小泉大臣記者会見録(令和2年10月13日(火) 10:31~10:54 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日はありませんので、皆さんからどうぞ。

2.質疑応答

(記者)テレビ朝日の藤原です。クマの話をお伺いしたいのですけれども、新潟県でクマによる人的被害が出ました。そのことに対する受け止めと、環境省としての対策や呼び掛け等がありましたら教えてください。
(大臣)新潟県の関川村、そこでクマに襲われた70代の女性が亡くなるという痛ましい事故が発生しました。亡くなられました方の御冥福を心からお祈り申し上げるとともに、御遺族の皆さまに謹んでお悔やみを申し上げたいと思います。事故発生後、新潟県では独自に「クマ出没特別警報」を発表して、クマの出没が確認されている場所には近づかない、単独行動を避ける、音の鳴るものを携行する、こういう三つの注意事項を実践するよう求めていると承知をしています。新潟県民の皆さんはもちろん、新潟県を訪れる御自身の命を守るためにも、クマには十分警戒していただくようにお願いをしたいと思います。また、今回の死亡事故は畑でクマに襲われたことにより発生したと聞いていますが、クマの生息域近辺に居住する住民の皆さんにおかれましては、クマの餌となる果実、そして農作物、生ごみなどを適切に処分するなど、クマが近づきにくい環境を整備していただくことも進めていただきたいと思います。環境省としてもクマ類の保護・管理対策をまとめたガイドライン、このガイドラインがありますので、こういったことを通じて自治体に対して助言を行うとともに、ブナなどの堅果類の結実情報や都道府県別の出没情報などの提供、クマによる事故を防止するためのパンフレットなどを作成してきています。今後、このような痛ましい事故が発生しないように、関係省庁とも連携をしながらクマによる事故防止に向けた取組を引き続き進めていきたいと思います。

(記者)時事通信の武司です。昨日、杉並区のごみ焼却炉を視察されたと思うのですけれど、それの感想と、あと今後の施策に生かすようなことがあればお聞きしたいと思います。
(大臣)昨日は、堀内副大臣にも一緒に視察に同行いただきました。この杉並の清掃工場だけではなくて、今後、最終処分場、そしてプラスチックのリサイクル施設なども視察する予定を今組んでいます。これらの一連の処理施設の視察を通じて、ごみの処理状況、廃棄物エネルギーの活用状況などについて把握をするとともに、現場で処理に従事されている職員の方の生の声をお伺いして、今後のプラスチックのリサイクルやごみの分別などに関する施策に反映をさせたいというふうに思います。昨日、杉並の清掃工場で私としては印象的だったものは、パッカー車が次々に入ってきて、そして全部で八つぐらいですか、レーンがあって、これはもう自動でドアが開閉をしてごみを流すと、そういう形になっているんですが、一番端で人の手によってごみ袋を破って、そしてその中で不適正物というふうに言いますが、いわゆる燃えるごみのはずなのに燃えるごみじゃないものが入っている、こういったものを手作業で、缶や瓶とかが大変多かったんですけど、これを人力でやっている姿を拝見しました。そして、今までに燃えるごみの清掃工場なのに燃えるごみじゃないものでどんなものが入っていたか、これを見せていただいたんですけど、何とたこ焼きをつくる、ホットプレートでたこ焼きが作れるものがありますよね、ああいったものも燃えるごみの中に入れられていたり、鍋が入っていたり、そういったものを見せていただきました。明らかにどう考えても燃えるごみじゃないのは分かりますよね。こういったことが入っていることによって、中にはごみ処理施設の故障、事故、こういったことにもつながるし、最終的には燃えるごみだって最後は燃えて20分の1ぐらいのサイズ、容量になって灰になるわけですよね。この灰が最終処分場に行くわけですけど、燃えないものが入っていればそれを最終処分場に持っていけば、最終処分場はその分だけかさが出ますので、結果、今、日本は残りの最終処分場のキャパシティーは全国の平均で見れば20年分しかないと。あと20年でもうごみのキャパは日本はいっぱいになるわけです。こういった中で、やはりお一人お一人の生活の中で、特に東京となるとお忙しい生活をしている方がいっぱいいると思います。分別も大変だと思います。だけど、これはどこかで誰かが必ずコストを払っている問題ですから、適切な分別の重要性、そして我々もなぜ分別が必要なのかという必要性を、分別をお願いしますとは言っていても、じゃ、何でこの分別に意味があるんだろうかというところを十分に説明できていたか、ここは反省しなければいけないところもあると思うんですね。なので、そこをしっかりとこれから説明をしていく中で、これから経産省と一緒に進めている審議会の過程の中には新しい法律も視野に入れた形で議論を進めていますので、こういった視察で現場を見て感じたことがしっかりと今後の施策、政策の中に反映されるようにしていきたいと思います。

