小泉大臣記者会見録(令和2年9月1日(火)9:45~10:20  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日は、まず冒頭は、動物愛護の関係を報告したいと思います。もしかしたらお手元にもあるかもしれませんが、動物愛護管理法に基づくペットショップやブリーダーなどの動物取扱業の飼養管理基準について、先日検討会を行いまして、検討会として適正な飼養管理基準の具体化についてを取りまとめていただき、昨日公表されましたので、改めて御報告をします。基準案のポイントは3点でありました。第1に、悪質な事業者を排除するために自治体がレッドカードを出しやすい明確な基準とすること。第2に、自治体がチェックしやすい統一的な考え方で基準を設定すること。そして第3に、議員立法による法改正であったことを踏まえて、超党派の議員連盟が作成した基準案を最大限尊重しつつ、動物愛護の精神にのっとったより良い基準とすることです。特に重要な、悪質な事業者を排除するためにレッドカードを出しやすいという観点からは、内容的にも相当踏み込んだものとすることができたと思っています。今後は、検討会報告を踏まえて、秋ごろに中央環境審議会動物愛護部会で御審議をいただいて、パブリックコメントを経て年内に答申を経た上で、環境省令により基準を定める予定としています。なお、具体的な基準案の内容等については事務方に御確認をいただきたいと思います。今回の検討過程の中では、多くの方々と議論を重ねてきました。その中で強く感じたことは、データやファクトを更に充実させ、共通の土台に基づいて議論していく必要があるということ、そして自分と異なる意見にも耳を傾け、対立ではなく対話ができる構造にしていく必要があるということであり、環境省として努力をしていきたいと思います。繁殖の在り方などについても様々な御意見があります。環境省としては、産ませられる限りは産ませるという状況を放置せず、繁殖に用いられた犬や猫ができる限り早い段階で家庭などに譲渡されるための議論の場を設置することとしています。帝王切開についてもいろんな御意見がありました。犬によっては安全に産ませるためにほとんど100%帝王切開で産ませるという種類もありますが、こうしたことは多くの方に知られているとは言えません。長い歴史の中で様々な特徴を持つ犬種の多様性が生み出されましたが、それぞれが特有の病気などのリスクも負っています。こういった事実にどう向き合うべきかといった点も含め、動物の愛護と管理については今後も幅広い視点から国民的な議論を進めていく必要があります。そのことが真に動物愛護の精神に立脚した社会の実現につながると思います。改めて、今回の一連の検討がきっかけとなって、個人的な好き嫌いやイデオロギー、感覚などによるゼロか100かのあるべき論ではなくて、今後のたゆまぬ動物愛護の政策の前進を多くの関係者と共に築き上げていく新たなスタートとなることを願っています。引き続き、動物愛護の精神にのっとって取りまとめた基準案を後退させることのないようにしっかり検討を進めていきたいと思います。
 2点目はモーリシャスです。モーリシャス沖での油流出事故への対処の支援について新しい動きがありますので、報告をしたいと思います。まず、先日も申し上げたとおり、国際緊急援助隊(二次隊)が行ったサンゴ礁やマングローブ林の現地確認調査などの結果も踏まえて、現地での環境保全面の対応は次のステップに入りつつあります。具体的には、マングローブ・サンゴ群集・野生生物や海水の水質・底質などの詳細な調査、それらを中長期的に継続していくモニタリング、長期的には生態系などの環境再生、こういったことに向けた調整が始まっています。環境省としては、こうした現地の支援ニーズに応えるべく、国際緊急援助隊(三次隊)に専門家を派遣することを決定しました。派遣するのは、宮城豊彦東北学院大学名誉教授、マングローブ生態学の御専門です。藤原秀一いであ株式会社技術顧問、この方はサンゴ礁の生態学の専門家です。そして、水田拓山階鳥類研究所保全研究室長、鳥類生態学の専門の方です。この3名、そして環境調査に用いる資機材を三次隊の派遣に合わせて供与する検討・調整を進めています。三次隊は外務省1人、そしてJICA2人、この派遣と合わせて全体で6名、あした9月2日に出発する予定です。コロナ禍という前例のない環境下の中で、専門家に、モーリシャスの美しい海や生態系を守るために全力で頑張っていただきたいと思います。また、現在、環境省、外務省に限らず、関係省庁で協力して政府全体としての追加支援策の検討を進めているところです。あさって、9月3日にモーリシャスのラマノ環境大臣との会談を私はウェブで行いまして、日本政府として引き続きモーリシャスを支援していくことを御説明して、認識を共有したいと考えています。引き続き、東京にいる本省の職員、関係省庁も含めて力を合わせて全力で取り組んでいきたいと思います。
