放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和元年度版、 HTML形式)

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第1章 放射線の基礎知識
1.3 放射線

放射線はどこで生まれる?

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α(アルファ)線β(ベータ)線、γ(ガンマ)線、X(エックス)線という名前は、これらの放射線が発見された当時、その実体が分からないために付けられた名称です。今では、α線とは、陽子2個と中性子2個からなるヘリウム原子核が高速で飛び出したものであることが分かっています。またβ線は原子核から飛び出した電子です。ヘリウム原子核は、電子の約7,300倍の重さです。α線やβ線を出した直後の原子核は、通常、まだエネルギーが高く、不安定な状態なので、γ線を出して、より安定した状態になろうとします。しかし中にはγ線を出さないものもあります。
α線、β線、γ線が原子核から放出されるのに対し、X線は原子核の外側で発生する電磁波です。X線と異なり、γ線は原子核から発生しますが、どちらも実態は同じ電磁波です。中性子は、原子核を構成する粒子の一つです。原子核が核分裂する等の際に運動エネルギーを持って原子核の外へ飛び出す中性子のことを中性子線といいます。
(関連ページ:上巻P14「放射線の種類」上巻P15「電離放射線の種類」

本資料への収録日:2013年3月31日

改訂日:2019年3月31日

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