大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣閣議後記者会見録 (令和8年1月9日(金)9:50~:10:17 環境省第一会議室)

1.発言要旨

私からは2026年の年頭所感について、お話させていただきたいと思います。
その前に実は今日しているネクタイは、日本興業銀行の最後の頭取の西村正雄さんから私が(いただいた物です)。実は結婚式の仲人で。西村正雄さんは安倍元総理の叔父なんです。安倍晋太郎先生がうちの長男の仲人をして、叔父の西村正雄さんに私の仲人をしていただいて、いただいたネクタイで、実は大臣になったらしようと思ってずっとしていなかったのです。本当は大臣就任の時にしようと思っていたのですけれども、ばたばたしておりしていなかったものですから、年頭で初めていただいたネクタイをつけさせていただきました。昨年、「クマ被害対策パッケージ」、また「メガソーラーに関する対策パッケージ」、「リチウムイオン電池総合対策パッケージ」を取りまとめることができました。これは年末の最後の記者会見でお話をしましたけれども、今年はまず、この3つのパッケージを着実に実施することが第一の課題と考えております。続いて、今年の重要課題として、また目指す方向性について、大きく5点申し上げたいと思います。1点目は、東日本大震災や能登半島地震からの復興・創生です。東日本大震災は、発災から今年15年目の節目を迎えます。福島県への訪問を通じて、最も重要な課題の1つであるという思いを新たにしているところであります。私も組閣の時に最初にこのことを言わせていただきましたけれども、しっかりと取り組んでいきたいと思います。特定帰還居住区域の除染や、2045年3月までの県外最終処分の実現に向けた復興再生土の利用の推進に全力で取り組んでまいります。また、能登半島地震についても、災害廃棄物処理に対する、被災市町への支援等を推進してまいります。だいたい一般の家庭の部分は去年の段階で終わっていますけれども、まだ大規模なホテルなどは残っていますのでそれもしっかりと進めてまいりたいと思います。2点目は、循環経済への移行です。金属資源等の再資源化に対する投資促進支援、またASEAN等との国際資源循環の構築等をしっかりと取り組んでまいります。3点目は、気候変動対策の推進です。2050年ネット・ゼロの実現に向け、住宅・建築物やモビリティの脱炭素化、地域脱炭素等をしっかりと推進してまいります。また、気候変動適応もいろいろなレポートもまとまってきておりますが、来年に向けて計画も見直してまいりますけれども、これをしっかりと今年取り組んでまいりたいと思います。4点目は、自然再興の実現です。地域生物多様性増進法に基づく自然共生サイト、OECMの認定、国立公園の魅力向上や受入環境の整備等に取り組んでまいります。5点目は、原子力防災です。関係自治体と緊密に連携し、原子力防災体制の充実・強化に取り組んでまいります。また、原子力規制委員会については、独立性の高い三条委員会として、科学的・技術的見地から、公正・中立な立場で規制を進められるよう、予算及び体制面でのサポートもしてまいります。昨日、青森県の六ケ所村を訪問させていただいて、今、内閣府の原子力防災の方でも六ケ所地域の緊急時対応の避難計画も含めて、議論が進み始めていますけれども、そもそも原子力発電所と異なり、安全性という面では原子力発電所よりも安全であると言われておりますけれども、やはり見た方が良いだろうと思いまして、訪問させていただきましたし、社長にも原子力防災の観点からもお願いもさせていただいたところであります。これらに加えて、今年、水俣病が公式確認されて70年を迎えます公害健康被害対策、PFAS対策、プラスチック汚染に関する条約交渉を始めとする環境外交など、環境課題に真摯に取り組む一年としたいと考えております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(記者)共同通信の水島です。改めまして明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
幹事社から2問お願いいたします。まず26年の初めての会見ということですので、今年はどのような年にしていきたいか、大臣個人としての抱負ですとか目標等ございましたら教えてください。合わせて、先ほど年頭所感で様々御紹介いただきましたけれども、その中で、特に環境省としてこの1年で力を入れたい分野・政策などを合わせて教えてください。よろしくお願いいたします。
