大臣談話・大臣記者会見要旨

クマによる人身被害の防止に向けた伊藤信太郎環境大臣談話

○ 今年度のクマによる人身被害の件数は、9月末時点で全国計105件であり、統計を取り始めた平成18年度以降で最も多い数となっています。また、10月に入ってからも、各地で人身被害が相次いで報告されています。
 
○ 重要なことは、人とクマとの距離を確保することです。国民の皆様に、改めて3つの注意をお伝えします。
 
○ 一つ目は、自治体が出している出没情報などに注意しつつ、クマの生息域へはむやみに入らないことです。やむを得ず入る場合には、単独行動を避ける、鈴などの音の出るものやクマ撃退スプレーを携帯する、などの対策をとってください。
 
○ 二つ目は、クマと出会った際には、落ち着いて距離をとることです。慌てて走って逃げることはせず、クマを見ながらゆっくり後退してください。至近距離で出会ってしまったら、両腕で顔面や頭部を覆い、直ぐにうつ伏せになるなど、致命的なダメージを最小限にとどめる行動をとってください。親子クマと出会った場合には、母グマは子グマを守ろうと攻撃的になります。子グマが単独でいる場合でも、母グマが近くにいる可能性が高いため、速やかにその場を離れる、といった行動をとるようにしてください。
 
○ 三つ目は、クマを人里に引きつけないようにすることです。柿などの果実やクマを誘引する農作物を適切に管理する、生ごみ等が餌とならないよう適切に処分する、といった対応をお願いします。
 
○ 冬眠の期間に入るまで、これらの対策が必要になります。環境省としては、関係省庁とも連携し、自治体にも協力を再度お願いし、これらの注意点について地域住民の方々にも周知をしていきます。クマによる人身被害防止に向けて、国民の皆様のご協力をお願いします。
 
令和5年10月24日(火)