大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣閣議後記者会見録 (令和8年1月23日(金)10:15~:10:36 環境省第一会議室)

1.発言要旨

私の方から2件、報告したいと思います。
まず、太陽光パネルのリサイクル制度案についてです。現在開催中の中央環境審議会・産業構造審議会の合同会議において、環境省と経済産業省から、太陽光パネルのリサイクルに関する新たな法制度案の検討状況を御提示しているところです。太陽光パネルについては、2030年代の後半以降に大量廃棄が見込まれます。そこで、最終処分量の減量と資源の有効利用を図るために、リサイクルを推進することが重要です。その際、現時点では、埋立処分費用とリサイクル費用との差額が大きいこと、また、全国的な処理体制が整っていないことが課題です。このため、まずは、太陽光パネルを多量に排出する発電事業者等から、国が定める判断基準に基づくリサイクルの取組を義務付けることとしました。 あわせて、技術開発・設備導入等の予算措置や、昨年、施行した再資源化事業等高度化法などにより、リサイクル費用の低減と体制整備を図ります。さらに、将来の大量廃棄に備えて、規制を段階的に強化した上で、太陽光パネルの幅広い排出者等へのリサイクルの義務化を目指していきます。本日の審議会での御意見も参考にさせていただきながら、法案の国会提出に向けた作業を進めてまいります。詳細については、審議会終了後の説明会で、ぜひお尋ねいただければ幸いです。
2点目です。太陽光発電事業等の環境影響評価に関する検討会の開催についてです。 昨年末に決定したメガソーラーに関する対策パッケージにおいて、アセス法・電気事業法に基づく環境アセスメントの対象となる太陽光発電事業の規模を見直すこととしました。 これを受けて、来週26日から「太陽光発電事業等の環境影響評価に関する検討会」を開催することとしたので、お知らせいたします。また、あわせて風力発電事業について、現行のアセス法対象規模より小さい事業に関する環境配慮の必要性が指摘されており、太陽光(発電)と合わせて風力(発電)も議論を行う予定です。再エネについては、地域と共生できないものは抑制して、促進するべきものは促進することが重要です。こうした観点も踏まえながら、しっかりと検討を進めてまいりたいと思います。
私からは2点、以上です。

2.質疑応答

(記者)おはようございます。共同通信の鈴木です。
幹事社からは2点お伺いします。まず1点目、冒頭御発言があった太陽光パネルのリサイクル制度案についてお伺いします。当初、パネル製造者の費用負担による義務化を検討されていたものの、内閣法制局の指摘で見送りになった経緯があったと記憶しております。今回示された新たな制度案によって、当初案と同程度にはリサイクルが進むとお考えでしょうか。実効性の担保という観点からお考えをお聞かせください。
(大臣)先ほど申し上げた通り、現時点では、埋め立て費用とリサイクル費用との差額が大きいこと、全国的な処理体制が構築途上であることが課題です。こうした点を踏まえて、将来の大量廃棄に備えて、まずは大量に排出する発電事業者等から、国が定める判断基準に基づくリサイクルの取り組みを義務付ける。その上で、段階的に規制を強化しながらソフトランディングをさせることが、実効性があると考えています。具体的な制度案の内容については、ぜひ審議会後の説明会でお伺いいただければと思います。
(記者)ありがとうございます。では、2点目になります。1月21日に東京電力柏崎刈羽原発6号機が再稼働しました。福島第一原発事故後、東電による初めての再稼働でしたけれども、昨日にはトラブルで原子炉を再び停止する判断に至りました。不安に思う国民も多いかと思うのですけれども、原子力防災担当大臣として、今後どのように安全確保を努められていくのか、お考えをお聞かせください。
(大臣)原子力防災担当大臣として発言をさせていただければと思います。柏崎刈羽地域においては、昨年6月に原子力防災会議において、「柏崎刈羽地域の緊急時対応」が了承されました。その後も、同年8月の原子力関係閣僚会議の方針に基づき、緊急時対応を踏まえた原子力防災体制の不断の改善・充実、また原子力災害時の住民避難を円滑にするための避難路や屋内退避施設の整備、などに取り組んでいるところであります。また、昨年末に花角新潟県知事から、地域の皆様への丁寧な説明や情報発信、訓練等を通じた対応能力の向上などの確認事項を、経済産業大臣がいただいているところであります。これらの確認事項をしっかりと受け止めて、関係自治体、関係省庁と連携して、柏崎刈羽地域の原子力防災体制の継続的な充実・強化に引き続き取り組んでまいりたいと考えています。50か所、放射線防護施設を徐々に作っていくということも、お約束させていただきますので、原子力防災担当大臣として、しっかりとその約束を果たしてまいりたいと思います。
 
