大臣談話・大臣記者会見要旨

小泉大臣記者会見録(令和2年3月31日(火)9:00 ~ 9:32 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 本日の閣議で、昨年10月に施行された食品ロス削減推進法に基づく食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針が閣議決定されました。国民運動としての食品ロス削減を進めるため、消費者、事業者、地方公共団体等に求められる役割や具体的な行動などが盛り込まれています。環境省としてもこの基本方針に基づき、消費者の行動変容を促す仕掛けや地域で活動する地方公共団体の取組の支援などを推進していきます。併せて、2月14日に発表した「Newドギーバッグアイデアコンテスト」について、環境省特設サイトにて、今日応募受付を開始したところです。注文した料理の食べ切りを実践することが大前提でありますが、多くの方々に応募していただくとともに、食べ切れなかった料理の持ち帰りを新しい文化、習慣として根付かせていきたいと思います。
 次は、こちらです。明日、4月1日で新年度になりますが、環境省の組織改正がありますので発表させていただきます。4月1日付で環境省組織規則の一部を改正する省令を施行し、一つはこの下にある通り、地球環境局に脱炭素ビジネス推進室を新設して、そしてこの上のものが、この地球環境局の低炭素社会推進室を脱炭素社会移行推進室に名称変更します。国際的に気候危機と言われる中で、企業にとって気候変動が企業価値や競争力に直結する経営課題となっており、気候変動時代のビジネスの在り方が問われています。新たに設置する脱炭素ビジネス推進室においては、企業が抱える課題や国内外のESG金融などの統合をワンストップで把握しながら、TCFD提言に沿った経営戦略などの見える化や、SBTやRE100など野心的な目標を掲げて、脱炭素化を目指す企業の行動を促す環境整備を行うなど、脱炭素化に向けて取り組む企業の価値や競争力を高め、ビジネス主導の気候変動対策を促進していきます。これが下の脱炭素ビジネス推進室です。そして、上のものが低炭素社会推進室、これを脱炭素社会移行推進室に名称変更しますが、脱炭素社会の実現に向けた社会のフェーズが一段上がったことに対応する、もう低炭素の時代ではなくて脱炭素の時代になっている、そういったことを受けて、このように改組します。昨日発表したNDC、この実施に向けても、地球温暖化対策計画など、この室が対応することになります。
 三つ目が、月間ものの見直しについて、今日は八木政務官にも御出席をいただきました。環境省の役割がますます大きくなり、機動的、機能的な環境省としてのあるべき姿を改めて明確にすることが必要である中、今、環境省の選択と集中も進めていますが、各種月間などについては八木政務官を主担当として、加藤政務官にも加わっていただいた検討チームを設けて、検討を行ってきました。昨年中に横断的な評価基準を定めていたところでありますが、自治体などの御意見もお伺いをして、今般、バージョンアップを図るための取りまとめを行いました。それでは、詳細については、八木政務官からお願いします。
(八木大臣政務官)おはようございます。政務官の八木でございます。各種月間のバージョンアップについて御説明申し上げます。ただいま大臣の方からもお話がありましたように、昨年の秋から過去の価値観を検証し、当たり前のように繰り返されてきた各種月間についての検討を行ってきました。今回配布資料の通り取りまとめを行いました。ポイントといたしましては、常にレベルアップできる体制をつくること、多くの方がより賛同、参加しやすいものに育てていくことなどを掲げております。こうした観点から、評価基準に基づいた方針をまとめました。検討対象とした19の月間等について、引き続き国自らが先導的に行うものを6件として整理いたしました。唯一の包括的な月間である環境月間、6月に行われるわけでございますけれども、環境月間や法律、閣議決定などに基づくものが該当いたします。また、これらと統合を図るもの、個別の固定的な期間設定を行わないもの、地域ごとで最適なシーズンに応じた取組を促すものなどの整理を行いました。今後の実施に当たっては、所要の準備期間を置くことといたしまして、来年4月、令和3年度から実施することといたしました。私からの説明は以上でございます。ありがとうございました。
(大臣)ありがとうございます。今後、このように八木政務官にもまとめていただいたバージョンアップが円滑に実施されるように取組を進めたいと思います。将来的にも、こういった19あったものを6に集約するということで今回まとめていただきましたが、再度乱立をして効果が薄まることがないようにしたいと考えています。以上です。ありがとうございます。
 最後に、今日3月31日に使用済みの紙おむつのリサイクルなどに関して国内で実施されている技術、回収運搬の方法、安全衛生面での留意事項などを取りまとめた使用済み紙おむつ再生利用等に関するガイドラインを公表しました。使用済みの紙おむつは、市町村の一般廃棄物に占める比率が既に約15%に達する地域もあると聞いておりまして、今後高齢化の進展によって増加が見込まれるなど、わが国全体にとって対応が必要となる課題です。今後、地方公共団体や福祉施設などの排出事業者に対し、本ガイドラインの周知を図るとともに、リサイクル事業者とのマッチングなどを進めることで具体的な取組を後押ししていきたいと思います。冒頭、私からは以上です。

