大臣談話・大臣記者会見要旨

八木新副大臣及び滝沢新副大臣就任記者会見録 (令和5年9月19日(火)16:45~17:03 於:環境省第1会議室)

1.発言要旨

(八木副大臣)皆さん、初めまして。ただいま御紹介のありました、このたび環境副大臣を仰せつかりました副大臣の八木哲也でございます。
 かつて環境政務官をやらせていただきました。その後も、2年間ほど一生懸命勉強させていただきました。そしてこちらへ戻ってきたら環境副大臣という形でございまして、驚きました。国対をやっておりますと、なかなか自民党の部会等に出れずに、具体的な部分で若干、勉強できなかったこともありましたけれども、やはりこうして戻ってきて、そうした意味でいい教訓を得たような気がしております。
 また、環境ということで、先ほど申し上げましたように、政務官としてやってきたこともあるかも分かりませんけれども、何か私にとっての宿命みたいなものを感じますのは、大学のときに私は理科系というんですかね、理工学部でしたものですから、そのときに環境工学というのを初めて研究いたしました。そのときに本当に、非常に新鮮に感じたことを覚えています。勉強したかどうかはちょっと忘れましたが。そして、その頃、私たちのゼミの先生が非常にそういうことにも熱心だったのかも分かりませんけれども、レイチェル・カーソンの「Silent Spring(沈黙の春)」というのを読めということで、読ませていただいたことがあります。
 それが根にあったのかどうかは分かりませんけれども、今から約25年前に市会議員に当選しました時に、そのときにたまたま私の家の近くに小さな湿地がありまして、その湿地をみんなで保存していこうということで保存会ができまして、私もそのメンバーに入らせていただいて。そのことを学術的に調べていくと、非常に貴重なものだということが分かりました。そして、ラムサール条約に、そんな小さな湿地でもしっかり守っていけばラムサール条約の登録になると、それは地域の皆さんにとっても大きな喜びでありました。
 そして、その翌年に、たまたまでありますが、その翌年に私は衆議院の最初の選考がありまして、幸いにして、比例復活ではありましたけれども、国会議員になることができました。そして真っ先にお礼に来たのがこの省庁でありました。環境省にラムサール条約の、本当に環境省としても力を添えていただき、知恵をつけていただいた、そのおかげで取れたというふうに思っております。
 何かそういう面において、多少なりとも、へ理屈かも分かりませんけれども、因縁めいたものを感じております。
 そういうことからしましても、しっかりこの職務を全うしていきたいと思いがありまして、政務官にも指導を仰ぐことが多々あると思いますけれども、よろしくお願いしたいというところでございました。
 
(滝沢副大臣)このたび、環境副大臣、並びに内閣府副大臣を拝命いたしました、滝沢求でございます。
 東日本大震災の復興・再生、これの復興こそが、まさに最重点施策の1つであると、私はそう受け止めております。伊藤大臣の下で、しっかりと被災地の方々に寄り添いながら、環境再生に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 そしてまた、原子力規制委員会をしっかりとサポートしながら、原子力防災体制の強化、これを進めてまいりたいと考えております。
 そして、私、15日に就任して、翌日16日でございますが、早速公務で横浜市に、海ごみゼロウィーク2023、これのキックオフイベントに出席をさせていただきました。そして、出席して改めてプラスチック汚染に係る条約をしっかりと進めていかなければならないという決意を新たにしたところであります。
 また、今年は5月にG7広島サミットにおきましても、2040年には追加的なプラスチック汚染、これをゼロにするという、非常に果敢な目標をとったわけでありますので、しっかりとこの問題に取り組んでまいりたいと考えております。
 そしてまた、私は、人の命と環境を守る取組は、まさに環境省の原点だと思っております。私自身、先立ってまで参議院の環境委員会の委員長も務めておりまして、その経験も活かしながら、水俣病を含めた、こういう形の公害健康被害対策、これにしっかりと取り組んでいきたいと考えておりますので、どうぞ記者の皆様方、よろしく御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。以上です。
 

