大臣談話・大臣記者会見要旨

西村大臣閣議後記者会見録 (令和4年12月6日(火) 08:46~08:57  於:衆議院本会議場正玄関側)

1.発言要旨

 本日、私のほうから1件発言させていただきます。プラスチック汚染対策に関する条約策定に向けた政府間交渉委員会の第1回会合の結果についてでございます。
 先週、ウルグアイで、プラスチック汚染対策に関する条約策定に向けた政府間交渉委員会の第1回会合が開催されました。条約交渉が円滑に開始されたことを歓迎したいというふうに考えています。小野地球環境審議官が、アジア太平洋地域から選ばれた理事候補として地域会合を主催して、域内各国の巻き込みと議論の促進に貢献したと承知しております。今回、来年5月にフランスで開催される次回会合に向けて、各国及び様々なステークホルダーから、条約に必要な要素案に関する意見を提出することが決定いたしました。我が国は、プラスチックの大量消費国・排出国を含む全ての国が参加する実効的な枠組みの構築に向けて2024年末までの交渉をしっかりと主導してまいりたいと考えています。冒頭は以上です。
 

2.質疑応答

(記者)幹事社、毎日新聞の岡田です。よろしくお願いします。カナダのモントリオールで、7日から生物多様性条約のCOP15が始まります。ポスト愛知目標の採択を目指していますけれども、その柱の一つである世界の陸と海の少なくとも30%の保全を目指すという「30 by 30」の目標について、日本としては世界全体で目標を達成すべきとのお立場なのか、それとも、各国地域で達成すべきとのお立場なのか、スタンスを教えてください。
(大臣)2030年までに陸と海の30%以上を保全するという「30 by 30目標」については、我が国としては世界全体で達成していくべきものというふうに考えています。その上で、各国がどのような目標値を掲げるかについては、各国の状況に応じて検討されることになるというふうに考えています。日本は、昨年のG7においてもお約束させていただいたとおり、国内において「30 by 30目標」の達成を目指すことにしております。本年4月に策定した「30 by 30ロードマップ」、これに基づいて、着実に達成に向けた取り組みを進めてまいりたいというふうに考えています。
(記者)世界全体で達成していくべきものと考える理由は何でしょうか。地域だと少し緩いのではないかという指摘もありますけれど、理由を教えてください。
(大臣)地域ごとに、それぞれの状況の違いというのは当然あると思いますけれども、この陸と海を30%保全するという大きな目標に向けては、全ての国が参加していくというスタンスというのが何より重要であろうというふうに考えています。先般の気候変動のCOP27においても、全ての国が参加していくという取組の必要性というものを我が国として発信させていただいたところであります。当然、生物多様性においても同様に、全ての国において取り組んでいくべき課題だというふうに考えています。
 
(記者)朝日新聞の関根です。官邸で行われているGX実行会議のことですが、会議が終わった後の記者会見は、西村大臣になられてから一度も行われていないと思うのですが、行わない、その理由について教えていただけますでしょうか。
(大臣)環境大臣としての考え方を示す機会というのは、毎週火曜日と金曜日に、閣議後の会見において適切に設定されているというふうに承知しておりまして、GX実行会議、これもまだ第2回でございましたけれども、こうした定例の会見の場において適切に発信しているというふうに承知しておりまして、第1回のときに山口大臣がぶら下がり会見をしたと承知しておりますけれども、これは当時の山口大臣の御判断でやられたというふうに考えております。これからも、こういった閣議後の会見の場を持ってですね、適切に発信してまいりたいというふうに考えています。
(記者)その日のうちにやらないと、次の日のニュースにならないと思うんですけど、そこの場に自身の発言を載せる必要性はないというふうに判断しているということですか。
(大臣)GX実行会議、主務の大臣は別な大臣でございますので、主務ではないということで、特にぶら下がりをその場ではやってはおりませんでした。
 
(記者)NHKの安藤です。福島県の除染で出た除去土壌の再生事業についてお伺いいたします。埼玉県所沢市で計画されている実証事業の概要を教えてください。また、除去土壌の県外搬出は地元の理解醸成が重要だと思いますが、それについての大臣の御所感をお願いいたします。
(大臣)埼玉県所沢市にある環境調査研修所において、除去土壌を用いた芝生広場を造成するという実証事業を計画しております。この事業におきましては、施工時や維持管理時の安全性などを確認すると同時に、除去土壌の再生利用に関する理解醸成の場としても活用してまいりたいというふうに考えております。今、様々な各地において、発信の機会を持ってきておりますけれども、こういった場を通じて、是非、その地元の皆様の御理解、そして、それが全国的に理解醸成につながるようにしてまいりたいというふうに考えています。
 
(記者)テレビ朝日の川﨑です。先ほどのGX実行会議のぶら下がりの件ですけれども、ということは、大臣が判断をして、やらないというふうに決めているということですか。
(大臣)やらないというか、当時の山口大臣がなさりたいということでやったというふうに承知しておりますけれども、先ほども申し上げたように、主務大臣でもないということで、取り立てて、ぶら下がりということは、当時、第2回において考えなかったということでございます。
(記者)今のところ大臣は、必要がないというふうに判断しているということですか。
(大臣)必要ないというか、定例の会見において発信するということで、第2回の会議においては、そういう判断をいたしました。
 
(記者)朝日新聞の関根です。所沢の件ですけれども、地元の首長さんとか議会の方とか、あるいは地元の住民の方への御理解というのは、今のところどういう状況なのでしょうか。
(大臣)当然、こういった実証事業をやるに当たっては地元自治体の御理解を得て進めているものと承知しています。
(記者)では、問題ないという返事はもらっているということですか。議会と首長さんからは。
(大臣)ちょっと、今、質問ですので、一応、確認をさせていただきますけれども、当然、地元の理解を得ずにやるということはないというふうに承知しています。
(事務方)補足ですが、住民説明会を12月16日に開催するということで予定をしております。
 
(記者)毎日新聞の岡田です。所沢の関連ですけれども、予定箇所の一つとして所沢で住民説明会を開催するということですが、ということは、所沢以外でもその予定地を検討しているということなのでしょうか。
(大臣)他の候補地においてもそういった実証事業を計画しております。他の地域における事業に関しましては、今、関係自治体と連携、調整を行っているところでございますので、こういった調整が整い次第、またお知らせをさせていただきたいというふうに考えています。
(記者)他の候補地というのは、大体どれくらいの箇所数なのですか。
(大臣)まだ数字を申し上げるような段階ではございませんけれども、複数箇所、今、候補地を考えて調整をしているという状況です。
 
(記者)朝日新聞の関根です。確か、年度内に5か所ということを示していましたよね、検討会のほうで。そのとおりに進んでいくのかということと、県外に本格的に除去土壌を持ち出すというのは、これは事故以来初めてだと思うのですが、その意義や課題とか、その辺をどのように考えていらっしゃいますか。
(大臣)年度内に5か所というのは、今、私も初めて聞きましたけれども、複数箇所で、しっかりそういった事業を進めていって、この事業自体をしっかり完結していくということが、福島にとっても非常に重要な事業だというふうに考えておりますので、しっかり、この調整を今進めているところであります。
 

会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=vaYPouY4n4c&list=PL9Gx55DGS7x6EKIxL2xudMsVk4iNBVPnE
 
(以上)