放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料
(令和7年度版、 HTML形式)

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第2章 放射線による被ばく
2.4 線量測定と計算

体内放射能と線量評価

体内放射能と線量評価
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ホールボディ・カウンタでは、測定日当日の体内放射能量を測ることが可能ですが、他の測定機器同様、機械の性能や測定時間によって検出限界が決まっています。
放射性セシウムの生物学的半減期上巻P11「半減期と放射能の減衰」)は成人で70~100日のため、初期被ばく量の推定は原発事故後1年程度が限界です。図に示されているように、体内に取り込まれたセシウムの放射能は、年齢に応じた生物学的半減期によって減少し、生物学的半減期の長い成人でも摂取から1年程度が過ぎると、初期被ばく線量の推定が難しくなります。したがって、それ以降のホールボディ・カウンタ測定は、日常生活で口にする飲食物によって体内に蓄積する放射性セシウムを検査する目的で行われます。(上巻P61「内部被ばく量の体外計測のデータ」)。
生物学的半減期の短い子供では、ホールボディ・カウンタによる放射性セシウムの初期被ばく線量の推定は、より早い段階で困難となります。また、日常生活から受ける被ばく線量の推定に関しても、成人に比べて飲食物からの放射性セシウムの摂取が少ないために、ホールボディ・カウンタ測定において検出限界未満となることが多くなります。したがって、このような状況の場合、子供の内部被ばく状況を把握するには、子供と行動を共にした成人(親など)をモニタリングする方が合理的と考えられます。
体内放射能の測定結果から預託実効線量(上巻P56「預託実効線量」)を予測するためには、急性か慢性か、吸入か経口か、いつ摂取したのか等を踏まえて、適切な仮定とモデルを選ぶことが必要となります。
なお、ヨウ素131のように実効半減期が短い放射性核種は、体内の放射能が急速に減少するため、時間が経過すると検出が困難になります。また、ストロンチウム90はβ(ベータ)線のみを放出し、γ(ガンマ)線は放出しないため、ホールボディ・カウンタでは測ることができません。

本資料への収録日:2013年3月31日

改訂日:2026年3月31日

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