2.質疑応答

(記者)日本経済新聞の安倍です。新型コロナ関連でお聞きいたします。発生拡大が続いています。昨日、タレントの志村けんさんもお亡くなりになるという脅威を象徴するような出来事がありました。明日から新年度にもなりますけれども、なかなか心機一転という思いを持つことが難しいような状況だと思います。そこで2つなんですが、1つが環境省が特に重視して取り組んでいること、そして2つ目が小泉大臣御自身がこれから発生拡大を少しでも抑えるために何が課題だとお考えになっているかということをお教えください。
(大臣)まず1点目、環境省として力を入れて取り組んでいることということで、所管の部分でいうと感染性廃棄物、これの扱いを徹底することであります。そして、もう一つは、国立公園、国民公園を所管している立場として、この国立公園、国民公園も含めて感染拡大防止策を徹底させて、まん延することがないように、拡大することがないように対応を取ること、新宿御苑の取り扱い、また開園、閉園の在り方についても、まさにそういったことを考えて取り組んでいます。今日、私の後ろに、手作り感があふれておりますけど、環境省が今やっている感染性廃棄物の関係でこういう形で示しましたが、これは今、家庭向けの感染性廃棄物、家で例えば鼻をかんだり、また家に帰ってマスクを捨てたり、そういったときにこういった形で徹底をしてくださいというもののチラシを今作って、もうホームページで公表、周知をしています。ポイントとしては、ごみに直接触れない、ごみ袋はしっかり縛って封をする、そしてごみを捨てた後は手を洗う、こういったことを意識していただきたい。これが家庭向けですが、もう一つは、医療機関、関係機関などの関連の方に向けたチラシも作成しています。このポイントは消毒して再利用できるものはむやみに捨てない、医療関係機関などの廃棄物は種類や性状に応じた容器に梱包するということで、現場の皆さんに参考となるようにやっていますので、ぜひ御家庭で、最近、家でのごみ箱かな、また自分たちが使ったものが平気かなと思っている方には御参考にしていただきたいと。ちなみにこの対応については、新型インフルエンザ対策のときに作られているガイドラインに基づいて、このチラシ、またごみの捨て方については作成されておりますので、こういった対応をしていただければ問題はないというふうに考えております。そして、私自身気を付けていることとしては、もちろん今この自粛をできる限りすることによって、最近緊張感と、また拡大が進んでいる東京を含めた首都圏、私の地元の神奈川もそうですけども、そういった中で、自分自身が他の人に広げるようなことにならないようにやらなければいけないというふうに思っています。今、官邸での会議などもありますけども、マスクをすることはもちろんのこと、私自身当初から官邸での会議、例えば今コロナ本部、そこに出席をしながら感じていたこととしては、総理の後ろに事務方の皆さんが肩を寄せ合って座っているような状況、こういったこと自身、まず改善すべきことであろうというふうに思っていますし、横から見れば、テーブルに我々閣僚を含めて密集していると思われるような画があるわけです。そういったことに対しても、やはり何らかの改善が必要ではないかということは、以前から申し上げているところでもありますし、できればウェブでの参加等、そういったことも考えられるのではないかなと思います。私自身そういった思いがあるので、環境省でのコロナ対策本部、これについては基本的にはウェブで、大臣室に関係の局長や指定職、担当職員が集まることなく開催していますので、今後ともそういうことを、まず自らが徹底することも非常に重要ではないかなと、そういうふうに思っています。そしてもちろん、間違いなく以前よりも手を洗うこと、この徹底というのは相当していますね。気を付けたいと思いますし、今回一人一人が手洗いなどをしっかり徹底することによって、世の中の感染拡大防止に貢献することにつながる。これというのは環境大臣として思うことは、まさに気候変動の取組と共通するところがあると思います。一人一人が地球の環境、気候変動にとって、自分の行動というのは小さい、大したことがないんじゃないかと、何がひとりで変わるのかというふうに思われる方もいると思うんですが、そんなことはないと。ひとりの行動の積み重ねが世の中全体を動かしていくんだということが非常に大事な中で、改めて今回コロナウイルス感染症の対策、ひとりひとりの行動、こういったことが社会全体を動かすと。このことをもう一度国民に、機運を高めることになるのではないかなと、そう感じています。

