大臣談話・大臣記者会見要旨

浅尾大臣閣議後記者会見録 (令和7年4月15日(火)8:50~8:57 於:環境省第一会議室)

1.発言要旨

なし

2.質疑応答

(記者)おはようございます。朝日新聞の杉浦です。幹事社から1問質問させていただきます。
トランプ政権の下、気候変動や海洋科学等の研究者が雇用を打ち切りや、予算の大幅削減にあっています。こうした動きが気候変動を始めとする環境問題への理解に及ぼす影響についてどうお考えになるでしょうか。また、国外への移動を考える研究者が多いというふうに報道されていますけれど、こういった研究者を日本で受け入れるべきという考えはありますでしょうか。よろしくお願いします。
(大臣)おはようございます。トランプ政権の政策に伴う環境関係の科学的知見への影響について、例えば、気候変動に関する政府間パネル、いわゆるIPCCについて申し上げますと、本年2月に開催された直近の総会に米国政府代表団が不在であったとの報告は受けております。一方で、米国がIPCCを脱退するとの情報は把握しておらず、引き続き注視すべき状況にあると考えています。また、個別の研究者の扱いについて、環境省としてコメントすることは差し控えたいと思います。我が国としては、引き続き、科学的根拠のある正確な情報に基づき、環境政策を着実に進めてまいります。
 
(記者)共同通信の竹生です。
リチウムイオン電池が原因の火災についてお聞きします。近年ごみ処理施設や収集車で、リチウムイオン電池が原因の火災が多く発生し、作業員が危険な目にあったり、ごみ処理に支障が出たりしています。分別回収を進めるために、回収する側の自治体と、ごみを捨てる側の住民にどのようなことを求めていきたいかお聞かせください。
(大臣)ご指摘のとおり、近年、廃棄物処理施設やごみ収集車などで、リチウムイオン電池やそれを使用した製品に起因する火災事故が頻繁に発生していることは、重要な課題であると認識しております。リチウムイオン電池等は、市町村による分別回収が全市町村の約75%で行われているほか、小売店での回収なども行われています。今後、市町村による分別回収及び適正処理を更に徹底していく必要があると考えております。リチウム(イオン)電池等による火災の予防のためには、燃やすごみでも燃やさないごみでもなく、他のごみの区分とは区別して、排出いただくことが重要であると考えております。 このため、本日発出した通知においては、各市町村においてそのことを踏まえた安全な収集・処理体制の構築等を行っていただくための方針と対策を盛り込みました。国民の皆様におかれては、適切な廃棄方法についてお住まいの市町村にお問い合わせいただくなどして、火災事故の発生防止にご協力いただきたいと考えております。
 
(記者)テレビ朝日の屋比久です。よろしくお願いします。
大阪・関西万博における熱中症対策についてお伺いします。先日、大阪・関西万博が開幕し、連日にぎわいを見せていますけれども、これから始まる夏シーズンの熱中症が心配されています。2005年の愛知万博では熱中症の件数が約300件でしたけれども、その当時と比較してこの数年の日本の夏の平均気温というのは上昇をしています。環境省として進めている対策があれば教えてください。また、大臣からの呼びかけ、何かあれば併せてお願いします。
(大臣)大阪・関西万博会場における熱中症対策については、政府の分科会が「セキュリティ・安全安心の確保に向けた取組要綱」を取りまとめており、その中に熱中症に関する様々な対策も盛り込まれております。この取組要綱も踏まえて、主催者である博覧会協会において日射を遮蔽するための措置、来場者への飲料水の提供等の熱中症対策を講じていると承知しております。環境省では、博覧会協会に対して、熱中症対策についての知見を共有しているほか、関係者向け研修において、熱中症予防についての講演を行うなどの協力を行ってまいりました。会場にお越しの方々も、各自、水分・塩分をこまめに摂る等の熱中症対策に努めていただき、万博を楽しんでいただければと考えております。
 
(記者)日本経済新聞の井田です。よろしくお願いします。
福島第一原発のデブリの取り出しについてお伺いします。東京電力ホールディングスが今日から福島の原発の2号機でデブリの試験的取り出しの2回目の採取を今日から着手する予定と発表しております。政府、東電としては、廃炉に向けてデブリの全量取り出しを掲げているところでございますけれども、今回のデブリの試験的取り出しに関して、原子力防災を担う浅尾大臣としての所感と、また今後、東電に対して期待することがあれば、コメントをお願いいたします。
(大臣)デブリの取り出しについては承知しております。その上で、安全に関することについては、独立性の高い原子力規制委員会にて判断されることであることから、コメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。
(記者)将来的な廃炉に向けて試験的でも、こうした取り出しに挑んでいくということに対する政府としての期待感というか、大臣として受け止めはどういったところにあるでしょうか。
(大臣)しっかりと廃炉を進めていかなければいけないと思っておりますので、その取組自体については、その一歩と認識しております。
 
 
会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=FVKgS6oVX4Q
 
(以上)