原田大臣記者会見録(令和元年6月17日(月)18:33 ~19:13 於:環境省第一会議室)

1.発言要旨

(大臣)G20というのが私ども環境省においてもやはり非常に大きなイベントだったものですから、少しその辺を詳しく御報告をしなければいけないと思って、この時間に集まっていただいているところでございます。どうぞ御了解いただきたいと思います。もう既に御承知のものも多いのですけれども、改めて、まず、自然豊かな長野県軽井沢で、令和というこの新しい時代の幕開けにふさわしい、G20史上初の環境とエネルギーの担当大臣が一堂に会する歴史的な会合を開催できたところであります。議長国の環境大臣として、1.イノベーションによる環境と成長の好循環、2.資源効率性、3.海洋プラスチックごみ問題、4.生態系を基盤とする適応と強靱なインフラなど、それぞれ地球が直面する重要な課題について、各国の大臣たちと2日間にわたり議論をしたところであります。私からは、イノベーションによる環境と成長の好循環のセッションにおきまして、我が国の先進的なフロン排出抑制の仕組みを発言し、世界全体のフロン排出抑制の輪を広げていきたいということ、また、衛星観測やスペースデブリ対策が重要であるということも含めて発信をし、各国とも共有したところであります。成果といたしまして、気候変動対策も含めたこれらの課題の解決に向けた、G20としての一致したメッセージを示す共同声明に合意したということでございます。この会合の当初からの大きな目的の一つに、先進国、途上国が今回集まっていたわけですけれども、何としても一致した共同声明を出そうというのが最大のテーマでございましたので、その意味でG20として一致したメッセージである共同声明を発表できたということは、よかったと思っております。環境と成長の好循環を実現するG20としての具体的な行動計画、軽井沢イノベーションアクションプラン、さらには海洋プラスチックごみに関し、各国がお互いに、その取組を行う、対策実施枠組を決めることができたと思っております。あと、生態系等の関連で、適応と強靱なインフラに関するG20アクションアジェンダなどに合意して、大きな成果を上げることができたと思っております。言うまでもありませんけれども、今月末にはG20大阪サミットに各国首脳が集まって、これを踏まえて最終的に政治宣言を含めて発表されるものと思いますけれども、私ども環境分野、エネルギー分野について、一応の成果をこの大阪サミットに送ることができたというのは、大変よかったと考えております。なお、一般的な感想といたしまして、20カ国、今国連には193の国が参加しております。20というと全体の数でいけば、計算すると10.2%の数なのですけれども、しかし、GDPとか、人口とか、さらにはエネルギー消費量、こういうもののを見ますと大体70から80%、汚染の排出量、CO2の排出量も大体そういう計算になっているところでありまして、私どもの試算ですけれども、CO2は74%がこの20カ国が排出しているというのを私どものほうで試算しております。いずれにしましても、これだけのウエートを占めるこの20カ国ですから、やはりここでの発出する結論というのは非常に大きなものがあるし、また、あわせて、日本の軽井沢という非常に有名な場所からこのことを発することによって、それだけ内外に与える影響は大きかったと思っております。それぞれの地域から、非常に前向きな意見がありましたから、事務方も相当大変な作業をいたしましたけれども、それを基本的にコミュニケに盛り込んみました。どこの国というわけではありませんけれども、確かにアメリカが、やはりパリ協定をどう引用するか等については、多少、他の国、特にEU諸国は、もう少し前向きに書こうというような御意見等ありました。しかし、最終的には20カ国がしっかり、また足並みをそろえてやっていこうということになったというのは、私は大きな成果ではないかなと思っています。あと、サイドイベントなどでは、水素エネルギーによるお茶席を導入して、令和を迎えた日本の伝統的なお茶、そこに水素ガスとを使うということで、軽井沢町、長野県の皆さんのいろいろな御努力については、私は非常に感謝をしているところであります。とりあえず、私から、そういうことを皆様方に御報告したところであります。