(記者)朝日新聞の水戸部です。2点ありまして、本日、午後から経産省でエネルギー基本計画に向けた議論が始まります。所管ではないのですけれども、大臣が議論に期待することがありましたら教えていただきたいのと、未来投資会議の機能が縮小されるという報道がありました。エネ基とかの議論の前に、環境×エネルギーというテーマで議論する場がそこで設けられればというお話があったと思うのですが、そこがどうなっているのかというところと、もう1点だけ、靖国神社で秋の例大祭が17、18日に開かれます。例大祭中に参拝される御予定があるかどうか。参拝しない場合でも、その後の真榊を奉納される御予定があるかどうか教えてください。
(大臣)三つありました。まず最初は、エネ基ですね。梶山大臣の下でエネルギー基本計画の見直しが正式にキックオフをされるということで、今これは国際社会が大きく動いています。この前も中国が遅くとも2060年までに脱炭素社会の実現、そして今、大統領選挙がアメリカで行われている中では、バイデン候補が2050年までのCO2実質排出ゼロ、そしてパリ協定への復帰、こういった気候変動に関する動きが急速な展開を見せている中で、キックオフは今ですけど、最終的にはある程度時間をかけて来年のCOP26、そこまでの中で様々な議論がされると思いますので、私として期待をしていることは、私の1期目のときに石炭火力の政策の変更に取り組んだところから、日本はこの脱炭素に向けた動きに急速にかじを切っている中で、国内の動き、そして海外の動き、こういった中でしっかりと最新の状況が反映されるようなエネルギー基本計画の見直しにつなげていただきたいと思いますし、我々としてもしっかりと貢献をしていきたいというふうに思います。そして、西村大臣からはこの前佐賀県に視察をされて、その佐賀県で視察をしていただいたところも環境省の補助事業なども入っているようなところ、そういったところを御視察をいただいて、その場で今後、環境と成長の好循環、この中でグリーン投資とか、ヨーロッパのいわゆるグリーンリカバリー、こういったことは西村大臣の頭の中にも柱の一つにあると、そういったことを言っていただいているので、日ごろから閣議の際などにコミュニケーションをしていますので、今後、経済再生担当大臣の下でも、この環境を一つの柱にして、環境と経済が同軸であると、そういった経済対策や成長戦略、そういったところに反映していただけるように私も働き掛けとコミュニケーションを取っていきたいと思います。3点目の靖国に関しては、個人として適切に判断をしていきたいと思います。

(記者)日刊工業新聞の松木です。先ほど笹川副大臣のところに、NGO、WWFジャパンなどが政府のプラスチックごみ問題の施策方針への提言ということで提言書をお持ちしたと思います。その中で、使い捨て用途のプラスチック製品の有料化、レジ袋以外でも有料化をもっと拡大してほしいだとか包装容器のリユースの仕組みの大規模導入、あと、メーカーに対して回収からリユース、リサイクルまでの全工程を義務化してほしいという要望が入っていました。この提言について大臣の所感がありましたら教えてください。
(大臣)笹川副大臣からは後で、実際にお会いされたときの印象も含めて詳細をしっかりと聞きたいと思います。ただ、様々声がある中で、レジ袋の有料化に伴って世の中に変化が起きているのは間違いないし、その中で一部もちろん批判的な声もあるのも受け止めています。ただ、この機会に改めてプラスチックというものに目が向いて、レジ袋が有料化になるんだったらこういったところはどうするのという、まさにトレーとか、そしてまた最近ファッション業界の方からも意見交換を重ねる中で聞いたところは、ファッション業界で新しい服を納入する際に、一着一着全部プラスチックの袋に入れているというんですね。この総量といえば、相当なインパクトがあるのではないかと。しかも、それは再利用されないと。こういった一つ一つに対する声が私には寄せられています。ですので、間違いなくこのレジ袋の有料化に伴って、社会全体でプラスチックと向き合う上での新たな気付きとか、今後いかに循環経済をつくり出していく上でできるところから始めていくか、この議論が出てきていると思うので、私たちはそういった声にしっかりと向き合って、できることを一つ一つ積み重ねていきたいと考えます。後で副大臣からしっかり聞きたいと思います。

