大臣談話・大臣記者会見要旨

浅尾大臣閣議後記者会見録 (令和7年4月22日(火)9:00~9:11 於:環境省第一会議室)

1.発言要旨

おはようございます。熱中症特別警戒アラート等の運用開始とクールビズの呼び掛けについて、冒頭発言をさせていただきます。
環境省では、2025年度の「熱中症特別警戒アラート」及び「熱中症警戒アラート」の運用を、明日4月23日から開始し、10月22日までの期間で実施いたします。国民の皆様におかれては、アラートが発表された際には、「エアコン等を適切に利用し、涼しい環境で過ごす」「こまめに水分・塩分補給を行う」「周りにいる高齢者や子どもなどへ、見守り・声かけを行う」などの熱中症予防行動をとっていただくようお願いいたします。
特に、「熱中症特別警戒アラート」は、過去に例がない危険な暑さ等となり、熱中症による人の健康に係る重大な被害が生じるおそれがある場合に発表されます。発表された際には、イベント主催者は対策を徹底できているかを確認し、場合によっては延期等も視野にご検討いただくようお願いいたします。
また、これから暑さが本格化していく中で、クールビズについて、環境省本省においては、特に5月1日から9月末までの期間に集中的に実施してまいります。「デコ活アクション」の一つであり、熱中症予防にも資するクールビズについて、企業、自治体、団体、そして、マスコミの皆様におかれましても、是非、実施していただけますよう、また実施を呼びかけていただけますようお願い申し上げます。
2点目でありますけれども、環境省におけるリユースの取組について発表いたします。
昨日、4月21日(月)、第3回「リユース促進に向けた懇談会」を開催いたしました。これまでの懇談会では、リユース事業者、地方自治体、消費者団体等の皆様から、事業者と自治体とが連携するメリット、リユースによるCO₂削減効果の可視化など、様々なご意見・ご提案を私自身が直接伺いました。それらを通じて、我が国のリユースビジネスのポテンシャルの高さを改めて実感したところであります。今後、昨年11月から開催している検討会において、懇談会で頂いたご意見も含めてご議論いただき、リユース促進に向けたロードマップの方向性を夏までに取りまとめる予定であります。また、各地域で取組をより一層浸透させるため、平成27年に策定した市町村向け手引きについて、これまでに実施したモデル事業の成果を活用して多くの具体事例を追加するなどの改訂を行い、本日公表いたしました。今後も、幅広い世代の方々に、生活の一部としてリユースに取り組んでいただくべく、自治体やリユース事業者と連携して取組を進めてまいります。
 以上であります。

2.質疑応答

(記者)おはようございます。朝日新聞の杉浦と申します。
春になり、稚魚の放流が各地で行われているのが報道されています。学術的には意味が無いか、逆効果のことが多いというふうにされていまして、生態系への影響も指摘されています。環境省の見解をお聞かせください。
(大臣)稚魚の放流については、主に内水面漁業として実施されているものであり、まずは実施主体において、生態系への影響がないよう適切に実施すべきものと認識いたしております。環境省としては、引き続き、生物多様性を保全するために必要な知見の蓄積等に努めてまいります。
 
(記者)秋田魁新報の菊池と申します。
先週成立した改正鳥獣保護管理法のことについてお伺いいたします。まず、改めて成立に当たっての大臣の所感をお伺いできればと思います。
(大臣)鳥獣保護管理法改正案については、国会において真摯な御議論をいただき、4月18日に可決、成立いたしました。今後はこの本格施行に向けて、まずは自治体向けに、分かりやすいガイドラインを作成いたします。緊急銃猟を担う人材の育成も重要な課題であります。短期的には、クマ人材データバンクを作成して、人材のマッチングに取り組んでまいります。また、担い手の育成のために、各種の支援を、引き続き関係省庁と協力して実施してまいりたいと考えております。この鳥獣保護管理法改正案が成立いたしましたので、ぜひこれをしっかりと実施していきたいと考えております。
 
(記者)読売新聞の鬼頭と申します。よろしくお願いします。
犬や猫の殺処分の件でお尋ねできればと思います。先日公表された環境省の令和5年度の統計で、犬や猫の殺処分数が9,017頭だったとの集計結果が出ました。昭和49年度の122万頭から年々減少して初めて1万頭を下回ったとのことです。浅尾大臣は愛犬家でもいらっしゃると存じておりますけれども、今回の統計結果についての所感をお願いします。また、依然として多頭飼育問題など全国でいろいろな課題があるかと存じますが、環境省として今後どのような取組を進めていかれるか、お考えをお聞かせください。よろしくお願いします。
(大臣)ありがとうございます。犬猫の殺処分数については、今ご指摘のとおり、昭和49年度には122万頭を超えていたものが、令和5年度には約9,000頭と大幅に減少しており、これは実務を担う都道府県等を始めとした関係者の皆様の御努力の成果と認識しております。一方で、都道府県等が犬猫を引き取る背景の1つとして、御指摘のありました「多頭飼育崩壊」等の不適切な飼養があると認識しております。多頭飼育問題を生じさせてしまう飼い主は、生活の困窮等の社会的な問題を抱えている場合もあるため、環境省では、都道府県等に向けた多頭飼育対策のガイドラインを策定し、昨年6月にも厚生労働省や子ども家庭庁と連名で周知し、動物愛護管理部局と社会福祉部局が連携をして対応するよう促しているところであります。引き続き、都道府県等と連携して様々な取組を推進し、犬猫の殺処分の更なる削減を目指してまいりたいと考えております。
 
(記者)おはようございます。NHKの岡崎です。
冒頭発言いただきました熱中症特別警戒アラートの運用開始についてなんですけれども、昨年から運用が始まったんですけれども、特別警戒アラートは、昨年は1度も発表されませんでした。運用の基準について、適切なのかどうかという指摘もありますけれども、今後変えていくお考えがあるかどうか。また、今年の夏はより暑くなるという予想もありますけれども、改めてこの夏に向けて呼びかけがありましたら、特に特別警戒アラートがどんなものなのかどうかという点も含めてお願いいたします。
(大臣)(熱中症)特別警戒アラートの実施については、状況を見ながらしっかりと対応していきたいと考えております。いずれにしても、熱中症によって、特に死亡事故があったりすることがないようにしていかなければいけないと思っているので、効果的に、特別警戒アラートについても考えていきたいと考えております。
 
(記者)共同通信の清と申します。オンラインで失礼いたします。
水俣病に関しての質問なんですけれども、4月30日から現地入りするというお話がありましたが、何かそこから日程で具体化したところがあれば教えていただきたいのと、また、どういった姿勢で臨むのかという点についてお願いします。
(大臣)5月1日に水俣病犠牲者慰霊式に併せて行われる関係団体との懇談について、国会等、諸般の事情が許せば、私が、今御指摘のあった、前日の4月30日から水俣市入りする方向で今調整しております。具体的な懇談の時間や訪問先については、関係県市や関係団体とも調整しているところでありますけれども、私としては、今回の機会を、環境行政の原点である水俣病の発生の地において、被害者の方々と直接お話できる重要な機会であると考えており、参加者の声を十分にお聴きすることができるよう、適切な時間の確保や日程の調整をしてまいりたいと考えております。
 
 
会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=9-v0VfFBgCY
 
(以上)