大臣談話・大臣記者会見要旨

眞鍋淑郎先生のノーベル物理学賞受賞を受けた山口壯環境大臣談話

○ 本年のノーベル物理学賞を、米プリンストン大 上席研究員、国立研究開発法人海洋研究開発機構フェロー である眞鍋淑郎先生が、その優れた御業績により受賞されたことに、心からの敬意と祝意を表します。

○ 眞鍋先生は、地球温暖化予測に関わる大気と海洋の動きを組み込んだ気候モデルの開発に世界で初めて成功しました。そのモデルを用いて、地球大気中の二酸化炭素濃度の増加が地球の気温上昇を引き起こすことを、世界に先駆けて明らかにしました。

○ この気候モデルは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)の第1次評価報告書の温暖化予測にも用いられました。その後も、眞鍋先生の多数の論文はIPCCが公表した報告書においても引用されており、気候変動分野において多大なご貢献をされました。その貢献が、その後の、サイエンスに立脚した気候変動対策の基盤になっています。

○ 今回の受賞が、気候変動問題に対する関心をより一層高めることを期待します。また、環境省としても、喫緊の課題である気候変動問題の解決に向けて、2050年カーボンニュートラル、温室効果ガスの2030年度46%削減という目標の実現を目指し、あらゆる政策を総動員して全力で取り組んでまいります。