保健・化学物質対策
東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議 第2回議事概要
日時
平成25年12月25日(水)17:00~19:00
場所
東京都内(イイノカンファレンスセンター Room B)
出席者
- (専門家)
- 明石委員(座長代理)、阿部委員、石川委員、遠藤委員、大久保委員、春日委員、佐々木委員、宍戸委員、清水委員、鈴木委員、祖父江委員、長瀧委員(座長)、中村委員、伴委員、本間委員、栗原氏(放射線医学総合研究所)
- (環境省)
- 井上副大臣、浮島大臣政務官、塚原部長、桐生参事官 他
被ばく線量に係る評価について
- (1)事故初期のヨウ素等短期半減期核種による内部被ばく関係
- 資料1の54ページまでについて、事務局(環境省)より説明。委員の主なコメントは以下のとおり。
- 事故直後に測定した、小児甲状腺の実測データについて、バックグラウンドの影響があるとしても、感度の非常に高いシンチレーションサーベイメータを用いて計測した結果は、集団のスクリーニングのデータとして科学的に信頼できるのではないか。
- 短半減期の核種(ヨウ素、テルルなど)の寄与についても検討すべきではないか。チェルノブイリのデータでは+30%程度の寄与がある。UNSCEARの報告書にデータがある。
- バックグラウンド値の測定方法について、検証の必要があるのではないか。
- 甲状腺のスクリーニング検査とホールボディカウンタによる検査双方が同一の人に行われている場合において、その両者の整合性があるものなのかどうかという検討が重要ではないか。
- 実測データとシミュレーション結果の違いを検討するためには、住民の行動を調べることが必要ではないか。
- 小児甲状腺の実測データについては、集団としてのスクリーニングデータとして は精度が保たれているとの意見で概ねの共通認識が得られたが、バックグラウンド 値の測定法について、検討が必要との意見があったことから、次回の専門家会議で バックグラウンド値の測定について再度、議論を掘り下げることとなった。
- (2)事故初期の外部被ばく関係
- 資料1の55ページから97ページまでについて、事務局(環境省)より説明。委員の主なコメントは以下のとおり。
- それほど大きくないかとは思うが、甲状腺の外部被ばくの寄与についても示す必要があるのではないか。
- 今中先生のデータは、屋内滞在時間や建物の遮蔽係数、測定期間などの違いから、福島県民健康管理調査の基本調査と異なっているのではないか。
- 福島県民健康管理調査の基本調査について、18パターンの避難経路に基づく外部被ばく線量推計や、線量推計の前提としている屋内の遮蔽係数等は、その過程に専門家で検討されており、その検討において信用できるも のとされている。
- 福島県内の外部被ばく線量推計については県民健康管理調査の基本調査で精度が保たれているとの評価がなされた。
その他(第1回専門家会議の主な意見に対する補足説明)
ヨウ素129の土壌沈着からの推計例、小児の健康診査データについて、事務局(環境省)より前回の補足として説明がなされた。