大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣閣議後記者会見録 (令和8年8月4日(火)12:20~12:50 環境省第一会議室)

1.会見要旨

私から3点ご報告申し上げます。
まず1点目です。令和8年熊本地震についてです。7月28日に、熊本県熊本地方を震源とする最大震度7の地震が発生してから、今日で一週間となりました。改めて、今回の地震で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。環境省では、29日以降、本省と九州環境局の職員が、被害の大きい市町や被災現場を巡回し支援を行っています。昨日、熊本県で初の酷暑日を観測するなど、非常に暑い日が続いており、喫緊の課題は熱中症対策です。発災直後から現場で対応に当たっている九州環境局の職員に加え、本省の職員2名を現地に派遣し、避難所の状況を把握した上で、政府の現地対策本部や関係省庁と密に連携を取って必要な対策を進めています。具体的には、内閣府防災が避難所での熱中症対策を進める中、環境省は、熊本県と協力し、車中泊避難の方々に向けて、熱中症とエコノミークラス症候群の予防を呼び掛けるチラシを作成しました。それを現地の医療関係者や警察関係者を通じて配布し、声掛けを行っています。災害廃棄物対策について申し上げます。昨日、仮置場が、設置予定の12自治体全てで開設されました。昨日から、さらに体制を強化すべく、九州環境局以外の地方環境局からも4名の職員が現地に入りました。本省、九州環境局、そしてJESCOの職員も含め、本日は総勢22名が5班に分かれて、県庁及び被害の大きい八代市、宇城市、氷川町の支援を行います。また、仮置場を巡回して、円滑な仮置場の運営について支援を行っています。関係省庁による被災地へのトイレの設置も進展し、昨日時点で簡易トイレ、仮設トイレ、トイレカー等が150基以上設置されました。環境省としても、各施設での、し尿の回収体制確保等に努めているところであります。次にペット対策について申し上げます。本省の職員1名が熊本県に入り、九州環境局の職員とともに、八代市や氷川町等の避難所における現状把握や助言等を行っています。昨日までに、延べ14箇所の避難所を訪問しました。避難所におけるペットの受入れ体制の早急な確立に向けて、県と連携し、現場の取組を支援してまいります。また、環境省公式Xを通じて、熊本県による相談窓口の設置など、ペットの受入れ等の正確な情報を発信しています。さらに、政府現地対策本部に審議官を含む3名の職員が入り、熊本県庁や関係省庁と連携し、省庁の垣根を超え、スピーディーに具体策の立案と実施に当たっています。引き続き、熊本県庁や被災した市町村、現地の関係機関・団体と密に連携し、被災地のニーズを先取りした支援を、最大限行ってまいります。
2点目です。高濃度PCB廃棄物処理に係る感謝状の贈呈についてです。高濃度PCB廃棄物ついては、これまで、中間貯蔵・環境安全事業株式会社JESCOの施設で処理してまいりました。最後まで稼働していた北海道事業所及び東京事業所での処理事業が本年3月末に終了しました。かつては、高濃度PCB廃棄物を長期間にわたって保管せざるを得ないという状況が、全国的に問題となっていました。先行して処理が終了した北九州市、大阪市、豊田市を含め、全国5か所の立地自治体のご理解とご協力のおかげで高濃度PCB廃棄物の処理が大きく進展をしました。8月5日から7日にかけて、我が国のPCB処理に多大なる貢献をいただいた北海道、室蘭市、東京都、江東区を訪問する予定です。長年にわたるご協力に直接感謝の意を伝えるため、感謝状の贈呈を行います。
最後、3点目になります。生態系被害防止外来種リストについてであります。
生態系被害防止外来種リストのネコに関する記載の見直しについて、既に私から事務方に再検討を指示したところです。本日は、その結果をお知らせいたします。これまでも述べてきたとおり、本リストの目的は、外来種の適正な取扱いを国民の皆様に呼びかけることです。その趣旨を鑑み、ネコに関する記述は、現行のリストのまま変更しないこととし、この案で、7日に開催する有識者検討会において、有識者からの意見も聴取することとしました。外来種対策を進め、貴重な生態系を守っていくことは、我が国にとって極めて重要な取組です。本リストの公表に当たって、このようなメッセージが国民の皆様に誤解なく伝わるよう、丁寧な情報発信に努めてまいりたいと考えております。
私からは以上です。

