大臣談話・大臣記者会見要旨

笹川大臣就任記者会見録 (令和8年9月18日(金)13:30~14:25 環境省第一会議室)

1.発言要旨

この度、環境大臣、原子力防災担当大臣、クマ被害対策担当大臣を拝命いたしました笹川博義です。どうぞよろしくお願いいたします。
まず総理からは、東日本大震災からの復興・再生の取組の着実な実施、地球温暖化対策の推進と、日本の技術等の海外展開を通じた世界の気候変動対策への貢献、国立公園等の観光資源としての更なる活用、2040年までの追加的なプラスチック汚染ゼロ、原子力規制委員会のサポートと原子力防災体制の強化、COPを始めとする気候変動問題に関する国際会議への円滑な対応、クマ被害対策に関する対応の加速などのご指示をいただきました。こうした総理からのご指示を踏まえ、全身全霊で職責を果たしてまいりたいと思っております。 東日本大震災からの復興・創生は、環境省にとって最重要の課題の1つであります。「東北の復興なくして日本の再生なし」との決意の下、2045年3月までの福島県内除去土壌等の県外最終処分に向けた復興再生利用などの取組を着実に進めていく。また、令和8年熊本地震への対応については、一日も早い復旧・復興のため、災害廃棄物対策、ペット対策など、被災地域のニーズに沿ったきめ細やかな支援を進めていきます。クマ被害対策については、新たに設置された「クマ被害対策担当大臣」として、総理のご指示を踏まえ、関係省庁と緊密に連携し、国民の命と暮らしを守るため、対応を加速していく。循環経済への移行については、世界的な資源の獲得競争の時代において、我が国の産業力強化や経済安全保障に大きく貢献するものであり、循環経済行動計画に基づき、再生資源供給サプライチェーンの強靱化等を強力に進めてまいります。地球温暖化対策の推進については、COPなどへの円滑な対応を進めるとともに、2050年カーボンニュートラルに向け、地域とくらしの豊かさと脱炭素化の同時実現を目指す。また、地球温暖化による自然災害の激甚化・頻発化を踏まえ、熱中症対策をはじめとした気候変動適応を推進する。自然再興の実現については、30by30の目標達成に向けた生物多様性保全の取組や国立公園等の保護と利用の好循環の促進、外来生物対策等の野生生物の適切な保護管理を進めていく。暮らしの安全・安心の確保に向けて、水俣病を始めとする公害健康被害対策や石綿健康被害対策への対応などに真摯に取り組む。加えて、原子力規制委員会のサポートと原子力防災体制の強化も引き続き進めてまいります。人の命と環境を守り、環境・経済・社会を統合的に向上させ、持続可能な未来を創っていく、こうした環境省の使命を全うできるよう、地方環境局も活用して現場の声をしっかり伺いながら、一つひとつの課題を着実に前に進めてまいりたいと考えております。

2.質疑応答

(記者)読売新聞の大重と申します。ご就任おめでとうございます。
読売新聞から以下の2点を質問させていただければと思います。1点目は環境大臣として、今後の環境行政にどのような変化をもたらしたいと考えていらっしゃいますか。高市首相からは、昨日のぶら下がり取材のメモを拝見してお伺いするのですが、地球温暖化対策や気候変動への適応策を、日本の技術にも資する形で進めるよう指示があったとおっしゃっていました。これを踏まえて、具体的に念頭に置いている取組はございますでしょうか。それが1点目です。 2点目は、11月にトルコで開催される気候変動COPにご出席の予定かと思うのですが、COPで日本としてどのような点を主張していかれたいかということを教えてください。よろしくお願いします。
(大臣)まずは環境行政に変化ということでございますが、行政というものは常に改善なり何なりを進めていく、それは結果的には様々な変化をもたらすと思います。もう1つ、総理からも温暖化対策、それから適応(の指示があった)、それについて様々な企業の皆さん方も努力していますから、そういった技術が、それから日本の取組が、1つ材料として各国にも横展開ができる。そのことによって、日本の企業に対する評価も上がってくるし、またそれを活用していこうということにもなる。いわゆる適応ビジネスの海外展開にもつながっていくということになるならば、これは日本の成長戦略にも資する、ということになるではないのかなと思っています。おそらく総理(のお考え)も、そういった技術を活用し、取組を活用した中で、日本企業が海外で、もちろん、その日本の開発された製品、商品というものも理解をされて、評価をされて使っていただく、このことがやはり日本経済に資する、ということではないのかと思います。 COPについては、これは国会のお許しが前提条件でありますが、可能な限り出席というのは、私自身は強い思いを持っております。それぞれ、目標に向けて頑張っています。我が国の取組、もちろん緩和に対しても、こういうことはやはり各国に非常に大切なことですよということの主張も大事であるし、先ほど申し上げたとおり、なかなか進まない国に対して、我々の取組なり、技術なり、こういうことをきちっと発信していくことも大事なことだと思います。そういうことによって、様々な国の中の懸案事項が少しでも改善し、解決していただければ、それは全体とすれば、目標に向かって、大きく一歩を進めることになるのではないのか、と思っております。

