大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣閣議後記者会見録 (令和8年5月12日(火)8:40~8:58 環境省第一会議室)

1.発言要旨

おはようございます。クールビズも始まりましたので、クールビズでこれから会見に臨みたいと思います。私の方からは2点、御報告を申し上げます。
まず一点目は、水俣病犠牲者慰霊式への参列等についてです。5月1日に、水俣病犠牲者慰霊式に参列するとともに、前日から2日間かけて、関係団体や地元経済界等との懇談、関係施設訪問や水俣高校生徒との面会をいたしました。公式確認70年目という節目の年に慰霊式に参列して、公害の被害の深刻さを改めて認識し、関係者が集って歴史と教訓を引き継いでいくことの重要性を実感したところであります。胎児性・小児性患者の方々などと直接意見交換もさせていただくとともに、関係団体の皆様とは、しっかりと時間を確保してお話をお伺いすることができ、大変貴重な機会となりました。水俣高校生徒との面会では、若い世代の学びや力強い姿、水俣の未来にかける願いに大変感銘を受けたところであります。地元経済界等との懇談等で伺ったお話から、一層の地域振興の重要性を認識したところであります。なお、4月30日に胎児性患者の方からいただいた、障害福祉サービスの利用に係る御要望については、水俣市の判断事項であるため、私が市長にお話すると申し上げました。その後、5月1日の記者会見の前に、私から水俣市長にしっかりとお伝えもさせていただきました。その後の記者会見の場で、そのことに言及しなかったことについては、言葉足らずだったと思っております。そのため、その後、すぐに事務方に胎児性患者のサポートの方のほうに向かわせて、経緯等を丁寧に説明させたところであります。事務方からは、その場において、私の発言が誤解や不安を与えているとの指摘があったとの報告も受けました。今後とも、経緯等を丁寧に説明するよう、事務方に指示をしたところであります。胎児性患者を含め関係者の御意見・御要望を伺いながら、関係自治体と連携して、被害地域の医療・福祉の充実を進めてまいりたいと考えております。
2点目です。クマによる人身被害の防止について。春になり、クマが冬眠から覚め、各地でクマの出没が相次いでいます。昨日、公表した令和8年3月のクマの出没情報数は307件であり、過去5年間で最も多い数字となりました。また、この春の人身被害は、人の生活圏内での被害に加えて、この時期の特徴として、山菜取りで山に入った際の被害も発生しています。亡くなられた方に哀悼の誠を捧げるとともに、負傷された方には、心からお見舞い申し上げます。環境省としては、クマの春期捕獲について、北海道、東北地方、北陸地方などにおいて、昨年度を上回る捕獲数を目指して実施しているところであります。また、専門人材やガバメントハンターについては、17道県において、100人程度の雇用を交付金で支援する計画です。例えば、青森県で3名、岩手県で6名など、すでに各地で人材の採用が始まっています。このように、自治体の取組への支援に全力を尽くすなど、関係省庁、地方自治体と一丸となって、全力で対策をしてまいります。国民の皆様には、地方自治体が発信するクマの出没情報などに十分注意を払っていただき、その上で、改めて以下の注意を、強くお願いしたいと思います。住宅や学校周辺など、人の生活圏では、クマの誘引物となるものを適切に管理すること。具体的には、放置された農作物等に加え、夜間に出されたごみなどがクマの餌となるため、自治体が指定する時間帯にごみを出し、これらを放置しないように管理をすることをお願いしたいと思います。また、早朝や夕方の時間帯の外出や、田畑や道路沿いで見通しが悪い場所の通行には十二分に注意していただきたいと思います。また、クマの生息地には、むやみに立ち入らないこと。仕事などでやむを得ず入る場合は、クマの行動が活発な明け方や日の入り前後の立ち入りや単独行動を避けること。鈴やラジオなど、音の出るものや適切なクマ撃退スプレーを携帯する、ヘルメットやリュックを身に着けるなどの対策をすること。クマに出会ってしまった場合は、慌てずに、ゆっくりとクマと人との間に電柱や車、木などを挟むように移動すること。至近距離で出会って襲われた時は、両腕で顔面や頭部を覆い、うつ伏せになるなど、被害を最小限にとどめる行動をとること、を特にお願いしたいと思います。環境省では、昨年度のクマの大量出没による人身被害の発生状況を分析し、クマに出会わないための対策や、出会ってしまった時の対処法をとりまとめた「クマの人身被害に関するレポート」を先月環境省のホームページで公表しました。国民の皆様、関係者の皆様におかれましては本レポートをぜひお読みいただき、クマの出没に備えていただきたいと思います。
私からは以上です。

2.質疑応答

(記者)おはようございます。幹事社を務めます読売新聞の児玉と申します。よろしくお願いいたします。
幹事社からは1点、現在開催中の第48回南極条約協議国会議についてお伺いいたします。昨日、広島市で開会しました南極条約協議国会議では、コウテイペンギンの「特別保護種」への指定や、観光客の規制のあり方などについて議論が交わされる見通しとなっています。日本は議長国を務めており、各国の合意形成をリードする重要な役割を果たすことが期待されていますが、どのような成果を大臣として期待されておりますでしょうか。こちらについてお伺いさせてください。
(大臣)本日の開会式には辻󠄀環境副大臣が出席し、開会挨拶の中で、南極条約環境保護議定書の附属書6を担保するための我が国の法改正の状況の紹介や、同附属書の早期発効を各国に働きかけることとしているところであります。コウテイペンギンの特別保護種指定については、2021年から継続して議論がなされておりますが、合意が得られない状況が続いております。我が国は議長国として、科学的知見に基づき、合意形成を促していくこととしているところであります。また、観光活動の包括的な規制・管理枠組みについては論点が多岐にわたっております。議長国として、実効性のある枠組みの構築に向けて、建設的な議論が進むよう各国を促してまいりたいと考えております。今回の南極条約協議国会議の日本開催をきっかけに、原生的な自然環境が残された南極地域の環境の保全の重要性について、国民の皆様にも広く御理解をいただけることを期待しているところであります。
 