(記者)神奈川新聞の石川です。神奈川県内の話になりますけれども、昨年6月以降ですね、県内では異臭騒ぎが相次いでおります。前回も質問させていただいたのですけれども、昨日もですね、夕方に横浜駅周辺、みなとみらい地区を含めてですね、ガスの臭いがするといった通報が消防や警察に寄せられました。回数を重ねるごとにですね、話題が広がり、いろんなところに不安や懸念が広がっています。改めて、環境省としてどう取り組んでいくのかということと、この異臭騒ぎについての大臣の御見解を改めてお伺いします。
(大臣)これはこの前、環境省としても関係自治体から情報収集をして、そして自治体から相談があった際に専門家の派遣など、そしてまた必要な資機材、こういったものの貸与なども含めて検討したいという話をしましたが、これだけ継続的に続いていて、しかも私の地元の横須賀、三浦を含めた三浦半島を越えて、今度は総理の選挙区でもある横浜に到達をしているというようなこともあります。これは待ってから行動するというだけではなくて、環境省としては大気汚染物質を常時監視する大気汚染物質の常時監視局というものがあるんですね。これは実際モニタリングポストのようなものだそうですけど、この常時監視局のデータも活用して、環境省としても原因の究明に取り組んでいきたいと思います。ですので、自治体の方とも私も言葉を交わしていましたが、なかなかこう、今までにない事案ですから、なかなかどう対応したらいいのか、そして臭いを採取しようとしても、行ったら実際に臭いがなくなっているとか、そしてまたどの専門家を派遣すればいいのかということも含めて、環境省内もなかなか難しい案件だと聞いています。ですので、こういった事態、待つだけじゃなくて、我々としても何ができるか積極的に貢献をして、原因の究明に近づけていければというふうに思っています。

(記者)毎日新聞の鈴木です。先週の6日にあった政府の経済財政諮問会議の中で、経団連の中西会長が2050年カーボンニュートラルを目指したグリーン成長の重要性について指摘されました。2050年を目標年としたかどうかについては微妙かもしれないのですけれども、経団連として2050年に触れるのは初めてのようです。大臣はかねがね2050年ネット・ゼロを訴えてこられましたが、これについて御所感をお聞かせください。また、西村経済再生大臣のグリーン化の発言についての関連なのですけれども、今、EUなど環境先進国でも同様の施策が進んでいるのですけれども、日本としては少し出遅れているような印象を持ちます。これから挽回するに当たって、日本の強みをどう生かすべきかという大臣のお考えがあれば教えてください。
(大臣)まず、経団連の中西会長が諮問会議で提出された資料を見ますと、「2050年カーボンニュートラルを目指したイノベーションにより」というふうに書いてあって、そして「環境・エネルギー技術分野におけるイノベーションへの税財政面」、そして「競争力ある再生可能エネルギーへの支援重点化」と、こういったことが入っているんですね。1期目の当初の状況を考えるとうれしく思いますし、感慨深いものがありますね。ですので、経団連と環境省は今までやったことのない合意書も交わしました。そして、その後、経団連からは、「新政権に望む」という、そういった声明の中でもデジタル化やデジタル庁、そういった提言の後に、3つ目にほかの項目を超えて、脱炭素社会の項目を掲げていただきました。やはりここに来るまでに積み重ねてきた努力、これは環境省の職員も挙げていかに環境省だけが言っているんではなくて、経済界そしてまた政権全体、ここにこの気候変動対策に本気でかじを切って乗り出していく必要性を訴えてきた立場からすれば、これは明らかに前進であるというふうに思います。そして、経済界からもこういった表現が出たことは、私は一つのシグナルというか、メッセージが届いてきたなというふうにも思います。そして、それがまさに経済再生担当大臣の西村大臣にも届いている。今後、どういう形かまだ詳細はこれから大臣の方からあるかもしれませんが、間違いなく政権全体の中にこのグリーンと気候変動と経済成長政策、この成長戦略が一体化として捉えられるということになってきたことを、私としては非常にうれしく思います。これからも日本の強み、そこをどこで発揮できるのか、しっかりと政権全体で議論できるような、そんなことも働き掛けて環境省の知見を政府全体で生かしていきたいと。特に環境省として我々の今回強みだなと思う一つは、やはり自治体と共に歩んできたこと、これは今までのなかなか枠組みでは違うことだと思います。ゼロカーボンシティと言われる2050年までのゼロ宣言をしてくれた自治体、こういったところと共に歩んで、そしてまた企業の中で国民一人一人の再エネへの切り替え、これをやってきた丸井さんなども含めて、企業や自治体という需要サイドと一緒に脱炭素社会の実現に加速をしようという取組は政府全体の中でも環境省の強みだと思いますので、こういったところで我々としては引き続き貢献できるんではないかなと、そんなふうに思っています。
(記者)今後、新設される経済成長会議の中で具体的に議論をしていくと話しているのですけれども、大臣としてもそこに積極的に参加されたいお考えはあるのでしょうか。
(大臣)成長戦略全体の中では、多岐にわたる議論がされると思います、いろんな分野で。そのときにグリーンという、そういった議題になるときに、いかに我々としては貢献できるか、そういったことは引き続きコミュニケーションをしていきたいと思います。