(記者)共同通信の水島です。大臣就任おめでとうございます。
私からはクマ対策の関係でお伺いさせてください。昨日の内閣改造では、クマ被害担当大臣ということで、新たなポストが新設されて、当然大臣が就任されることとなられました。首相の指示による設置と伺っておりますけれども、この担当の閣僚を、クマ被害というものに対する担当閣僚を置くということの狙いと、どのような期待を持たれているかというのを、まず見解を伺いたいと思います。また大臣は、これまで党の方では、クマ被害をはじめとする様々な環境行政の議論をリードされてこられたと思うのですけれども、外部から見ていて、これまでの環境省のクマ対策というものをどのように評価されているか。特に課題ですとか、改善点、今後こういうことを変えていきたいみたいなものがあれば、併せてお願いいたします。
(大臣)まず総理が担当大臣を置くという思いに至ったのは、昨年13人の方が亡くなり、240人ぐらいの方が怪我等を負われた、負傷したということであります。まず亡くなられた方、被害にあわれた方にお見舞いとお悔やみを申し上げます。そしてもう1つは、やはり当たり前のように我々の経済活動、社会活動、子どもたちの学校生活に影響があった、通常の生活にも影響があった、このことを深刻に受け止めておられると思います。そのことが、今回の担当大臣の設置に私はつながったのではないのかと。同時に、1日も早く、クマに対する国民の皆さんの不安感を払拭しなければならないという強い思いがあったと思いますので、特段、総理の方からも、クマ被害対策はしっかり進めてもらいたいということでありました。私も今お話があったとおり、党の中でもPT(プロジェクトチーム)の座長を務めさせていただきましたが、元々は鳥獣被害対策の委員会でありますから、小林政調会長にも、私が委員長に就任する前に、クマではなかったのですけれど、イノシシ、シカ、これの被害というのは、やはり依然として、地域にとっても農業にとっても非常に脅威であるという声が多いわけでありますから、ぜひ対策を強化しましょう、しなければならない、という形で政調会長に申し上げていました。そしたら今度、「笹川さん、鳥獣の方をやってください」ということになり、クマ被害については政府の方がやはり、半歩早かったので、我々とすると、この政府の動きに対して、やはり追いつけ追い越せと。我々自身が身近に現場の声を聞いているわけですから、その声をしっかり党内で議論した上で、提言をまとめましょう、ということで、私自身、小林政調会長と相談して、当時はその委員会をPTにそっくりそのまま切り替えますという形で、議論を進めさせていただいて、提言をまとめさせていただきました。今度は、この提言をもとにしてクマ被害の対策パッケージとロードマップが策定されたわけですから、これについて、進捗をしっかり注視しながら、私自身が先頭を切って、推し進めていかなければなりません。昨日も官邸で待機の中でニュースを見ていたら、高野山でクマが出たというニュースが流れていましたから、「笹川さん大変だね」って周りの大臣の皆さん方から指摘されました。こういうことが、ある意味、身近な話題として、やはり深刻に受け止めなければならない。私もそうですけれど、同様に総理も、国民の皆さんの不安感というものを真摯に受け止めた結果と思います。とにかく担当大臣として、速やかに政策を前に進めていく、汗をかいてまいりたいと思っています。