(大臣)繰り返しになってしまうのですけれども、冒頭に話をした、昨年末までにまとめた3つのパッケージをしっかりと着実に実施してまいりたいと思います。その中で、法改正とか、政令の見直しとか、どうしても時間がかかってしまいますので、そういうことも考えて、実はメガソーラーについては、私が従来からお話をしている遡及して対応することができないので、新年に金融業界と会っている時も、いろいろな問題を起こしているような企業からは、再エネを購入するのは控えてほしいということも、新年会などでも話をしているのですが、そのことをかなり強調した記事を、今月の26日に発売される月刊誌に書きました。そういうことでアピールをして、問題のある再エネの購入というのを、できれば慎んでもらうことによって、いろいろな法整備ができる前にも、そういうことが起こらないような環境づくりをしたいと思って、月刊誌にも所見を載せさせていただいています。また、高市総理からも言われているのですが、後ほど記者さんからも質問があるようですけれども、レアメタルとかレアアースの再資源化、これはアメリカと中国の関係も1年延びましたけれども、今年の大きな課題になっていくと思うので、すぐに再資源化ができるかどうかわかりませんが、経済安全保障の確保という面から、このレアメタル・レアアースの国内外の資源循環を、一歩でも進めていきたい、加速していきたいと強く感じているところです。
(記者)ありがとうございます。2問目をお願いいたします。話が変わって脱炭素関連ですけれども、アメリカのトランプ大統領が、昨日、66の国際機関や条約から脱退や資金拠出の停止を表明いたしました。その対象には、気候変動枠組条約やIPCCも含まれております。パリ協定の離脱に加え、国際的な気候変動対策から米国がさらに距離を置く形になりますが、この影響について、大臣の受け止めと、今後の政府の対応方針をお願いいたします。
(大臣)米国が国連気候変動枠組条約や気候変動に関する政府間パネル、いわゆるIPCCを含む国際機関等からの撤退を表明したことは、報道等で承知しているところであります。米国政府の発表に逐次コメントすることは差し控えたいと思いますけれども、一方で、気候変動問題は国際社会全体の取り組みが必要な課題であり、気候変動対策を着実に実施することが重要であると考えているところであります。我が国としては、気候変動対策と経済成長の同時実現を目指し、引き続き2050年ネット・ゼロの実現に向けた取り組みを推進してまいります。また、我が国の経験や技術を通じて世界の脱炭素化にも貢献してまいりたいと思います。年が明けてから、ある企業の方と話をしている中で、ヨーロッパで大規模な買収をされて、その会社名は伏せますが、「アメリカとヨーロッパと売り上げはどっちが多いのですか」と聞いたら、「ヨーロッパなんです」と言われておりました。そういう中で、「ヨーロッパで製品を販売するためには、気候変動とか生物多様性についてしっかりとフォローアップし、ヨーロッパの方々の考え、最終消費者の考えにもなりますけれども、そういうことをしっかりと押さえていかなければいけない」という話がありましたので、アメリカにおいては、トランプ大統領のことはありますけれども、ヨーロッパが気候変動とか、循環経済とか熱心に取り組む中で、日本企業としても、そういうところでマーケットをある程度抑えている企業には必要性を感じると思いますし、そういう日本の企業の販売を増やすためというわけではないですけれども、大きな流れはそんなに変わらないのではないかと思いますので、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 
(記者)熊本日日新聞の高宗です。
冒頭言及がありました水俣病のことについて、少しお尋ねしたいのですが、昨年の会見で、大臣は犠牲者慰霊式にぜひ出席したいということをおっしゃっておられましたけれども、慰霊式に出席されるということで、例年、患者団体との懇談というのが実施されているのですが、そういったものにも臨んでいくという意向をお持ちなのでしょうか。
(大臣)基本的には例年のような形になると思いますけれど、まだ細かなスケジュールが決まっておりませんので。
(記者)懇談をしたいという意向を持ちだということなのですが、改めてになりますけれど、その目的とか、懇談については、マイクを切るというような対応があったりとか、一連の話がありますけれど、十分な時間をとってされるという考えを持ちなのか、その辺少しよろしいでしょうか。
(大臣)スケジュールに関しては、今後詰めたいと思いますので、今発言は控えたいと思います。ただ、年末に御報告しましたけれども、療養費の引き上げもさせていただいて、報道を見ていると、患者団体の方からも非常に前向きな御発言もいただいていると思いますので、引き続きしっかりと患者の方々に寄り添いながら、環境省として対応を進めてまいりたいと思います。
 