2.質疑応答

(記者)幹事社の朝日新聞の小川です。
熊本地震の関連で伺います。冒頭でも触れられていたが、熊本の被災地では、車中泊をしていた女性が熱中症とみられる症状で亡くなったという事案が出ています。連日の猛暑で昨日は40度を超える酷暑日だったということもあり、改めて、被災地での熱中症対策と注意喚起の呼びかけをお願いします。また、環境省の職員が対応に当たっている災害廃棄物とペット対策においても現状と今後の見通し、何か課題が出ていましたら、それも併せて教えてください。よろしくお願いします。
(大臣)ご指摘のとおり、熊本県の災害対策本部によれば、車中泊をしていた方が熱中症の疑いで亡くなられました。亡くなられた方に心からお悔やみを申し上げます。環境省としてもこの件については重く受け止めております。昨日は熊本県内で初の酷暑日が観測をされ、被災された皆様を守るため、より一層の熱中症対策が急務であると考えております。繰り返しになってしまいますけれども、環境省では、熊本県と協力して、車中泊で避難されている方々へ向けたチラシを作製し、熱中症とエコノミークラス症候群の予防を呼びかけています。現地の医療関係者や警察関係者を通じて、車中泊されている方にこのチラシを直接お渡しし、声かけを行っているところであります。また熱中症にも関わってくることなのですが、トイレが心配で水を飲むことをためらう避難者もいらっしゃると聞いています。政府としては、避難をされている方の良好な生活環境の確保や、ホテルや旅館への2次避難へ向けた取組を進めているところであります。注意を喚起するとともに、トイレについても、しっかりと綺麗な環境を保てるように、環境省として、取組を進めてまいります。災害廃棄物について、片づけごみの仮置場が熊本県内12市町村で開設が完了しました。円滑に搬入が行われるよう、仮置場の適切な設置・運営に関する技術的な助言を行っております。また、繰り返しになってしまいますけれども、し尿についても、処理が滞らないように支援を行ってまいります。ペット対策については、熊本県からの要請に基づいて、避難所の現状把握や助言を行ってまいりました。八代市では、すべての避難所でペットの受け入れが可能となっています。一方、宇城市や氷川町の避難所では、現時点でペットの受け入れができない状況であります。避難所におけるペットの受入れ体制の早期確立が重要であり、引き続き熊本県や関係自治体の求めに応じて必要な支援を行ってまいります。
 
(記者)NHKの米澤と申します。よろしくお願いします。
何点かあるのですけれど、まずは熊本地震の関連です。県内の震度6弱以上を観測した地域でのクーリングシェルターなのですけれども、熊本県のホームページによると、現在で3か所しかまだ開設されていないということで、理由として地震で被災した施設などが多いという理由もあるようなのですが、こういった現状をどのように受け止めていらっしゃるかお聞かせいただけますでしょうか。
(大臣)クーリングシェルターについては、言われているように、7月29日に被災自治体に対して、積極的な開放をお願いする事務連絡を発出しました。熊本県によると、震度6弱以上の地域で20名以上の方が利用できる民間施設のクーリングシェルターとしては、3施設が指定されている。他方、公共施設のクーリングシェルターについては、多くが既に避難所として活用されております。民間施設のクーリングシェルターの更なる開放を働きかけていきたいと考えております。避難所等における熱中症予防のため、熊本県や関係市町村、関係府省庁と連携し、更なる注意喚起や情報発信等に取り組んでまいりたいと思います。
(記者)続けて熊本地震についてですけれども、今朝NHKのニュースでも放送させていただきましたが、八代市の仮置場で、6時間待ったという男性もいらっしゃいましたけれども、職員も追加で派遣したとも聞いておりますけれど、この渋滞対策、どのように取り組んでいくか、また仮置場以外でも、廃棄物関連で何か課題になっていることがあればお聞かせください。
(大臣)災害廃棄物処理の経験を有する自治体職員を被災市町村に派遣しております。今後も被災地のニーズに応じて追加の派遣を調整してまいりたいと思っております。私もNHKの報道を見ました。朝、確認をしたのですけれども、現地の方で災害廃棄物を扱っている企業の方もおられるわけですが、NHKが特集されたところは、少し人数が他の場所と比べて少なかったということで、増員することによって対応ができるのではないかと考えています。報道があったのですが、他の場所ではそれなりの人数がいるので、八代市のような形にはなってないとの報告を受けています。常に巡回もしながら、渋滞等の解消ができるように、必要な人員の配置と、スムーズな指導を行ってまいりたいと思います。かなり多くの方々が、ご自宅で災害廃棄物になったものを搬入されているので、スムーズに受け入れができるように、全力を尽くしてまいりたいと思います。
 