(記者)時事通信の吉田と申します。よろしくお願いします。
冒頭発言にもございましたが、循環経済についてお伺いします。世界的に資源の獲得競争がかなり激化している中で、国内で重要鉱物であったり、プラスチックの再生資源を確保する重要性が高まっていると思います。そのあたりの大臣の課題感であるとか、循環経済に向けてどのような取組を進めていくか教えてください。
(大臣)このことも、党の方でも地球温暖化対策調査会で、私も役員でしたので、資源循環の大切さということで、提言を取りまとめて政府に提出させていただきました。循環経済の行動計画も含めてでありますけれども。今ご指摘のあったとおり、世界的に見れば、様々な形で資源を、本当に自由な形でというような、市場のルールにのっとってというのと全く違う概念・思いの中で動いているところもあります。我が国からすると、そういった意味では経済を強靱化していくためには、やはりベースとなる資源を日本はどういう形で確保していくのかということは非常に大切なことであります。国内にあるものを使っていくことは、これは皆さん方もご承知のとおりであり、また各段階で、国民の皆さんにもご協力いただいて、分別なりなんなりの中で、資源の再利用、再資源化、このことの重要性については、もう国民の皆さんにもご理解いただけていると思います。同時に、これを経済の中でも、いわゆる1つの産業と言ってもよいかもしれません、そういった形の中で、ルートをきちんと持って回していくことが大事であります。そういったことを提言なり、行動計画を決定し、政府一丸で取り組んでいくということでありますから、主体的に環境省がそのことをさらに推し進めていくということが大事だと思う。同時にまた、我が国と関係の深い国においても、一緒になってやっていく、国際間における協調・連携というのも大事だと思います。そうすれば、またある意味、日本で再資源化することも可能です。このことの大事さというのは、やはり友好国なり同志国なり、それぞれと共通の思いでやっていくことが大きいと思います。

(記者)新潟日報の片野と申します。よろしくお願いします。
水俣病についてお伺いします。新潟の被害者団体や、現在の行政などから、現在の制度では救済されてない被害者がいるとして、救済対象の拡大や新たな救済策を求める声が上がっていました。これまで環境省は、新たな救済には慎重な立場を示されてきたのですけど、笹川大臣はこうした従来の環境省の方針を引き継ぐお考えでしょうか。それとも新たな救済のあり方について検討する余地があるとお考えでしょうか。見解をお伺いします。
(大臣)様々な声は私も承知しております。この公害問題に対する対応という難しさも、私も理解しております。私の地元は、足尾鉱毒事件の地元ですから、対応が非常に難しいと、十分承知しています。ただ、いずれにしても、丁寧な運用というのは大事です。時代とともに、やはり社会構造も大きく変わってきた中で、水俣病それぞれの地域が抱える問題も変化をしてきているから、そういった意味では、それぞれの地域の変化に対し、環境省・政府として、どう支えていくのか、このことも私は大きい役割だと思っております。そのことは、我々自身は常に地元の皆さんの思いに、声に耳を傾けて対応していかなければいけないと思います。私の地域もそうだけれど、人口が減っていったりすると、やはり地域の経済なり福祉なり、切実な問題になってきます。そういうところを支えていくことが、ある意味、水俣病で非常に苦しんでおられる方も含めて支えていくことにつながっていくのはないのかなと思うし、もう1つ大事なのは、その歴史というものを絶対に風化させてはいけないということだと思います。残念ながら、我々の地域でも足尾鉱毒事件と言われて、どこまでイメージをしてくれるのかな、ということはあります。そういうことは我々自身が、政府として、環境省として、取り組んでいかなければならない、支えていかなければならないことではないのかと思っております。
(記者)救済の拡大というよりは、そういった被害を受けた方の支援というのは、やはり力を入れたいというお考えですか。
(大臣)そこはものすごく大切なことだと思います。それは全体的に地域を支えていくということが、ある意味、様々な思いもあるけれど、そういう人たちを支えていくことにつながると私は思います。