(記者)環境新聞の小峰です。
先ほど大臣の方から、冒頭での御発言がありましたけれども、金属の資源の再資源化に関することですけれども、中国政府が先日、民生・軍事のどちらにも使える軍民両用、いわゆるデュアルユース輸出品の対日輸出管理の強化を発表しました。ハイテク製品に欠かせないレアアース、いわゆる希土類などが含まれる恐れがあります。一方で、環境省は昨年末発表しました26年度予算案の主要施策で、一丁目一番地と言っても良いぐらい、経済安全保障の確保に貢献する金属資源等の再資源化に対する投資促進支援という、まさに時宜を得た施策を発表しました。この辺は政治家石原宏高の意向はずいぶん含まれたのではないかと見ています。この中国政府の対日輸出管理強化と、環境省のこの一丁目一番地と言ってもよい重要施策、ある意味で経済と環境の両立だけではなくて、経済と環境と経済安全保障、安全保障のトリプルの両立ということになっているような気がしますけれども、改めて大臣に。この辺のところをお聞かせください。
(大臣)まさに記者さんが言われている通りで、3つの観点から非常に重要であると思っています。先ほどもお話をしましたが、そういう思いも、高市総理が強く感じられておられて、このことについては、実は年末と年初の対応ということで、総理と各大臣が、いろいろな課題を5分から10分ぐらい話している中で、頑張ってくれとも言われましたので、ただ、そう易々とというということではないと思いますけれども、一歩でも進んでいく必要があるのではないかと思います。中国が1月6日に軍民両用品の対日輸出管理を強化すると発表したことについては、承知しているところであります。 中国は従来からレアアースの輸出管理を行っており、政府全体として対策を進める重要性は強く認識しているところであります。そういう中で、まさに今記者さんが言われた、環境省としては、資源の安定供給を図るために、都市鉱山の活用によって、再生資源を製造業に供給するサプライチェーンの強靭化に取り組むべきと考えており、予算の方も大臣折衝でそのことを掲げさせていただきました。今まさに記者さんが言われた経済安全保障の確保に貢献する金属資源等の再資源化に対する投資促進支援ということで、令和6年度補正(予算)と、令和7年度当初(予算)では250億だったこの予算を、大臣折衝も行いまして、令和7年度補正(予算)で31億、そして令和8年度当初予算で379億、総額410億にさせていただいて、160億円の増額、1.6倍という形にさせていただいたところであります。予算はこれから国会での審議を経て成立しますけれども、その予算をしっかりと活用して、今言った問題点を少しでも克服できるように取り組んでいきたいと思いますし、私はそのことが今、繰り返しになりますけれども、非常に重要な課題ではないかと考えています。
(記者)それに関連しまして、確かにレアアース等の、また金属の再資源化に対する、これは今回の中国の輸出管理強化で、非常に国民にも、環境省の政策の、循環経済というものがアピールされたと思いますし、これを機に経済安全保障の観点、国民生活、こういうことからも、この金属資源等の再資源化ということをアピールする必要があると思います。同時に、レアアースは、昨年末の記者会見でも私が質問しましたけれども、日本最東端の南鳥島、石原宏高大臣の地元、東京3区ですよね。そこで開発することも同時に大切なことだと思います。すぐには間に合わないかもしれませんけれども、中長期的に大いに役立つことですね。そして昨年末の会見では、石原大臣は、南鳥島に最初に訪問した国務大臣、環境大臣、小泉進次郎さんと一緒に南鳥島に訪問することに意欲を示す感じの回答をいただきましたけれども、ところが今、この経済安全保障となりますと、やはり南鳥島のコバルト等のレアアースを開発するのは、経産省の所管なのですよね。ですから、ツートップ、石原宏高・小泉進次郎だけではなく、赤沢亮正も入れて、スリートップでこれを近々に行くべきではないかと思いますけれども、その辺のところはいかがでしょうか。大臣はいつも事務局からここに行ってくださいと言われて、今まで3か月間行ってきましたけれども、そろそろ石原宏高という政治家の主導の下に、出張先を決めてください。
(大臣)記者さんが言われるように、私も南鳥島に行ったことがないので、非常に関心は強いところであります。記者さんのアドバイスは承らせていただきます。
 
