大臣談話・大臣記者会見要旨

西村大臣閣議後記者会見録 (令和4年11月1日(火) 09:27~09:35  於:衆議院本会議場正玄関前)

1.発言要旨

 おはようございます。本日、私のほうからは1件、冒頭に申し上げさせていただきます。 今年7月に開始した脱炭素先行地域の第2回募集におきまして、全国53の地方公共団体から50件の提案をいただきました。評価委員会の評価を踏まえまして、本日、20件の提案を脱炭素先行地域として選定いたしました。カーボンニュートラルにおきまして、意欲的な提案を多くの地方公共団体の皆様からいただいたということに改めて感謝申し上げたいというふうに思っております。そして、今回選定された地域の皆様の取組に、大いに期待をしているところでございます。脱炭素先行地域は、来年以降も年2回程度募集を行う予定でおりまして、今回選定に至らなかった地域を含めて、引き続き、多くの意欲的な提案というものを期待いたしております。また、脱炭素先行地域のロゴマークを決定いたしました。これです。選定された地域の皆様にも、様々な場面で御活用いただければというふうに思っております。詳細は、報道発表資料を御覧いただければと思います。冒頭は以上でございます。

2.質疑応答

(記者)幹事社の日経新聞の西野です。よろしくお願いします。脱炭素先行地域の採択に関して、3問質問させてください。1つが、交付金の追加も含めて近く編成する補正予算案の中で、地域の脱炭素の取組に対して、どういった内容を要求する予定でしょうか。
(大臣)地域脱炭素移行・再エネ推進交付金につきましては、脱炭素先行地域づくりと、脱炭素の基盤となります重点対策を加速化していくために、本年度の200億円に加えて、令和4年度に採択した継続事業分と、令和5年度に採択する新規事業分の所要額として、来年度の概算要求では400億円を計上いたしました。また、「地域の脱炭素化、再エネ導入の推進」を、先般閣議決定いたしました総合経済対策に盛り込んだところです。引き続き、今後の財政需要に応えられるように、令和4年度補正予算での対応も含めて、所要額の確保に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
(記者)ありがとうございます。脱炭素先行地域に採択した自治体の中で、町有バスのEV化や自動運転化するような取組がございます。ガソリン補助金の拡充延長が続く中で、こうした意欲的な自治体が脱炭素に取り組むメリットを薄めてしまうようなメッセージを与えかねないおそれもありますが、こちら、大臣のお考えをお聞かせください。
(大臣)総合経済対策におけます物価高の家計への影響、これを抑えるために、いわゆるガソリン補助金や、電気料金、ガス料金の支援といった激変緩和措置は、足元の国民の皆様の暮らしや、我が国の経済を守るために必要な取組だというふうに考えております。一方で、一定期間経過後には、激変緩和の幅を縮小するなどして、脱炭素の流れに逆行しないような対応が図られるものと承知しております。中長期的な脱炭素の方向性というものは、全く揺るぎはございません。昨年閣議決定された地球温暖化対策計画に沿って、少なくとも100か所の脱炭素先行地域の実現などの取組を進めると同時に、2030年度46%削減及び2050年カーボンニュートラルの実現をしっかりと図ってまいります。
(記者)ありがとうございます。最後に、脱炭素先行地域の中で、関東で選ばれた案件を改めて教えてください。
(大臣)関東ですね。
(記者)はい。
(大臣)関東の1都6県からは、栃木県の宇都宮市、そして同じく栃木県の那須塩原市、群馬県の上野村、千葉県の千葉市、神奈川県の小田原市が選考されております。
 
(記者)朝日新聞の関根です。GX移行債についてなんですけれども、こちらの償還財源は、この前の説明によると、カーボンプライシングによる収入を充てると、そういう理解でよろしいでしょうか。
(大臣)この前の、先月26日のGX実行会議において、成長志向型のカーボンプライシング構想について議論が行われまして、総理から、次回会議において具体的な制度案を提示するような指示があったところです。今後、環境省としても、中環審の小委員会での有識者の御意見を伺いながら、制度案の検討を進めてまいりたいというふうに考えております。我が国の脱炭素と経済成長、これを同時に進めるといった観点から、これから関係省庁ともよく連携して、しっかりと作り上げてまいりたいというふうに考えています。
(記者)カーボンプライシング以外からも何か充てるという可能性というのはあるのでしょうか。
(大臣)それも含めて、これからしっかりと検討してまいりたいと思っています。
 
(記者)おはようございます。時事通信の小高です。COP27について伺います。東京都の小池都知事もCOP27に参加されるということですが、日本最大都市のリーダーが参加されることの意義についてお願いします。
(大臣)小池都知事、COP27に参加されたいということで、ちょうど昨日、小池都知事との会談をさせていただきまして、その折にも知事のほうからそういったお話を伺いました。水素等に関する取組についてお話をされたいということでございました。東京都はこれまでも、御承知のように、2030年までのCO2排出量の半減、いわゆるカーボンハーフの実現に向けて、再エネ利用を前提とした都市づくりや、水素エネルギーの社会実装、これに率先して取り組んでいただいております。我が国の自治体の先進的な取組といったものを世界的に発信する大変よい機会ではないかと考えておりますし、引き続き、東京都とも、小池都知事とも、今後しっかり連携しながらやってまいりたいという話をしたところでございますので、小池都知事の発信を大いに期待しているところでございます。
 

会見動画は以下にございます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ih-T5TiBj4Q&list=PL9Gx55DGS7x6EKIxL2xudMsVk4iNBVPnE 
(以上)