(記者)共同通信の矢野です。よろしくお願いします。
冒頭の外来種リストについてお伺いします。パブリックコメントなどを踏まえて、イエネコ案で最終調整されてきたと思います。それを今回、大臣の指示で変更されるというのは、非常にある意味異例の重い判断だと思うのですけれども、まず、大臣の考えと、パブコメをもう一度やる必要というのはあるのかないのか、この辺りどうお考えでしょうか。
(大臣)リストの改定に当たっては、5回にわたり有識者検討会で議論をしてまいりました。また、議論は全て公開の検討会において行われてまいりました。これに加えて、本年4月2日から30日間のパブリックコメントを実施し、改定案の策定にも当たってまいりました。透明性、公開の仕方には、特段の問題はなかったものと思います。外来種の侵入、拡大を阻止し、貴重な生態系を守る取組について、引き続き、分かりやすく丁寧に発信する必要があると思うのですが、そもそもこのリストというのは、生物多様性を確保する上で重要な、危険な外来種というものを、皆さんにお知らせする、そういうリストになっているので、今回のパブリックコメントで出した案というのは、誤解を招くような形になったのではないかと思います。7日に有識者会議でご説明をして、ご了解をいただいて、新たにパブリックコメントをやる予定はありませんが、それで最終決断とさせていただければと考えています。
(記者)大臣がおっしゃった点で、確認というか、お伺いしたい。今回パブコメで検討したイエネコ案というのは、動物愛護の団体とか、動物愛護を重視する国会議員から、その方針やリスト改定自体、パブリックコメント自体を知らなかったという意見も結構聞かれます。一方、環境省としては、パブコメを踏まえて大きな異論はなかったとして、イエネコ案で最終調整したと思います。このパブコメのやり方とか、方針の周知の仕方については、何か改善点とか、何かあるようにお感じでしょうか。
(大臣)リストの改定にあたり、5回にわたる有識者会議で議論を行って、すべて公開で、パブリックコメントもやっているので、その手順ということでは問題はなかったのですが、そもそも本質的なところで誤解を招くような、このまま当初の案で出すと、家で飼っているネコまで、ちょっと逃げたら全部殺処分するみたいな、誤解を招くことになってしまうので、色々と省内でも考えて、従来のままということにすることにしました。先ほどネコだけと言いましたけれども、イヌも同様のことですけれども、そういうこととさせていただいた。本来の、この外来種リストの目的と違った影響が出てしまう危険性が高いので、省内で検討して、有識者のご理解もいただきながら、そういう結論にさせていただきたいと考えております。
 
(記者)新潟日報の片野です。よろしくお願いします。
新潟水俣病の関係でお伺いしたいのですけれども、今年の要望活動などで、新潟の患者団体の方から、ぜひ国会が閉幕したら、大臣の方に新潟に訪れてほしいというような声が上がっていたかと思います。今、国会閉会中ですが、新潟に訪れて、視察だとか患者のお話を聞くとか、そういう機会を検討されているようでしたら教えてください。
(大臣)今のところ予定を入れてはおりません。熊本地震もあって、熊本の視察もいつ入れるかみたいなこともありますし、先ほどお話したように、PCBの感謝状も持っていく予定なのですが、熊本地震の関係で少しスケジュールが変更になるかもしれませんし、今のところ、すみませんが、新潟の方で、水俣病関係で訪問する予定はありません。
 
(記者)NHKの後藤です。よろしくお願いします。
先ほど、冒頭のご発言の中でもありました、ペット避難の関係でお伺いさせていただきます。宇城市などでは、ペットの受け入れができないという事態もあるというふうに先ほどおっしゃってくださいました。ペット避難については、過去の災害でも避難所への同行避難が拒否され、車中泊を余儀なくされたり、壊れた自宅にとどまるケースなども相次ぎました。今回の地震、熊本の地震でもそういった事案が発生しているのか、現状や課題についてお伺いさせてください。
(大臣)避難所におけるペットの受け入れの体制は、早急に確立することが重要であるということは、重々承知されていることだと思いますが、環境省では7月31日付けで、熊本県に対して避難所等におけるペットの受け入れについて、配慮依頼する文書も発出したところであります。ただ、やはり大きな災害ですから、なかなか手が回らないということもありますので、環境省でも担当を決めて、熊本県とも連携をしながらやっている最中でありまして、今日の朝の報告では、週内ぐらいには、まだできていない自治体の、ペットと一緒に避難できる避難所を、設けられるのではないかと考えています。本当は開設と同時に、受け入れ体制もできればよいのですけれども、なかなか、各自治体の職員の方自身も被災をされているような状況ですので、じゃあすぐに環境省の人間が行けるのかというような問題もありますし、他の自治体からの応援も、600名以上もう入っているというふうに、官邸の会議なんかでも聞いていますけれども、すぐにパッと入れるわけでもありませんし、ご理解をいただければと思いますが、必要性というのは我々も認識して、可及的速やかにできるように努力をしているところです。
(記者)もう1点、クマの関係でお伺いさせていただきます。まもなくお盆を迎えて実家に帰省したり、地方に観光に行く人も増えることが予想されます。改めて東北など、クマの出没が相次いでいる地域に行く際、どのようなことに注意すべきかお伺いさせてください。
(大臣)これから、お盆シーズンとなります。実家へ帰省され、登山やキャンプなど楽しまれる方も多々おられるのではないかと思います。登山、キャンプというのは、クマの生息地であったり、出没する地域でありますので、そこに人が入っていく、夏のシーズンだと思います。国民の皆様に改めてのお願いです。クマの生息地周辺では「クマに出会わないための6カ条」、これをぜひ守っていただきたいと思います。①出没情報を事前に確認する、②一人で行動をしない、③早朝・夕方を避ける、④ラジオや鈴を鳴らし続ける、⑤常に周りを注意する、⑥痕跡を見つけたら静かに立ち去る、これを徹底していただきたいと思います。加えて、登山やキャンプの際に、食品や生ごみを放置すると、クマを引き寄せる可能性があります。食品や生ごみは持ち帰ること、キャンプ中には食品ロッカーを使用することも徹底していただきたいと思います。また、もしクマに出会ってしまった場合は、慌てず、ゆっくり、クマと人との間に電柱や車、木などを挟むように移動すること、至近距離で出会って襲われた場合は、両腕で顔面や頭部を覆い、うつ伏せになるなど、被害を最小限にとどめる行動をとること、これを特にお願いをいたします。国民の皆様におかれましては、これらを徹底し、クマの被害にあわない行動をお願い申し上げます。
 