2.質疑応答

(記者)環境新聞の小峰です。八木副大臣にお尋ねします。八木さんは、自民党国対副委員長として、熱中症関連法案など、数々の環境省関連の法案を成立させ、永田町、霞が関で八木さんを知らない人はおりません。
しかし、今環境副大臣に就任された八木さんは、このくそ暑い中、残暑を超えた猛暑の暑さの中で、ここはクーラーが効いているとはいえ、なぜネクタイをつけているのでしょうか。今はクールビズも超えて、デコ活という時代ですよ。どうですか。
(八木副大臣)ありがとうございます。実は、クールビズに反対しているわけではありませんし、地球温暖化は大きな問題でありますので、私も率先して国民の皆さんの範になろうという意味では申し訳ないとは思います。
クールビズが始まったのは、小池都知事が、環境大臣になってクールビズに取り組みました。そのときに、実は、私の中学校のときの同級生が、昔はみんな進学したわけではありません。半分以上は就職したんですが、そのうちの1人が東京へ就職しています。ネクタイの製造会社に勤めていました。そして、力をつけて自分で会社を持ちました。立派なことだと思います。その彼が、クールビズになって、あおりを食って、同業者は半分くらいは倒産したということで。彼は、会社を立ち上げたばかりですので、情熱があったということで、一生懸命努力した。それで、何とかこのクールビズの大波にも負けずに、企業を今でも続けています。私が国会議員になって、事務所の議員会館に入ったときに、わざわざ真っ先に訪ねてきて、「おまえだけは俺の味方になってくれ」ということを言われました。同級生でもありますので、「分かった」ということで、クールビズには賛成はしておりますが、彼との約束は、「暑くても、おまえのために、ずっと国会議員でいる間つけておく」という約束をしてしまいました。僕にとっては軽々な約束だったかも分かりませんけれども、外したいときもありますけれども、やっぱり約束は約束だと思いますし、1人に寄り添うということが大事になってくると、今でもそういう気持ちで、今もつけさせていただいております。以上です。
(記者)義理と人情はデコ活を超越してるということですね。漢、八木哲也の再登板、いい話をありがとうございました。
(八木政務官)そんな大したことでもありませんが。
 
(記者)東奥日報の加藤です。滝沢副大臣にお伺いしたいのですけれども、先ほど、省内で小林前副大臣から引継ぎを受けたと思うのですけれども、今のお気持ちをお伺いしてもよろしいでしょうか。
(滝沢副大臣)ありがとうございます。小林前副大臣といろいろ引継ぎをさせていただきました。特に、改めて小林前副大臣が福島にかける大事な思いというものをひしひしと感じられました。私自身も、今、日程調整をしていますが、早目に現地のほうに入って、現地の皆様方としっかりと意見交換をしながら、また考え方も伺いながら、引継ぎをいただきましたので、しっかりと対峙していきたいと考えております。そして、また、特に各自治体の方々も、小林前副大臣はかなりの回数会って話すことで、やはりそういう形で、「対面で会うことも非常に必要です」というアドバイスもいただきました。早速、今、日程調整に入っておりまして、伺いたいと感じております。
 
(記者)共同通信の村越と申します。水俣病を御担当されるということだったのですが、副大臣にお伺いしたいと思います。来週の27日に、大阪地裁で水俣病救済特別措置法の対象外になられた方々が損害賠償を求めている訴訟というのがあるんですけれども、最終的な解決、最終解決を目指した特措法ですが、今、このように訴訟で戦ってらっしゃる方がいて、その現状へのお考えと、担当副大臣として、今後どのように対応されていくかというのをお伺いできればと思います。
(滝沢副大臣)はい。ありがとうございます。この大阪地裁の判決の内容を踏まえて、対応を検討していきたいと考えてございます。そして、また、原告の方々、様々な病状に苦しまれていることについては、大変胸の痛む思いであるところであります。以上でございます。
 
(記者)朝日新聞の市野です。八木副大臣、滝沢副大臣お二人にお伺いいたします。今のお話で、八木副大臣におきましてはラムサール条約のお話であるとか、滝沢副大臣に関しましては水俣病であるとか、プラの話をおっしゃっていただいたのですけれども、例えば、今、お話がなかった中では、温暖化であるとか、気候変動といった地球規模の課題について、どのように取り組もうと考えておられるか、その点、お二方にお聞きしたくてですね、順番にお答えいただいてもよろしいでしょうか。
(八木副大臣)地球温暖化というのは、やはり日本だけの問題ではない。世界における問題として、まずこれを何とかしなければいけないというふうに私は思っております。しかしながら、やはり日本として取り組んで、これも世界をリードしたような取組をしていくという問題意識があります。日本全体でやるだけではなく、一番大事なことは、地域が、また企業が、どのように取り組んでいくのかという仕組みをきちんとつくっていかないといけないというふうに思いますので、やはり、そこの国民、また地域、企業、そういう人たちが積極的に取り組めるような仕組みを作っていく、これが我々の仕事であると私は思っています。そういう意味において、やはり世界をリードした日本にしたいとの思いを持っております。
(滝沢副大臣)熱中症の方は私から答えさせていただきます。話題のトレンドとしても、今年の夏は、今までにないほど記録的な、大変な猛暑でありました。この気候変動によって、ますます暑い日がこれからも続いていく、増えていくということが予測されるわけであります。熱中症対策は重要性を増しているということで、先の通常国会で、気候変動適応法を改正し、熱中症対策を強化してきたところであります。
一昨年から全国で運用している熱中症警戒アラートを法制化するとともに、来年の夏以降は、やはり、ここはしっかりと、もう一段高いレベルの熱中症特別警戒情報を発表していくことが必要だと考えております。
また、各自治体、地方自治体の協力もいただいて、地域の住民の皆さんが暑さをしのぐためのクーリングシェルターの普及をさらに進めていきたいと考えております。以上であります。
 
 
(以上)