大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣閣議後記者会見録 (令和8年9月15日(火)11:45~12:03 環境省第一会議室)

1.発言要旨

私の方からは2点です。
1点目は政府広報オンラインの「クマ対策」についてです。秋になると、ドングリ等のクマの餌が不足した地域では、クマが人の生活圏に出没して、被害が増える傾向にあります。このため、環境省では、内閣府政府広報室と連携して、クマに出会わないために日頃から実践できる対策や、万が一遭遇してしまったときの対処法等をまとめました。政府広報オンラインのホームページで公開していますので、ぜひ多くの皆さまにご覧いただきたいと思います。秋の行楽シーズンを迎えて、ハイキングやキャンプ、きのこ採り等で山に入る機会が増える時期となります。クマの生息域に立ち入る際には、事前にクマの出没情報を確認する、クマ鈴やラジオ等で人の存在を知らせる、複数人で行動するなど、クマに出会わないための対策を徹底いただくよう、改めてお願いをいたします。また、もし出会ってしまった場合は、クマを見ながら静かにゆっくり移動することが基本です。大声を出したり、物を投げるなど、クマを刺激することは、絶対にやめてください。繰り返しになりますが、国民の皆様におかれては、クマに出会わないための対策と、万一遭遇した場合の対策を徹底いただき、クマの被害にあわない行動をお願いいたします。
2点目です。動物愛護週間についてです。9月20日から26日は動物愛護週間です。これに先立ち、9月19日には東京国立博物館において、「どうぶつ愛護フェスティバル」としてシンポジウム等を開催します。また、9月25日には、長年にわたって動物愛護管理の推進に御尽力いただいた方々に対して、感謝の気持ちとして、動物愛護管理功労者表彰を行います。今年の動物愛護週間は「人と動物の適正なかかわり方」がテーマです。飼い主一人ひとりが動物を最後まで責任を持って適正に飼うことが重要です。動物愛護週間の機会も捉えて、広く国民の皆様に理解を深めていただけるように、普及啓発を進めてまいります。報道機関の皆様におかれても、積極的な報道に御協力をお願いいたします。
私からは以上です。

2.質疑応答

(記者)幹事社の産経新聞、永礼です。よろしくお願いします。
1点御質問させてください。内閣改造が取りざたされていますが、就任後からこれまでの取組についての所感を伺えますと幸いです。
(大臣)昨年10月21日に環境大臣に就任してから11か月弱、多岐にわたる環境行政に真摯に取り組んでまいりました。また、原子力防災担当大臣として、防災体制の充実・強化についても、伊方地域の原子力総合防災訓練も含めて取り組んできたところであります。その上で、特に力を入れた6点について申し上げたいと思います。
まず1点目は、先ほども広報の方で触れましたけれども、クマ被害対策です。クマの大量出没による人身被害が昨年の秋に相次ぎました。これを受けて、新たに設置された関係閣僚会議において、私が木原官房長官とともに先頭に立って、11月に対策パッケージをまとめ、年度末には対策ロードマップを取りまとめました。これらを踏まえて、予算の大幅な拡充を行い、さらには、緊急銃猟やガバメントハンターに対する支援、クマの個体数調査の実施、アーバンベア対策チームの設置等、スピード感を持って対応してきたと思います。
2点目は、メガソーラー対策です。地域と共生できないような再エネは抑制し、促進すべき再エネは促進するという方向性を打ち出して、年末には、対策パッケージを取りまとめ、取組を推進してまいりました。環境配慮契約法の基本方針には、国等において、地域共生が図られていない発電施設で発電された電気の調達を避ける旨を位置付けました。私としても、民間企業等の皆様にも同様の対応を取ってほしいと、繰り返しお願いをしてまいりました。また、アセス(法)の基準も見直しを行いました。
3点目は、気候変動に関してであります。昨年11月、ブラジル・ベレンで開催されたCOP30。日本政府代表としてステートメントを行いました。また、グテーレス国連事務総長との意見交換や、各国大臣とのバイ会談を通じて、「ベレン・ポリティカル・パッケージ」の合意に貢献できたものと感じているところであります。
4点目は、循環経済への移行です。4月に関係閣僚会議で循環経済行動計画を決定しました。中東情勢や、重要鉱物の獲得競争の激化も踏まえ、国内での再生材サプライチェーンの構築に向けた施策に力を入れてまいりました。循環経済の取組は、経済安全保障の確保と産業競争力の強化のために極めて重要であります。この1年で、環境政策における資源循環の重要性が一層高まったものと受け止めています。9月の初めにEU本部にも訪問させていただいて、ロズウォール欧州委員とも対談もさせていただきました。今、ヨーロッパで、循環経済法の議論が進んでおりますし、また廃棄物輸送規則とか、廃自動車規則とか、包装・包装廃棄物規則とか、EUが域外地域との競争条件を適正化するとともに、循環経済への移行を促進するために、色々な見直しも行われています。私は、これも大きく日本に影響してくる可能性もあると思いますので、そういう中で、日本も同じように循環経済への移行ということで、計画を取りまとめているわけであります。できれば、両者がうまく同時に推進していって、日本に負担がかからないような形で進めていけるようにしていく必要があるのではないかと思いますし、そういう第一歩を、踏み出せたのではないかと感じているところであります。
5点目は、先の国会で5つの法案を成立させることができました。第一に、新法である太陽光パネルリサイクル法。次に、スクラップヤードへの規制や災害廃棄物の処理体制の強化のための廃棄物処理法等の改正。さらには、地方環境局への名称変更等、これからの環境政策の推進に大きく影響を与えるような重要な法案であったと思います。特に太陽光パネルリサイクル法や、スクラップヤードの規制の法律については、循環経済を推進していくという意味でも、非常に重要な法案を成立させることができたのではないかと思います。
最後、6点目ですけれども、東日本大震災からの復興・創生と令和8年熊本地震への対応です。福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けて、直近では、仙台市、さいたま市の地方支分部局での復興再生利用を実施することができました。これは、東京都以外での最初の事例であります。新たな一歩を踏めたと思っています。また、熊本地震への対応については、発災直後から職員を派遣して、現地の状況をつぶさに把握して、その上で、災害廃棄物対策、熱中症対策、ペット対策を最大限に支援できたと思います。法改正もうまいタイミングで行われて、この熊本の地震に対する対応もできたのではないかと思います。
他にも、この6点以外にも、公式確認から70年を迎える水俣病等の公害被害対策をはじめ、様々な環境政策・原子力防災の各テーマに対して、一つひとつ真摯に向き合って、前に進められてきたのではないかと思います。そういう意味で、本当に充実した11か月弱を過ごせたと感じているところであります。
(記者)追加で1点だけ伺えればと思います。16日に党の役員人事で、17日に内閣改造が行われると先ほど表明があったと思うのですが、その人事について、現時点でのお答えできる範囲でのお考えや、もしまた打診があった場合の対応について伺えるでしょうか。
(大臣)内閣改造や党の人事については、総理・総裁の専権事項でございますので、私からコメントすることはありません。
 
