小泉大臣記者会見録(令和2年10月20日(火) 10:31~10:54  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日は冒頭私からはありませんので御質問からどうぞ。

2.質疑応答

(記者)テレビ朝日の藤原です。熱中症の昨日行われた検討会についてお聞きしたいのですけれども、資料を拝見してまして、大臣はよく高齢者の方はもう来年はこういうことがないようにとよくおっしゃっていらっしゃいますが、なかなか高齢者の認知を図るのが難しいのかなと感じたのですけれども、その高齢者の認知や利用状況の把握についてどのようにお考えでしょうか。また、行動にいかに移していくかというところもポイントになるかと思いますが、どういうふうに取り組みたいかなどがあれば教えてください。
(大臣)熱中症については、今言及していただいたとおり、亡くなっている方の中で高齢者が9割、そして室内が9割、エアコンもつけていないというのが9割、この9割問題とも言える状況に危機感を持っているという話は以前からもしています。今回、熱中症警戒アラート、これをやってみまして、これを来年にどうやって生かせるか、これをしっかりと関係省庁を含めて議論しなければいけないというふうに思っています。今回、関東・甲信地方の約3000人を対象にウェブアンケートをしました。その結果、例えば65歳以上の高齢者については、8割以上の方がアラートについて知っているという結果が得られています。また、実際にアラートが発表された際にも、高齢者の7割以上の方は発表されたことも知っている、そういう結果が出ています。併せて、熱中症警戒アラートの発表を知ってどのように高齢者が行動したのかなどの状況については、現在その結果については分析中ですので、次回の検討会で報告をする予定です。検討会での御議論も踏まえて、高齢者に対する熱中症対策について検討を進めていきたいと思いますし、自民党の方でも熱中症の対策の議連があります。こういった議連からも、この熱中症対策はもはや災害レベルであると、こういったことを鑑みて今までよりも一段体制も含めて強化すべきではないかという、そういった御提言もいただいていますので、そんなことも含めて、来年に向けて詰めるべきところをしっかりとクリアしていきたいと考えています。

(記者)時事通信の武司です。先週、NGOの団体が笹川副大臣宛てにプラスチックの資源循環について、リサイクルだけでなくリデュースにも力を入れるようにという提言をしました。今日もプラスチックについて環境省と経産省の合同の会議も開かれていますけれども、委員からリデュースをもっと進めるべきという意見も出ています。先日大臣はマシンガンズの滝沢さんと処理場の視察などされましたけれども、今後のプラスチックについて、特にリデュースについてどう進めていくべきかお考えをお聞かせください。
(大臣)前から言っていますけど、リデュース・リユース・リサイクル、この3R月間が今月ですが、リデュースが一番最初に来ることから分かるように、まず一番大切なのはごみを減らすこと、リデュースだと思います。今、環境省と経産省が合同の審議会をやっていて、今日、今もこの時点でこの会見と同時並行でやっていますが、この審議会の中でも議論されるべきことの一番最初には、やはりリデュースをどのように徹底するか、こういったことが大事だということで、私から新法の可能性も含めて必要となる法制度的な対応の準備を進めるように事務方に指示を出しています。そして併せて、我々環境省が一緒に様々な事業をやっている民間の皆さんもいます。例えばこの前、国立公園のパートナーシップの協定を民間企業の皆さんとここで結びました。その中の企業には、もう既に社内でペットボトルの使用をしない、こういった取組を進めているような民間企業もあります。一方で、環境省自身がプラスチックをいかに減らしていけるかという、こういう取組をやっている中で、我々自身が率先してできることがもっとあるのではないかと、そういう問題意識も持っています。これについては、今年の4月に入省した1年生たちに1年生プロジェクトという形で何ができるかを考えてもらいたいと、そういうふうに指示を出しています。今週ぐらいには一つの提案が上がってくるというふうにも聞いていますので、そういったことを踏まえて、まさにこれからの持続可能な経済社会をつくって、気候変動対応もしっかりできるような社会をつくっていくためには若手の声も大事だと思うので、そこを受けて我々環境省がまず率先してできることを一つ一つクリアにしていきたいと思います。

