちてきて、地表面や植物等に沈着します。このため、通過後も沈着した放射性物質からの外部被ばくがあるほか、汚染された飲料水や食物を摂取すると、内部被ばくを受けることになります。
(関連ページ:上巻P23「外部被ばくと内部被ばく」上巻P30「原子炉内の生成物」

本資料への収録日:2013年3月31日

改訂日:2019年3月31日

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