(記者)エネルギージャーナルの清水です。
8月1日など付けで、環境省の新幹部が決まっている。かつ大体局長以上は皆さんほぼ全員交代ということですから、幹部に期待する、石原大臣の、環境政策のボトムアップについてはどうでしょうか。
(大臣)人事は、次官と一緒に議論してまいりましたけれども、新陳代謝と人材の適材適所、ベストな人選を行えたものと考えております。秦官房長は、本当にずっと上田次官を支えられてきて、次官になられる、適材適所ではないかと思います。その他の局長になられる方々も、そういう経験をされてきた方々であって、適材適所の配置が、そして年齢も若返っていますので、新陳代謝も進んだ人事になったのではないかと認識しているところです。
(記者)ちょっとそれにも関係しますけれども、高市内閣として、来年度の概算要求の基準が、決まったわけだが、環境省としての方向性、重点の方向性と言いますか、その辺はお考えはどうですか。
(大臣)まだ概算要求の議論をしている最中なので、現段階ではコメントを控えさせていただきたいと思いますが、8月の末には出さなければいけないので、お盆明けの先の頃の記者会見でまた聞いていただければ、かなりまとまっているのではないかと思います。よろしくお願いします。もしくは概算要求をした後からになってしまうかもしれませんが。取材をしていただいて。
 
(記者)環境新聞の小峰です。
石原大臣は今日も会見を始める前に、そこの日本国国旗に心がこもった敬礼をしていました。そこでお尋ねしたいのですけれども、この会見場に国旗が掲揚されたのはいつからだったのか、そして、その時の大臣はどなただったのか、ご存じでしょうか。また、併せてお尋ねします。先の国会では国旗損壊罪法が成立しましたが、この法律の成立についてのご所見をお聞かせください。
(大臣)まず最初の部分ですけれども、事前にレクを受けて、記者さんが尋ねて、それから設置されたという話を聞いた。環境省の記者会見場に、日本国旗が掲揚されるようになったのは、令和元年5月、当時、原田環境大臣の閣議後記者会見からであると聞いているところであります。またご指摘の後半部分になるが、「国旗の損壊等の処罰に関する法律」については、国旗を大切に思う国民感情を保護するという意義を有しているものと認識しております。私も父が国会議員だったものですから、私の子どもの頃は、休日になると、家の前に必ず国旗が飾られておりました。個人的には、近頃、過激になっているのですけれども、色々な国のリーダーの写真を燃やしたりとか、色々とありますけれども、少し残念なことで、やはり各国の国旗や国歌とか、そういうものは尊重するべきではないかなと思います。国歌のことはすごく難しいのですけれども、親父が都知事の時にも色々と国旗、国歌のことは発言もしていましたし、例えば国歌は、タイに行くと、映画館で必ず映画が始まる前に王様の活動が流れて、国歌が流れて、立たれるみたいなのもありましたし、アメリカにトレーニーで行った時、ニューヨークヤンキースの試合を見に行くと、必ず、始まる前に国歌を歌ったりすることがありました。各国を見ていると、国旗や国歌を重んじるというのは、もう普通のことなのではないかと思いますので、あまりこの法律についてのコメントは控えたいと思いますけれども、そういうものを大切にするのが世界の国の常識だと思いますので、日本もそうだと思いますけれども、そうあってほしいなと思います。
 
 
会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=LTq4JqHkF7Q
 
 
(以上)