(記者)電気新聞の荻原と申します。よろしくお願いします。
GX政策についてお伺いしたいのですけれども、8月のGX実行会議で、昨日の総理の会見でもありましたが、パワーGX戦略を年末までにまとめるという方針がありまして、GXというと環境省はカーボンプライシングであるとか、ペロブスカイト太陽電池の導入促進であるとか、あるいは循環経済であるとか、経産省とともに推進していく立場にあるかと思うのですけれども、改めてこのGX戦略、GX政策についてどのように貢献していきたいか、どのような分野を重点的に取り組んでいきたいか、お考えをお聞かせください。
(大臣)今お話があった、ご指摘がありました(GXについて)、我々とすれば、環境省所管とするならば、再エネ関係の技術について、今、ペロブスカイトとたまたまおっしゃってくれたから、これは大変、技術的にも世界に向けて発信できる技術だと思っております。そういう形の中で、新しいインフラ整備につながる技術を進めていくことも、おそらくGXに資する話だと思っております。もちろん、国民の皆さん方の生活の中でも、再エネなり、省エネなり、色々な形の中で、先ほどの資源循環の話もありましたけど、国民の皆さんの1人1人のご理解がないと、これも進めていくのは難しいと思いますので、実は環境省自身が、広報なり、啓蒙活動なり、実は地味なようですけれど、こういうことって実は大きな政策に1つ1つつながっていくのです。そういうこともやはり環境省としては、やらなければいけない政策ではないのかなと思っています。それからもちろん、先ほど申し上げた新しい技術も出てきていますから、そういったことをつなげていくことによって、また後押ししてやることによって、今申し上げたように、GXにもつながるのではないかと思います。

(記者)エネルギーと環境の大村と申します。よろしくお願いします。
先ほど、温暖化対策の件で、脱炭素、あるいはカーボンニュートラルといった取組が今、少し後退しているのではないか、資源循環・循環経済が前面に出てくる、そういうような受け止め、感想を持っているのですが、それに向けて、今後、温暖化対策に関してどのようにその取組を進めていくつもりなのか教えてください。それと、先ほどCOPの件に触れられましたけれども、やはり中国とかアメリカとか、そういった国に対して、日本がどういうふうに対処していくのか、すごく大きな大事なことかと思うのですけれども、その件についてもよろしくお願いします。
(大臣)温暖化対策は、日本一か国で完結するわけでもないですし、排出量でみた時に、今ご指摘のあった大きな国はどうかということになれば、現状で言うと、方向性が一緒かと言われるとなかなか厳しいかなと思います。しかし、これだけ気候変動の中で、それぞれの国民の皆さん方お一人お一人が、これがやはり温暖化が大きく影響しているのだと(考えられていると)いうことは、私は理解が進んだと思います。だから、そういう広がりがあれば、世界的な流れに、1つの大きな流れに、もう一度なってくれるのではないのか、こういう思いもあります。だから、そういう意味では温暖化対策が大切です。せっかく世界としても1つ様々な目標数値を定めたわけですから、日本の場合も、その目標について、揺るぎない決意で取組を進めていくことは当然のことです。そういう厳しい数値目標があるからこそ、技術革新にもつながるし、技術革新が日本の経済の発展にも成長にも資するということにもつながるし、同時にまたそれぞれが、生活的にも好影響を与えるのだ、ということを示していくことも、日本の役割かも知れません。ヨーロッパでも非常に強い熱波で、今、中国でも各広範囲にわたって水害が起きた。渇水もあった。こういうことを考えるならば、温暖化対策がどれだけ大事なことかということについては、それぞれ多くの人たちの理解が進んだのではないのかと思います。やはり誰が考えても、今まで経験したことのないこの自然の影響は、なんでなんだろうという考えに至るのではないのですか。だから必ずその方向性というのは、一時、それぞれリーダーがそれぞれの国の中で何を最優先にして考えるかというのは、これはまた別の話ですが、日本にとってこの温暖化対策、脱炭素対策というのは、揺るぎなく進めていきたいと思っています。