 3点目が、オンライン・プラットフォームの進捗です。2日後に迫りましたが、まず参加国については先日28日の会見で報告した70カ国、48名の大臣、副大臣から更に増えて、こちらですが、70カ国、48名と報告をしましたが、昨日31日の時点でこのように、74カ国、52名の大臣、副大臣の参加が予定されています。このように非常に多くの国からの参加申し込み、そして発言の希望をいただいていることから、会議時間を当初の予定より30分延長しまして、日本時間の午後8時から11時半まで3時間半、この予定でやることに決定をしました。また、新たにグテーレス国連事務総長、そして持続可能な都市と地域をめざす自治体協議会、イクレイ(ICLEI)と言いますが、これを代表して横浜市の林市長からもビデオメッセージをいただきました。この他にもスペイン、韓国、ノルウェーなど16カ国と、経団連、経済同友会、Climate Youth Japanなど25の団体から計41本のビデオメッセージをいただきました。また、書面でのメッセージをギリシャなど3カ国、アジア開発銀行(ADB)など17機関から計20通いただいています。これらは「Platform for Redesign 2020」ウェブサイトに順次公開するとともに、一部は閣僚級会合で御紹介をする予定です。改めて、会議の議長として新型コロナウイルスと気候変動という二つの危機に立ち向かう意思と、具体的な行動を共有して国際的な連帯を強めるとともに、COPが延期となった状況下で気候変動対策の機運を高めることに貢献したいと考えています。環境先進国日本の復権に向けて、新型コロナからの復興と気候変動・環境対策について我が国が国際社会においてイニシアチブを発揮していきたいと思います。
 そして、今日はこれがメインとなりますが、今日の3時から、地球温暖化対策計画の見直しを含めた我が国の気候変動対策について議論を行う中環審・産構審の合同会合第1回を開催します。今日、御議論、御意見をいただきたい事項は二つあります。一つ目が、NDCにおいて温室効果ガス排出量を2030年度に2013年度比26%減、この水準にするという削減目標にとどまることなく、中期、長期の両面で温室効果ガスの更なる削減努力を追求していくとしていることを踏まえて、地球温暖化対策計画を見直していく上でどのような点について対策、施策の強化、深掘りが必要と考えるか、これが一つ目です。そして、二つ目が、ウィズコロナ、アフターコロナの世界をどのように考え、またコロナの影響が気候変動対策に対してどのように作用すると考えているか御議論いただきたいと考えています。一つ目については、この会合での議論を通じて中長期の両面で更なる削減努力を追求し、NDCで決定した更なる野心的な削減努力を反映した意欲的な数値につなげていきたいと考えています。二つ目については、今後、日本がコロナショックから立ち直るためにも、経済社会をより持続可能で強靱なものに変革していくための再設計(リデザイン)が不可欠であり、従来型の経済社会を前提としない今後の気候変動対策の方向性を示す大きなビジョンを打ち出すような議論を期待しています。元国際機関トップの石井委員や再エネの現場について取材を続けている山口委員など、今回は委員のダイバーシティーにもこだわらせていただきました。また、中央環境審議会側は委員11人中女性が6人、産構審側の委員も含めて様々な専門性や立場の委員がそろっており、それぞれの観点から多様な意見をいただくことが骨太で説得力ある議論につながると考えています。データ、ファクトを積み上げていくことも重要です。ファクトベースで議論したからこそ、先に述べた石炭火力輸出支援の方針に関する議論も各省と建設的に行うことができました。この合同会合においても、データ、ファクトを積み上げて説得力ある計画の見直しにつなげていきたいと思います。今日は長くなりましたが、私からは以上です。