(記者)エネルギージャーナルの清水です。先ほど朝日の方のエネルギー基本計画に関連して伺うのですが、2050年の目標も極めて大事だと思いますが、より大事なのは2030年の日本の目標なり、世界のCO2対策をどうするかだろうと思います。御承知のようにマイナス26%削減の日本の目標を野心的に引き上げるという課題があります。これをどうされるお考えかということが一つと、今、環境省は温暖化対策計画の見直しに入っています。経産省もエネ基のスタートアップを始めた。これを環境省と経産省が一体的に進めるというのもあるでしょうけれども、環境省は2030年にエネルギーの供給構成をどういうバランスでどういう考え方でやるんだということを示すべきではないか、まず環境省としての。そこで、経産省とか自民党との、官邸との調整に入っていく、そういうことが大事だと思うのですけれども、そういう考え方はないのでしょうか。
(大臣)一つのアイデアとして受け止めたいと思います。そして、この温対計画見直しの中でも、いかに2030年の目標をより良いものにできるか、そういったことにつなげていく上では非常に大きな意義がある、これは間違いないと思います。そして、我々が3月に政府として提出をしたNDCの中では、更なる野心的な削減努力を反映した意欲的な数値、こういう表現も政府内の調整によってNDCの中に入れ込んだわけですよね。今、清水さんから「野心的な」という言葉がありましたけど、更に「意欲的な」というところも加えた表現になっている。そのことをどうやって最終的にこの2030年目標を新たなものにつなげていけるか、これが問われる。私も同じ問題意識ですので、環境省も温対計画の見直し、そして経産省もエネルギー基本計画の見直し、そして今、西村大臣の話もありましたけど、政府全体、そして経団連の動き、海外のアメリカや中国、様々な動きがこの温対計画の見直しやエネ基の見直しがされる前の状況と比べても急激に動いています。そういった状況をしっかりと反映されるもので、最終的に2030年の目標がより良いものになると。こういったことをしっかりと我々としては関与して語りかけていく、それが役割かなというふうにも思っています。ただ、アイデアとして貴重に受け止めて、何ができるか考えていきたいと思います。

(記者)幹事社としてフリージャーナリストの横田氏から質問を預かっていますので代読させていただきます。リニアに関連しまして、JR東海が四半期決算で700億円以上の赤字転落をしたことに対する受け止めと、国民的議論の必要性について大臣の御所感をお願いします。
(大臣)個別の事業者の業績でありますから、環境省としてはコメントする立場にはありません。

会見動画は以下にございます。

https://youtu.be/hsVk0mI9pq0

(以上)

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