(記者)エネルギージャーナルの清水です。
大臣が3つ目でおっしゃった気候変動対策で、これがどういう具合に展開しているかということで伺いたいです。もちろん、COP31の日本のイニシアチブもあるでしょうが、これがどういう対応を日本はするのか。重要な課題は3つぐらいあると思うが。これが1つ。それと、これは大臣の認識の話を聞きたいが、気候変動で、これまで前提にしていた1.5度とかそういうものの前提条件が、もう崩れてきているのではないかと。要するに言いたいことは、カーボンニュートラル、2040年、2050年と言っているけれども、それではとても、この気候変動による被害、あるいはその気象異変、気候異変、そういうものが、あるいはもちろん環境省の所管している適応とか、そういうものも、その前提が変わってきている。ということは、要するに、気候変動対策を抜本的に見直す必要があるのではないかと思うのですが、これはもう大臣の思いでよいですから、ちょっとおっしゃってください。
(大臣)記者さんが言われていることは、よくわかります。今年まさに、今日もこんな天気ですけれども、常に線状降水帯が発生して、車が水没するような、日本でも状況が生まれていて、ヨーロッパでは熱波で山火事が起こっています。気候変動とは違うかもしれませんけれども、私はテレビを見ていて、ウォーターバンクラプシーですか、国連大学のレポート等も出ていて、今言われているようなことは私も感じます。ただ、まだそれに対して、IPCCとかの新たな研究も出ていませんし、これからそういう研究がされてくると思いますし、では今度COP31で、ネパールがどういうことを言われるかとか、そういうのもあります。記者さんが言われているように、ステージが変わっているのではないかという思いは、私自身も個人的には感じます。ただやはり環境大臣としては、もう少し科学的な根拠とか、他国の議論みたいなものも、しっかりとフォローしていかなければいけないのではないかと思います。この前、EU本部に行った時に、気候変動のフックストラ欧州委員と、COP31についても議論を交わしてまいりました。先方が言っていることはちょっと言えませんが、こちらの方からは、緩和のところで、やはりもう少し進んでいない国もありますので、しっかりと議論を進めるべきではないかということを言ってまいりましたし、電化というような話も出てきているので、それについての意見もさせていただきました。そういう意味で、記者さんはわかっていらっしゃると思いますけれども、そういうような内容になってくると思います。これからまだプレCOPもフィジーで行われますし、国連の総会の中でも、気候変動についての議論が進むかもしれませんので、そういうものをしっかりとフォローして、COP31に向かっていくということではないかと思います。
(記者)2050年カーボンニュートラルというのは、あらゆる経済活動、GXも含めての前提になっている、目標になっているようですけれども、やはりこれなんかについても、再検討というか、そういう必要性というのは、もちろん大臣は一生懸命やっておられて、つぶさに国民なり、産業はどうすべきかということはおわかりでしょうけれど、やはりそういう問題意識を持つ必要があるのではないでしょうか。あるいはCOP31での日本のまとめ方というか、日本の主導というか、その辺はどうですか。
(大臣)今年の異常気象について、まだ科学的分析がされていないところもありますので、今言ったような議論の延長線上ではないかと思います。ただ、COPの中でネパールのグループの方から、どういう意見が出てくるかとか、まだこれから11月までに、どういう動きがあるかというところもあると思います。今言われているのは電化とか、我々が言っているのは緩和の推進とか、適応のところも引き続き議論になると思いますけれども、既定路線としてはそういう議論だと思いますが、これからまだ今年の異常気象を踏まえて変わっていくかもしれませんし、プレCOPがフィジーで行われますのでどういう議論になっていくのかとか、そういうことがあるのではないかと思います。
 
 
会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=quc0FdidKGw
 
(以上)