放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和7年度版、 HTML形式)

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第2章 放射線による被ばく
2.5 身の回りの放射線

トリチウムの性質

トリチウムの性質
トリチウムの性質
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トリチウムは、水素の放射性同位体で、日本語では「三重水素」と呼ばれます。物理学的半減期は約12.3年で、低エネルギーのβ(ベータ)線を放出します。このβ線は紙一枚で遮蔽できるほど弱く、外部被ばくによる影響はほとんどありません。
自然界では、宇宙線によってトリチウムが生成され、一般の水素と同じように酸素と結合して水分子の一部として存在します。そのため、大気中の水蒸気、雨水、海水、水道水など、私たちの身近な環境にも広く含まれています。また、トリチウムは原子力発電所の運転によっても人工的に発生しますが、この場合も自然界と同様に水分子の一部となるため、通常の処理設備で分離・除去することは困難です。
体内に取り込まれた場合でも、トリチウムを含む水(トリチウム水)は生物学的半減期が約10日と短く、速やかに体外に排出されます。特定の臓器に蓄積することもなく(上巻P31「原発事故由来の放射性物質」)、経口摂取時の預託実効線量係数は0.000018μSv/Bqと、他の放射性核種と比べても非常に低い値です(上巻P57「実効線量への換算係数」)。
(関連ページ:下巻P14「タンクに保管されている水の処理方法」

【参考資料】

トリチウムの基礎知識について:

・ 安全・安心を第一に取り組む、福島の“汚染水”対策②「トリチウム」とはいったい何?
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/osensuitaisaku02.html

トリチウムが人体に与える影響について:

・ 安全・安心を第一に取り組む、福島の“汚染水”対策③トリチウムと「被ばく」を考える
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/osensuitaisaku03.html

本資料への収録日:2019年3月31日

改訂日:2026年3月31日

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