原田大臣記者会見録(令和元年6月7日(金)9:10 ~ 9:23  於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

 今日は、私から2点ご報告申し上げます。本日、閣議において、令和元(2019)年の環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書を決定していただいたところであります。今回の白書は持続可能な未来のための地域循環共生圏、気候変動への適応とプラスチック資源循環の取組等をテーマとして、緊急の課題である気候変動影響への適応、プラスチック資源循環の取組について、第5次環境基本計画で提唱いたしました地域循環共生圏の観点を交えながら紹介をしたところであります。より多くの国民、事業者、自治体の皆さまにはこの環境白書を読んでいただいて、それぞれの事業に活用していただければありがたいと思っております。
 それから、2点目でございますけれども、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づく、全形を保持した象牙の登録審査を本年7月1日から、より厳格化することとなります。具体的には取得の経緯、いきさつに関わる自己申告の裏付け証明について、第三者証明の単独の採用を廃止し、同証明に加え、放射性炭素年代測定の結果等の証明書類を付したものに限定することから、象牙の年代測定についての留意事項をまとめ、周知することといたしました。詳しくはお手元にお配りをしておりますので、それをご覧いただきたいと思います。今後も関係機関と協力をして、このような厳格な取り扱いを通じて、出自の不明な全形牙が市場に出回らないようにシャットアウトしてまいりたいと思います。私からは以上の2点でございます。

2.質疑応答

(記者)共同通信の水嶋です。よろしくおねがいします。ただいま発表がありました、環境白書についてお伺い致します。G20が1カ月を切って控えている中、今回、プラごみと温暖化という主要議題を含めたものを扱って、世間の関心も非常に高いと思うのですが、改めて今年の環境白書のポイントと、そこに込められた大臣の意図や思いをお願いいたします。
(大臣)今年の白書、令和では最初の白書でございますけれども、地域循環共生圏を実現していくために、最近特に注目されているプラスチック対策や気候変動への適応に焦点を当てて、ビジネスとして、また自治体として先進的に取り組んでいる事例などを数多く紹介しているところであります。地域には再エネ資源、自然資源、循環資源など、まだまだ利用されていない資源が多く存在いたします。これらの地域資源を活用して、気候変動への適応や海洋プラスチックごみ問題など緊急の課題を解決して、地域の経済社会を活性化していくさまざまな地域循環共生圏のビジネスや取組に、持続可能な未来を切り開く大きな可能性があると考えております。より多くの国民、事業者、自治体の皆さまにこの環境白書を読んでいただいて、活用していただければ幸いであると考えています。地域循環共生圏というのは、我が省が環境を通じて地域再生、それに地域の自立、その際にはもちろん地方からの色々な情報提供がありますけれども、まずは自分たちが持てる色々な資源、特徴がありますので、そういうものを積極的に自立、活用しながら、そのことをまた持続可能な環境対策、さらには地域の自然の再生に結び付ける、こういう高まいな理念を込めていると思っております。この概念も少しずつではありますけれども、着実に進んでいると私どもは思いまして、先だってはこれをテーマに九州・福岡でパネルディスカッション、地域の識者を集めて、また自治体を集めてディスカッションをやりましたし、これもこれからいろんな意味で全国展開していこうと思っておりますけれども、今回の白書も地域循環共生圏という一つの基本概念を中心に置いて、それぞれ国内、また国際的に発展させていくということに力点を置いているというふうにご理解いただきたいと思います。

(記者)NHKの杉田です。環境白書について追加でお伺いしたいのですけれども、白書の中で福島の除染土の搬入とか再生利用などについても触れられていると思うのですが、復興についての大臣の思いを伺いできればと思います。
(大臣)非常に大事なところであります。福島の復興なくして日本の再生はないというのは、安倍内閣の最大のテーマでございます。ご指摘の通り、私ども環境行政としても福島の再生についてしっかりやっているところであります。私どもが申し上げておりますように、本当にそれなりにもちろん回復はしてきておりますけど、さはさりながら8年たった今日でも、まだまだはるかに道半ばであるというのが私どもの本当に一番の認識であります。まだまだ除染も半ばでありますし、また、まだ復旧をしていない町村がたくさんございます。同時に、そのことばかりでなくて、やっぱり今や復興、さらには地域を新しい時代へ向けて発展させるというビジョンを並行して作っているところであります。それぞれの立場の方々が将来を見つめながら、自分たちで様々な地域発展のためのビジョンを作り、そしてそれを目指そうとしております。環境省もそれについては、もちろん各省、復興庁等々と力を合わせながら、とにかく復興から次の時代への発展に向けて、こういうビジョンづくりを県も中心にやっておりますので、復興・復旧と併せてそちらの将来に向けてのこの目標をしっかり果たしていかなければいけないと思っております。たまさかといいますか、来年のオリンピックの聖火も福島から出発すると。これもまた国民の皆さまの思いがそこから出発するという意味では、さらに福島の県民の皆さまに元気を与えると思いますし、またこれは国民みんなの共有する喜び、希望だろうと思っております。

(記者)環境白書に載せられているということは、やはり環境省としても大きなテーマの一つとして捉えているということでよろしかったですか。
(大臣)もちろんです。今、やや一般論を申し上げましたけれども、環境省としては除染の問題、そしてまた、中間貯蔵施設にどんどん仮置場から除染後の土壌が運び込まれております。これからまた長い時間をかけて、それをどうやってよそに運び出すかということも含めまして、環境省のプロパーの仕事も大変多く残っております。当然のことながら、私どもとしてはそれを責任を持って成し遂げていくということです。しかし同時に、先ほど申し上げましたように、将来のことも私ども、できる範囲でしっかり県民の皆さんと考えながらやっていかなければならないと思っております。

(記者)朝日新聞の松尾です。象牙について、CITESの方の会議が8月にもジュネーブでという話もあり、再開すると思います。今回の象牙の強化については、強化ではあるんですけれども、その方向性としてはさらなる強化という方向性があるのか、今後、さらに次の一歩に進む方向性について大臣は何かお考えはないでしょうか。
(大臣)わが国は象牙の流通管理の強化という観点から、昨年6月に改正種の保存法を施行し、象牙を取り扱う事業者の登録を義務付けるなど、事業者の厳格な管理を進めておるところであります。また、いわば象牙取締Gメンとも言うべき取引監視の担当者を3名増員して、執行強化に一層努めているところであります。今回、先ほど説明いたしましたように、全形牙の管理も出自不明なものを市場からしっかりシャットアウトするというようなことをしたところでありまして、このような措置により、日本がそういう分野でも先頭を切ってきちっとした規律が行われているということを実践していかなければいけないと思っております。これからも様々、国際会議を含めてあろうと思いますけれども、ワシントン条約等の運用についても、私どももそういう意味では責任ある立場で臨んでいきたいと思っております。

(以上)

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