放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和5年度版、 HTML形式)

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第3章 放射線による健康影響
3.3 確定的影響(組織反応)

様々な影響のしきい値

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放射線の感受性は臓器によって異なります(上巻P92「臓器・組織の放射線感受性」)。
精巣は最も感受性が高い臓器の一つです。一度に0.1グレイ(100ミリグレイ)以上のγ(ガンマ)線等の放射線を受けると、精子数が一時的に減少する一時的不妊を引き起こすことがあります。これは、精巣にある精子を作り出す細胞が損傷を受けたために起こります。
また、骨髄が0.5グレイ(500ミリグレイ)以上の被ばくをすると、造血能が低下し、血液細胞の数が減少します。
確定的影響(組織反応)の中には、白内障のように発症するまでに数年掛かるものもあります。
なお、白内障のしきい値は1.5グレイとされてきましたが、最近国際放射線防護委員会(ICRP)はそれより低い0.5グレイ程度に見直し、眼の水晶体に対する職業被ばくの新しい等価線量限度を設けました。

本資料への収録日:2013年3月31日

改訂日:2021年3月31日

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