2.質疑応答

(記者)産経新聞の奥原です。温対計画について伺いたいのですけれども、先ほど大臣もコロナショックから立ち直るために経済社会のリデザインが不可欠だと指摘されました。新型コロナをめぐるこういった状況下で、NDCも含めた温対計画に与える影響についてどう思われるか。かなり後押しになったんじゃないかと思いますけれども、その点を伺えればと思います。あと、総裁選に関して菅さんも立候補の表明をされました。それについての御所感をお願いします。
(大臣)まず、1点目ですが、このコロナによって、まず今後のCO排出や、奥原さん後押しになるんじゃないかということもありましたが、やはり前回のリーマン・ショックを踏まえてみると、予断を許さないと思います。やはり前回リバウンドしていますので、今回もこの後の経済社会の立ち上がりが、コロナはいつワクチンが提供される形が整って、より経済社会の活動が本格的に回復をしてくるかにもよりますが、予断を許さないと思いますので、しっかりとその状況も見た上で、このコロナをきっかけに、むしろ気候変動対策が強力に進んでいくような結果につながる温対計画の見直し、これにつなげてほしいと考えています。NDCで、更なる野心的な削減努力を反映した意欲的な数値、こういうふうに明確に書いてあるわけですから、そこにつながるような多様な観点を提供していただくためにも、今回、環境省から委員の方を選ぶときに、これだけ女性の方も多く過半数を超える形で今までにない多角的な観点からの議論をしていただきたいというダイバーシティーにこだわったのも、そういった思いもあります。そして、この温対計画の見直しの後には、COP26までに追加情報を国連に提出すると、これが明確にしている予定でありますので、それを見据えてこの温対計画の見直しも含めた議論のスケジュールを組んでいくことになります。今後、このポストコロナ、ウィズコロナ、この社会を見据えた議論のためには、今までの前提とかそういったものではなくて、既存の価値観にとらわれることのない大所高所の議論もまずは今日スタートをさせていただきたいと、各論に入るのは、そういった大きな社会像とかを議論した後だろうと私は思います。
 そして、2点目が、奥原さんの情報によれば菅官房長官が表明をされたと。
(記者)見通しということである。
(大臣)それの見通しということなんですね。まだ見通しということでもありますし、そして私が、立候補されるなら応援をしたいと言った河野防衛大臣についても報道はいろいろありますが、まだ御本人からは明確なそうした、どちらかという表明がありません。ですので、現時点でどの候補が出そろったというわけでもありませんので、そこについては触れませんが、いずれにしても総裁選は行われるわけで、その総裁選の在り方、どのように行われるかということについて言えば、間違いなく全党員投票がベストです。これはどなたにとっても必ずプラスになりますし、今回、様々な理由で時間がかかるとか緊急事態だとか、一つ一つそれを論理的に説明をしなければ党員投票を省略するということに私は党員の皆さんが納得しないと思いますね。そのことは自民党にとって、誰が勝ったって全くプラスにならないし、国民の皆さんからしても自民党の新しい姿をこの機会に見たいと思ってくださっている方もいるわけで、それに対しても私は期待に応えることにはつながらないと思いますので、しっかりと党内でも、地方組織からも全国からも声が届いているわけですから、党員の方からも、我々国会議員は、自民党の議員は総裁選に投票できる権利があるからといって4000円をお払いいただいて党員になっていただいているわけで、今回投票ができないということが出てくるとそれをどのように説明するのか。まさに一任を執行部は取っているということですから、説明するのは執行部の責任があると思いますね。それはしっかり求めていきたいと思います。

(記者)朝日新聞の水戸部です。総裁選についてなんですが、先ほどの続きで、執行部に対してもしっかりと具体的な行動を求めていくということで、昨晩のテレビでも党員投票にかかる期間が1週間なのか1カ月なのかはっきりしない、そういうファクトがない中でどうなのかということをお話しされていましたけれども、具体的にもし党員投票をしない方向に決まった場合、どのような行動を取られていく予定でしょうか。
(大臣)今まさにこれから、11時からですか、自民党では総務会があると思います。その総務会には昨日党内の署名、そして県連、地方組織からの署名も執行部に提出をしたメンバーなどを含めて出席すると聞いています。その中で議論をされて、決定はまだしていないと思いますので、今からその後のことを触れることは控えますが、まさにその総務会の中には1カ月かかると言っている執行部の方と、いや、プラス1週間でできると言っている下村選対委員長を含めていらっしゃるわけですから、時間がかかるというのはよく霞が関でもその理屈で物事が進まないという抵抗があります。しかし、実際に時間がかかるというときに何日なのか、どんな事務作業でどれぐらいの時間がかかるのか、それを党員投票を省略するという前提で考えずに、いかに日数を縮める形でも全党員投票ができるのかという発想を持っていただきたいと思います。それは今、党員投票の省略をしたい、そう思っている方にとっても必ず全党員投票をやった方がプラスになって返ってくると思います。