(記者)環境新聞の小峰です。
2年前の自民党総裁選で、高市早苗首相は、環境省とエネルギー庁との統合を選挙公約に掲げました。ただ、去年の総裁選では一切口にしておりません。そして今は、1日0時間から、または3時間の睡眠で、寝る間も惜しんで各省の政策を勉強した結果、環境省こそ国民を統合し、かつ各府省を統合できる官庁と知ったのではないかと本紙は見ております。改めて、笹川さんにお聞きします。経産省の資源エネルギー庁と環境省は統合すべきなのでしょうか否か、はっきりとお答えください。
(大臣)なかなか大きな課題だと思います。省庁の再編というのは、常に話題にも上がります。どこの省庁をどうするかという、その組み合わせにつきましても。それぞれの社会情勢、国際情勢も変化しながら、という中での話題だと思います。高市総理が総理になられる前の総裁としての思い、同時にまた国の最高責任者としての現場に入ってこられた、そして、どういうふうにお考えになってくるか、そういう思いについては、直接、ぜひ総理にお聞きをしていただきたいと思います。いずれにしても、経産省はその役割を果たしているのと同じように、環境省も現在置かれている立場の中で、その責任の範囲の中で精一杯努めていくことが大事だと思います。この私の今の立場の中で、省庁再編ということを私がここでコメントするのは控えるべきだと思います。ただ、省庁の再編なりなんなりは、もう一度申し上げますが、社会情勢や国際情勢の変化の中で、色々な形の中で議論があるということは十分承知はしております。そういった議論を注視してまいりたいと思います。

(記者)日本水道新聞、大山と申します。
水道行政についてお伺いします。政府の水道行政ですけれども、令和6年に厚生労働省から国土交通省と、こちら環境省の方に移管をされてきて、環境省の方では水道水質基準の策定といった業務を担っておられるわけですけれども、改めて水道水質をしっかり管理していくことと、水質のしっかりと担保された水が、国民に供給されていくことの意義でしたり、その必要性といったところについての大臣のご認識と、その上で、環境省として、果たしていくべき役割について、どのようにお考えでしょうか。お聞かせいただければと思います。
(大臣)大きな災害が起きた時に、まず被災地に支援物資として送らないといけないと言って頭に浮かぶのはペットボトル、水だと思います。人が生きていく上で、水がいかに大事なものか、同時にまた農産物にとっても水はものすごく大切であると思います。その中で、国民に対して、安心安全な水をしっかりと守っていくということは、我々環境省にとって、非常に大きな使命であり、重い責任だと思っております。これからも国民の皆さんに安心安全な水を、ということの、いわゆる法執行、行政の面で、環境省として、その役割を果たしていくということは、改めて申し上げますが、大きな責任だと思っております。

