大臣談話・大臣記者会見要旨

浅尾大臣閣議後記者会見録(令和6年12月20日(金)9:20~9:29 於:環境省第一会議室)

1.発言要旨

おはようございます。本日、原子力災害対策本部を持ち回りで開催し、全閣僚を構成員とする「福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等推進会議」の設置を決定しました。その上で、先ほど第1回会合を開催しました。福島県内の除染によって生じた除去土壌等については、中間貯蔵開始後30年以内に福島県外での最終処分を完了するために必要な措置を講ずる旨が法律で定められています。この県外最終処分の実現に向けて、本閣僚会議の議長である林官房長官から全閣僚に対して、再生利用等を推進するため、政府全体で必要な取組を進めていくよう指示があったところです。県外最終処分に向けた課題は、日本全体で解決すべきものです。本閣僚会議を通じて、政府一体となって県外最終処分に向けて全力で取り組んでまいります。
 次に、防災立国推進閣僚会議への出席についてであります。先ほど官邸において第1回の防災立国推進閣僚会議が開催され、出席してまいりました。私からは、能登半島地震での対応を踏まえた強靭な廃棄物処理体制の充実、災害時に機能する廃棄物処理施設や浄化槽の整備・更新、防災拠点となる公共施設への再エネ設備等の導入、自然公園における避難施設の整備等の取組についてお伝えしました。本会議では、令和8年度中の防災庁の設置に向けて、さらに議論を進めていくこととされており、環境省としても関係省庁と連携し、防災に関連する施策の強化に貢献してまいります。
 以上です。

2.質疑応答

(記者)毎日新聞の山口です。よろしくお願いします。
 太陽光パネルのリサイクル義務化についてお尋ねしますが、リサイクルの制度の在り方について先日パブリックコメントを開始したかと思うのですが、環境省としてこの制度の開始時期は具体的に何年度からの開始を目指しているのか、現時点で答えられる範囲でお願いします。また国内のリサイクル処理能力が不足しているという課題に対応するため、今後新たにどのような支援メニューが必要かと考えているのでしょうか。
(大臣)現在実施中のパブリックコメントにて、広く国民の皆様からいただく御意見を踏まえ、取りまとめをいただく予定です。御質問のありました制度の内容やその開始時期については、取りまとめを踏まえて検討してまいりたいと考えております。また、国内の太陽光パネルのリサイクル処理能力の確保は重要な課題と認識しておりまして、本年5月に成立した再資源化事業等高度化法の認定制度を活用し、先進的で高度な再資源化の取組を後押しすることに加え、設備導入の支援を引き続き実施してまいりたいと考えております。
 
(記者)共同通信の清と申します。横田基地からPFASを含んだ汚染水が基地外へ流出した疑いがある問題で、今日日本側が立入りし、アメリカ側の説明を受けると聞いています。ここに至る経緯と説明を受けてどのような対応をする予定か教えてください。また岩国や普天間などのほかの基地でも流出の疑いが指摘されていますが、今後立入りの予定はあるのか教えてください。
(大臣)8月30日の横田基地からのPFOSの流出事故について、先月の連絡協議会(東京都と周辺市町)からの要請項目であった、現地で直接説明するよう米軍に要請することに関し、本日12月20日9時から自治体及び国、防衛省、外務省、環境省の職員が横田飛行場内に立ち入り、米側から説明を受けることとなっていることを承知しております。まずは説明を受けるということです。
 
(記者)共同通信の阿部と申します。
 先ほどの、除去土壌の推進会議についてお伺いします。先ほどの会合の中で、林官房長官から特に再生利用の推進について、浅尾環境大臣と伊藤復興大臣を中心に推進するようにという御指示がありましたけれども、どのようにリーダーシップを取っていくか、また、ほかの省庁に期待することなどがあれば、教えてください。
(大臣)除去土壌の県外最終処分は、国が法律事項として約束していることでありまして、その中で復興再生利用ができるものをしっかりと再生利用していくということが県外での最終処分を迅速に進めていく上で大変重要だというふうに思っていますので、再生利用をまずはしっかりと進めていきたいというふうに考えています。
 
(記者)日本テレビの村田と申します。
 同じく除去土壌の件なんですけれども、今年度中に施設のどれぐらいのものが必要かなどをまとめるという話になっていますけれども、現状、今年度中というのはスケジュールどおり進むとお考えでしょうか。
(大臣)ロードマップは来年度です。基本的にはロードマップも含めて来年度中にまとめていくという形になります。
 
(記者)日刊工業新聞、松木です。
 今、中環審と産構審のNDCを決める会議が、目標値というのがなかなか決めるのが、賛否があって難しい状況になっているかと思います。最終的に政治決着というのも想定されるかと思いますけれども、大臣自身はどのような目標が望ましいと考えていらっしゃるのか、もし、なかなか数字の言及が難しいようであれば、厳しい目標のメリット、デメリット、それと今の直線上の目標のメリット、デメリットについて大臣がどのように考えていらっしゃるか教えてください。
(大臣)今、議論をしているところでありまして、それにのっとって決めていきたいというふうに思っていますが、大切なことは、昨日も会議があって伺ったところによりますと、それぞれ上に凸、下に凸の(御意見の)人がお互いに率直に議論しているということでありまして、参加されている各委員の方が、最終的に決まったことに対して、「なるほど、そういうことなのか」ということで(納得して)決められるのが一番望ましいというふうに考えております。
 別の言い方をしますと、意見ですから、どういう意見が正しいということは基本的にはないと思いますが、相手が言っていることを理解した上で自分の主張がどうだということで決めていくことが、結果として目標の達成に向けて資するものだというふうに考えております。
 
会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=9cETjtgXTEE
 
(以上)