本文へジャンプ

環境省保健・化学物質対策科学的知見の充実及び環境リスク評価の推進化学物質の内分泌かく乱作用に関するホームページ取組紹介環境省の取組:OECD協力事業 >ExTEND2005における両生類試験法開発について

取組紹介

取組紹介
環境省の取組

「国際協力関連事業」

ExTEND2005 における両生類試験法開発について

H21 第1回 ExTEND2005 作用・影響評価検討部会
09.10.16
資料 1-2

ExTEND2005 における両生類試験法開発について

1.変態アッセイ

(1)経緯

The OECD Work on ED:A Special Activity of the Test Guideline Programme添付資料1:The OECD Work on ED:A Special Activity of the Test Guideline Programme

2001 年のOECD 会合において、両生類を用いた内分泌かく乱作用のスクリーニング・試験法の開発が開始された。2004 年からは、両生類変態アッセイの標準化を目的としたリングテストが実施され、試験法の有用性や妥当性等が検証された。

フェーズ1からフェーズ3までの検証作業の結果、アフリカツメガエル幼生を用いた3 週間の試験としてプロトコルが作成された。現在、OECD 事務局及び関係各国の協力のもとテストガイドライン案が改定され、2009 年3 月のWNT において審議され、承認された(添付資料1)。

フェーズ1:2004 年~2005 年
試験物質 テトラヨードチロニン:甲状腺ホルモン作用(変態促進)
プロピルチオウラシル(PTU):抗甲状腺ホルモン作用(変態抑制)
フェーズ2:2005 年~2007 年
試験物質 テトラヨードチロニン:甲状腺ホルモン作用(変態促進)
イオパノ酸:脱ヨード化酵素阻害作用(発生異常・甲状腺異常)
パークロレート:ヨード取り込み阻害作用(甲状腺異常)
フェーズ3:2007 年~2008 年
試験物質 ベンゾフェノン2:弱い抗甲状腺ホルモン作用(甲状腺異常)

(2)変態アッセイ試験法について

両生類を用いた試験法の概要(1) 添付資料2:両生類を用いた試験法の概要(1)

「変態アッセイ」とは、甲状腺ホルモンによって制御されているカエルの“変態”に着目し、尾の退縮や肢の形成等に代表される、形態変化をエンドポイントとして、甲状腺ホルモンかく乱作用を評価する21日間の試験である(添付資料2)。

2.両生類パーシャルライフサイクルテスト

(1)経緯

OECDテストガイドラインプログラムにおける両生類試験法の進捗状況 添付資料1:OECDテストガイドラインプログラムにおける両生類試験法の進捗状況

OECD における両生類を用いた試験法開発は、これまで変態アッセイの開発が優先的に進められてきた。変態アッセイの開発が収束しつつある現在、「両生類のための試験法を開発すべき段階に入った」との認識の下、OECD 第4回両生類専門家会合及び、日米二国間協力事業における第5回実務者会議において、日米を軸に、両生類パーシャルライフサイクルテストの開発を検討することが確認され、2009 年3 月のWNT 会議にて、SPSF が受理された(添付資料1)。今後、日米の二カ国を軸に試験プロトコルを調整し、リングテストを実施する。

(2)パーシャルライフサイクルテスト試験法について

両生類を用いた試験法の概要(2) 添付資料2:両生類を用いた試験法の概要(2)

「両生類パーシャルライフサイクルテスト」とは、孵化から性成熟までばく露し、両生類の発生・成長・繁殖への影響について調べることを目的とした、42週間程度の長期ばくろ試験である(添付資料2)。試験動物であるニシツメガエルは、アフリカツメガエルと比べて性成熟の期間が短く、また、染色体が2倍体であり、遺伝子解析も進んでいることから、本試験において使用されている。なお、プロトコルの詳細については、現在、米国と調整中である。

添付資料

添付資料