保健・化学物質対策
用語集─は行
バイオマーカー/ biomarker
ある物質の吸収量、代謝量、あるいは生物学的有効量すなわち感受性と抵抗性、固有反応といったその物質に対する反応性を測定することができ、その物質への暴露、健康に及ぼす影響、病気になりやすさの指標となる細胞または分子。
排卵/ ovulation
卵胞から卵子が排出すること。
ばく露量/ exposure
集団または個人がさらされるある因子の量。
バソトシン/ vasotocin
バソプレッシンおよびオキシトシンと類似の採用をもつ、一部の脊椎動物の下垂体後葉のノナペプチドホルモン。抗利尿ホルモン。
ビテロゲニン、ビテロジェニン/ vitellogenin
卵黄の前駆蛋白。エストロゲンで産生刺激。
ヒトHeLa細胞/ HeLa cells
培養源となった子宮頸部癌の患者名Henrietta Lacks(1951年死去)に因んだ、ヒトで初めて継代培養に成功した子宮頸部癌由来の細胞株。
フィードバック/ feedback
一般的に、ある反応や系が原因となって生じた事象が、もとの反応や系に影響をもたらすこと。抑制的に働く負のフィードバック(負帰還)と促進的に働く正のフィードバック(正帰還)があり、自動制御の原理である。生物では、ホメオスタシスを維持する重要な機能である。
副甲状腺/ parathyroid gland
小さな2対の内分泌腺で、甲状腺の後面の結合組織内に埋没している。カルシウムおよびリンの代謝を調節するホルモンを分泌する。
副腎/ adrenal gland,suprarenal gland
左右腎臓上端に位置を占めるほぼ三角形の平たい臓器で横隔膜脚に付着する。内分泌腺の1つで、髄質からはエピネフリンとノルエピネフリン、皮質からはステロイドホルモンが分泌されている。
副腎皮質刺激ホルモン/ ACTH: adrenocorticotropic hormone
脳下垂体前葉のホルモン。副腎皮質の栄養と発育を支配し、その機能活性を高め、副腎外の脂質代謝活性を持つポリペプチド。
副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン/ CRH: corticotrophin-releasing hormone
視床下部によって分泌される因子で、下垂体を刺激して副腎皮質刺激ホルモンの分泌を促す。
副腎皮質ホルモン/ adrenocortical hormones
ヒト副腎皮質から分泌されるホルモン。
プロゲスチン/ progestin
プロゲステロン、プロジェステロン/ progesterone
プロゲスチンの一種。黄体分泌の主成分と考えられている抗エストロゲン性ステロイドで、黄体や胎盤から分離されるか、合成で作られる。
プロゲステロン受容体、プロジェステロン受容体/ progesterone receptor
プロゲステロンの細胞内受容体。しばしば乳癌で過剰に発現する。
プロスタグランジン/ PG: prostaglandin
多くの組織中にある生理的活性物質の一群。作用は、血管拡張、血管収縮、腸管平滑筋または気管支平滑筋の刺激、子宮刺激、脂質代謝に影響を与えるホルモンに対する拮抗作用などがある。
プロテオミクス/ proteomics
プロラクチン/ prolactin
黄体刺激ホルモン。乳汁分泌と妊娠中の乳房発育を刺激する脳下垂体前葉のホルモン。
変態/ metamorphosis
形態、構造、機能における変化。
ホルモン/ hormone
身体の器官や機能的効果を発揮する部位でつくられ、血液によって他の器官や部位に運ばれる化学物質。その効果の特異性により、1つまたは数多くの器官の機能活性やときには構造を変えることができる。
参考資料:
※1:環境省環境保健部環境リスク評価室(2011)化学物質の環境リスク評価 第9巻
※2:環境省 化学物質の生態影響試験について http://www.env.go.jp/chemi/sesaku/01.html
※3:化学物質の内分泌かく乱作用に関する今後の対応 -EXTEND 2016-
※4:平成22年度第1回ExTEND2005 作用・影響評価検討部会 資料3
引用文献:
※5:ステッドマン医学大辞典編集委員会(2009)ステッドマン医学大辞典 改訂第6版 メジカルビュー社
※6:日本語バイオポータルサイト Jabion 用語解説