小泉大臣記者会見録(令和2年10月30日(金) 9:18~9:32 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日10月30日は「食品ロス削減の日」ということで、菅総理が所信表明演説で「グリーン社会の実現」に触れましたけど、この「グリーン社会の実現」にとっても食の分野も無関係ではありません。食品ロスの削減は、食品の生産・加工・流通に使ったエネルギーと資源の無駄を防ぐ意味で脱炭素社会と循環経済の移行につながります。そのために飲食店などで食べ切れなかった食品を持ち帰ることを当たり前にしていくといった、ライフスタイルの変革が重要です。環境省では、食品ロス削減の一つの対策として、Newドギーバッグアイデアコンテストを実施して、「mottECO(モッテコ)」がネーミングの部の大賞となったのは先日御報告したとおりでありますが、今後もこの普及を促進していきたいと思います。先日、井上大臣とも意見交換をしました。食品ロスの削減に関して関係省庁の縦割りを超えてスピード感を持って可能なものから取組を進めるよう、井上大臣が消費者庁の事務方に指示をしたところであります。早速今日の午後に第1回関係省庁連絡会議が開催されます。今日の会議には私も井上大臣と共に出席をします。環境省としても積極的に協力をして、食品ロスの削減対策を加速化していきたいと思います。冒頭、今日は以上です。

2.質疑応答

(記者)テレビ朝日の藤原です。今お話がありました食品ロスの連絡会議は何回か数を重ねると思うのですが、最終的なゴールをどういうところに置きたいのか、お考えをお聞きしたいのと、あと、来月からウォームビズがまた始まると思いますが、大臣から期間を設けないようにするというお話がありました。その中での今年の位置付けと来年以降のお考えがあれば教えてください。
(大臣)まず、食ロスの関係省庁連絡会議は、まずは食品の寄付の促進、そして例えば持ち帰りの促進、それとフードバンク活動への支援、こういったものを食ロスを削減していくに当たっての課題として幅広に整理をする予定だというふうに聞いています。今後はフードバンク、そして飲食店などの関係者の現場の声を聞くなどして、現状のファクトに基づいてしっかりと課題の把握と検討をしていきたいというふうに思います。今、一般の廃棄物は年間でコストとしては2兆円ぐらいかかっていますし、家計でも食品の負担、どれぐらいかけているかということは、大体4分の1ぐらい食費で家計をそれぐらい負担をされていると、そういったデータがありますから、仮に食品ロスをなくしていく取組をしっかりやると年間で約6万円ぐらい節約できる、得をする、こういったこともデータとしても出ています。ですので、この機会にしっかりとそういった認識も併せて広めていきたいなと思います。年末年始が今後ありますけど、コロナの中ですから宴会とか、こういったことは例年以上には減ると思いますけど、いずれにしてもそういった場での食品ロス、こういったところも危機感を持ちながら、何かしら一人一人がアクションを進めやすい、こういったことも併せて広めていければなと思います。そしてウォームビズ、これも11月1日から始まりますが、環境省としては私が今まで言っているとおり、職員一人一人の業務のパフォーマンス向上にもつながることが大事だと思いますので、期間を定めずにそれぞれの働きやすい服装での勤務を私としては奨励をしているところです。ただ、このウォームビズというときに、私は今年は特にウォームビズというよりウォームハウスというか断熱、こういったところで私は問題意識を持っています。特に今まで何度もお話をしていますが、ヒートショック、このことで最大で約2万人ぐらいの方が亡くなるわけですよね、お風呂場で。これはコロナの10倍以上お亡くなりになっている方がお風呂場でいらっしゃるということですから、このことをより社会全体として受け止めていく一つのきっかけにこのウォームビズの期間がなることも私は大事なことだと思っています。環境省としても、家の中での断熱性能を高めることによって環境の負荷も結果として下がり、そして国民の命も守る、そして快適な暮らしを実現していく、これを進めるためにも、例えば断熱のリフォーム、それと省エネ家電への買替え促進のためのキャンペーン、こういったことも実施をすることについて事務方に指示を出しているところですから、この機会にそういったことも進められれば私は一番いいことではないかなと思っています。単純に服の話だけではなくてね。

(記者)時事通信の武司です。今日閣僚の資産公開が行われますけれども、御自身の資産の内容についてどう考えるかと、また資産公開制度についてのお考えがありましたらお願いいたします。
(大臣)資産公開制度、これは家族の資産も含めて公開をするということで、公職にある者としての透明性を保持して、政治への国民の信頼を確保するという観点から重要なことだと考えています。そして、資産についてのコメントはということですが、まだ公表前ですので、資産についてのコメントはここでは差し控えさせていただきたいと思います。