(記者)共同通信の鈴木です。今年もよろしくお願いします。
冒頭発言の補足で、米国の国際機関からの脱退ですけれども、確かに逐一トランプ大統領のやることにコメントするのもというところはあるのかもしれませんが、影響について、特に日本への影響、気候変動、国民が影響を受けていますので、政府としてどう捉えているのかというのを説明いただきたいのと、あと、追加的な対応が必要なのか、それとも今まで通りのことやる、当面はそれで良いのか、そこら辺を詳しく教えていただければと思います。
(大臣)報道ベースですので、お金は出さない、人は引くということのようですけれども、細かなところがわからないところもありますので、少し精査をしなければいけないのではないかと思います。例えばUNFCCCには400名から500名ぐらいいますけれども、環境省からも2名出ておりますが、予算も出していますので、この2名が撤退しなければいけないかどうかわかりませんけれども、そういうことも全体も含めて、もう少しアメリカの具体的な内容がどういうことなのかを精査をして、影響については、外務省を中心に少し精査する必要があるのではないかと思います。
 
(記者)NHKの後藤です。今年もよろしくお願いします。
冒頭発言がありましたメガソーラーについて、少し追加で質問させていただきたいと思います。先ほど大臣の発言の中で、遡及して対応できないとお話されていらっしゃいましたが、全国的にも釧路ですとか鴨川ですとか、現在進行中でトラブルになっている事例もあると思います。こういった事例について、どういうふうに対処されていかれようと考えていらっしゃるのか、改めてお伺いできればと考えております。
(大臣)法律は遡及できるものもありますけれども、こういう案件に関しては国家賠償請求にもなるかもしれませんし、難しいです。ずっと私は言っていますけれども、そこのところはやはり、再エネを買う企業というのは、かなり意識が高いというか、先ほど言った、ヨーロッパでビジネスをしているとか、そういう企業が多いので、政府も今回のパッケージで、そういう法令違反をしているところから買わないという方針も出させていただいたので、そういうことを、民間企業、上場企業、プライム企業の方にも、ぜひ理解をいただいて、そのことによって、事業がなかなか難しくなるということぐらいしか、やはり現実的には難しいのではないかという認識でおりますので、だからこそ、そういうことを、少し強調して、月刊誌の記事も書かせていただきました。記者会見の中でも言っていますけれども、すでに国交省のホームページにも、問題が起こっている事例については、検索サイトがあったりしますから、そういうことも月刊誌の記事に書かせていただいたのですが、そういう対応をしていただくことによって、問題を起こしている企業に改めていただいて、しっかりと法令を遵守して、そして地域の方ともコミュニケーションをとっていただいて、進められるものは進めていく、そうでないものは、しっかりと規制していく。そういうふうに進めていきたいと感じているところです。
 
(記者)環境新聞の小峰です。
石原大臣が青森県の再処理工場を視察している時に、同じ頃、青山副大臣が、釧路のメガソーラー問題を視察しましたけれど、当然、石原大臣の方の指示だったと思いますけれども、この辺のところは、いかがでしょうか。また、この記者クラブ・記者会の記者としては、青山副大臣から直接お話も聞きたいのですけれども、その辺、石原大臣の方から青山副大臣の方に、記者会見をしろとの指示を出していただけませんでしょうか。
(大臣)記者さんの要望は今、広報室長が聞かれていると思いますので。私も副大臣の時に記者会見させていただきましたので。
(記者)最近は副大臣や政務官の会見がないんですよ。理由は簡単なんですよ。事務局が大変なんですよ。それだけなんですよ。そんなことじゃ環境政策は発信できませんよ。大臣、しっかり広報室長ではなくて、副大臣の方に指示しておいてください。広報室長はきちっと対応すると思いますので。
(大臣)承らせていただきます。
 
会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=4bojD6p_gRQ
 
(以上)