(記者)共同通信の鈴木と申します。よろしくお願いします。
2点お伺いします。1つ目はプラスチック条約に関してです。先ほど、総理のご指示でも2040年までの追加的汚染ゼロ、これはベースにあるのは大阪ブルー・オーシャン・ビジョンだと思いますが、大臣就任前から正確には事務局長としてプラスチックの議論をしていらっしゃると思います。プラスチック汚染を防ぐ条約作りの国際交渉はですね、最後の会合と言われながら、合意に至れず2回延期されてまして、次は3回目になりますが、ここでまとまらなければ、先ほど名前が出た米国、中国といった大国から、イランとかですね、今、国際紛争が起きている地域、幅広い国と地域を含んだ環境条約を創設するというのはかなり難しくなるんじゃないかという見方があります。この局面で大臣に就任されたということで、これまでも政府の交渉官の方が頑張っていらっしゃいますが、政治の側からどういった貢献ができるか、どういった貢献をしたいか、大臣のお考えを伺えればと思います。もう1問は先ほど、気候変動COPには情勢が許せば参加したいというご意思を表明していただきましたが、来月はですね、生物多様性条約のCOP、また、気候変動のプレCOPが今回、大洋州で10月頭にありまして、こちらも各国のリーダーが集まる会合が予定されております。それについて今の段階でのご出席の気持ちをお伺いできればと思います。
(大臣)まず、いずれにしても日程につきましては、どうも来月上旬に国会が召集をされるということもありますので、その日程をやはり優先しなければなりませんので、今この段階でなかなか難しいところがあると思います。そしてまたプラ条約については、私も、大阪ブルー・オーシャン推進議連でもありましたので、非常に難しい条約交渉だと思います。ただ、この海洋域におけるプラスチックの影響については、我々は海洋国家であります(から承知しています)し、同時にまた、それぞれの海洋国家も含めて、海洋と接している部分の大きい国についても、影響は承知していますが、原材料を生産している国、製品を作っている国、大量に消費をしている国、人口が増えていき消費量がどんどん増えているにもかかわらずその処理について追いついていない(国)、それぞれ国によって相当事情が違うと思います。その事情が違う中にあって、どうやってその間の溝を埋めていくのか、というところが、我が国の大きな役割だと思います。今回決まらなかったから、ということではなくて、決まらなかったけど、やはり各国それぞれ大事な課題だという認識があるからこそ、様々なレベルで話し合いをし、少しでも少しでも合意に近づける努力をしているところでありますから。ある意味、そう言ったところで、我が国とすれば、私の立場で言うのであれば、例えば党側からも声を上げてもらいたいし、そういう意味では、政治の中でも色々な機会の中で、その重要性についても、相手国とも話す機会があれば、お話をさせていただきたい。もし何か、自国の中で、技術的に悩んでいることがあるならば、日本のこういう技術を使ったらどうですか、また、こういう支援メニューもありますよ、別に環境省のメニューだけでなくて。そういった形の中で、いわゆる生活が向上していくということになれば、必ず出てきたものをどう処理していくのかということは、どこの国でも共通の悩みです。それからまた我が国もそうだったけど、やはり国民の皆さんの理解が深まれば深まるほど、ある意味、システム的にもうまくいくし、そういうことも大事だと思いますので、そういった面からも、何か協力できることがあったら、日本も率先して協力させていただきたいです、ということが、このプラ条約に対する溝を埋めることになるし、その条約に対する批准と言いましょうか、そういうものも増えてくるのではないかなと思っております。私自身も政務として機会があるごとに、またお話しする機会があれば、積極的に話はさせていただきたいと思っております。