(記者)日刊工業新聞の松木です。先週になりますけれども、「コロナ後の日本の未来と希望を考える会」(五箇勉強会)がありました。その中で有識者の方が、首都直下地震に備えた首都機能の移転ですとか経済構造の見直しということで、肥大化したサプライチェーンの見直し等の発言があったかと思います。五箇勉強会の成果についてどのように受け止めてらっしゃるのかというのと、どのように発信されていくのか、政策の方にどのようにつなげていくのか教えてください。
(大臣)まず、ああいう多様なメンバーが集まることによって、今までの既存の考え方とか主観、そこにこだわらないクリエイティブな議論ができたなと思います。ですので、やはり今回の産構審とこの合同審議会で、我々がメンバーでダイバーシティーにこだわった、これはひな型としてはあの五箇勉強会、この多様性の中で生まれる議論の自由度の高さ、そしてその中から生まれてくる出口を見据えた議論だったら絶対にできない、まずそれぞれが自由に思いを発することで生まれる初めて見える方向性、ここにやはり期待をしたいというのは、五箇勉強会からの学びが今日の3時からの合同審議会のメンバー選定にも発想として影響している、そういうふうに私は思います。そして、今回の勉強会では地域の固有性を生かしたレジリエントな社会の構築、それと様々な分野の専門性を融合したリスク管理、そして三つ目が、いかにこの気候変動対策を前向きに捉えられる、そういった形で国民との思いを共有できるかという、そういったことに特に議論が集中しました。今後、この五箇勉強会を通じて得たことを環境省の具体的な施策につなげるべく、今まさにこの9月は概算要求の締め切りですから、その作業をしっかりやっているところです。そして、今後まさに、来年は生物多様性にとってはビッグイヤーでもあります。このモーリシャスの件も含めて生物多様性の価値、それがいかに我々にとって尊いものなのか、そしてその損失は一度失ったものは取り戻せない、このことについても思いを致して、今後の生物多様性国家戦略の見直しに向けた材料としたいと、そういうふうに考えています。

(記者)テレビ朝日の藤原です。動物愛護の件でお聞きしたいのですけれども、そもそも終生飼養が前提にあるかと思うのですが、今回の数値規制とかであぶれた犬・猫について業界の方からどうするんだという声もあるかと思います。施行してからの猶予期間を含めるのかということを含めて、この犬・猫への対応についてお考えをお聞かせください。
(大臣)まず、環境省としては2年後の令和4年に施行されるマイクロチップの義務化を見据えて、今回最も確認しやすく実効性がある年齢を基本とした基準を提案していたのが繁殖の部分についてですね。ただ、やはり議連の御意見などの尊重、これが議員立法だというそういった経緯、こういったことも踏まえて、今回、繁殖6回、そして6歳、そういった形になったことは私は踏み込んだ対応だと思いますし、また今の御質問にあった1人当たりの頭数、それに関する様々な御意見、こういったことについても、今までも我々は様々な声を聞いていますから、そういった声を踏まえつつ、環境省としてはこれからどういうそういった御意見、御懸念についても対応できるかしっかり話を聞いていきたいと思います。今回の基準案の内容に沿って、今後、省令を施行するために中央環境審議会において更に審議を深めていただくことを予定しています。その中で今の御指摘のような課題も含めてどのような対応が我々にとって必要か、しっかり考えていきたいと思います。議連の皆さんにもそういった今回の基準案に伴って発生をしてくる課題、そういったことについても様々今後議論をいただくというふうに私は思いますので、そういったことも含めて今後よく見ていきたいと思います。