(記者)熊本日日新聞の園田と申します。
先ほど冒頭発言でもあった胎児性患者の金子さんの福祉支援についてお尋ねします。金子さん側は、石原大臣宛に発言の撤回と謝罪を求める抗議文を提出されています。水俣市への具体的な働きかけに向けて、環境省と金子さん側での話し合いの場を持つことも求めていますが、こちらの抗議文への受け止めと今後の対応についてはどうお考えでしょうか。
(大臣)これまで、胎児性患者の御要望については、様々なレベルで水俣市に伝えてきたところであります。御要望があれば、市に引き続き、しっかりと伝えてまいりたいと思います。
(記者)謝罪の意向はお持ちということなのでしょうか。
(大臣)先ほどもお話をしたように、言葉足らずだったと思っております。
 
(記者)新潟日報の貝瀬と申します。おはようございます。
水俣病についてお伺いしますが、今回式典が熊本で参加されて、非常に貴重な機会になったというお話でしたけれども、今月31日に新潟でも式典がありまして、地元としてはぜひ大臣に御出席いただきたいということなのですけれど、今のところ出席の御意向はいかがでしょうか。
(大臣)新潟の水俣病の式典の参加については、その時の状況や日程を踏まえて、判断したいと思います。
(記者)今回31日、日曜日ということで、国会などと被っていないかなと思うのですけれど、どんな観点から、いつ頃までにそういう御判断されたいというふうにお考えでしょうか。
(大臣)適時、判断してまいりたいと思います。
 
(記者)西日本新聞の平峯と申します。
重ねて水俣病に関する御質問です。先ほど、水俣市長に会見の前には伝えて連絡をしていたということですが、それは実際に大臣がお会いされて。
(大臣)経済界の関連の方々とお会いして、最後に記者会見に臨む前に、少し時間がありましたので、控え室で、水俣市長に御意向を伝えさせていただきました。
(記者)実際にお会いしているにもかかわらず、会見でその質問があったときに、「本人が目の前にいたので、そのように発言して」というような発言をされたのはどうしてなのでしょうか。
(大臣)市長に伝えたことを言わなかったことは、本当に言葉足らずだったと思っております。「難しい」というように発言したのは、障害福祉サービス及び介護保険サービスについては、各自治体で判断をするような形になっています。一般論として、私も地元で経験するのですけれども、65歳以上になると、障害福祉サービスの利用について、一部、介護福祉サービスに移行するというのは、いろいろなところで大きな課題になっています。そのことについて、「現実的にはなかなか難しい」ということで、発言もさせていただきました。水俣市長にお話をした時に、市長からは、これまで検討してきたけれども、なかなか難しいという趣旨のコメントをいただきましたので、若干、その「なかなか難しい」というところと、課題というところと重なったかもしれませんが、私自身地元でもそういう経験をしている中で、そういう発言をしました。本当に言葉足らずだったのは、市長にお会いしていたということ、お話をしたということを言えば、このように報道ベースでも、「覆した」というような報道にならなかったのではないかということで、本当に言葉足らずだったと考えております。
(記者)実際にお会いしているとはいえ、御本人が目の前にいたのでそのように言ったという言葉自体が、おそらくリップサービスであるとか、二枚舌だと言われるような印象を抱かせているのだと思うのですが。その発言に関してはどのように。
(大臣)発言の一語一語というよりも、私自身は、御要望をお聞きして、そもそもこの取り扱いというのは、地方自治体の方で判断する話でありますので。ただ、そうは言っても、やはり退院してわざわざその日にお会いしていただいたということもあり、改めてお伝えするということで。そして、現実に、記者会見の時には高岡市長に伝えたことを言わなかったことは、本当に言葉足らずだったのですが、ちゃんとお伝えをして、御返事もいただいているということで、私は御要望が叶ってないかもしれませんけれども、お約束をしたことはしっかりとお伝えさせていただいたと認識しています。
 
(記者)共同通信の松本です。
また水俣病の関係でお伺いします。慰霊式に合わせた懇談の際に、被害者団体の一人の方から、環境省職員から「他の公害患者と比べて恵まれている」というような発言があったという指摘があったと思うのですけれども、その後の大臣の会見で、「事実関係など東京に戻って確認します」というような説明があったと思うのですが、今現在の確認状況と、こうした発言があったのか含めて、環境省としての受け止めについてお伺いできますでしょうか。
(大臣)この件については事務方に確認をさせました。環境省職員からは不適切な発言はなかったとの報告を受けているところであります。また、先日5月3日に、水俣病関係2団体が両会長名で声明を発表し、環境省側から「恵まれている」「恐怖を与えるような」「恫喝」を意図するような発言はなかったとの認識が示されているところであります。被害地域の医療・福祉の充実や、再生・融和・振興を進めるため、引き続き丁寧に対応してまいりたいと思います。
 
(記者)環境新聞の小峰です。
例の水俣市で市長に大臣が言われたということで、結局金子雄二さんの要望を水俣市は受け入れるのでしょうか、どうなのでしょうか。その辺の見通しはいかがでしょうか。
(大臣)お話はお伝えしました。お分かりだと思うのですが、このことは水俣市が判断することなので、それを環境大臣としてこれ以上コメントすることは差し控えたいと思います。
 
会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=kikWFXqxCN0
 
(以上)