大臣談話・大臣記者会見要旨

石原大臣閣議後記者会見録 (令和7年12月12日(金)8:30~8:44 於:衆・本会議場正玄関側)

1.発言要旨

私の方から、3点お話させていただきたいと思います。
本日の閣議決定について。本日の閣議において、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令」を決定いたしました。今回の改正は、PFHxS関連物質を、第一種特定化学物質に指定するものです。2026年6月の施行後、これらの物質の製造・輸入等は原則禁止となります。引き続き化学物質による環境汚染防止を通じ、国民の安全・安心の確保に努めてまいります。
 2点目は、光化学オキシダントに係る大気環境基準の見直しについてです。
大気汚染物質の一つである光化学オキシダントについて、昨日、中央環境審議会から、環境基準の見直しに係る答申をいただきました。今回の見直しでは、国内外の最新の科学的知見を踏まえ、短期に加え、長期の観点からも適切に国民の健康を保護することを考慮したものとなっています。この答申を踏まえ、令和8年4月1日の施行に向け、速やかに手続を進めます。また、答申に基づく新たな環境基準の達成に向け、「微小粒子状物質・光化学オキシダント対策ワーキングプラン」に基づき、更なる排出削減対策を進めてまいります。
 3つ目は、パリ協定採択10周年について。本日、気候変動枠組条約COP21でパリ協定が採択されてから10周年を迎えました。この10年間でルール交渉は完了し、実施の段階に移っています。一方で、毎年のように、記録的な高温や極端な大雨などの異常気象が国内外で発生しています。気候変動は人類共通の喫緊の課題です。先月開催されたCOP30では、世界全体として取組は進展しているものの、1.5度目標の達成には不十分であるとの認識が共有されています。我が国としては、本年2月に国連に提出した新たな温室効果ガス削減目標の達成に向けて、地域・くらし分野を含むGXの推進など、政府一丸となって着実に取り組んでまいります。また、国内での取組に加えて、AZECやJCMなどにより、アジア地域を中心に世界の排出削減にも貢献してまいります。これからも、先進国と途上国の橋渡し役を務めるなど、多国間連携をより強固なものにするために力を尽くしてまいります。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(記者)おはようございます。朝日新聞の福地です。
幹事社としての質問なのですが、泊原発の避難計画についてお尋ねします。北海道の鈴木知事が10日に再稼働への地元同意を表明されまして、北海道電力としては2027年の再稼働をめざしております。泊地域の緊急時対応に関しては、原子力防災会議で2016年に了承されていまして、その後も改定が続いています。国、自治体ともに継続的な改善が必要という立場だと理解しておりますが、今後の再稼働に向けて、避難計画をさらに見直していく、取り組んでいく課題がありましたらお願いします。
(大臣)泊地域では、地震や津波、大雪などの複合災害への備えが重要であります。原子力災害時の避難路や放射線防護対策施設の整備など、関係自治体の声を聞きながら、原子力防災体制の充実・強化を進めてまいりたいと考えております。
 
(記者)共同通信の鈴木です。
冒頭発言のパリ協定についてお伺いします。大臣もおっしゃったように、1.5度目標の達成には不十分であるとの認識が共有されていて、オーバーシュートの懸念が成果文書に載ったということだと思うのですけれども、脱炭素の取り組み加速が今より必要だということで、そうすると、国内でNDCですとか温対計画とか、もっとそれを超えるような対策が必要なのではないかと思うのですが、この辺、大臣としてどうお考えか。難しいと思うのであれば、その理由も含めてお伺いしたいです。
(大臣)まずは行政としては、この2月に提出したNDCをしっかり実施していくということだと思います。各国がさらに野心的な取り組みをしていくことを求められていますけれども、まずは日本政府としては、今のNDCをしっかりと確実に進めていくことではないかと思っています。
(記者)COPから戻った後の閣議後会見でも話題が出ていましたが、COP30でかなり主要テーマとなった、化石燃料からの脱却に向けたロードマップ作り、これは日本のネット・ゼロの目標とも矛盾しないと思いますし、これのプロセスに参加することで、国際交渉をリードしていくチャンスでもあると思うのですが、改めて、策定プロセスに参加するのかどうかと、コロンビアの国際会議にも行くかどうか。
(大臣)コロンビアはかなり強く言われていました、閣僚会議でも。ルーラ大統領自身も思いは強かったのではないかと思いますが、なかなか石油産油国とか、アフリカ諸国も、アフリカも結構石油が出るところ、天然ガスが出るところがあるので、意見が異なっていたのではないかと思います。そういう意味で引き続きコロンビアなんかで、そういう話が続いていくのではないかと思いますが、ロードマップの詳細とか情報を今確認しているところがあって、現時点でイニシアティブ等、参加の有無というのは、お答えは控えさせていただきたいと思いますが、そういう議論がなされていますので、しっかりとフォローアップしてまいりたいと思います。
(記者)4月の国際会議には参加されるのでしょうか、コロンビアの。
(大臣)これもまずは確認させていただいて、今の段階でコメントは差し控えたいと思います。
 