(記者)NHKの吉田です。モーリシャスの関係で、短く二点ほど伺わせてください。冒頭の発言でも現場では次のステップに入りつつあるという話もされていたと思うのですけれども、二次隊の活動と今後の三次隊の活動は、比較して三次隊が新たに取り組むべき活動ですとか、二次隊からの進捗があれば教えていただきたいということが1点で、3日にラマノ環境大臣と会談されるということなんですけれども、その会談の中で話したいと考えている内容はどんなものでしょうか。
(大臣)まず、二次隊と三次隊、この関係ですけど、二次隊はさっき言ったように、あと前回の記者会見でも写真をお見せしたように、まさにマングローブの林の中にも入っていって、実際に日本から持っていった油の吸着シート、それが効果を発揮するかどうか確認などもやっています。そして、今日、また私は現地ともウェブで意見交換をしたいと思っているのですが、その中でも今回持っていっているものは幾つかの会社の油の吸着シートがあります。一体どれが一番の効果を発揮しているのか、そういったことも現地で今、二次隊がやっていますので、そういったことの確認もしたいと思います。そして、併せて三次隊、マングローブの専門家、サンゴ礁の専門家、そして鳥類の専門家ということで、マングローブ、サンゴ、こういったところはやはりモニタリングが中長期にも必要ですので、二次隊とも連携をしながら、今後必要な技術的な支援なども含めて、現場を見た上でフィードバックをいただきたいと思います。そして、鳥類、鳥の関係でいえば、まだ目立った鳥の被害というものは上がってきているわけではないんですが、10月以降、渡り鳥の飛来なども含めて言われている中で、10月を待たずに先手先手で専門家の方に我々として何が準備としても対応としても必要なのか、そういったことも我々としては見ていただきたいなと思います。そして、ラマノ環境大臣と3日にウェブでの会談をするということでありますか、今、環境省、外務省に限らず、政府全体でどういうモーリシャスへの支援ができるか、こういった追加的な支援策の検討を進めているところです。そういった進捗の状況や、我々としてモーリシャス政府、取組を支援していく、こういったことも報告をした上で、現地のモーリシャスの首相などからも、我々の政府から派遣している緊急援助隊について現場でも直接声を掛けていただいたり激励もいただいたりしていますので、そういったことに対する感謝の意と、今後の協力についても私の方からもお伝えをしたいと思っています。

(記者)毎日新聞の鈴木です。先週、日・ベトナム間で政策対話が実施されました。政府は7月に改訂したインフラ輸出戦略の骨子でも、輸出を通じた途上国への脱炭素政策への移行を誘導するという基本方針を位置付けました。今回の政策対話はその第1号と理解しています。まずはその受け止めと、今後、他国ともそのような政策対話を進めていく予定があるのかお聞かせください。また、今回のインフラ戦略の基本方針について、日本の温暖化対策に限らない、ある意味で日本としての新たな環境外交方針と理解しています。昨日、大臣もテレビ出演で、努力をすれば国際社会は理解してくれると話していました。新たな方針が国際社会から支持をされるにはどのような努力が必要かお聞かせください。最後に、今、総裁選はいろいろ報道が出ていますけれども、まだ誰が首相になるか決まっていない段階ではありますが、今後の首相に気候変動対策でどういうことを求めたいかお聞かせください。
(大臣)誰がなっても2050年、カーボンゼロになると思います。そこだけまずお答えします。そして、ベトナムの話ですが、これはまずブンアンの話にはなりませんでした。それで、私から御紹介をしたのは、いかに今、日本がこの石炭政策の見直しにとどまらず、再生可能エネルギーの主力電源化に向けて今進んでいるか、私からは特に、防衛省との連携のお話をさせていただいて、南鳥島に行って今後、防衛省と連携をして再生可能エネルギーの協力をして、自衛隊の自己完結能力を更に高めていくことと気候変動対策を両立させる、そしてさらに気候変動の適応推進会議に防衛省を巻き込んで、まさに気候変動は国家の安全保障問題だと、そういったことを共有しているんだというお話をしたところ、先方から大変関心を持たれまして、早速ベトナムでもそういったことを参考にして何ができるか考えたいと、そういった反応があったのは、私もCOP25のマドリードでもこの話をした時に、海外からは大変関心を持たれたんですね。防衛を担う省庁と環境省が連携をしているのはあまり他に例がない。なので、改めてこれは日本のユニークな取組として訴えていくと何か伝わるものがあるなと私は思いました。そして、今後の政策対話については、まずはベトナムということでありますが、後で事務方から今後についてあれば触れていただきたいというふうには思います。そして、3点目が何でしたっけ。
(記者)今回の政策対話、新たな日本の外交を通して、それを国際社会が理解を…。
(大臣)まず、前に進んでいる努力をしていなければ、オンライン・プラットフォームの議長をやることはなかったでしょうね。ですので、グテーレス事務総長をはじめ、あのCOP25、マドリードで、またその前のニューヨークで培った人間関係、そして我々が今どういう思いで政策を前に進めようとしているのか、こういったことをあらゆる機会を通じて発信をして伝えていました。こういうことが理解をされなければ、日本が議長国をやるというこの機会をつかむことは間違いなくなかったと思いますので、私はこのオンライン・プラットフォームを実現できたことも、日本の政策の発信が前進をしているというふうに国際社会に伝わっている表れだと思います。その機会を通じて日本がいかに今、前に進もうと努力をしているか、具体的な政策を9月3日についても発信をしていきたいと思います。
(事務方)今後の政策対話の予定につきまして、事務局の方から補足させていただきます。現在、新型コロナウイルスの影響などもあって、現時点で具体的にどこの国とこういう政策対話ということでフィックスされている予定というのは現時点ではございません。しかしながら、今週のオンライン・プラットフォーム会合、それから例えば日中韓のTEMMでありますとか、ASEANの関係だとか、既存のいろんな様々な対話の機会がございます。こういった機会も活用しながら、対話を積極的に進めていきたいというふうに考えております。