(記者)朝日新聞の水戸部です。先日、中国が2035年に新車販売のすべてをEV車や環境配慮車にすると発表がありました。同様の動きは英国やフランス、米国のカリフォルニア州などに広がっています。日本でもEV車や燃料電池車は、現状、新車販売台数に占める割合は掲げている30年目標と大きく開きがあるかと思います。補助金などを上げる政策と販売規制のような一つの規制策では、大臣の中でどちらの方が効果的にEV車や環境配慮車の市場を広げることにつながると思うか、お考えをお聞かせください。
(大臣)どちらかというだけではないと思いますね。やはりあらゆることを考えて、日本にとっては一番前向きに社会を脱炭素社会に向けて進めていける策をあらゆる観点から考えて実行するということだと思います。まず、EVの導入支援ということについては、私はやっぱり1台当たりの補助額、これが分かりやすいと思います。例えば今、日本は最大で40万円ぐらいですよね。だけど、フランスは140万円です。そしてドイツは110万円です。つまり日本が3倍にしてもフランスに届かない。2倍にしてもドイツに届かない。日本はマーケットシェアは0.5%です。こういったことを考えると、じゃあ消費者の皆さんにとってEVを買おうと、それが環境負荷も下がって、結果として今ガソリンスタンドの数よりも給電口の数、充電するEVの、その数がほぼ同等か、それより上回っているぐらいもう来たというふうなことも言われているぐらい、インフラもだいぶ改善されてきました。ですので、じゃあEVを買おうかな、そう思っていただくには分かりやすく1台当たり幾らですと、こういったことは分かりやすいと思います。一方で、インドは2030年まで、中国やカリフォルニア、イギリスは2035年、そしてフランスは2040年、このガソリン車の販売を禁止、こうやってガソリンだけで走る車を市場から退出させていく、このメッセージ性は私は相当なインパクトだと思います。そしてこの前、「エコノミスト」が書いていましたけど、カーボンプライシングというような手法を取って脱炭素化を進めていくという手法とガソリン車を退出させていく、こういった手法を比べたときに、COの排出を減らすという実効性の面において、カーボンプライシングとこのガソリン車の販売禁止というのは同じぐらいの効果があるのではないかというような論考、こういったことも出てくるようになりました。ですので、こういった世界の市場の動き、これは日本からすれば、いくらハイブリッドで燃費がいいよといったところで、ガソリン車を売れないというマーケットが増えていったら、日本の最大の産業でもある自動車産業、その中での商品が、売れるマーケットが縮んでいくということですから、私はこのEVや水素車、FCV、これに対して日本がより前向きに取り組んでいく方向で環境省としては後押しを考えたいと、我々として独自にできることもやっていきたいと思っています。

(記者)新潟日報の遠藤です。2050年までに温室効果ガスを実質ゼロにする目標に関連して、原発への依存度について伺います。総理が今週、達成に向けて原子力を含めたあらゆる選択肢を追求すると答弁されましたけれども、原発の立地地域には福島第一の事故から再稼働に慎重な住民が多くいます。大臣としてはこの実質ゼロにするという目標に向けて原発への依存度、役割についてどのようにお考えでしょうか。
(大臣)まず総理、そして官房長官も言っていますが、いかなる事情よりも安全性をまずは最優先して、原子力規制委員会が科学的、技術的に審査をして、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認めたものについてその判断を尊重するというのが一貫した政府の方針であります。そして、昨年6月に閣議決定をした長期戦略においては、原子力は安全を最優先にして、再生可能エネルギーの拡大を図る中で可能な限り原発の依存度を低減する、こういうふうにされています。そして、この戦略の中ではエネルギー転換、脱炭素化への挑戦を進めていくために再生可能エネルギー、蓄電池、水素、原子力、CCS、CCUなどあらゆる選択肢の可能性とイノベーションを追求していくことが重要としているので、そのあらゆる選択肢というのはまさにここを指していることだと思います。環境省としては、省エネもそうですし、再生可能エネルギーの最大限の導入、これを進めていくと同時に、脱炭素社会というのはエネルギー政策だけを変えたところで脱炭素社会、2050年までのゼロは実現はできません。社会の在り方、産業構造、こういったことも含めて転換をしていくことが不可欠で、新潟県はまさにこの前、県自体が、全体がゼロカーボンシティ、この宣言をされましたよね。こういった中で、地方自治体とともに、暮らしの面も含めて、地域の在り方も含めて一緒に脱炭素に向けた歩みを進めていくことがなければ2050・ゼロは成り立ちませんので、我々環境省としては、エネルギー政策の主管は経産省、しかし地域とともに変えていく、こういったところは我々が担う部分が大きいので、新潟県ともこの前、南魚沼市長も来られて、雪を活用して脱炭素社会の実現をしたいという、こんな地域のアイデアも我々は後押しをしていきたいと思っています。

(記者)毎日新聞の鈴木です。本日夕方から官邸で地球温暖化対策推進本部が開かれると聞いております。大臣も出席される予定と聞いておりますが、菅総理の50年ゼロ発言を受けての開催になると思うのですけれども、具体的に何を議論されるのか、もし予定が分かれば教えてください。
(大臣)今日は総理の発言があって以降、最初になる地球温暖化対策推進本部が開催されること、そしてこの内容はまだ調整中、最終調整をしている段階ですから控えたいと思いますが、気候変動対策全体を俯瞰する立場にある環境大臣としては、この2050・ゼロ、ここをとうとう掲げていただいた、総理のこの宣言と覚悟は非常に重いし、そしてこの目標に引き上げることを求めてきた立場としては、その責任、それを重く受け止めています。ですので、今後、間違いなくこの本部が日本全体の2050年のゼロに向けた気候変動対策、これを進めていく司令塔になると思いますが、その中で責任を果たすために緊張感を持って臨みたいと、身が引き締まる思いです。

会見動画は以下にございます。

https://www.youtube.com/watch?v=w98V7vADQQ0&list=PL9Gx55DGS7x4gGkgfK4-yh48MXjDehXp-

(以上)

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