(記者)テレビ朝日の遠藤と申します。
クマ対策関連でお尋ねしたいのですけれども、2年前の事案ですが、山形県の小国町で、クマの捕獲に際して誤射が起こり、ケガをした男性に小国町が保証金を払ったのですが、それに対して町が誤って打った男性に請求するという決定を昨日したということで、今後の緊急銃猟に与える影響について大臣はどうお考えですか。
(大臣)報道は承知しているのですが、個々の事案についてのコメントは控えさせていただきたいと思います。報道の事案は、今年9月の緊急銃猟制度開始前の事案でありまして、本年9月以降は、「市町村長は緊急銃猟の実施により損失を受けた者に対し、通常生じる損失の補填をする」としたところであります。また、先日新たに策定した、前の記者会見の時もお話ししましたが、「クマ被害対策パッケージ」では、「緊急銃猟における民事責任や刑事責任、行政処分の考え方について、丁寧に周知を図ることにより、捕獲者の不安等を払拭する」と記載しております。これを踏まえて、「緊急銃猟を行うものとしての注意義務を果たす限り、捕獲者が刑事上の責任等の不利益を被るということは、通常想定されない」ことなど、緊急銃猟を実施の際の責任等の考え方を解説する資料を作成したところであります。11月28日に自治体に送付するともに、環境省のウェブサイト上にも公表しております。環境省では引き続き緊急銃猟制度の円滑な施行に努めてまいりたいと思います。
 
(記者)NHKの後藤です。
パリ協定の関連でお伺いしたいのですけれども、先ほどありましたけれども、パリ協定の目標達成に向けては、再エネの促進が大事だと思うのですけれども、改めて今規律強化というところもいろいろとコメントされていると思いますが、促進と規律というところをどういうふうに両立させていきたいか、これについて改めてお伺いします。
(大臣)やはり促進の面もありますので、とは言いながら、地域と共生が難しい再エネ、もしくはいろいろな法令違反をしているものを、容認するのはなかなか難しいのではないかと思います。これから関係省庁会議の結論をまとめていきますけれども、その中でも私が気にしているのは、そのことによって、エネルギー基本計画とか、温対計画に齟齬が生じないかどうかというのは気にしています。確認もさせていただいておりますので、実際に今後、関係省庁会議の結論を得て、地域と共生できないメガソーラーを規制していくことについて、まとまった時に皆さんにその辺を説明させていただければと思います。
 
(記者)化学工業日報の濱田です。
光化学オキシダント関係の質問です。中央環境審議会が光化学オキシダントの環境基準の見直しに関する答申を出しましたが、現在の基準は実態に即しておらず、ほとんど機能していなかったと思われます。にもかかわらず、長年にわたり放置されていた理由をお聞かせください。また、環境基準などを通じた大気汚染や水質汚濁の防止というのは、公害対策から始まった環境省の原点のはずです。ところが最近は気候変動関連の政策が目立ち、伝統的な環境政策の影が薄まってきた印象があります。この分野を担う水・大気環境局は今後どうあるべきでしょうか。
(大臣)新たな環境基準は、先ほども説明しましたが、光化学オキシダントを吸い込むことによる、咳、のどの痛み、喘息の新規発症等の呼吸器への影響に関する、多くの最新の科学的知見に基づき中央環境審議会で検討されたものであります。この科学的知見には、志願者による実験や疫学の知見、動物実験による成果が含まれています。新たな環境基準は、これらの信頼性の高い知見に基づくものであります。今回の見直しは、こうした新たな知見の蓄積によって、新たに決定をされたものであります。環境省としては、人の命と環境を守る等、環境省の使命に基づいて、公害対策にもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
 
会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=1ll2Cqr_m50
 
(以上)