(記者)NHKの吉田です。月間のバージョンアップについてお伺いさせてください。今回のバージョンアップと言いますか、見直しによって、特にクールビズ、ウォームビズ、熱中症予防強化月間などは期間設定を行わないことというふうにされているかと思うのですけれども、これらの月間では、各自治体や各経済界の協力も得ながら、今まで特に力を入れて展開してきた月間だというふうに私は認識しているのですけれども、今回期間設定を行わないことで、これまで協力していただいていた企業ですとか自治体の方が逆に混乱をするのではないかという懸念もあるのですけれども、月間に協力してくれた事業者、主体の方たちに対して、今回の見直しについてどう考えたらいいのか御意見をいただけたらと思います。
(大臣)クールビズ、ウォームビズを否定するものでは全くありません。その効果、そしてもう夏はネクタイをしないことが当たり前の景色になったということは、大変大きな成果だと思いますし、そのことによって気候変動を考えるきっかけになっていただけたらというのも全く否定するものではありません。ただ、私が大臣になってから、当初から訓示でも言っている通り、一人一人がネクタイを締めるかどうか、そういったことというのは、まさに一人一人が決めていくことも同時に大事ではないでしょうか。そして、冷房の温度28度設定とか、そういったものはありますが、例えば、古いビルや建物の空調と新しいビルや建物の空調では全然効率が違うわけです。同じ28度でもCO排出でどれだけ違うかというのは、それは明らかです。そういったことを考えずに期間だからネクタイを外す、つけるというのは、私はちょっと違うのではないかなというふうに思っていますので、ビジネス、経済界の方で、例えばデパートを含めてクールビズ商戦とかありますが、それは引き続きやっていただければいいんじゃないでしょうか。そして、もうやらないというのであれば、それはそれで一つの選択であると思いますから、いずれにしても大事なことは、今一人一人自分で考えることは、やはり大事なんじゃないですかね。ですので、そういったことも含めて、環境省はもう既に期間関係なく、それぞれ自分の思うように対応してもらいたいというふうに言っていますが、それで結構だと思います。ただ、何度も言いますが、気候変動に対する取り組むきっかけとなるような功績、そういったことについて全く否定するものではありませんし、今後環境省でもクールビズ、ウォームビズというのは別に全くやらないとか、そういったことでもありません。ただ、その在り方としては工夫がもう少し必要なこともあるので、いい形を考えていきたいと。暑いのに、ウォームビズの期間が来たから、今日からウォームビズですというのはちょっとばからしいでしょう。そしてまだ肌寒いのに、クールビズの期間が来たから寒がってネクタイを外しているというのもちょっと違いますよね。ですから、仮にこうやって気候変動で毎年気温が上がっているんだったら、その気温上昇やその年の気候、そういったものと合わせてもクールビズ期間が変わるというようなことがあった方が、むしろ気候変動の高まりというのは感じていただけるのではないかなと、そんなことも考えています。