(記者)日本経済新聞の井田です。よろしくお願いします。
3点お伺いしたいと思います。まず1点目、先ほどの大臣の冒頭発言に関連した、太陽光パネルリサイクルの制度案についてお伺いいたします。冒頭の御説明の中でも、将来的にさらなる幅広い義務付けを検討されるということでしたが、具体的にどういったところまで義務付けを強化していかれるのか、どういったところに今後義務付けの範囲を広げていかなければいけないとお考えなのか、現時点での大臣のお考えを伺っても良いでしょうか。
(大臣)これはもう一度、審議会が終わった後に聞いてほしいのですけれども、説明が異なってしまうかもしれませんが、基本的には電気事業者ではないかと思います。もちろん、リサイクル費用が、要するにリサイクル施設が拡大して、さらに安価にリサイクル費用が産業廃棄物の費用と同じぐらいになれば、それはもしかすると、民間の住宅の太陽光パネルもやろうと思うかもしれませんので、やはり先ほどお話があったように、量と、コスト、あと処理能力ということだと思いますので、今の段階でイメージするのは、電力事業者。大規模だけではなく、徐々に電力事業者に対してというのか。ただ、もちろんコストが下がれば、人によっては、自分もやはりリサイクルした方が良いということで、家の屋根置きの太陽光パネルもリサイクルできるようになれば、これは素晴らしいことではないかと私は思います。
(記者)ありがとうございます。2つ目なのですけれども、冒頭発言の2つ目のアセスメントのところで、太陽光に加えて、風力発電のところもということですが、これは太陽光と同様に風力発電についても、現在よりもより規模の小さい風力発電事業者を対象にしていくお考えということでよろしいでしょうか。
(大臣)昨年3月の中央環境審議会答申では、風力発電事業は、現行のアセス法対象規模未満の事業であっても、立地によっては、環境影響の程度が著しいものとなるおそれがあり、こうした事業の環境配慮の確保を図ることが求められました。こういうことを受けて、これからの議論でございますので、明確に御説明することはできないと思います。私自身は、今、風力自身はどんどん大きくなっていっているので、果たして小さくするものが新規にあるのかと。そうすると、リプレイスの時に限定されてくるのかと考えています。
(記者)ありがとうございます。最後に3点目、これも原子力の話なので、本来原子力防災担当大臣としてお伺いしたいと思うのですけれども、中部電力の浜岡のデータ不正に関連して、来週の月曜日に原子力規制委員会が、中部電力の本店に立ち入り検査をすることになっております。原子力規制委員会の方では、かなり今回の事象は悪質だというふうに見ているようですけれども、石原大臣は原子力担当大臣として、中部電力に今後、原子力発電所を運営していく事業者としての適格性があるのかどうか、事業者としての資格という点で、大臣はどのようにお考えなのか、御所感を伺ってもよろしいでしょうか。
(大臣)それは分かっていてトリッキーに聞いていると思うのですけれども、それを発言するのは、規制庁とか。私はあくまでも原子力防災担当大臣なので、その辺については、発言する立場ではないのではないかと。一昨日も、井林議員が来られて、浜岡の関連自治体の方が来られて、そういう質問があったけれど、私がそれに対しては答えなかったら、記者の方でちょっと変な顔している人がいましたけれども、立場を考えて、その点については、回答はしませんでした。
 
(記者)NHKの後藤です。
太陽光パネルのリサイクルについてお伺いしたいのですけれども、審議会も続いておりますが、今回肝になっているのが、メガソーラーとか、大量の廃棄する事業者に対しては、実施計画というのを義務付ける形になっているかと思います。国の判断基準に基づいて、勧告とか命令も出せるようになるというところで、国の基準というのはすごい大事になってくると思うんです。リサイクルをどう促すかというところで、どこまでを線引きにするかというところで、改めて基準というのをどのぐらい厳しく設けていきたいかというふうに考えていらっしゃるのかお伺いしてもよろしいでしょうか。
(大臣)まだ審議会の途中なので、今の段階で私が発言するのは控えたいと思います。ぜひ、審議会が終わった後に、その点を事務方に確認いただければと思います。業界団体の調査では、大手発電事業所のうち、約2割がリサイクルに取り組む一方で、約6割はリサイクルを実質的に検討していない状況でありますけれども、新たな規制を導入することで、リサイクルの選択を後押ししていくことができるのではないかと考えています。
 