2.質疑応答

(記者)共同通信の石川です。よろしくお願いします。今回決まったプラごみの新たな国際枠組みなのですが、内容は各国の自主性に結構委ねられている部分が多いと思います。各国、この問題への意欲やその対策の中身では温度差がある中、この差をどう埋めていくのかというところをお願いします。
(大臣)まさにこの種のお話、特に今までお互いにたくさんのものを出しながら、地球規模で心配だ心配だというようなことは言っていますけれども、基本的にはそれぞれの国の3Rに委ねているというのは事実であります。ただ、このまま各国の自主性に任せられるかというと、やはりそろそろここでしっかりやらなければいけないという意味では、先ほど少し御説明いたしましたけれども、いわゆる実施枠組を今回合意したということを理解していただくといいと思います。廃棄物管理の国際協力等で、まずはお互い量を減らしていただく、革新的な開発、イノベーションを進めていこうということでもありますけれども、同時に、対策等を共有し、更新するということをしっかり確認しております。G20資源効率性対話、要は、こういう枠組みの中で、私どもは、例えばそれぞれの国の情報、政策をお互いに交換し合ったり、そしてまた、最終的には数字、統計の数字も、そろそろある程度固めていかなければいけないと思っております。また、先進国が多少、技術的には進んでいるとしたら、途上国への協力の問題とか、たくさんやらなければいけないことはあります。この実施枠組の中で進めていくという意味では、資源効率性対話というのを、これは既にちょうどG20の間で実行しているところでありまして、実は今年の10月に日本でこれを行うようになっています。ですから、この場を差し当たりは活用しまして、いわゆる実施枠組として、各国の関係者をその観点から呼び集めましてやろうと考えております。それぞれの自主性に委ねただけでは十分ではないというのはおっしゃるとおりでありまして、これからこういう、この問題に特化した政策やら考えを情報交換したり、お互いにアドバイスをしたり、あるいは介入したりすることによって、実施枠組をしっかり運営していかなければいけないと思っております。いずれにしましても、10月の資源効率性対話について、私ども、これから相当企画をきちんとして、今度この中身を、どういうことをアジェンダとしてやるかということは、これは我が国のイニシアティブで各国に話しかけていきたいと思っているところであります。

(記者)NHKの杉田です。先ほど大臣がおっしゃっていたように、最後アメリカだったり、EUだったり、異論や反対があったということをおっしゃっていましたけれども、最後、恐らく大臣も御尽力されていろいろと各国との御調整に回られたと思うのですけれども、具体的に、どういった国にどういう働きかけをされたのかというのを言える範囲でお答えいただければと思います。
(大臣)G20全ての国が一致して、気候変動問題を含む環境と成長の好循環を実現し、加速化するということの重要性について認識を共有したと私は理解しております。私自身、今回の会合の合間にも、ほぼ主な国とバイ会談を精力的に行いました。その中で、米国をはじめとするG20諸国は、CO2削減をしっかりと進めるという方向で、そのことはお互いに確認した上で、最終的にはパリ協定にどう言及するかということは、最終文書に仕上がったとおりと理解しているところであります。それぞれの議論の過程ですから詳細は控えますけれども、EU諸国、特にドイツ、フランスあたりは、とにかくCO2議論も含めて、もっともっとそれを強く打ち出そうと、これはもう間違いなく、そんな雰囲気でした。一方、米国はパリ協定から離脱する云々が、今まさにそういう瀬戸際に来ておりますので、この問題については必ずしも歩調を合わせられないというようないきさつがあったのは事実でございます。私ども日本としては、気持ちとしては当然、日本でのG20会議ですから、当然、一歩も二歩も進めなければいけないというのは、これは事実でありますけれども、しかし、国によっては、多少色合いが違うものですから、最後まで、特に米国とEUの間に立って、かなり調整をしたところであります。最後は、それぞれの代表者の政治的な決断を含めて仕上がったという意味では、非常によかったと思っております。決まった以上は、それを今度は中身を伴うようにインプリメンテーションというか、そういうこともやっていかなければいけないと思っております。

(記者)日本経済新聞、安倍です。G20の議論の中では、途中でレジ袋の話もありました。世耕大臣のほうは、来年の4月からで、かつ省令でいきたいというお話がありました。かなりはっきりとおっしゃったと思います。大臣はこれまで、この問題については経産省との調整を十分にしてきたというふうなお話をされていました。としますと、もうこの省令で、かつ4月からスタートしますというのは、大臣も同じ考えでいらっしゃるのかということになるのでしょうか。
(大臣)私どもはもう約一月くらい前に言い出しまして、当然、事務的には、今各省、経産省も含めてやりとりをしておるところであります。そういう意味では、まだここまではっきりは決まっておりませんでしたけれども、しかし、大きな流れ、すなわち経産省も、環境省も、この問題について一番関係するところが、方向としては、やはり有料化で行こうということについてはお互い確認し合った上で、細則については、例えばどういう業種に絞るのか、それともどうするのかとか、有料化である以上お金をどこかで集めなければいけません。集めるというのは、今までただだったのが、今度は必要な人には売るという格好になりますから、その場合の売ったお金をどう処理するかというのは、なかなか国として、ああしろ、こうしろとは言いにくい部分があります。いずれにしても、そういうことも含めて、また、時期をどうするか、さらには法律の形をどうするかについては、もちろん両省で検討しつつあるところであります。今回、経産省の側から、そういう案も明確に出されましたが、十分踏まえながら、最終的には政府全体で決めていかなければいけないと思っております。

