大臣談話・大臣記者会見要旨

山口大臣記者会見録(令和3年12月10日(金)9:35~9:42 於:衆議院本会議場正玄関側)

1.発言要旨

今日私からは、2020年度温室効果ガス排出量速報値について、そして令和3年度原子力総合防災訓練の時期の公表及び宮城県下への出張についてお話させていただきます。我が国の温室効果ガス排出量について、2020年度の速報値を取りまとめました。前年度から5.1%、6,200万トン減少して、11億4,900万トンとなりました。2014年度以降、7年連続で減少していることになります。これは、削減目標の基準年である2013年度と比較すると、18%の減少に相当します。詳細な要因分析は、4月の確報値公表時に行いますけれども、新型コロナウイルス感染症の影響もあるものと考えられます。今回の結果を楽観視せず、「2030年度に46%削減。さらに50%の高みに」という目標に向けて、引き続き政府一丸となって、取組を進めてまいります。それから、令和3年度の原子力総合防災訓練について、既に宮城県の女川地域で行うことを発表していますけれども、年明けの2月上中旬に実施する予定です。また、明日12月11日(土)、内閣府の原子力防災担当大臣として、務台副大臣とともに宮城県に出張する予定です。女川町長及び石巻市長を始めとする関係者にもお会いさせていただいて、現場の状況をしっかり把握して、今後の原子力防災体制の充実・強化に生かしていきたいと考えています。以上です。

2.質疑応答

(記者)時事通信の武司です。まず、税制改正についてお伺いします。環境省が夏に要望していたカーボンプライシングについて、今回見送りとなりました。一方で、税制改正大綱の検討事項に、カーボンニュートラル実現に向けたポリシーミックスについて、「成長に資するものとなるかどうかという観点から、専門的・技術的な検討を進める。」というふうに初めて入りました。今回の税制改正で、カーボンプライシングについて、大臣は一歩進んだというふうに感じますでしょうか。受け止めをお願いします。また、今回の税制改正に当たって、産業界はかなりカーボンプライシングについては警戒していたようです。それについても、どう感じられるか、お願いいたします。
(大臣)後段の産業界が警戒されているかどうかということについては、業種にもよると思うんですね。業種によって、多分、航空業界とかあるいは鉄鋼業界もそうかもしれません。それぞれの業界の声、更に私自身もよく聞かせていただきたいと思っていますけれども、業種によっては、また違う受け止めもあろうかと思います。それから、やっぱり経済界全体としては、だんだんこの環境に対する投資、そのものが経済を発展させていくという、今までと少し違った発想が根付きつつあるようにも、私自身は思います。したがって、業種にもよるというふうに申し上げたんですけれども、その経済界それぞれの声をよく、更に聞いていきたいと思います。その上で、どういうふうにこのイノベーションということも活用しながら、環境投資、そのことが経済全体の発展につなげられるかという中では、カーボンプライシングということが前向きに捉えられているところもあると思うんです。そのことの理解を更に深めていきたいとは思います。それから、今回見送られたかどうかということについては、少し表現の違いもあるかもしれませんけど、私自身は見送られたとは考えていません。これまで、前任の小泉大臣、あるいは岸田総理の前の菅総理、こういう方々が一生懸命進めてこられたことがあって、この結果があるんだと思いますけれども、表現的には今おっしゃっていただいたように、カーボンニュートラル実現に向けたポリシーミックスについて検討、このことは環境省の要望も十分反映されたのではないかなと思っています。それは、審議の経過をずっと振り返ってみれば、この項目は引き続き検討するということで整理されたというふうに受け止めていますから、そういう意味では、こういう表現にはなっていますけれども、十分前に進んでいるかなというふうに思います。 それから、そういう意味では、繰り返しになりますけど、業界のそれぞれの声を更に聞いた上で、前に進めさせていただければ。この環境に関する投資、その手立ての1つがカーボンプライシング、そのことによって、経済全体の発展させるように持っていく。そういうことの理解を深めていきたいなと思います。

(記者)テレビ朝日の川﨑です。温室効果ガスの排出量についてなんですけれども、受け止めをお願いしたいんですが、特に「楽観視せず」というところについて、詳しく教えてください。
(大臣)その数値だけ取ってみれば、46%とか50%とかにつながりそうな気もしますけれども、しかし、コロナの影響というものもしっかり踏まえると、あまり楽観視できないなと。やっぱりきっちり削減という動作を緩めずにしていかなきゃいけないなと、そういう趣旨です。

(記者)河北新報社の桐生です。女川の原子力総合防災訓練について伺いたいんですけれども、コロナの影響で、なかなか規模感というところは難しいのかなと思うんですけれども、住民の参加だったりとか、あと国の職員の数とか、その辺り、感染対策というのはいかがお考えでしょうか。
(大臣)感染対策は十分に気をつけながらやっていきたいと思うんですね。詳細についてはまだ、今調整中だと思いますけれども、今おっしゃっていただいたような、この感染対策には、十分気をつけてやっていきたいと思います。
(記者)住民参加のほうも、参加されるかどうかというのは。
(大臣)それも調整中だと思います。

会見動画は以下にございます。

https://youtu.be/QL5vGD3nhNA

(以上)