(記者)日本経済新聞の安倍です。国立公園の関連で1点お聞かせください。今、環境省は国立公園の利用推進に向けて、法改正も含めた制度化の検討をしている段階だと思います。昨日も中環審があったということを聞いております。ワーケーションや満喫プロジェクトの推進に向けては、今の規制を改めていくことが一つ課題だと思います。自然体験を進めていくに当たって、小泉大臣が改革が必要だというふうにお考えになっている制度はどのようなものがあるかということをお聞かせいただければと思います。
(大臣)国立公園、これを満喫プロジェクト八つで今まで進めてきましたが、まず法改正を待たずに34のすべての国立公園に満喫プロジェクトを展開していくことはもう発表済みです。それに併せて、この自然公園法の改正を視野に今議論を進めている中のポイントの一つは、国立公園イコール保護一辺倒という発想から、国立公園であっても保護と利用の両立を図っていく、こういったことに対する意識の展開、在り方の転換をしていく、そういった意味においても非常に大きいと思います。まさにこの法律の詰めの作業というのはかなり精緻なところも必要ですので、今、部内でも議論を交わして、いかに中身のいいものにしていくか練り上げているところですので、私の中では現場を見ながら、やはり修景伐採と言われる枝とか、こういったものをなかなか現場の自治体の皆さんや地域の皆さんが、本当はこの枝を切れたらもっと景観を楽しんでいただけるのになと思うところが、実はもう規制緩和をやっているところはあるんですけど、残念ながら国の方針が現場まで下りていないケースもあります。それで、かつてのがちがちの保護一辺倒の国立公園というイメージのまま、今もそのイメージをお持ちの方も結構いて、本当はできるはずのことをできないと思われていることも結構あるなと思います。ですので、こういったことをクリアにしていって、地域の皆さんが国立公園を一緒になってより保護すべきは保護、しかし利活用を進めるべきはしっかりと利活用をして、地域の活性化につなげていける在り方をこれからは正式に位置付けるんだという意味も含めて、この法改正を中身をしっかり詰めていくことが大事だと思っています。また追って報告はしたいと思います。

(記者)共同通信の田井です。先日、衛星「いぶき」のスペースデブリ化を防ぐための対策案をまとめられましたが、こうした構想の具体化に向けた今後のスケジュール感などをお願いいたします。
(大臣)GOSAT1号機、これは「いぶき」1号機ですね、まずこのデブリ化防止を優先して、GOSAT2号機、この2号へのミッション継続が確認できた後に処分をする考えであります。来年2021年をめどに処分の時期について判断ができるように検討を進めるとともに、国内外の関係機関との意見交換と合意形成を図っていきたいと思います。そして、この取組方針、10月15日、先週ですね、私が発表しましたけども、井上大臣にそのことを報告して、これから井上大臣とともに両府省の連携を進めていこうという話をしました。この井上大臣、内閣府をはじめとする関係府省、これは文科省などいろいろありますから、そういったところとも連携をして、国内外における既存の衛星に係るデブリ化防止対策の進展に貢献をしていきたいと思います。まずは、井上大臣が座長を務める副大臣級のスペースデブリに関する関係府省等タスクフォース大臣会合がそう遠くない時期に開催されると聞いていますので、そういったところで環境省の独自の取組が井上大臣主催の会でも共有をされて広がっていく、そしてそれが実行に移されると、こういった段階で進めていくことが大事だと思っています。

(記者)日本テレビの川崎です。クマの出没の件で聞かせてください。先週も大臣は閣議後の会見でもおっしゃっておられましたが、昨日は石川県加賀市のショッピングセンターで出没した。人を恐れないクマであって、自然環境の変化が起きているのか、小泉大臣としてのお考えがあればお話を聞かせてください。
(大臣)この前、会見でクマの被害が新潟県で出たという話をしましたが、昨日は石川県の加賀市の複合商業施設にクマが侵入する事案が発生をしたと聞いています。今、実は政府としてもクマ被害対策などに関する関係省庁連絡会議というものがあります。これは環境省、農水省、林野庁、警察庁、こういったメンバーが入っていますが、環境省が主催をしている連絡会議です。この会議をもう既に今月やったんですが、今回の事案を受けて関係省庁が一層密に連携してクマによる事故防止に向けた取組を進めていく必要があると、そういうふうに判断をしていますので、この会議をまた開催して、さらに関係省庁連携して国民の命を守るためにも何ができるかをしっかりと考えてもらいたいと思っています。併せて、私としては、こういう今までになかったようなクマの出没とか、そして地方に行けば、昨日私と堀内副大臣は宮城に、これは原子力防災の関係で視察に行きましたが、その現場に行くルートの途中でシカ三、四頭と遭遇しましたね。このシカの食害を含めた様々な被害も相当今地方に行けば見聞きします。ですので、今改めてコロナで、やはり環境とコロナの関係は、生物多様性の問題、そして野生生物の領域と人間の経済活動、社会活動が侵食をしていく中で発生する新たな感染症のリスク、これがコロナの一つの原因ですから、そういったことも考えると、このクマもシカもそうですけど、この時代、自然との共生、そして経済と環境、これが同軸であると、そういった方向性をどのように社会全体で捉えて新しい経済社会にコロナ後は向かっていくのか、これを考える一つの例でもあるんだろうなと私としては捉えています。
(記者)ショッピングセンターにクマが入っている。今までにない前代未聞のこと、人を恐れなくなってきているとか変わってきている何かがあるのかと思いますけれども、その辺りはいかがか。
(大臣)よく言われるのは、もう餌となるドングリとかが山の中で採れなくて、それで食べ物があるところに、人里に下りてくる、市街地に下りてくるというのがあったと思います。今までだったら市街地に出てくるまでにバッファーゾーンとなるような里山があって、そこで何とか人里には来ないような形で動物の命も守られる、我々も守られると、こういった環境があったかもしれませんが、残念ながらなかなか今そういうことになっていない。だからこそ、改めて自然との共生、こういったことをどういうふうに考えるか、環境省としてはこれをきっかけに、我々はリデザインをしなければいけないということを言っていますから、この経済社会を新たな形に、持続可能に持っていく、それを共有できるような方向でも発信をしていきたいなと思っています。