(記者)今の日経新聞の安倍さんからの質問に関連してですけれども、世耕大臣が4月1日から省令で有料化を実施するということを国際会議の場で表明しているのです、土曜日のオープニングセッションで。オープニングセッションの共同議長は世耕さんと原田さんのお二人で、たまたま世耕さんが司会だったわけです。司会ですから、自由に言えるという中で、4月1日から有料化するなどと、原田大臣、まだ環境省に何の通告もなしに言うということは、これは仁義にもとることではないですか。多分、原田大臣、はらわたが煮えくり返っているような気がしますけれども、いかがですか。
(大臣)いやいや、私は、大事なことは、やはり私たちの政策としての目的が、当然のことながら、しっかり果たされることであります。確かに、さっき日経さんの質問に答えましたように、これから、しっかり調整をしていくことは大切です。しなければならないことがたくさんありますから、今みたいな、私は個人感情はございません。有料化の話は、国によってはもう結構早くからやっているというのも事実でありますから、その辺は経産省とも同じ思いでうまくいっています。現状もそうですし、うまくいくなという自信を持っていますので、これをきっかけに、更に相互に話し合いながら、まずはちゃんとした原案をつくって、施行していくことが大切であると思います。むしろ、環境省が言い出した政策でありますが、両省しっかり、また仲よく進めていけば、大事なことは、やはり国民のため、地球環境のためですから、そういう思いでは、これから更に議論は進められるだろうと思っております。

(記者)それに関連して、では、世耕大臣の発言は子供の対応であって、原田大臣は大人の対応をするということで解釈してよろしいでしょうか。
(大臣)いえ、そういうことではなくて、我々で非常に大事なことをやっておりますから、当然というか、いずれはそういう方向になるだろうと。とにかく、できるだけ早くこれも実施しなければいけないと受け取っております。

(記者)毎日新聞の鈴木です。よろしくお願いいたします。同じレジ袋の関連なのですけれども、今月の初めのときに、このような臨時会見の場で大臣が最初に表明されて、その中で、これからもレジ袋を有料で買う場合は、企業の売り上げの一部については環境保全などの費用に充てるようなルールづくりをしたいというようなことも話されていたのですけども、その点についてはどう考えていらっしゃいますか。
(大臣)そういうことをこれからしっかり詰めていかなければいけないと思っております。例えば、私どもは富山県の先例を随分勉強した上で、一つのモデルとして考えておりますが、富山県ではこれも各事業者と県知事が協定書をつくって、それぞれの扱いを決めるという、そういう手続をとっておられるようですし、驚くことはそれにより、10年近くなるのですけど、富山県で今、マイバッグに入れかわって90%以上はマイバッグだと。だから、この方式は実効性があるというふうに私は思っております。ですから、売上をどうするかは、私どもまさに一つのアイデアとしてはこの前言ったと思いますけど、それはこれから、経産省のみならず、消費者庁とか、場合によっては税金の問題にもなるかもしれませんから、そこはそれぞれ、例えば事業者単位でやるかとか、それはたくさん事務的にはやらなければいけないことはあります。ですから、今、経産省からは一つああいう、しっかりしたアイデアを出していただきましたから、またそれも今度、踏まえながら、どちらにしても政府一本で、いずれかの早い時期に、やはりしていかなければいけないなと思います。それをまた、法令に今度は直さなければいけませんので、それはどういう形式にするかというのは、世耕さんのあれでは、省令がいいなということをおっしゃったようでありますが、これはこれで、また相当詰めていかなければいけないなと、今の段階ではそういうことを考えています。

(記者)また関連なのですけれども、この質問はG20の週末の時期に、毎日新聞としてレジ袋の有料化について世論調査を実施していまして、その結果として、7割が賛成するというような結果になりました。国民にとっては賛同する意見が多かったのかと思うのですけど、それについて率直に受けとめをお願いします。
(大臣)今、お話、初めて聞きましたけれども、大変意を強くする数字ではないかなと個人的には感謝します。