(記者)時事通信の武司です。クールビズとウォームビズの統合についてなんですけれども、今まで毎年5月の初めにクールビズが始まる際に、環境省の職員さんがかりゆしなどを着ているところで取材機会が設けられていまして、これで宣伝とか啓発の効果があったのかと思っているのですけれども、通年化すると広報の在り方が、始まる時期というのがないので変わるかと思うのですが、どういうふうにやっていくのが望ましいでしょうか。。
(大臣)それも工夫してより良い形でできればいいなと思います。例えば、去年の夏はたしか過去最も暑い夏でしたっけ、とか言われたりしますよね。だとしたら、これだけ気候変動って進んでいるんだなと。もう産業革命前と比べて、今は1.1度ぐらい上昇しているわけで、それを何とか2.0もしくは1.5に向けて抑えていけるように取り組んでいこうというのがパリ協定の中でやっていることです。だとしたら、もう既に1.1度上がっているんだということとかも踏まえて、ああ、そうかと。今年のクールビズ期間はこんなに早く始まったのは、確かに温暖化が進んでいるよねとか、そういったことにもつながった方が私はスマートだというふうに思いますから、絶対5月1日じゃないと啓発ができないというのは、ちょっと知恵がないかなと。もう15年たっていますので、より良いやり方を見つけていくのもいいんじゃないでしょうか。

(記者)読売新聞の三歩一です。先ほど大臣が触れられた官邸でのコロナ対策本部の会合についてなんですが、大臣は閣僚がウェブで参加できるようにという御提案でしたけれど、今対応策として、閣僚を複数のチームに分けて出席するとかそういったことも考えられているようなんですが、大臣はあくまでウェブで参加できるようにという対応策が一番最善だとお考えでしょうか。
(大臣)選択肢があることは大事だと思いますね。絶対ウェブということはないと思います。それはメリットだけでもないところもありますので。ただ、例えば実際に出席をする、そしてウェブ出席も可能、そして、グループ分け出席も可などのように、選択肢があるということは、より強靭な政府の体制をどんな環境であっても維持していく。そしてまた1人感染したら全員にまん延すると、そういうような環境をできる限り避けていく、こういったリスクに対する対応にとっても、様々な選択肢が用意されているということは、コロナ本部の在り方、官邸での会議の在り方、そして、それにとどまらず、社会の在り方としていろいろな形で選択肢のある社会、働き方、生き方、そういったことを整えていくことは、私は非常に大事なことだと思っていますので、環境省でのコロナ本部は、私の部屋に来る者も複数、少数ですがいます。でもそういう場合は、私が座っているところから一つ椅子を空けて座ったり、みんなマスクをしたり、そしてウェブで参加している者が圧倒的多数で、多いときで言うと約50名ぐらい、ウェブで一人一人小さい顔になりますけども、画面に映りながら参加をする形になります。今日、総理の方からは、今後の会議の在り方、まさに紹介があったように、今後、総理と麻生副総理が同席をすることがないようにしていくこと、そしてまた一部、閣僚全員が出席をせずともやっていくような形等の御紹介もありました。そして、今日の朝、消費者政策会議、官邸での会議にも出席しましたが、今までよりもテーブルの席の間隔は広がった気がしました。また、後ろの事務方の座っている様子も、肩と肩が合うようなことなく離れて椅子が設置されていました。そういったことがしっかりと国民の皆さんにも伝わることは、政府全体の危機感、こういったことにとっても重要なことではないかなと思います。

(記者)TBSの守川です。新型コロナと温室効果ガス削減対策の関連なんですが、コロナの影響による経済減速で、中国の温室効果ガスの削減がかなり進んでいると。一方で、一時的なあくまで現象であって、これを過大評価するのはおかしいのではないかという、グテーレス事務総長の発言などもありました。これの反動で、いわゆる経済対策のてこ入れで、逆に多量の温室効果ガスを排出するような公共事業が乱発されて、今後の更なる排出の拡大が世界中に懸念されていますが、今後の温室効果ガスに関連する反動を大臣はどのように見られていますでしょうか。
(大臣)この局面の後に、いかに経済を立て直していくかというのは世界全体の課題ですから、そのときにとにかく吹かしていけと、何でもやれという、そういう機運というのが出てきつつあるというのは感じます。ただ、それで環境が置き去りになったことで、どういうことが起きるのかというのを、原点として持っているのが環境省で、だからこそ水俣が原点だと、そういったことを言っているわけですから、この局面においても絶対に忘れてはならないのは、環境を置き去りにする経済は成り立たないと、今後V字回復を目指してということも言われていますが、今後、反転攻勢をしていくときは、むしろ脱炭素型に経済社会の構造を変えていく反転攻勢のチャンスだと、そういった再出発をできるように、環境省としても知恵を絞らなければいけないし、今、コロナの危機で一色ですけど、気候危機というのは、前々から存在する危機なわけです。そして、コロナウイルスというのは未知のウイルスではまだありますが、気候危機というのは、もちろん一部まだ未知な部分はありますが、人為的に我々の暮らし、生活、産業の在り方、そういったことが起因していることは、もうほぼ一致を見ているところでありますから、こういったことに対して、機運が下がらないようにしていかなければいけないとそう考えています。
(記者)日本政府の経済対策もそういうスタンスであるべきだということでよろしいでしょうか。
(大臣)まさに環境省としては、今後そういった対策を打っていく中では、予算規模の勝負ではなくて、そこでやってもあまり大きなインパクトはないですから、環境省としては。政府全体としては必要な部分はありますが、環境省はまさに知恵を出して、新しい知恵が入ってきたなと、そういったものをいかに入れ込むことができるか、そういったことが大事だと考えて、今、関係の部局と様々な議論をしているところです。