(記者)NHKの米澤です。よろしくお願いします。
私からは野生鳥獣対策問題について2点ほどお伺いさせていただきたいと思います。まずはクマについてなんですけれども、昨今やはりクマの人身被害、市街地への出没がかなり問題化していますけれども、私はちょっとこれを取材していて、この問題が急にぽっと出てきた問題というよりは、社会経済システムの変化ですとか、人口減少、温暖化、人と自然の関わりですとか、長い間経てきて変わってきたこの変化に応じるような形で、段々と進行してきた問題が今、表面化していると感じているのですけれども、笹川大臣はどのようにこの問題を、野生鳥獣対策の委員長も務められながら見てきたのかというところを、まずお伺いできるでしょうか。
(大臣)記者さんの指摘は、ある意味正しいのではないのかなと思います。社会構造の変化の中、もう一つは、おそらく温暖化・気候変動、こういうことも影響していると思います。我々の周辺の環境も変わってきた、ということになるのならば、野生鳥獣についても環境が変わってきたと思っても、また考えるのも、別に間違いではないと思います。ただ、あるレベルぐらいまでは目立たないものが、何かの時にポンという形で出てくる。そういった中で、なんでだろう、と誰しも思うと思います。これはやはり、長年の変化の中で、少しずつ少しずつ変化の中で起きたという面も、私はあると思います。
(記者)ありがとうございます。もう一つは、野生鳥獣対策というと、クマがやはり人身被害の面で喫緊の対策が必要になっているかと思うんですけれども、シカですね。こちらも先日、南アルプスでなかなか衝撃的な映像をご覧になったかと思うのですけれども、森の中では徐々に進行している、多分、なかなか外にいると見え辛いというか、変化に気づき辛いという問題もあるかと思います。レンジャー議連の方々と、よく山や森にも足を運ばれてたと思うのですけれども、こういった農業被害、森林被害、生態系全体への影響ですとか、場合によっては国土保全ですとか、伊吹山が土砂流出、シカの影響が指摘されているというこということもあったりすると思うのですけれども、シカ対策というのも、環境省だけで取り組むっていうよりも、省庁をまたがるようなテーマも多いものかなと思ってるんですけども、この問題の認識とか、今後の対策についてもお伺いできるでしょうか。
(大臣)今回、クマ被害対策は、人身事案が、また生活にも影響があったということが深刻ということもあって、クマ・特定獣に対しての、こういう形の(担当大臣)設置ということになりましたが、従前からイノシシ、シカ、もちろん中型獣、ハクビシン、アライグマとか、こういった外来種対策が大切であることは、大きな課題であることはもう間違いありません。その農業に対する鳥獣害の被害、決して現場感で言うと、縮小しつつあるとは私自身も聞いていないし、都市部の中で、その中型獣の存在、影響も、声が小さくなったとは聞いておりません。やはりそういう意味では、従前からやっている取組をなお一層進めていくことは必要です。確かにおっしゃったとおり、あの写真・映像、あれはなかなか衝撃的です。あれだけの数が仮に緑を(食べる)、っていうことであれば、それは確かに色は変わりますよ、自然の。そういう影響もやっぱり考えていかなければならないとなれば、どういう形で効果的にやっていくかということは考えていかないといけない。そういう意味では、その担い手もどう確保していくのか、これからドローンなりなんなりの活用ということもあるし、私の群馬県では地元の警備会社がそういった経験と技術を生かして、鳥獣害対策を実施しているところもありますから、様々なプレイヤーと技術を活用してこの被害を削減できるように、これ以上拡大しないようにしていくことは、もう本当に喫緊の課題であるという認識は持っております。それからもう一つ、私の地元で言えば、尾瀬もこの気候変動の中で植生が変わりつつある。もちろん、シカもそうであります。ただ、シカはものすごい移動するんです。冬はこっち、夏場になるとこっち。クマも非常に移動します。だから、そういった中で、その対策を有効的にするには、自治体間の協力はもちろん本当に大切です。彼らにとって自治体の区分関係ないですから。そうすると次に大事なのは、やはり県という組織が自治体間とよく協力をしていく。さらにはまた隣県ともそういうことをやっていく。だから、各市町村レベルの対応も大事だけど、やはりもう少し広い意味での対応をどうとったらいいか、我々環境省も、しっかりとコミットしていくことは大事だと思います。