(記者)あと1点、最後なのですけれども、G20の会合の際に、アメリカと複数回バイ会談をされていたのですけれども、その議論の中身について、なかなか話すことはできないかもしれないのですけれども、やはりパリ協定についての協議というのが中心だったのか、その辺のことを教えてください。
(大臣)実際には、私どもからすれば、私は去年の秋からCOP24でもそうですし、いろいろなルートで、パリ協定から離脱するようなことがないように、もちろん私自身もいろいろなところでお願いをしています。もちろん、私はそういう立場で言っているわけですが、アメリカはアメリカで、それとは別にしっかり温暖化の問題、地球環境の問題は、非常に強い思いを持って取り組んでおられますから、そこは私ども、短い時間ですけれども、しっかりその辺は議論を交わしたところであります。また、あわせて、せっかくの機会ですから、フロンガスのことについても、アメリカの代表には、実は日本がこういうふうにフロン規制については、もう法律を改正したばかりだと、直罰という強い仕組みを導入したと。フロンガスというのは通常のCO2に比べて1単位当たり数千倍から1万倍もの温室効果があるものですから、私は、いずれはこのことを議定書の事務局に対してしっかり申し入れて、もう少し国際的に取り組んでいこうではないかということを呼びかけたいと思います。実はもう既に、モントリオール事務局に文書を送りました。決して日本だけがきちんとやっているわけではありませんけれども、ただ、いろいろ調べていますと、モントリオール議定書自身は、20年以上前からしっかり議論されていますが、インプリメンテーション、つまり実施においては、少しやはり日本ほど他の国は考えていないのではないかというふうに私は深刻に考えています。私は冒頭の議長発言のときもそのことをはっきり申し上げました。いずれにしましても、アメリカにもそのことを申し上げまして、大体バイの会談を7、8カ国でやりましたけれども、中国も含めて、その都度申し入れたところであります。今回のこのG20は、CO2に関する地球温暖化の問題と、プラスチック対策に最初から大きなテーマは決まっていたようなところがありますけど、私はあえてこのフロンの問題はこの場で取り上げまして、いずれやはりこれを国際的にもう一回きちんとやらなければいけないということを申し上げたところでありました。やや焦点が定まらない議論だったかもしれませんが、どの国ともやりました。しかし、アメリカの一生懸命さもよく理解しておりますから、最終段階で先ほど言いました、パリ協定への書き込み方で両大国同士がぶつかるようなことがあったら、これはやはりいけないと思って、これは世耕大臣と私とで、何とかして調整をしました。時間切れもありましたけれども、両者がきちんと政治的な判断をしてくれたと理解しています。

(記者)朝日新聞の松尾です。軽井沢お疲れさまでした。再三で、レジ袋で恐縮なのですけれども、2点確認させていただきたいです。まず、1点なのですが、先ほど大臣の御発言の中で、世耕大臣の御発言について、経産省案というふうに大臣が捉えられているのかなと思われる節を感じたのですけれども、そのあたりはいかがでしょうか、まず1点目です。
(大臣)とにかくこれから相当、両省で詰めていかなければいけない問題がたくさん残っていますから、そういう意味では、経産省案というか、彼らがそう捉えているということについては、私はもう十分、評価をした上で、またそれを一つの考え方として、我が省もそれぞれについてはまだたくさん意見がありますから、調整をしっかりやっていかなければいけないと思っています。だから、何をやるのか、何をやるのかということが大事で、そういう意味での捉え方は全くしておりません。この方向は全く一緒でありますから、だから、それは意を強くしたというのが私の本音のところであります。

(記者)すみません。一つ目で追加になって恐縮なのですが、つまり、4月1日であるというライン、省令であるとかというライン、それを国際会議の場でお二人がそろっている場で世耕大臣がおっしゃったということは、これはある種の国際公約に近いものとも言えるかもしれないと思うのです。そういう意味において、例えば4月1日というライン、省令というラインというのは、これは大臣は、まだフィックスされたものではないという考えですか。
(大臣)それを一つの考えとして、これから考えていくべき問題だと思っています。