(記者)朝日新聞の菊地です。コロナ関連ですが、今回のコロナ対応では、各国、各都道府県の対応力が問われています。また、国民に対する、住民に対する、リーダーの説明力も問われています。2点あるのですが、安倍総理大臣が説明に当たって会見を開いていますが、この会見の時間の短さですとか、頻度をめぐっては批判もありますが、まず大臣は、安倍総理の会見、政府の情報発信について十分だと思われるかが1点。最後なんでもう1点続けていきますが、危機におけるリーダーの説明力というのは非常に重要だと思うのですが、大臣が思うリーダーの説明についての対応、また続けて申し訳ないのですが、一方、北海道知事が国に先駆けて情報発信を続けて対応してきました。同世代の政治家として北海道知事をどう評価されているか、どう思われているか、おねがいします。
(大臣)3点ありますね。1点目が総理の会見ですか。総理の会見については、私は非常に重要だと思っていますので、ぜひこれからも積極的にやっていただいて、総理から直接国民の皆さんに語り掛けていただくことが非常に重要だと思います。特にこれは二つ目の、こういうときのリーダーシップとはどうあるべきかということにも関わりますが、私は前回の総理の会見の中での重要な言葉というのは、長期戦への覚悟だと思います。この長期戦というものを、今から国民の皆さんに直接語り掛けるというのは、恐らく日本の中でも、歴史上あまりないことだと思います。そういった中で、長期戦に我々全体で臨む上で、国民の皆さんの心がくじけることがないように、そして健全な危機感を共有した上で、その中でも決して楽観も失わない、こういったメッセージをしっかりファクトやエビデンスを持って国民に語り掛けて、そして、日々の中で、一人一人が自分でもできることがある、今日も乗り切った、明日も頑張ろうと。そして一人一人が、今健康でいることが、世の中の健康にも、感染の拡大の終息にもつながると、そういったことを考えれば、ぜひ総理には、総理自身もそういった場で、そういったことの重要性を訴えていただくことは重要ではないかなと思っています。
 最後に、北海道の鈴木知事のお話もありましたが、同年代として、今この危機に直面をして、知事という立場で、前例のない事態に模索をしながら、一つ一つの判断、決断をしながら進んでいく姿には、私も大きなエールを送りたいし、環境省にできることがあったら何でも言ってくださいと、この前電話をして伝えたところでもあります。以前から選挙応援にも行ったこともありますし、お付き合いもあるので、今後北海道のためにできること、そして、環境省としても、北海道には国立公園が、豊かな自然が豊富にありますから、昨日も阿寒摩周国立公園の関係者とも意見交換をしましたが、反転攻勢ができるときに、しっかりと後押しをして、北海道の魅力を多くの方に感じていただけるようにやっていきたいというふうに思います。また、こういった危機の中であっても、私が後押しをしている地方自治体の2050年のCO排出ゼロ、このゼロカーボンシティに北海道が名乗りを、この危機の中でも上げてくれて、そして、人口規模は530万ありますので、北海道の名乗りによって、目標とする一つの6000万人の大台に、北海道が宣言することで乗せていただいたことも大変ありがたく、心強く感じました。

(以上)