大臣談話・大臣記者会見要旨

原田大臣記者会見録(令和元年5月28日(火)9:21 ~9:31 於:参議院本会議場議食側廊下)

1.発言要旨

それでは、今日は私の方から2件御報告いたします。
 まず、エコライフ・フェアの開催でありますけども、来月の6月5日は「環境の日」、6月は全体として「環境月間」であります。環境月間においては環境省をはじめ関係府省庁、地方公共団体等の参加・協力によりまして、全国各地で環境関係の行事が開催されます。環境省としては6月1日、2日、土日でございますけども、「エコライフ・フェア2019」を都立代々木公園で開催いたします。1日には、省エネ住宅推進大使の壇蜜さんと、「COOL CHOICE」や「海洋プラスチックごみ問題」をテーマとしたトークショーに私も参加する予定でございます。ぜひ皆様方もお越しいただければと思っております。
 2点目でございますけども、「福島再生・未来志向プロジェクトシンポジウム」の開催を御報告します。昨年8月に福島の復興の新たなステージに向けて、環境再生の取組に加えて「脱炭素・資源循環・自然共生」といった環境省の得意とする分野と組み合わせた「福島再生・未来志向プロジェクト」をスタートさせました。今回このプロジェクトをさらに発展させるために、「福島の復興と未来に向けて」と題し、6月21日にシンポジウムを開催する予定であります。シンポジウムでは、パネルディスカッションなどを通じて今後の進め方等について議論し、福島の復興の加速化に貢献することを目指しているところでございます。
 私からは以上2点でございますけれども、また今後ともよろしくお願いいたします。

2.質疑応答

(記者)今、大臣からお話がありました福島のプロジェクトのシンポジウムの件ですが、実際、本プロジェクトが発足してから1年近くになろうかとしておりますが、これまでの成果と、今後、大臣が期待するところについて御説明をお願いいたします。
(大臣)福島再生・未来志向プロジェクトにつきましては、四つの主要な柱を掲げて取り組んでいるところであります。まず1つは、環境技術を生かした産業創生、2つ目は、自然資源の活用による観光振興等、3番目は、先導的な低炭素技術等を活用した脱炭素まちづくり、4番目は、放射線健康不安に対するリスクコミュニケーションや地域の魅力の発信による地域活性化でございます。これら四つを大きな柱とした政策パッケージを総合的に推進して、また人と自然の豊かな関わりを有する福島ならではの地域循環共生圏の先駆的モデルを視野に入れて、「福島再生・未来志向プロジェクト」に力強く取り組んでまいりたいと思っております。御承知のように、私ども環境行政の大きな中核として地域循環共生圏という概念を今広げておるところでありますし、私どももあちこち御説明に伺っているところであります。これは、もちろん国のしっかりとした政策も大事でありますけど、時に、地域再生・創生という観点からも、その地域の持てる様々な資源をより有効に活用する、地域の自主性を重んじ、自立分散型の地域づくりを支援していきます。この福島の再生プロジェクトというのは、いろんな被害も受けましたけど、それを乗り越えるためにぜひまた福島の皆さんにはこれらのプロジェクトにしっかり取り組んでいただければありがたいなと、こう思っています。私どもの認識でも、県知事をはじめ皆さん方が相当それぞれの分野に取り組んでいただいているということを肌で感じておりまして、当然のことながら私ども環境省としてもそれらを全面的にバックアップしたいと思っております。
(記者)もう1点ですが、先の週末から全国的に気温が上がり、各地で猛暑日であったり北海道で39℃を超えたりしていて、まだ5月ということでなかなか暑さに備えがない中で、早くも熱中症による死者も出ています。これまで環境省ではクールビズであったり、日傘の利用をしておりますけれども、このタイミングで各地でこういう猛暑が既に記録されている中で、改めて大臣から暑さ対策や熱中症対策についてよろしくお願いいたします。
(大臣)今ご指摘のとおり、私どももこの数日の暑さに大変びっくりしていると同時に、この暑さ対策については責任者の立場として相当しっかりやらなければいけないなと思っております。北海道等の各地で高温となり、熱中症による死亡者や搬送者がたくさん出たということは心から憂慮しているところであります。昨今の気候変動により、これまでの経験とは異なる地域やレベルの暑さに我が国が見舞われているということを、これまで以上に周知徹底していくことが必要でありますし、私どももそれに本当に真剣に臨まなければいけないと思っております。環境省としては、あらゆる機会を通じて熱中症対策の重要性を訴えていきたいと考えております。国民の皆様には暑いときには無理をせず、こまめな水分補給を行い、外出の際には涼しい場所での休憩や日傘の使用をお願いいたします。また、室内においても適切な温度・湿度管理を行うなど熱中症対策に十分留意をしていただきたいと思っています。それに関連しまして、暑さ指数というのを、実は環境省は10年前ぐらいから取り入れ、そしてまたそれを一般に既にきちんと活用していただいているところであります。しかも、今回の5月でのこの暑さは経験がなく、準備ができていないのはそのとおりでありまして、今後はそれこそ今までの経験を乗り越えて、いつでも高温が襲ってくるということも予測に入れながら、しっかりやっていかなければいけないと思います。とりわけ、今申し上げましたように、暑いときには無理をしないとかこまめな水分補給、外出の際には涼しい場所での休憩とか日傘の使用など、ある意味では当たり前のことなのですけども、しかしこういうことをしっかり意識しながら励行するということが暑さ対策、熱中症対策になるものと思っておりまして、それについては私ども環境省としても、私も含めて率先して励行したい、努力をしたいと、こう思っております。
(記者)ちなみに、大臣は日傘を使っていますか。
(大臣)実は、私が記者会見でやったことを皆さんに一斉に報道していただきました。私の女房が先日、早速立派な日傘を買ってきまして、私に使えと言うものですから、そのつもりでおりますが、ただ正直言って、活動の範囲がビルの中か事務所の中か、動くときはつい自動車に頼りますからね。しかし、ぜひまたこの夏を通じて、率先して日傘男子として頑張りたいと思います。

(以上)