(記者)読売新聞の鬼頭と申します。よろしくお願いいたします。
米国のトランプ大統領就任一年を迎えられまして、間もなくパリ協定離脱表明から1年で正式離脱となります。パリ協定の目標達成への影響、また環境省の取り組みでしたり、国が実施、または支援する研究・観測、企業への具体的な影響をどう見ておられるか伺いたいです。また、過去1年、日本政府として、米国のトランプ政権にどのような働きかけを行ってきたのかと、今後重要な同盟国として、どのように米国の環境政策に対応していきたいか、お伺いしてもよろしいでしょうか。
(大臣)気候変動問題は、人類共通の喫緊の課題です。COP30でも、パリ協定の枠組みと1.5度の目標を堅持して、多国間の連携を強化していくという、力強い政治的なメッセージを発することができました。米国はCOP30には政府代表を派遣していませんけれども、米国のカリフォルニアの州知事も参加されていたと思いますが、州知事や大手企業幹部の参加があり、グローバル企業等の脱炭素に向けた積極姿勢は、実質大きく変わってないものと認識しています。我が国としては揺らぐことなく、2050年のネット・ゼロ実現に向けた脱炭素の取組を進めてまいります。また、我が国の経験や技術を通じて、世界の脱炭素にも貢献してまいりたいと思います。一方で、世界の気候変動対策への米国の関与は引き続き重要であります。これも繰り返しになりますが、米国の国内政策の見直しや資金拠出の停止による影響については、注視してまいりたいと思います。また、環境省としては、バイ会談など様々な機会を通じて、この後も米国との協力について、探求もしております。今後も米国を含む各国と、様々な環境問題の解決に向けて連携してまいりたいと思います。あと先般、国立環境研究所の理事長が来られて、お話をしているときに、かなり米国の気候変動に関する研究者の方から、日本で雇用してもらえないかという希望はかなり来ているようです。ただ、なかなか米国のサラリーと日本のサラリーにギャップがありまして、そういう御要望はあるというような話も、国立環境研究所の理事長からもお伺いしています。私からは以上です。
(記者)あと、短くもう1点ありまして、昨日、住宅の断熱性について視察されたと思います。その時も御質問があったと思うのですけれども、脱炭素化に断熱性の強化は重要だと思うのですけれども、それを普及していく上での課題であったり、今後の抱負があればお伺いできればと思います。
(大臣)昨日、LIXILの「住まいStudio」を訪問して、住宅の断熱・気密性の違いを体感してきました。「昔の家」は、私が日本興業銀行の目黒社宅に住んでいた時とまったく同じ、寒い部屋であり、それに比べると、「これからの家」は、真冬でも部屋の中は、とても真冬と思えないような、暖かく、断熱性能の進化に大変驚いた次第であります。日本の多くの住宅で、依然として断熱性能が低い窓が使用されており、住宅の熱の出入りの多くは窓からであるということも、昨日の視察でつくづく感じたところであります。断熱窓への改修は効果が高く、取り組みやすい対策の1つだと、昨日の視察でも再度痛感したところであります。また、環境省では、令和7度補正予算で1,125億円を措置して、経済的負担の低減を図っています。また、断熱効果、断熱改修の効果をわかりやすく示す情報提供も行っています。ウェブでショート動画を流しています。今回のような断熱効果を体験できる場なども、ぜひ、一般の方に御利用いただけるように、御社で大々的にコマーシャルというか、記事を書いていただいて、コラムでも作っていただいて、周知していただけると良いのではないかと思います。温暖化対策にも効果的ではありますし、住みやすさ。「これからの家」は暖かくて、たるんでしまうのではないかと思うぐらい、素晴らしい環境だったと思います。だから温暖化対策のみならず、過ごしやすい家という観点も非常に重要だと思いますし、リスクの面では、冬のヒートショックや、夏の熱中症など、健康リスクの回避にもつながりますし、もちろん光熱費も削減できます。今、補助金をもらうと、半分ぐらいは補助金で出ますので、ぜひ身近な窓からということで、住まいの見直しを多くの国民の方にしていただいて、住みやすい住宅環境と、ヒートショックや、また熱中症や、他のリスクの回避、さらには快適な生活、そして脱炭素、一挙両得ということで、ぜひ、御社で大々的に宣伝していただければと思います。以上です。
 
(記者)共同通信の植村です。
柏崎刈羽原発の関係で伺いたいと思います。先ほど、幹事社質問の対応として、原子力防災体制の不断の改善の充実をしていく必要があるとおっしゃっておりました。現在、日本海側では大雪となっておりまして、国道であったりとか、高速道路であったり、一部公共交通機関も停止している状態というのがあったかと思います。こうした場合に、原子力災害が発生すると、非常に柏崎市周辺の近隣の方は、避難ができないという状況になってくるかと思いますけれども、今後、大雪に対する備えというか、改善というのはどういうふうにしていくべきだとお考えでしょうか。
(大臣)「柏崎刈羽地域の緊急時対応」は、大雪等と原子力災害との複合災害も想定したものとなっております。例えば、避難を円滑に行うための対応策としては、避難が必要となる場合には、天候の回復や避難経路上の道路の除雪・復旧を行うなど、安全に避難できることを確認してから、避難を開始することになっています。その際、避難開始のアナウンスを行い、交通誘導に従って避難いただくような、緊急時対応となっております。原子力災害対策本部が中心となり、関係省庁および関係自治体とも連携して、状況に応じた避難を実施してまいりたいと思います。民間事業者等による除雪が困難になった場合には、原子力災害対策本部長からの要請に基づいて、自衛隊等の実動組織が人命救助のために除雪を行うこと等も、緊急時対応でなっているところであります。
 
会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=cR_oNqxvaIA
 
(以上)