(記者)あと二つ目なのですけれども、省令の件ですが。この省令ですと、共管の省令もたくさんありますし、単独の省令もたくさんあると思います。例えば想定されている省令が、環境省も含まない省令であった場合、これについてはどのように考えておられますか。
(大臣)それは、私は別にどの省がどうというよりも、要するに目指しているのは、レジ袋有料化というその措置を、政策を、規制を実行することが大事だと思いますから、妙な意味であれだこれだと言うのではなくて、それさえうまくできれば我が省にとってはいいことでなのです。ですから、私もあまり、リーガルな勉強はその限りではしていませんので、今事務的にはそのことを含めてきちんと勉強させなければいけないと思っています。私が一月前にお話ししたときには、たしか、やはりこれは法律事項ではないかと、さらにはその新法をつくるか、それとも既存の法律の中で一部改正することもあり得るかもしれないと申し上げました。いずれにしても、皆さん御承知と思いますけれども、行政の法律というのは、要するに目指す政策、一定の目標を達するように、単なる形式でしかありませんから、そういう意味ではいろいろな方針がまだ議論されると思います。ですから、最後はどの法形式がいいかというのは、これはこれから議論だと思っております。

(記者)ありがとうございます。1点だけですが、最終的な裁定は、総理並びに、もしくは官邸にお願いするという、そういうことですか。
(大臣)そこまで私は考えておりません。このようなものは十分、目指す政策が決まっていれば、あとは単なる形式の問題ですから、当然こちらにもプロはおりますので、そこのところはきちんと事務的に解決できるものであります。そういうことまで考えることはありませんけれども、とにかく何といってもこれは環境省、経産省にとっては非常に大事な政策であり、あえて言うなら消費者庁とか農水省などにも関係しますけれども、そこはもちろん、大なる目標はもう決まっているわけですから、そこは余り大仰にならずにきちんと整理ができるかと、それは少なくとも考えております。

(記者)日本経済新聞の安藤と申します。パリ協定に関連したくだりのところについてなのですが、確かにこれはパリ協定という言葉がコミュニケの中に入ってはいるのですけれども、パリ協定をやりたい国はやりますけれども、やらない国はそれなりですよというようにも読めて、余り足並みがそろっているというメッセージが必ずしも伝わってこない。これも最終的に世耕大臣がかなり強引に採決に持ち込んだというふうにも聞いているのですが、大臣が考えたような理想型にこれは本当に近いメッセージだったのでしょうか。
(大臣)これは世耕大臣、非常に最後まで頑張っていただきました。もちろん私と一緒にやったのですけれども。おっしゃるようにかなり、本音のところでは、何としてもやるべきだと、進めるべきだという国、EU中心に、これこそやはり、むしろ内政外交に対して大事だということです。やはり正直に言ってアメリカが、少し申し上げましたようないきさつの中で、そこまではっきり言えないというような感じもありました。ですから、そこは私からすれば、その辺はうまくおさめていただいたという意味では、まず両大国グループにまず手を打っていただいて、それぞれ持ち帰っていただいて、あとはそれぞれの国がそれに基づいて、それを読むことによって、どれだけ厳しい環境政策をとるかということが大事であります。確かに、かなり局面でははらはらするところもありましたけれども、まさかこのことで、全部なかったことになって共同声明、コミュニケは出せないということにはやはりしてはいけないという意味では、特にこの問題は、ブエノスアイレスや、それからハンブルグといったG20の過去の会合でも実は同じようにもめまして、あるときはむしろ別条を立てるかというようなこともやったようでありますけれども、各国ぎりぎり立場を超えてやってくれたというのが、議長国、また議長としての本音のところでございます。

(記者)それに引き続き関連して、大臣は日本の成長戦略、長期ビジョンです、2050年に向けて。を今回の会議でもほかの国にも説明をされたと思うのですが。私がヨーロッパの代表などと少し話したところでは、不十分なところもあるけれども、日本が今回出してきたビジョンに基づいて、今後NDCの引き上げということを期待できるだろうから、それをじっくり見ましょうというようなことを言った人もいるのですが、どうでしょうか、大臣は説明したときの各国の反応というのはどんなふうに受けとめましたか。
(大臣)日本の長期ビジョンというのは、一番大事なのは、やはり思い切って今世紀の後半のできるだけ早い時期にしっかり実質排出ゼロを目指すというようなことを、G7では、これは唯一日本から打ち出した文書だと私は理解しております。ですから、それは本当に、日本政府もよくここを決めていただきましたし、ここの問題については、持ち帰った上で、これから相当な努力が要るなと思います。言うまではありませんけれども、今までは2030年26%、2050年は80%ということで、相当実質ゼロとは違う数値目標になっておりまして。ですから、我々も数値目標を出したときには、もちろん非常に覚悟しておりますし、またこういう国際社会でそういうことを言った以上は、相当な覚悟を持って臨まなければいけないと思っております。とりわけ環境大臣としては、これは非常に重い国際的な約束だと感じておるところであります。

(以上)

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