(記者)読売新聞の服部です。アメリカがパリ協定から離脱するということで、大統領選の結果によってはまた先行きが分からない部分もあるのですけれども、日本としては国際社会の中でどういった姿勢で臨んでいくのかということをお伺いしたいと思います。
(大臣)アメリカが仮にトランプ大統領が再選をされてパリ協定から正式に脱退だとなったとしても、日本が脱退することはありません。この世界で共通して取り組まなければいけない気候変動の分野で、むしろ日本というのは、ヨーロッパや途上国を含めて、その間を日本はしっかりと両方の声に耳を傾けながら、決して一部の国々や地域が疎外をされたり取り残されることがないように、全体を一緒になって脱炭素の方向に運んでいける役割を負えるのは、私は日本の強みだと思います。日本も石炭火力に対する政策の抜本的な転換もあり、そしてまた、今、地方自治体でも、2050年までの脱炭素社会、これを目指す自治体が7000万人を超えてきて、このうねりの中でこの歩みを止めることは全く考えられないし、むしろ、この自治体の動きを見れば、自治体側が再生可能エネルギーも含めて気候変動対策と経済の両立、これを真剣になって考えている。民間企業、自治体、そういったことは引き続き後押しをしていきたいと思います。ただ、間違いなく、この大統領選挙の結果いかんによって気候変動の世界的な政策、そしてその在り方、大きく構造的な変化が起こり得る分野だと思うので、大統領選挙の行方、そういったことも注視をしながら、一方で、どんな結果になってもやらなければいけないことは変わりありませんから、そこをしっかりと進めていく、その準備はしたいと思います。