(記者)エネルギーと環境の清水です。自民党総裁選と環境行政について、2点伺いたいのですけれども、先日の安倍首相の退陣会見でがっかりしたのですけれども、本当に政治部の記者は気候変動の「き」の問題も出ない、質問も出ない。いろいろそれはあるんでしょうけども、やはり安倍内閣、あるいは今の日本の自民党政治の下で環境行政は重要施策になっていない、これだけ熱中症や水害があったりしているにもかかわらず、そう思います。一体、安倍政権で重要課題に環境政策、環境行政はなったのかどうか、この認識を一つは伺いたい。もう1点は、これから自民党総裁選があります。手続き論も重要ですけれども、国民に対する政策をどの候補がどんな具合にやるのか、発信するのか、それが重要だと思います。それには小泉環境相は、むしろ総裁選に立候補して、通るかどうかは分からないですけれども、
(大臣)そこまで御心配いただいてありがとうございます。
(記者)十分環境行政の問題の重要性を発信することもあったのではないか。なぜ立候補しないのか。そして、これからの政策論争にぜひ環境問題の重要性を浸透させてもらいたいが、その辺はどうですか。
(大臣)そういう思いを持っている清水さんが議員になって、私の推薦人になってくれたら、総裁選に出られそうだな思いますね。ありがとうございます。がっかりしたというお言葉がありましたけど、私はやはりいろんな思いがあったとしても、政策の賛否などはあっても、日本の内閣総理大臣に対する、そこの立場に対する思いというのは、立場を超えてやはり7年8カ月もお務めになったことに対するねぎらいがもっと出なかったことに私はそれもがっかりしましたけどね。総理は環境政策が重要じゃないのかという清水さんの2点目の御指摘になりますが、今回、退任をされるという表明、私はビデオメッセージをお願いしたのがその退任表明をされる2日前ですかね。総理のあの記者会見を伺えば、その時にはもう退任を決められていたわけですよ、月曜日に退任を決められたと言っていましたから。それでも、ビデオメッセージを快諾してくれているんですよ。そして、私は、そのビデオをもう拝見しています。そのビデオメッセージを見ていただければ、総理が、私が思いを持って取り組んできた石炭政策も抜本的な見直しも含め、そして自治体のゼロカーボンシティの取組も含め、そういったことも踏まえてメッセージを発信してくださることが、9月3日に国際社会に発信されると思います。そして、今、日本はESG、これが急速に拡大をしていますが、そういったことの根本にある基本的な発想は、もはや環境は経済の重荷や経済の負担ではない、むしろ競争力の源泉である、この言葉を述べたのは安倍総理です。ですので、私は安倍政権が環境行政を重要政策として捉えなかったということは当たらないと思います。ただ、今後、次の政権ができたときに、より環境政策が経済と一つの同軸としてより前に進んでいくように私としては全力を尽くしていきたいなと思っています。

会見動画は以下にございます。

https://www.youtube.com/watch?v=Qd4q62ocg_w

(以上)

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