(記者)日本農業新聞の関と申します。
今おっしゃっていただいた野生鳥獣対策以外にも、クビアカツヤカミキリの対策だとか、脱炭素の取組だとか、環境省の取組は農業、農村とも大きく関わってくると思います。そういった取組の中で、特に力を入れたい分野がどのように進めていくのか教えてください。
(大臣)農業の中で、冒頭言われたクビアカ(ツヤカミキリ)。これは私が一番やらなければいけない(と考えている)のは、今、例えば福島。ここは果樹における生産大国です。同時に復興で頑張っています。クビアカ(ツヤカミキリ)の脅威から、ここの地域経済をどう守っていくのか。もう一つは、例えば和歌山。和歌山は、梅の生産でずぬけています。我々の食生活もそうだし、食文化の中でも大きな役割を果たしている。ここもどう守っていったらいいのか。さらにまた近隣の中で、別に総理の地元だから言っているわけではありませんよ、奈良の吉野もそうです。観光とかで考えた時、ものすごい地域経済にとっては大切です。桜は我々にとってどれだけ大事なものかということだと思います。だから、そういった意味では、クビアカ(ツヤカミキリ)の脅威は、ものすごいものがあります。今、我々としては、人的な資源も限られていますけど、予算も限られていますけど、その中でどうやって有効な手立てが打てるかっていうところで、防除戦略、これを今策定し、これからまた関係の自治体とも取り組んでいくということだと思います。同時にまた、もう少し効率よく防除ができるかどうか、薬剤も含めての開発は急がしたい。色々チャレンジをしている人もいますから、そういった形のチャレンジをしている結果が有効なものになるように期待はしております。それから脱炭素、プラの条約の話もありましたけど、農業の現場の中で被覆の関係で脱プラの動きがあることも承知しております。これは私は大きいと思います。農業の現場の中で一つ一つそういう形でやっていただければありがたいです。もう一つは、例えば肥料の袋だとか大量に出るじゃないですか。あれを穴掘って、今焼いている人なんてあまりいないでしょう。そうした一つ一つの生産現場の中の理解が、脱プラなり、脱炭素・温暖化対策につながってくる。そして、今言ったクビアカ(ツヤカミキリ)にしても、今の現状の中ではやはり生産者の皆さん方にも協力していただくということも被害拡大(防止)にもつながると思います。ぜひ生産者の皆さんが、本当に大変な時期にまたご迷惑をおかけしますけど、ぜひご理解いただいて、ご協力いただけるように、色々な形で啓蒙活動にもご協力いただきたいと思います。

(記者)エネルギージャーナル清水です。
最後だって言うので、でかい質問させてもらいます。環境省は、まだ霞ヶ関の中でも歴史の浅い省庁っていうことが一つあります。一方、高市首相は、経済成長、豊かな日本ということを掲げている。もう一つ。世界はね、中国最大CO2の排出量、そしてアメリカはトランプ政権になってからパリ協定を離脱した。こういうことからいくとね、環境省はね、霞ヶ関の端パイじゃなくて、中央にどんとね、重要官庁としてね、主要官庁として存在するような対策を打つ必要があると思うんですけども。自民党でご苦労されてたことは承知してますが、霞が関の中で、やっぱり主要官庁に環境省しなければ国民はハッピーになれないと思うんですが、どうですか。
(大臣)ありがとうございました。最後の質問でとても大きな課題を指摘していただきましてありがとうございました。私自身も気持ちは全く同じです。環境行政というのは、確かに地味であります。ただ、真に国民の生活を豊かにしていくんだということになったときに、環境行政をなおざりにして、それはない。ベースになるのは環境行政だと。経済一本槍で豊かな生活は決して築くことはできないと私は思っております。そのことは政治家としてスタートした時点から今も変わりません。私自身、群馬県議会議員として(スタートしました。)冒頭申し上げたとおり、私の選挙区は、元々は富国強兵の下で足尾鉱毒事件が起きたんです。それはどこの国においても、経済を最優先にし、いわゆる環境行政、こういったものをないがしろにすれば、必ずまた大きな形で(課題が発生する)、となると思います。我が国は様々な経験をしてきました。だからこそ環境省は、こういう経験、歴史を大事にして、そして、それを踏まえた上で、物申す官庁でなければならない。だから環境庁が誕生し、そして環境省として法案を提出できる、そういう形になってきたわけですから。まだまだ歴史の浅い官庁でありますけど、とても大きな使命を持った官庁だと私は思いますので、そういう意味では、私自身も先頭に立って、その使命感でもって、これからも様々な立ち位置の中で、しっかりと汗をかいてまいりたいと思っております。
(記者)手始めにトランプのアメリカと習近平の中国のCO2排出量に、日本は何らかの申し入れをする必要があるんじゃないですか。
(大臣)また今回、日中韓の会合も日程には浮上しておりますので、様々な形の中で会談、私も含めたそれぞれのレベルの会談はありますから、今のお話も含めて、しっかりとお話をしてまいりたいと思います。 会見動画は以下にございます。

https://www.youtube.com/watch?v=ty19xiwIKD4
以上