(記者)フジテレビの三上です。先週ごみの最終処分場と昨日宮城に視察をしていますが、感想と課題など何か考えていることがあればお願いします。
(大臣)まず、先週の金曜日は東京都の最終処分場である東京都中央防波堤外側埋立処分場、いわゆる最終処分場を見ました。改めて、あの広大な海の上を埋め立てて我々の生活ごみを捨てている、最後灰になったものを持っていっているわけですけど、東京は残り50年でこれはもういっぱいになると。もうこれ以上、埋立ての区画を増やすことはできませんので。一見、毎日生活をしていると、ごみってどこに行っているんだろうと。もしかしたら燃やしたらなくなるかもしれないと思っている方もいるかもしれません。だけど、それはなくならず、容量は減りますけど、灰になって東京湾の埋め立てのところに行っている。こういったことを一人一人やはり感じていただきたいと思いますし、持続可能な社会をつくっていくそのスタートというものは、我々生活している中で誰もが無関係ではないこのごみの問題から始まると言っても過言ではないと思います。こういったことで感じたことをしっかりと、先ほどのプラスチック、これは経産省と今審議会をやっていますけど、こういった中でいかにリデュース、減らすことができるか、こういった問題も意識を持ちながら法改正を進めていきたいと思います。そして、改めて、杉並の清掃工場、東京の最終処分場、両方見て、本当に現場で収集作業、そして最後の処分、こういったところに当たっておられる皆さんに対して心から感謝、そして敬意の気持ちを強くしましたね。本当にありがとうございますという気持ちです。そして、昨日女川の視察をしました。特に女川の視察については、来年、この年度内に女川地域での原子力防災訓練をやる予定にしています。特に女川地域は、原発が半島の中にあって、そして半島の先には離島があります。仮に原発事故が起きたら、そこから避難をするケースは陸路、そして海路、空路、そして空路もだめなら屋内退避、そして最終的には自衛隊、消防、警察、あらゆる機関を総動員して住民の皆さんの健康と命を守る、このために何が課題となっているのか。一つは、避難道の整備だと、こういった問題意識が地元の首長さん、そして我々としてもありますので、実際に走ってみて、バスの中には地元の町長さん、市長さんも乗っていただきました。宮城県の副知事にも乗っていただきました。やはり走ると、これだけ山道は急峻なんだなというところとか、あとは予想よりもこの道路は狭いなと、そういったことも含めて感じることもありますので、地元の皆さんと危機感と乗り越えなければいけない課題を共有する一つの有意義な機会になったと思います。特に私が感銘を受けたのは、仮に事故が起きて屋内退避となった場合に、放射能が入ってこないために陽圧化をする施設が清心苑という高齢者施設でやられています。私が行ったときにその御案内をしてくださったのは施設長さんでした。その施設長さんが陽圧化の装置をどういうふうに操作をするのか、一つ一つを全く紙を見ずに自分の言葉でお話をされていて、しかも、仮に施設長さんがいないときに原発事故が起きたとしたら、自分がいなくても陽圧化の装置をちゃんと動かすことができるようにということで、ほかの職員さんたちにそれを教えている、そういった姿を見たときに、単純に補助金を入れて陽圧化の装置を入れました、だけど現場はどうやっていいか分からないとか、そういったことになっていなくて、ちゃんと設備、装置も大切だけども、最後はそこに人がいるわけですから、こういったところが機能をしている、その現場を見ることができたのは非常に心強く思いました。こういった現場の姿勢を後押しするために、我々内閣府の原子力防災としては、再稼働するかどうかにかかわらず、そこに原発があることでリスクというものはあるわけですから、万が一のときに備えてしっかりと体制を充実させていきたいと考えています。

(記者)神奈川新聞の石川です。二つお伺いします。一つは、東京電力福島第1原発事故の除染関連事業を受注した業者が田村市に1.6億円を寄付していたという問題が報道されているかと思います。これは国費を一部還流させていたんじゃないかという指摘も挙がっていますけれども、それに対する受け止めを願いします。もう一点は、話題が変わって恐縮なのですが、東海大学硬式野球部の部員が大麻を使用したという疑いで大学が無期限活動停止という処分をしました。野球がお好きな大臣の御見解をお伺いします。
(大臣)まず東海大学からいきますか。私は高校野球もやっていたし、特に神奈川県で私はプレーをしていたので、間違いなく甲子園を目指しているすべての高校にとって、神奈川を制するというのは場合によっては甲子園を制するより難しいと、それぐらい高校生の中で、特に横浜高校や東海大相模、桐蔭、そして慶応を含めて、必ずベスト4の常連校に挙げられる、そういった学校を倒さなければ決して甲子園に行けないと、それぐらいの学校です。そういった学校で今回このようなことが起きてしまったというのは、出身でもある巨人の原監督も大変残念だというお話をされていたと思いますが、私もそこは残念に思います。ただ、野球を愛する一人としては、学校の魅力、そして野球の魅力、こういったものをさらに多くの方に伝えていただくためにも、ぜひ反省すべきは反省をしてまた元気にプレーをしていただきたいと、そういうふうに思います。田村市の除染については、福島県内の市町村が発注する除染事業については、国が拠出した福島県の基金を原資として福島県が各市町村に交付していて、発注のための積算基準や資材単価については、福島県において市場単価などを踏まえて年度ごとに見直しを実施しているものと承知をしています。今回報道のあった田村市の事業についても、福島県が設定した積算基準や資材単価を参考にして田村市が発注を行っているものです。市町村が発注する除染事業の適切な事業執行については、環境省が発注する事業との整合性も含めて、福島県と連携をして、引き続き事業の適正な、適切な執行に向けた対応を行ってまいりたいと考えています。

会見動画は以下にございます。

https://www.youtube.com/watch?v=3zvyQAjoNXI&list=PL9Gx55DGS7x4gGkgfK4-yh48MXjDehXp-

(以上)

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